JP4774908B2 - 液晶表示装置用カラーフィルタ及び液晶表示装置 - Google Patents
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図4、及び図5に示すように、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタ(4)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成されたものである。
図4、及び図5はカラーフィルタを模式的に示したもので、着色画素(42)は12個表されているが、実際のカラーフィルタにおいては、例えば、対角17インチの画面に数百μm程度の着色画素が多数個配列されている。
ブラックマトリックス(41)は、遮光性を有するマトリックス状のものであり、着色画素(42)は、例えば、赤色、緑色、青色のフィルタ機能を有するものであり、透明導電膜(43)は、透明な電極として設けられたものである。
ブラックマトリックスは、カラーフィルタの着色画素の位置を定め、大きさを均一なものとし、また、表示装置に用いられた際に、好ましくない光を遮蔽し、表示装置の画像をムラのない均一な、且つコントラストを向上させた画像にする機能を有している。
或いは、ガラス基板(40)上に、ブラックマトリックス形成用の黒色感光性樹脂を用いてフォトリソグラフィ法によってブラックマトリックス(41)を形成するといった方法がとられている。
また、透明導電膜(43)の形成は、着色画素が形成されたブラックマトリックス基板上に、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)を用いスパッタ法によって透明導電膜を形成するといった方法がとられている。
多様な液晶表示装置の開発、実用に伴い、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタには、上記基本的な機能に付随して下記のような、種々な機能が付加されるようになった。
しかし、TN型液晶においては、原理的に広い視野角を得ることは困難であり、コントラストが低下し表示品質が悪化する。コントラストが良好な視野角は狭いといった問題を有していた。
また、図9(a)、(b)は、別な例の一画素を拡大して示す平面図、及び断面図である。図9(a)、(b)に示すように、この別な例は、平面形状が円形の配向制御突起(93)が形成されたカラーフィルタ(9)である。
このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置は、一画素内で液晶分子の傾斜方向が多方向となる。
図10は、TFT基板(20’)に配向制御スリット(凹み)(24a、24b)(以降配向制御凹みと称する)を設けた例であるが、TFT基板では、画素電極のパターニングが行われるので、透明導電膜(43)のパターニングと同時に配向制御凹み(24a、24b)の形成が行えるといった利点が伴う。
尚、カラーフィルタでは、画素電極のパターニングは行われないので、このような利点はなく、配向制御凹みを設ける工程が必要となる。
このスペーサーは透明な粒子であることから、画素内に液晶と一諸にスペーサーが入っていると、黒色表示時にスペーサーを介して光がもれてしまい、また、液晶材料が封入されている基板間にスペーサーが存在することによって、スペーサー近傍の液晶分子の配列が乱され、この部分で光もれを生じ、コントラストが低下し表示品質に悪影響を及ぼす、などの問題を有していた。
図6は、このような液晶表示装置用カラーフィルタの部分断面図である。図6に示すように、液晶表示装置用カラーフィルタ(7)は、ガラス基板(40)上にブラックマトリックス(41)、着色画素(42)、及び透明導電膜(43)が順次に形成され、ブラックマトリックス(41)上方の透明導電膜(43)上にスペーサー機能を有する突起部としてのフォトスペーサー(44)が形成されている。このような液晶表示装置用カラーフィルタ(7)を用いた液晶表示装置には、フォトスペーサー(44)が画素内を避けた位置に形成されているので、上記コントラストの改善がみられる。
また、前記フォトスペーサー(44)の高さは、基板間ギャップである2μm〜5μm程度、幅14μm以上、形状は水平断面が対角長(12×12μm)〜(40×40μm)程度の角丸の矩形、菱形のものが多く用いられている。
従って、例えば、図4に示すカラーフィルタ(4)に配向分割機能及びスペーサー機能が追加された仕様のカラーフィルタを製造する際には、図4に示すカラーフィルタ(4)を作製した後に、例えば、図9に示す配向制御突起(93)を形成し、続いて図6に示すフォトスペーサー(44)を形成する。
すなわち、配向制御突起を形成する工程と、フォトスペーサーを形成する工程の2工程が追加され所望する仕様のカラーフィルタを製造することになる。
70%程度のものである。
従って、液晶表示装置の輝度(透過率)を更に向上させるために、配向制御突起の透過率に関しては、極力、透過率は高いことが要求されている。
これは、液晶材料の複屈折の波長分散に起因した、各色画素の透過率の差による白表示時の色付きを軽減するために、青色の着色画素上に設ける配向制御突起を他より高くして青色の着色画素における透過率の低下を補償しているものである。
このような、高さの異なる2種の配向制御突起をカラーフィルタに設ける際には、配向制御突起を形成する工程は2工程となってしまう。
このような幅の異なる2種の配向制御凹みをカラーフィルタに設ける際には、カラーフィルタの画素内電極へ2種のパターニングを行い2種の配向制御凹みを形成することになるので、配向制御凹みを形成する工程は1工程でよい。
また、上記液晶表示装置用カラーフィルタを用い輝度(透過率)を向上させた液晶表示装置を提供することを課題とする。
1)前記透明層は、着色画素上に設けた透明感光性樹脂層への濃度分布マスクを介した露光、現像処理によって形成された配向制御凹みと平坦部からなり、
2)前記透明導電膜は、上記透明層の上面の全面に設けた透明導電膜へのフォトエッチングによって上記配向制御凹み上の部分は除去されており、
前記配向制御凹みの幅が、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタである。
1)前記透明層は、着色画素上に設けた透明感光性樹脂層への濃度分布マスクを介した露光、現像処理によって形成された配向制御凹みと平坦部からなり、
2)前記透明導電膜は、上記透明層の上面の全面に設けた透明導電膜へのフォトエッチングによって上記配向制御凹み上の部分は除去されており、
前記配向制御凹みの深さが、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタである。
また、本発明は、配向制御凹みの深さが、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なるので、例えば、他色の着色画素上に設ける配向制御突起を他より高くして他色の着色画素の透過率の低下を補償する対応に相当するものが容易に得られる。液晶材料の複屈折の波長分散に起因した、各色画素の透過率の差による白表示時の色付きを軽減するのに有効である。
図1は、本発明による液晶表示装置用カラーフィルタの一参考例の断面図である。図1に示すように、このカラーフィルタは、液晶表示装置に用いるカラーフィルタとして基本的な機能を備えた前記図4に示すカラーフィルタに、付随する機能として配向分割機能が付加されたものである。
透明層(46)は配向制御凹み(Mv)と平坦部(45)で構成され、また、透明導電膜(43)は配向制御凹み(Mv)の部分には形成されていない。配向制御凹み(Mv)は、前記図8に示すストライプ状或いは円形状であり、図1には、その断面を表している。尚、本発明においては、配向制御凹み(Mv)の深さは、平坦部の上面から配向制御凹みの底部までの深さ(D4)を指している。
透明層の形成に用いる材料としては、例えば、アクリレート系樹脂、エポキシ−アクリレート系樹脂などが挙げられる。
上記材料を用いて形成した透明層の透過率は、厚さ3μmにて波長400nm〜700nmの全範囲において90%以上を有するものであり、色付きはなく透明層の形成に好適である。
像処理が終了し、配向制御凹み(Mv)と平坦部(45)が形成された状態のものを示してある。
濃度分布マスク(PM1)上の配向制御凹みに対応したパターンは、濃度分布部(NB)であり、平坦部に対応したパターンは、遮光部(SK)である。
次に、図11(e)に示すように、配向制御凹み上の感光性樹脂層を除去するパターンが形成されたフォトマスク(PM2)を介した露光(L2)を行って配向制御凹み(Mv)上の感光性樹脂層を除去し、配向制御凹み上の透明導電膜が露出したエッチングレジスト(70E)を形成する。図11(e)においては、既に現像処理が終了し、エッチングレジスト(70E)が形成された状態のものを示してある。
図12(c)は、図12(b)に示す濃度分布部の中央部を更に拡大して示す平面図である、また、図12(d)は、X−X線での断面図である。
図12(c)、(d)に示すように、この中央部は光を遮光するドットのライン(L)と光を透過するスペース(S)で構成されるドットのラインアンドスペースパターンである。
フォトリソグラフィ法の系とは、パターンを形成する際の光学系、フォトマスク、フォトレジスト、現像処理などのプロセス全体を指し、得られるパターンの解像度は、この系の解像度によって定まる。
ラフィ法の系の解像度以下とすることによって、フォトマスク上の中央部のラインアンドスペースパターンをラインアンドスペースの像を形成させるパターンとして機能させるのではなく、均一な光学濃度のハーフトーン部として機能させるものである。
図12(b)に示す中央部が、均一な光学濃度のハーフトーン部として機能する条件下においては、この濃度分布部(NB)は、実際には、配向制御凹み(Mv)の縦断面形状に対応し、その大小は細かなステップを有する多段階のドットであるので、配向制御凹み(Mv)の縦断面形状の形成に対応した、連続した勾配の光学濃度を有する濃度分布部として機能する。
しかし、濃度分布マスクの濃度分布部(NB)の形成に関しては、上記2方法に比較して、前記ドットのラインアンドスペースパターンを用いる方法は、所望する勾配の光学濃度を有する濃度分布部を形成するのが容易である。
配向制御凹み(Mv)は、赤色の着色画素(42R)、緑色の着色画素(42G)、青色の着色画素(42B)の各色の着色画素上に設けられている。赤色の着色画素(42R)上の配向制御凹み(Mv−R)、緑色の着色画素(42G)上の配向制御凹み(Mv−G)、青色の着色画素(42B)上の配向制御凹み(Mv−B)は、各々の幅が異なっている例である(W8≠W9≠W10)。
すなわち、青色の着色画素上に設ける配向制御突起を他より高くして青色の着色画素の透過率の低下を補償する対応に相当するものが容易に得られるので、液晶材料の複屈折の波
長分散に起因した、各色画素の透過率の差による白表示時の色付きを軽減するのに有効である。
配向制御凹み(Mv)は、赤色の着色画素(42R)、緑色の着色画素(42G)、青色の着色画素(42B)の各色の着色画素上に設けられている。赤色の着色画素(42R)上の配向制御凹み(Mv−R)、緑色の着色画素(42G)上の配向制御凹み(Mv−G)、青色の着色画素(42B)上の配向制御凹み(Mv−B)は、各々の深さが異なっている例である(H5≠H6≠H7)。
すなわち、他色の着色画素上に設ける配向制御突起を他より高くして他色の着色画素の透過率の低下を補償する対応に相当するものが容易に得られるので、液晶材料の複屈折の波長分散に起因した、各色画素の透過率の差による白表示時の色付きを軽減するのに有効である。
20、20’・・・TFT基板
21・・・液晶分子
22a、22b、23、83、93・・・配向制御突起
40、50・・・透明基板(ガラス基板)
41・・・ブラックマトリックス
42・・・着色画素
42R・・・赤色の着色画素
42G・・・緑色の着色画素
42B・・・青色の着色画素
43・・・透明導電膜
44・・・フォトスペーサー
45・・・平坦部
46・・・透明層
60・・・透明感光性樹脂層
70・・・感光性樹脂層
70E・・・エッチングレジスト
80・・・MVA−LCD
D4〜D7・・・配向制御凹みの深さ
H2・・・ストライプ状の配向制御突起の高さ
H3・・・円形の配向制御突起の高さ
L1、L2・・・露光光
NB・・・濃度分布部
Mv・・・配向制御凹み
PM1・・・濃度分布マスク
PM2・・・フォトマスク
SK・・・遮光部
W2・・・ストライプ状の配向制御突起の幅
W3・・・円形の配向制御突起の幅
W5〜W10・・・配向制御凹みの幅
Claims (4)
- 透明基板上に、ブラックマトリックス、着色画素、透明層、透明導電膜が順次に形成された液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、
1)前記透明層は、着色画素上に設けた透明感光性樹脂層への濃度分布マスクを介した露光、現像処理によって形成された配向制御凹みと平坦部からなり、
2)前記透明導電膜は、上記透明層の上面の全面に設けた透明導電膜へのフォトエッチングによって上記配向制御凹み上の部分は除去されており、
前記配向制御凹みの幅が、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 前記配向制御凹みの深さが、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 透明基板上に、ブラックマトリックス、着色画素、透明層、透明導電膜が順次に形成された液晶表示装置用カラーフィルタにおいて、
1)前記透明層は、着色画素上に設けた透明感光性樹脂層への濃度分布マスクを介した露光、現像処理によって形成された配向制御凹みと平坦部からなり、
2)前記透明導電膜は、上記透明層の上面の全面に設けた透明導電膜へのフォトエッチングによって上記配向制御凹み上の部分は除去されており、
前記配向制御凹みの深さが、各色の着色画素上の配向制御凹み毎に異なることを特徴とする液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置用カラーフィルタを用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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