JP2008175555A - X線検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 加熱炉(ハウジング)を大きくする必要もなく、被写体を切断することもなく、大きな被写体中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができるX線検査装置を提供する。
【解決手段】 X線測定光学系と、被写体Wの関心領域がX線透過範囲に含まれるように被写体を保持させる保持部14と、赤外線ランプ40により加熱される加熱空間が形成されるとともに、加熱空間の天井側にX線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽する上部窓33が形成され、さらに上部窓33の鉛直下方を含む加熱空間の底側に底部開口が形成されたハウジング30とを備え、ハウジング30の底部開口に被写体Wの関心領域が入るようにして底部開口を被写体Wで覆うとともに、上部窓33で測定X線が透過するようにハウジング30を被写体W上に被せておき、関心領域をランプ加熱しながらX線測定を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 X線測定光学系と、被写体Wの関心領域がX線透過範囲に含まれるように被写体を保持させる保持部14と、赤外線ランプ40により加熱される加熱空間が形成されるとともに、加熱空間の天井側にX線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽する上部窓33が形成され、さらに上部窓33の鉛直下方を含む加熱空間の底側に底部開口が形成されたハウジング30とを備え、ハウジング30の底部開口に被写体Wの関心領域が入るようにして底部開口を被写体Wで覆うとともに、上部窓33で測定X線が透過するようにハウジング30を被写体W上に被せておき、関心領域をランプ加熱しながらX線測定を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、物品を加熱しながらX線を照射することにより、高温下で物品の内部構造や内部状態を検査するX線検査装置に関する。本発明は、例えば、プリント基板にIC等を実装する際に用いるハンダの高温状態でのX線分析に適用することができる。
X線検査装置は、例えば、表示装置に画像表示されるX線画像によって、外観検査から判断できないハンダ内部の不良等を観察することができるため、プリント基板やプリント基板上に搭載される実装部品を検査することに利用される。特に、近年採用されているBGA(Ball Grid Array)パッケージでは、図5に示すように、プリント基板51上のBGAパッケージ52の底面全体に多数のハンダボール(以下、「ピン」ともいう)Pが配列しており、その中央部分のハンダボールPの接合状態については目視による検査が困難であるため、X線検査装置で透視X線像を撮影することにより検査する方法が有効である。
また、BGAパッケージ52をプリント基板51に実装するハンダ付工程を分析することが行われている。例えば、ハンダ中のボイド、ハンダボールPの発生、ハンダの濡れ及び拡がりに係る現象をリアルタイムに観察している。このとき、ハンダを溶融可能な250℃前後の高温に加熱するが、X線源及びX線検出器は高温環境に耐えられないため、ハンダを溶融する熱がX線源及びX線検出器に伝達しないようにする必要がある。そこで、250℃前後の高温環境での検査が行える耐熱対策を施したX線検査装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。このようなX線検査装置60は、図6に示すように、X線源61を加熱炉62の下方に配置するとともに、X線源61により測定X線が照射された被写体Wの透視X線像を撮影するX線検出器63を、加熱炉62の上方に配置している。
加熱炉62においては、透視用X線は透過するが耐熱防御を可能にする耐熱隔壁71、72、73(例えばチタンの薄板)が、加熱炉62の底蓋位置に2枚、上蓋位置に1枚配設されている。これにより、加熱炉62内の熱がX線源61及びX線検出器63に伝達しないようにするとともに、X線源62からX線検出器63に測定X線が到達することを可能としている。つまり、加熱炉62を縦方向(鉛直方向)に貫通するX線光軸X1で示すように、X線源61から加熱炉62の内部へ向けて照射された測定X線は、加熱炉62の底蓋位置にある2枚の耐熱隔壁71、72を貫通し、プリント基板51及びその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を透視した後、加熱炉62の上蓋位置にある耐熱隔壁73を貫通して、X線検出器63まで到達する。
このように、熱が外部に伝達しないように加熱炉62を密閉空間にし、加熱炉62内に被写体W(プリント基板51及びBGAパッケージ52)を入れて、加熱炉62内に配設された発熱体64から発生した熱によって被写体Wを加熱することにより、BGAパッケージ52をプリント基板51に実装するハンダ付工程を分析している。
特開2005−353712号公報
ところで、上述したような従来のX線検査装置60においては、加熱炉62が密封空間を形成しているため、加熱炉62に入れる被写体Wの大きさは、加熱炉62より小さいものとしなければならなかった。つまり、大きな被写体Wを加熱する場合には、加熱炉62を大きくしなければならず、加熱炉62が小さいものであるときには、被写体Wの関心領域のみとなるように小さく切断する必要があった。
そこで、本発明は、加熱炉(ハウジング)を大きくする必要もなく、被写体を切断することもなく、大きな被写体中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができるX線検査装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明は、加熱炉(ハウジング)を大きくする必要もなく、被写体を切断することもなく、大きな被写体中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができるX線検査装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明のX線検査装置は、被写体を挟んで上方側にX線検出器、下方側にX線源が配置され、X線源からX線検出器に向かう測定X線が被写体を透過するX線透過範囲についての透過X線像を検出するX線測定光学系と、被写体の関心領域がX線透過範囲に含まれるように被写体を保持させる保持部と、赤外線ランプにより加熱される加熱空間が形成されるとともに、加熱空間の天井側にX線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽する上部窓が形成され、さらに上部窓の鉛直下方を含む加熱空間の底側に底部開口が形成されたハウジングとを備え、ハウジングの底部開口に被写体の関心領域が入るようにして底部開口を被写体で覆うとともに、上部窓で測定X線が透過するようにハウジングを被写体上に被せておき、関心領域をランプ加熱しながらX線測定を行うようにしている。
ここで、保持部は、被写体を直接保持するようにしてもよいし、X線測定を行う上で支障のない材料、形状の支持部材の上に被写体を載せ、支持部材を介して被写体を保持するようにしてもよい。
また、上部窓は、測定X線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽することができる材料であれば特に限定されないが、特にアルミの薄板(厚さ0.1mm〜0.5mm)を使用するのが好ましい。
加熱空間は赤外線ランプにより加熱されるが、赤外線ランプは加熱空間の中に取り付けてもよいし、加熱空間の外に取り付けてもよい。
また、上部窓は、測定X線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽することができる材料であれば特に限定されないが、特にアルミの薄板(厚さ0.1mm〜0.5mm)を使用するのが好ましい。
加熱空間は赤外線ランプにより加熱されるが、赤外線ランプは加熱空間の中に取り付けてもよいし、加熱空間の外に取り付けてもよい。
本発明によれば、被写体の関心領域はハウジングで覆われ、ハウジングと被写体自身とにより、ほぼ密閉される。この状態で、赤外線ランプによって加熱空間が加熱されると、関心領域も加熱され高温状態になる。一方、加熱空間はハウジングと被写体自身とにより密閉されているため、加熱空間の外側には熱が放出されることがほとんどなく、低温に維持される。したがって、X線源やX線検出器には熱による影響はない。そして、X線源からX線を照射させると、X線検出器に向かう測定X線は、関心領域を含んだ被写体のX線透過範囲を透過し、さらに上部窓を透過し、X線検出器に至り、関心領域を含んだ透過X線像が検出される。
本発明のX線検査装置によれば、被写体上の関心領域に対するX線検査を行う際に、大きなハウジング(すなわち大きな加熱空間)を用意する必要もなく、また、被写体を切断することもなく、被写体中の一部分である関心領域を、高温に加熱しながらリアルタイムで分析することができる。
(その他の課題を解決するための手段および効果)
上記発明において、ハウジングの加熱空間内に赤外線ランプが取り付けられ、加熱空間内面には赤外線ランプから照射される赤外線を反射する反射面が形成され、この反射面はハウジングを被写体上に被せた状態で、反射面で反射した赤外線を関心領域に導くように形成されるようにしてもよい。
本発明によれば、ハウジングの加熱空間内に赤外線ランプが取り付けられ、赤外線ランプから照射される赤外線のうち、反射面で反射された赤外線は関心領域に導かれる。これにより、関心領域は集中的に加熱され、局所的に強く加熱することができるようになる。
上記発明において、ハウジングの加熱空間内に赤外線ランプが取り付けられ、加熱空間内面には赤外線ランプから照射される赤外線を反射する反射面が形成され、この反射面はハウジングを被写体上に被せた状態で、反射面で反射した赤外線を関心領域に導くように形成されるようにしてもよい。
本発明によれば、ハウジングの加熱空間内に赤外線ランプが取り付けられ、赤外線ランプから照射される赤外線のうち、反射面で反射された赤外線は関心領域に導かれる。これにより、関心領域は集中的に加熱され、局所的に強く加熱することができるようになる。
ここで、反射面は、赤外線ランプが取り付けられる第一焦点と、第一焦点から照射され反射面で反射した赤外線が集束する第二焦点とが規定される楕円面が形成されるようにしてもよい。
これにより、反射面で反射した赤外線は第二焦点に集中するので、この点を関心領域に一致させることで、関心領域を高温に維持しつつX線測定を行うことが容易になしえる。
これにより、反射面で反射した赤外線は第二焦点に集中するので、この点を関心領域に一致させることで、関心領域を高温に維持しつつX線測定を行うことが容易になしえる。
また、上記発明において、被写体は、電子部品実装基板であってもよい。
これにより、電子部品実装基板上のハンダ部分等を、高温状態でX線測定することができる。
これにより、電子部品実装基板上のハンダ部分等を、高温状態でX線測定することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の態様が含まれることはいうまでもない。
(第一の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示す縦断面図であり、図2は、図1に示すX線検査装置のA−A線の横断面図である。X線検査装置1は、X線源11とX線検出器12とを有するX線測定光学系と、被写体Wを載置する保持部14と、赤外線を照射する加熱部40と、左ボディ31と右ボディ32と上部耐熱隔壁33(上部窓)とを有するハウジング30と、保持部駆動機構(図示せず)と、X線検査装置1全体の制御を行う制御系(コンピュータ)(図示せず)とにより構成される。ここでは、被写体WとしてBGAパッケージ52をプリント基板51に実装するハンダ付工程を分析する場合を例にして説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるX線検査装置の構成を示す縦断面図であり、図2は、図1に示すX線検査装置のA−A線の横断面図である。X線検査装置1は、X線源11とX線検出器12とを有するX線測定光学系と、被写体Wを載置する保持部14と、赤外線を照射する加熱部40と、左ボディ31と右ボディ32と上部耐熱隔壁33(上部窓)とを有するハウジング30と、保持部駆動機構(図示せず)と、X線検査装置1全体の制御を行う制御系(コンピュータ)(図示せず)とにより構成される。ここでは、被写体WとしてBGAパッケージ52をプリント基板51に実装するハンダ付工程を分析する場合を例にして説明する。
X線測定光学系は、X線検出器12とX線源11とを有する。X線検出器12とX線源11とは、X線光軸X1(図1参照)が縦方向(鉛直方向)となるように配置される。X線検出器12は、イメージインテンシファイア(以下IIと略す)と、このIIの裏面に一体的に取り付けられたCCDカメラとを有する。一方、X線源11は、X線を円錐状に照射する。照射されたX線のうち、IIに向かうX線(以下、測定X線と呼ぶ)は、被写体の一部を透過することになる。この測定X線が透過される被写体の一部分を、ここではX線透過範囲と呼ぶ。IIが測定X線を検出することにより、X線透過範囲の蛍光像を形成することになる。さらに、この蛍光像をCCDカメラで撮影することによって、測定X線の映像信号がコンピュータに出力される。
例えば、平板形状の被写体W(BGAパッケージ52及びプリント基板51)におけるBGAパッケージ52の部分を測定するときには、X線源11から照射された測定X線は、プリント基板51及びその上に載置されたBGAパッケージ52を透過した後、上部耐熱隔壁33を透過し、X線検出器12まで到達するように設定されることになる。
保持部14は、左側レール部材14aと、右側レール部材14bとを横平面内で平行にして結合する結合部14cを有する。保持部14は、保持部駆動機構により、X線光軸X1と同一方向であるx方向(縦方向)と、x方向に直交するy方向と、x方向及びy方向に直交するz方向とに移動可能に設けられている。そして、左側レール部材14a及び右側レール部材14bの上面に、被写体Wは載置されることになる。これにより、例えば、プリント基板51及びその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を、測定X線及び赤外線が照射される位置に調整することができる。
保持部駆動機構は、駆動用モータを有する。なお、保持部駆動機構の制御は、コンピュータから出力された駆動信号が与えられることによって実行される。
保持部駆動機構は、駆動用モータを有する。なお、保持部駆動機構の制御は、コンピュータから出力された駆動信号が与えられることによって実行される。
加熱部40は、2個の赤外線ランプ40a、40bを有する。各赤外線ランプ40a、40bは、棒状の管球体41及び電極42からなる。赤外線ランプ40a、40bの管球体41内部には一対の電極42が直線状に配設され、各電極42の一端側が管球体41の中央で対向するようにしてある。よって、各赤外線ランプ40a、40bは、管球体41の中央から全方向に赤外線を出射することになる。また、各電極42のそれぞれの他端側が管球体41の両端面から外部に延出されて外部電源(図示せず)に接続されるようにしてある。赤外線ランプ40a、40bは、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ等である。
ハウジング30は、それぞれアルミニウム合金で作られた左ボディ31と右ボディ32と上部耐熱隔壁33とを用いて組み立てることで、下部側に開口を有する下部開放型箱形状をなすように作られ、その内部には、2個の赤外線ランプ40a、40bを収納するための空間(加熱空間と呼ぶ)が形成されており、また、左ボディ31と右ボディ32との内壁面が凹面反射鏡31a、32aとなるように鏡面仕上げしてあるものである。
上部耐熱隔壁33は、厚さ0.1mm〜0.5mmの板形状であり、上部耐熱隔壁33の材料としては、測定X線は透過するとともに耐熱防御を可能にするものであり、例えば、アルミニウム合金が用いられる。また、上部耐熱隔壁33の板形状の外側周辺を左ボディ31と右ボディ32との上面に締結することにより、気密に封止されるようにしてある。これにより、上部耐熱隔壁33は、測定X線を上方に透過させるとともに、ハウジング30内の熱が上方のX線検出器12に伝達することを防止することができる。
左ボディ31と右ボディ32との凹面反射鏡31a、32aは、側面から見ると、楕円形状の一部を有するものである。また、左ボディ31の内部に配置される1個の赤外線ランプ40aは、管球体41の中央である発光中心が、凹面反射鏡31aの第一焦点の近傍となるように配置される。同様に、右ボディ32の内部に配置される他の1個の赤外線ランプ40bは、管球体41の中央である発光中心が、凹面反射鏡32aの第一焦点の近傍となるように配置される。さらに、凹面反射鏡31a、32aの第二焦点は同一の位置となるようにされており、かつ、赤外線ランプ40aと赤外線ランプ40bとは、同一の縦断面に配置される。これにより、赤外線ランプ40a、40bから出射された赤外線のうち凹面反射鏡31a、32aで反射された赤外線は、凹面反射鏡31a、32aの第二焦点に集束することになる。よって、上述したように、保持部14でプリント基板51とその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所が第二焦点にくるように保持されていると、ハンダ付箇所が赤外線で加熱されることになる。
このとき、赤外線ランプ40a、40bは、測定X線が通過しない位置(すなわち図1に示すような斜め上方位置)に配置されるとともに、第二焦点は、測定X線が透過する位置(X線透過範囲)に配置されることになる。これにより、プリント基板51とその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を透視用X線で透視することができる。
このとき、赤外線ランプ40a、40bは、測定X線が通過しない位置(すなわち図1に示すような斜め上方位置)に配置されるとともに、第二焦点は、測定X線が透過する位置(X線透過範囲)に配置されることになる。これにより、プリント基板51とその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を透視用X線で透視することができる。
なお、左ボディ31及び右ボディ32の側壁によって、赤外線ランプ40a、40bの管球体41の両端部分は支持される。また、左ボディ31と右ボディ32の材料としては、耐熱防御を可能にし、かつ、内面に反射効率のよい鏡面を加工することが容易な金属、例えばアルミニウム合金がよい。
さらに、左ボディ31及び右ボディ32の下部の外側全周辺には、柔軟性を有するスカート部31b、32bが設けられ、保持部14でハウジング30の下方に被写体W(BGAパッケージ52及びプリント基板51)が保持されると、被写体Wの上面と接触することになる。スカート部31b、32bは、耐熱防御をより確実にするものであり、例えば、アルミニウム合金や樹脂が用いられる。これにより、ハウジング30内の熱が下方のX線源12に伝達することを確実に防止することができる。
また、左ボディ31とX線検査装置1内の固定箇所とを連結するように、左ボディ31には、図1に示す紙面に垂直な方向を軸とするヒンジ部31cが設けられるとともに、右ボディ32の下面を支えるようにハウジング支持部32cがX線検査装置1内の固定箇所に設けられている。これにより、ハウジング30を、ヒンジ部31cを軸として回動可能となり、被写体Wの観察状態と被写体Wの非観察状態とに変化させることができる。
以上のように、X線検査装置1によれば、ハウジング30を縦方向に貫通するX線光軸X1で示すように、X線源11からハウジング30の内部へ向けて照射された測定X線は、ハウジング30の下方にあるプリント基板51及びその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を透視した後、ハウジング30の上蓋位置にある上部耐熱隔壁33を貫通して、X線検出器12まで到達する。
同時に、赤外線ランプ40a、40bから照射された赤外線のうち、凹面反射鏡31a、32aで反射された赤外線はハンダ付箇所に集束することになる。つまり、ハンダ付箇所が反射赤外線で集中加熱されることになる。このとき、ハウジング30の下方は開放されているが、ハウジング30の下方に配置された被写体Wが観察対象であるとともに、被写体Wが耐熱隔壁の役割を果たすため、下方のX線源11に熱が伝達することを防止することができる。
よって、X線源11及びX線検出器12を破損することなく、しかも保持部14で大きな被写体Wでも保持することができる。したがって、大きな被写体W中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができる。
また、X線源11のすぐ上方に被写体Wが配置されるので、X線源11から照射された測定X線は、X線量を減衰させる部材を通過することもなく、被写体Wの関心領域に到達することができる。
同時に、赤外線ランプ40a、40bから照射された赤外線のうち、凹面反射鏡31a、32aで反射された赤外線はハンダ付箇所に集束することになる。つまり、ハンダ付箇所が反射赤外線で集中加熱されることになる。このとき、ハウジング30の下方は開放されているが、ハウジング30の下方に配置された被写体Wが観察対象であるとともに、被写体Wが耐熱隔壁の役割を果たすため、下方のX線源11に熱が伝達することを防止することができる。
よって、X線源11及びX線検出器12を破損することなく、しかも保持部14で大きな被写体Wでも保持することができる。したがって、大きな被写体W中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができる。
また、X線源11のすぐ上方に被写体Wが配置されるので、X線源11から照射された測定X線は、X線量を減衰させる部材を通過することもなく、被写体Wの関心領域に到達することができる。
(第二の実施形態)
図3は、本発明の一実施形態である他のX線検査装置の構成を示す縦断面図であり、図4は、図3に示すX線検査装置のB−B線の横断面図である。X線検査装置101は、X線源11とX線検出器12とを有するX線測定光学系と、被写体Wを載置する保持部114と、赤外線を照射する加熱部140と、ボディ131と上部耐熱隔壁133とを有するハウジング130と、X線検査装置101全体の制御を行う制御系(コンピュータ)とにより構成される。なお、X線検査装置1と同様のものについては、同じ符号を付すとともに、その説明を省略する。
図3は、本発明の一実施形態である他のX線検査装置の構成を示す縦断面図であり、図4は、図3に示すX線検査装置のB−B線の横断面図である。X線検査装置101は、X線源11とX線検出器12とを有するX線測定光学系と、被写体Wを載置する保持部114と、赤外線を照射する加熱部140と、ボディ131と上部耐熱隔壁133とを有するハウジング130と、X線検査装置101全体の制御を行う制御系(コンピュータ)とにより構成される。なお、X線検査装置1と同様のものについては、同じ符号を付すとともに、その説明を省略する。
保持部114は、中央部の厚さが薄くなっている板形状のテーブルであり、保持部114の材料としては、測定X線は透過するとともに耐熱防御を可能にするものであり、例えば、アルミニウム合金が用いられる。そして、保持部114の上面に、被写体Wは載置されることになる。
加熱部140は、1個の円環状の赤外線ランプである。加熱部(赤外線ランプ)140は、円形状の各点から全方向に赤外線を出射するものである。
加熱部140は、1個の円環状の赤外線ランプである。加熱部(赤外線ランプ)140は、円形状の各点から全方向に赤外線を出射するものである。
ハウジング130は、アルミニウム合金で作られたボディ131と上部耐熱隔壁133とを用いて組み立てることで、下部に開口を有する下部開放型箱形状をなすように作られ、その内部には、1個の赤外線ランプ140を収納するための空間(加熱空間)が形成されており、また、ボディ131の内壁面が凹面反射鏡131aとなるように鏡面仕上げしてあるものである。
上部耐熱隔壁133は、厚さ0.1mm〜0.5mmの円板形状である。また、上部耐熱隔壁133の円板形状の外側周辺をボディ131の上面に締結することにより、気密に封止されるようにしてある。
ボディ131の凹面反射鏡131aは、縦断面が楕円形状の一部となるようにくり抜いた形状にしてある。また、ボディ131の内部に配置される1個の赤外線ランプ140は、円環状の発光部が、凹面反射鏡131aの第一焦点の近傍となるように配置される。このとき、凹面反射鏡131aの第二焦点は一点となる。これにより、ランプ140から出射された赤外線のうち、凹面反射鏡131aで反射した赤外線は、凹面反射鏡131aの第二焦点に集束することになり、この点を集中加熱する。
上部耐熱隔壁133は、厚さ0.1mm〜0.5mmの円板形状である。また、上部耐熱隔壁133の円板形状の外側周辺をボディ131の上面に締結することにより、気密に封止されるようにしてある。
ボディ131の凹面反射鏡131aは、縦断面が楕円形状の一部となるようにくり抜いた形状にしてある。また、ボディ131の内部に配置される1個の赤外線ランプ140は、円環状の発光部が、凹面反射鏡131aの第一焦点の近傍となるように配置される。このとき、凹面反射鏡131aの第二焦点は一点となる。これにより、ランプ140から出射された赤外線のうち、凹面反射鏡131aで反射した赤外線は、凹面反射鏡131aの第二焦点に集束することになり、この点を集中加熱する。
以上のように、X線検査装置101によれば、ハウジング130を縦方向に貫通するX線光軸X1で示すように、X線源11からハウジング130の内部へ向けて照射された測定X線は、保持部114の中央部を貫通し、ハウジング130の下方にあるプリント基板51及びその上に載置されたBGAパッケージ52との間に位置するハンダ付箇所を透視した後、ハウジング130の上蓋位置にある上部耐熱隔壁133を貫通して、X線検出器12まで到達する。
一方、ランプ140から照射された赤外線は、凹面反射鏡131aで反射することによりハンダ付箇所の一点に集束することになる。つまり、ハンダ付箇所が赤外線で加熱されることになる。このとき、ハウジング130の下方は開放されているが、ハウジング130の下方に配置された被写体Wが観察対象であるとともに、被写体Wが耐熱隔壁の役割を果たすため、下方のX線源11に熱が伝達することを防止することができる。
よってX線源11及びX線検出器12を破損することなく、しかも保持部114で大きな被写体Wでも保持することができる。したがって、大きな被写体W中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができる。
一方、ランプ140から照射された赤外線は、凹面反射鏡131aで反射することによりハンダ付箇所の一点に集束することになる。つまり、ハンダ付箇所が赤外線で加熱されることになる。このとき、ハウジング130の下方は開放されているが、ハウジング130の下方に配置された被写体Wが観察対象であるとともに、被写体Wが耐熱隔壁の役割を果たすため、下方のX線源11に熱が伝達することを防止することができる。
よってX線源11及びX線検出器12を破損することなく、しかも保持部114で大きな被写体Wでも保持することができる。したがって、大きな被写体W中の関心領域を加熱する様子をリアルタイムで分析することができる。
本発明は、例えば、BGAパッケージをプリント基板に実装するハンダ付工程を分析するためのX線検査装置に利用することができる。
1、101: X線検査装置
11: X線源
12: X線検出器
14、114: 保持部
30、130: ハウジング
31a、32a: 凹面反射鏡
33、133: 耐熱隔壁(上部窓)
40、140: 赤外線ランプ
W: 被写体
11: X線源
12: X線検出器
14、114: 保持部
30、130: ハウジング
31a、32a: 凹面反射鏡
33、133: 耐熱隔壁(上部窓)
40、140: 赤外線ランプ
W: 被写体
Claims (4)
- 被写体を挟んで上方側にX線検出器、下方側にX線源が配置され、X線源からX線検出器に向かう測定X線が被写体を透過するX線透過範囲についての透過X線像を検出するX線測定光学系と、
被写体の関心領域がX線透過範囲に含まれるように被写体を保持させる保持部と、
赤外線ランプにより加熱される加熱空間が形成されるとともに、加熱空間の天井側にX線を透過し、かつ、加熱空間を熱的に遮蔽する上部窓が形成され、さらに上部窓の鉛直下方を含む加熱空間の底側に底部開口が形成されたハウジングとを備え、
ハウジングの底部開口に被写体の関心領域が入るようにして底部開口を被写体で覆うとともに、上部窓で測定X線が透過するようにハウジングを被写体上に被せておき、関心領域をランプ加熱しながらX線測定を行うことを特徴とするX線検査装置。 - ハウジングの加熱空間内に赤外線ランプが取り付けられ、加熱空間内面には赤外線ランプから照射される赤外線を反射する反射面が形成され、この反射面はハウジングを被写体上に被せた状態で、反射面で反射した赤外線を関心領域に導くように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
- 前記反射面は、赤外線ランプが取り付けられる第一焦点と、第一焦点から照射され反射面で反射した赤外線が集束する第二焦点とが規定される楕円面が形成されてなることを特徴とする請求項2に記載のX線検査装置。
- 前記被写体は、電子部品実装基板であることを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
Priority Applications (1)
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JP2007006857A JP2008175555A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | X線検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007006857A JP2008175555A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | X線検査装置 |
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JP2008175555A true JP2008175555A (ja) | 2008-07-31 |
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JP2007006857A Pending JP2008175555A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | X線検査装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009074800A (ja) * | 2007-09-18 | 2009-04-09 | Bridgestone Corp | ヒータユニット及びx線解析装置 |
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2007
- 2007-01-16 JP JP2007006857A patent/JP2008175555A/ja active Pending
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