JP2008175522A - 空調設備のリニューアルユニット及びそれを用いた空調設備の施工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フロン系冷媒使用の既設の空調設備を自然系冷媒使用の空調設備に交換する改造工事に使用される空調設備のリニューアルユニット20であって、フロン系冷媒使用の既設の空気冷却器011の蒸発器0112と接続される接続部30を有し、フロン系冷媒配管と接続され密閉循環路を形成する第1の配管部分21と、該第1の配管部分から分岐して空気冷却器のドレン受け部0114を介して蒸発器0112に接続される接続部30を有する第2の配管部分25と、第1の配管部分に介設され自然系冷媒とフロン系冷媒とを熱交換させるカスケードコンデンサ24と、第2の配管部分25のドレン受け部0114との接続部より上流側に配置され、フロン系冷媒を加熱する加熱手段29とからなる。
【選択図】図1
Description
規制前の時期では、例えば、特許文献1(特開平7−269964号公報)に、HFC冷媒又は自然冷媒のアンモニア及び二酸化炭素を使用した冷熱装置が提案され、新設の冷凍回路として検討されている。
建物に配設されフロン系冷媒使用の冷凍サイクルを構成するフロン冷凍回路を備えた既設の空調設備を自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を備えた空調設備に交換する改造工事を行なう場合に使用される空調設備のリニューアルユニットであって、
建物に配設された空気冷却器の蒸発器を構成するフロン系冷媒配管と接続される接続部を有し、該フロン系冷媒配管と接続されてフロン系冷媒の密閉された循環路を形成する第1の配管部分と、
該第1の配管部分から分岐して空気冷却器のドレン受け部を介して前記フロン系冷媒配管に接続される接続部を有する第2の配管部分と、
第1の配管部分に介設され自然系冷媒とフロン系冷媒とを熱交換させるカスケードコンデンサと、
第2の配管部分のドレン受け部との接続部より上流側に配置され、第2の配管部分を流れるフロン系冷媒を加熱する加熱手段と、からなり、
前記循環路内でフロン系冷媒を自然循環又は強制循環させると共に、空気冷却器のデフロスト時に第2の配管部分からドレン受け部を介して空気冷却器の蒸発器に加熱されたフロン系冷媒を流すように構成したものである。
本発明の前記リニューアルユニットを用いて、建物に配設されフロン系冷媒使用の冷凍サイクルを構成するフロン冷凍回路を備えた既設の空調設備を自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を備えた空調設備に交換する空調設備の施工方法において、
建物に自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を設ける第1ステップと、
前記フロン冷凍回路に介設され各被空調フロア又は各被空調室ごとに配設された空気冷却器の近傍に、自然系冷媒使用の冷凍回路を構成する自然系冷媒配管を配設する第2ステップと、
ひとつの空気冷却器の近傍に前記リニューアルユニットを配設し、該フロン冷凍回路を構成する既設のフロン系冷媒配管を用いて該リニューアルユニットを構成するカスケードコンデンサと該空気冷却器とを接続する密閉された循環管路を形成することにより、該循環管路内でフロン系冷媒を自然循環又は強制循環させる流路を形成する第3ステップと、
該リニューアルユニットを取り外すと共に、フロン系冷媒を用いる既設の空気冷却器を撤去し、代わりに自然系冷媒を用いる空気冷却器を設置し、該空気冷却器と前記自然系冷媒配管とを接続する第4ステップと、からなり、
前記第3ステップ及び第4ステップを各空気冷却器毎に順次行いながら他の空気冷却器では空調運転を継続するものである。
加熱されたフロン系冷媒をドレン受け部を経由させる理由は、ドレン受け部をフロン系冷媒で加熱することにより、空気冷却器に付着した霜を融解した融解水がドレン受け部に落ちたとき再び凍らないようにするためである。
従って、工事期間中各空気冷却器の停止期間を短縮することができると共に、工事による空調設備の運転の中断を最小限に留めると共に、工事期間に融通性をもたせて工事費を低コストにすることができる。
次に本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、本発明を適用して、R−22冷媒使用の空調設備を自然系冷媒使用の空調設備に改造する手順を示す説明図である。図1(a)は改造前の状態を示す。図1(a)において、低温庫1の屋上に設けられたR−22冷凍装置02は、図7の破線内の冷凍装置と冷却塔07から構成される。低温庫1内の各被空調フロア1a〜cには、夫々空気冷却器011a〜cが配設され、R−22冷凍装置02と空気冷却器011とは、循環ライン03及び分岐ライン013で接続され、空気冷却器011の上流側の分岐ライン013には膨張弁012が介設されている。
空気冷却器011a及び011bを設置した被空調フロア1a及び1bでも、順々に被空調フロア011cと同様の改造工程を行なうことにより、最終的に図1(c)の状態となる。この間、工事を行なう被空調フロア以外のフロアでは空調運転を続行することができる。
なお、デフロスト設備40は、R−22冷媒冷凍装置02に付設された既存の散水式デフロスト設備があれば、それをそのまま利用すればよい。この場合、デフロスト設備を新たに付設する必要がないので、介装工事を簡素化できる。既存のデフロスト設備がなければ、新設する必要がある。
次に、本発明の第2実施形態を図5に基づいて説明する。図5(a)に図示するリニューアルユニット20’において、配管部分21b’は、図3(a)の配管部分21bと異なり、カスケードコンデンサ24に接続されている。その他の構成は前記第1実施形態と同一である。そのため、蒸発配管0113で空気流aから蒸発潜熱を奪って気化したR−22冷媒は、上昇してカスケードコンデンサ24に戻る循環流路を形成している。カスケードコンデンサ24に戻ったR−22冷媒は、そこで凝縮してミニ受液器22に戻る。
次にデフロスト移行時においては、電磁弁26を閉、電磁弁27を開として、R−22冷媒を分岐路25からドレンパン0114を経由して蒸発器0112に導入する。なお、ファン0116は作動状態とし、電熱ヒータ29は非作動状態としたままとする。
次に、本発明の第3実施形態を図6に基づいて説明する。図6において、NH3/CO2冷凍装置50には、図示しないNH3冷凍回路が設けられ、該NH3冷凍回路には図示しない凝縮器が介設されている。そして、該凝縮器と冷却塔52が冷却水ライン51及び54で接続されている。該凝縮器で圧縮機出口側の高温のNH3冷媒と熱交換して暖められた冷却水cが冷却水ライン51を通って冷却塔52に供給される。冷却水cは冷却塔52で冷却されて、ポンプ53により冷却水ライン54を経て再び該凝縮器に戻される。冷却水ライン51及び54には分岐管55及び56が設けられている。
011a〜c 空気冷却器
0112 蒸発器
0113,0115 フロン系冷媒配管
0114 ドレンパン(ドレン受け部)
1 低温庫
1a〜c 被空調フロア
2 NH3/CO2冷凍装置
3 NH3循環ライン(NH3冷凍回路)
10 高段側カスケードコンデンサ
11,12 CO2循環ライン
20,20’、20’’ リニューアルユニット
21a、21b、21b’ 配管部分(第1の配管部分)
22 ミニ受液器
23 循環路
24 カスケードコンデンサ
25 配管部分(第2の配管部分)
29 電熱ヒータ(加熱手段)
30a〜g 接続部
58,60 熱交換器(加熱手段)
Claims (7)
- 建物に配設されフロン系冷媒使用の冷凍サイクルを構成するフロン冷凍回路を備えた既設の空調設備を自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を備えた空調設備に交換する改造工事を行なう場合に使用される空調設備のリニューアルユニットであって、
建物に配設された空気冷却器の蒸発器を構成するフロン系冷媒配管と接続される接続部を有し、該フロン系冷媒配管と接続されてフロン系冷媒の密閉された循環路を形成する第1の配管部分と、
該第1の配管部分から分岐して空気冷却器のドレン受け部を介して前記フロン系冷媒配管に接続される接続部を有する第2の配管部分と、
第1の配管部分に介設され自然系冷媒とフロン系冷媒とを熱交換させるカスケードコンデンサと、
第2の配管部分のドレン受け部との接続部より上流側に配置され、第2の配管部分を流れるフロン系冷媒を加熱する加熱手段と、からなり、
前記循環路内でフロン系冷媒を自然循環又は強制循環させると共に、空気冷却器のデフロスト時に第2の配管部分からドレン受け部を介して空気冷却器の蒸発器に加熱されたフロン系冷媒を流すように構成したことを特徴とする空調設備のリニューアルユニット。 - 前記カスケードコンデンサと第2の配管部分との分岐部との間の第1の配管部分に小容量の受液器を介設したことを特徴とする請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニット。
- 前記カスケードコンデンサが密閉型のシェルアンドチューブ型熱交換器、シェルアンドプレート型熱交換器又はプレート型熱交換器であることを特徴とする請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニット。
- 前記加熱手段が電熱ヒータであることを特徴とする請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニット。
- 前記加熱手段が、自然系冷媒使用の冷凍回路の圧縮機出口側の自然系冷媒の保有熱を前記ドレン受け部の上流側を流れるフロン系冷媒に吸収させて該フロン系冷媒を加熱する熱交換器からなることを特徴とする請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニット。
- 自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する前記冷凍回路が、NH3冷媒使用の冷凍サイクルを構成するNH3冷凍回路と、CO2冷媒使用の冷凍サイクルを構成し、該NH3冷凍回路との間に高段側カスケードコンデンサを介して接続するCO2冷凍回路と、からなり、
前記第1の配管部分が前記カスケードコンデンサを介してCO2冷凍回路と接続され、該カスケードコンデンサでCO2冷媒とフロン系冷媒とを熱交換させるように構成してなることを特徴とする請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニット。 - 請求項1に記載の空調設備のリニューアルユニットを用いて、建物に配設されフロン系冷媒使用の冷凍サイクルを構成するフロン冷凍回路を備えた既設の空調設備を自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を備えた空調設備に交換する空調設備の施工方法において、
建物に自然系冷媒使用の冷凍サイクルを構成する冷凍回路を設ける第1ステップと、
前記フロン冷凍回路に介設され各被空調フロア又は各被空調室ごとに配設された空気冷却器の近傍に、自然系冷媒使用の冷凍回路を構成する自然系冷媒配管を配設する第2ステップと、
ひとつの空気冷却器の近傍に前記リニューアルユニットを配設し、該フロン冷凍回路を構成する既設のフロン系冷媒配管を用いて該リニューアルユニットを構成するカスケードコンデンサと該空気冷却器とを接続する密閉された循環管路を形成することにより、該循環管路内でフロン系冷媒を自然循環又は強制循環させる流路を形成する第3ステップと、
該リニューアルユニットを取り外すと共に、フロン系冷媒を用いる既設の空気冷却器を撤去し、代わりに自然系冷媒を用いる空気冷却器を設置し、該空気冷却器と前記自然系冷媒配管とを接続する第4ステップと、からなり、
前記第3ステップ及び第4ステップを各空気冷却器毎に順次行いながら他の空気冷却器では空調運転を継続することを特徴とする空調設備の施工方法。
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