JP2008175244A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器 Download PDF

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Abstract

【課題】 減衰力調整式油圧緩衝器において、伸・圧減衰力を遅れなく調整すること。
【解決手段】 減衰力調整式油圧緩衝器10において、伸側減衰バルブ38の伸側流路36に対する背面側と圧側減衰バルブ39の圧側流路37に対する背面側のそれぞれに、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれを設け、ロッド側室12Aとピストン側室12Bのそれぞれが、圧力制御弁70を介して、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれに連通されてなるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は減衰力調整式油圧緩衝器に関する。
減衰力調整式油圧緩衝器として、特許文献1に記載の如く、シリンダ内にピストンロッドがピストンを介して移動自在に挿入され、ピストンはシリンダ内に第1、第2の2つの油室を区画し、第1、第2の油室はピストンに設けた伸・圧2つのポートを介して連通し、またピストンの両端面には各ポートを開閉する伸・圧バルブをそれぞれ開閉自在に設けた油圧緩衝器において、前記伸・圧バルブがピストン端面に当接するリーフバルブと当該リーフバルブの背面に当接するメインバルブとからなり、リーフバルブの背部にそれぞれ圧力室を設け、この圧力室はそれぞれのリーフバルブに設けた固定オリフィスを介して上流油室に開口すると共にピストンロッド内に設けた単一のバルブによって同時に変更可能な伸側と圧側の可変オリフィスを介して他方の下流側油室にそれぞれ連通されるようにしたものがある。リーフバルブの背部に設けた圧力室の圧力を下流側の可変オリフィスの開度調整により変更し、伸・圧バルブのリーフバルブの開弁圧を変化させ、伸・圧減衰力を調整するものである。
実公平4-30438号
特許文献1に記載の減衰力調整式油圧緩衝器では、リーフバルブの背部に設けた圧力室の圧力を下流側の可変オリフィスの開度調整により変更するものであり、可変オリフィスの調整と圧力の変更との間に応答遅れがあり、伸・圧減衰力の調整に遅れを生じ易い。また、流速の遅い場合、圧力差が生じず、減衰力の可変幅が小さくなってしまう。
本発明の課題は、減衰力調整式油圧緩衝器において、伸・圧減衰力を遅れなく調整することにある。
請求項1の発明は、シリンダにピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに固定したピストンによりシリンダ内をロッド側室とピストン側室に区画し、ロッド側室とピストン側室はピストンに設けた伸側流路及び該伸側流路を開閉する伸側減衰バルブと、圧側流路及び該圧側流路を開閉する圧側減衰バルブのそれぞれを介して連通されてなる減衰力調整式油圧緩衝器において、伸側減衰バルブの伸側流路に対する背面側と圧側減衰バルブの圧側流路に対する背面側のそれぞれに、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれを設け、ロッド側室とピストン側室のそれぞれが、圧力制御弁を介して、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに連通されてなるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記ピストンに伸側流路と圧側流路がともにつながる背圧導入室を設けるとともに、背圧導入室と伸側流路との間にはロッド側室から背圧導入室への流れのみを許容する伸側逆止弁を設け、背圧導入室と圧側流路との間にはピストン側室から背圧導入室への流れのみを許容する圧側逆止弁を設け、背圧導入室が背圧導入路を介して圧力制御弁の弁室入口部に連通され、圧力制御弁の弁室出口部が伸側背圧供給路と圧側背圧供給路のそれぞれを介して、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに連通されてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれが、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブそれぞれのためのバルブストッパと、それらバルブストッパの外周に設けたバックアップカラーにより形成され、各バックアップカラーはスプリングにより伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれに付勢され、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれが、伸側流路と圧側流路のそれぞれに臨む受圧面積より、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに臨む受圧面積の方を大きく設定され、各バックアップカラーには、伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を受ける受圧部と、該圧力を逃がす逃がし通路とを備えてなるようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記圧力制御弁が比例ソレノイド式圧力制御弁であるようにしたものである。
(請求項1)
(a)減衰力調整式油圧緩衝器において、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの背面側に設けた伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を圧力制御弁により直接制御することにより、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの開弁圧を簡素な構造により制御できる。これにより、伸・圧減衰力を遅れなくスムースに調整でき、ピストンの極低速域から調整できる。
(請求項2)
(b)減衰力調整式油圧緩衝器において、ピストンに伸側流路と圧側流路がともにつながる背圧導入室を設けるとともに、背圧導入室と伸側流路との間にはロッド側室から背圧導入室への流れのみを許容する伸側逆止弁を設け、背圧導入室と圧側流路との間にはピストン側室から背圧導入室への流れのみを許容する圧側逆止弁を設け、背圧導入室が背圧導入路を介して圧力制御弁の弁室入口部に連通され、圧力制御弁の弁室出口部が伸側背圧供給路と圧側背圧供給路のそれぞれを介して、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに連通されてなるものにした。従って、単一の圧力制御弁により伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を制御でき、構造を一層簡単にできる。
(請求項3)
(c)減衰力調整式油圧緩衝器において、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれが、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブそれぞれのためのバルブストッパと、それらバルブストッパの外周に設けたバックアップカラーにより形成され、各バックアップカラーはスプリングにより伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれに付勢され、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれが、伸側流路と圧側流路のそれぞれに臨む受圧面積より、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに臨む受圧面積の方を大きく設定されるようにした。従って、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブの開弁を背圧室の圧力により押え、圧力制御弁が閉じることで背圧室の圧力を下げて伸側減衰バルブと圧側減衰バルブを開弁する構造であり、圧力制御弁により伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を制御することで、伸・圧減衰力を無段階に調整できる。
(d)また、伸側背圧室と圧側背圧室の圧力が上がると、バックアップカラーに設けた受圧部により該バックアップカラーが移動して背圧室を開放する結果、背圧室の圧力を下げて伸側減衰バルブと圧側減衰バルブが開弁し、伸・圧減衰力の上限を設定できる。
(e)また、伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を、バックアップカラーに設けた逃し通路により逃がすことで、背圧室の圧力を確実に下げることを可能にし、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブを開弁可能にする。
(請求項4)
(f)圧力制御弁が比例ソレノイド式圧力制御弁であるものとする。比例ソレノイド式圧力制御弁は通電する電流値の設定により、該圧力制御弁の開弁圧を調整するものであり、該圧力制御弁の入口側と出口側の圧力の差圧が上記開弁圧に達したときに開閉動作する構造であり、該圧力制御弁の出口側の圧力(伸側背圧室と圧側背圧室の圧力)を調整でき、ひいては伸・圧減衰力を無段階に任意の狙い値に調整できる。
図1は減衰力調整式油圧緩衝器を示す断面図、図2は図1の要部断面図、図3は伸長行程の流れを示す断面図、図4は圧縮行程の流れを示す断面図、図5は図2の要部を拡大して示し、(A)は伸側バックアップカラーの構造を示す断面図、(B)は圧側バックアップカラーの構造を示す断面図である。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、図1、図2に示す如く、ダンパチューブ11にシリンダ12を内蔵した二重管からなる複筒式であり、シリンダ12にピストンロッド13を挿入し、ダンパチューブ11の下部に車軸側取付部を備えるとともに、ピストンロッド13の上部に車体側取付部14を備え、車両の懸架装置を構成する。
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11の外周の下スプリングシート15と、ピストンロッド13の上端部の車体側取付部14に設けられた上スプリングシート(不図示)の間に懸架ばね16を介装する。
油圧緩衝器10は、シリンダ12に挿入されるピストンロッド13のためのロッドガイド17、ブッシュ18、オイルシール19を、ダンパチューブ11の上端加締部11Aとシリンダ12の上端部の間に挟圧固定している。
減衰力調整式油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30とボトムバルブ装置40を有し、それらが発生する減衰力により、懸架ばね16による衝撃力の吸収に伴うピストンロッド13の伸縮振動を制振する。
(ピストンバルブ装置30)
ピストンバルブ装置30は、ピストンロッド13の外周にロックナット21をともに螺着されて固定される連結ハウジング22(22AはOリング)、連結ハウジング22の内周に螺着されて固定されるバルブストッパ31(31AはOリング)、バルブストッパ31の中心軸上に螺着されて固定されるセンターロッド32を有する。そして、センターロッド32の外周にピストン33(上ピストン体33Aと下ピストン体33B)、バルブストッパ34を挿着し、これらをセンターロッド32に螺着されるナット35とバルブストッパ31との間に挟圧固定する。このとき、ピストン33に伸側流路36と圧側流路37を設け、ピストン33とバルブストッパ34の間にディスクバルブ状の伸側減衰力バルブ38の環状中央部を挟圧し、ピストン33とバルブストッパ31の間にディスクバルブ状の圧側減衰バルブ39の環状中央部を挟圧する。即ち、ピストンバルブ装置30は、ピストン33によりシリンダ12内をロッド側室12Aとピストン側室12Bに区画し、ロッド側室12Aとピストン側室12Bはピストン33に設けた伸側流路36及び該伸側流路36を開閉する伸側減衰バルブ38と、圧側流路37及び該圧側流路37を開閉する圧側減衰バルブ39のそれぞれを介して連通される。
従って、伸長時には、ロッド側室12Aの油が、ピストン33の伸側流路36を通り、伸側減衰バルブ38を撓み変形させて開き、ピストン側室12Bに導かれ、伸側減衰力を発生させる。また、圧縮時には、ピストン側室12Bの油が、ピストン30の圧側流路37を通り、圧側減衰バルブ39を撓み変形させて開き、ロッド側室12Aに導かれ、圧側減衰力を発生させる。
(ボトムバルブ装置40)
油圧緩衝器10は、ダンパチューブ11とシリンダ12の間隙をリザーバ室12Cとし、このリザーバ室12Cの内部を油室とガス室に区画している。そして、ボトムバルブ装置40は、シリンダ12の内部のピストン側室12Bとリザーバ室12Cとを仕切るボトムピース41をシリンダ12の下端部とダンパチューブ11の底部との間に配置し、ダンパチューブ11の底部とボトムピース41の間の空間をボトムピース41に設けた流路によりリザーバ室12Cに連絡可能にする。
ボトムバルブ装置40は、ボトムピース41に設けた圧側流路41Aと伸側流路(不図示)をそれぞれ開閉するボトムバルブとしての、ディスクバルブ42とチェックバルブ43を備える。
そして、伸長時には、シリンダ12から退出するピストンロッド13の退出容積分の油が、チェックバルブ43を押し開き、リザーバ室12Cからボトムピース41の伸側流路(不図示)経由でピストン側室12Bに補給される。圧縮時には、シリンダ12に進入するピストンロッド13の進入容積分の油が、ピストン側室12Bからボトムピース41の圧側流路41Aを通ってディスクバルブ42を撓み変形させて開き、リザーバ室12Cへ押出され、圧側減衰力を得る。
尚、油圧緩衝器10にあっては、シリンダ12のロッド側室12Aに位置するピストンロッド13まわりで、ピストン33の側(下側)に固定されたリバウンドシート46の上に、ピストンロッド13の伸切り時(油圧緩衝器10の最伸長状態)に圧縮変形せしめられるリバウンドラバー47を備えている。
しかるに、油圧緩衝器10は、ピストンバルブ装置30の伸・圧減衰力を調整するための減衰力調整装置50を以下の如くに備える。
減衰力調整装置50は、図2〜図4に示す如く、伸側減衰バルブ38の伸側流路36(下ピストン体33Bの伸側流路36)に対する背面側と、圧側減衰バルブ39の圧側流路37(上ピストン体33Aの圧側流路37)に対する背面側のそれぞれに、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれを設ける。本実施例では、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれが、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39それぞれのための前述したバルブストッパ34、31と、それらバルブストッパ34、31の外周に設けた伸側バックアップカラー52及び圧側バックアップカラー62により形成される。
各バックアップカラー52、62は、バルブストッパ34、31の外周に設けたOリング34A、31Aを介して液密にそれらバルブストッパ34、31の軸方向に摺動可能に、かつそれらバルブストッパ34、31の外周段差部に装填されたスプリング53、63によりバックアップされて伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39のそれぞれに当接するように付勢されている。このとき、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39のそれぞれは、伸側流路36と圧側流路37のそれぞれに臨む受圧面積A1、A2より、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれに臨む受圧面積B1、B2の方を大きく設定される。また、各バックアップカラー52、62には、図5に示す如く、伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力を受ける段差状の受圧部52A、62Aと、その圧力をピストン側室12Bとロッド側室12Aのそれぞれに逃す逃し通路52B、62Bを備える。逃し通路52B、62Bは、バックアップカラー52、62の伸側減衰バルブ38、圧側減衰バルブ39に当接する端面の周方向の一部に切欠き形成される。
減衰力調整装置50は、ロッド側室12Aとピストン側室12Bのそれぞれが、圧力制御弁70を介して、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれに連通される。伸側減衰バルブ38の一側面には伸側流路36の圧力(ロッド側室12Aの圧力)が開弁力として作用し、伸側減衰バルブ38の他側面には伸側背圧室51の圧力とスプリング53の付勢力が閉弁力として作用するものになり、伸側背圧室51の圧力を圧力制御弁70により直接制御することで伸側減衰バルブ38の開弁圧を制御できる。圧側減衰バルブ39の一側面には圧側流路37の圧力(ピストン側室12Bの圧力)が開弁力として作用し、圧側減衰バルブ39の他側面には圧側背圧室61の圧力とスプリング63の付勢力が閉弁力として作用するものになり、圧側背圧室61の圧力を圧力制御弁70により直接制御することで圧側減衰バルブ39の開弁圧を制御できる。
本実施例では、圧力制御弁70を比例ソレノイド式圧力制御弁とする。圧力制御弁70は、連結ハウジング22及びバルブストッパ31に内蔵され、連結ハウジング22とバルブストッパ31によりソレノイド71を挟持され、弁体72をバルブストッパ31の弁室73に収容され、弁室入口部73Aと弁室出口部73Bを備える。圧力制御弁70は、通電する電流値の設定により、該圧力制御弁70の開弁圧を調整するものであり、該圧力制御弁70の入口側(弁室入口部73A)と出口側(弁室出口部73B)の圧力の差圧が上記開弁圧に達したときに開閉動作する。
減衰力調整装置50は、ピストン33の上ピストン体33Aと下ピストン体33Bの間に、伸側流路36と圧側流路37がともにつながる背圧導入室74を設けるとともに、背圧導入室74と伸側流路36(上ピストン体33Aの伸側流路36)との間にはロッド側室12Aから背圧導入室74への流れ(図3)のみを許容する伸側逆止弁54を設け、背圧導入室74と圧側流路37(下ピストン体33Bの圧側流路37)との間にはピストン側室12Bから背圧導入室74への流れ(図4)のみを許容する圧側逆止弁64を設ける。センターロッド32まわりの上ピストン体33Aと下ピストン体33Bの間にはスペーサ75が介装され、リーフバルブ状の伸側逆止弁54の環状中央部を上ピストン体33Aとスペーサ75の間に挟圧し、リーフバルブ状の圧側逆止弁64の環状中央部を下ピストン体33Bとスペーサ75の間に挟圧する。そして、背圧導入室74がスペーサ75、センターロッド32に設けた背圧導入路76を介して圧力制御弁70の弁室入口部73Aに連通される。また、圧力制御弁70の弁室出口部73Bがバルブストッパ31、センターロッド32、バルブストッパ34に螺着したプラグ34Bが該バルブストッパ34の背面との間に形成する空間、及びバルブストッパ34のそれぞれに設けた伸側背圧供給路77を介して伸側背圧室51に連通される。また、圧力制御弁70の弁室出口部73Bがバルブストッパ31に設けた圧側背圧供給路78を介して圧側背圧室61に連通される。
従って、減衰力調整装置50は以下の如くに動作する。
(A)圧力制御弁70の開閉制御
(1)ソレノイド71に通電しないとき、弁体72は開く。
このとき、油圧緩衝器10の伸・圧いずれの行程にあっても、背圧導入室74と導通されている伸側流路36と伸側背圧室51は同圧、背圧導入室74と導通されている圧側流路37と圧側背圧室61は同圧であり、伸側減衰バルブ38の伸側流路36に臨む受圧面積A1より伸側背圧室51に臨む受圧面積B1の方が大きいから伸側減衰バルブ38は開かないし、圧側減衰バルブ39の圧側流路37に臨む受圧面積A2より圧側背圧室61に臨む受圧面積B2の方が大きいから圧側減衰バルブ39は開かない。
そして、ピストン33が高速で伸縮するに至ると、伸側背圧室51又は圧側背圧室61の圧力が対応するバックアップカラー52、62の受圧部52A、62Aを介してそれらバックアップカラー52、62を押し下げ、伸側減衰バルブ38、圧側減衰バルブ39を開く。以上により、ピストンバルブ装置30は最大減衰力を発生する。
(2)油圧緩衝器10の伸・圧いずれの行程でも、ピストンバルブ装置30の発生減衰力が狙い値にまで上昇したら、ソレノイド71に通電し、弁体72を閉じる。
これにより、伸側背圧室51と圧側背圧室61には新たな圧力が作用せず、伸側背圧室51と圧側背圧室61の従前までの圧力はバックアップカラー52、62の逃し通路52B、62Bから抜圧されて低減する結果、伸側減衰バルブ38はピストン側室12Bの圧力により開いて所定の伸側減衰力を発生し、圧側減衰バルブ39はロッド側室12Aの圧力により開いて所定の圧側減衰力を発生する。
(B)圧力制御弁70の開弁圧制御
前述(A)の(2)において、圧力制御弁70はソレノイド71に通電する電流値の設定により、弁体72の開弁圧を調整し、弁体72の弁室入口部73Aと弁室出口部73Bの圧力の差圧が上記開弁圧に達したときに圧力制御弁70(弁体72)を開弁する。これは、弁体72の弁室出口部73Bの圧力、換言すれば伸側背圧室51、圧側背圧室61の圧力を調整し、ひいては伸減衰バルブ38、圧側減衰バルブ39による伸・圧減衰力を調整できることを意味する。
例えば、伸長行程で、ピストン側室12Bの圧力(弁室入口部73Aの圧力)が未だ小さく、弁室入口部73Aと弁室出口部73Bの圧力の差圧が圧力制御弁70の開弁圧に到達せずに、圧力制御弁70が閉じている状態では、伸側背圧室51の圧力が昇圧せず、伸側減衰バルブ38は開き易い。ピストン側室12Bの圧力(弁室入口部73Aの圧力)が増大し、弁室入口部73Aと弁室出口部73Bの圧力の差圧が圧力制御弁70の開弁圧に達すると、圧力制御弁70が開き、伸側背圧室51の圧力が昇圧し、伸側減衰バルブ38は閉じ方向へ付勢される。ところが、圧力制御弁70が開くと伸側背圧室51の圧力がピストン側室12Bの圧力と同圧になり、圧力制御弁70が再び閉じる。圧力制御弁70が閉じると、伸側背圧室51の圧力がバックアップカラー52の逃し通路52Bから抜圧されて降圧し、伸側減衰バルブ38が再び開く。即ち、伸側減衰バルブ38は圧力制御弁70の設定開弁圧に応じた、弁室入口部73Aと弁室出口部73Bの一定の差圧、換言すればピストン側室12Bと伸側背圧室51の一定の差圧で開閉を繰り返し、一定の減衰力を発生するものになる。
圧縮行程も同様であり、圧側減衰バルブ39は圧力制御弁70の設定開弁圧に応じた、弁室入口部73Aと弁室出口部73Bが一定の差圧、換言すればロッド側室12Aと圧側背圧室61の一定の差圧で開閉を繰り返し、一定の減衰力を発生するものになる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)減衰力調整式油圧緩衝器10において、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39の背面側に設けた伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力を圧力制御弁70により直接制御することにより、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39の開弁圧を簡素な構造により制御できる。これにより、伸・圧減衰力を遅れなくスムースに調整でき、ピストン33の極低速域から調整できる。
(b)減衰力調整式油圧緩衝器10において、ピストン33に伸側流路36と圧側流路37がともにつながる背圧導入室74を設けるとともに、背圧導入室74と伸側流路36との間にはロッド側室12Aから背圧導入室74への流れのみを許容する伸側逆止弁54を設け、背圧導入室74と圧側流路37との間にはピストン側室12Bから背圧導入室74への流れのみを許容する圧側逆止弁64を設け、背圧導入室74が背圧導入路76を介して圧力制御弁70の弁室入口部73Aに連通され、圧力制御弁70の弁室出口部73Bが伸側背圧供給路77と圧側背圧供給路78のそれぞれを介して、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれに連通されてなるものにした。従って、単一の圧力制御弁70により伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力を制御でき、構造を一層簡単にできる。
(c)減衰力調整式油圧緩衝器10において、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれが、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39それぞれのためのバルブストッパ34、31と、それらバルブストッパ34、31の外周に設けたバックアップカラー52、62により形成され、各バックアップカラー52、62はスプリング53、63により伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39のそれぞれに付勢され、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39のそれぞれが、伸側流路36と圧側流路37のそれぞれに臨む受圧面積より、伸側背圧室51と圧側背圧室61のそれぞれに臨む受圧面積の方を大きく設定されるようにした。従って、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39の開弁を背圧室51、61、の圧力により押え、圧力制御弁70が閉じることで背圧室51、61の圧力を下げて伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39を開弁する構造であり、圧力制御弁70により伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力を制御することで、伸・圧減衰力を無段階に調整できる。
(d)また、伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力が上がると、バックアップカラー52、62に設けた受圧部52A、62Aにより該バックアップカラー52、62が移動して背圧室を開放する結果、背圧室51、61の圧力を下げて伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39が開弁し、伸・圧減衰力の上限を設定できる。
(e)また、伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力を、バックアップカラー52、62に設けた逃し通路52B、62Bにより逃がすことで、背圧室51、61の圧力を確実に下げることを可能にし、伸側減衰バルブ38と圧側減衰バルブ39を開弁可能にする。
(f)圧力制御弁70が比例ソレノイド式圧力制御弁70であるものとする。比例ソレノイド式圧力制御弁70は通電する電流値の設定により、該圧力制御弁70の開弁圧を調整するものであり、該圧力制御弁70の入口側(弁室入口部73A)と出口側(弁室出口部73B)の圧力の差圧が上記開弁圧に達したときに開閉動作する構造であり、該圧力制御弁70の出口側の圧力(伸側背圧室51と圧側背圧室61の圧力)を調整でき、ひいては伸・圧減衰力を無段階に任意の狙い値に調整できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は減衰力調整式油圧緩衝器を示す断面図である。 図2は図1の要部断面図である。 図3は伸長行程の流れを示す断面図である。 図4は圧縮行程の流れを示す断面図である。 図5は図2の要部を拡大して示し、(A)は伸側バックアップカラーの構造を示す断面図、(B)は圧側バックアップカラーの構造を示す断面図である。
符号の説明
10 減衰力調整式油圧緩衝器
12 シリンダ
12A ロッド側室
12B ピストン側室
13 ピストンロッド
31、34 バルブストッパ
33 ピストン
36 伸側流路
37 圧側流路
38 伸側減衰バルブ
39 圧側減衰バルブ
51 伸側背圧室
52 伸側バックアッパカラー
52A、62A 受圧部
52B、62B 逃し通路
53、63 スプリング
54 伸側逆止弁
61 圧側背圧室
62 圧側バックアップカラー
64 圧側逆止弁
70 圧力制御弁
74 背圧導入室
76 背圧導入路
77 伸側背圧供給路
78 圧側背圧供給路

Claims (4)

  1. シリンダにピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに固定したピストンによりシリンダ内をロッド側室とピストン側室に区画し、ロッド側室とピストン側室はピストンに設けた伸側流路及び該伸側流路を開閉する伸側減衰バルブと、圧側流路及び該圧側流路を開閉する圧側減衰バルブのそれぞれを介して連通されてなる減衰力調整式油圧緩衝器において、
    伸側減衰バルブの伸側流路に対する背面側と圧側減衰バルブの圧側流路に対する背面側のそれぞれに、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれを設け、
    ロッド側室とピストン側室のそれぞれが、圧力制御弁を介して、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに連通されてなることを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
  2. 前記ピストンに伸側流路と圧側流路がともにつながる背圧導入室を設けるとともに、背圧導入室と伸側流路との間にはロッド側室から背圧導入室への流れのみを許容する伸側逆止弁を設け、背圧導入室と圧側流路との間にはピストン側室から背圧導入室への流れのみを許容する圧側逆止弁を設け、
    背圧導入室が背圧導入路を介して圧力制御弁の弁室入口部に連通され、
    圧力制御弁の弁室出口部が伸側背圧供給路と圧側背圧供給路のそれぞれを介して、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに連通されてなる請求項1に記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
  3. 前記伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれが、伸側減衰バルブと圧側減衰バルブそれぞれのためのバルブストッパと、それらバルブストッパの外周に設けたバックアップカラーにより形成され、各バックアップカラーはスプリングにより伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれに付勢され、
    伸側減衰バルブと圧側減衰バルブのそれぞれが、伸側流路と圧側流路のそれぞれに臨む受圧面積より、伸側背圧室と圧側背圧室のそれぞれに臨む受圧面積の方を大きく設定され、
    各バックアップカラーには、伸側背圧室と圧側背圧室の圧力を受ける受圧部と、該圧力を逃がす逃がし通路とを備えてなる請求項1又は2に記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
  4. 前記圧力制御弁が比例ソレノイド式圧力制御弁である請求項1〜3のそれぞれに記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
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