JP2008174550A - ベンゾイルピラゾール系化合物、それらの製造方法及びそれらを含有する除草剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、除草剤の有効成分として有用な新規ベンゾイルピラゾール系化合物に関する。
特許文献1及び2には、各々ベンゾイルピラゾール系化合物が開示されている。しかしながら、それらは下記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物とは化学構造が異なる。
従来から、雑草を防除する作業の省力化や農園芸用作物の生産性向上を図る為、雑草に対して優れた除草性能を有し、且つ栽培作物に対する安全性を有する除草剤が所望されている。しかし、そのような目的に適した新規化合物の探索は試行錯誤に頼っている。
本願発明者等は、優れた除草剤を見出すべくベンゾイルピラゾール系化合物につき、種々検討した結果、本発明を完成した。即ち本発明は、式(I):
(式中、R1はアルキル又はシクロアルキルであり;R2は水素原子又はアルキルであり;R3はGによって置換されていてもよいアルキル又はGによって置換されていてもよいアリールであり;R4はアルキル又はハロアルキルであり;R5はアルコキシによって置換されたアルコキシであり;R6はアルキルスルホニルであり;Wは酸素原子又は硫黄原子であり、Gはアルキル又はシクロアルキルである)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物に関する。また本発明は、前記ベンゾイルピラゾール系化合物の製造方法に関する。また本発明は、前記ベンゾイルピラゾール系化合物を有効成分として含有する除草剤に関する。また本発明は、前記ベンゾイルピラゾール系化合物の除草有効量を、望ましくない植物又はそれが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法に関する。
前記式(I)で表される化合物は、優れた除草効果を発揮する。
前記式(I)中のアルキル又はアルキル部分は、直鎖又は分枝状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、iso-ペンチル、ネオペンチル、tert-ペンチル、n-ヘキシル、iso-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニルのようなC1−9のものなどが挙げられる。
前記式(I)中のシクロアルキル又はシクロアルキル部分としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルのようなC3−6のものなどが挙げられる。
前記式(I)中のアリールとしては、例えばフェニル、ナフチルなどが挙げられる。
前記式(I)中のハロゲン部分としては、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素の各原子が挙げられる。ハロゲンの置換数は、1又は2以上であってよく、2以上の場合、それらは同一でも相異なってもよい。また、ハロゲンの置換位置はいずれの位置でもよい。
前記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物には、各種異性体、例えば光学異性体などが存在する場合がある。本発明には各異性体、それらの混合物の全てが含まれる。
前記式(I)で表されるベンゾイルピラゾール系化合物(以下、本発明化合物と略す)は、以下の反応[A]または[B]に従って製造することができる。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6及びWは前述の通りであり、Zはハロゲンなどの脱離基である。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;水酸化カルシウムのようなアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜72時間である。
式中、R1、R2、R4、R5、R6及びWは前述の通りであり、R3−aはGによって置換されていてもよいアルキルであり、Gは前述の通りである。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(IV)若しくは式(V)で表される化合物、又はそれらの混合物は、以下の反応[C]に従って製造することができる。
式中、R1、R2、R4、R5及びR6は前述の通りである。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(II)で表される化合物は、以下の反応[D]に従って製造することができる。
式中、R1、R2、R4、R5及びR6は前述の通りである。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩;炭酸カルシウム、炭酸バリウムのようなアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩;シアン化ナトリウム、シアン化カリウムのようなアルカリ金属シアン化物などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて触媒の存在下に行なうことができる。当該触媒としては、例えばアセトンシアノヒドリンなどが挙げられる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(VII)で表される化合物は、以下の反応[E]に従って製造することができる。
式中、R1、R2、R4、R5及びR6は前述の通りであり、Xはハロゲンである。
式(IX)の化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
式(IX)の化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、例えば前記反応[D]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(VIII)で表される化合物は、以下の反応[F]に従って製造することができる。
式中、R4、R5、R6及びXは前述の通りである。
ハロゲン化剤としては、例えば、チオニルクロライド、オキサリルクロライド、三臭化ホウ素などが挙げられる。
ハロゲン化剤としては、例えば、チオニルクロライド、オキサリルクロライド、三臭化ホウ素などが挙げられる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼンのような芳香族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて触媒の存在下に行なうことができる。当該触媒としては、例えばDMFなどが挙げられる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(VII)で表される化合物は、以下の反応[G]に従って製造することもできる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(VII)で表される化合物は、以下の反応[G]に従って製造することもできる。
式中、R1、R2、R4、R5及びR6は前述の通りである。
式(IX)の化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
この反応は、通常、脱水剤の存在下に行なうことができる。当該脱水剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドや1-エチル3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩などが挙げられる。
式(IX)の化合物の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩などが挙げられる。
この反応は、通常、脱水剤の存在下に行なうことができる。当該脱水剤としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドや1-エチル3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド塩酸塩などが挙げられる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(X)で表される化合物は、以下の反応[H]に従って製造することができる。
前記式(X)で表される化合物は、以下の反応[H]に従って製造することができる。
式中、R4、R5及びR6は前述の通りであり、Lはアルキルなどの保護基である。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;水などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホランのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;水などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて塩基又は酸の存在下に行なうことができる。塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよく、例えば前記反応[D]において例示したものなどが挙げられる。酸としては、例えば、塩酸、硫酸、過塩素酸などが挙げられる。塩基又は酸としては、各々これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(XI)で表される化合物は、以下の反応[I]に従って製造することができる。
式中、R4、R5、R6及びLは前述の通りであり、R6−aはアルキルチオである。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酢酸、メタクロロ過安息香酸などが挙げられる。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酢酸、メタクロロ過安息香酸などが挙げられる。
この反応は、通常、溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン類;酢酸などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて触媒の存在下に行なうことができる。当該触媒としては、例えばタングステン酸ナトリウムなどが挙げられる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(XII)で表される化合物は、以下の反応[J]に従って製造することができる。
式中、R4、R5、R6−a及びLは前述の通りであり、Mはアルカリ金属である。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホラン、ジメトキシエタンのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼンのような芳香族炭化水素類;アセトニトリル、DMF、DMSO、DMA、HMPA、スルホラン、ジメトキシエタンのような非プロトン性極性溶媒;ジエチルエーテル、ジオキサン、THF、ジメトキシエタンのようなエーテル類などが挙げられる。溶媒としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応の反応温度は、通常0℃〜150℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
前記式(XIII)で表される化合物は、以下の反応[K]に従って製造することができる。
前記式(XIII)で表される化合物は、以下の反応[K]に従って製造することができる。
式中、R4、R5及びLは前述の通りであり、Yはハロゲン、メタンスルホニルオキシなどの脱離基である。
この反応は、通常、塩基の存在下に行なうことができる。当該塩基としては、無機塩基又は有機塩基のいずれでもよい。無機塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミンのような第三級アミン類;ピリジン、4-(ジメチルアミノ)ピリジン、2,6-ルチジンなどが挙げられる。塩基としては、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて溶媒の存在下に行なうことができる。当該溶媒としては反応に不活性な溶媒であればいずれのものでもよく、例えば前記反応[A]において例示したものなどが挙げられる。また、これらの1種又は2種以上を適宜選択することができる。
この反応は、必要に応じて触媒の存在下に行なうことができる。当該触媒としては、例えば、ヨウ化カリウム、ヨウ化テトラノルマルブチルアンモニウムなどが挙げられる。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
この反応の反応温度は、通常0 ℃〜150 ℃、反応時間は、通常1分〜48時間である。
本発明化合物は、除草剤の有効成分として使用した場合に優れた除草効果を示す。その適用範囲は、水田、畑地、果樹園、桑園などの農耕地、山林、農道、グランド、工場敷地などの非農耕地と多岐にわたり、適用方法も土壌処理、茎葉処理、湛水処理等を適宜選択できる。
本発明化合物は、例えばイヌビエ、タイヌビエ、メヒシバ、エノコログサ、アキノエノコログサ、オヒシバ、カラスムギ、セイバンモロコシ、シバムギ、ビロードキビ、パラグラス、アゼガヤ、イトアゼガヤ、スズメノカタビラ、スズメノテッポウ、カモジグサのようなイネ科雑草;コゴメガヤツリ、ハマスゲ、キハマスゲ、ホタルイ、ミズガヤツリ、タマガヤツリ、マツバイ、クログワイのようなカヤツリグサ科雑草;ウリカワ、オモダカ、ヘラオモダカのようなオモダカ科雑草;コナギ、ミズアオイのようなミズアオイ科雑草;アゼナ、アブノメのようなゴマノハグサ科雑草;キカシグサ、ヒメミソハギのようなミソハギ科雑草;ミゾハコベのようなミゾハコベ科雑草;イチビ、アメリカキンゴジカのようなアオイ科雑草;オナモミ、ブタクサ、エゾノキツネアザミのようなキク科雑草;イヌホウズキ、シロバナチョウセンアサガオのようなナス科雑草;アオビユ、アオゲイトウのようなヒユ科雑草;サナエタデ、ハルタデのようなタデ科雑草;タネツケバナ、ナズナのようなアブラナ科雑草;マルバアサガオ、セイヨウヒルガオのようなヒルガオ科雑草;シロザのようなアカザ科雑草;スベリヒユのようなスベリヒユ科雑草;エビスグサのようなマメ科雑草;ハコベのようなナデシコ科雑草;ホトケノザのようなシソ科雑草;ヤエムグラのようなアカネ科雑草;エノキグサのようなトウダイグサ科雑草;ツユクサのようなツユクサ科雑草などの各種有害雑草を防除することができる。よって、有用作物、例えばトウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ、イネ、オオムギ、エンバク、ソルガム、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、サトウキビ、芝、ピーナッツ、アマ、タバコ、コーヒーなどの栽培において選択的に有害雑草を防除する場合或は非選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。特に本発明化合物は、トウモロコシ、ダイズ、ワタ、コムギ、イネ、アブラナ、ヒマワリ、テンサイ、サトウキビ、芝、ピーナッツ、アマ、タバコ、コーヒーなどの栽培、その中でもトウモロコシ、コムギ、イネ、芝などの栽培において選択的に有害雑草を防除する場合において有効に使用される。
本発明化合物は通常各種農業上の補助剤と混合して粉剤、粒剤、顆粒水和剤、水和剤、錠剤、丸剤、カプセル剤(水溶性フィルムで包装する形態を含む)、水性懸濁剤、油性懸濁剤、マイクロエマルジョン製剤、サスポエマルジョン製剤、水溶剤、乳剤、液剤、ペースト剤などの形態に製剤調製し、施用することができるが、本発明の目的に適合するかぎり、通常の当該分野で用いられているあらゆる製剤形態にすることができる。
製剤に使用する補助剤としては、珪藻土、消石灰、炭酸カルシウム、タルク、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、カオリナイト及びセリサイトの混合物、クレー、炭酸ナトリウム、重曹、芒硝、ゼオライト、澱粉などの固形担体;水、トルエン、キシレン、ソルベントナフサ、ジオキサン、アセトン、イソホロン、メチルイソブチルケトン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、アルコールなどの溶剤;脂肪酸塩、安息香酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸塩、アルキルアリール硫酸塩、アルキルジグリコールエーテル硫酸塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリールリン酸塩、スチリルアリールリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリールエーテルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物のような陰イオン系の界面活性剤や展着剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ポリグリセライド、脂肪酸アルコールポリグリコールエーテル、アセチレングリコール、アセチレンアルコール、オキシアルキレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルアリールエーテル、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシプロピレン脂肪酸エステルのような非イオン系の界面活性剤や展着剤;オリーブ油、カポック油、ひまし油、シュロ油、椿油、ヤシ油、ごま油、トウモロコシ油、米ぬか油、落花生油、綿実油、大豆油、菜種油、亜麻仁油、きり油、液状パラフィンなどの植物油や鉱物油などが挙げられる。これら補助剤は本発明の目的から逸脱しないかぎり、1種又は2種以上を適宜選択して使用することができ、また、例えば、増量剤、増粘剤、沈降防止剤、凍結防止剤、分散安定剤、薬害軽減剤、防黴剤、発泡剤、崩壊剤、結合剤など通常使用される各種補助剤も使用することができる。本発明化合物と各種補助剤との配合割合は0.1:99.9〜95:5、望ましくは0.2:99.8〜85:15である。
本発明化合物を含有する除草剤の施用量は、気象条件、土壌条件、製剤形態、対象雑草の種類、施用時期などの相違により一概に規定できないが、一般に1ヘクタール当り本発明化合物が0.5〜5,000g、望ましくは1〜1,000g、更に望ましくは10〜500gとなるように施用する。本発明には、このような除草剤の施用による有害雑草の防除方法も含まれる。
また、本発明化合物を含有する除草剤は、他の農薬、肥料、薬害軽減剤などと混用或は併用することができ、この場合に一層優れた効果、作用性を示すことがある。他の農薬としては、除草剤、殺菌剤、抗生物質、植物ホルモン、殺虫剤などが挙げられる。特に、本発明化合物と他の除草剤の有効成分化合物の1種又は2種以上とを混用或は併用した混合除草性組成物は、適用草種の範囲、薬剤処理の時期、除草活性等を好ましい方向へ改良することが可能である。尚、本発明化合物と他の除草剤の有効成分化合物は各々別々に製剤したものを散布時に混合して使用しても、両者を一緒に製剤して使用してもよい。本発明には、前記した混合除草性組成物も含まれる。
本発明化合物と他の除草剤の有効成分との混合比は、気象条件、土壌条件、薬剤の製剤形態、施用時期、施用方法などの相違により一概に規定できないが、本発明化合物1重量部に対し、他の除草剤は有効成分を1種あたり0.001〜10,000重量部、望ましくは0.01〜1,000重量部配合する。また、施用適量は1ヘクタール当りの総有効成分化合物量として0.1〜10,000g、望ましくは0.2〜5,000g、更に望ましくは10〜3,000gである。本発明には、このような混合除草組成物の施用による有害雑草の防除方法も含まれる。
他の除草剤の有効成分としては、下記するもの(一般名;一部ISO申請中を含む)が例示できるが、特に記載がない場合であってもこれら化合物に塩、アルキルエステル等が存在する場合は、当然それらも含まれる。
(1)2,4−D、2,4−DB、2,4-DP、MCPA、MCPB、MCPP、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系、2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)、クロピラリド(clopyralid)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系、その他ナプタラム(naptalam)、ベナゾリン(benazolin)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、チアゾピル(thiazopyr)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
(1)2,4−D、2,4−DB、2,4-DP、MCPA、MCPB、MCPP、ナプロアニリド(naproanilide)、クロメプロップ(clomeprop)のようなフェノキシ系、2,3,6−TBA、ジカンバ(dicamba)、ジクロベニル(dichlobenil)、ピクロラム(picloram)、トリクロピル(triclopyr)、クロピラリド(clopyralid)、アミノピラリド(aminopyralid)のような芳香族カルボン酸系、その他ナプタラム(naptalam)、ベナゾリン(benazolin)、キンクロラック(quinclorac)、キンメラック(quinmerac)、ダイフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、チアゾピル(thiazopyr)などのように植物のホルモン作用を攪乱することで除草効力を示すとされているもの。
(2)クロロトルロン(chlorotoluron)、ジウロン(diuron)、フルオメツロン(fluometuron)、リニュロン(linuron)、イソプロチュロン(isoproturon)、メトベンズロン(metobenzuron)、テブチウロン(tebuthiuron)のような尿素系、シマジン(simazine)、アトラジン(atrazine)、アトラトン(atratone)、シメトリン(simetryn)、プロメトリン(prometryn)、ジメタメトリン(dimethametryn)、ヘキサジノン(hexazinone)、メトリブジン(metribuzin)、テルブチラジン(terbuthylazine)、シアナジン(cyanazine)、アメトリン(ametryn)、シブトリン(cybutryne)、トリアジフラム(triaziflam)、プロパジン(propazine)のようなトリアジン系、ブロマシル(bromacil)、レナシル(lenacil)、ターバシル(terbacil)、のようなウラシル系、プロパニル(propanil)、シプロミッド(cypromid)のようなアニリド系、スエップ(swep)、デスメディファム(desmedipham)、フェンメディファム(phenmedipham)のようなカーバメート系、ブロモキシニル(bromoxynil)、ブロモキシニル・オクタノエート(bromoxynil-octanoate)、アイオキシニル(ioxynil)のようなヒドロキシベンゾニトリル系、その他ピリデート(pyridate)、ベンタゾン(bentazone)、アミカルバゾン(amicarbazone)、メタゾール(methazole)などのように植物の光合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(3)それ自身が植物体中でフリーラジカルとなり、活性酸素を生成させて速効的な除草効力を示すとされているパラコート(paraquat)、ジクワット(diquat)のような4級アンモニウム塩系。
(4)ニトロフェン(nitrofen)、クロメトキシフェン(chlomethoxyfen)、ビフェノックス(bifenox)、アシフルオルフェンナトリウム塩(acifluorfen-sodium)、ホメサフェン(fomesafen)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、ラクトフェン(lactofen)、エトキシフェンエチル(ethoxyfen-ethyl)のようなジフェニルエーテル系、クロルフタリム(chlorphthalim)、フルミオキサジン(flumioxazin)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac-pentyl)、フルチアセットメチル(fluthiacet-methyl)のような環状イミド系、その他オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキサジアゾン(oxadiazon)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone-ethyl)、チジアジミン(thidiazimin)、ペントキサゾン(pentoxazone)、アザフェニジン(azafenidin)、イソプロパゾール(isopropazole)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen-ethyl)、ベンズフェンジゾン(benzfendizone)、ブタフェナシル(butafenacil)、メトベンズロン(metobenzuron)、シニドンエチル(cinidon-ethyl)、フルポキサム(flupoxam)、フルアゾレート(fluazolate)、プロフルアゾール(profluazol)、ピラクロニル(pyrachlonil)、フルフェンピルエチル(flufenpyr-ethyl)、ベンカルバゾン(bencarbazone)などのように植物のクロロフィル生合成を阻害し、光増感過酸化物質を植物体中に異常蓄積させることで除草効力を示すとされているもの。
(5)ノルフルラゾン(norflurazon)、クロリダゾン(chloridazon)、メトフルラゾン(metflurazon)のようなピリダジノン系、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、トプラメゾン(topramezone, BAS−670H)、)ピラスルフォトール(pyrasulfotole)のようなピラゾール系、その他アミトロール(amitrol)、フルリドン(fluridone)、フルルタモン(flurtamone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、メトキシフェノン(methoxyphenone)、クロマゾン(clomazone)、スルコトリオン(sulcotrione)、メソトリオン(mesotrione)、テンボトリオン(tembotrione)、テフリルトリオン(tefuryltrione, AVH−301)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、イソキサクロロトール(isoxachlortole)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、ピコリナフェン(picolinafen)、ビフルブタミド(beflubutamid)などのようにカロチノイドなどの植物の色素生合成を阻害し、白化作用を特徴とする除草効力を示すとされているもの。
(6)ジクロホップメチル(diclofop-methyl)、フラムプロップエムメチル(flamprop-M-methyl)、ピリフェノップナトリウム塩(pyriphenop-sodium)、フルアジホップブチル(fluazifop-butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop-methyl)、キザロホップエチル(quizalofop-ethyl)、シハロホップブチル(cyhalofop-butyl)、フェノキサプロップエチル(fenoxaprop-ethyl)、メタミホッププロピル(metamifop-propyl)のようなアリールオキシフェノキシプロピオン酸系、アロキシジムナトリウム塩(alloxydim-sodium)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、ブトロキシジム(butroxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、カロキシジム(caloxydim)、クレフォキシジム(clefoxydim)、プロホキシジム(profoxydim)のようなシクロヘキサンジオン系などのようにイネ科植物に特異的に除草効力が強く認められるもの。
(7)クロリムロンエチル(chlorimuron-ethyl)、スルホメツロンメチル(sulfometuron-methyl)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron-methyl)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron-methyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、メトスルフロンメチル(metsulfuron-methyl)、シノスルフロン(cinosulfuron)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron-ethyl)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、プロスルフロン(prosulfuron)、フルピルスルフロン(flupyrsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron-methyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron-methyl)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron-methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、エタメトスルフロン(ethametsulfuron)、イオドスルフロン(iodosulfuron)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベヌロンメチル(tribenuron-methyl)、トリトスルフロン(tritosulfuron)、フォーラムスルフロン(foramsulfuron)、トリフルオキシスルフロン(trifloxysulfuron)、メソスルフロンメチル(mesosulfuron-methyl)、オルソスルファムロン(orthosulfamuron)、フルセトスルフロン(flucetosulfuron)、アミドスルフロン(amidosulfuron)、TH-547、国際公開公報WO2005092104に記載されている化合物のようなスルホニルウレア系、フルメツラム(flumetsulam)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、クロランスラムメチル(cloransulam-methyl)、フロラスラム(florasulam)、メトスルファム(metosulfam)、ペノクススラム(penoxsulam)のようなトリアゾロピリミジンスルホンアミド系、イマザピル(imazapyr)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマザモックス(imazamox)、イマザメス(imazameth)、イマザメタベンズ(imazamethabenz)、イマザピック(imazapic)のようなイミダゾリノン系、ピリチオバックナトリウム塩(pyrithiobac-sodium)、ビスピリバックナトリウム塩(bispyribac-sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac-methyl)、ピリベンゾキシム(pyribenzoxim)、ピリフタリド(pyriftalid)、ピリミスルファン(pyrimisulfan, KUH−021)のようなピリミジニルサリチル酸系、フルカーバゾン(flucarbazone)、プロカーバゾンソディウム(procarbazone-sodium)のようなスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系、その他グリホサート(glyphosate)、グリホサートナトリウム塩(glyphosate-sodium)、グリホサートカリウム塩(glyphosate-potassium)、グリホサートアンモニウム塩(glyphosate-ammonium)、グリホサートイソプロピルアミン塩(glyphosate-isopropylamine)、スルホサート(sulfosate)、グルホシネート(glufosinate)、グルホシネートアンモニウム塩(glufosinate-ammonium)、ビラナホス(bilanafos)などのように植物のアミノ酸生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(8)トリフルラリン(trifluralin)、オリザリン(oryzalin)、ニトラリン(nitralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ベンフルラリン(benfluralin)、プロジアミン(prodiamine)のようなジニトロアニリン系、ベンスリド(bensulide)、ナプロナミド(napronamide)、プロナミド(pronamide)のようなアミド系、アミプロホスメチル(amiprofos-methyl)、ブタミホス(butamifos)、アニロホス(anilofos)、ピペロホス(piperophos)のような有機リン系、プロファム(propham)、クロルプロファム(chlorpropham)、バーバン(barban)のようなフェニルカーバメート系、ダイムロン(daimuron)、クミルロン(cumyluron)、ブロモブチド(bromobutide)のようなクミルアミン系、その他アシュラム(asulam)、ジチオピル(dithiopyr)、チアゾピル(thiazopyr)などのように植物の細胞有糸分裂を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(9)アラクロール(alachlor)、メタザクロール(metazachlor)、ブタクロール(butachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、メトラクロール(metolachlor)、S−メトラクロール(S-metolachlor)、テニルクロール(thenylchlor)、ペトキサマイド(pethoxamid)、アセトクロール(acetochlor)、プロパクロール(propachlor)、プロピソクロール(propisochlor)のようなクロロアセトアミド系、モリネート(molinate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ピリブチカルブ(pyributicarb)のようなカーバメート系、その他エトベンザニド(etobenzanid)、メフェナセット(mefenacet)、フルフェナセット(flufenacet)、トリディファン(tridiphane)、カフェンストロール(cafenstrole)、フェントラザミド(fentrazamide)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、インダノファン(indanofan)、ジメテナミド(dimethenamid)、ベンフレセート(benfuresate)、ピロキサスルホン(pyroxasulfone、KIH−485)などのように植物のタンパク質生合成あるいは脂質生合成を阻害することで除草効力を示すとされているもの。
(10)EPTC、ブチレート(butylate)、ベルノレート(vernolate)、ペブレート(pebulate)、シクロエート(cycloate)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、エスプロカルブ(esprocarb)、チオベンカルブ(thiobencarb)、ジアレート(diallate)、トリアレート(triallate)のようなチオカーバメート系、その他MSMA、DSMA、エンドタール(endothall)、エトフメセート(ethofumesate)、ソディウムクロレート(sodium chlorate)、ペラルゴン酸(pelargonic acid)、ホスアミン(fosamine)、ピノキサデン(pinoxaden)、HOK−201など。
(11)Xanthomonas campestris、Epicoccosurus nematosurus、Exserohilum monoseras、Drechsrela monocerasなどのように植物に寄生することで除草効力を示すとされているもの。
次に本発明の実施例を記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、本発明化合物の合成例を記載する。
合成例1
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル O-イソプロピルチオ炭酸エステル(後記化合物No.4)の合成
(1)3-ヒドロキシ-2-メチル-4-ニトロ安息香酸メチル1.55g及び2-クロロエチルメチルエーテル1.8gを無水DMF20mLに溶解させた。そこへ、炭酸カリウム1.25g及びヨウ化カリウム300mgを加え、90℃で20時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル200mLを加えた後、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、淡黄色固体の3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-ニトロベンゼン安息香酸 メチル2.1gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm):2.54(3H, s), 3.39(3H, s), 3.70(2H, m), 3.91(3H, m), 4.11(2H, m), 7.59(1H, d, J=8.0Hz), 7.64(1H, d, J=8.0Hz).
合成例1
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル O-イソプロピルチオ炭酸エステル(後記化合物No.4)の合成
(1)3-ヒドロキシ-2-メチル-4-ニトロ安息香酸メチル1.55g及び2-クロロエチルメチルエーテル1.8gを無水DMF20mLに溶解させた。そこへ、炭酸カリウム1.25g及びヨウ化カリウム300mgを加え、90℃で20時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル200mLを加えた後、飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、淡黄色固体の3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-ニトロベンゼン安息香酸 メチル2.1gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm):2.54(3H, s), 3.39(3H, s), 3.70(2H, m), 3.91(3H, m), 4.11(2H, m), 7.59(1H, d, J=8.0Hz), 7.64(1H, d, J=8.0Hz).
(2)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-ニトロベンゼン安息香酸 メチル31gを無水DMF300mLに溶解させた。そこへ、純度95%のナトリウムチオメトキシド8.92gを室温で加え、45分間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル400mLを加えた後、1N塩酸150mLで1回洗浄し、次いで飽和食塩水で2回洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去して、固体の3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルチオ)安息香酸 メチル30gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm):2.24(3H, s), 2.53(3H, s), 3.48(3H, s), 3.78(2H, m), 3.86(3H, s), 4.01(2H, m), 6.96(1H, d, J=8.4Hz), 7.68(1H, d, J=8.4Hz).
1H-NMR 400MHz(CDCl3 δppm):2.24(3H, s), 2.53(3H, s), 3.48(3H, s), 3.78(2H, m), 3.86(3H, s), 4.01(2H, m), 6.96(1H, d, J=8.4Hz), 7.68(1H, d, J=8.4Hz).
(3)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルチオ)安息香酸 メチル30gを酢酸300mLに溶解させ、そこへタングステン酸ナトリウム2.9gを加えた。その後30%過酸化水素38mLを、室温で10分間かけて滴下し、3時間攪拌した。反応混合物に、酢酸エチル300ml及びヘキサン300mLを加えた後、飽和食塩水で3回洗浄した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 メチル26gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.54(3H, s), 3.26(3H, s), 3.46(3H, s), 3.79(2H, m), 3.91(3H, s), 4.19(2H, m), 7.71(1H, d, J=8.4Hz), 7.84(1H, d, J=8.4Hz)
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.54(3H, s), 3.26(3H, s), 3.46(3H, s), 3.79(2H, m), 3.91(3H, s), 4.19(2H, m), 7.71(1H, d, J=8.4Hz), 7.84(1H, d, J=8.4Hz)
(4)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 メチル26gをメタノール200mLに溶解させた。そこへ、20%NaOH水溶液50mLを室温で加え、1時間攪拌した。反応混合物から溶媒を減圧下で留去した。残渣に2N塩酸100mLを加え、酢酸エチル500mLで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、残渣に、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒(1:1)50mLを加えた。その後、5℃で12時間静置し、得られた結晶をろ取して、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸19.5gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.63(3H, s), 3.31(3H, s), 3.49(3H, s), 3.83(2H, m), 4.23(2H, m), 7.91(2H, s).
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.63(3H, s), 3.31(3H, s), 3.49(3H, s), 3.83(2H, m), 4.23(2H, m), 7.91(2H, s).
(5)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸10gをクロロホルム200mLに溶解させた。そこへ、塩化オキサリル6.0ml及び触媒量のDMFを室温で加え、1時間攪拌した。その後、クロロホルムと未反応の塩化オキサリルを減圧下で留去した。残渣に1-メチル-5-ヒドロキシピラゾール3.8g、4-(ジメチルアミノ)ピリジン8.5g、THF200mL及びトリエチルアミン7.3mLを加え、1時間加熱還流を行った。反応混合物を放冷し、そこへ酢酸エチル50mLを加えた後、飽和食塩水で洗浄し、次いで0.30N塩酸200mLで洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。残渣をヘキサンで洗浄後、3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル エステル7.8gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.66(3H, s), 3.32(3H, s), 3.49(3H, s), 3.81(3H, s), 3.83(2H, m), 4.25(2H, m), 6.28(1H, d, J=2.0Hz), 7.49(1H, d, J=2.0Hz), 7.99(2H, s).
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.66(3H, s), 3.32(3H, s), 3.49(3H, s), 3.81(3H, s), 3.83(2H, m), 4.25(2H, m), 6.28(1H, d, J=2.0Hz), 7.49(1H, d, J=2.0Hz), 7.99(2H, s).
(6)3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)安息香酸 1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル エステル7.8gをアセトニトリル100mLに溶解させた。そこへ、トリエチルアミン7.9mL及びアセトンシアノヒドリン0.87mLを室温で加え、6時間撹拌した。反応混合物から溶媒を減圧下で留去し、残渣に酢酸エチル100mLを加えた。その後、1N塩酸50mL、水、次いで飽和食塩水の順で各々洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。残渣をヘキサンで洗浄後、4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール4.2gを得た。このもののNMRスペクトルデータは以下の通りである。
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.41(3H, s), 3.31(3H, s), 3.48(3H, s), 3.73(3H, s), 3.82(2H, m), 4.26(2H, m), 7.34(1H, s), 7.36(1H, d, J=8.4Hz), 7.94(1H, d, J=8.4Hz).
1H-NMR (400MHz CDCl3 δppm):2.41(3H, s), 3.31(3H, s), 3.48(3H, s), 3.73(3H, s), 3.82(2H, m), 4.26(2H, m), 7.34(1H, s), 7.36(1H, d, J=8.4Hz), 7.94(1H, d, J=8.4Hz).
(7)4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール 100mgを無水THF20mlに溶解させた。そこへ、トリエチルアミン55mg、過剰量のクロロチオ炭酸 O-イソプロピルのジエチルエーテル溶液5mlを室温で加え、30分間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル200mlを加えた後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)で精製し、油状の目的物30mgを得た。
合成例2
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチルピラゾール-5-イル O-エチルチオ炭酸エステル(後記化合物No.2)の合成
チオホスゲン396 mg及び無水酢酸エチル30mLの混合溶液に、4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール635mg、2,6-ルチジン185mg及び無水酢酸エチル10mLの混合溶液を、氷水冷却下で滴下した。次いで、エタノール950mgを加えた後、反応液を徐々に室温まで昇温させつつ、3時間攪拌した。反応混合物を氷水へ投入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)で精製し、油状の目的物40mgを得た。
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチルピラゾール-5-イル O-エチルチオ炭酸エステル(後記化合物No.2)の合成
チオホスゲン396 mg及び無水酢酸エチル30mLの混合溶液に、4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール635mg、2,6-ルチジン185mg及び無水酢酸エチル10mLの混合溶液を、氷水冷却下で滴下した。次いで、エタノール950mgを加えた後、反応液を徐々に室温まで昇温させつつ、3時間攪拌した。反応混合物を氷水へ投入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)で精製し、油状の目的物40mgを得た。
合成例3
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル S-メチルジチオ炭酸エステル(後記化合物No.6)の合成
4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール200mgを無水THF20mlに溶解させた。そこへ、トリエチルアミン270mg及びクロロジチオ炭酸メチル340mgを室温で加え、48時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル200mlを加えた後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)で精製し、淡黄色固体の目的物108mgを得た。
O-4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-ピラゾール-5-イル S-メチルジチオ炭酸エステル(後記化合物No.6)の合成
4-(3-(2-メトキシエトキシ)-2-メチル-4-(メチルスルホニル)ベンゾイル)-1-メチル-1H-5-ヒドロキシピラゾール200mgを無水THF20mlに溶解させた。そこへ、トリエチルアミン270mg及びクロロジチオ炭酸メチル340mgを室温で加え、48時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル200mlを加えた後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/6)で精製し、淡黄色固体の目的物108mgを得た。
次に、前記式(I)で表される化合物の代表例を第1表に挙げ、それらの1H-NMRスペクトルデータを第2表に挙げる。これらの化合物は、前記合成例或いは前記した本発明化合物の種々の製造方法に基づいて合成することができる。尚、第1〜2表中、No.は化合物番号を示す。また、第1表中、Meはメチルを、Etはエチルを、n-Prはノルマルプロピルを、i-Prはイソプロピルを、n-Buはノルマルブチルを、s-Buは第二級ブチルを、t-Buは第三級ブチルを、c-Prはシクロプロピルを、c-Pnはシクロペンチルを、Phはフェニルを各々示す。また、Ph(4-Me)は4位にメチルが置換したフェニルを示す。
次に試験例を記載する。
試験例1
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子を播種した。その後、植物が一定の葉令((1)ノビエ:1.0〜2.2葉期、(2)メヒシバ:1.1〜2.5葉期、(3)エノコログサ:1.2〜2.4葉期、(4)アオゲイトウ:子葉期〜1.3葉期、(5)アメリカキンゴジカ:子葉期〜1.0葉期、(6)イチビ:子葉期〜1.2葉期、(7)イネ:1.1〜2.1葉期、(8)コムギ:2.0〜3.0葉期、(9)トウモロコシ:2.2〜3.2葉期、(10)ダイズ:初生葉期〜0.3葉期)に達したとき、本発明化合物を通常の製剤方法に準じて調製した乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水(農業用展着剤を0.1容量%含有)に希釈した。調製した散布液を小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後20〜22日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第3表の結果を得た。
試験例1
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子を播種した。その後、植物が一定の葉令((1)ノビエ:1.0〜2.2葉期、(2)メヒシバ:1.1〜2.5葉期、(3)エノコログサ:1.2〜2.4葉期、(4)アオゲイトウ:子葉期〜1.3葉期、(5)アメリカキンゴジカ:子葉期〜1.0葉期、(6)イチビ:子葉期〜1.2葉期、(7)イネ:1.1〜2.1葉期、(8)コムギ:2.0〜3.0葉期、(9)トウモロコシ:2.2〜3.2葉期、(10)ダイズ:初生葉期〜0.3葉期)に達したとき、本発明化合物を通常の製剤方法に準じて調製した乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水(農業用展着剤を0.1容量%含有)に希釈した。調製した散布液を小型スプレーで茎葉処理した。
薬剤処理後20〜22日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第3表の結果を得た。
試験例2
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子(ノビエ、メヒシバ、エノコログサ、アオゲイトウ、アメリカキンゴジカ、イチビ、イネ、コムギ、トウモロコシ及びダイズ)を播種した。播種翌日、本発明化合物を通常の製剤方法に準じて調製した乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後20〜21日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第4表の結果を得た。
1/170,000ヘクタールポットに畑作土壌をつめ、各種植物の種子(ノビエ、メヒシバ、エノコログサ、アオゲイトウ、アメリカキンゴジカ、イチビ、イネ、コムギ、トウモロコシ及びダイズ)を播種した。播種翌日、本発明化合物を通常の製剤方法に準じて調製した乳剤を所定有効成分量となるように秤量し、1ヘクタール当り500リットル相当の水に希釈し、小型スプレーで土壌処理した。
薬剤処理後20〜21日目に各種植物の生育状態を肉眼観察し、0(無処理区と同等)〜100(完全枯殺)の生育抑制率(%)で除草効果を評価し、第4表の結果を得た。
次に、本発明の製剤例を記載する。
製剤例1
(1)本発明化合物 75 重量部
(2)ゲロポンT−77(商品名;ローヌ・プーラン社製) 14.5 重量部
(3)NaCl 10 重量部
(4)デキストリン 0.5 重量部
以上の各成分を高速混合細粒機に入れ、さらにそこへ20%の水を加え造粒、乾燥して顆粒水和剤が得られる。
製剤例1
(1)本発明化合物 75 重量部
(2)ゲロポンT−77(商品名;ローヌ・プーラン社製) 14.5 重量部
(3)NaCl 10 重量部
(4)デキストリン 0.5 重量部
以上の各成分を高速混合細粒機に入れ、さらにそこへ20%の水を加え造粒、乾燥して顆粒水和剤が得られる。
製剤例2
(1)カオリン 78 重量部
(2)ラベリンFAN(商品名;第一工業製薬(株)製) 2 重量部
(3)ソルポール5039(商品名;東邦化学工業(株)製) 5 重量部
(4)カープレックス(商品名;DSLジャパン(株)製) 15 重量部
以上、(1)〜(4)の成分の混合物と本発明化合物とを9:1の重量割合で混合して水和剤が得られる。
(1)カオリン 78 重量部
(2)ラベリンFAN(商品名;第一工業製薬(株)製) 2 重量部
(3)ソルポール5039(商品名;東邦化学工業(株)製) 5 重量部
(4)カープレックス(商品名;DSLジャパン(株)製) 15 重量部
以上、(1)〜(4)の成分の混合物と本発明化合物とを9:1の重量割合で混合して水和剤が得られる。
製剤例3
(1)ハイフィラーNo.10(商品名;松村産業(株)製) 33 重量部
(2)ソルポール5050(商品名;東邦化学工業(株)製) 3 重量部
(3)ソルポール5073(商品名;東邦化学工業(株)製) 4 重量部
(4)本発明化合物 60 重量部
以上の(1)〜(4)の各成分を混合して水和剤が得られる。
(1)ハイフィラーNo.10(商品名;松村産業(株)製) 33 重量部
(2)ソルポール5050(商品名;東邦化学工業(株)製) 3 重量部
(3)ソルポール5073(商品名;東邦化学工業(株)製) 4 重量部
(4)本発明化合物 60 重量部
以上の(1)〜(4)の各成分を混合して水和剤が得られる。
製剤例4
(1)本発明化合物 4 重量部
(2)ベントナイト 30 重量部
(3)炭酸カルシウム 61.5重量部
(4)トキサノンGR−31A(商品名;三洋化成工業(株)製) 3 重量部
(5)リグニンスルホン酸カルシウム塩 1.5 重量部
予め粉砕した(1)と、(2)及び(3)とを混合し、そこへ(4)、(5)及び水を加えて混合し、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して粒剤が得られる。
(1)本発明化合物 4 重量部
(2)ベントナイト 30 重量部
(3)炭酸カルシウム 61.5重量部
(4)トキサノンGR−31A(商品名;三洋化成工業(株)製) 3 重量部
(5)リグニンスルホン酸カルシウム塩 1.5 重量部
予め粉砕した(1)と、(2)及び(3)とを混合し、そこへ(4)、(5)及び水を加えて混合し、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して粒剤が得られる。
製剤例5
(1)本発明化合物 30 重量部
(2)ジークライト(商品名;ジークライト(株)製) 60 重量部
(3)ニューカルゲン WG−1(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(4)ニューカルゲン FS−7(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(1)、(2)及び(3)を混合し、粉砕機を通した後、(4)を加えて混練後、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して顆粒水和剤が得られる。
(1)本発明化合物 30 重量部
(2)ジークライト(商品名;ジークライト(株)製) 60 重量部
(3)ニューカルゲン WG−1(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(4)ニューカルゲン FS−7(商品名;竹本油脂(株)製) 5 重量部
(1)、(2)及び(3)を混合し、粉砕機を通した後、(4)を加えて混練後、押出し造粒する。その後、乾燥、整粒して顆粒水和剤が得られる。
製剤例6
(1)本発明化合物 28 重量部
(2)ソプロポールFL(商品名;ローヌ・プーラン社製) 2 重量部
(3)ソルポール355 (商品名;東邦化学工業(株)製) 1 重量部
(4)IPソルベント1620(商品名;出光石油化学(株)製) 32 重量部
(5)エチレングリコール 6 重量部
(6)水 31 重量部
以上の(1)〜(6)の成分を混合し、湿式粉砕機(ダイノ−ミル)を用いて粉砕して水性懸濁剤が得られる。
(1)本発明化合物 28 重量部
(2)ソプロポールFL(商品名;ローヌ・プーラン社製) 2 重量部
(3)ソルポール355 (商品名;東邦化学工業(株)製) 1 重量部
(4)IPソルベント1620(商品名;出光石油化学(株)製) 32 重量部
(5)エチレングリコール 6 重量部
(6)水 31 重量部
以上の(1)〜(6)の成分を混合し、湿式粉砕機(ダイノ−ミル)を用いて粉砕して水性懸濁剤が得られる。
Claims (4)
- (1)式(II):
(2)式(IV)及び/又は式(V):
式(I):
- 前記請求項1のベンゾイルピラゾール系化合物を有効成分として含有する除草剤。
- 前記請求項1のベンゾイルピラゾール系化合物の除草有効量を、望ましくない植物又はそれが生育する場所に施用し、望ましくない植物を防除又はその生育を抑制する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007321074A JP2008174550A (ja) | 2006-12-19 | 2007-12-12 | ベンゾイルピラゾール系化合物、それらの製造方法及びそれらを含有する除草剤 |
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JP2006340780 | 2006-12-19 | ||
JP2007321074A JP2008174550A (ja) | 2006-12-19 | 2007-12-12 | ベンゾイルピラゾール系化合物、それらの製造方法及びそれらを含有する除草剤 |
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