JP2008173536A - 浄水器 - Google Patents

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Mikiko Yasunaga
三喜子 安永
Satoru Asano
悟 淺野
Takayuki Nakanishi
貴之 中西
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Abstract

【課題】 跳ね水を浄水器外表面から弾かせることができ、長期間にわたって汚れ付着のない綺麗な状態を保つことができる浄水器を提供する。
【解決手段】 内部に切換弁を内蔵する本体部と、本体部に脱着可能に取り付けられるろ過カートリッジからなる浄水器であって、本体部を構成する樹脂製ボディは、外表面に、ふっ素系樹脂またはシリコ−ン系樹脂を含む透明樹脂材からなる塗布膜が設けられている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ストレート状吐出口やシャワー状吐出口を浄水器本体部に有し、蛇口に取り付けて使用する浄水器に関する。
本体部を蛇口に取り付け、切換弁で流路を切り換えて使用する蛇口直結型浄水器が数多く提案されている。この種類の浄水器は、原水は本体部から直接吐出し、浄水は本体部から吐出させたり、本体部に取り付けたカートリッジから直接吐出させるタイプのものが提案されている。原水や浄水の吐出は、切換弁に連動する切換レバーを操作するものが一般的である。
浄水器の本体部を構成するボディには、ABSなどの樹脂からなる樹脂成形品が多用され、本体部の外表面は、成形された樹脂層そのままであることが多い。また、光沢を持たせるために外表面を塗装する場合もある。
しかし、キッチンで常用される浄水器の外表面には、洗剤液や汚れを含む水などが跳ねて付着し易いので、付着した汚れに細菌が増殖して外表面に汚れ層が形成されやすく、綺麗な状態を維持することが難しいという問題があった。
このような問題に対して、例えば特許文献1に示すように、管路内壁面にフッ素樹脂を吹き付けた後、活性炭をさらに吹き付け焼成させた態様が提案されている。管路を通過したり、滞留する水に対して本方法は有効であるものの、浄水器外表面や吐出口近傍に付着した汚れに対してまで効果が及ばなかった。
また、特許文献2に示すように、銀を含むコロイド状物質を浄水器用部品に塗布した態様が提案されている。銀イオンは抗菌効果を有し、接水部材に塗布しておくと銀イオンが溶出して抗菌作用を持たせることができる。
さらに、特許文献3に示すように、浄水器表面をフッ素樹脂でコーティングされた態様が提案されている。抗菌効果を狙ってフッ素樹脂をコーティングする方法は公知であるが、蛇口に取付けて使用する浄水器に対して適用した例はない。
特開平9−192017号公報 特開2003−136054号公報 特開2003−10839号公報
特許文献2に開示された発明によると、塗付膜から露出した部分からは銀イオンが溶出するものの、塗付膜の内側に埋設されたコロイド状物質からは銀イオンは溶出しないため、コロイド状物質を全て抗菌に用いることができない。また、コロイド状物質に含まれる銀イオンが溶出し終わると、もはや抗菌効果は持続されない問題があった。
また、特許文献3に開示された発明によると、浄水器表面にフッ素樹脂を塗布する具体的方法についてまでは言及されていなかった。
上述した目的を達成する本発明の浄水器は、以下の(1)の要件を特徴とする。
(1)内部に切換弁を内蔵する本体部と、本体部に脱着可能に取り付けられるろ過カートリッジからなる浄水器であって、
本体部を構成する樹脂製ボディは、外表面に、ふっ素系樹脂またはシリコ−ン系樹脂を含む透明樹脂材からなる塗布膜が設けられていることを特徴とする浄水器。
また、かかる(1)の本発明の浄水器において、より具体的に好ましくは、以下の(2)〜(5)のいずれかの構成からなるものである。
(2)塗布膜は、樹脂製ボディの外表面に接着増強剤を塗布した上に透明樹脂材を塗布することにより形成された膜であることを特徴とする、請求項1に記載の浄水器。
(3)塗布膜は、触媒を含有するふっ素系もしくはシリコーン系の反応硬化性材料を塗布し、反応硬化させることにより形成された膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の浄水器。
(4)反応硬化性材料にふくまれる触媒が、ジブチルスズ、アルミ錯体、ジルコニア錯体、酸化チタンのいずれかであることを特徴とする、請求項3に記載の浄水器。
(5)塗付膜の厚さが10〜30μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の浄水器。
本発明の浄水器によると、ボディ外表面が、撥水性が高く硬質の樹脂で塗装されているので、跳ね水を浄水器外表面から弾かせることができ、長期間にわたって汚れ付着のない綺麗な状態を保つことができる。
以下、本発明の浄水器の好ましい一実施形態を示す図面等を用いて説明する。なお、本発明はこれらの図によって、特に制限されるものではない。
本発明の浄水器は、家庭のキッチンなどの蛇口に取り付けられて固定される蛇口直結型浄水器であって、図1〜図2に示すように、その内部に切換弁本体20を内蔵した本体部2と、ろ材を収納したろ過カートリッジ3などから構成されている。本体部2の側方に設けられた切換レバー70を操作することにより、(1)蛇口4から原水流入口を通って流入した原水をそのままシャワー水として吐出する「原水シャワー」モード、(2)そのままストレート水として吐出する「原水ストレート」モード、(3)原水をろ過カートリッジ3に供給する「浄水」モード、の3種類の吐出モードに順次切り換えられるようになっている。ろ過カートリッジ3に供給された原水は、活性炭などの吸着剤や中空糸膜等によってろ過され、浄水吐出口204から浄水として吐出される。
まず、本体部2について説明する。
本体部2には、図2、図3、に示すように、カムシャフト40と複数の切換弁とを内蔵する切換弁本体20と、カムシャフト40に連結された切換レバー70と、切換レバーの回動動作をカムシャフトに伝達させるラチェット機構またはワンウェイクラッチ機構と、切換レバーを元の位置に戻すための戻しバネ80とが設けられている。ここで、複数の切換弁として3個の弁体30、31、32が設けられている。さらに、原水ストレート吐出口部66と原水シャワー吐出口部67とを備えた下部ボディ60、切換弁本体20が上面に突出する開口部を備えた上部ボディ50、切換弁本体20に接続され流量積算部を内蔵する原水送水管110と、流量を積算した結果を表示する液晶表示部170などが設けられている。
切換弁本体20の上部には、原水流入口10が設けられ、その周囲にリング状のパッキン11が装着され、蛇口4のおねじ部にねじ込んだアダプタ12を介して、取付ナット13を切換弁本体20に螺合させ、本体部2を蛇口4に取り付け支持固定するようになっている。原水流入口10を経て流入する原水の水圧によって弁体30、31、32が移動しないように、水流緩和部材14が、弁体30、31、32の上流側に狭持されている。アダプタ12は、蛇口4のおねじ部にねじ込む以外にも、切り欠きを有する中空円盤状に形成して、蛇口4の先端に狭持させてもよい。
次に、切換弁による吐出モード切換機構の構造について説明する。
切換弁本体20は、図4に示すように、略円筒のボディ上部の原水流入口10の下流側に設けられ、内部には原水の流れを分配する複数の吐出口21、22、23と、吐出口を塞ぐ弁体30、31、32を収納するスペースが設けられている。また、側面には、弁体30、31、32を構成するリンク30a、31a、32aを上下に作動させて吐出口を切り換えるカムシャフト40を挿入するための開口部26が設けられている。開口部26の外周には、カムシャフト40に設けたボール46を受けるボール受部29が設けられている。さらに、略円筒のボディ側面に設けた開口部26を取り囲むように、2つのリブ25a、25bが設けられている。略円筒のボディ背面には、切換レバー70を位置復元させるための戻しバネ80を収納するためのバネケース28が設けられている。
弁体30、31、32は、図2に示すように、リンク30a、31a、32aとパッキン30b、31b、32bとから構成されている。リンク30a、31a、32aは、後述するカムシャフト40が挿入可能な四辺形の形状を有している。また、パッキン30b、31b、32bは、リンク30a、31a、32aの下方に付設されており、各吐出口21、22、23を上方から閉塞し、開弁の際には上方に持ち上げられる(リフトされる)タイプの傘形形状である。各吐出口21、22、23に対しては、傘形に流通孔全体を覆うことができるので、良好なシール性が得られる。
弁体30、31、32の位置を変動させるカムシャフト40には、図2に示すように、カムシャフト40と一体に形成された3連のカム41、42、43が形成されている。各カム41、42、43は、各々のカム41、42、43が各リンク30a、31a、32aを押し下げる場合の半円形の突起A、B、Cと押し上げる場合の突出した突起a、b、cとの複合カムから構成されている。すなわち、カム部A、B、Cはリンク30a、31a、32aの押し下げ面X、Y、Zと当接し、突起a、b、cは押し上げ面x、y、zと当接してリンク30a、31a、32aを上下動させるようになっている。
また、切換レバー70を取付ける側のカムシャフト40の端部には、ラチェット爪受部44が設けられている。また、カムシャフト40が逆回転することなく確実に回転し、切換レバー操作時のクリック感を持たせるために、カムシャフト40の一部にバネ47と該バネ47によって付勢されるボール46をボール受溝45内に設け、切換レバー70に形成したラチェット歯72と同一ピッチのボール受部29にボール46が受納されるように構成された、いわゆるクリック機構が設けられている。
切換レバー70はカムシャフト40の端部に連結されている。このカムシャフト端部の外周には嵌合により接続筒74が設けられていて、接続筒74の端部から直角方向に切換レバー70が延伸している。切換レバー70の先端側には把手部75が設けられている。切換レバー70を元の位置に戻す戻しバネ80を収納するバネ受部73が本体の背面側に設けられている。接続筒74の外周には、抜け止め用の係止リブ71が円環状に設けられている。また、接続筒74の内側には、ラチェット機構を構成するラチェット歯72が設けられている。
戻しバネ80は、複数回コイル状に巻回したばねの両端が若干延伸された状態で切換弁本体20のバネケース28内に収納されていて、延伸させた一端が切換レバー70と一体に設けたバネ受部73の切り欠き部に係止されている。切換レバー70を押し込むと、戻しバネ80のコイル部分が圧縮し、切換レバー70を手離すと戻しバネ80の反作用力により、切換レバー70は元の位置に戻るようになっている。
接続筒74の外周側には、吐水状態を表示する表示部としての表示リング100が設けられている。表示リング100は、中空円筒状の形状を有し、表面に「原水」「シャワー」「浄水」等の吐出状態を示す表示が記載されている。また、表示リングには、切り欠きを有する中空円筒より一回り小さな円筒状リブ(図示せず)が付設されており、この切り欠きが、カムシャフト40のボール受溝45の周囲を盛り上げた突起と嵌合しているため、カムシャフト40の回転がそのまま表示リング100にも伝達され、表示リング100はカムシャフト40と同時に回動する。
切換弁本体20、弁体30、31、32、カムシャフト40、切換レバー70、表示リング100は、精度よく安価に加工できるABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂を用いた樹脂成形体であることが好ましいが、特に限定するものではなく、ABS樹脂と同等な精度や強度が得られるAS(アクリロニトリル−スチレン)樹脂やPOM(ポリオキシメチレン、ポリアセタール)樹脂なども好適に用いられる。
次に、組立てられた切換弁の構造について説明する。
図2に示すように、切換弁本体20の内部に弁体30、31、32が収納され、側面に設けた開口部26からカムシャフト40が挿入されている。カムシャフト40に設けた各カム41、42、43は、収納した弁体30、31、32の位置に対応している。カムシャフト40にあるボール受溝45には、ボール46とバネ47が収納され、切換弁本体20の開口部26の外周に設けたボール受部29と当接するようになっている。
切換レバー70が嵌入されて連接されたカムシャフト40の端部の外周には、接続筒74と表示リング100とが設けられている。表示リング100に付設した円筒状リブの切り欠きが、カムシャフト40のボール受溝45と嵌合しているため、表示リング100はカムシャフトと共に回転する。表示リング100の表面に記載された「原水」「シャワー」「浄水」の表示は、切換レバー70の操作に対応する1種類だけが、切換弁本体20に設けた2つのリブ25a、25bの間隙27(表示部)から見えるようになっている。この間隙27は、上部ボディ50の開口部53に対応して設けられている。
切換弁本体20に設けた2つのリブ25a、25bは、図4に示すように、カムシャフト40を挿入する開口部26を取り囲むように、カムシャフト40と略平行に突出し、端部は切換レバー70との連結部を覆うように設けられている。表示リング100の外部表示させる部分(表示部)は間隙27(表示部)となっている。
カムシャフト40の端部に連接された切換レバー70は、その把手部75が接続筒74から略鉛直上向きとなっている。ここで、切換弁本体20のバネケース28内に戻しバネ80を収納し、延伸された状態の戻しバネ80の一端が切換レバー70に付設したバネ受部73に収納されている。
さらに、カムシャフト40の端部に設けたラチェット爪受部44に、ラチェット爪部材90が嵌入固定されている。ラチェット爪部材90が飛び出さないように、切換レバー70にはレバーキャップ79がさらに嵌入固定されている。
カムシャフト40に設けた各カム41、42、43は、図2に示すように、それぞれ、カムシャフト40の周方向に3つずつ等配されており、各カム41、42、43の位相は、カムシャフト40の周方向に、互いに40度ずつずらしてある。各カム41、42、43のカムシャフト40の軸方向における位置は、各モード用流通口を開閉し各流通口のシート面24a、24b、24cに当接可能に配置された弁体30、31、32の位置に対応している。
切換レバー70の往復動の方向は、切換レバー70の把手部75が略鉛直上向きの位置を停止位置として、奥へ押し込む方向であることが好ましいが、手前側に引く方向でもよい。この切換レバー70は、後方に押す操作又は前方に引く装置により予め定められた一定方向に1ストローク分、回動する。回動後に原位置に自動的に復帰するものである。したがって、切換レバー70の往復動の方向を奥に押し込む方向に設定しておけば、切換操作の際、単に切換レバー70を奥に向かって1ストローク分押す操作をすればよいので、きわめて簡単な軽い操作でもって切換を行うことができる。特に、切換レバー70の先端が略上方に向いていると、指一本で切換レバー先端を押すだけで1ストローク分の切換操作ができる。
切換レバー70の把手部75は、略鉛直上向きの他に、略鉛直下向きとしてもよい。蛇口の位置は様々であり、特に手の届きにくい高い位置に蛇口が設けられていたり、蛇口上部に操作するのに十分な空間がない場合には、把手部75を略鉛直下向きとした方が操作しやすくなる。
次に、上記のように組立てられた切換弁の切換構造について説明する。
以下に説明する実施態様は、切換レバー70の1動作でカムシャフト40を40度毎、即ち切換レバー70の9動作でカムシャフト40が1回転し、「浄水」、「原水」、「シャワー」が9回切り換わるときの例を示している。
使用者が切換レバー70の把手部75を後方に押すと、切換レバー70のバネ受部73が下部ボディ60に設けた操作ストッパー61に当接するまで回動する。この切換レバー70を後ろへ押す回動動作は、切換レバー70の接続筒74の内側に形成されている、切換レバー70の回転支点を中心とするラチェット歯72によって、カムシャフト40の端部に連結されたラチェット爪部材90を介して、カムシャフト40に1ピッチ分の回転動作として伝達される。このようなラチェット歯72とラチェット爪部材90を有するラチェット機構としては通常の構造を採用すればよい。
操作後に切換レバー70より手を離すと、切換レバー70は戻しバネ80により初期位置に復帰する。このとき、切換レバー70のバネ受部73が切換弁本体20に設けた第1のリブ25aに当接するので、初期位置がずれることはない。
切換レバー70が初期位置に戻る際に、ラチェット爪受部44の間隙44a側に弾性変位可能なラチェット爪部材90の爪により、回転方向にはラチェット爪部材90の爪がラチェット歯72と係合して回転するものの、切換レバー70の戻り時にはラチェット爪部材90がラチェット爪受部44の間隙44a内でばね作用によってラチェット爪部材90の爪が収縮し、ラチェット歯72との係合が外れて空転し、切換レバー70のみが初期位置に戻る。したがって、切換レバー70の動き(作動力)は、ラチェット機構を介して一回転方向にのみカムシャフト40に間欠的に伝達され、カムシャフト40は切換レバー70の操作毎に一方向にのみ回転されるようになっている。また同時に、表示リング100も切換レバー70の操作毎に一方向にのみ回転されるようになっている。
このような伝達機構は、上記のようなラチェット機構の他、通常のワンウェイクラッチ機構によっても達成できる。
カムシャフト40の各カム41、42、43は、対応する四辺形のリンク30a、31a、32a内に挿入されているので、カムシャフト40がラチェット歯72の1ピッチ分回動すると、各リンク30a、31a、32aとの係合を介して、弁体30、31、32のうちの1つの弁体を押し上げ、残りの2つの弁体を押し下げる。
弁体30、31、32に付設したパッキン30b、31b、32bは傘形形状であるため、各吐出口21、22、23を傘形に流通孔全体を覆うことができるので、良好なシール性が得られる。さらに、Oリング付設弁体等に比べ、Oリングの嵌合等による摩擦力で駆動力を増大させる要因がないので、はるかに小さい力をもって駆動でき、究極的には、切換レバーの操作力の大幅な低減に寄与できる。
カムシャフト40を用いて弁体30、31、32を駆動する場合には、上述のようにカムシャフトのカムを直接弁体に係合させる構造とすることも可能であるが、カムシャフトに係合可能な歯車などのリンクを介して弁体を駆動することも、より円滑な作動が得られる点で好ましい態様である。
また、切換レバー70の1動作あたりの弁体動作量は、上記カムシャフトの各カムの位相ずれ分に対応させておくことが必要である。各弁体に対応するカムは、必ずしも1個ずつでなくてもよく、1つの弁体に対し、カムシャフト円周方向に複数のカムを配設してもよい。これによって、円周方向に配設された各カムが所定位置にくる毎に、対応する弁体を駆動できる。切換レバー70の1動作あたりのカムシャフトの回転量は、このような条件に合わせればよく、360度/(吐出モード数の整数倍n)とすればよい。nの値は1でもよいが、必要な回転量を小さく抑え切換レバー1動作量を小さく抑えて操作性をより向上するためには、nの値が2または3であることが望ましい。nの値としては、5程度まで可能であるが、あまり大きくなりすぎると、切り換えの確実性に悪影響を及ぼす。このような本発明に係る浄水器においては、切換レバー操作は、常に一定方向に押すもしくは引くだけでよく、かつ、無条件に所定のストローク分だけ操作されるので、微調整や操作量の確認等は一切不要となり、極めて簡単な操作で切換を行うことができる。しかも、操作毎に一定のストローク分動作されるので、動作量に誤りが発生する要素がなく、操作の確実性は極めて高い。また、切換レバーは自動的に原位置に復帰されるので、切換の際の操作は、軽いワンタッチ操作だけですむ。
次に、下部ボディ60について説明する。
下部ボディ60には、切換弁本体20に設けた原水シャワー口21および原水ストレート口22に対応する原水吐出口が設けられている。原水吐出口の略中心部には、原水をストレート状に吐出するためのストレート吐出孔63bが穿設された原水ストレート吐出口部66が配設され、その周縁の略円環部には、シャワー状に吐出するための多数のシャワー吐出孔63aが穿設された原水シャワー吐出口部67が配設された構造となっている。
切換弁本体20に設けた原水ストレート口22と、下部ボディ60に設けた原水ストレート吐出口部66とは、略同軸延長線上に配設されているため、原水は鉛直下方に均一に吐出することができる。
一方、下部ボディ60に設けた原水シャワー吐出口部67は、原水吐出口の周縁側の略円環部内に配設されていて、多数のシャワー吐出孔63aは、円環状のステンレス板62に穿設されている。円環状のステンレス板62の内周縁と外周縁とは下部ボディ60の樹脂で挟持されるように一体成形されている。図7に示すように、ステンレス板62の外周縁には複数の切欠き64が設けられているので、一体成形後のステンレス板62が下部ボディ内で回転したり外れたりすることが防止されている。また、ステンレス板62を下部ボディに強固に固定するために、内周縁と外周縁とを連結する支持梁(リブ)65が2本設けられており、ステンレス板62を支持固定している。支持梁65の本数は特に限定しないが、本数が増えるとシャワー孔63aの数が少なくなり、均一なシャワーの吐出が困難となるため、支持梁は1〜3本程度が好ましい。また、支持梁65を設ける位置も特に限定はしないが、均一なシャワーを得ようとするには、支持梁65を均等に配置することが好ましい。支持梁65を後方に設けておくと、浄水器1を前面側から操作する使用者は、支持梁の部分にシャワー吐出孔がないことに気づく難く、均一にシャワーが吐出しているように見える。
ステンレス板62には、SUS304以上の防錆能力を有するステンレスを用いると、数年以上水道水と接しても錆びず、キッチン等でも清潔に使用することができる。ステンレス板62の板厚は、0.3〜1.0mm程度として、シャワー吐出孔63aの直径を0.5〜1.0mm程度とすると、シャワー吐出孔63aの圧力損失を低減できる。板厚が1.0mm以上になると、シャワー吐出孔63aの穿孔加工が困難になり、0.3mm未満では平坦性を維持することが困難となる。より好ましくは、板厚0.6mm、シャワー吐出孔の孔径0.8mmとすると、圧力損失を低減しつつ均一なシャワー吐出を実現することができる。
切換弁本体20に設けた原水シャワー口21は、ステンレス板62の円環部の一部にのみ吐出されるため、原水の水圧が高い場合や多大な水流が流れた場合、シャワー吐出孔63aから均一に原水が吐出されない恐れがある。そこで、切換弁本体20に設けた原水シャワー口21とステンレス板62との間の空間に、原水を均一にステンレス板62に送水するための整流板68を設け、シャワーの吐出方向を一定にし、シャワー均一性を高めている。整流板68の素材は特に限定しないが、精度よく加工できるABS樹脂やAS樹脂等が好ましい。
整流板68は、図9に示すように、複数の通水孔が設けられた略円盤形状のものであって、下部ボディ60に設けた原水ストレート吐出口部66に嵌入できるように、略中央部にストレート導入口が穿孔されているとともに、ストレート導入口の周囲には、原水ストレート吐出口部66と嵌入固定するための円筒状リブ68aが立設されており、その周縁に円環部が設けられている。円環部には多数の通水孔68bが穿孔されているので、シャワー吐出用のステンレス板62には均一な状態で原水を供給することができる。通水孔68bはステンレス板62に設けたシャワー吐出孔63aより孔径を大きくしておくと、シャワー吐出孔63aへ供給される原水をより均一化できる点で好ましい態様である。また、管状リブ68aが鉛直下向きになるように整流板68を原水ストレート吐出口部66に取付けると、より均一に原水が整流板68に供給されて均一なシャワーとして吐出できる点で好ましい態様である。
この原水シャワー吐出口の部分について、図6では下部ボディ60とステンレス板62とを一体成形した態様について説明したが、ステンレス板62の周辺部を脱着可能とする別部材として、吐出部材60aを設けてもよい。この場合、下部ボディ60と、ステンレス板62を含む吐出部材60aは、ネジやバヨネット接続など、公知の取付方法を用いることができる。本体部と脱着可能な吐出部材60aを設けると、シャワー吐出孔63aやストレート吐出孔63bに水垢などの汚れが付着した場合、取り外してシャワー吐出孔63aやストレート吐出孔63bを清掃することもできるし、新品に交換して用いることも可能となる点で好ましい。
次に、本体部を構成する樹脂製ボディの外表面に透明樹脂材からなる塗布膜を形成したことについて説明する。
本体部は上部ボディ50および下部ボディ60から構成され、その大部分は、樹脂成形品からなる。即ち、上部ボディ50および下部ボディ60の外側を構成する部材は、主として樹脂製ボディからなる。この樹脂製ボディの外表面には、ふっ素系樹脂またはシリコ−ン系樹脂を含む透明樹脂材からなる塗布膜が設けられている。この塗布膜は、樹脂製ボディの外表面に接着増強剤を塗布した後、ジブチルスズ、アルミ錯体、ジルコニア錯体、酸化チタン等の触媒を含有するふっ素系もしくはシリコーン系の反応硬化性材料を塗布し、反応硬化させることにより形成された膜である。
透明樹脂材を塗布する前に、樹脂製ボディの外表面に下塗りする接着増強剤としては、通常のプライマー剤を使用することができる。ブライマー剤は、樹脂外表面を粗くして塗布表面積を増やすように作用するものである。その結果、次に塗布する透明樹脂材の接着性を増すことができる。接着増強剤としては、プライマーに限定されず、他の公知の接着増強剤を使用することもできる。
本発明では、浄水器本体部の外表面の撥水性を高めるために、塗布する透明樹脂材として、撥水性に優れたふっ素系樹脂またはシリコーン系樹脂を用いる。フッ素系樹脂としては四フッ化エチレン共重合物が例示される。
ふっ素系もしくはシリコーン系の反応硬化性材料に含有される触媒としては、塗布材料の反応硬化を促進させる効果を有するものであればよく、ジブチルスズ、アルミ錯体、ジルコニア錯体、酸化チタンなどが好適に用いられる。この中では、ジブチルスズが硬化の速さ、取扱の容易性から好ましく用いられる。
また、塗布膜の厚みは、10μm未満のように薄過ぎると、外表面の樹脂上にムラなく十分に塗布できなかったり、長期間の使用による剥離などが懸念される。また、30μmを超えるほどに厚過ぎると、他の部材と嵌合させる場合に引っ掛かるなどの不都合が発生する。このような点から、塗付膜の厚みは、10〜30μmの範囲とすることが好ましい。
浄水器の本体部を構成するボディには、ABSなどの樹脂からなる樹脂成形品が多用されるが、本体部の外表面に、上記したような透明な硬質樹脂膜を塗布により形成させたことにより、ボディ外表面における撥水性が格段に高まる。従って、キッチン内のように、洗剤などを含む汚水などが跳ねて付着し易い環境下で浄水器を使用しても、跳ね水は浄水器外表面から弾かれて付着し難いので、細菌が増殖して汚れ層を形成することを防止でき、長期間に渡って汚れのない状態を保つことができる。
次に、流量を積算して、その結果を表示する電装部について説明する。
図11〜図14に示したように、電装部には、流量検出部120、水車130、電源部140、表示部150、液晶表示部170などが備えられている。
流量検出部120は、浄水器の本体内の切換弁からろ過カートリッジへと流れる原水送水管110の内部に設けられている。この流量検出部120には、図11に示すように、主に、後述する水車130に設けた磁石136の回転に応じて開閉する磁気スイッチ121と、磁気スイッチ121を支持固定する磁気スイッチホルダ122とが備えられている。
水車130は、円柱形の軸部131に2枚の羽根132a、132bが形成されてなり、軸部131の一端には、原水送水管110の内部に設けた回転軸113が挿入される回転軸穴133が設けられ、他端には磁石136を埋設する磁石取付穴134が設けられている。
磁石136は、そのN極・S極を結ぶ直線と水車130の回転軸とが垂直になるように磁石取付穴134に挿入し、脱落を防止するとともに接水による発錆を防止するために、磁石取付穴134の開口部に栓部材(図示せず)を被せ接着したり溶着する。磁石136の脱落および発錆を防止するためには、磁石136を磁石取付穴134に挿入した後、磁石取付穴134の開口部を硬化性樹脂135(封止材)で封止することが好ましい。硬化性樹脂としては、ポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂が用いられる。磁石136の錆を防止するためには、磁石そのものをコーティングすることでもよい。また、磁石136には、磁力が強い希土類磁石のほか、フェライト磁石などを使用してもよい。
上記のように構成された水車130は、原水送水管110内で回転可能なように、回転軸113によって下流側から軸支されている。水車130は、その回転軸が浄水の送水方向に平行な軸流型であっても直交するものであってもよい。また、水車の羽根は2枚としているが、1枚でもよく、3枚以上でもよい。
磁気スイッチ121は、図11に示すように、磁気スイッチホルダ122に挿入され、硬化性樹脂123(封止材)により封止固定されている。磁気スイッチ121の2つの端子はリード線(図示せず)により図14に示す表示部150と結線されており、磁気スイッチ121の開閉によるパルス信号が表示部150に伝達される。磁気スイッチ121を収容した磁気スイッチホルダ122は、図13に示すように、原水送水管110の外周に接し、かつ、水車130の近傍に固定されている。
このように構成された流量検出部120は、ろ過カートリッジ3へと原水が流れ込むことにより水車130が回転し、水車130に埋設された磁石136が回転し、それに応じて磁界が変化する。磁石136が1回転することにより磁気スイッチ121は2回開閉して、その結果、2周期分のパルス信号が発信され、表示部150に伝達される。
原水送水管110は、図10や図13に示すように、切換弁本体20の後方側部に設けられたカートリッジ送水口23と嵌入固定できるように構成されている。カートリッジ送水口23の嵌合部23aには、固定用リブ23bが設けられている。嵌合部23aに嵌入する原水送水管110の端である原水取出口111には、固定用リブ23bに対応する係合部112が設けられており、原水送水管110の他端部に設けたバヨネット接続部114に取付けたろ過カートリッジ3を交換する際、原水送水管110が回転しないようになっている。
カートリッジ送水口23の内部には、水車130を支持するための回転軸113が原水送水管110の略軸心に設けられており、水車130を回転軸113に挿入した後でカートリッジ送水口23に嵌入固定する。このとき、カートリッジ送水口23には水車130が原水送水管110の内部で移動しないよう、水車固定軸23cが設けられているので、水車130は原水の水流によって移動することなく、回転できるようになっている。
電源部140は、図12の分解斜視図に示すように、主に、本体部2に設けた電池ホルダ144と、コイン形二酸化マンガンリチウム電池141(以下、電池141)と、電池を水密に固定する脱着自在な電池カバー142と、電池ホルダ144に設けた陽極金具143aおよび陰極金具143bなどから構成されている。
電池カバー142は、筒状の電池装着部145を有するとともに、その外周にOリング146を有し、電池カバー142がバヨネット機構により電池ホルダ144に装着したときに、電池装着部145に水が浸入するのを防ぐようになっている。筒状の電池装着部145には切り欠き147が設けられているので、指を引っかけて容易に電池を取り外すことができる。また、電池カバー142の表面には、硬貨を挿入して回すための凹部148が設けられ、その周囲に、電池の規格と開閉のための回転方向を示す文字やイラストが刻印されている。したがって、使用者は、電池の規格と電池カバー142の回転方向を確認した上で、コインを使って電池カバー142を電池ホルダ144から取り外し、電池141を交換することができる。
電池ホルダ144内に設けられた陽極金具143aおよび陰極金具143bは、それぞれリード線で図14に示す表示部150に結線されており、電池141による電力が表示部150に供給される。リード線は、ゴムキャップ149を介して電池ホルダ144に固定されており、このゴムキャップ149が、水がリード線をつたって陽極金具143a、陰極金具143bさらには電池装着部145内に浸入するのを防止している。
電池141は、一次電池でも二次電池であってもよく、比較的高い電圧で、長期間安定して電力を供給できる二酸化マンガンリチウム電池などのリチウム電池のほか、アルカリ乾電池、マンガン乾電池、酸化銀電池、空気亜鉛電池などでもよい。また、形状は、軽量で大きな設置スペースを必要としないボタン形、コイン形などの小形電池が好ましい。小形電池の場合、本体部が著しく大型化したり著しく重量増加することはなく、また、大幅なコストアップにもならない。
次に、表示部150について、図14を用いて説明する。
表示部150は、浄水器の前面側の見やすい位置に設けられている。表示部150には、CPUが設けられた回路基板151と、透明の基板ホルダ152と、回路基板151を基板ホルダ152に支持固定する基板枠153と、液晶表示部170とが備えられている。CPUは、電源部140から電力供給を受け、流量検出部120からのパルス信号に基づいて演算を行い、液晶表示部170に出力信号を送るようになっている。
また、回路基板151上には、操作ボタンが設けられている。操作ボタンとしては、表示内容を初期状態に戻すためのリセットボタン155や、カートリッジの種類を設定するためのカートリッジ選択ボタン156が設けられる。ここで、回路基板151は基板ホルダ152内に配設され水が侵入しないようになっているが、その上に設けた操作ボタンを押すことができることが必要である。そのため、基板ホルダ152の操作ボタン対応位置の部分に操作用の開口部を穿ち、この開口部を弾性膜で水密に塞いでいる。この弾性膜として、平板状のスイッチゴム157、158を嵌め込み、その上に、スイッチゴムの周縁を覆うように、樹脂性の固定枠159a、160aを配置し、固定枠の内側を基板ホルダと密着するように超音波溶着している。従って、固定枠159a、160aの裏面側には、基板ホルダ152と密着する部分に、超音波溶着部159b、160bがそれぞれ形成されている。
上記のように組立てられた表示部150は、浄水器本体の内側、すなわち、上部ボディ50と下部ボディ60とから構成される空間内に収納される。下部ボディ60には、表示部150を位置決めするためのリブ(図示せず)が設けられており、表示部150が固定される。上部ボディ50の、スイッチゴム157、158に対応する位置にはスイッチ操作部51a、52aが設けられている。スイッチ操作部51a、52aには、裏側に突起51b、52bが設けられた部材が配設されているので、スイッチ操作部51a、52aを押すことにより、裏側の突起51b、52bがスイッチゴムを変形させてリセットボタン155やカートリッジ選択ボタン156に達し、それらボタンを押す操作が行われる。スイッチ操作部51a、52aの表面側はは弾性シートが貼り付けられている。
このように外表面に配置されたスイッチ操作部51a、52aを押すことにより、基板ホルダ内に配置されたリセットボタン155やカートリッジ選択ボタン156を押すことができる。従って、リセット時やカートリッジ選択時におけるボタン押し操作が簡単になる。さらに、鉛筆などの先の尖ったものでボタンを押す必要がないので、尖ったものによるボタン表面のゴム破損がなくなり、長期間に渡って防水効果を維持でき、正確な表示とリセット等の誤作動を防止できる。さらに、スイッチ操作部の裏側の突起51b、52bは鋭角部分のない形状としてあるため、スイッチゴムが破れる心配がなくなる。
また、基板ホルダ152内に外部から水が浸入して回路基板151が誤作動するのを防止するため、基板ホルダ152に回路基板151と液晶表示部170とを挿入し基板枠153で固定した状態で、硬化性樹脂154(封止材)で封止して防水加工をすることが好ましい。このように防水加工を施すことにより、各部品に対して個別に防水加工を施す必要がなく、製造工程の簡略化、製造コストの低減が可能になる。硬化性樹脂154としては、2液混合型のポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂などを用いればよい。
次に、液晶表示部170について説明する。
液晶表示部170は、図14に示すように、回路基板151に直接、支持固定された状態で、本体部2の前方上部に位置し、使用者が使用中に見やすいようになっている。この液晶表示部170は、回路基板から離れた位置に配置しリード線等で結線することも可能だが、回路基板151に直接、支持固定したほうが信号を確実に伝達できる。
CPUが設けられた回路基板151は、流量検出部120からのパルス信号に基づいて流量検出部120を通過した積算流量を演算し、その結果を表示する。表示方法は、積算流量をカウントダウンさせてカートリッジ寿命を知らせるろ過カートリッジ交換表示素子171、電源部140の電圧低下に伴う交換時期を表示する電池交換表示素子172、ろ過カートリッジの種類を表示するカートリッジ種類表示素子173が設けられており、それらが点灯、消灯、点滅することで、カートリッジの寿命、電池の寿命、カートリッジの種類を表示する。
カートリッジ寿命の表示方法は、積算流量をカウントダウンさせる以外にも、ゼロからカウントアップさせる方法や、複数のブロックを順次点灯あるいは消灯させる方法などを採用してもよい。
また、ろ過カートリッジ3は、内部に充填した吸着剤層211等の容積や能力により、複数の寿命の異なるろ過カートリッジ3が用意されている。使用者は、能力や寿命により適宜ろ過カートリッジ3を選択でき、選択したろ過カートリッジ3に応じて、前述したカートリッジ選択ボタン156を操作して、適切なカートリッジ寿命を設定する。
次に、図15を参照してろ過カートリッジ3について簡単に説明する。
ろ過カートリッジ3は、原水送水管100に設けた原水取出口101に接続される原水受入口203が容器201の側部に設けられ、また、容器201の下部には原水受入口203から取り入れた原水をろ過して浄水として吐出する複数のシャワー孔からなる浄水吐出口204が設けられている。容器201の内部底面に形成された円筒状突起202には、円筒体205の下端がOリング206を介して嵌入立設され、この円筒体205の上下端外周面がリング状の1次フィルタ207,2次フィルタ208を介して容器201の内壁面に固定されている。
円筒体205の内部には、複数本の中空糸膜を束ねて逆U字状に折り曲げて収納した中空糸膜束209が配備されている。中空糸膜束209の両端末は、円筒体205の下部にて各中空糸膜間の隙間および中空糸膜と円筒体205間に封止剤としての硬化性樹脂210を充填して封止固定(ポッティング)されている。容器201へ嵌入する前にポッティング部を一部切断除去しているので、中空糸膜束209の端末は浄水吐出口204に向かって開口している。
円筒体205と容器201の内壁面との間に形成された略円筒状の空間には、活性炭、ゼオライト、イオン交換樹脂、キレート樹脂などからなる吸着剤層211が配設されている。また、容器201の上部には、中空糸膜束209と吸着剤層211を容器201内に容易に充填でき、かつ中空糸の汚れ具合が外部からよく見えるように透明キャップ212が嵌入されている。さらに透明キャップ212の上部には、蓋214が容器201と着脱自在に設けられている。
本発明の一実施態様を示す浄水器の正面図である。 (a)は、図1に示す浄水器の縦断面図である。 (b)は、図2に示すカムシャフトの側面図であり、(c)は、図2に示すカムシャフトに設けた各カムの縦断面図であり、(d)は、図2に示す弁体の正面図である。 図1に示す浄水器の右側断面図である。 (a)は、切換弁本体の右側面図であり、(b)は、図4(a)に示す切換弁本体のA−A断面図であり、(c)は、図4(a)に示す切換弁本体のB−B断面図である。 (a)は、上部ボディの上面図であり、(b)は、上部ボディの下面図である。 (a)は、下部ボディの上面図であり、(b)は、下部ボディの別態様を示す概略断面図である。 ステンレス板の上面図である。 本発明の一実施態様を示す浄水器の正面図である。 (a)は、整流板の上面図であり、(b)は、図9(a)の整流板の縦断面図である。 原水送水管の縦断面図である。 (a)は、水車の分解斜視図であり、(b)は、流量検出部の分解斜視図である。 電源部の分解斜視図である。 水車および流量検出部を含む浄水器本体の上側断面図である。 (a)は、表示部の正面図であり、(b)は、図14(a)のA−A断面図であり、(c)は、図14(a)のB−B断面図である。 (d)は、液晶表示部の正面図である。 カートリッジの断面図である。
符号の説明
1:浄水器
2:本体部
3:ろ過カートリッジ
4:蛇口
10:原水流入口
11:パッキン
12:アダプタ
13:取付ナット
14:水流緩和部材
20:切換弁本体
21:原水シャワー口
22:原水ストレート口
23:カートリッジ送水口
23a:嵌合部
23b:固定用リブ
23c:水車固定軸
24a、24b、24c:シート面
25a:第1のリブ
25b:第2のリブ
26:開口部
27:間隙
28:バネケース
29:ボール受部
30:弁体
30a:リンク
30b:パッキン
31:弁体
31a:リンク
31b:パッキン
32:弁体
32a:リンク
32b:パッキン
40:カムシャフト
41、42、43:カム
44:ラチェット爪受部
44a:間隙
45:ボール溝受
46:ボール
47:バネ
50:上部ボディ
51:第1のスイッチ操作部
51a:突起(裏側)
52:第2のスイッチ操作部
52a:突起(裏側)
53:開口部
54:開口部
55:シール
60:下部ボディ
60a:吐出部材
61:操作ストッパー
62:ステンレス板
63a:シャワー吐出孔
63b:ストレート吐出孔
64:切り欠き
65:支持梁
66:原水ストレート吐出口部
67:原水シャワー吐出口部
68:整流板
68a:取付リブ
68b:通水孔
70:切換レバー
71:係止リブ
72:ラチェット歯
73:バネ受部
74:接続筒
75:把手部
79:レバーキャップ
80:戻しバネ
90:ラチェット爪部材
100:表示リング
110:原水送水管
111:原水取出口
112:係合部
113:回転軸
114:バヨネット接続部
120:流量検出部
121:磁気スイッチ
122:磁気スイッチホルダ
123:硬化性樹脂
130:水車
131:軸部
132:羽根
133:羽根
134:回転軸穴
135:硬化性樹脂
136:磁石
140:電源部
141:電池
142:電池カバー
143a:陽極金具
143b:陰極金具
144:電池ホルダ
145:電池装着部
146:Oリング
147:切り欠き
148:凹部
149:ゴムキャップ
150:表示部
151:回路基板
152:基板ホルダ
153:基板枠
154:硬化性樹脂
155:リセットボタン
156:カートリッジ選択ボタン
157、158:弾性膜(スイッチゴム)
159a、160a:固定枠
159b、160b:超音波溶着部
170:液晶表示部
171:ろ過カートリッジ交換表示素子
172:電池交換表示素子
173:カーリッジ種類表示素子
201:容器
202:円筒状突起
203:原水受入口
204:浄水吐出口
205:円筒体
206:Oリング
207:1次フィルタ
208:2次フィルタ
209:中空糸膜束
210:硬化性樹脂
211:吸着剤層
212:透明キャップ
213:バヨネット接続部
214:フタ

Claims (5)

  1. 内部に切換弁を内蔵する本体部と、本体部に脱着可能に取り付けられるろ過カートリッジからなる浄水器であって、本体部を構成する樹脂製ボディは、外表面に、ふっ素系樹脂またはシリコ−ン系樹脂を含む透明樹脂材からなる塗布膜が設けられていることを特徴とする浄水器。
  2. 塗布膜は、樹脂製ボディの外表面に接着増強剤を塗布した上に透明樹脂材を塗布することにより形成された膜であることを特徴とする、請求項1に記載の浄水器。
  3. 塗布膜は、触媒を含有するふっ素系もしくはシリコーン系の反応硬化性材料を塗布し、反応硬化させることにより形成された膜であることを特徴とする、請求項1または2に記載の浄水器。
  4. 反応硬化性材料にふくまれる触媒が、ジブチルスズ、アルミ錯体、ジルコニア錯体、酸化チタンのいずれかであることを特徴とする、請求項3に記載の浄水器。
  5. 塗付膜の厚さが10〜30μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の浄水器。
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JP2014151218A (ja) * 2013-02-04 2014-08-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd 浄水器

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