JP2008172038A - プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 - Google Patents

プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
真空容器内に配置される試料に異物が発生することを抑制するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法を提供する。
【解決手段】
真空容器内部に配置された処理室と、この処理室内に配置された試料台とを有しこの試料台上に載置される試料を前記処理室内に形成されたプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置であって、前記処理室の内側壁面を構成しその内側壁面に誘電体部分を有する部材と、前記処理室内を排気する排気手段と、前記処理室内においてプラズマを形成しない状態で前記部材に電界を供給する電界供給手段と、前記排気手段により前記処理室を排気しつつ前記電界供給手段から供給される前記電界の大きさを急激に変化させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等の試料に対してプラズマを用いてエッチング等の処理を施すプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法に係り、特に、真空容器内に電界を供給しつつ試料を処理するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法に関する。
半導体デバイスの微細化が進行するにつれ、半導体製造装置のプラズマ処理プロセスにおいて、異物低減の対象となる最小異物サイズも微細化し、かつ異物数も低減することが必須となっている。このようなプラズマ処理装置においては、従来、生産を繰返すことによる堆積物の蓄積などで異物が増加した場合は、装置を大気開放して清掃することが実施されている。
また、このようなプラズマ処理装置においては、処理室内に堆積した反応生成物をプラズマ処理により除去するプロセス,プラズマクリーニングと呼ばれるプロセスが実施されている。プラズマクリーニングは、ウエハのロット間で実施される場合やウエハ処理ごとに実施される場合など、種々のプロセスが実施されている。
一方、特開2005−116821号公報(特許文献1)に記載のように、プラズマ発生の仕方を制御して異物発生を抑制する方法や、特許第2741713号公報(特許文献2)に記載のように、プラズマ中で電磁波や音波,機械的振動などを負荷して異物を除去する方法、あるいは特開2005−101539号公報(特許文献3)に記載のように、ウエハ載置用ステージに電圧を印加してステージ部材から微粒子を離脱させ、その後にガスを導入して微粒子を排出する方法などが知られている。
特開2005−116821号公報 特許第2741713号公報 特開2005−101539号公報
このように、従来から異物低減のための処理が実施されているが、微細化が進行するにつれて、さらなる異物低減の要求が強くなってきており、従来よりもさらに効果的な異物低減の技術が必要とされている。すなわち、これら従来技術は真空容器内部の壁面に付着している微粒子に起因する異物を低減することについてまだ充分に配慮されていない。
上記課題は、プラズマ処理で発生する異物を低減することである。特に、プラズマ処理装置内部の壁面に付着している微粒子に起因する異物を除去することにある。半導体デバイスの微細化を考慮すると、従来から問題視されている異物サイズよりも小さい異物も含めて低減することが必要になっている。なお、ここで異物とはウエハに付着した微粒子を意味し、単に微粒子と言う場合はウエハに付着していない微粒子を意味する。
本発明の目的は、真空容器内に配置される試料に異物が発生することを抑制するプラズマ処理装置またはプラズマ処理方法を提供することにある。
上記目的は、処理室の部品や壁部材の表面に付着している微粒子を、その表面から離脱させ、かつ処理室外に移送して排除することにより達成される。すなわち、上記目的は、微粒子の離脱のためにプラズマが発生しない条件でプラズマ源から高周波の電磁波を所定の時間だけ印加し、処理室にガスを導入して真空排気することにより達成される。
より詳細には、真空容器内部に配置された処理室と、この処理室内に配置された試料台とを有しこの試料台上に載置される試料を前記処理室内に形成されたプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置であって、前記処理室の内側壁面を構成しその内側壁面に誘電体部分を有する部材と、前記処理室内を排気する排気手段と、前記処理室内においてプラズマを形成しない状態で前記部材に電界を供給する電界供給手段と、前記排気手段により前記処理室を排気しつつ前記電界供給手段から供給される前記電界の大きさを急激に変化させることにより達成される。
または、真空容器内部に配置され排気手段により減圧された処理室内の試料台上に試料を載置した後、前記処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理方法であって、前記排気手段により前記処理室内を排気しつつ、前記処理室の内側壁面を構成しその内側壁面に誘電体部分を有する部材に、前記処理室内においてプラズマを形成しない状態でその大きさを急激に変化させた電界を供給するステップを備えたことにより達成される。
さらに、前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給した後に前記処理室内にガスを導入しつつ前記排気手段により前記処理室を排気することにより達成される。また、前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給しつつ前記処理室内にガスを導入することにより達成される。
さらにまた、前記処理室内に磁場を形成しつつ前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給することにより達成される。
さらにまた、前記試料台上に処理対象の試料を載置しない状態で前記電界供給手段から前記処理室内に高周波の前記電界が供給されることにより達成される。
さらにまた、前記電界供給手段からの前記電界の供給を停止して後に前記処理室内に処理対象の前記試料を配置して前記処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理することにより達成される。
または、減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理装置において、前記処理室内にプラズマを生成しない条件でプラズマ生成用の高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行う制御手段を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置により達成される。
さらに、前記処理室内に前記試料を配置する試料台と、該試料台に対向する対向電極とを設け、前記対向電極に前記プラズマ生成用の高周波電源を接続し、前記処理室内にプラズマを生成しない条件で前記高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行うプラズマ処理装置により達成される。
また、一部が誘電体で成り内部に減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、前記処理室外部からの誘導電界により該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理装置において、前記処理室内にプラズマを生成しない条件で前記処理室内への前記誘導電界の供給・停止を行う制御手段を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置により達成される。
また、減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理方法において、前記試料の処理毎に前記処理室内にプラズマを生成しない条件でプラズマ生成用の高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行うことを特徴とするプラズマ処理方法により達成される。
異物の発生の要因としては、次の通り複数の要因が考えられる。例えば、(1)洗浄した部品に付着している微粒子が離脱してウエハに付着する。(2)プラズマ処理中に生成される反応生成物が試料が載置された真空容器内部の壁面に付着堆積し、堆積膜の亀裂発生・膜剥れ・離脱などにより試料表面に生成物が付着する。(3)真空容器内部を構成している部材がプラズマ照射による反応やスパッタリングで部材から離脱し直接ウエハに付着したり、他の部材表面に付着したものが再離脱して試料に付着する。(4)プラズマ処理中に、気相中で処理用に供給されたガスが反応して微粒子が発生し試料に付着する等が考えられる(なお、真空容器内部の部材とは、真空容器内であって試料が配置されプラズマが形成される処理室の壁面のみを指すわけではなく、真空容器,処理室内部品の表面,試料載置用ステージの構成部品の表面や,処理室下方の排気の調整用の弁の表面等の、微粒子が付着可能な真空容器内部の全ての部材表面を意味する。)。
このような異物の発生の原因に対して、本発明では、特に、真空容器内部の壁面に付着している微粒子に起因する異物を低減する。このような壁面に付着している微粒子には、洗浄で除去し切れなかった微粒子や、プラズマ処理中に生成した微粒子の両者が含まれる。
このような壁面と壁面に付着している微粒子間に作用している付着力は、ファン・デア・ワールス力と静電気力が主である。帯電していない状態の壁面では、このような付着力はファン・デア・ワールス力が主体となる。ファン・デア・ワールス力による微粒子の付着は、微粒子と壁面との間の距離が0.04nm 程度で安定となっているが、両者の距離が離れると急激に減少する。
しかしながら、付着微粒子を除去する場合、付着力を上回る引き剥がし力を微粒子に印加する必要があり、また、これらの引き剥がし力は、微粒子のサイズが小さくなるほど小さくなるため、微細な微粒子ほど除去されにくくなる。したがって、微粒子の引き剥がし力として大きな力を付与する必要がある。
大きな引き剥がし力を得る方法として、壁面と微粒子の間に、互いに反発する静電気力を付与することにより、ファン・デア・ワールス力を凌駕することが可能であり、微粒子を壁面から離脱させることができる。離脱した微粒子は処理室内の真空排気により外部に排気できるので、壁面の微粒子が減少され異物低減が可能となる。
このような発明者らの知見に基づいて本願発明はなされたものであり、プラズマを発生させずに処理室内にプラズマ生成用の高周波電磁界を導入し、壁面と微粒子との間に互いに反発する静電気力を付与する。
以下、本発明の実施の形態を図を用いて説明する。プラズマ処理の代表的な例として、プラズマエッチング装置における実施例を述べる。
本発明の実施例を、以下、図1乃至図2を用いて説明する。図1は、本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
本実施例において、プラズマ処理装置100は、内部の空間に処理対象の試料7が配置される真空容器1と、その上部に配置された、プラズマ発生用の主電源2と整合器3、エッチング用のガス供給部4を備え、下部に配置された、内部の空間を排気するための真空ポンプ5、排気の速度や内部の圧力を調節するための排気調節弁6からなる真空排気部を備えている。
さらに、真空容器1内部には、試料7をその上面に載置するための試料台である略円筒形状のステージ8が備えられている。本実施例の真空容器1は、上部に配置された蓋部材16との連結により内部が封止され略円筒形状を有してその中心軸と同心に配置されたステージ8を囲む放電室容器17及びこの下部と連結され下方にバイアス電源13や整合器14、真空ポンプ5が配置される真空室容器19から構成されている。ステージ8上方であって放電室容器17と蓋部材16の下方に配置された石英窓10およびその下方のシャワープレート11とで囲まれた空間は、シャワープレート11に配置された複数の導入孔から導入された処理用ガスがプラズマ化される放電室18となっている。なお、本実施例では真空室容器19とこれに接続された放電室容器17とは所定の手段により接地されており、内側の表面において面するプラズマに対して一定の電位となる電極としての作用を奏している。
本実施例では、主電源2から周波数が450MHzのUHF帯の電界が整合器3を介して真空容器1の上部の蓋部材16内部に配置されたアンテナ9に供給され、このアンテナ9から上記周波数の電界が、アンテナ9下方に位置する誘電体製の石英窓10及びシャワープレート11を介して放電室18内に放射される。蓋部材16及び放電室容器17の周囲には磁場発生用のコイル12が設置されており、アンテナ9から供給された電界により形成された電場とこのコイル12から供給された磁場により放電室18内で電子サイクロトロン共鳴が発生しプラズマが生成される。
本実施例では、蓋部材16は略円筒形状の放電室容器17の壁部材上方で真空容器1の上部を構成し、内部にアンテナ9とこれの上方と周囲とを囲む誘電体製のリング状部材が連結されて構成されている。このアンテナ9及び誘電体製のリングの下方に石英窓10とシャワープレート11とが配置され、アンテナ9から放出された主電源3からの電力に基づく電界は、誘電体製のリング及び石英窓10を通りシャワープレート11の表面を伝播する電波として現れる。この電界は、シャワープレート11から放電室18内に伝播し放電室18内に供給された処理用のガスを励起する。一方、放電室容器17の側壁の内側表面は誘電体製の皮膜に覆われるとともに放電室18に面するとともに上記電界に曝されており、誘電体製の皮膜内及びその表面を電界に基づく電波が伝播される。
ステージ8には、試料7に高周波バイアスを印加するため、バイアス電源13と整合器14が接続されている。試料7はステージ8上面であってシャワープレート11に対向して位置する略円形の載置面に載せられて静電吸着により支持される。このため、この載置面を構成する誘電体製の膜内に配置された電極に電力を供給するための静電吸着電源15がバイアス電源13,整合器14と並列に接続されている。
また、プラズマ処理装置100は、このプラズマ処理装置100が設置された箇所あるいはこの装置の各部と通信可能な遠隔された箇所に配置された制御装置21を備えている。この制御装置は、主電源2,整合器3,ガス供給部4,バイアス電源13,整合器14,静電吸着電源15,真空ポンプ5,排気調節弁6等の各部の動作の状態をこれらに取り付けられたセンサからの検知の出力を受信してこれに基づいて検出するとともに、検出した結果に応じて各部の動作を適切な状態とするように動作指令を発信する。
なお、図には示していないが、ステージ8の温度を制御するためにステージ8内に冷媒供給装置から冷媒が供給され、このための冷媒供給管がステージ8と接続されている。さらに、試料7裏面とステージ8の載置面との間には伝熱用ガス、例えばヘリウムガスが供給されて、試料7と温度が調節されるステージ8との間で熱伝達を促進して、試料7の温度が調節される。
試料7のプラズマ処理、例えば、エッチング処理を行う場合には、図には示していない試料搬送装置によりステージ8上に試料7が搬入され載置される。次に、エッチング用ガスがガス供給部4からシャワープレート11の導入孔を介し放電室18内に供給されるとともに、真空ポンプ5及び排気調節弁6の動作が調節されて放電室18及び真空室20内の圧力が調節される。
さらに、試料7がステージ8上に静電吸着されて保持された後、コイル12からの磁場、主電源2から電力によるアンテナ9からの電界が放電室18内に供給されて処理用ガスが励起されプラズマが生成される。次に、バイアス電源13がステージ8に供給されると試料7表面に高周波バイアスが印加されバイアス電位とプラズマとの電位差に基づいてプラズマ中の荷電粒子が試料7表面に誘引されエッチングが開始される。
所定の時間、あるいは所定のエッチング量まで処理が施された後、バイアス電源13が停止してエッチング処理を終了する。バイアス電源13の停止の後、主電源2からの電力の供給の停止,静電吸着電源15からの電力の停止,エッチングガスの供給の停止を経て、図には示していない試料搬送装置により、エッチングが終了した試料7が搬出される。その後、次の試料が搬入され、上記の動作が繰返される。
さらに、本実施例では、放電室18,真空室20を含む真空容器1内の処理室にエッチング処理中に生成されて堆積した反応生成物による異物の発生や、エッチング性能の低下を抑制するため、試料7を処理するプロセス間にクリーニング処理が行われる。
このクリーニング処理は、通常、堆積物を放電室18内に形成したプラズマと相互作用させることにより揮発性のガスに反応させ、この揮発性ガスを処理室外に排気することが一般に行われている。例えば、炭素系の堆積物に対しては、酸素やフッ素を含むガスが使用される。シリコン系の堆積物にはフッ素や塩素,臭素などを含むガスが使用され、アルミ系の堆積物には塩素や臭素を含むガスが使用される。クリーニング処理により堆積物はほぼ除去されるが、場合によっては、試料7の処理枚数が増加するにつれてクリーニング処理では除去しにくい堆積物が増加して異物が発生する。プラズマを用いたクリーニング処理では除去できない堆積物が付着した場合は、真空容器を大気に開放した清掃が実施される。
処理のスループットを向上させるという目的からは、真空容器1を大気開放して清掃するまでの期間を長くすることが必要であり、近年は半導体デバイスの微細化が進むとともに半導体ウエハに付着する異物のサイズと個数の管理値が厳しくなっている。このため、従来のクリーニングや、定期的あるいは臨時に実施するプラズマを用いたクリーニング処理で除去しきれない異物を低減する技術の開発が要求されている。
本発明の実施例に係る異物低減のための動作を図2に示す。図2は、図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。
はじめに、放電室18を含む処理室内が高真空に排気されている状態で、主電源2からアンテナ9に所定の周波数の電力(ここでは450MHz)による電界の供給が開始され本実施例のクリーニング処理が開始される。電界の供給は時間t1(本実施例では10秒)の間行われる。
なお、本実施例のクリーニング処理では、ステージ8上の試料載置面には製品製造用の試料7は載せられておらず、クリーニング処理により処理室の壁面から放出された微粒子が試料7へ付着して異物となることが抑制されている。また、本実施例のクリーニング処理では、この電界の供給の時点あるいは時間t1では、処理室内の圧力が10-3Pa台と低くされており処理室内にプラズマは発生しない。
アンテナ9から処理室内に導入された電界は、放電室18等処理室内の空間に伝播するとともに、放電室容器17の壁面が導体であればその表面を伝播し、誘電体であれば誘電体の内部にも伝播する。本実施例において、放電室容器17の放電室18に面した壁面にはアルミ酸化膜やイットリア皮膜などが形成されている。そのため、本実施例ではこのような誘電体中を電界が伝播する。
このように電界が伝播することにより、誘電体の膜に覆われている処理室内側の壁面に付着している微粒子が帯電して同様に電界が及ぼされる周囲の物質から受ける斥力によりこの壁面から放出される。壁面から放出された微粒子は、そのときの状況に応じて正あるいは負に帯電している。
次に、t1経過後に電界の放射を停止し、ガス供給部4からアルゴンガスを500ml/min の流量で時間t2の間放電室18内に導入する。このときの圧力は4Paであった。処理室中に放出された微粒子は、導入されたアルゴンガスとともに真空ポンプ5の作動により真空容器1外に排気される。なお、アルゴンガスの供給の開始は時間t1が経過する前でも良いが、t1経過後も供給を維持することが望ましい。
供給されていた電界が停止されることにより、壁面の表面の誘電体皮膜内を伝播していた電界も急激に低減される。
このような電界の供給・停止による電界の大きさや強さの急激な時間的な変化により、壁面から帯電した微粒子が離脱して処理室内に放出される。放出された微粒子は、時間が経過するにつれて帯電していた電荷を放出して再び中性となって壁面に付着する虞があるため、真空ポンプ5の作動により放電室18あるいは下方の真空室20から真空容器1外に排出する。本実施例では、この際、アルゴンガス等の不活性ガスを処理室内に導入することにより、微粒子をアルゴンガスと共に真空容器1外に排出し易くしている。
ガスの供給の時間t2経過後にクリーニング処理が終了する。この後、所定の時間が経過後に製品製造用の試料7が処理室内に搬送されてステージ8上に載置され処理用ガスが導入後所定の圧力条件で電界が供給されてプラズマが処理室内に形成される。本実施例のプラズマは、コイル12からの磁界による電子サイクロトロン共鳴(ECR)を用いてプラズマが形成される。
電界の上記時間的な変化は、電界を停止するのみでなく、強さの急激な増大や増減によってもよく、また、これらを繰返しても良い。例えば、主電源2からの所定の大きさの出力のオン/オフやパルス状の出力の繰返しでもよい。或いは、任意の大きさの出力からステップ状により大きな出力に増大させても、より小さな出力に減少させてもよい。さらには、任意の値を平均にして大小の出力値に変化させたり、所定の周波数の主力を他の出力に重ね合わせてその出力を時間的に変化させるようにしても良い。
なお、処理室内にプラズマが発生した状態では、プラズマに曝される処理室の壁面にイオンシースが形成される。上記誘電体の皮膜が形成されている壁面から微粒子が電気的な力を受けて離脱するには、誘電体表面が入射する電子の影響で負の電位になっているため、微粒子は負に帯電して反発力を受ける必要がある。したがって、壁面から離脱した微粒子は、最初は負に帯電している。
しかし、シース内は正のイオンが多い領域になっているため、正イオンとの衝突で中和されたり正に帯電したりすることになる。その結果、プラズマ側からのプラズマ電位による電気的な圧力や、壁面の負電位による引力などで、再度壁面に引き戻される。その結果、壁面から離脱する微粒子が減少してしまう。このことから、本実施例では、プラズマが発生しない状態で電界を伝播させている。
なお、本実施例において壁面から離脱した微粒子が、試料用ステージ8の表面に再付着する可能性がある。そのため、製品として使用しないダミーの試料7をステージ8の載置面上に載置しておき、本処理が終了した時点でダミーの試料7を搬出するようにしても良い。ダミーの試料7とともにこれに付着した異物は外部に搬出され、ステージ8の表面が汚染されることが抑制される。以上のように壁面に付着している微粒子を除去することにより、実際のプラズマ処理における異物の低減が可能となる。
次に、図3を用いて図2に示す実施例の変形例を説明する。図3は、本発明の実施例の変形例に係るプラズマ処理装置の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。
この変形例では、上記実施例とほぼ同じ動作を行うものであるが、さらに、電子サイクロトロン共鳴用の磁場発生機能を活用する。上記実施例の手順で壁面から離脱した微粒子は帯電しているので、この微粒子が再度壁面に付着しないようにするため、図1の破線矢印に示すように、コイル12から処理室内に供給される上から下に向かう磁場を発生させる。この磁場を示す矢印は、放電室18の外周縁側の上部から下方に向かい、放電室容器17または真空室容器19とステージ8外周部との間の空間を通ってステージ8下方に向かう。このような垂直方向の成分を有した磁場を印加するには、たとえばコイル12の上側のコイルには電流を流さずに下側のコイルにのみ電流を流すようにすることが考えられる。
このような磁界が発生すると、帯電した粒子は磁力線に沿った力を受けて運動するため、壁面に付着しにくくなる。したがって、電界を処理室内に供給すると同時またはより前にコイル12を用いて磁場を発生させ磁界を処理室内に供給した後、アンテナ9からの電界の伝播により壁面の微粒子を離脱させる。気相中の帯電した微粒子は処理室内の磁界に拘束されて処理室の壁面に向かって移動することが困難となり、これらの再付着が抑制される。
この状態で上記実施例と同様にアルゴンガス等のガスをt2の間供給し、ガスとともに微粒子を排気する。これにより、効率的に微粒子が真空容器1外部に排出され、処理室内が清浄化される。その結果、試料7に付着する異物を低減することができる。ダミーの試料7をステージ8上に載置しておくことでステージ8の汚染を防止するのは、上記実施例と同様である。
コイル12からの磁界は少なくとも電界が供給される時間t1の終了するより長く時間t3の間供給され、電界の供給により壁面より放出された微粒子が磁界の影響を確実に受けるようにされている。本変形例では、アルゴンガスの供給が停止された後に磁界の供給が停止されており、アルゴンガスとともに微粒子を排気する工程が終了し微粒子が十分に取り除かれた後磁場が低減されている。
また、上記の電界の供給による伝播とガスの導入または磁界の供給とを1つのサイクルとしてこのサイクルを繰返すことで、壁面に付着している微粒子が減少し、処理室内が清浄化される。なお、本実施例ではアルゴンガスを導入したが、その他の不活性ガスやエッチングに使用しているガスでも良い。あるいはプラズマ処理に使用するガスでも良い。プラズマが発生しない条件であるため、特にガス種には限定されない。
図4に、更に別の変形例を説明する。図4は、図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の別の変形例の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。
本例では、実施例及び図3の変形例と異なり、電界の供給より前にガス供給部4からアルゴンガスの処理室内への供給を開始する。開始と同時またはその後にアンテナ9から電界を放射して処理室内に電界を供給し壁面に電界を伝播させる。実施例と同様に電界を供給する時間t1経過後もアルゴンガスを供給し続け供給を開始して時間t2が経過後これを停止する。
電界の伝播は真空であってもガス導入後であってもほとんど変化しない。電磁波により壁面から離脱した微粒子は、ガスとともに真空排気されて外部に除去される。第1および第2の実施例とガス供給の手順が異なっているが、壁面の微粒子を離脱させるのに必要な主電源2のパワーが、十分小さくても良い場合は、最初からガスを導入しておき、その状態で電磁波を印加すればよい。
ガス導入の圧力が数Pa程度になると、場合によってはプラズマが点火する。これを避けるために主電源2からの供給パワーを小さくする必要がある。本実施例では、300Wとした結果、プラズマを発生させずに微粒子を離脱させることができた。低いパワーの電界の印加で離脱しない微粒子に対しては、パワーを上げる必要があるが、その場合は、供給ガス量を少なくして圧力を下げるか、上記実施例のようにガス供給部4からの供給を電界の供給停止の後に実施することができる。
次に、図1に示す実施例の更に別の変形例を示す。図5は、図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置のさらに別の変形例の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。
この図に示す変形例は、図4に示す変形例にさらに磁場を印加して微粒子が壁面に再付着することを抑制するものである。本例では、図4と同様に電界の供給が開始される前にアルゴン等のガス供給するものであり、さらにこの後、電界の供給の開始前に図1に示すコイル12より磁場を発生させ磁界を処理室内に供給する。このように処理室内にガス及び磁場が供給された状態を維持しつつ、プラズマが発生しない条件で電界の印加を開始する。
電界は、所定の強さで特定の時間の間隔をあけて複数回数だけ繰返し供給する。これらの複数回の電界を印加を開始して後に停止するまでの電界の供給時間はこれまでの例と同様に時間t1だけ行われ、ガスの供給と磁場の供給は電界の供給時間t1が経過後も維持される。
この電界の供給される時間t1の処理室内では、壁面から離脱した微粒子が供給されたガスとともに直ちに排気される。また、電界,ガスと並行して供給されている磁力線に帯電した微粒子が拘束されているため、試料を載置用のステージ8上の試料7に微粒子が移動して付着することが抑制される。これにより、実際のプラズマ処理において、試料7に付着する異物が低減される。
また、この変形例において、上記の電界を間欠的に供給するのは、衝撃的な電気的離脱力を処理室の内壁面の表面に付着している微粒子に与えることができるので、より効率的に微粒子の離脱が得られ、異物低減の効果を増大できる。また、電磁波がパルス的なものでも良い。求められる電界は処理室の壁面と処理室内の空間を伝播できる形態であれば、本発明の目的は達成される。特に、瞬間的な電位の変動を内壁表面に付着した微粒子に生ぜしめることで壁面から微粒子を離脱することができる。
さらに、本発明の他の実施例を図6を用いて説明する。図6は、本発明の別の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
図6に示す実施例は、図1に示した構成に加えて処理室の壁面に直接電源を接続し、直流電圧が印加できるようにしたものである。なお、制御装置21の図示は省略している。
本実施例では、真空室容器19とこの上方に載せられた放電室容器17とを絶縁する絶縁部材61がこれらの間に挿入され、直流的に接地(アース)電位から切り離し、放電室容器17を直流電源62とが接続されている。この構成で直流電源62により内壁に電圧が印加されると、その静電気力により内壁に付着している微粒子が離脱して除去される。その手順は、前述のアンテナ9を介した主電源2からの電界の印加と同じである。
一例を述べると、放電室18にガスを導入して圧力を数Pa程度まで上げた後に、直流電源62から正または負の電圧を印加すると、静電気力により内壁に付着していた微粒子が離脱する。印加する電圧は、望ましくは1.5kV 以上とする。この間、プラズマが生成されないようにすることは、上記実施例,変形例と同様である。また、プラズマ生成用の電界を直流の電圧の印加に合わせて発生させることにより、内壁面に付着していた微粒子に強い電気力が発生するので、より効率的に離脱させることが出来る。
上記実施例に係る微粒子離脱処理を実施する時期は、試料の処理ごとに実施する場合、複数枚たとえば1ロット(この場合、試料25枚)ごとに実施する場合、あるいは大気開放してウエット清掃を実施した後のプラズマ処理開始前に実施する場合、さらには、異物検査を実施してある値よりも異物数が増加した場合に実施する等、プラズマ処理装置内の反応生成物の堆積状態に合わせて実施するのが望ましい。さらに、半導体デバイス等の製造物のスループットを落とさない程度に、かつウエット周期が長くなるように実施するのが望ましい。
そのためには、通常のプラズマによる処理室内のクリーニングと合わせて実施することも効果的である。なお、反応生成物が処理室の内壁面上に皮膜状に付着した状態では本発明の効果は薄くなる。これを補うため、堆積物を除去できるガスプラズマでクリーニングを実施し、その後に本発明の処理を実施しても良い。プラズマクリーニングとしては、炭素系堆積物にはフッ素や酸素を含むガス系、シリコンを含む堆積物にはフッ素,塩素,臭素,ホウ素などを含むガス系、アルミを含む堆積物については塩素,臭素,ホウ素を含むガス系が使用できる。
プラズマクリーニングで堆積物の主成分は除去されるが、そのガス系では揮発性の反応生成物が形成されないフッ化アルミ,酸化アルミなどの残留堆積物が残る。また、所定のプラズマクリーニング時間では完全に除去されない微粒子状の残留物などが残る。これらを除去するため、上記実施例のプラズマを形成せずに電界を印加することによる処理を行う。これにより、堆積物と付着微粒子の両者を除去できるので、より高いクリーニングの効果が発揮される。
本実施例の効果を調べるため、ステージ8に載置したダミーの試料7上の異物数を測定したところ、電界の印加を実施しない場合は、10個以下であったものが、電界の印加により数1000個まで急増した。壁面から離脱した微粒子が全てダミー試料に付着したわけではないので、それを考慮すると、壁面から離脱した微粒子が非常に多くなったと判断できる。このようにして、壁面に付着していた微粒子が取り除かれ異物の発生が抑制される。
また、上記実施例において、試料7用のステージ8に壁面から離脱した微粒子が付着する可能性がある。そこで、第1及び第2の実施例でも述べたように、ダミーの試料7をステージ8に載置しておけば、ステージ8の表面が清浄に維持される。さらに、ダミーの試料7に静電吸着電源15から正電圧を印加する。あるいは負の電位を印加しても良い。あるいは交互に正負の電位を変えることも有効である。いずれにしても、印加電位とは逆の符号に帯電した微粒子を吸引することになる。このようにすることで、壁面から離脱した微粒子をダミーの試料7に引き付けて付着させ、実施例で述べた処理が終了した時点で、ダミーの試料7を搬出すれば、供給ガスによる真空排気では排出が困難な微粒子についても効率的に除去することができる。
さらに、上記実施例では、クリーニング処理を終了後に製品製造用の試料7を処理室内に搬送して試料7の処理を行っていたが、製品用の試料7をステージ8上に載置した状態で真空ポンプ5により排気を行いつつ、上記プラズマを形成せず電界を供給してクリーニングを行っても良い。この所定の時間のプラズマを形成しない状態での電界の供給(クリーニング処理)が終了後にプラズマ形成のための条件で電界を供給してプラズマを形成して製品用の試料7の処理を行う。
この場合、試料7の処理開始前に処理室内に放出された処理室の壁面からの微粒子を確実に処理室外に排気するため、電界の供給を開始して後所定の時間排気を継続する必要が有る。これは、壁面から放出された微粒子が真空ポンプ5により排気されるまでの時間となるからであり、この時間が経過するまでにプラズマを形成すると放出された微粒子がプラズマの粒子と相互作用を起こして帯電の性質が変化してしまい、再度、壁面や試料7へ付着してしまう虞が有る。このような時間は、処理室の容積や真空ポンプ5の動作の性能により変化するが、特には、時間S(排気量速度)/V(処理室の排気容積)を目安にすることができる。
以上の実施例では、エッチング装置を例としているが、プラズマCVDやプラズマスパッタ装置など、プラズマを利用する装置であれば同じ方法で異物の低減が可能である。また、上記実施例では、電界の印加を1回だけ実施した例を示したが、電磁波をパルス状にしても同じ効果が得られるし、さらに複数回の電磁波印加を繰返し実施しても良い。
さらに、プラズマ処理装置の形態も、上記実施例ではUHFプラズマ源を搭載した装置について示したが、誘導結合型プラズマ源や容量結合型プラズマ源であっても、電磁波印加が可能であれば同様な効果が得られる。また、石英のような誘電体の内筒をプラズマ処理室内に設置した場合でも、電磁波は空間を伝播して誘電体にも伝播するので、付着微粒子の除去については同様な効果が得られる。
以上の通りの実施例によれば、処理室の壁面に付着した微粒子を、真空を維持した状態で強制的に取り除くことができるので、大気開放による清掃の周期が延び装置の稼働率が向上するという効果が得られる。また、大気開放による清掃頻度が減少するので、清掃コストを削減することができる。さらに、壁面に付着した微粒子を低減した結果、異物の個数が減少するので、異物数の許容値よりも十分少ない異物数でプラズマ処理が可能となり、プラズマ処理品の歩留りが向上するという効果が期待できる。
本発明の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。 図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。 図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の変形例の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。 図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置の別の変形例の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。 図1に示す実施例に係るプラズマ処理装置のさらに別の変形例の動作の時間の変化に対する変化を示すグラフである。 本発明の別の実施例に係るプラズマ処理装置の構成の概略を示す縦断面図である。
符号の説明
1 真空容器
2 主電源
3 整合器
4 ガス供給部
5 真空ポンプ
6 排気調節弁
7 試料
8 ステージ
9 アンテナ
10 石英窓
11 シャワープレート
12 コイル
13 バイアス電源
14 整合器
15 静電吸着電源
16 蓋部材
17 放電室容器
18 放電室
19 真空室容器
20 真空室
61 絶縁部材
62 直流電源

Claims (11)

  1. 真空容器内部に配置された処理室と、この処理室内に配置された試料台とを有しこの試料台上に載置される試料を前記処理室内に形成されたプラズマを用いて処理するプラズマ処理装置であって、
    前記処理室の内側壁面を構成しその内側壁面に誘電体部分を有する部材と、前記処理室内を排気する排気手段と、前記処理室内においてプラズマを形成しない状態で前記部材に電界を供給する電界供給手段と、前記排気手段により前記処理室を排気しつつ前記電界供給手段から供給される前記電界の大きさを急激に変化させるプラズマ処理装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給した後に前記処理室内にガスを導入しつつ前記排気手段により前記処理室を排気するプラズマ処理装置。
  3. 請求項1に記載のプラズマ処理装置であって、
    前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給しつつ前記処理室内にガスを導入するプラズマ処理装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記処理室内に磁場を形成しつつ前記プラズマを形成しない状態で前記電界を供給するプラズマ処理装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記試料台上に処理対象の試料を載置しない状態で前記電界供給手段から前記処理室内に高周波の前記電界が供給されるプラズマ処理装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載のプラズマ処理装置であって、
    前記電界供給手段からの前記電界の供給を停止した後に前記処理室内に処理対象の前記試料を配置して前記処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理装置。
  7. 減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理装置において、
    前記処理室内にプラズマを生成しない条件でプラズマ生成用の高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行う制御手段を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  8. 請求項7記載のプラズマ処理装置において、前記処理室内に前記試料を配置する試料台と、該試料台に対向する対向電極とを設け、前記対向電極に前記プラズマ生成用の高周波電源を接続し、前記処理室内にプラズマを生成しない条件で前記高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行うプラズマ処理装置。
  9. 一部が誘電体で成り内部に減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、前記処理室外部からの誘導電界により該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理装置において、
    前記処理室内にプラズマを生成しない条件で前記処理室内への前記誘導電界の供給・停止を行う制御手段を設けたことを特徴とするプラズマ処理装置。
  10. 減圧処理空間が形成される処理室内に試料を配置し、該処理室内にプラズマを形成して前記試料を処理するプラズマ処理方法において、
    前記試料の処理毎に前記処理室内にプラズマを生成しない条件でプラズマ生成用の高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
  11. 請求項10記載のプラズマ処理方法において、前記試料の処理毎に前記処理室内をプラズマクリーニングし、該プラズマクリーニングの後に前記処理室内にプラズマを生成しない条件でプラズマ生成用の高周波電源から前記処理室内への高周波電力の供給・停止を行うことを特徴とするプラズマ処理方法。
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