JP2008170105A - 一酸化炭素低減方法及びそれに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いる。この場合、石炭100質量部に対して、石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の一例を示す実施形態について、図面に基づいて説明する。
石炭供給部12は、石炭を貯蔵する石炭バンカ121と、この石炭バンカ121に貯蔵された石炭を供給する給炭機122と、を備える。石炭バンカ121は、給炭機122へ供給する石炭を貯蔵する。給炭機122は、石炭バンカ121から供給された石炭を連続して石炭微粉炭機141へ供給するものである。また、この給炭機122は、石炭の供給量を調整する装置を備えており、これにより、石炭微粉炭機141に供給される石炭量が調整される。また、これら石炭バンカ121と給炭機122との境界には石炭ゲートが設けられており、これにより、給炭機122からの空気が石炭バンカ121へ流入するのを防いでいる。
微粉炭生成部14は、石炭を微粉炭燃焼が可能な微粉炭にする石炭微粉炭機(ミル)141と、この石炭微粉炭機141に空気を供給する空気供給機142と、を備える。
微粉炭燃焼部16は、微粉炭生成部14で生成された微粉炭を燃焼する火炉161と、この火炉161を加熱する加熱機162と、火炉161に空気を供給する空気供給機163と、を備える。
排ガス処理部18は、微粉炭燃焼部16から排出された排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置181と、排ガス中の硫黄酸化物を除去する脱硫装置182と、この脱硫装置182で処理された排ガスを大気に放出する煙突183と、を備える。
本発明の一酸化炭素低減方法は、石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰より選択される1種以上を主成分として含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いるものであるが、これを、上記の微粉炭燃焼施設1を用いて説明する。
まず、石炭供給工程では、石炭バンカ121に貯蔵された石炭が、給炭機122により、石炭微粉炭機141に供給される。なお、この石炭微粉炭機141に供給される石炭は、具体的には瀝青炭、亜瀝青炭、または褐炭等であるが、これらの石炭に限定されるものではなく微粉炭燃焼が行える石炭であればよい。
次に、微粉炭生成工程では、給炭機122から供給された石炭が石炭微粉炭機141により粉砕されて、これにより、微粉炭が生成される。生成された微粉炭は、火炉161に供給される。このとき、この微粉炭生成工程で粉状に形成された微粉炭の平均の粒度は、微粉炭燃焼で一般的に用いられる粒径範囲であればよく、一般的には、74μmアンダー80wt%以上の粉砕度である。なお、この範囲は石炭添加用一酸化炭素低減剤が添加された場合にも適用できる。
次に、微粉炭燃焼工程では、石炭微粉炭機141で生成された微粉炭が、火炉161により燃焼される。図2に示すように、バーナーゾーン161a’での微粉炭の燃焼によって発生する排ガスは、矢印の方向に沿って上昇して石炭灰とともに過熱器161b、161cを通過し、1次節炭器161d、2次節炭器161eを順次通過する。上記のように、これら節炭器付近は、850℃から900℃前後が維持されている領域であり、この燃焼ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群を通過することによって熱交換され、温度が低下する。そして、その後、後段の脱硝装置181に送られる。
その後、微粉炭の燃焼によって発生した排ガスは、脱硝装置181に送られ、さらに脱硫装置182を経て、その後煙突183によって大気に放出される。
本発明の特徴である石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加する工程である石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程S50は、図1に示すように、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかに対して行われる(それぞれ、図1におけるS51、S52、S53)。
<実施例1>
中国炭(石炭A)100重量部に、石灰石を3重量部混合した。この混合物をインペラーミルにより粉砕し、74μmアンダー80wt%、40μmアンダー50wt%、20μmアンダー25wt%となる粉体を得た。
実施例1において、石炭A100重量部に、石灰石を1重量部混合した他は、実施例1と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1において、石炭A100重量部に、石灰石を混合しなかった他は、実施例1と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
実施例1において、オーストラリア産炭(石炭B)100重量部に、石灰石を3重量部混合した。この混合物をインペラーミルにより粉砕し、74μmアンダー80wt%、40μmアンダー50wt%、20μmアンダー25wt%となる粉体を得た。
実施例3において、石炭B100重量部に、石灰石を1重量部混合した他は、実施例3と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表2に示す。
実施例3において、石炭Bに石灰石を添加しなかった他は、実施例3と同様にして石炭灰を採取し、評価した。測定結果を表2に示す。
12 石炭供給部
121 石炭バンカ
122 給炭機
14 微粉炭生成部
141 石炭微粉炭機
142 空気供給機
16 微粉炭燃焼部
161 火炉
162 加熱機
163 空気供給機
18 排ガス処理部
181 脱硝装置
182 脱硫装置
183 煙突
S10 石炭供給工程
S20 微粉炭生成工程
S30 微粉炭燃焼工程
S40 排ガス処理工程
S50 石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程
Claims (8)
- 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、
前記石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いることを特徴とする一酸化炭素低減方法。 - 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加する請求項1記載の一酸化炭素低減方法。
- 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内に添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
- 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
- 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラの下流に配置される熱交換ユニット付近で添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
- 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する石炭添加用一酸化炭素低減剤であって、
石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含むことを特徴とする石炭添加用一酸化炭素低減剤。 - 前記石炭添加用一酸化炭素低減剤は粒状又は粉末状である請求項6記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
- 平均粒径が10μmから100μmである請求項6又は7記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
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2007
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