JP2008170105A - 一酸化炭素低減方法及びそれに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤 - Google Patents

一酸化炭素低減方法及びそれに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤 Download PDF

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Abstract

【課題】石炭火力発電システムにおける一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法及びそれに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤を提供する。
【解決手段】燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いる。この場合、石炭100質量部に対して、石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法及びそれに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤に関する。
石炭火力発電システムにおいて石炭を燃焼させる方法としては種々の方式があるが、なかでも、石炭を微粉砕した粒子を炉内に吹き込んで燃焼させる、いわゆる微粉炭燃焼が主に採用されている。
ところで、石炭火力発電システムにおいて原料となる石炭は炭素分、硫黄分以外にも窒素分を含んでいる。石炭の燃焼によって、窒素分は窒素酸化物(NOx)、例えば、一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO)となる。ここで、燃焼過程において発生するNOxのうち、燃焼用空気の中に含まれている窒素(N)と酸素(O)とが高温状態において反応し、NOとなることで生成するNOxを「サーマルNOx」という。これに対して、石炭成分中の窒素分(N分)が酸化して発生するNOxを「フューエルNOx」という。これらNOxは、大気汚染物質であり、排ガス中に含まれて大気に放出されると酸性雨や光化学スモッグの原因となる。
このため、従来、燃焼排ガス中に含まれるNOxの低減のために、二段燃焼方式、排ガス再循環燃焼方式、及び、低NOxバーナ等の様々な技術が開示されている(特許文献1参照)。
ここで、二段燃焼方式とは、燃焼用空気を2段に分けて燃焼ボイラに供給する方法である。具体的には、第1段階では還元性雰囲気とするために供給する空気量を80〜90%程度に制限し、第2段階で不足の空気を補って供給し、全体で完全燃焼させる方法である。二段燃焼方式は、急激な燃焼反応を制限するとともに酸素濃度の低下によって、NOxの生成の抑制を図ることが可能な燃焼方式である。
排ガス再循環燃焼方式とは、燃焼排ガスの一部を燃焼用空気に再循環させることで、ガス中のO濃度を低下させて急激な燃焼反応を抑制し(=火炎温度の低下)、NOxの生成の抑制を図ることが可能な燃焼方式である。
低NOxバーナとは、酸素濃度の低減、火炎最高温度の低下等のNOx低減方法を少なくとも一つ採用して、NOxの生成の抑制を図ることが可能なバーナである。
以上のNOx低減技術の中でも、特に、二段燃焼方式は、サーマルNOx及びフューエルNOxの低減に効果的である。このため、石炭火力発電システムでは、二段燃焼方式を単独で、あるいは他のNOx低減技術と組み合わせて使用し、NOxの生成の抑制を図っている。
特開平6−11117号公報
しかしながら、上述したように、二段燃焼方式を採用している石炭火力発電システム(燃焼ボイラ)の場合、第1段階で供給される酸素の濃度は低いため、炭素成分が不完全燃焼を起こし、一酸化炭素(CO)が生成しやすい状況となる。一酸化炭素は、環境基本法によって環境基準が定められている規制物質であるため、大気に放出する前に可能な限り低減させる必要がある。
したがって、一酸化炭素を低減させるために十分な量の空気を第2段階に供給して一酸化炭素を完全燃焼させる必要がある。しかし、第2段階に十分な空気を供給するとNOxの生成が加速され、NOx対策上好ましいものとはならない。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、石炭火力発電システムにおいて、NOxの生成を現状レベルに抑え込みつつ、発生した一酸化炭素を低減することが可能な一酸化炭素低減方法、及び、それに用いる石炭添加用一酸化炭素低減剤を提供することを目的とする。
(1) 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いることを特徴とする一酸化炭素低減方法。
本発明者らは、石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減するための石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む薬剤が有用であることを見出した。
(1)の発明によれば、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を燃料となる石炭に添加することにより、一酸化炭素を低減することができる。石炭添加用一酸化炭素低減剤の添加は、燃焼後の排ガスではなく、燃焼中又は燃焼前の石炭の段階で添加するので、既存の設備の改良で簡単に適用できる。
すなわち、本発明によれば、石炭火力発電システムにおいて、NOxの生成を現状レベルに抑え込みつつ、発生した一酸化炭素を低減することが可能となる。
なお、石炭添加用一酸化炭素低減剤の石炭への添加のタイミングは石炭の状態への添加であれば特に限定されず、後述する石炭供給部、微粉炭生成部、微粉炭燃焼部のいずれであってもよい。この微粉炭燃焼部には、燃焼ボイラの下流に配置される熱交換ユニット(いわゆる節炭器)付近まで含まれる。
(2) 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加する(1)記載の一酸化炭素低減方法。
(2)の発明によれば、より効果的に一酸化炭素を低減させることが可能である。石炭添加用一酸化炭素低減剤の添加量が0.1質量部未満であると、一酸化炭素の低減効果が不充分となるので好ましくなく、10質量部を超えても一酸化炭素の低減効果に大きな向上は認められず、また、石炭灰表面の融点降下によって火炉内壁への石炭灰の多量の付着(スラッギング)を起こす恐れがあるので好ましくない。
(3) 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内に添加する(1)又は(2)記載の一酸化炭素低減方法。
(4) 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する(1)又は(2)記載の一酸化炭素低減方法。
(5) 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラの下流に配置される熱交換ユニット付近で添加する(1)又は(2)記載の一酸化炭素低減方法。
(3)から(5)の発明は、石炭添加用一酸化炭素低減剤の添加位置を規定するものである。本発明においては、石炭添加用一酸化炭素低減剤を石炭の状態で添加するものであり、好ましい添加位置として、(3)の発明では燃焼ボイラ内に添加を行う。なお、本発明における「燃焼ボイラ内」には、燃焼ボイラが排ガスの再循環を行っている場合には、その配管への添加も含まれるものである。また、(4)の発明では、石炭添加用一酸化炭素低減剤を燃焼ボイラ内より上流で添加する。「燃焼ボイラ内より上流」とは、例えば、後述する石炭供給部、微粉炭生成部である。この態様によれば、原料石炭又は微粉炭の状態で添加できるので、より簡便な設備で添加が行え、既存の設備であっても容易に適用できる。
また、(5)の発明では、石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラの下流に配置される熱交換ユニット付近で添加する。この熱交換ユニットは節炭器又はエコノマイザー(ECO)等とも呼ばれ、450℃から500℃前後が維持されている領域である。このように、本発明における「石炭への添加」とは、火炉内の雰囲気温度が850℃から900℃の状態、または、450℃から500℃の状態で添加することが好ましい。
(6) 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する石炭添加用一酸化炭素低減剤であって、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含むことを特徴とする石炭添加用一酸化炭素低減剤。
(6)の発明は、上記(1)の発明を石炭添加用一酸化炭素低減剤として捉えたものであり、上記(1)の発明と同様の効果が得られる。
(7) 前記石炭添加用一酸化炭素低減剤は粒状又は粉末状である(6)記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
(8) 平均粒径が10μmから100μmである(6)又は(7)記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
(7)の態様によれば、石炭添加用一酸化炭素低減剤を粒状又は粉末状とすることで、添加が容易となり、また混合も均一にされて一酸化炭素の低減効果を高めることができる。なかでも、(8)の態様のように平均粒径を10μmから100μmとすることで石炭への混合を容易にして、特に一酸化炭素の低減効果を高めることができる。
本発明によれば、石炭火力発電システムにおいて、NOXの生成を現状レベルに抑え込みつつ、発生した一酸化炭素を低減することが可能である。
<A:石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設の構成>
以下、本発明の一例を示す実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設1を示すブロック図である。ここで、図1に示すように、微粉炭燃焼施設1は、石炭を供給する石炭供給部12と、供給された石炭を微粉炭にする微粉炭生成部14と、微粉炭を燃焼する微粉炭燃焼部16と、微粉炭の燃焼により発生した排ガスを処理する排ガス処理部18と、を備える。また、図2は、微粉炭燃焼部16における火炉161付近の拡大図である。
<A−1:石炭供給部>
石炭供給部12は、石炭を貯蔵する石炭バンカ121と、この石炭バンカ121に貯蔵された石炭を供給する給炭機122と、を備える。石炭バンカ121は、給炭機122へ供給する石炭を貯蔵する。給炭機122は、石炭バンカ121から供給された石炭を連続して石炭微粉炭機141へ供給するものである。また、この給炭機122は、石炭の供給量を調整する装置を備えており、これにより、石炭微粉炭機141に供給される石炭量が調整される。また、これら石炭バンカ121と給炭機122との境界には石炭ゲートが設けられており、これにより、給炭機122からの空気が石炭バンカ121へ流入するのを防いでいる。
<A−2:微粉炭生成部>
微粉炭生成部14は、石炭を微粉炭燃焼が可能な微粉炭にする石炭微粉炭機(ミル)141と、この石炭微粉炭機141に空気を供給する空気供給機142と、を備える。
石炭微粉炭機141は、給炭機122から給炭管を介して供給された石炭を、微細な粒度に粉砕して微粉炭を形成するとともに、この微粉炭と、空気供給機142から供給された空気とを混合する。このように、微粉炭と空気とを混合することにより、微粉炭を予熱及び乾燥させ、燃焼を容易にする。形成された微粉炭には、エアーが吹きつけられて、これにより、微粉炭燃焼部16に微粉炭を供給する。
石炭微粉炭機141の種類としては、ローラミル、チューブミル、ボールミル、ビータミル、インペラーミル等が挙げられるが、これらに限定されるものではなく微粉炭燃焼で用いられるミルであればよい。
<A−3:微粉炭燃焼部>
微粉炭燃焼部16は、微粉炭生成部14で生成された微粉炭を燃焼する火炉161と、この火炉161を加熱する加熱機162と、火炉161に空気を供給する空気供給機163と、を備える。
火炉161は、加熱機162により加熱されて、石炭微粉炭機141から微粉炭管を介して供給された微粉炭を、空気供給機163から供給された空気とともに燃焼する。微粉炭を燃焼することにより石炭灰とともに、一酸化炭素、一酸化窒素(NO)及び二酸化窒素(NO)等の窒素酸化物(NOx)、及び、二酸化硫黄(SO)及び三酸化硫黄(SO)等の硫黄酸化物(SOx)等の排ガスが発生する。発生した排ガスは排ガス処理部18に排出される。
図2を参照して、火炉161について詳しく説明すると、図2において、火炉161は全体として略逆U字状をなしており、図中矢印に沿って燃焼ガスが逆U字状に移動した後、2次節炭器161eを通過後に、再度小さくU字状に反転し、火炉161の出口(図2における矢印の最後)は、図1における脱硝装置181、脱硫装置182に接続されている。
火炉161の下方には、火炉161内のバーナーゾーン161a’付近で微粉炭を燃焼するためのバーナ161aが配置されている。また、火炉161内のU字頂部付近には、第一の過熱器161b(熱交換ユニット)が配置されており、さらにそこから第二の過熱器161c(熱交換ユニット)が続いて配置されている。さらに、第二の過熱器161cの終端付近からは、1次節炭器161d(熱交換ユニット)、2次節炭器161e(熱交換ユニット)が2段階に設けられている。ここで、節炭器(ECOとも呼ばれる)は、燃焼ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群である。
<A−4:排ガス処理部>
排ガス処理部18は、微粉炭燃焼部16から排出された排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置181と、排ガス中の硫黄酸化物を除去する脱硫装置182と、この脱硫装置182で処理された排ガスを大気に放出する煙突183と、を備える。
脱硝装置181は、排ガス中の窒素酸化物を除去するものである。すなわち、比較的高温(300〜400℃)の排ガス中に還元剤としてアンモニアガスを注入し、脱硝触媒との作用により排ガス中の窒素酸化物を無害な窒素と水蒸気に分解する、いわゆる乾式アンモニア接触還元法が好適に用いられる。
脱硫装置182は、排ガス中の硫黄酸化物を除去するものである。すなわち、脱硫装置182は、排ガスに石灰石と水との混合液を吹き付けることにより、排ガスに含まれる硫黄酸化物を混合液に吸収させて石膏スラリーを生成させる。脱硫装置182は、この石膏スラリーを脱水処理することで石膏を生成する。生成された石膏は、図示しない石膏回収装置に回収される。
煙突183は、脱硝装置181、図示しない集じん装置、及び、脱硫装置182によって処理された排ガスを大気に放出するものである。
なお、本実施形態では、石炭火力発電システムは、微粉炭燃焼方式を採用しているが、本発明では、他の燃焼方式、例えば、すなわち、ストーカ燃焼方式及び流動層燃焼方式等を採用してもよい。
<B:本発明の一酸化炭素低減方法>
本発明の一酸化炭素低減方法は、石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰より選択される1種以上を主成分として含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いるものであるが、これを、上記の微粉炭燃焼施設1を用いて説明する。
一酸化炭素低減方法の工程は、石炭を供給する石炭供給工程S10と、供給された石炭を粉砕して微粉炭を生成する微粉炭生成工程S20と、この微粉炭を燃焼して排ガスが発生する微粉炭燃焼工程S30と、この排ガスを処理して大気に放出する排ガス処理工程S40とを含み、これら各工程は、それぞれ、上述の微粉炭燃焼施設1の石炭供給部12、微粉炭生成部14、微粉炭燃焼部16、及び排ガス処理部18、において行われる。そして、本発明の特徴である石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程S50は、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかで行われる。
<石炭供給工程S10>
まず、石炭供給工程では、石炭バンカ121に貯蔵された石炭が、給炭機122により、石炭微粉炭機141に供給される。なお、この石炭微粉炭機141に供給される石炭は、具体的には瀝青炭、亜瀝青炭、または褐炭等であるが、これらの石炭に限定されるものではなく微粉炭燃焼が行える石炭であればよい。
<微粉炭生成工程S20>
次に、微粉炭生成工程では、給炭機122から供給された石炭が石炭微粉炭機141により粉砕されて、これにより、微粉炭が生成される。生成された微粉炭は、火炉161に供給される。このとき、この微粉炭生成工程で粉状に形成された微粉炭の平均の粒度は、微粉炭燃焼で一般的に用いられる粒径範囲であればよく、一般的には、74μmアンダー80wt%以上の粉砕度である。なお、この範囲は石炭添加用一酸化炭素低減剤が添加された場合にも適用できる。
<微粉炭燃焼工程S30>
次に、微粉炭燃焼工程では、石炭微粉炭機141で生成された微粉炭が、火炉161により燃焼される。図2に示すように、バーナーゾーン161a’での微粉炭の燃焼によって発生する排ガスは、矢印の方向に沿って上昇して石炭灰とともに過熱器161b、161cを通過し、1次節炭器161d、2次節炭器161eを順次通過する。上記のように、これら節炭器付近は、850℃から900℃前後が維持されている領域であり、この燃焼ガスの保有する熱を利用してボイラ給水を予熱するために設けられた伝熱面群を通過することによって熱交換され、温度が低下する。そして、その後、後段の脱硝装置181に送られる。
<排ガス処理工程S40>
その後、微粉炭の燃焼によって発生した排ガスは、脱硝装置181に送られ、さらに脱硫装置182を経て、その後煙突183によって大気に放出される。
<石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程S50>
本発明の特徴である石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加する工程である石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程S50は、図1に示すように、好ましくは上記の石炭供給工程S10、微粉炭生成工程S20、微粉炭燃焼工程S30のいずれかに対して行われる(それぞれ、図1におけるS51、S52、S53)。
なお、石炭添加用一酸化炭素低減剤の添加場所は、石炭の状態であれば特に限定されず、例えば、石炭供給工程S10と微粉炭生成工程S20との間の移送路や、微粉炭生成工程S20と微粉炭燃焼工程S30との間の移送路などで行われてもよい。
具体的には、例えば、給炭機122ら石炭微粉炭機141に輸送する際の移送中のベルトコンベア上に石炭添加用一酸化炭素低減剤を供給して混合する方法、石炭添加用一酸化炭素低減剤を石炭微粉炭機141の石炭ホッパー(図示せず)に直接投入する方法、石炭微粉炭機141と火炉161との間の配管に剤投入口を設けて供給する方法、火炉161へ燃焼用空気とともに直接投入する方法、火炉161の一部を構成する、加熱機162、過熱器161b、161c、1次節炭器161d、2次節炭器161eなどの熱交換ユニット付近に添加する方法、などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。このように、本発明の方法は新たな設備を必要とせず、既存の設備の軽微な改良で適用可能であるため、既存設備を有効利用することができ、コスト的にも有利である。
本発明の石炭添加用一酸化炭素低減剤は、石灰石(CaCO)、消灰石(Ca(OH))、生石灰(CaO)からなる群より選択される1種以上を含むものである。また、石炭添加用一酸化炭素低減剤は粒状又は粉末状であることが好ましく、具体的には、平均粒径が10μmから100μmであることが好ましく、10μmから60μmであることがより好ましい。
石炭添加用一酸化炭素低減剤の石炭への添加量は、石炭100質量部に対して、石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
以下、本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
<試験例1:小規模試験>
<実施例1>
中国炭(石炭A)100重量部に、石灰石を3重量部混合した。この混合物をインペラーミルにより粉砕し、74μmアンダー80wt%、40μmアンダー50wt%、20μmアンダー25wt%となる粉体を得た。
この粉体(石灰石含有微粉炭)を、微粉炭燃焼炉に供給し燃焼させた。微粉炭燃焼炉には、内径30cm、炉長2.5mの自燃式の縦型炉を使用し、粉体の投入量は、5〜6kg/hとした。このときの炉内温度は、1300℃に達した。燃焼後、排ガス中の一酸化炭素濃度をガスクロマトグラフ法により測定した。測定結果を表1に示す。
<実施例2>
実施例1において、石炭A100重量部に、石灰石を1重量部混合した他は、実施例1と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
<比較例1>
実施例1において、石炭A100重量部に、石灰石を混合しなかった他は、実施例1と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2008170105
<実施例3>
実施例1において、オーストラリア産炭(石炭B)100重量部に、石灰石を3重量部混合した。この混合物をインペラーミルにより粉砕し、74μmアンダー80wt%、40μmアンダー50wt%、20μmアンダー25wt%となる粉体を得た。
この粉体(石灰石含有微粉炭)を、実施例1と同様にして、排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表2に示す。
<実施例4>
実施例3において、石炭B100重量部に、石灰石を1重量部混合した他は、実施例3と同様にして排ガス中の一酸化炭素の濃度を測定した。測定結果を表2に示す。
<比較例2>
実施例3において、石炭Bに石灰石を添加しなかった他は、実施例3と同様にして石炭灰を採取し、評価した。測定結果を表2に示す。
Figure 2008170105
表1及び表2に示した測定結果から明らかなように、本発明の方法を実施した場合は、排ガスの一酸化炭素濃度を低減することが可能である。従って、ミルに投入する前に、石炭に石灰石のような添加剤を投入するという簡単な操作によって、排ガス中の一酸化炭素を低減できることが確認できた。
本発明は、火力発電所等の微粉炭燃焼炉から発生する一酸化炭素を低減できることから、環境保全をより一層推進することを可能とする技術である。
本発明の一実施形態を示す石炭火力発電システムにおける微粉炭燃焼施設のブロック図である。 図1における火炉付近の拡大図である。
符号の説明
1 微粉炭燃焼施設
12 石炭供給部
121 石炭バンカ
122 給炭機
14 微粉炭生成部
141 石炭微粉炭機
142 空気供給機
16 微粉炭燃焼部
161 火炉
162 加熱機
163 空気供給機
18 排ガス処理部
181 脱硝装置
182 脱硫装置
183 煙突
S10 石炭供給工程
S20 微粉炭生成工程
S30 微粉炭燃焼工程
S40 排ガス処理工程
S50 石炭添加用一酸化炭素低減剤添加工程

Claims (8)

  1. 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に、石炭添加用一酸化炭素低減剤を添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する一酸化炭素低減方法であって、
    前記石炭添加用一酸化炭素低減剤として、石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含む石炭添加用一酸化炭素低減剤を用いることを特徴とする一酸化炭素低減方法。
  2. 前記石炭100質量部に対して、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を0.1質量部以上10質量部以下の範囲で添加する請求項1記載の一酸化炭素低減方法。
  3. 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内に添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
  4. 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラ内より上流で添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
  5. 前記石炭火力発電システムが微粉炭燃焼方式の発電システムであり、前記石炭添加用一酸化炭素低減剤を、燃焼ボイラの下流に配置される熱交換ユニット付近で添加する請求項1又は2記載の一酸化炭素低減方法。
  6. 石炭火力発電システムにおいて燃料となる石炭に添加することにより、前記石炭の燃焼によって発生する一酸化炭素を低減する石炭添加用一酸化炭素低減剤であって、
    石灰石、消灰石、生石灰からなる群より選択される1種以上を含むことを特徴とする石炭添加用一酸化炭素低減剤。
  7. 前記石炭添加用一酸化炭素低減剤は粒状又は粉末状である請求項6記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
  8. 平均粒径が10μmから100μmである請求項6又は7記載の石炭添加用一酸化炭素低減剤。
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