JP2008169169A - 整髪料洗浄剤及びその使用方法 - Google Patents

整髪料洗浄剤及びその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】通常の洗髪前に用いられ、整髪料の洗浄効果が高い整髪料洗浄剤及びその使用方法を提供する。
【解決手段】(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、(b)カチオン性界面活性剤とを含む整髪料洗浄剤。前記整髪料洗浄剤において、(b)カチオン性界面活性剤が、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドおよび/またはステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドであることが好適である。整髪料が塗布された毛髪に、前記整髪料洗浄剤を、毛髪が乾いた状態で塗布し、水洗することを特徴とする整髪料洗浄剤の使用方法。
【選択図】なし

Description

本発明は整髪料洗浄剤、特にその洗浄効果の改善及びその使用方法に関する。
整髪料とは、ヘアスタイルを整えたり、セットしたヘアスタイルを持続させたりすると共に、毛髪に潤いを与えるために用いられる製品である。整髪料としては、樹脂膜により整髪するヘアフォーム、ヘアスプレー、ジェル、セットローション等と、固形又はペースト状の油脂を主体とするヘアワックス、ヘアスティック、ポマード、ヘアクリーム等がある。
これらの整髪料(特に油性整髪料)を塗布した状態では、シャンプーの泡立ちが悪く、「洗髪した」という満足感が得られない。また、整髪料が洗髪後にも残存していると、乾燥後の仕上がりが悪くなる。このため、整髪料を塗布した場合には、複数回洗髪を行なうことが必要とされていた。
しかしながら、シャンプーにて繰り返し洗髪することは、頭皮及び毛髪を必要以上に脱脂し、また手荒れの要因になるだけでなく、コスト面でも個人あるいはヘアサロン店に不都合であった。
そこで本発明者らはこれまでに、特定の水溶性油分とカチオン性高分子と金属封鎖剤を含む整髪料洗浄剤の研究を行っている(特開2006−1861号を参照)。しかしながら、本発明者らはその洗浄効果にはいまだ改良の余地があると認識し、ワックスなどの油分を多く含む整髪料に対する洗浄効果のさらなる向上のため、引き続き整髪料洗浄剤の研究を実施していた。
本発明は、前述の課題に鑑み行われたものであり、通常の洗髪前に用いられ、整髪料の洗浄効果に優れた整髪料洗浄剤及びその使用方法を提供することを目的とする。
上記事情を鑑み、本発明者等が鋭意検討を行った結果、IOBが0.66〜1.5である化合物と、カチオン性界面活性剤とを組み合わせることにより、整髪料を効果的に洗浄できる整髪料洗浄剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第一の主題は、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、(b)カチオン性界面活性剤とを含む整髪料洗浄剤である。
前記整髪料洗浄剤において、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物が、下記一般式(I)で示されるランダム型アルキレンオキシド誘導体及びコハク酸ジエトキシエチルから選択される1種又は2種以上であることが好適である。
Figure 2008169169
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はランダム状に付加している。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4の炭化水素基である。)
前記の整髪料洗浄剤において、(b)カチオン性界面活性剤が、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドおよび/またはステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドであることが好適である。
前記整髪料洗浄剤において、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物に対する(b)カチオン性界面活性剤の配合量比は、(b)/(a)=0.01〜1.5であることが好適である。
本発明の第二の主題は、整髪料が塗布された毛髪に、前記整髪料洗浄剤を、毛髪が乾いた状態で塗布し、水洗することを特徴とする整髪料洗浄剤の使用方法である。
本発明にかかる整髪料洗浄剤は、IOBが0.66〜1.5である化合物と、カチオン性界面活性剤とを組み合わせることにより、整髪料の洗浄効果が高いものとなる。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本発明にかかる整髪料洗浄剤は、有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、カチオン性界面活性剤とを含むことを特徴とする。
(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物
有機概念図とは、藤田穆により提案されたものであり、その詳細は"Pharmaceutical Bulletin", vol.2, 2, pp.163-173(1954)、「化学の領域」vol.11,10, pp.719-725(1957)、「フレグランスジャーナル」,vol.50, pp.79-82(1981)、「有機概念図−基礎と応用−」(甲田善生著、三共出版、1984)等で説明されている。
すなわち、すべての有機化合物をメタン(CH)の誘導体とみなして、その炭素数、置換基、変態部、環等にそれぞれ一定の数値を設定し、その数値を加算して有機性値、無機性値を求め、有機性値をX軸、無機性値をY軸にとった図上にプロットしていくものである。
有機概念図におけるIOBとは、有機概念図における有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比、すなわち「無機性値(IV)/有機性値(OV)」を意味する。
本発明において、『有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物』としては、下記一般式(I)で示されるランダム型アルキレンオキシド誘導体及びコハク酸ジエトキシエチルから選択される1種又は2種以上であることが好ましいが、これらに限定されない。
Figure 2008169169
(式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はランダム状に付加している。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4の炭化水素基である。)
上記一般式(I)において、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基であり、具体的には、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基などが挙げられる。好ましくは、オキシプロピレン基、オキシブチレン基が挙げられる。
mは炭素数3〜4のオキシアルキレン基の平均付加モル数であり、1≦m≦70、好ましくは2≦m≦41である。nはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1≦n≦70、好ましくは14≦n≦55である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基またはオキシエチレン基が0であるとなめらかさが落ち、70を越えるとべたつき感がでてくる傾向がある。
また上記一般式(I)において、炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は、20〜80質量%であることが好ましい。オキシエチレン基の割合が20質量%未満であるとなめらかさが劣る傾向にあり、80質量%を超えると使用後にべたつきを生じる傾向にある。
オキシエチレン基と炭素数3〜4のオキシアルキレン基の付加する順序は、特に指定されず、ランダム状に付加している。ランダム状のものはブロック状のものと比較して使用感触に優れている。
及びRは炭素数1〜4の炭化水素基で、炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。好ましくはメチル基、エチル基である。炭素数5以上の炭化水素基では親水性が低下し、うるおい感が低下する。R,Rは、同一であっても異なっていても良い。
上記式(I)で示されるランダム型アルキレンオキシド誘導体としては、具体的にはPOE(14)POP(7)ジメチルエーテル(IOB 1.19)、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(IOB 0.90)、POE(55)POP(28)ジメチルエーテル(IOB 1.20)、POE(36)POP(41)ジメチルエーテル(IOB 0.90)等が挙げられる。
なお、上記POE及びPOPは、それぞれポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンの略であり、以下、このように略して記載することがある。
本発明で用いられるランダム型アルキレンオキシド誘導体は公知の方法で製造することができる。例えば、水酸基を有している化合物にエチレンオキシドおよび炭素数3〜4のアルキレンオキシドを付加重合した後、ハロゲン化アルキルをアルカリ触媒の存在下にエーテル反応させることによって得られる。以下、ランダム型アルキレンオキシド誘導体の合成例について示す。
〔合成例〕
POE(10)POP(10)ジメチルエーテル(ランダム型)
CHO[(EO)10/(PO)10]CH
プロピレングリコール76gと触媒として水酸化カリウム3.1gをオートクレーブ中に仕込み、オートクレーブ中の空気を乾燥窒素で置換した後、攪拌しながら140℃で触媒を完全に溶解した。次に滴下装置によりエチレンオキシド440gとプロピレンオキシド522gの混合物を滴下させ、2時間攪拌した。
次に、水酸化カリウム224gを仕込み、系内を乾燥窒素で置換した後、塩化メチル188gを温度80〜130℃で圧入し5時間反応させた。その後オートクレーブより反応組成物を取り出し、塩酸で中和してpH6〜7とし、含有する水分を除去するため減圧−0.095MPa(50mmHg)、100℃で1時間処理した。更に処理後生成した塩を除去するため濾過を行い、前記ランダム型アルキレンオキシド誘導体を得た。
有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物の配合量としては、合計で1.0〜20質量%であることが望ましい。1.0質量%未満だと本発明の効果が十分でなく、20質量%以上では使用感が悪くなる場合がある。
(b)カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤としては、化粧品一般に使用されるものであれば、特に限定されないが、特にアミドアミン型のカチオン性界面活性剤であることが好ましい。具体的には、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド等が挙げられる。本発明においては、特にステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドが好ましく用いられる。
市販品としては、カチナールMPAS、カチナールAEAS(東邦化学工業株式会社製)、NIKKOL アミドアミンMPS、NIKKOL アミドアミンSV(日光ケミカルズ株式会社製)等である。
(a)IOBが0.66〜1.5である化合物に対する(b)カチオン性界面活性剤の配合量比は、洗浄力等の点から0.01〜1.5であることが好ましい。またカチオン性界面活性剤の配合量は、好ましくは0.1〜5.0質量%、より好ましくは0.1〜2.0質量%である。
本発明にかかる整髪料洗浄剤には、さらにカチオン性ポリマーを配合してもよい。
ここでカチオン性ポリマーとは、カチオン基又はカチオン基にイオン化され得る基を有するポリマーをいい、全体としてカチオン性となる両性ポリマーも含まれる。
カチオン性ポリマーとしては、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性デンプン、カチオン化グアーガム誘導体の他、ポリ(ジメチルジアリルアンモニウムハライド)型カチオン性ポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムハライド/アクリルアミド共重合体型カチオン性ポリマー;ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及び牛脂脂肪酸より得られるタロイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性ポリマー;ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及びヤシ油脂肪酸より得られるココイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性ポリマー;ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタアクリレート共重合体型カチオン性ポリマー;第4級窒素含有セルロースエーテル型カチオン性ポリマー等が挙げられる。
本発明においてカチオン性ポリマーを配合する場合、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムデンプン(すなわち塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]デンプン)、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース−2、ポリクオタニウム−39(すなわち塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体)、ポリクオタニウム−7(すなわちアクリル酸・アクリル酸アミド・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体)から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
カチオン性ポリマーは、整髪料洗浄剤をすすぎ流す時からシャンプー処理等を経て毛髪を乾燥するまでの毛髪が濡れている段階において、きしみ感やベタツキ感、絡まりの防止効果を発揮し、乾燥時の毛髪にツヤ、柔らかさ、滑らかさ、しっとり感及びまとまりやすさ等を与える効果にも寄与する。
カチオン性ポリマーの配合量としては、0.1〜1.0質量%が望ましい。0.1質量%未満だと添加効果が十分ではなく、1.0質量%以上配合すると液の粘性が高くなり過ぎて使用しにくくなる。
本発明にかかる整髪料洗浄剤には、液の粘性を高くしたり、仕上がり感のさらなる向上のために、金属イオン封鎖剤を添加することもできる。金属イオン封鎖剤としては、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジフォスホン酸四ナトリウム塩等のヒドロキシエタンジフォスホン酸類;エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム等のエデト酸類;ラウロイルエチレンジアミントリ酢酸塩、エチレンジアミンヒドロキシエチルトリ酢酸3ナトリウム等のN−アシルエチレンジアミントリ酢酸塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、アスコルビン酸、コハク酸等を用いることが好ましく、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。特にクエン酸/トリエタノールアミンの組み合わせなどにより、pH6〜8程度に調整すると、製品安定性を良好に保つことができるため好ましい。
金属イオン封鎖剤の配合量としては、0.1〜3.0質量%が望ましい。0.1質量%未満だと添加効果が十分ではなく、3.0質量%以上だと仕上がり感が劣る場合がある。
本発明にかかる整髪料洗浄剤は上記必須成分の他、通常化粧品や医薬部外品に用いられる成分を適宜配合し、常法に応じて製造される。
本発明にかかる整髪料洗浄剤の使用方法は、整髪料がついた毛髪に、シャンプー前の乾いた状態で塗布後、水洗するという方法である。湿った状態でも使用できるが、事前に毛髪を湿らせる手間がかかることや、効果の点から、毛髪が乾いた状態で用いることが好ましい。
使用形態としては、例えばトリガー付きティスペンサー容器に充填し適量を毛髪に噴霧して使用したり、ポンプフォーマー容器で泡状にして使用する事が好ましいが、これらに限定されない。
本発明にかかる整髪料洗浄剤を使用後、通常のシャンプーで洗髪を行うことが好ましい。該整髪料洗浄剤で整髪料を予め落としているので、シャンプーでの洗髪は複数回を必要とせず、またシャンプーの起泡性が向上する。
シャンプー後、さらにリンスやトリートメント、ヘアコンディショナー等を使用することが好ましい。本発明にかかる整髪料洗浄剤を予め使用することにより、これらの仕上がり感が向上する。
本発明にかかる整髪料洗浄剤は、乾いた状態の髪に塗布して使用されるものであり、従来のシャンプーでは落としにくかった整髪料の洗浄効果に優れている。
本発明にかかる整髪料洗浄剤においては、有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物とカチオン性界面活性剤との組み合わせにより、整髪料を毛髪から引き離す働きに加えて、整髪料がすすぎ時に再付着するのを防止する働きを有するため、優れた洗浄効果を発揮する。
本発明について以下に実施例を挙げてさらに詳述するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。配合量は特記しない限り、その成分が配合される系に対する質量%で示す。
本発明に用いる評価方法及び評価基準について説明する。
評価(1) 安定性(外観)
製造直後、経時(室温1ヶ月後)での外観にて評価する
○:変化なし(合格)
△:白濁(不合格)
×:沈殿あり(不合格)
評価(2):洗浄効果
1.毛束の調整
約10cmの毛束を市販シャンプーにて洗髪後、市販ヘアコンディショナーを塗布し、洗い流す。室内にて風乾後、温度25℃、湿度50%の恒温恒湿室内に一晩おき、精秤する。この値をPとする。
2.整髪料の塗布
油性整髪料(ヘアスタイリング剤(GDシャイニーソリッドN ワセリン、ワックスを主成分とするもの))0.1gを毛束に均一に塗布し、室内にて風乾後、上記恒温恒湿室内に一晩おき、精秤する。この値をQとする。
3.洗浄効果
毛束を乾燥した状態のままで、試料1.0gを塗布(噴霧)し、30秒間手でなじませてから、約35℃の流水中で30秒間すすぐ。室内にて風乾後、上記恒温恒湿室内に一晩おき、精秤する。この値をRとする。
洗浄率1(%)=(Q−R)/(Q−P)×100
さらなる洗浄として、市販のシャンプーにて洗髪後、洗い流す。約35℃の流水中で30秒間すすぐ。室内にて風乾後、上記恒温恒湿室内に一晩おき、精秤する。この値をSとする。
洗浄率2(%)=(R−S)/(Q−P)×100
評価(3):すすぎ時の滑らかさ
各試料にて洗浄した時のすすぎ時の滑らかさを官能評価する。
○:滑らか
×:滑らかでない
評価(4):すすぎ後のベタツキ感
各試料にて洗浄した時のすすぎ後のベタツキ感を官能評価する。
○:ベタツキ感がない
×:ベタツキ感がある
評価(5):乾燥後のゴワツキ感
各試料にて洗浄した時の乾燥後のゴワツキ感を官能評価する。
○:ゴワツキ感がない
×:ゴワツキ感がある
まず、市販シャンプー(ラウレス硫酸ナトリウム及びコカミドプロピルベタインを主成分とするもの)を用い、整髪料の洗浄を試みた。
上記方法にて洗浄率1(%)を算出した。ただし洗浄は、毛束を予め約35℃の流水中で3秒間濡らしてから行った。
上記工程においてはシャンプーの泡立ちが悪く、また洗浄率1は13%であり、シャンプー後の毛束は、整髪料が残存してべたつき感があり、ごわついた仕上がりとなってしまった。
このようにシャンプーを用いた場合、整髪料を落とすためには複数回洗髪を行うことが必要とされるが、頭皮及び毛髪を必要以上に脱脂したり、手荒れの要因になるだけでなく、コスト面でも好ましくない。
そこで、下記表1に示す各処方の試料を用いて、乾燥状態の毛束の洗浄を行い、前記の評価を行った。
Figure 2008169169
(製法)
成分eで成分cを加熱溶解後、成分a及びbを加えて透明に溶解するのを確認する。その後、成分dを加えてpHを7に調整する。
有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物とカチオン性界面活性剤を共に配合した試験例1−1、試験例1−8ないし1−10では洗浄率が高く使用感に優れるものであった。またカチオン性界面活性剤を含まない試験例1−11では、使用感が劣るものである。
一方、界面活性剤としてアニオン性のものを使用した場合は(試験例1−3ないし1−6)、経時で沈殿が生じてしまい、前記アルキレンオキシド誘導体を共に配合した整髪料洗浄剤として不適であることが明らかである。また、界面活性剤として非イオン性界面活性剤を使用した場合は(試験例1−2)、カチオン性界面活性剤を使用した場合に比べ洗浄力1が劣り、使用感においても劣るものであった。
また、有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5であっても化合物のR、Rが水素原子であるPOE・POP共重合体とカチオン性界面活性剤の組み合わせでも洗浄率1および洗浄率2共に低くなり、使用感が劣るものであった(試験例1−7)。
次に、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、(b)カチオン性界面活性剤との配合量比と、洗浄効果の関係を検討した。その結果を下記表2に示す。
Figure 2008169169
(製法)
成分eで成分cを加熱溶解後、成分a及びbを加えて透明に溶解するのを確認する。その後、成分dを加えてpHを7に調整する。
上記表2の結果より明らかなように、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、(b)カチオン性界面活性剤との配合量比は0.1〜1.0の範囲であると、洗浄効果に優れたものとなる。
また、上記(a)/(b)が好適な値であっても、カチオン性界面活性剤の配合量が5質量%を超えてしまうと(試験例2−6)、整髪料の油分の再付着に起因して洗浄効果が低下する傾向にあり、本発明においてカチオン性界面活性剤の好適な配合量は0.1〜5質量%であることが分かった。
従来、洗髪用化粧品にカチオン性界面活性剤を配合する目的は、毛髪になめらかさを付与するリンス効果である。本発明においてはカチオン性界面活性剤が、毛髪に付着した整髪料に含まれるワックス等の油分の再付着を防止する役割を果たす。
そのため、本発明にかかる整髪料洗浄剤を通常のシャンプーをする前に使用すると、その後の通常のシャンプーを行った際に、より整髪料の洗浄効果が増し(洗浄率2の向上)、毛髪への滑らかさも失われず優れた使用感を得ることができる。
以下、本発明にかかる整髪料洗浄剤のその他の実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
スプレータイプの整髪料洗浄剤
(成分) (質量%)
(1)ジプロピレングリコール 9.0
(2)PEG/PPG−55/28ジメチルエーテル 9.0
(3)ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.0
(商品名:カチナールMPAS-R 東邦化学工業株式会社製)
(4)ポリオクタニウム−10 0.3
(5)グルタミン酸 0.4
(6)クエン酸ナトリウム 0.2
(7)メチルパラベン 0.2
(8)フェノキシエタノール 0.4
(9)エデト酸塩 0.1
(10)香料 0.1
(11)精製水 残部
(製法)
(4)を(11)に溶解した。これに、(7)を(1)に溶解した溶液を加え、60℃に加熱して溶解したことを確認した。その後、他の成分を加えて完全に溶解したことを確認してから冷却し、目的の整髪料洗浄剤を得た。

Claims (5)

  1. (a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物と、
    (b)カチオン性界面活性剤、
    とを含む整髪料洗浄剤。
  2. 請求項1に記載の整髪料洗浄剤において、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物が、下記一般式(I)で示されるランダム型アルキレンオキシド誘導体及びコハク酸ジエトキシエチルから選択される1種又は2種以上であることを特徴とする整髪料洗浄剤。
    Figure 2008169169
    (式中、AOは炭素数3〜4のオキシアルキレン基、EOはオキシエチレン基、m及びnはそれぞれ前記オキシアルキレン基、オキシエチレン基の平均付加モル数で、1≦m≦70、1≦n≦70である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基の合計に対するオキシエチレン基の割合は20〜80質量%である。炭素数3〜4のオキシアルキレン基とオキシエチレン基はランダム状に付加している。R,Rは、同一もしくは異なってもよく炭素数1〜4の炭化水素基である。)
  3. 請求項1又は2に記載の整髪料洗浄剤において、(b)カチオン性界面活性剤が、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミドおよび/またはステアリン酸ジエチルアミノエチルアミドであることを特徴とする整髪料洗浄剤。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の整髪料洗浄剤において、(a)有機概念図におけるIOBが0.66〜1.5である化合物に対する(b)カチオン性界面活性剤の配合量比が(b)/(a)=0.01〜1.5であることを特徴とする整髪料洗浄剤。
  5. 整髪料が塗布された毛髪に、請求項1〜4のいずれかに記載の整髪料洗浄剤を、毛髪が乾いた状態で塗布し、水洗することを特徴とする整髪料洗浄剤の使用方法。
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