JP2008168352A - レーザ加工装置の使用方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】設置スペースを小さくするためにレーザビームの集光レンズを移動させるよう構成しても被測定物へのレーザビームのスポット径を一定に維持できるレーザ加工装置とすること。
【解決手段】レーザビーム2の集光レンズ4をX軸及びY軸制御部11,12により被加工物5の表面に対して所定距離を隔てて平行なX軸及びY軸方向に移動させる際,レーザ発振器1から出射されるレーザビーム2を反射して集光レンズに導く複数の反射手段31〜34のうちの一部のミラー32を,被加工物の材質,厚さに応じて移動させることにより,レーザ発振器1から集光レンズ4に至るレーザビーム2の光路長が一定となるように調節する。
【選択図】図1
【解決手段】レーザビーム2の集光レンズ4をX軸及びY軸制御部11,12により被加工物5の表面に対して所定距離を隔てて平行なX軸及びY軸方向に移動させる際,レーザ発振器1から出射されるレーザビーム2を反射して集光レンズに導く複数の反射手段31〜34のうちの一部のミラー32を,被加工物の材質,厚さに応じて移動させることにより,レーザ発振器1から集光レンズ4に至るレーザビーム2の光路長が一定となるように調節する。
【選択図】図1
Description
本発明は,レーザビームにより金属板やプラスチック板,木製合板等の被加工物を加工するレーザ加工装置の使用方法に関するものである。
レーザビームを用いて加工を行う従来のレーザ加工装置Bは,図2に示すように,レーザ発振器1から出射されるレーザビーム2が,ミラー3(反射手段の一例)によって集光レンズ4に導かれ,該集光レンズ4によって集光されたレーザビーム2が,所定のXYテーブル6上に載置された金属板や木製合板等の平面状の表面を有する被加工物5に照射されるよう構成されている。ここで,前記XYテーブル6は,前記レーザビーム2の被加工物5への入射方向(Z軸方向)に直交する2次元方向(X軸及びY軸の方向)に移動可能に構成されており,これに載置された被加工物5も同方向に移動する。これにより,前記XYテーブル6を移動させることによって被加工物5表面の任意の位置に前記集光レンズ4によって集光されたレーザビーム2が照射される。また,前記集光レンズ4はZ軸方向の位置決め機構を有するヘッド部7に支持され,これにより,前記集光レンズ4と被加工物5との距離を任意に設定できる。
しかし,従来のレーザ加工装置Bでは,被加工物5をXY平面方向に移動させるため,被加工物5全体に渡って加工できるようにするためには,XY平面方向において,被加工物5の面積の約4倍程度の占有面積が必要となり設置スペースが非常に大きくなる。この問題を解消するためには,被加工物5を移動させるのではなく,前記集光レンズ4をXY平面方向に移動させることが考えられる。
しかし,従来のレーザ加工装置Bでは,被加工物5をXY平面方向に移動させるため,被加工物5全体に渡って加工できるようにするためには,XY平面方向において,被加工物5の面積の約4倍程度の占有面積が必要となり設置スペースが非常に大きくなる。この問題を解消するためには,被加工物5を移動させるのではなく,前記集光レンズ4をXY平面方向に移動させることが考えられる。
しかしながら,前記集光レンズ4を移動させた場合には,前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4に至るレーザビーム2の光路長が変化するため,以下のような問題点が生じる。
図3は,XY平面方向から見た前記集光レンズ4と被加工物5とを模式的に表した図である。通常,被加工物5が金属である場合,図3(a)に示すように,前記集光レンズ4により集光されたレーザビーム2がその焦点Oにおいて被加工物5の表面に照射されるよう前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が設定される(即ち,前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離=前記集光レンズの焦点距離)。一方,木製合板等の被加工物5の抜型加工等を行う場合は,図3(b)に示すように,集光されたレーザビーム2がその焦点Oの近傍で被加工物5の表面に照射されるよう前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が設定される(即ち,前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離≠前記集光レンズの焦点距離)。図3(b)の例では,前記集光レンズ4の位置が,レーザビーム2がその焦点Oよりも若干離れた位置で被加工物5に照射されるよう設定されているが(前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離>前記集光レンズの焦点距離),焦点Oよりも若干近い位置で被加工物に照射されるよう設定することも考えられる(前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離<前記集光レンズの焦点距離)。
ところで,レーザビーム2は,その光路長が長くなるに従ってそのビーム径Rが大きくなる。例えば,ビーム径Rが20mm程度のレーザビーム2の場合,光路長が1m長くなるごとにそのビーム径Rが2mm程度大きくなる場合がある。このようにレーザビーム2の光路長が変化することにより前記集光レンズ4に入射されるレーザビーム2のビーム径Rが変化すると,図3(b)に示すように,前記レーザビーム2が前記集光レンズ4の焦点とずれた位置(近傍)で被加工物5に照射される場合,被加工物5に照射されるレーザビーム2のスポット径rが前記ビーム径Rの変化に比例して変化する。このようなスポット径rの変化は,そのまま被加工物5の加工精度に影響する。例えば,ビーム径Rが20mmのときにスポット径が0.63mmとなる位置(Z軸方向)に前記集光レンズ4が設定されている場合,ビーム径Rが22mmになるとスポット径は0.693mmとなり,0.01mmの精度を争うレーザビーム加工では非常に大きな問題となる。もちろん,前記レーザ発振器1と前記集光レンズ4とを一体的に(相対位置を維持した状態で)移動させる構成とすれば光路長が変化しないようにできるが,このような構成とすると,重いレーザ発振器1を移動させる大型かつ高精度の位置決め装置が必要となり,設置スペースや消費電力の増大,並びにコスト上昇を招く上,レーザ発振器1の振動を抑制する機構も必要になる等,非現実的である。
図3は,XY平面方向から見た前記集光レンズ4と被加工物5とを模式的に表した図である。通常,被加工物5が金属である場合,図3(a)に示すように,前記集光レンズ4により集光されたレーザビーム2がその焦点Oにおいて被加工物5の表面に照射されるよう前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が設定される(即ち,前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離=前記集光レンズの焦点距離)。一方,木製合板等の被加工物5の抜型加工等を行う場合は,図3(b)に示すように,集光されたレーザビーム2がその焦点Oの近傍で被加工物5の表面に照射されるよう前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が設定される(即ち,前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離≠前記集光レンズの焦点距離)。図3(b)の例では,前記集光レンズ4の位置が,レーザビーム2がその焦点Oよりも若干離れた位置で被加工物5に照射されるよう設定されているが(前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離>前記集光レンズの焦点距離),焦点Oよりも若干近い位置で被加工物に照射されるよう設定することも考えられる(前記集光レンズ4〜被加工物5間の距離<前記集光レンズの焦点距離)。
ところで,レーザビーム2は,その光路長が長くなるに従ってそのビーム径Rが大きくなる。例えば,ビーム径Rが20mm程度のレーザビーム2の場合,光路長が1m長くなるごとにそのビーム径Rが2mm程度大きくなる場合がある。このようにレーザビーム2の光路長が変化することにより前記集光レンズ4に入射されるレーザビーム2のビーム径Rが変化すると,図3(b)に示すように,前記レーザビーム2が前記集光レンズ4の焦点とずれた位置(近傍)で被加工物5に照射される場合,被加工物5に照射されるレーザビーム2のスポット径rが前記ビーム径Rの変化に比例して変化する。このようなスポット径rの変化は,そのまま被加工物5の加工精度に影響する。例えば,ビーム径Rが20mmのときにスポット径が0.63mmとなる位置(Z軸方向)に前記集光レンズ4が設定されている場合,ビーム径Rが22mmになるとスポット径は0.693mmとなり,0.01mmの精度を争うレーザビーム加工では非常に大きな問題となる。もちろん,前記レーザ発振器1と前記集光レンズ4とを一体的に(相対位置を維持した状態で)移動させる構成とすれば光路長が変化しないようにできるが,このような構成とすると,重いレーザ発振器1を移動させる大型かつ高精度の位置決め装置が必要となり,設置スペースや消費電力の増大,並びにコスト上昇を招く上,レーザ発振器1の振動を抑制する機構も必要になる等,非現実的である。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その課題とするところは,設置スペースを小さくするためにレーザビームの集光レンズを移動させるよう構成しても被加工物へのレーザビームのスポット径を一定に維持できるレーザ加工装置の使用方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定の被加工物の表面から所定距離を隔てて設けられた集光レンズに導くことにより,該集光レンズで集光された前記レーザビームがその焦点近傍で前記被加工物に照射されるよう構成され,前記集光レンズを前記被加工物の表面に平行な2次元方向に移動させて,前記被加工物を加工するレーザ加工装置であって,前記レーザビームを反射して前記集光レンズに導く複数の反射手段を具備した導光手段を具備してなるレーザ加工装置の使用方法において,前記被加工物の材質あるいは厚さに応じて,前記導光手段における反射手段の一部を前記集光レンズの位置に応じて移動させることにより前記レーザ発振器から前記集光レンズに至る前記レーザビームの光路長を調整することを特徴とするレーザ加工装置の使用方法として構成されるものである。
これにより,設置スペースを小さくするためにレーザビームの集光レンズを移動させるよう構成しても,集光レンズに入射されるレーザビームのビーム径が略一定に維持されるので,被加工物へのレーザビームのスポット径を一定に維持できる。
これにより,設置スペースを小さくするためにレーザビームの集光レンズを移動させるよう構成しても,集光レンズに入射されるレーザビームのビーム径が略一定に維持されるので,被加工物へのレーザビームのスポット径を一定に維持できる。
以上説明したように,本発明によれば,集光レンズの移動にかかわらず,常にレーザビームの全光路長を略一定に維持でき,集光レンズに入射されるレーザビームのビーム径及び被加工物に照射されるレーザビームのスポット径も略一定に維持できる。その結果,被加工物をXYテーブル等により移動させて加工する従来のレーザ加工装置よりも設置スペースをはるかに小さく抑えられるとともに,被加工物の加工精度も一定に維持することが可能となる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置Aの概略構成を表す図,図2は従来のレーザ加工装置Bの概略構成を模式的に表すブロック図,図3はXY平面方向から見た集光レンズと被加工物とを模式的に表した図である。
ここに,図1は本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置Aの概略構成を表す図,図2は従来のレーザ加工装置Bの概略構成を模式的に表すブロック図,図3はXY平面方向から見た集光レンズと被加工物とを模式的に表した図である。
以下,図1を用いて,本発明の実施の形態に係るレーザ加工装置Aについて説明する。図1は,本レーザ加工装置Aを上方から見たときの構成を表す。
本レーザ加工装置Aは,被加工物5を載置する載置台10と,レーザビーム2を出射するレーザ発振器1と,該レーザ発振器1からのレーザビーム2を反射することにより導光する導光手段である複数のミラー31(ミラー31a,31b,31c,31d,31eからなる),32(ミラー32a,32b,32c,32dからなる),33,34と,該ミラー31,32,33,34により導光されたレーザビーム2を受光して集光する集光レンズ4とを具備している。さらに,本レーザ加工装置Aは,被加工物5の表面に平行な1次元方向(以下,X軸方向という)の位置決め装置であるX軸制御部11と,該X軸制御部11によりX軸方向に位置決めされるよう支持されX軸方向と直交するY軸方向の位置決めを行う装置であるY軸制御部12と,該Y軸制御部12により位置決めされるよう支持されたヘッド部7と,前記複数のミラーのうちの一部32を後述するように前記ヘッド部7の位置(即ち,前記集光レンズ4の位置)に応じて所定方向に移動させて位置決めするミラー制御部13と,電子計算機等からなる演算部14とを具備しており,前記集光レンズ4は,前記ヘッド部7の有するZ軸方向(X軸及びY軸に直交する方向)の位置決め機構(不図示)により位置決めされるよう支持されている。前記演算部14は,該演算部14に入力される所定の加工データ(どの位置をどのように加工するかに関するCADデータ等)に従って,前記X軸及びY軸制御部11,12と前記ヘッド部7の位置決め機構に対して前記集光レンズ4をいずれの位置に位置決めするか(即ち,いずれの位置の加工を行うか)を指示する所定の制御指令を出力し,該制御指令に従って前記X軸及びY軸制御部11,12と前記ヘッド部7の位置決め機構とによる前記集光レンズ4の位置決めがなされる。このとき,前記ミラー制御部13に対してもいずれの位置に位置決めするかの制御指令を出力する。ここで,前記各制御部11〜13及び前記ヘッド部7の位置決め機構は,前記演算部14からの制御指令に従って連続的に(アナログ的に)移動して位置決めするものや,加工精度の許容範囲内でステップ状に(非連続的に)移動して位置決めするものが考えられる。
本レーザ加工装置Aは,被加工物5を載置する載置台10と,レーザビーム2を出射するレーザ発振器1と,該レーザ発振器1からのレーザビーム2を反射することにより導光する導光手段である複数のミラー31(ミラー31a,31b,31c,31d,31eからなる),32(ミラー32a,32b,32c,32dからなる),33,34と,該ミラー31,32,33,34により導光されたレーザビーム2を受光して集光する集光レンズ4とを具備している。さらに,本レーザ加工装置Aは,被加工物5の表面に平行な1次元方向(以下,X軸方向という)の位置決め装置であるX軸制御部11と,該X軸制御部11によりX軸方向に位置決めされるよう支持されX軸方向と直交するY軸方向の位置決めを行う装置であるY軸制御部12と,該Y軸制御部12により位置決めされるよう支持されたヘッド部7と,前記複数のミラーのうちの一部32を後述するように前記ヘッド部7の位置(即ち,前記集光レンズ4の位置)に応じて所定方向に移動させて位置決めするミラー制御部13と,電子計算機等からなる演算部14とを具備しており,前記集光レンズ4は,前記ヘッド部7の有するZ軸方向(X軸及びY軸に直交する方向)の位置決め機構(不図示)により位置決めされるよう支持されている。前記演算部14は,該演算部14に入力される所定の加工データ(どの位置をどのように加工するかに関するCADデータ等)に従って,前記X軸及びY軸制御部11,12と前記ヘッド部7の位置決め機構に対して前記集光レンズ4をいずれの位置に位置決めするか(即ち,いずれの位置の加工を行うか)を指示する所定の制御指令を出力し,該制御指令に従って前記X軸及びY軸制御部11,12と前記ヘッド部7の位置決め機構とによる前記集光レンズ4の位置決めがなされる。このとき,前記ミラー制御部13に対してもいずれの位置に位置決めするかの制御指令を出力する。ここで,前記各制御部11〜13及び前記ヘッド部7の位置決め機構は,前記演算部14からの制御指令に従って連続的に(アナログ的に)移動して位置決めするものや,加工精度の許容範囲内でステップ状に(非連続的に)移動して位置決めするものが考えられる。
前記レーザ発振器1から出射されたレーザビーム2は,固定されたミラー31,前記ミラー制御部13により前記ヘッド部7の位置(即ち,前記集光ミラー4の位置)に応じて位置決めされるミラー32,前記Y軸制御部12に支持され該Y軸制御部12とともにX軸方向に移動可能に構成されたミラー33,及び前記ヘッド部7に支持され該ヘッド部7とともにY軸方向に移動可能に構成されたミラー34により前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4へ導かれ,該集光レンズ4によって集光されたレーザビーム2が,前記載置台10上に載置された金属板や木製合板等の被加工物5に照射される。従って,前記ヘッド部7のZ軸方向の位置決め機構を所定位置に保持(固定)した状態で,前記X軸制御部11及び前記Y軸制御部12を動作させる(移動させて位置決めする)ことにより,前記集光レンズ4を,被加工物5の表面に対して所定距離を隔てて平行な2次元方向(X軸方向及びY軸方向)に移動可能である(前記X軸制御部11及びY軸制御部12が前記集光レンズ移動手段の一例を構成する)。ここでは,レーザビーム2の反射手段の例としてミラーを用いているが,これに限るものでなく,プリズムや光ファイバー等の反射手段によってレーザビーム2の方向を変化させるよう構成する等,他の構成も考えられる。例えば,図4は,光ファイバー8でレーザビーム2を反射させる場合の構成例であり,所定方向に曲げた光ファイバー8の一端からレーザビーム2を入射させ,他端から出射させることによりレーザビーム2の方向を変えるものである。また,ミラー(反射手段)の数や配置も図1に示すものはあくまで一例であって,前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4に至るレーザビーム2の光路長を調節する機構(本レーザ加工装置Aでは,前記ミラー32及び前記ミラー制御部13がこれに該当)を有する構成であれば他の構成とすることも自由である。
また,本レーザ加工装置Aは,以上の他にも,加工屑を除去するための集塵器や,前記レーザ発振器1に用いられるエアドライヤー及びコンプレッサ等,一般的なレーザ加工装置が備える構成要素を有しているが,本発明の構成上特に特徴を有するものではないのでここでは説明を省略する。
また,本レーザ加工装置Aは,以上の他にも,加工屑を除去するための集塵器や,前記レーザ発振器1に用いられるエアドライヤー及びコンプレッサ等,一般的なレーザ加工装置が備える構成要素を有しているが,本発明の構成上特に特徴を有するものではないのでここでは説明を省略する。
次に,前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4に至るレーザビーム2の光路長について説明する。
前記レーザ発振器1から出射されたレーザビーム2は,前記各ミラー31〜34で反射されることにより,31e→31a→32a→32b→31b→31c→32c→32d→31d→33→34の経路(光路)を進んだ後,前記集光レンズ4に導かれる。ここで,前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が前記ヘッド部7のZ軸方向位置決め機構により所定位置に保持されている場合,固定されたミラー31dから前記集光レンズ4に至る(31d→33→34→4)光路長L1は,前記X軸制御部11及び前記Y軸制御部12により位置決めされた前記前記ヘッド部7の位置(即ち,前記集光レンズ4の位置)に応じて変化する。この光路長L1は,前記集光レンズ4のX軸方向及びY軸方向の位置により一意に定まる。
一方,ミラー31(31a〜31e)は固定されており,またミラー32(32a〜32d)相互間の位置関係も固定されているため,前記レーザ発振器1からミラー31dに至る光路長のうち,前記レーザ発振器1からミラー31aに至る(1→31e→31)光路長と,ミラー32a→32b間の光路長と,ミラー31b→31c間の光路長と,ミラー32c→32d間の光路長との和の光路長L0は,前記集光レンズ4の移動及び前記ミラー制御部13によるミラー32(32a〜32d)の移動にかかわらず一定である。
また,前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4に至る全光路長Lのうち,前記光路長L1及びL0を除く残りの光路長L2,即ち,{(ミラー31a→32a間の光路長)+(ミラー32b→31b間の光路長)+(ミラー32c→31c間の光路長)+(ミラー32d→31d間の光路長)}は,前記ミラー制御部13により位置決めされたミラー32(32a〜32d)の位置に応じて一意に定まる。
従って,前記集光レンズ4のX軸方向及びY軸方向の位置(により定まる前記光路長L1)に応じて,(前記光路長L1+前記光路長L2)の値が一定となるように前記ミラー制御部13によってミラー32(32a〜32d)の位置を設定すれば,全光路長L(=L0+L1+L2)を一定に維持できる。
ここで,図1に示す構成では,前記ミラー制御部13により位置決めされるミラー32a〜32dを4つ設け,これらそれぞれに対応する固定ミラー31a〜32dも4つ設けているが,これは前記ミラー制御部13によるミラー32の移動可能距離が小さい場合であっても,前記光路長L2の変更可能範囲(調節範囲)を大きくとれるようにしたためであり(図1の構成では,前記ミラー制御部13の移動可能距離の4倍の範囲で,前記光路長L2を変更可能),前記ミラー制御部13によるミラー32の移動可能距離を十分とれる場合は,ミラー31b,31c及びミラー32b,32cを除いた構成としてもよい。この場合,レーザビームの経路は,1→31e→31a→32a→32d→31d→33→34→4となるが,考え方は上述した図1の構成の場合と同様である。また,前記ミラー制御部13の移動可能距離をより小さくする場合には,同様の構成でさらにミラーの数を増やせばよい。さらに,前記レーザ発振器2から出射されるレーザビーム2がミラー32aに直接照射されるよう配置すれば,ミラー31eを除くこともできる。もちろん図1に示すミラー(反射手段)の構成はあくまで一例であって,レーザビーム2の全光路長Lを一定に調節できるものであれば他の構成としても何ら問題はない。
前記レーザ発振器1から出射されたレーザビーム2は,前記各ミラー31〜34で反射されることにより,31e→31a→32a→32b→31b→31c→32c→32d→31d→33→34の経路(光路)を進んだ後,前記集光レンズ4に導かれる。ここで,前記集光レンズ4のZ軸方向の位置が前記ヘッド部7のZ軸方向位置決め機構により所定位置に保持されている場合,固定されたミラー31dから前記集光レンズ4に至る(31d→33→34→4)光路長L1は,前記X軸制御部11及び前記Y軸制御部12により位置決めされた前記前記ヘッド部7の位置(即ち,前記集光レンズ4の位置)に応じて変化する。この光路長L1は,前記集光レンズ4のX軸方向及びY軸方向の位置により一意に定まる。
一方,ミラー31(31a〜31e)は固定されており,またミラー32(32a〜32d)相互間の位置関係も固定されているため,前記レーザ発振器1からミラー31dに至る光路長のうち,前記レーザ発振器1からミラー31aに至る(1→31e→31)光路長と,ミラー32a→32b間の光路長と,ミラー31b→31c間の光路長と,ミラー32c→32d間の光路長との和の光路長L0は,前記集光レンズ4の移動及び前記ミラー制御部13によるミラー32(32a〜32d)の移動にかかわらず一定である。
また,前記レーザ発振器1から前記集光レンズ4に至る全光路長Lのうち,前記光路長L1及びL0を除く残りの光路長L2,即ち,{(ミラー31a→32a間の光路長)+(ミラー32b→31b間の光路長)+(ミラー32c→31c間の光路長)+(ミラー32d→31d間の光路長)}は,前記ミラー制御部13により位置決めされたミラー32(32a〜32d)の位置に応じて一意に定まる。
従って,前記集光レンズ4のX軸方向及びY軸方向の位置(により定まる前記光路長L1)に応じて,(前記光路長L1+前記光路長L2)の値が一定となるように前記ミラー制御部13によってミラー32(32a〜32d)の位置を設定すれば,全光路長L(=L0+L1+L2)を一定に維持できる。
ここで,図1に示す構成では,前記ミラー制御部13により位置決めされるミラー32a〜32dを4つ設け,これらそれぞれに対応する固定ミラー31a〜32dも4つ設けているが,これは前記ミラー制御部13によるミラー32の移動可能距離が小さい場合であっても,前記光路長L2の変更可能範囲(調節範囲)を大きくとれるようにしたためであり(図1の構成では,前記ミラー制御部13の移動可能距離の4倍の範囲で,前記光路長L2を変更可能),前記ミラー制御部13によるミラー32の移動可能距離を十分とれる場合は,ミラー31b,31c及びミラー32b,32cを除いた構成としてもよい。この場合,レーザビームの経路は,1→31e→31a→32a→32d→31d→33→34→4となるが,考え方は上述した図1の構成の場合と同様である。また,前記ミラー制御部13の移動可能距離をより小さくする場合には,同様の構成でさらにミラーの数を増やせばよい。さらに,前記レーザ発振器2から出射されるレーザビーム2がミラー32aに直接照射されるよう配置すれば,ミラー31eを除くこともできる。もちろん図1に示すミラー(反射手段)の構成はあくまで一例であって,レーザビーム2の全光路長Lを一定に調節できるものであれば他の構成としても何ら問題はない。
次に,本レーザ加工装置Aにおける,全光路長Lを一定に調節する手順について説明する。
前述したように,前記演算部14は,入力された加工データに従って,前記X軸制御部11及びY軸制御部12に対して位置決めすべき位置,即ちX軸方向及びY軸方向の前記集光レンズ4の位置情報に関する制御指令を出力するので,この位置情報から,前記演算部14は前記光路長L1を求める。
さらに,前記演算部14は,前記X軸制御部11及び前記Y軸制御部12に対して前記集光レンズ4の位置決めに関する制御指令を出力する際に,(L1+L2)が一定となるように前記ミラー制御部13に対して前記ミラー32の位置情報に関する制御指令を出力するよう構成されている。この他にも,Y軸方向及びZ軸方向の位置ごとに全光路長Lが一定となるミラー31の位置を対応させた対応表を記憶しておき,該対応表に従ってミラー31の位置決めを行うよう構成する等,全光路長Lを一定に調節する手順は各種考えられる。
これにより,前記集光レンズ4の移動にかかわらず,常に全光路長Lが一定(ミラー32がステップ状に位置決めされる場合は加工精度の許容範囲内で略一定)に調節され,その結果,前記集光レンズ4に入射されるレーザビーム2のビーム径R及び被加工物5に照射されるレーザビーム2のスポット径rも一定(又は略一定)に維持できる。その結果,被加工物5をXY平面方向に移動させて加工する従来のレーザ加工装置よりも設置スペースをはるかに小さく抑えられるとともに,被加工物5の加工精度も一定(又は許容範囲内)に維持することが可能となる。
なお,ここでスポット径rを一定に維持させるのは,被加工物5の材質や厚さ等の加工条件が一定の場合であり,この加工条件が変われば,スポット径rもそれに合わせて変化させるべきことは当然である。この場合,前記ヘッド部7のZ軸方向の位置決め機構により前記集光レンズ4と被加工物5との距離を前記加工条件に合わせて調節すればよい。或いは,前記集光レンズ4と被加工物5との距離は変化させずに,一定に調節する(前記光路長L1+前記光路長L2)の設定値自体を前記加工条件に合わせた設定値とすることにより,前記集光レンズ4に入射させるレーザビーム2のビーム径Rが,必要なスポット径rに対応した径となるように構成することも考えられる。このように,前記加工条件に合わせてスポット径rが調節されるよう構成されたものも本発明の実施形態の一例である。
前述したように,前記演算部14は,入力された加工データに従って,前記X軸制御部11及びY軸制御部12に対して位置決めすべき位置,即ちX軸方向及びY軸方向の前記集光レンズ4の位置情報に関する制御指令を出力するので,この位置情報から,前記演算部14は前記光路長L1を求める。
さらに,前記演算部14は,前記X軸制御部11及び前記Y軸制御部12に対して前記集光レンズ4の位置決めに関する制御指令を出力する際に,(L1+L2)が一定となるように前記ミラー制御部13に対して前記ミラー32の位置情報に関する制御指令を出力するよう構成されている。この他にも,Y軸方向及びZ軸方向の位置ごとに全光路長Lが一定となるミラー31の位置を対応させた対応表を記憶しておき,該対応表に従ってミラー31の位置決めを行うよう構成する等,全光路長Lを一定に調節する手順は各種考えられる。
これにより,前記集光レンズ4の移動にかかわらず,常に全光路長Lが一定(ミラー32がステップ状に位置決めされる場合は加工精度の許容範囲内で略一定)に調節され,その結果,前記集光レンズ4に入射されるレーザビーム2のビーム径R及び被加工物5に照射されるレーザビーム2のスポット径rも一定(又は略一定)に維持できる。その結果,被加工物5をXY平面方向に移動させて加工する従来のレーザ加工装置よりも設置スペースをはるかに小さく抑えられるとともに,被加工物5の加工精度も一定(又は許容範囲内)に維持することが可能となる。
なお,ここでスポット径rを一定に維持させるのは,被加工物5の材質や厚さ等の加工条件が一定の場合であり,この加工条件が変われば,スポット径rもそれに合わせて変化させるべきことは当然である。この場合,前記ヘッド部7のZ軸方向の位置決め機構により前記集光レンズ4と被加工物5との距離を前記加工条件に合わせて調節すればよい。或いは,前記集光レンズ4と被加工物5との距離は変化させずに,一定に調節する(前記光路長L1+前記光路長L2)の設定値自体を前記加工条件に合わせた設定値とすることにより,前記集光レンズ4に入射させるレーザビーム2のビーム径Rが,必要なスポット径rに対応した径となるように構成することも考えられる。このように,前記加工条件に合わせてスポット径rが調節されるよう構成されたものも本発明の実施形態の一例である。
1…レーザ発振器
2…レーザビーム
3,31(31a〜31e),32(32a〜32d),33,34…ミラー(反射手段)
4…集光レンズ
5…被加工物
6…XYテーブル
7…ヘッド部
10…載置台
11…X軸制御部
12…Y軸制御部
13…ミラー制御部
14…演算部
2…レーザビーム
3,31(31a〜31e),32(32a〜32d),33,34…ミラー(反射手段)
4…集光レンズ
5…被加工物
6…XYテーブル
7…ヘッド部
10…載置台
11…X軸制御部
12…Y軸制御部
13…ミラー制御部
14…演算部
Claims (1)
- レーザ発振器から出射されるレーザビームを所定の被加工物の表面から所定距離を隔てて設けられた集光レンズに導くことにより,該集光レンズで集光された前記レーザビームがその焦点近傍で前記被加工物に照射されるよう構成され,前記集光レンズを前記被加工物の表面に平行な2次元方向に移動させて,前記被加工物を加工するレーザ加工装置であって,前記レーザビームを反射して前記集光レンズに導く複数の反射手段を具備した導光手段を具備してなるレーザ加工装置の使用方法において,
前記被加工物の材質あるいは厚さに応じて,前記導光手段における反射手段の一部を移動させることにより前記レーザ発振器から前記集光レンズに至る前記レーザビームの光路長を調整することを特徴とするレーザ加工装置の使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008013124A JP2008168352A (ja) | 2008-01-23 | 2008-01-23 | レーザ加工装置の使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008013124A JP2008168352A (ja) | 2008-01-23 | 2008-01-23 | レーザ加工装置の使用方法 |
Related Parent Applications (1)
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JP2002212498A Division JP4177606B2 (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | レーザ加工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008168352A true JP2008168352A (ja) | 2008-07-24 |
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JP (1) | JP2008168352A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103042308A (zh) * | 2011-10-13 | 2013-04-17 | 现代自动车株式会社 | 用于焊接的激光装置 |
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-
2008
- 2008-01-23 JP JP2008013124A patent/JP2008168352A/ja active Pending
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US9168610B2 (en) | 2011-10-13 | 2015-10-27 | Hyundai Motor Company | Laser apparatus for welding |
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