JP2008168168A - 連続混合反応装置 - Google Patents

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聡 伊藤
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Abstract

【課題】混合反応管の内部に、混合補助手段である螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段を配設することなく、互いに反応性を有する少なくとも2種類の液体を同時に供給しても、安定した反応生成物が得られる連続混合反応装置の提供。
【解決手段】少なくとも2本の原料溶液供給管と、円筒状の混合反応管と、排出管とを有し、前記供給管より前記混合管に供給された少なくとも2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置において、前記少なくとも2本の原料溶液供給管は独立して前記混合反応管に、前記少なくとも2本の原料溶液供給管より供給された少なくとも2種類の原料溶液が、前記混合反応管の内壁に沿って旋回流を形成する状態で取り付けられており、前記混合反応管と前記排出管とは同一軸上で接続しており、前記混合反応管の内部には撹拌手段を有さないことを特徴とする連続混合反応装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2種類の原料溶液を混合する連続混合装置に関する。
少なくとも2種類の原料溶液を混合し又は混合し反応させることで混合物、反応生成物を得る方法が、各種ポリマーの製造、O/W型、W/O型エマルジョンの調製、顔料、染料、層状粘土鉱物などの固体・粉体のミクロ分散化、漂白パルプの製造、銀塩光熱写真ドライイメージング材料に非感光性銀源として用いられる有機銀塩の製造等に使用されている。
これら、少なくとも2種類の原料溶液を混合し又は混合し反応させる方法として、例えば容器中に入れた1種類の原料溶液を撹拌羽根で攪拌しながら2種類目の原料溶液を供給し混合する方法、予め2種類の原料溶液を容器中に入れ、撹拌羽根で攪拌しながら2種の原料溶液を供給し混合する方法等のバッチ式の方法が挙げられる。
これらバッチ式は、2種類の原料溶液を混合し反応させる反応容器の大きさも、反応均一性、取り扱い性等の観点から限度がある。このため、生産効率の上がらない要因の一つにも挙げられ、生産ロットの安定性が不安定になる要因の一つにも挙げられている。
この様なことから、設置場所を広く取ることなく、2種類の液体を混合させる又は混合し反応させる方法が検討されてきた。
例えば、円錐台形、円筒形、円錐台と円筒の組み合わせ形、若しくは二つの円錐台の組み合わせ形の内壁面又はそれらの円周内壁部分が変形された変異形円周内壁面を有する容器本体を使用し、2種類の液体を同時に供給し、加圧手段で加圧した状態で、容器本体の接線方向に設けた流体導入口より容器本体中に供給することで、容器本体中に旋回流を生じさせ混合する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
第1の混合機1によって、加圧された第1の流体と第2の流体と混合した混合液を第2の混合機の混合容器内に噴射することにより混合容器内に渦流を発生させて混合し、先細に形成したテーパ部の先端に設けた送出口から送出する混合装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載の方法は混合する2種類の液体が反応性のない場合は優れた混合効果が得られるが、混合する2種類の液体が反応性の場合、容器本体に入る前の混合が不完全な状態で反応が進行してしまうため正常な反応物が得られなくなることが懸念される。
円筒管内に螺旋板状のエレメントを収納したスタテイックミキサを複数個接続した混合装置に、パルプスラリーと二酸化塩素水等の種々の漂白薬品を供給することで混合させる方法が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献3に記載の混合方法の場合、2種類の液体が混合して、反応物が固体として生成する場合、反応管内部にスタテイックミキサ等の攪拌手段が存在すると、反応により生成したものが付着したりして圧力上昇、反応管内部の流れが一定でなくなる等反応が安定に進まなくなることが懸念される。
この様な状況から、混合反応管の内部に、混合補助手段である螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ、その他の攪拌手段等を配設することなく、互いに反応性を有する少なくとも2種類の液体を同時に供給しても、安定した反応生成物が得られる連続混合反応装置の開発が望まれている。
特開2003−117368号公報 特開2005−144320号公報 特開2006−255552号公報
従って、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、混合反応管の内部に、混合補助手段である螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段を配設することなく、互いに反応性を有する少なくとも2種類の液体を同時に供給しても、安定した反応生成物が得られる連続混合反応装置を提供することである。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することが出来る。
1.少なくとも2本の原料溶液供給管と、円筒状の混合反応管と、排出管とを有し、前記原料溶液供給管より前記混合反応管に供給された少なくとも2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置において、前記少なくとも2本の原料溶液供給管は独立して前記混合反応管に、前記少なくとも2本の原料溶液供給管より供給された前記少なくとも2種類の原料溶液が、前記混合反応管の内壁に沿って旋回流を形成する状態で取り付けられており、前記混合反応管と前記排出管とは同一軸上で接続しており、前記混合反応管の内部には撹拌手段を有さないことを特徴とする連続混合反応装置。
2.前記混合反応管に、該混合反応管と同一軸上に更に独立した原料の供給管を有することを特徴とする前記1に記載の連続混合反応装置。
3.前記原料溶液供給管の最大内径(C)と混合反応管の最大内径(D)との比が、0.3≦C/D≦0.7であることを特徴とする前記1又は2に記載の連続混合反応装置。
4.前記原料溶液供給管は混合反応管に角度30°〜60°で取り付けられていることを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
5.前記混合反応管は排出管の方向に向かって内径が順次減少する形状を有し、該混合反応管の最大内径(D)と最小内径(D′)との比が、0.3≦D′/D≦1であることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
6.前記混合反応管の最大内径(D)と排出管の内径(E)の比が、0.3≦E/D≦0.7であることを特徴とする前記1〜5の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
7.前記混合反応管の最大内径(D)と混合反応管の長さ(L)の比が、5≦L/D≦30であることを特徴とする前記1〜6の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
8.前記少なくとも2種類の原料溶液が、水、又は水と有機溶剤との混合物を溶媒とする銀イオン含有溶液と、水、有機溶剤、又は水と有機溶剤との混合物を溶媒とする有機酸アルカリ金属塩溶液であることを特徴とする前記1〜7の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
混合反応管の内部に、混合補助手段である螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段を配設することなく、互いに反応性を有する少なくとも2種類の液体を同時に供給しても、安定した反応生成物が得られる連続混合反応装置を提供することが出来、反応装置を大きくすることなく、且つ生産効率を高めることが可能となった。
本発明の実施の形態を図1〜図8を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略図である。図1(a)は2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略斜視図である。図1(b)は原料溶液供給管の取り付け部からの概略平面図である。
図中、1aは連続混合反応装置を示す。連続混合反応装置1aは、円筒状の混合反応管101と、排出管102と、2本の原料溶液供給管103a(103b)とを有している。尚、本発明では、混合反応管101は2本の原料溶液供給管103a(103b)が取り付けられている側を上部と言い、排出管102が取り付けられている側を下部と言う。混合反応管101の上部は側壁101aにより封鎖されている。排出管102は円筒状の混合反応管101の下部に、排出管102の中心軸と円筒状の混合反応管101の中心軸とが同一軸になるように接続されている。尚、排出管102の混合反応管101の下部の取り付け部は混合反応管101の内部に反応液が溜まることを防止するため排出管102の内径と合うように傾斜部を付けても構わない。
原料溶液供給管103aと原料溶液供給管103bとの配設する位置は、それぞれの原料溶液供給管から供給された原料溶液が円筒状の混合反応管101の中を同じ方向で、旋回流を形成して流れる様に円筒状の混合反応管101に取り付けられていれば特に限定はない。最も好ましい位置は原料溶液供給管103aと原料溶液供給管103bとが円筒状の混合反応管101の中心を挟んで対向する位置である。旋回流を形成して流れる様にするとは混合反応管101の接線方向に配設することを言う。
本図の場合は原料溶液供給管103aと原料溶液供給管103bとは円筒状の混合反応管101の中心を挟んで対向する位置で、混合反応管101の接線方向に配設されている場合を示している。
原料溶液供給管103aと原料溶液供給管103bとから同時に供給された原料溶液は、混合反応管101の内壁に沿って旋回流を形成して上部から下部まで進行する間で混合することで反応し、反応生成物は排出管から排出され貯蔵容器(不図示)に貯蔵される。
図2は図1(b)のA−A′に沿った概略断面図である。
図中、Cは原料溶液供給管103bの最大内径を示す。Dは混合反応管101の最大内径を示す。Eは排出管102の最大内径を示す。Lは混合反応管101の長さを示す。
原料溶液供給管103bの最大内径(C)と混合反応管101の最大内径(D)との比は、旋回流の形成、混合性、反応性等を考慮し0.3≦C/D≦0.7であることが好ましい。原料溶液供給管103aの最大内径は原料溶液供給管103bの最大内径(C)と同じである。
混合反応管101の最大内径Dと排出管102の内径Eとの比は、旋回流による混合、反応、及び、生成した反応物の速やかな排出等を考慮し0.3≦E/D≦0.7であることが好ましい。
混合反応管101の最大内径Dと混合反応管101の長さ(L)の比は、旋回流による混合、反応等を考慮し5≦L/D≦30であることが好ましい。
原料溶液供給管103bの混合反応管101への取り付け角度θは、旋回流の形成、混合性、反応性等を考慮し、30°以上、60°以下であることが好ましい。尚、取り付け角度θは、混合反応管101の母線Aと原料溶液供給管103bの母線Bとが交差し、且つ混合反応管101と原料溶液供給管103bが外接される平面の母線Aと母線Bとのなす角度を示す。
本図に示す如く、混合反応管101の内部には旋回流を生じさせる螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段は配設していなく2本の原料溶液供給管103a、原料溶液供給管103bによって旋回流を生じさせ2種類の原料溶液を混合して反応させることが可能となっている。
図1、図2に示す連続混合反応装置により2種類の原料溶液を混合して反応させることで次の効果が得られる。
1.2本の原料溶液供給管の配設により、混合反応管の内部に旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段を配設することなく旋回流を形成することが可能となった。
2.混合反応管内部に旋回流が形成されることで、反応性が向上し、反応物の機能向上が可能となった。
3.混合反応管の内部に障害物がないため、混合反応管の内部の旋回流の流れが安定し、安定した混合状態となるため、安定した反応生成物の形成が可能となった。
4.混合反応管の内部に障害物がないため、反応性生物の付着等による閉塞を防止することが可能となった。
5.混合反応管内壁に沿った旋回流により、混合反応管内壁への付着低減が可能になった。
図3は3本の原料溶液供給管を有する連続混合反応装置の概略図である。図3(a)は3本の原料溶液供給管を有する連続混合反応装置の概略斜視図である。図3(b)は原料溶液供給管の取り付け部からの概略平面図である。
図中、1bは連続混合反応装置を示す。連続混合反応装置1bは、円筒状の混合反応管101と、排出管102と、3本の原料溶液供給管103a(103b、103c)とを有している。原料溶液供給管103cは混合反応管101の側壁101aに配設されている。原料溶液供給管の指定など制限は特にないが、例えば、原料溶液が2種類のみの場合には、原料溶液供給管103aと103bを同一原料として、103cを他の原料とすることが好ましい。又、付着性や粘性の高い原料を103cに供給することが好ましい。尚、排出管102の混合反応管101の下部の取り付け部は混合反応管101の内部に反応液が溜まることを防止するため排出管102の内径と合うように傾斜部を付けても構わない。他の符号は図1と同義である。
図4は図3(b)のB−B′に沿った概略断面図である。
原料溶液供給管103cの最大内径は原料溶液供給管103bの最大内径(C)と同じである。原料溶液供給管103cは混合反応管101の側壁101aに混合反応管101の中心軸と同一上に配設されている。他の符号は図2と同義である。
図3、図4に示す連続混合反応装置により、図1、図2に示した2本の原料供給管を有する連続混合反応装置の特徴に加え、更に次の効果が得られる。
1.第3の原料溶液供給管を通して供給された原料を中心として、他の原料の旋回流が形成されることにより、混合、反応性を向上させることが可能となった。
2.第3の原料溶液供給管を通して供給された原料により、混合反応管の中心部での反応性が向上することで、混合反応管内壁への生成物の更なる付着低減が可能になった。
図5は径違いの円筒状の混合反応管を有する2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略図である。図5(a)は径違いの円筒状の混合反応管を有する2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略斜視図である。図5(b)は原料溶液供給管の取り付け部からの概略平面図である。
図中、1cは連続混合反応装置を示す。連続混合反応装置1cは、径違いの円筒状の混合反応管104と、排出管105と、2本の原料溶液供給管106a(106b)とを有している。尚、本発明では、混合反応管104は2本の原料溶液供給管106a(106b)が取り付けられている側を上部と言い、排出管105が取り付けられている側を下部と言う。径違いの混合反応管104とは、上部より下部に向けて内径が順次減少する形状を有していることを言う。
混合反応管104を上部と下部とで径を違えることで、上部で供給された原料溶液は、下部に進むに従って混合反応管内壁に沿った旋回流の回転速度が速くなり、図2、図4に示される混合反応管よりも原料溶液に対する混合、反応性が向上する。
混合反応管104の上部は側壁104aにより封鎖されている。排出管105は径違いの円筒状の混合反応管101の下部に、排出管102の中心軸と円筒状の混合反応管101の中心軸とが同一軸になるように接続されている。
原料溶液供給管106aは図1に示す原料溶液供給管103aに該当する。原料溶液供給管106bは図1に示す原料溶液供給管103bに該当する。排出管105は図1に示す排出管102に該当する。
原料溶液供給管106aと原料溶液供給管106bとから同時に供給された原料溶液は、混合反応管104の内壁に沿って旋回流を形成して上部から下部まで進行することで混合することで反応し、反応生成物は排出管から排出され貯蔵容器(不図示)に貯蔵される。
図6は図5(b)のC−C′に沿った概略断面図である。
図中、D′は混合反応管104の最小内径を示す。Mは混合反応管104の長さを示す。他の符号は図2と同義である。
混合反応管104の最大内径Dとの比D′/Dは、混合反応管内壁に沿った旋回流の回転速度等を考慮し、0.3≦D′/D≦1であることが好ましい。
原料溶液供給管106bの最大内径(C)と混合反応管104の最大内径(D)との比は、旋回流の形成、混合性、反応性等を考慮し0.3≦C/D≦0.7であることが好ましい。原料溶液供給管106aの最大内径は原料溶液供給管106bの最大内径(C)と同じである。
混合反応管104の最大内径Dと排出管105の最大内径Eとの比は、旋回流による混合、反応、及び、生成した反応物の速やかな排出等を考慮し0.3≦E/D≦0.7であることが好ましい。
混合反応管104の最大内径Dと混合反応管104の長さ(M)の比は、旋回流による混合、反応等を考慮し5≦M/D≦30であることが好ましい。長さ(M)は図2に示す混合反応管101の長さ(L)に相当する。
原料溶液供給管106bの混合反応管101への取り付け角度θは、旋回流の形成、混合性、反応性等を考慮し、30°以上、60°以下であることが好ましい。尚、取り付け角度θは、図2に示す原料溶液供給管103bと同じ方法で決まる角度を示す。
本図に示す如く、混合反応管104の内部には旋回流を生じさせる螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサや攪拌手段等は配設していなく2本の原料溶液供給管106a、原料溶液供給管106bによって旋回流を生じさせ2種類の原料溶液を混合して反応させることが可能となっている。
図5、図6に示す連続混合反応装置により、図1、図2に示した連続混合反応装置の特徴に加え、更に次の効果が得られる。
1.混合反応管が、上部より下部に向けて内径が順次減少する形状を有していることにより、上部で供給された原料溶液は、下部に進むに従って混合反応管内壁に沿った旋回流の回転速度が速くなり、混合、反応性の向上が可能になった。
2.混合反応管の上部で供給された原料溶液は、下部に進むに従って混合反応管内壁に沿った旋回流の回転速度が速くなることで、混合反応管内壁への生成物の更なる付着低減が可能になった。
次に、少なくとも2種類の原料溶液を混合し反応させることで反応生成物を得る一例として銀塩光熱写真ドライイメージング材料に非感光性銀源として用いられる有機酸銀塩の製造方法に付き説明する。
図7は図1に示す連続混合反応装置を使用した有機銀塩粒子の製造装置の模式図である。
図中、2は製造装置を示す。製造装置2は、第1調製タンク201と、第2調製タンク202と、連続混合反応装置1a(詳細は図1、図2を参照)と、第1熱交換器203aと、第2熱交換器203bと、貯蔵タンク204とを有している。第1調製タンク201では、水、有機溶媒、又は水と有機溶媒との混合物を溶媒として有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液が調製される。201aは温度調整用のジャケットを示し、201bは攪拌機を示す。第2調製タンク202では、少なくとも水、又は水と有機溶媒との混合物を溶媒として銀イオン含有溶液が調製される。202aは温度調整用のジャケットを示し、202bは攪拌機を示す。
第1調製タンク201で調製された有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は、送液ポンプ201cで流量検知機201dと、第1熱交換器203aとを介して連続混合反応装置1aの原料溶液供給管103bに送られる。送られた有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は、連続混合反応装置1aの内壁に沿って旋回流を形成し排出管102方向に流れる。送液ポンプ201cは流量検知機201dからの測量結果に応じて流量を制御することが可能となっている。
第2調製タンク202で調製された銀イオン含有溶液は、送液ポンプ202cで流量検知機202dを介して連続混合反応装置1aの原料溶液供給管103aに送られる。
送られた銀イオン含有溶液は、連続混合反応装置1aの内壁に沿って旋回流を形成し排出管102方向に流れる。送液ポンプ202cは流量検知機202dからの測量結果に応じて流量を制御することが可能となっている。
連続混合反応装置1aでは、原料溶液供給管103bに送られた有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液と、原料溶液供給管103aに送られた銀イオン含有溶液は、互いに連続混合反応装置1aの内部で旋回流を形成し排出管102に到達する間に混合し、反応し、有機銀塩粒子(有機銀塩粒子とも言う)が生成される。生成された有機銀塩粒子は排出管102の出口に繋げられた送液管203eにより第2熱交換器203bを介して貯蔵タンク204に送られる。
連続混合反応装置1aの内部には旋回流を生じさせる螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段等は配設していない。このため、生成された有機銀塩粒子のこれらの構造部への付着もなく、有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液と、銀イオン含有溶液との旋回流も安定して形成され、安定した混合が出来るため、安定した有機銀塩粒子の生成が可能となる。
貯蔵タンク204では第2熱交換器203bで設定された温度に冷却された有機銀塩粒子を含む懸濁液が6〜40℃で貯蔵される。204aは貯蔵タンク204の温度を調整するためのジャケットを示し、204bは有機銀塩粒子の沈降を防止するための攪拌機を示す。貯蔵タンク204は所定量の有機銀塩粒子が製造され貯められた後、製造された有機銀塩粒子は、濾過、水洗工程(不図示)、乾燥工程(不図示)を経て有機銀塩粒子が製造される。
第1調製タンク201で調製される有機酸アルカリ金属塩の溶液又は懸濁液の濃度は、液粘度、生産性、等を考慮し、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。又、粘度は、送液性、混合性、反応性、等を考慮し、1〜100mPa・sが好ましい。
有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は第1調製タンク201中での結晶化、固化を避けるために60℃以上に保つことが好ましいと考えられている。しかしながら、有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液を高温(70℃〜100℃)から低温(30℃〜60℃)へ第1熱交換器203aにより急冷することで結晶化、固化することなく、粘度を低下させることが可能である。第1熱交換器203aは高温(70℃〜100℃)から低温(30℃〜60℃)へ温度が下げることが出来れば特に限定されない。例えば、多管円筒型熱交換器、ヒートパイプ型熱交換器、二重管式熱交換器、コイル式熱交換器、カスケード式熱交換器、プレート式熱交換器、渦巻き板式熱交換器、水冷熱交換器を使用することが出来る。
第2調製タンク202で調製される銀イオン含有溶液は硝酸銀が使用されることが好ましい。銀イオン含有溶液の銀イオン濃度は、液粘度、生産性等を考慮し0.1〜40質量%が好ましい。より好ましくは1〜30質量%である。又、粘度は、送液性、混合性、反応性、等を考慮し、1〜10mPa・sが好ましい。温度は、反応性、混合性、写真性能、等を考慮し、10〜80℃が好ましい。
供給される銀イオン含有溶液の銀モル数と有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液の有機酸モル数とアルカリ金属モル数は、遊離有機酸を有機酸銀塩に対して3〜10モル%含有する様にすることが好ましい。特に好ましくは、4〜8モル%含有する様にすることである。有機酸銀塩の比率が低い方が画像保存性等の観点から好ましい。
連続混合反応装置1a内で銀イオン含有溶液と有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液を混合する際の温度は、反応性、副反応の抑制等を考慮し、35℃以上80℃以下であることが好ましい。更には40℃以上65℃以下であり、より好ましくは40℃以上60℃以下である。
図8は図3に示す連続混合反応装置を使用した有機酸金属塩粒子の製造装置の模式図である。
図中、3は製造装置を示す。製造装置3は、第1調製タンク301と、第2調製タンク302と、第3調製タンク303と、連続混合反応装置1b(詳細は図3、図4を参照)と、熱交換器304aと、貯蔵タンク305とを有している。
第1調製タンク301では、水を溶媒として原料金属塩水溶液が調製される。301aは温度調整用のジャケットを示し、301bは攪拌機を示す。第2調製タンク302では、第1調製タンク301と同じように水を溶媒として原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒が調製、準備される。302aは温度調整用のジャケットを示し、302bは攪拌機を示す。
第3調製タンク303では、水、有機溶媒、又は水と有機溶媒との混合物を溶媒として有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液が調製される。303aは温度調整用のジャケットを示し、303bは攪拌機を示す。
第1調製タンク301で調製された原料金属塩水溶液は、送液ポンプ301cで流量検知機301dを介して連続混合反応装置1bの原料溶液供給管103aに送られる。送られた原料金属塩水溶液は、連続混合反応装置1bの内壁に沿って旋回流を形成し排出管102方向に流れる。送液ポンプ301cは流量検知機301dからの測量結果に応じて流量を制御することが可能となっている。
第2調製タンク302で調製された原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒は、送液ポンプ302cで流量検知機302dを介して連続混合反応装置1bの原料溶液供給管103bに送られる。送られた原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒は、連続混合反応装置1bの内壁に沿って旋回流を形成し排出管102方向に流れる。送液ポンプ302cは流量検知機302dからの測量結果に応じて流量を制御することが可能となっている。
第3調製タンク303で調製された有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は、送液ポンプ303cで流量検知機303dを介して連続混合反応装置1bの原料溶液供給管103cに送られる。送られた有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は、原料溶液供給管103a及び原料溶液供給管103bから供給され連続混合反応装置1bの内壁に沿って旋回流を形成している溶液と混合される。送液ポンプ303cは流量検知機303dからの測量結果に応じて流量を制御することが可能となっている。
第1調製タンク301で調製された原料金属塩水溶液と、第2調製タンク302で調製された原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒と、第3調製タンク303で調製された有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は同時に連続混合反応装置1bに供給される。
連続混合反応装置1bでは、原料溶液供給管103bに送られた原料金属塩水溶液と、原料溶液供給管103aに送られた原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒と、原料溶液供給管103cに送られた有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は互いに連続混合反応装置1bの内部で旋回流を形成し排出管102に到達する間に混合し、反応し、有機酸金属塩粒子が生成される。生成された有機酸金属塩粒子は排出管102の出口に繋げられた送液管304eにより熱交換器304aを介して貯蔵タンク305に送られる。
連続混合反応装置1bの内部には旋回流を生じさせる螺旋板状のエレメント、スタテイックミキサ等の攪拌手段等は配設していない。このため、生成された有機酸金属塩粒子のこれらの構造部への付着もなく、有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液と、原料金属塩水溶液又は、希釈用の溶媒との旋回流も安定して形成され、安定した混合が出来るため、安定した有機酸金属塩粒子の生成が可能となる。
貯蔵タンク305では熱交換器304aで設定された温度に冷却された有機酸金属塩粒子を含む懸濁液が6〜40℃で貯蔵される。305aは貯蔵タンク305の温度を調整するためのジャケットを示し、305bは有機酸金属塩粒子の沈降を防止するための攪拌機を示す。貯蔵タンク305は所定量の有機酸金属塩粒子が製造され貯められた後、製造された有機酸金属塩粒子は、濾過、水洗工程(不図示)、乾燥工程(不図示)を経て有機酸金属塩粒子が製造される。
第1調製タンク301で調製される原料金属塩水溶液の濃度は、液粘度、生産性等を考慮し0.1〜40質量%が好ましい。より好ましくは1〜30質量%である。又、粘度は、送液性、混合性、反応性、等を考慮し、1〜10mPa・sが好ましい。温度は、反応性、混合性、等を考慮し、10〜80℃が好ましい。
第2調製タンク302で調製される原料金属塩水溶液の濃度は、液粘度、生産性等を考慮し0.1〜40質量%が好ましい。より好ましくは1〜30質量%である。又、粘度は、送液性、混合性、反応性、等を考慮し、1〜10mPa・sが好ましい。温度は、反応性、混合性、等を考慮し、10〜80℃が好ましい。
第3調製タンク303で調製される有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液の濃度は、液粘度、生産性、等を考慮し、好ましくは0.1〜30質量%であり、より好ましくは1〜10質量%である。又、粘度は、送液性、混合性、反応性、等を考慮し、1〜100mPa・sが好ましい。有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液は第3調製タンク303中での結晶化、固化を避けるために60℃以上に保つことが好ましいと考えられている。しかしながら、有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液を高温(70℃〜100℃)から低温(30℃〜60℃)へ第1熱交換器203aにより急冷することで結晶化、固化することなく、粘度を低下させることが可能である。
以下、図7に示す有機銀塩粒子の製造装置に使用する銀イオン含有溶液及び有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液の調製に使用される材料に付き説明する。
(銀イオン含有溶液)
銀イオン含有溶液は硝酸銀を水、又は水と有機溶媒との混合物を溶媒として調製され溶液が使用される。
(有機酸)
有機酸アルカリ金属塩溶液若しくは懸濁液に使用される有機酸アルカリ金属塩に付き説明する。有機酸アルカリ金属塩とは有機酸とアルカリ金属とにより形成される有機酸アルカリ金属塩を言う。有機酸とは、酸性を示す有機化合物を言う。例えば、カルボン酸、スルホン酸、スルフィン酸、フェノール、エノール、チオール、酸イミド、オキシム、スルホンアミドなど酸性の官能基を持つ化合物が挙げられる。これらの内、本発明においては、カルボン酸が好ましい。特に、脂肪族カルボン酸、即ち、有機酸が好ましい。更には、長鎖脂肪族カルボン酸が好ましく、炭素数は、好ましくは10〜30,より好ましくは10〜26であり、例えば、ベヘン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、パルミチン酸、ラウリン酸等が好適な長鎖脂肪族カルボン酸として挙げられる。有機酸は、単一組成又は混合組成のどちらでもよい。混合組成の場合には、混合物中に占める主組成の割合は好ましくは80モル%以上、より好ましくは90モル%以上である。
一方、現像後の画像の保存性等の観点からは、脂肪族カルボン酸銀塩の原料である脂肪族カルボン酸の融点が50℃以上、好ましくは60℃以上である脂肪族カルボン酸の銀塩の含有比率が50%以上、好ましくは、70%以上、更に好ましくは、80%以上であることが好ましい。この観点からは、具体的には、ベヘン酸銀の含有率が高いことが好ましい。
(アルカリ金属化合物)
有機酸アルカリ金属塩を作るのに使用出来るアルカリ金属化合物の種類の例としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどがある。これらの内の1種類のアルカリ金属化合物、例えば、水酸化カリウムを用いることが好ましいが、水酸化ナトリウムと水酸化カリウムを併用することも好ましく、併用比率としてはモル比が10:90〜75:25の範囲であることが好ましい。脂肪族カルボン酸と反応して脂肪族カルボン酸のアルカリ金属塩となった時に上記の範囲で使用することで、反応液の粘度を良好な状態に制御することが可能である。
(有機酸アルカリ金属塩)
有機酸アルカリ金属塩は、上述した有機酸に上述したアルカリ金属化合物を添加することによって調製される。この時、アルカリ金属化合物の量を有機酸の等量以下にして、未反応の有機酸を残存させることが好ましい。この場合の、残存有機酸量は全有機酸に対し1〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは1〜30モル%である。又は、アルカリを所望の量以上に添加した後に、硝酸、硫酸等の酸を添加し、余剰のアルカリ分を中和することによって調製してもよい。
(有機銀塩粒子)
図7に示す有機銀塩粒子の製造装置により製造された有機銀塩粒子は、銀塩を形成していない遊離脂肪族カルボン酸と脂肪族カルボン酸銀塩の混合物となっている。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
《有機銀塩粒子の調製》
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
原料溶液として以下に示す有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)の調製)
第1調製タンクに純水35150gを計量し、80℃に昇温を行い温度の安定したところでベヘン酸(日本油脂株式会社製NAA−222S、中和価=164.5)1850gを溶解した。その後、5モル/L−KOH水溶液1030.7mlを添加して有機酸アルカリ金属塩溶液としてベヘン酸カリウム塩溶液を得た。
(銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)の調製)
第2調製タンクに純水38289.9gを計量し、硝酸銀(自社製)884.6gを溶解して銀イオン含有溶液として硝酸銀水溶液を得た。硝酸銀水溶液は60℃に保温した。
(連続混合反応装置(MX101)の準備)
以下に示す構成の図1に示す連続混合反応装置(MX101)を準備した。
原料溶液供給管
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmで、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の取り付け角度(θ)を45°とした。尚、取り付け角度θは、混合反応管の母線Aと原料溶液供給管の母線Bとが交差し、且つ混合反応管と原料溶液供給管が外接される平面の母線Aと母線Bとのなす角度を示し、丸井計器(株)製デジタル角度計DP−601で測定した値を示す。
銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmで、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)を45°とした。尚、取り付け角度θは、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の取り付け角度の測定と同じ方法で行った。
混合反応管
混合反応管の最大内径(D)10mm、最小内径(D′)10mm、長さ(L)150mmの円筒状で、混合反応管の内部には撹拌手段を有さない構造とした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)5mmとした。
(有機銀塩粒子の形成)
以下に示す条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.101とした。
(原料溶液供給管への供給条件)
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)の供給量を10L/minとした。銀イオン含有溶液の供給量を3.55L/minとした。有機酸アルカリ金属塩溶液 (ベヘン酸カリウム塩溶液)の温度60℃(80℃から60℃へ20℃/minの速度で急冷した)とし、銀イオン含有溶液用の温度60℃とした。
比較試料の準備
連続混合反応装置として以下に示す装置を使用した他は全て同じ条件で有機銀塩粒子を製造し比較試料No.102とした。
連続混合反応装置(MX102)の準備
図1に示す連続混合反応装置で、原料溶液供給管の取り付け位置を、混合反応管の軸と原料溶液供給管の軸が同一平面内にあり、各軸の延長線が同一点で交わる位置に変更する以外は、連続混合反応装置(MX101)と全て同じ構成とした。尚、原料溶液供給管の取り付け角度(θ)は有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用(銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用)の原料溶液供給管の軸と、混合反応管の軸とのなす角度を示し、丸井計器(株)製デジタル角度計DP−601で測定した値を示す。
評価
作製した試料No.101、102に付き、以下に示す方法で、平均粒径、変動係数を測定した結果を表1に示す。
測定方法
得られた試料No.101、102の平均粒径の測定方法は、試料の透過型電子顕微鏡観察(倍率10000倍、日本電子(株)製 2000FX型を使用)を行い、粒子100個の粒径測定を行い、平均粒径を求めた。又、変動係数は以下の式より算出した。
変動係数=(粒径の標準偏差/平均粒径)×100
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例2
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
《有機銀塩粒子の調製》
原料溶液として実施例1と同じ有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(連続混合反応装置の準備)
表2に示す様な原料溶液供給管の最大内径(C)と混合反応管の最大内径(D)との比を変えた図1、図2に示す構成の連続混合反応装置を準備し、No.2−1〜2−5とした。尚、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管と、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径は同じものを使用し、原料溶液供給管の最大内径(C)は有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径を示す。尚、混合反応管の最小内径(D′)10mm、排出管の内径(E)5mmとした。
Figure 2008168168
原料溶液供給管
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度(θ)の測定方法は実施例1と同じ方法で行った。
銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、混合反応管への取り付け角度(θ)は45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度(θ)の測定方法は実施例1と同じ方法で行った。
混合反応管
混合反応管の内部には撹拌手段を有さない円筒状(最大内径(D)10mm、最小内径(D′)10mm、長さ(L)150mm)の構成とした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)5mmとした。
(有機銀塩粒子の形成)
以下に示す条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.201〜205とした。
(原料溶液供給管への供給条件)
準備した連続混合反応装置No.2−1〜2−5の原料溶液供給管への有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)及び銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)の供給条件を表3に示す。尚、ベヘン酸カリウム塩溶液の温度は、80℃から60℃へ20℃/minの速度で急冷した。
Figure 2008168168
評価
作製した試料No.201〜205に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表4に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例3
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
《有機銀塩粒子の調製》
原料溶液として実施例1と同じ有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(連続混合反応装置の準備)
表5に示す様に混合反応管に取り付ける原料溶液供給管の角度θを変えた図1、図2に示す構成の連続混合反応装置を準備し、No.3−1〜3−6とした。尚、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管と、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度は同じとした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。取り付け角度以外は実施例1と同じ構成とした。
Figure 2008168168
(有機銀塩粒子の形成)
実施例1と同じ条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.301〜306とした。
評価
作製した試料No.301〜306に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表6に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例4
図5に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
《有機銀塩粒子の調製》
原料溶液として実施例1と同じ有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(連続混合反応装置の準備)
表7に示す様な混合反応管の最大内径(D)と最小内径(D′)との比を変えた図1、図2に示す構成の連続混合反応装置を準備し、No.4−1〜4−5とした。
Figure 2008168168
表7に示す以外は以下の構成とした。
原料溶液供給管
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)10mm
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度(θ)は、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)10mmとし、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度(θ)は、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
混合反応管
混合反応管の内部には撹拌手段を有さなく、長さ(L)150mmとした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)5mmとした。
(有機銀塩粒子の形成)
実施例1と同じ条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.401〜405とした。
評価
作製した試料No.401〜405に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表8に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例5
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
《有機銀塩粒子の調製》
原料溶液として実施例1と同じ有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(連続混合反応装置の準備)
表9に示す様に混合反応管の最大内径(D)と排出管の内径(E)の比を変えた図1、図2に示す構成の連続混合反応装置を準備し、No.5−1〜5−6とした。
Figure 2008168168
表9に示す以外は以下の構成とした。
原料溶液供給管
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)10mmとし、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)10mmとし、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度(θ)は、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
混合反応管
混合反応管の内部には撹拌手段を有さなく、長さ(L)150mmとした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けた。
(有機銀塩粒子の形成)
実施例1と同じ条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.501〜506とした。
評価
作製した試料No.501〜506に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表10に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例6
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な有機銀塩粒子の製造装置を使って以下に示す方法で有機銀塩粒子としてベヘン酸銀塩粒子を製造した。
《有機銀塩粒子の調製》
原料溶液として実施例1と同じ有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と、銀イオン含有溶液とを調製した。
(連続混合反応装置の準備)
表11に示す様に混合反応管の最大内径(D)と混合反応管の長さ(L)の比を変えた図1、図2に示す構成の連続混合反応装置を準備し、No.6−1〜6−8とした。
Figure 2008168168
表11に示す以外は以下の構成とした。
原料溶液供給管
有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)用の原料溶液供給管の混合反応管への軸取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
混合反応管
混合反応管の内部には撹拌手段を有さない構造とした。混合反応管の最小内径(D′)は10mmとした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)5mmとした。
(有機銀塩粒子の形成)
実施例1と同じ条件で原料溶液としての有機酸アルカリ金属塩溶液(ベヘン酸カリウム塩溶液)と銀イオン含有溶液(硝酸銀水溶液)を原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機銀塩粒子を製造し試料No.601〜608とした。
評価
作製した試料No.601〜608に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表12に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例7
《有機酸金属塩粒子の調製》
図1に示す連続混合反応装置を使用した図7に示す様な装置を使って以下に示す方法で有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造した。
原料溶液として以下に示す原料溶液Aと、原料溶液Bとを調製した。
(原料溶液Aの調製)
第1調製タンクに純水35150gを計量し、80℃に昇温を行い温度の安定したところでステアリン酸(日本油脂株式会社製NAA−180、中和価=196.7)1850gを溶解した。その後、5モル/L−KOH水溶液1232.4mlを添加して有機酸アルカリ金属塩溶液としてステアリン酸カリウム塩溶液を得た。
(原料溶液Bの調製)
第2調製タンクに純水38000gを計量し、硝酸亜鉛6水和物(関東化学株式会社製)926.3gを溶解し、追加の純水を添加して総量を38694.9mlに仕上げ、硝酸亜鉛水溶液を得た。硝酸亜鉛水溶液は6℃に保温した。
(連続混合反応装置(MX701)の準備)
図1、図2に示す構成の連続混合反応装置(MX701)を準備した。
原料溶液供給管
原料溶液A用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液A用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
原料溶液B用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液B用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ法で測定した値を示す。
混合反応管
混合反応管の最大内径(D)10mm、最小内径(D′)10mm、長さ(L)150mmの円筒状とした。尚、混合反応管の内部には撹拌手段を有さない構造とした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)5mmとした。
(有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)の形成の形成)
以下に示す条件で原料溶液としての原料溶液Aと原料溶液Bを原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で30℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造し試料No.701とした。
(原料溶液供給管への供給条件)
原料溶液Aの供給量を温度80℃で、10L/minとした。原料溶液Bの供給量を80℃で、10L/minとした。
比較試料の準備
連続混合反応装置(MX702)として以下に示す装置を使用した他は全て同じ条件で有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造し比較試料No.702とした。
連続混合反応装置(MX702)の準備
図1に示す連続混合反応装置で、原料溶液供給管の取り付け位置を、混合反応管の軸と原料溶液供給管の軸が同一平面内にあり、各軸の延長線が同一点で交わる位置に変更する以外は、連続混合反応装置(MX701)と全て同じ構成とした。尚、原料溶液供給管の取り付け角度(θ)はステアリン酸カリウム塩溶液用(硝酸亜鉛水溶液用)の原料溶液供給管の軸と、混合反応管の軸とのなす角度を示し、丸井計器(株)製デジタル角度計DP−601で測定した値を示す。
評価
作製した試料No.701、702に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表13に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
実施例8
《有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)No.801の形成》
図3、図4に示す連続混合反応装置を使用し図8に示す様な装置を使って以下に示す方法で有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造した。
(原料溶液の調製)
原料溶液として以下に示す原料溶液Aと、原料溶液Bと、原料溶液Cとを調製した。
(原料溶液Aの調製)
第1調製タンクに純水38000gを計量し、硝酸亜鉛6水和物(関東化学株式会社製)463.2gを溶解し、追加の純水を添加して総量を38694.9mlに仕上げ、硝酸亜鉛水溶液を得た。硝酸亜鉛水溶液は6℃に保温した。
(原料溶液Bの調製)
第2調製タンクに純水38000gを計量し、硝酸亜鉛6水和物(関東化学株式会社製)463.2gを溶解し、追加の純水を添加して総量を38694.9mlに仕上げ、硝酸亜鉛水溶液を得た。硝酸亜鉛水溶液は6℃に保温した。
(原料溶液Cの調製)
第3調製タンクに純水35150gを計量し、80℃に昇温を行い温度の安定したところでステアリン酸(日本油脂株式会社製NAA−180、中和価=196.7)1850gを溶解した。その後、5モル/L−KOH水溶液1232.4mlを添加して有機酸アルカリ金属塩溶液としてステアリン酸カリウム塩溶液を得た。
(連続混合反応装置の準備)
以下に示す構成の連続混合反応装置を準備した。
原料溶液供給管
原料溶液A用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液A用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ方法で測定した値を示す。
原料溶液B用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液B用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ方法で測定した値を示す。
原料溶液C用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液C用の原料溶液供給管は、混合反応管の軸の同一上に配置した。
混合反応管
混合反応管の最大内径(D)10mm、最小内径(D′)10mm、長さ(L)150mmの円筒状とした。尚、混合反応管の内部には撹拌手段を有さない構造とした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)7mmとした。
(有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)No.801の形成)
以下に示す条件で原料溶液としての原料溶液Aと原料溶液Bと原料溶液Cとを原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で25℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造し試料No.801とした。
(原料溶液供給管への供給条件)
原料溶液Aの供給量を温度6℃で10L/minとした。原料溶液Bの供給量を温度6℃で10L/minとした。原料溶液Cの供給量を温度80℃で10L/minとした。
《有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)No.802の形成》
図3、図4に示す連続混合反応装置を使用し図8に示す様な装置を使って以下に示す方法で有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造した。
(原料溶液の調製)
原料溶液として以下に示す原料溶液Aと、原料溶液Bと、原料溶液Cとを調製した。
(原料溶液Aの調製)
第1調製タンクに純水38000gを計量し、硝酸亜鉛6水和物(関東化学株式会社製)926.3gを溶解し、追加の純水を添加して総量を38694.9mlに仕上げ、硝酸亜鉛水溶液を得た。硝酸亜鉛水溶液は6℃に保温した。
(原料溶液Bの調製)
第2調製タンクに希釈用純水38694.9mlを準備し、6℃で保温した。
(原料溶液Cの調製)
第3調製タンクに純水35150gを計量し、80℃に昇温を行い温度の安定したところでステアリン酸(日本油脂株式会社製NAA−180、中和価=196.7)1850gを溶解した。その後、5モル/L−KOH水溶液1232.4mlを添加して有機酸アルカリ金属塩溶液としてステアリン酸カリウム塩溶液を得た。
(連続混合反応装置の準備)
以下に示す構成の連続混合反応装置を準備した。
原料溶液供給管
原料溶液A用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液A用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ方法で測定した値を示す。
原料溶液B用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液B用の原料溶液供給管の混合反応管への取り付け角度(θ)45°とした。尚、混合反応管への取り付け位置は実施例1と同じにし、取り付け角度θは、実施例1と同じ角度を示し、実施例1と同じ方法で測定した値を示す。
原料溶液C用の原料溶液供給管の最大内径(C)5mmとし、原料溶液C用の原料溶液供給管は、混合反応管の軸の同一上に配置した。
混合反応管
混合反応管の最大内径(D)10mm、最小内径(D′)10mm、長さ(L)150mmの円筒状とした。尚、混合反応管の内部には撹拌手段を有さない構造とした。
排出管
混合反応管と同一軸上に混合反応管に取り付けられ、排出管の内径(E)7mmとした。
(有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)No.802の形成)
以下に示す条件で原料溶液としての原料溶液Aと原料溶液Bと原料溶液Cとを原料溶液供給管から別々に同時に連続混合反応装置へ供給した後、熱交換器で25℃に冷却し、貯蔵タンクに一時的に貯める。その後、濾過、水洗、乾燥を経て有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)を製造し試料No.802とした。
(原料溶液供給管への供給条件)
原料溶液Aの供給量を温度6℃で10L/minとした。原料溶液Bの供給量を温度6℃で10L/minとした。原料溶液Cの供給量を温度80℃で10L/minとした。
評価
作製した試料No.801、802に付き、平均粒径、変動係数を実施例1と同じ方法で測定した結果を表14に示す。
Figure 2008168168
本発明の有効性が確認された。
2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略図である。 図1(b)のA−A′に沿った概略断面図である。 3本の原料溶液供給管を有する連続混合反応装置の概略図である。 図3(b)のB−B′に沿った概略断面図である。 径違いの円筒状の混合反応管を有する2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置の概略図である。 図5(b)のC−C′に沿った概略断面図である。 図1に示す連続混合反応装置を使用した有機銀塩粒子の製造装置の模式図である。 図3に示す連続混合反応装置を使用した有機酸金属塩粒子(ステアリン酸亜鉛)の製造装置の模式図である。
符号の説明
1a、1b、1c 連続混合反応装置
101、104 混合反応管
101a、104a 側壁
102、105 排出管
103a、103b、103c、106a、106b 原料溶液供給管
2、3 製造装置
201、301 第1調製タンク
202、302 第2調製タンク
204、304 貯蔵タンク
303 第3調製タンク
D、E 最大内径
D′ 最小内径
L、M 長さ

Claims (8)

  1. 少なくとも2本の原料溶液供給管と、円筒状の混合反応管と、排出管とを有し、前記原料溶液供給管より前記混合反応管に供給された少なくとも2種類の原料溶液を混合し反応させる連続混合反応装置において、
    前記少なくとも2本の原料溶液供給管は独立して前記混合反応管に、前記少なくとも2本の原料溶液供給管より供給された前記少なくとも2種類の原料溶液が、前記混合反応管の内壁に沿って旋回流を形成する状態で取り付けられており、
    前記混合反応管と前記排出管とは同一軸上で接続しており、
    前記混合反応管の内部には撹拌手段を有さないことを特徴とする連続混合反応装置。
  2. 前記混合反応管に、該混合反応管と同一軸上に更に独立した原料の供給管を有することを特徴とする請求項1に記載の連続混合反応装置。
  3. 前記原料溶液供給管の最大内径(C)と混合反応管の最大内径(D)との比が、0.3≦C/D≦0.7であることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続混合反応装置。
  4. 前記原料溶液供給管は混合反応管に角度30°〜60°で取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
  5. 前記混合反応管は排出管の方向に向かって内径が順次減少する形状を有し、該混合反応管の最大内径(D)と最小内径(D′)との比が、0.3≦D′/D≦1であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
  6. 前記混合反応管の最大内径(D)と排出管の内径(E)の比が、0.3≦E/D≦0.7であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
  7. 前記混合反応管の最大内径(D)と混合反応管の長さ(L)の比が、5≦L/D≦30であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
  8. 前記少なくとも2種類の原料溶液が、水、又は水と有機溶剤との混合物を溶媒とする銀イオン含有溶液と、水、有機溶剤、又は水と有機溶剤との混合物を溶媒とする有機酸アルカリ金属塩溶液であることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の連続混合反応装置。
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