JP2008167313A - スピーカ - Google Patents
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Abstract
【課題】振動板とエッジの取り付け部分にかかるストレスが大きくなるようなスピーカにおいて、振動板とエッジの取り付け部分が剥がれにくく信頼性の高いスピーカを提供する。
【解決手段】振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部を固定する際に、エッジ18の内縁部に重ねられた本体部61と、侵入部62がエッジ18の内縁部および振動板15の外縁部を貫通して振動部15の外縁部に鍔状に成形した先端部62aとを備えた固定部材60を用いて固定する。
【選択図】図2
【解決手段】振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部を固定する際に、エッジ18の内縁部に重ねられた本体部61と、侵入部62がエッジ18の内縁部および振動板15の外縁部を貫通して振動部15の外縁部に鍔状に成形した先端部62aとを備えた固定部材60を用いて固定する。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、音声電流が供給されることで振動板を振動させて音を発生するスピーカに関する。
例えば、移動体としての自動車には、従来から種々のスピーカ(例えば、特許文献1参照)が搭載されている。特許文献1に示されたスピーカは、フレームと、前記フレーム内に収容された振動部と、前記フレームに取り付けられかつ前記振動部を振動させて音を生じさせる磁気回路部を備えている。
振動部は、音声電流が供給されるボイスコイルと、このボイスコイルに取り付けられた振動板とを備えている。磁気回路部は、永久磁石を備え、その磁気ギャップ内にボイスコイルを位置付けている。
また、振動板は、その外縁部が円環状に形成されたエッジの内縁部に取り付けられ、エッジの内縁部がフレームに取り付けられている。
前述した構成のスピーカは、ボイスコイルに音声電流が供給されることで、該ボイスコイルに電磁気力(ローレンツ力)が作用することで、前記振動板を振動させて、前述した音声電流に応じた音を音響放射方向へ発生させる。
特開平8−9492号公報
前述した自動車などに搭載されるスピーカとして、振動板とボイスコイルの振動を伝えるドライブコーンとを備え、当該振動板とフレームとの間の空間を密閉することで、再生音質の向上と長寿命化を図った所謂エアサスペンションスピーカが提案されている。このようなエアサスペンションスピーカは、特許文献1に記載されたスピーカと異なり、エアチャンバを備えている。エアチャンバは振動板とドライブコーンとエッジおよびフレームで密閉されており、振動板やドライブコーンが上下に振動する際にエアチャンバが膨張及び収縮を繰り返すので、他のスピーカよりも、振動板とエッジ又はドライブコーンとエッジとの取り付け部分にかかるストレスが非常に大きい。
したがって、エアサスペンションスピーカにおいては、振動板とエッジ又はドライブコーンとエッジとの取り付け部分が、従来のスピーカと比較してより剥がれ易いという問題があった。
一方、特許文献1に記載されるようなスピーカ、エアサスペンションスピーカなどにおいては、振動板を大きな振幅で振動させた場合には、振動板とフレームとの間に形成される密閉空間、特にエアチャンバ内部の空気圧が大きくなり、前記取り付け部分から空気が漏れ出し易いという問題があった。また、前記取り付け部分から空気が漏れ出して、異常音が生じ、スピーカの音響特性を低下させるという問題があった。
本発明は、このような問題点等を一例とし対処するために提案されたものである。本発明の目的は、例えば、エアサスペンションスピーカなど振動板とエッジの取り付け部分にかかるストレスが大きくなるようなスピーカにおいて、振動板とエッジの取り付け部分が剥がれにくく信頼性の高いスピーカを提供すること、等にある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明のスピーカは、フレームと、前記フレームに支持される磁気回路部と、音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力によって振動する振動板と、前記振動板を囲むように配置されかつ外縁部が前記フレームに取り付けられるエッジと、を有する振動部とを備え、前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とを固定する固定部材を備えることを特徴としている。
請求項11に記載の本発明のスピーカは、フレームと、前記フレームに支持される磁気回路部と、振動板と、前記振動板に音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力を伝えるドライブコーンと、前記振動板と連結する第1エッジと、前記ドライブコーンと連結する第2エッジとを有する振動部を備え、前記第1エッジ及び第2エッジの外縁部は前記フレームに取り付けられ、前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とを固定する固定部材を備えることを特徴としている。
請求項13に記載の本発明のスピーカは、フレームと、前記フレームに支持される磁気回路部と、振動板と、前記振動板に音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力を伝えるドライブコーンと、前記振動板と連結する第1エッジと、前記ドライブコーンと連結する第2エッジとを有する振動部を備え、前記第1エッジ及び第2エッジの外縁部は前記フレームに取り付けられ、前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とが、弾性部材を挟んで縫い合わされて固定されていることを特徴としている。
以下、本発明の一実施形態を振動板の外縁部とエッジの内縁部とを取り付けることを例に取って説明する。本発明の一実施形態にかかるスピーカは、振動板の外縁部とエッジの内縁部とのうちの一方を貫通しかつ他方に侵入する固定部材で振動板の外縁部とエッジの内縁部とを固定している。こうすることで、固定部材で振動板の外縁部とエッジの内縁部とが確実に固定でき振動板とエッジの取り付け部分が剥がれにくくなるので信頼性が向上する。また、前記取り付け部分から空気が漏れ出すことを抑止すること、前記取り付け部分から空気が漏れ出し異常音が発生するのを抑止することが可能になり、スピーカの音響特性を低下させることなく、スピーカの品質を向上できる。
固定部材が、振動板の外縁部とエッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と、該本体部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えても良い。この場合、振動板の外縁部とエッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と他方に侵入する侵入部によって振動板の外縁部とエッジの内縁部を確実に固定することができる。また、固定部材が本体部を備えることで、振動板の外縁部に対しエッジの内縁部が密着する面積を大きくすることが可能になり、前記取り付け部分から空気が漏れることを抑止することができる。また、固定部材が本体部を備えることで、振動板の外縁部における剛性を大きくすること、振動板のたわみを抑止することが可能になり、さらに音響特性の再現性を長期にわたり向上させることができる。
また、侵入部が、他方を貫通しているとともに、固定部は挟み部を備え、本体部と挟み部にて振動板の外縁部とエッジの内縁部とを固定しても良い。この場合、挟み部と本体部とで振動板の外縁部とエッジの内縁部を挟むことで固定できるため確実に固定することができる。
また、固定部材が、振動板の外縁部に一体に設けられてもよい。この場合、固定部材を別部品とする必要がないために部品点数を削減することができる。
また、振動部が、振動板の音響放射方向に重ねられて、当該振動板に取り付けられるセンターキャップを備え、固定部材が、センターキャップに一体に設けられてもよい。この場合、センターキャップに固定部材を設けているために、センターキャップを備えたスピーカにおいては固定部材を別部品とする必要がないために部品点数を削減することができる。
また、固定部材が、振動板の外縁部又はエッジの内縁部を覆う蓋部と、該蓋部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えても良い。例えば、エッジの内縁部が振動板の外縁部の上に配置され、固定部材によって振動板の外縁部とエッジの内縁部とが固定されており、蓋部が振動板の外縁部を覆っている場合には、蓋部があることで、振動板の外縁部からエッジの内縁部が剥がれることを抑止することができる。よって、振動板の外縁部とエッジの内縁部とを確実に固定することができる。
また、固定部材は振動板の外縁部又はエッジの内縁部に沿って、環状に配置されても良い。この場合、環状に配置された固定部材によって振動板の外縁部とエッジの内縁部とを確実に固定することができる。
また、振動部が、ドライブコーンの外縁部に内縁部が取り付けられる第2エッジを備え、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とを固定する第2固定部材を備えてもよい。この場合、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部との固定も第2固定部材によって剥がれにくくすることができる。また、前記ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とを取り付ける取り付け部分から、空気が漏れ出すことを抑止すること、前記取り付け部分から空気が漏れ出すことで異常音が発生するのを抑止することが可能になり、スピーカの音響特性を低下させることなく、スピーカの品質を向上できる。
また、固定部材と第2固定部材とを連結した連結部を備えてもよい。この場合、固定部材と第2固定部材とが、互いに引っ張り合った構造となることから固定の強度を互いに補うことができる。
また、振動部が、振動板にボイスコイルの振動を伝えるドライブコーンを備え、フレームと振動板とドライブコーンで囲まれた空間が密閉されていてもよい。この場合、前記密閉空間を備えるエアサスペンションスピーカにおいて、エッジと振動板との取り付け部分を確実に固定することができる。また、振動板が振動することで密閉空間が収縮や膨張を繰り返し、密閉空間の空気圧が大きくなり前記取り付け部分から空気が漏れ出すことを抑止できる。また、空気が漏れ出すことで異常音が生じることを抑止でき、音響特性を低下させることなく、スピーカの品質を向上できる。
また、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とのうちの一方を貫通しかつ他方に侵入する固定部材でドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とを固定している。こうすることで、固定部材でドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とが確実に固定できドライブコーンと第2エッジの取り付け部分が剥がれにくくなるので信頼性が向上する。また、前記取り付け部分から空気が漏れ出すことを抑止すること、前記取り付け部分から空気が漏れ出し異常音が発生するのを抑止することが可能になり、スピーカの音響特性を低下させることなく、スピーカの品質を向上できる。
また、固定部材が、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と、該本体部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えても良い。この場合、ドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と他方に侵入する侵入部によってドライブコーンの外縁部と第2エッジの内縁部を確実に固定することができる。また固定部材が本体部を備えることで、ドライブコーンの外縁部に対し第2エッジの内縁部が密着する面積を大きくすることが可能になり、前記取り付け部分から空気が漏れることを抑止することができる。
また、振動板の外縁部とエッジの内縁部とが、弾性部材を挟んで縫い合わされて固定されても良い。こうすることで、振動板の外縁部とエッジの内縁部とを縫い合わせることで確実に固定することができ、さらに、弾性部材が振動板の外縁部とエッジの内縁部との固定の際に生じる隙間を埋めることができるために、振動板の外縁部とエッジの内縁部との固定部から空気が漏れ出すことを防止することができる。
本発明の第1の実施例を、図1ないし図2に基づいて説明する。図1に示す本発明の第1の実施例に係るスピーカ1は、移動体としての自動車などに搭載されて、該自動車の乗員に音声情報を提供する。
スピーカ1は、図1に示すように、フレーム4と、磁気回路部2と、音を発生させる振動部3とを備えている。
フレーム4は、図1に示すように、フレーム本体20と、図示しないコネクタ用フレームと、ガスケット23とを備えている。
フレーム本体20は、アルミニウムなどの金属で構成されている。フレーム本体20は、円環状の底部24と、該底部の外周縁から立ち上がるように形成される円筒状の筒部25と、筒部25の内面(内側側面、内周面ともいう)から突出したフランジ部26とを備えている。
フランジ部26は、円環状に形成され、かつ筒部25の内面から該筒部25の内側に向かって突出している。フランジ部26は、筒部25の内面に沿って、当該筒部25の全周に亘って設けられている。
コネクタ用フレームは、フレーム本体20に取り付けられる。コネクタ用フレームには、前述した自動車などに搭載されるアンプと接続可能なコネクタが取り付けられている。コネクタはアンプと接続可能であるだけなく、他の電子機器と接続可能であるコネクタであっても構わない。
ガスケット23は、円環状に形成されている。ガスケット23は、フレーム本体20の外縁部(外周部)に重ねられて、当該外縁部との間に後述するエッジ18を挟んで、フレーム本体20に接着剤等によって固定される。ガスケット23は、フレーム本体20の外縁部との間にエッジ18を挟んで、後述する振動板15をフレーム本体20に固定する。
磁気回路部2は、磁気回路部用カバー22に取り付けられている。また、磁気回路部用カバー22は、磁気回路部2を介して、フレーム4に取り付けられている。
磁気回路部用カバー22は、円環状の底部30と、該底部30の外周縁から立ち上がるように形成された筒部31とを備える。磁気回路部用カバー22は、磁気回路部2の後述するヨーク7にボルト32によって固定されている。プレート9と、フレーム本体20とがボルト33によって固定される。
磁気回路部2は、図1に示すように、磁性体(所謂、常磁性体又は強磁性体)等で構成されたヨーク7と、磁石8と、磁性体(所謂、常磁性体又は強磁性体)等で構成されたプレート9とを備えている。ヨーク7は、円環状のボトムプレート10と、該ボトムプレート10の中央の内縁部から立ち上がるように形成された円筒状のセンターポール11とを一体に備えた外磁型磁気回路である。本実施例では外磁型磁気回路を開示するが、本発明は、内磁型磁気回路や、内磁型や外磁型を併用した磁気回路(ボイスコイルボビンの内部と外部にマグネットを配置した磁気回路)を適用しても構わない。また本実施例では、前記センターポールにはスピーカ装置の外部へ通じる開口が形成されているが、本発明では、当該開口が形成されていなくても構わない。
磁石8は、円環状に形成されている。磁石8の内径は、センターポール11の外径よりも大きい。磁石8は、内側にセンターポール11を通して、ボトムプレート10に重ねられている。前述した磁石8は、永久磁石又は直流電源により励磁されるものでも良い。
プレート9は、円環状に形成されている。プレート9の内径は、センターポール11の外径よりも大きい。プレート9は、内側にヨーク7のセンターポール11と後述するボイスコイルボビン13とを通した状態で、磁石8上に重ねられている。前述したヨーク7と、磁石8と、プレート9は、その中心がほぼ同じになるように、同軸に配置されている。このため、磁石8とプレート9の内周面は、ヨーク7のセンターポール11の外周面と間隔をあけている。
また、前述したヨーク7は、円筒状の底部30及びボトムプレート10とを貫通したボルト32によって、磁気回路部用カバー22に固定される。さらに、プレート9は、フレーム本体20の底部24を貫通したボルト33がねじ込まれて、フレーム本体20に固定される。このように、プレート9がフレーム本体20に固定されかつボトムプレート10が磁気回路部用カバー22に固定されている。勿論、ヨーク7と磁石8とプレート9は、フレーム4と同軸に配置される。
前述した構成により、磁気回路部2は、ヨーク7のセンターポール11の外周面と、プレート9の内周面との間に、磁束密度を有する磁気ギャップGを形成している。即ち、磁気回路部2は、磁気ギャップG内にて、ボイスコイル12に電磁気力(ローレンツ力)を作用させ、ドライブコーン14および振動板15を振動させる。
振動部3は、フレーム4のフレーム本体20内に固定される。振動部3は、ボイスコイル12と、ボイスコイルボビン13と、ドライブコーン14と、振動板15と、センターキャップ16などを備えている。即ち、振動部3は、ドライブコーン14、振動板15を備えている。ボイスコイル12は、本実施例では、二つ設けられており、2本のボイスコイルボビン13が一緒に巻き回されている(図示せず)。またこれらのボイスコイル12は、振動板15を振動させる前は、互いに同軸に配置され、かつ磁気回路部2の前述した磁気ギャップG内に配置されている。ボイスコイル12には、音声電流が供給される。
ボイスコイルボビン13は、円筒状に形成されている。ボイスコイルボビン13の内径は、ヨーク7が有するセンターポール11の外径よりも大きく形成されている。ボイスコイルボビン13の外径は、プレート9及び磁石8の内径よりも小さく形成されている。ボイスコイルボビン13は、ヨーク7とプレート9とボイスコイル12などと同軸に配置されている。ボイスコイルボビン13は、その一端部が磁気ギャップGへと挿入されており、該一端部の外周にボイスコイル12を取り付けている。ボイスコイルボビン13は、ドライブコーン14や振動板15などによって、ヨーク7の中心軸に沿って移動自在に支持されている。なお、ヨーク7やボイスコイルボビン13の中心軸は、スピーカ1の中心軸とほぼ同じである。
ドライブコーン14は、ボイスコイル12の振動を、後述する振動板15に伝える。ドライブコーン14は、樹脂等で構成されている。ドライブコーン14は、円環状に形成され、かつその内縁部がボイスコイルボビン13の外周面に取り付けられている。このため、ドライブコーン14は、ボイスコイルボビン13を介して、ボイスコイル12に取り付けられている。
ドライブコーン14の外縁部には、第2エッジであるエッジ17の内縁部が接着剤などによって取り付けられている(接合している)。エッジ17は、ゴムや樹脂材料(即ち、弾性を有する材料)で構成されている。エッジ17は、ドライブコーン14を取り囲むように、円環状に形成されている。
前述した構成のエッジ17は、そのフランジ48(即ち、外縁部)がフレーム本体20のフランジ部26と配線構造部5の後述する位置決め部材34との間に挟まれて、これらに固定されている。即ち、ドライブコーン14は、エッジ17を介してフレーム本体20即ちフレーム4に取り付けられている。また、エッジ17は、変形することで、ドライブコーン14をその中心軸方向に変位自在にフレーム4に取り付けている。
振動板15は、樹脂等で構成されている。振動板15は、円環状に形成されている。振動板15は、ドライブコーン14の一部と、特に図1内に符号50,51,52で示される溝にて接着剤などによって固定されている。
また、振動板15は、ドライブコーン14と同軸に配置されている。振動板15の外縁部には、エッジ18が接着剤とともに固定部材60によって取り付けられている(接合されている)。固定部材60は、図2に示すように、エッジ18の内縁部に重ねられる本体部61と、本体部61から延びる侵入部62とを有し、前記侵入部62はエッジ18の内縁部に設けられた孔を貫通し、前記孔に対応して設けられる振動板15の外縁部の孔に侵入される。さらに、侵入部62は、挟み部としての先端部62aを備える。挟み部としての先端部62aは、はんだごてなどで加熱、または外力を作用させたりすること等で、孔の外径よりも大きい鍔状に成形する。よって、振動板15及びエッジ18は、先端部62aと本体部61との間に、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを挟むようにして、固定部材60によって固定される。また、先端部62aを鍔状に成形する際、振動板15の外縁部と先端部62aを溶着しても構わない。エッジ18は、断面形状が音響放射方向に向かって凸の円弧状に形成されている。エッジ18は、ゴムや樹脂材料(即ち、弾性を有する材料)で構成されている。エッジ18は、その外縁部がフレーム本体20の筒部25の外縁部とガスケット23との間に挟まれて、これらに固定されている。即ち、振動板15は、エッジ18を介してフレーム本体20即ちフレーム4に取り付けられている。また、エッジ18は、弾性変形することで、振動板15がスピーカ1の中心軸方向に変位自在にフレーム4に取り付けられている。このように、スピーカ1は、エッジ17,18を複数(図示例では二つ)備えている。
センターキャップ16は、樹脂等で構成されている。センターキャップ16は、平面視円形状で且つその断面形状が音響放射方向に向かって、その中心部が凸状に形成され、中心部から外縁部に向かって凹状に形成されている。センターキャップ16の外径は、振動板15の内径よりも大きくかつ振動板15の外径よりも小さく形成されている。センターキャップ16は、外縁部が振動板15上に重ねられて、この外縁部が全周に亘って接着剤などによって振動板15に取り付けられている。
前述した振動部3のドライブコーン14、振動板15及びセンターキャップ16は、勿論、フレーム4及び磁気回路部2と同軸に配置されている。振動部3は、ボイスコイル12に音声情報に応じた電流(音声電流)が供給されると、ドライブコーン14によってボイスコイル12の振動が伝えられた振動板15が前述した中心軸に沿って振動して、音声電流に応じた音を発生する。
また、前述したドライブコーン14、振動板15及びエッジ17,18と、フレーム4のフレーム本体20の内面とで囲まれた空間Kは、密閉されている。即ち、ドライブコーン14、振動板15及びエッジ17,18と、フレーム4のフレーム本体20の内面とで囲まれた空間Kは、気密に保たれている。
このため、前述した振動部3が有するボイスコイルボビン13がボイスコイル12と共に振動して、ボイスコイル12の振動をドライブコーン14が振動板15に伝え、当該振動板15が振動する際に、ドライブコーン14と振動板15との間の空間Kにある空気がドライブコーン14及び振動板15の変位及びエッジ17,18の変位により圧縮と膨張を繰り返すことで、空気バネが発現される。
本実施例において、振動板15の有効面積をS1、ドライブコーン14の有効面積をS2とするときの有効面積の差SはS=S1−S2であり、また、ドライブコーン14、振動板15との間の密閉空間K内にある空気の体積Vとすると、上記の空気バネのバネ定数であるスティフネスは、S/Vに比例する。即ち、本実施例では、ドライブコーン14、振動板15との間の密閉された空間Kにある空気が発現する、空気バネにより、非常に大きな振幅で振動板15が動作する等の異常な振る舞いを抑えること、スピーカ1の音響特性を長期間にわたり再現できること、振動板15を大きな振幅で長時間にわたり振動させてもスピーカ1の信頼性を維持できることが可能になる。
前述した構成のスピーカ1は、図示しないリード線などを介してボイスコイル12に音声電流が供給され、この音声電流に応じて磁気ギャップG内に配置されたボイスコイル12が前述した中心軸に沿って振動する。そして、ボイスコイル12がその外周に巻かれたボイスコイルボビン13が、ドライブコーン14や振動板15などと共にスピーカ1の中心軸に沿って振動する。即ちボイスコイル12の振動がドライブコーン14によって伝えられた当該振動板15が振動することによって音声電流に応じた音を発生させる。このように、磁気回路部2は、振動板15則ち振動部3を振動させて、音を生じさせる。
本実施例によれば、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定部材60で固定しているので、接着剤のみで固定するのと比較してより確実に固定することができ、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との取り付け部分に大きなストレスがかかっても剥がれにくくなるので信頼性が向上する。
固定部材60が、本体部61と侵入部62とを備え、侵入部62の先端部62aを加熱して振動部15の外縁部に溶着している。このため、エッジ18の内縁部に重ねられた本体部61と、侵入部62がエッジ部18の内縁部および振動板15の外縁部を貫通して振動板15の外縁部に溶着した先端部62aとでエッジ部18の内縁部および振動板15の外縁部を確実に固定することができる。従って、エッジ部18の内縁部および振動板15の外縁部の固定部分から空気が漏れることを抑止することができる。
また、固定部材60によって振動板15外縁部のたわみを抑制できるので、振動板15外縁部とエッジ18内縁部との接続の信頼性の向上だけでなくスピーカ1として好ましいピストン振動帯域の向上および更なる耐入力性の向上が図れる。
また、スピーカ1は、ドライブコーン14と振動板15との間にある密閉された空間Kにある空気が発現する空気バネとしてのバネ性がボイスコイルボビン13及びドライブコーン14及び振動板15の振動エネルギーを吸収して、これらボイスコイルボビン13の振動の減衰を行うため、従来のスピーカに備えられているようなダンパを設ける必要が無い。即ち、本実施例のスピーカ1では、ドライブコーン14及び振動板15自体が、ドライブコーン14、振動板15やボイスコイルボビン13の振動を減衰するダンパを兼ねているため、ドライブコーン14や振動板15の後方に、ボイスコイルボビン13を支持するダンパを装備する必要が無く、ダンパ及びその設置スペースの省略によって軸方向の寸法を短縮でき、自動車などに搭載されるオーディオシステム等で要求されている薄型化を実現することができる。したがって、スピーカ1の構成の簡素化を図ることができる。
密閉されたドライブコーン14と振動板15との間にある空間Kを実現するために振動板15の背後に同軸に装備されるドライブコーン14は、振動板15と共通の材質で良く、従来の蛇腹構造のダンパと比較すると、機械疲労が発生し難いため、構成部品の機械疲労に起因したスピーカ装置の信頼性の低下を防止して、スピーカ1のさらなる長寿命化を実現できる。
特許文献1に見られるようなスピーカでは蛇腹構造を有するダンパ(コルゲーションダンパ)を備えており、ボイスコイル、ボイスコイルボビンやドライブコーン等の振動部の横揺れ(ボイスコイルの中心軸に対し垂直な方向への動き)を防止すべく、ボイスコイルの中心軸に対し垂直な方向に変形等し、当該横揺れを防止している。しかし、ドライブコーン14及び振動板15には局部的に大きな変形が生じないため、ダンパを設ける必要がない。また、特許文献1に見られるようなスピーカと比べ、音質を濁す原因となるローリング現象に見られる特異なる振動やボイスコイルボビン13がプレート9や磁石8に接触するなどして発生するような擦れ音の発生が無く、濁りのない高品位な音の再生を実現することができる。
そして、ドライブコーン14及びエッジ17は、空間K内の空気が発現する空気バネによって、非常に大きな振幅で振動板15が動作する等の異常な振る舞いを抑えること、スピーカ1の音響特性を継続的に再現すること、スピーカ1の音響特性を長期間にわたり再現できること、振動板15を大きな振幅で長時間にわたり振動させてもスピーカ1の信頼性を維持できることが可能になる。
なお、上述した実施例では、固定部材60の先端部62aを溶着していたが、図3に示すように侵入部62の振動板15の外縁部から突出した先端部62aの周りを接着剤63で固定してもよい。このようにすることにより、固定部材60に対して加熱することができない場合でも本発明を適用できる。
次に、本発明の第2の実施例を図4に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、図4に示すように振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材としてのネジ64が示されている。ネジ64を、エッジ18の内縁部に設けられたネジ穴に通し、且つ振動板15の外縁部に設けられたネジ穴に侵入させてネジ止めすることで、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが固定されている。
本実施例によれば、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材としてネジ64で固定するようにしたために、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とをより確実に固定することができる。
次に、本発明の第3の実施例を図5に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、図5にて振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが固定部材であるボルト65およびナット66を用いて固定されていることが示されている。ボルト65をエッジ18の内縁部に設けられた孔に通し、振動板15の外縁部に設けられた孔に通す。その後、ボルト65の先端部に挟み部であるナット66をねじ込んで、ボルト65とナット66との間に振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部を挟むことで固定する。
本実施例によれば、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材としてボルト65およびナット66で固定することで、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とをより確実に固定することができる。
次に、本発明の第4の実施例を図6に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、図6に示すように振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材60を振動板15の外縁部に一体に成形している。固定部材60は成形時には図5の2点鎖線で図示される状態で成形されている。振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部を固定する際には、振動板15の外縁部と固定部材60との境界60aを折り曲げて本体部61をエッジ18の内縁部に重ねる。また侵入部62を第1の実施例と同様にエッジ18の内縁部に設けられた孔に通し、その後に振動板15の外縁部に設けられた孔に侵入させて、振動板15の外縁部から突出した侵入部62の先端部62aをはんだごてなどで加熱、または外力を作用させるなどして先端部62aを鍔状の挟み部に成形する。挟み部である先端部62aと本体部61との間に振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを挟むことで、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する。
本実施例によれば、固定部材60が、振動板15の外縁部に一体に成形されているので固定部材60を別部品とする必要がないために部品点数を削減することができる。
次に、本発明の第5の実施例を図7に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、図7に示すように振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材60をセンターキャップ16の外縁部に一体に成形している。センターキャップ16をスピーカ1に取り付ける際に、センターキャップ16の外縁部に成形した固定部材60をエッジ18の内縁部の上に配置させ、侵入部62を第1の実施例と同様にエッジ18の内縁部に設けられた孔に通し、振動板15の外縁部に設けられた孔に侵入させる。その後に、侵入部62の振動板15の外縁部から突出した先端部62aを、はんだごてなどで加熱、または外力を作用させる等にて鍔状の挟み部に成形する。挟み部として、先端部62aを成形することで、固定部材60は振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定している。また、先端部62aを鍔状に成形する際、振動板15の外縁部に先端部62aを溶着させても構わない。
本実施例によれば、固定部材60が、センターキャップ16の外縁部に一体に成形されているので固定部材60を別部品とする必要がないために部品点数を削減することができる。
さらに、固定部材60によってセンターキャップ16が固定されるためにセンターキャップ16自体の固定もより確実に行うことができる。
なお、上述した第4及び第5の実施例では、侵入部62の先端部62aを鍔状に成形していたが、この形状に限定されず、振動板15の外縁部及びエッジ18の内縁部とを本体部にて挟むことができる形状であればよい。また、接着剤等を用いて、さらに確実に固定することも可能である。
なお、上述した第1〜第5の実施例においては、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との固定について説明したが、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部との固定にも同様に適用してもよい。
次に、本発明の第6の実施例を図8に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施例と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施例においては、図8に示すように振動板15の外縁部とエッジの内縁部18とが固定部材60で固定されているとともに、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とが第2固定部材67で固定され、さらに固定部材60と第2固定部材67が連結部68で連結されている。
固定部材60は振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部を貫通し、エッジ17の内縁部に突出した先端部が鍔状に成形されており、接着剤等にてエッジ17に固定されている。第2固定部材67は、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部を貫通し、エッジ17の内縁部から突出した先端部が鍔状に成形されており、接着剤等にてエッジ18に固定されている。
本実施例によれば、振動板15の外縁部とエッジの内縁部18とが固定部材60で固定されているとともに、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とが第2固定部材67で固定され、さらに固定部材60と第2固定部材67が連結部68で連結されているので、振動板15が振動して空間Kが膨張した際、固定部材60が第2固定部材67に向かう押圧力がエッジ18に、第2固定部材67固定部材67に向かう押圧力がエッジ17に作用するので、振動板15とエッジ18との取り付け及びドライブコーン14とエッジ17との取り付けがさらに強固になり、空気が漏れることなどを抑止することができる。
また、固定部材60によって振動板15の外縁部とドライブコーン14の外縁部のたわみを同時に抑制できるので、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部およびドライブコーン14外縁部とエッジ17内縁部との接続の信頼性の向上だけでなくスピーカ1の音響特性の向上および更なる大きな振幅にて振動板を振動させ、大音量の音を再生させること、等が図れる。
前述した固定部材60の挟み部としての先端部の形状は、鍔状であることに限定はされなく、振動板15の外縁部及びエッジ18の内縁部とを本体部61と先端部62aにて挟めれば良い。勿論第2固定部材67も同様に本体部と先端部にてドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とを挟める形状であれば良い。
なお、上述した第1〜第6の実施例において、固定部材60(第2固定部材67)で固定する箇所は複数あってもよい。その際は奇数箇所であることが好ましく、さらには周方向で等間隔に固定部材60(第2固定部材67)を配置するのが好ましい。このようにすることにより、機械的強度が向上するので分割共振(例えば、振動板内に複数の共振が発生すること)の発生を抑止できる。
また、図9には、第1から第6の実施例における、固定部材60の配置図を示している。図9(a)には、振動板15の外縁部に沿って、周状に固定部材60が9(奇数)個だけ配置されている。図9(b)には、振動板15の外縁部に沿って、環状に固定部材60が配置されている。図9(a)に示されるような、固定部材60が周状に奇数個だけ配置されていることで、ボイスコイルを駆動させた際、振動板15に生じる分割共振を抑止することが可能になる。図9(b)に示されるような、環状の固定部材60が配置されることで、振動板15とエッジ18とをしっかりと固定することができ、長期にわたってスピーカ1を駆動させても、振動板15とエッジ18との取り付け部分から剥がれや空気漏れが生じることを抑止できる。よって、スピーカ1の信頼性を向上させることができる。
また、図10には、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが、弾性部材70を挟んで、糸71等にて縫い合わせることで固定された、スピーカ1が示されている。弾性部材70には発泡樹脂、ゴム、合成繊維で構成されたフェルト等の公知の材料を用いることができる。弾性部材70がない場合には、空気が漏れ出す際に障害物がなく、容易に外へ空気の通り道が形成されてしまう。この通り道が形成されることを抑止すべく、弾性部材70を用いることで、例えば、振動板15とエッジ18との取り付け部分が緩むことで空気が空間Kから外へ漏れ出す際、弾性部材70が障害物となって空気の通り道が形成されにくくなる。また、取り付け部分において、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とがしっかり密着できていない個所を、弾性部材70によって埋めることができ、さらに空気が漏れ出すことを抑止することができる。また、例えば繊維状の糸71を用いることで、振動部3の重量(等価質量)を小さくすること、且つ振動板15とエッジ18とを確実に固定すること、スピーカ1の感度を向上させることが可能になる。また、弾性部材70にて振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを縫い合わせる際、公知の縫い方を適用することができる。また、スピーカ1の仕様に応じて、縫い方を変えることができる。よって、高い信頼性が要求されるスピーカ1又は振動板15とフレーム4との間の密閉空間における膨張や収縮が大きい、または膨張から圧縮及び圧縮から膨張する過程の間隔が小さいスピーカ1では、糸71の縫う間隔を小さくする、等により、振動板15とエッジ18とを、しっかり固定することが可能である。
また、第1から第5実施例までは、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定部材60で固定することを例に挙げて記載した。一方で、図11に示されるような、前述した固定部材60をドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部との取り付けに適用しても構わない。
また図4、図5、図6に示されるような固定手段を、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部との取り付けに用いても構わない。
また、図2には、エッジ18の内縁部が振動板15の外縁部の上に配置されており、固定部材60がエッジ18の内縁部の上に配置されると共に、該固定部材60が振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定していることが示されている。固定部材60には、エッジ18の内縁部を覆う蓋部(本体部61)が形成されている。この固定方法によらず、例えば、図12、図13、図14、図15に示されるような、固定方法もある。また、図示しないが、2つの固定部材60を振動板15の外縁部及びエッジ18の内縁部の上に配置して、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する方法があり、特に限定はされない。
さらに、前述の固定方法を、ドライブコーン14の外縁部と第2エッジ17の内縁部とを固定する固定部材に適用することも可能である。
図2及び図12から図15に示される固定部材60が蓋部を備えることで、次のことが可能になる。図2を例に取れば、振動板15の外縁部からエッジ18の内縁部が剥離することを、蓋部によって抑止することが可能になる。また、接着剤等を用いた場合には、蓋部とエッジ18の内縁部又は振動板15の外縁部との接着面を多く確保すること、接着面を多く確保することができるので、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との接合力を大きくすることが可能になる。よって、蓋部を固定部材60が備えることで、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との接合力を大きくできるため、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との剥がれや空気の漏れ等を抑止でき、スピーカ1の音響特性を長期にわたって維持できる。つまり、スピーカ1の信頼性や品質を長期にわたって維持することができる。
前述した実施例によれば、以下のスピーカ1が得られる。
(付記1) フレーム4と、
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力によって振動する振動板15と、振動板15を囲むように配置されかつ外縁部がフレーム4に取り付けられたエッジ18と、を有する振動部3とを備え、
振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材60を備えることを特徴とするスピーカ1。
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力によって振動する振動板15と、振動板15を囲むように配置されかつ外縁部がフレーム4に取り付けられたエッジ18と、を有する振動部3とを備え、
振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを固定する固定部材60を備えることを特徴とするスピーカ1。
付記1によれば、固定部材60で振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが確実に固定でき振動板15とエッジ18の取り付け部分が剥がれにくくなるので信頼性が向上する。また、取り付け部分から空気が漏れ出すことを抑止すること、取り付け部分から空気が漏れ出し異常音が発生するのを抑止することが可能になり、スピーカ1の音響特性を低下させることなく、スピーカ1の品質を向上できる。
(付記2)フレーム4と、
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
振動板15と、振動板15に音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力を伝えるドライブコーン14と、振動板15と連結するエッジ18と、ドライブコーン14と連結するエッジ17とを有する振動部3を備え、
エッジ18及びエッジ17の外縁部はフレーム4に取り付けられ、
ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とを固定する固定部材60を備えることを特徴とするスピーカ1。
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
振動板15と、振動板15に音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力を伝えるドライブコーン14と、振動板15と連結するエッジ18と、ドライブコーン14と連結するエッジ17とを有する振動部3を備え、
エッジ18及びエッジ17の外縁部はフレーム4に取り付けられ、
ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、ドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とを固定する固定部材60を備えることを特徴とするスピーカ1。
付記2によれば、固定部材60でドライブコーン14の外縁部とエッジ17の内縁部とが確実に固定できドライブコーン14とエッジ17の取り付け部分が剥がれにくくなるので信頼性が向上する。また、前記取り付け部分から空気が漏れ出すことを抑止すること、前記取り付け部分から空気が漏れ出し異常音が発生するのを抑止することが可能になり、スピーカ1の音響特性を低下させることなく、スピーカ1の品質を向上できる。
(付記3)フレーム4と、
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
振動板15と、振動板15に音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力を伝えるドライブコーン14と、振動板15と連結するエッジ18と、ドライブコーン14と連結するエッジ17とを有する振動部3を備え、
エッジ18及びエッジ17の外縁部はフレーム4に取り付けられ、
振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが、弾性部材70を挟んで縫い合わされて固定されていることを特徴とするスピーカ1。
フレーム4に支持される磁気回路部2と、
振動板15と、振動板15に音声電流が供給されるボイスコイル12に作用する駆動力を伝えるドライブコーン14と、振動板15と連結するエッジ18と、ドライブコーン14と連結するエッジ17とを有する振動部3を備え、
エッジ18及びエッジ17の外縁部はフレーム4に取り付けられ、
振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とが、弾性部材70を挟んで縫い合わされて固定されていることを特徴とするスピーカ1。
付記3によれば、振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部とを縫い合わせることで確実に固定することができ、さらに、弾性部材70が振動板15の外縁部とエッジ18の内縁部との固定の際に生じる隙間を埋めることができるために、振動板70の外縁部とエッジ18の内縁部との固定部から空気が漏れ出すことを防止することができる。
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 スピーカ
2 磁気回路部
3 振動部
4 フレーム
12 ボイスコイル
14 ドライブコーン
15 振動板
17 エッジ(第2エッジ)
18 エッジ
60 固定部材
61 本体部
62 侵入部
62a 先端部(挟み部)
64 ネジ(固定部材)
65 ボルト(本体部、侵入部)
66 ナット(挟み部)
70 弾性部材
2 磁気回路部
3 振動部
4 フレーム
12 ボイスコイル
14 ドライブコーン
15 振動板
17 エッジ(第2エッジ)
18 エッジ
60 固定部材
61 本体部
62 侵入部
62a 先端部(挟み部)
64 ネジ(固定部材)
65 ボルト(本体部、侵入部)
66 ナット(挟み部)
70 弾性部材
Claims (13)
- フレームと、
前記フレームに支持される磁気回路部と、
音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力によって振動する振動板と、
前記振動板を囲むように配置されかつ外縁部が前記フレームに取り付けられるエッジと、を有する振動部とを備え、
前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とを固定する固定部材を備えることを特徴とするスピーカ。 - 前記固定部材が、前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と、該本体部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えたことを特徴とする請求項1記載のスピーカ。
- 前記侵入部が、前記他方を貫通しているとともに、
前記固定部は挟み部を備え、
前記本体部と前記挟み部にて前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とを固定することを特徴とする請求項2記載のスピーカ。 - 前記固定部材が、前記振動板の外縁部に一体に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載のスピーカ。
- 前記振動部が、前記振動板の音響放射方向に重ねられて、当該振動板に取り付けられるセンターキャップを備え、
前記固定部材が、前記センターキャップに一体に設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか一項に記載のスピーカ。 - 前記固定部材は前記振動板の外縁部又は前記エッジの内縁部を覆う蓋部と、
該蓋部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。 - 前記固定部材は前記振動板の外縁部又は前記エッジの内縁部に沿って、環状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のうちいずれか一項に記載のスピーカ。
- 前記振動部が、前記振動板に前記ボイスコイルの振動を伝えるドライブコーンを備え、
該ドライブコーンの外縁部に内縁部が取り付けられる第2エッジを備え、前記第2エッジの外縁部が前記フレームに取り付けられており、
前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とを固定する第2固定部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のうちいずれか一項に記載のスピーカ。 - 前記固定部材と前記第2固定部材とを連結した連結部を備えたことを特徴とする請求項8に記載のスピーカ。
- 前記振動部が、前記振動板に前記ボイスコイルの振動を伝えるドライブコーンを備え、
前記フレームと前記振動板と前記ドライブコーンで囲まれた空間が密閉されていることを特徴とする請求項8又は9に記載のスピーカ。 - フレームと、
前記フレームに支持される磁気回路部と、
振動板と、前記振動板に音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力を伝えるドライブコーンと、前記振動板と連結する第1エッジと、前記ドライブコーンと連結する第2エッジとを有する振動部を備え、
前記第1エッジ及び第2エッジの外縁部は前記フレームに取り付けられ、
前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とのうち一方を貫通しかつ他方に侵入して、前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とを固定する固定部材を備えることを特徴とするスピーカ。 - 前記固定部材が、前記ドライブコーンの外縁部と前記第2エッジの内縁部とのうち一方に重ねられる本体部と、該本体部から延びて他方に侵入する侵入部と、を備えたことを特徴とする請求項11に記載のスピーカ。
- フレームと、
前記フレームに支持される磁気回路部と、
振動板と、前記振動板に音声電流が供給されるボイスコイルに作用する駆動力を伝えるドライブコーンと、前記振動板と連結する第1エッジと、前記ドライブコーンと連結する第2エッジとを有する振動部を備え、
前記第1エッジ及び第2エッジの外縁部は前記フレームに取り付けられ、
前記振動板の外縁部と前記エッジの内縁部とが、弾性部材を挟んで縫い合わされて固定されていることを特徴とするスピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006356404A JP2008167313A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | スピーカ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006356404A JP2008167313A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | スピーカ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008167313A true JP2008167313A (ja) | 2008-07-17 |
Family
ID=39696111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006356404A Withdrawn JP2008167313A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | スピーカ |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008167313A (ja) |
-
2006
- 2006-12-28 JP JP2006356404A patent/JP2008167313A/ja not_active Withdrawn
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