JP2008165109A - 静電荷像現像用トナーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】2種以上の重合体1次粒子を含有する分散液を凝集してトナーを製造する方法において、該分散液が重合体1次粒子を含有する2種以上の分散液を混合して得られたものであり、かつ、少なくとも1種の分散液中に含まれる重合体1次粒子の粘度(測定温度150℃)が200〜400Pa・秒の範囲を外れることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
【選択図】図1
Description
(1)2種以上の重合体1次粒子を含有する分散液を混合したとき、混合重合体1次粒子の仮想粘度が200〜400Pa・秒である。但し、仮想粘度は下記式[1]によって算出するものとする。
(2)2種以上の重合体1次粒子の個数平均粒径(Dn)の最大のものと最小のものの差が80nm以下である。
(3)少なくとも1種の重合体1次粒子の個数平均粒径(Dn)が80nm以上である。
(4)少なくとも1種の重合体1次粒子のガラス転移点(Tg)が50℃以上である。
(5)少なくとも1種の重合体1次粒子の重量平均分子量が20000以上である。
(6)分散液が乳化重合によって得られたものであり、該分散液の凝集に際して、ワックス、着色剤又は帯電制御剤が共存する。
(7)凝集処理の後に熟成処理工程が付加されること。
(8)凝集処理の後に凝集粒子を架橋された樹脂微粒子で被覆する工程が付加されること。
1.重合体1次粒子の粘度の測定方法
分散液を凍結乾燥させた後、加温可能なプレス機を使用し、50℃でその粉末を8mmφ×5mm程度に成型する。これをRDA-II(レオメトリックス社製)を用いて、下記の測定条件下に測定(単位はPa・秒)を行う。
開始温度40℃ 昇温速度2℃/分、終了温度220℃
自動歪み制御(開始歪み0.1%)
試料の伸張補正は自動測定モードにて測定する
周波数6.28ラジアン/秒
粘度測定温度は150℃
本発明で使用する少なくとも1種の分散液中に含まれる重合体1次粒子の粘度は、通常用いられる粘度を外れるものである。通常用いることができるとされる分散液中に含まれる重合体1次粒子の粘度は、凡そ200〜400Pa・秒である。この理由は、前記範囲未満の重合体1次粒子を用いてトナーを製造した場合は、熱定着時に加熱部材表面にトナーが付着してホットオフセットが発生し易く、トナーの製造工程においても製造装置への固着等の問題を生じ易くなり、また、一方で上記範囲を超える重合体1次粒子用いてトナーを製造した場合は、熟成工程時においてトナーの円形化に時間がかかり、樹脂近傍付近(重合体粒子の内部及び/又は表面部)のワックスの変性が起きてしまい、画像評価としてカブリが発生してしまうからである。
2種以上の重合体1次粒子を含有する分散液を混合して得られる混合重合体1次粒子の仮想粘度は下記式[1]に従い、計算から求められる。
当該仮想粘度は、通常用いることができるとされる重合体1次粒子の粘度であり、通常、200〜400Pa・秒であり、好ましくは200〜350Pa・秒であり、更に好ましくは200〜300Pa・秒である。この理由は、上記範囲未満の重合体1次粒子を用いてトナーを製造した場合は、熱定着時に加熱部材表面にトナーが付着してホットオフセットが発生し易く、トナーの製造工程においても製造装置への固着等の問題を生じ易くなる。また、一方で上記範囲を超える重合体1次粒子用いてトナーを製造した場合は、後段で詳しく述べる熟成工程時において、トナーの円形化に時間がかかり、樹脂近傍付近のワックスの変性が起きてしまい、画像評価としてカブリが発生してしまうからである。
<4−1>平均粒径の測定
平均粒径は、日機装社製、型式Microtrac Nanotarc150(以下ナノトラックと略す)を用いて同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2.-019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を溶媒に用い、溶媒屈折率:1.333、測定時間:100秒、測定回数:1回で、粒子屈折率:1.59、透過性:透過、形状:真球形、密度:1.04の条件で、取り扱い説明書に記載された方法で測定する。全粒子の積算個数が50%に相当する粒径を個数平均粒径(Dn)、全粒子の積算体積が50%に相当する粒径を体積平均粒径(Dv)と定義する。
本発明で用いる少なくとも1種の重合体1次粒子の個数平均粒径(単に、数平均粒径ともいう)は、好ましくは80nm以上であり、より好ましくは100nm以上であり、更に好ましくは110nm以上である。上記範囲未満の場合は、急激な凝集が進み、結果として粒度分布がシャープでないトナーが得られてしまい、当該トナーを使用した場合、画質として好ましくないカブリやカスレが発生してしまう。また、上限値としては好ましくは300nm以下であり、より好ましくは250nm以下であり、更に好ましくは200nm以下である。上記範囲を超える場合、トナーの粒子径をコントロールできず、製造工程上、品質の安定性がよくない。
2種以上の重合体1次粒子分散液を混合するときに、夫々の重合体1次粒子の個数平均粒径の最大のものと最小のものとの差が80nm以下であることが好ましい。より好ましくは60nm以下であり、更に好ましくは50nm以下である。理想的には、凝集工程において制御し易い観点から夫々の重合体1次粒子は全く同一の個数平均粒径であることが望ましいが、実際の工業的な見地からその差は1nm以上である。上記上限範囲を超える場合は、凝集工程において部分的に急凝集が発生して、得られる凝集粒子の粒度分布がブロードになり、シャープな粒度分布を有するトナー粒子が得られなくなる。粒度分布がシャープでないトナーの画像評価としては、画質として好ましくないカブリやカスレが発生してしまう。また、過度の分級工程が必要とするため歩留まりが悪くなる。
<5−1>ガラス転移点(Tg)の測定方法
重合体1次粒子を含有する分散液を凍結乾燥させた後、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ社製、DSC220)を用い、1回目30℃から210℃まで10℃/分で昇温、その後30℃まで20℃/分で降温し、さらに110℃まで10℃/分で昇温した時のDSC吸熱曲線の転移(変曲)開始部に接線を引き、2つの接線の交点の温度として求めた。
本発明で用いる少なくとも1種の重合体1次粒子のガラス転移点は、好ましくは50℃以上であり、より好ましくは55℃以上、更に好ましくは60℃以上である。上記範囲未満の場合はトナー同士が結着し保存安定性が悪化し易い。一方で上限値としては、好ましくは70℃以下であり、より好ましくは65℃以下であり、更に好ましくは63℃以下である。上記範囲を超える場合は定着性が低下してしまう。
<6−1>重量平均分子量(Mw)の測定方法
<試料調整>
分散液を凍結乾燥し、テトラヒドロフラン(THF)中に試料濃度が約0.5〜5mg/mlになるように入れて、12時間以上放置した後、ポアサイズ0.2〜0.5μmのサンプル処理フィルターを通過させたものを試料とする。
重合体1次粒子のTHF可溶成分を、以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。測定装置として、HLC−8020(東ソー社製)を使用して、40℃のチャンバー内でカラム(ポリマーラボラトリー社製、PL-gel Mixed-B 10μ)を安定させ、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、前記試料を約0.1ml(試料濃度約0.1%)注入して測定する。試料の分子量は単分散ポリスチレン標準試料(東ソー社製、Std1:8.42×106、1.09×106、3.55×105、9.64×104、1.67×104、5.97×103、1.05×103 ;Std2:3.84×106、7.06×105、1.90×105、3.79×104、9.10×103、2.63×103 )上記7種類の標準ポリスチレンを溶解して作成した標準サンプル(Std1)、上記6種類の標準ポリスチレンを溶解して作成した標準サンプル(Std2)を作成し、この2つを併せて検量線を作成し、重量平均分子量を算出する。
本発明で用いる少なくとも1種の重合体1次粒子の重量平均分子量の下限値としては、好ましくは20000以上であり、より好ましくは30000以上であり、更に好ましくは40000以上である。上記範囲未満であると、トナーの耐久性が低下してしまい保存安定性や流動性が低くなる。
本発明の静電荷像現像用トナーは、乳化重合凝集法に基づき製造される。その概要を述べれば、例えば、モノマーを分散させ重合体1次粒子分散液を調整する工程(以下、重合工程という)、少なくとも前記重合体1次粒子分散液、他の重合体1次粒子分散液および着色剤分散液を混合して混合分散液を調整する工程(混合工程)、次いで前記混合分散液に凝集剤を添加して凝集させて、所定の粒径に達したところで加熱融着させてトナー母粒子を形成する工程(以下、凝集・融着工程)、前記トナー母粒子を濾過後、洗浄して乾燥しトナー母粒子を得る工程(洗浄・乾燥工程)、前記トナー母粒子に外添剤を外添する工程(外添工程)を有するものである。
乳化重合凝集法によりトナーを製造する場合、水系媒体中に、乳化重合により得た重合体一次粒子、着色剤、荷電制御剤、ワックス等の各粒子を分散させ、該分散液に対し攪拌を加えつつ重合体一次粒子、着色剤、荷電制御剤、ワックス等を凝集させ、合一させて造粒してトナーを製造する。より具体的には、重合性単量体を乳化重合し重合体1次粒子分散液を得て、その分散液と着色剤等の分散液を混合し、凝集及び加熱融着をさせて合一し、トナー粒子を得る。また必要に応じて、樹脂微粒子を凝集粒子表面に付着させ、加熱・融着させて、トナー粒子を得てもよい。
重合体1次粒子の結着樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のαーメチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類、それら単独重合体あるいは共重合体を例示することができ、特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレンーアクリル酸アルキル共重合体、スチレンーメタクリル酸アルキル共重合体、スチレンーアクリルニトリル共重合体、スチレンーブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
係る仮想粘度が200〜400Pa・秒を満足するように、重合体一次粒子を含有する分散液の混合比率を適宜決定する。重合体一次粒子を含有する分散液は2種以上、好ましくは2〜5種類適宜選択して用いられる。そして、本発明のトナーの製造方法においては、上記2種以上の重合体1次粒子分散液を混合した分散液に、次いで、着色剤粒子、必要に応じて荷電制御剤、ワックスなどの配合成分の粒子は、同時にあるいは逐次に混合して分散する。また、予めそれぞれの成分の分散液、即ち、2種以上の重合体一次粒子分散液を混合した分散液、着色剤粒子分散液、必要に応じ荷電制御剤分散液、ワックス微粒子分散液を作製しておき、これらを混合して混合分散液を得てもよい。後者の方法の方が、十分に分散した混合分散液が得られ凝集が制御し易く好ましい。
上記の各粒子の混合分散液を凝集工程で凝集して粒子凝集体を作成するが、この凝集工程においては、(1)加熱して凝集を行う方法、(2)電解質を加えて凝集を行う方法、(3)pHを調整して行う方法、或いはこれらの組み合わせ方法などがある。
上記の各工程を経ることにより得た粒子凝集体は、公知の方法に従って固液分離し、粒子凝集体を回収し、次いで、これを必要に応じて、洗浄した後、乾燥することにより目的とするトナー粒子を得ることができる。このようにして、体積平均粒径が3〜8μmと比較的小粒径のトナーを製造することができる。しかもこうして得られたトナーは、粒度分布がシャープで、高画質及び高速化を達成するための乳化重合凝集トナーとして適したものである。ここで、トナー母粒子の粒径はベックマン・コールター社製マルチサイザーIII(アパーチャー径100μm、以下マルチサイザーと略す)を用い、分散媒には同社アイソトンIIを用い分散質濃度0.03%になるように分散させて測定した値とする。
以上述べた本発明の方法により製造されたトナーには、流動性や現像性を制御する為に公知の外添剤を添加してもよい。外添剤としては、シリカ、アルミナ、チタニア、等の各種無機酸化粒子(必要に応じて疎水化処理する)、ビニル系重合体粒子等が使用でき、これらを組み合わせて用いることも出来る。外添剤の添加量は、トナー粒子に対して0.05〜5重量部の範囲が好ましい。トナーに外添剤を添加する方法は限定されず、一般にトナーの製造に用いられる混合機を使用することができ、例えばヘンシェルミキサー、V型ブレンダー、レディゲミキサー等の混合機により均一に攪拌、混合することによりなされる。
ペンタエリスリトールテトラステアリルエステル(日本油脂社製H476、表面張力:37.4mN/m、融点ピーク1温度59℃、融点ピーク2温度68℃、融解ピーク1半値幅9.1℃、融解ピーク2半値幅8.5℃、結晶化温度41℃、結晶化ピーク半値幅6.7℃)30部(600g)、20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製、ネオゲンS20A、以下20%DBS水溶液と略す)2.8部、脱塩水67.2部を90℃に加熱してホモミキサー(特殊機化工業社製、マークII fモデル)を用いて10分間攪拌した。次いでこの分散液を90℃に加熱し、ホモジナイザー(ゴーリン社製、15−M−8PA型)を用いて25MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで粒子径を測定しながら体積平均粒径(Dv)が250nmになるまで分散してワックス分散液A1(エマルション固形分濃度=30.6%)を作製した。
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積2リットル、内径250mm、高さ420mm)にワックス分散液A1を42.9部(729.0g)、脱塩水336部を仕込み、窒素気流下で70℃に昇温し、攪拌しながら8%過酸化水素水溶液3.2部、8%L(+)アスコルビン酸水溶液3.2部を一括添加した。
重合体一次粒子分散液aの調製において、製造条件を実質的に同様にして重合体一次粒子分散液b〜iを調製した。上記で製造した重合体一次粒子分散液a〜iの9種類について、その物性値を表2にまとめた。この9種類の分散液は実質的に同様の条件で製造されたものであるが、表2の数値から明らかなように、各分散液の数平均粒径(Dn)及び重量平均分子量(Mw)のバラツキは小さいにもかかわらず、150℃粘度値のみが相対的に大きく変動している事情がわかる。150℃粘度値が大きく変動した要因として、モノマー類の組成比、乳化剤水溶液や開始剤水溶液の滴下条件、反応時の撹拌条件等において、厳密に同一の製造条件とする制御が困難であること、製造後の保存状態などに起因したものと推測される。なお、分散液の製造に当たっての製造条件は下記の範囲内に制御したものである。
モノマー組成比:±2%
撹拌回転数:±10%
反応温度:±5℃
反応時間:±5分
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器(内容積21リットル、内径250mm、高さ420mm)に20%DBS水溶液2.0部、脱塩水317部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、攪拌しながら8%過酸化水素水溶液3.2部、8%L(+)アスコルビン酸水溶液3.2部を一括添加した。この一括添加の時点を重合開始と定めた。その5分後、下記の表3に示すモノマー類と乳化剤水溶液の混合物を重合開始から5時間かけて滴下し、下記の開始剤水溶液は重合開始から6時間かけて添加し、更に攪拌しながら90℃で1時間保持した。
攪拌機(プロペラ翼)を備えた内容積300Lの容器に、トルエン抽出液の紫外線吸光度が0.02であり、真密度が1.8g/cm3のファーネス法で製造されたカーボンブラック(三菱化学社製、三菱カーボンブラックMA100S)20部(40kg)、20%DBS水溶液1部、非イオン界面活性剤(花王社製、エマルゲン120)4部、電気伝導度が2μS/cmのイオン交換水75部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。
<トナー用母粒子Aの製造>
攪拌装置(ダブルヘリカル翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた混合器(容積12リットル、内径208mm、高さ355mm)に、重合体一次粒子分散液a60重量%と重合体一次粒子分散液g40重量%の混合重合体1次粒子分散物を固形分として95部(1092g)、及び20%DBS水溶液を固形分として0.1部仕込み、内温12℃で5分間均一に混合した。続いて攪拌を続けながら内温12℃で第一硫酸鉄の5%水溶液をFeSO4・7H2Oとして0.52部を5分かけて添加した。更に、着色剤微粒子分散液Aを固形分として6部を5分かけて添加し、内温12℃のまま均一に混合した。更に同一の条件のまま0.5%硫酸アルミニウム水溶液を滴下した(樹脂固形分に対しての固形分が0.10部)。その後攪拌しながら30分かけて内温50℃に昇温して、その後90分かけて51.5℃まで昇温した。ここでマルチサイザーを用いて体積中位径(Dv50)を測定したところ7.2μmであった。その後、攪拌しながら被覆用重合体分散液Aを固形分として5部を7分かけて添加してそのまま60分保持し、20%DBS水溶液(固形分として6部)を10分かけて添加してから20分かけて70℃に昇温し更に20分かけて90℃まで昇温した。その後、30分かけて96℃まで昇温した。
三井鉱山社製ヘンシェルミキサー内に、トナー用母粒子A100部(1000g)を投入し、続いてシリコーンオイルで疎水化処理された体積平均一次粒径0.04μmのシリカ微粒子0.5部と、シリコーンオイルで疎水化処理された体積平均一次粒径0.012μmのシリカ微粒子2.0部とを添加し、攪拌・混合して篩別する事により現像用トナーAを得た。得られた現像用トナーAについて、下記の評価を行い、その結果を表4に示した。
得られた現像用トナーは非磁性一成分フルカラープリンターであるHP4600(定着速度95.8mm/sec、ニップ幅7.4mm)のマゼンタ、イエローカートリッジに装填し、マゼンタ色(実際の印字は黒トナー一層分の現像)、レッド色(実際の印字は黒トナー二層分の現像)で、A4標準紙(紀州製紙:FCドリーム紙)上に紙前半分のベタを印字し、後半部分のオフセットを見た。
オフセット×: 目視でオフセットが観察される
現像用トナーは上記と同様のHP4600のブラックカートリッジに装填し、6000枚の連続印字を行った。かぶりの測定は初期および6kp印字後それぞれで印字前及び印字後の標準紙における白地部分の色差を、X−Rite938(X−Rite社製)にて測定し、△Eの大きさにより下記の基準で判定した。
かぶり×: 1.0≦△E
更に現像用トナー250gをポリ袋に入れ、45℃、85%の恒温恒湿槽に48時間放置した後に上記と同様の方法で、初期印字を行った。かぶりも上記と同様の方法で測定した。
実施例1において使用した原料となる重合体1次粒子分散液a及びgの代わりに、b及びh(実施例2)又はc及びi(実施例3)を所定の割合で混合した以外は実施例1と同様にして現像用トナーを製造した。結果を表4に示した。
実施例1において使用した混合重合体1次粒子分散液の代わりに、重合体1次粒子分散液d単独、重合体1次粒子分散液e単独又は重合体1次粒子分散液f単独を使用した以外は実施例1と同様にして現像用トナーを製造した。結果を表4に示した。
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像槽
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材
72 下部定着部材
T トナー
P 記録用紙
Claims (10)
- 2種以上の重合体1次粒子を含有する分散液を凝集してトナーを製造する方法において、該分散液が重合体1次粒子を含有する2種以上の分散液を混合して得られたものであり、かつ、少なくとも1種の分散液中に含まれる重合体1次粒子の粘度(測定温度150℃)が200〜400Pa・秒の範囲を外れることを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 2種以上の重合体1次粒子の個数平均粒径(Dn)の最大のものと最小のものの差が80nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 少なくとも1種の重合体1次粒子の個数平均粒径(Dn)が80nm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 少なくとも1種の重合体1次粒子のガラス転移点(Tg)が50℃以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 少なくとも1種の重合体1次粒子の重量平均分子量が20000以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 分散液が乳化重合によって得られたものであり、該分散液の凝集に際して、ワックス、着色剤又は帯電制御剤が共存することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 分散液を凝集後、混合重合体1次粒子のTg+20℃〜Tg+80℃の間で熟成処理工程が付加されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法(但し、Tgはガラス転移点を示す。)
- 凝集粒子を架橋された樹脂微粒子で被覆する工程が付加されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
- 定着速度が70〜200mm/秒である画像形成装置に用いることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の製造方法で製造された静電荷像現像用トナー。
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