JP2008164772A - トナーおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に満杯検知方式の現像手段に用いられても、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できるトナーを提供する。また、満杯検知方式の現像手段を用いているにもかかわらず、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】本発明のトナーは、非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する際に使用されるトナーであって、トナー母粒子と、トナー母粒子100質量部に対して0.5〜3.0質量部の導電性微粒子とを含有し、誘電正接が0.0015〜0.0032である。本発明の画像形成装置は、現像容器内のトナー満杯状態を検知して、得られた満杯検知結果に応じてトナー補給を行う満杯検知方式の現像手段を備え、該現像手段に上述したトナーが補給されることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する際に使用されるトナーに関する。さらには、非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真法における現像方式として、現像手段の小型化やコストを削減できることから、現像剤にキャリアが含まれない非磁性1成分現像方式を適用することがある。
非磁性1成分現像方式では、キャリアを使用しないため、トナーを帯電させる手段として規制ブレード等の限られた手段しか適用できない。そのため、トナーに高い帯電性が求められる。
また、一般に、トナーは長時間の使用により劣化して帯電性が低下するが、帯電性が低下したトナーに新たに帯電性の高いトナーが補給されると、帯電性にバラツキが生じて、補給カブリが発生することがあった。
これらのことから、高い帯電性を確保し、かつ、長時間にわたってトナーの帯電性を維持させるために、トナーの誘電正接(Tanδ)を低くすることが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1に記載のトナーによれば、トナーが残り少なくなった際に外部からトナー補給を行う残量検知方式のトナー補給手段を有する現像手段に適用した場合には、カブリを抑制できるとされている。これは、トナーの誘電正接を低くした結果、帯電立ち上がり性、帯電保持性が高くなり、残留トナーと補給トナーとが混合しても帯電を均一にできるためと思われる。
特開平11−295923号公報
しかし、特許文献1に記載のトナーを用いても、長時間の使用によりチャージアップしてしまい、新たなトナーが補給された際には、残留したトナーとの帯電性の違いから、補給カブリが発生することがあった。特に、補給カブリの発生は、印刷する原稿が低濃度である場合に顕著であった。
そのため、非磁性1成分現像方式では、現像手段内のトナーを使い切り、トナー補給を省略できる、いわゆるカートリッジタイプが主流とされていた。しかし、カートリッジタイプはトナー量に限りがあるため、カートリッジの交換を要するという欠点を有している。このことから、カートリッジタイプ以外でも適用可能にするために、補給カブリが発生しにくい非磁性1成分のトナーが求められている。
さらに、トナー量が一定に保たれるように外部からトナーを補給する満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段を画像形成に適用した場合には、現像装置内のトナーの帯電性が、残量検知方式のトナー補給手段を有する現像装置内のトナーの帯電性と異なる。そのため、残量検知方式のトナー補給手段を有する現像手段にてカブリを抑制できた特許文献1に記載のトナーを、満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段に用いても、補給カブリを解消することはできなかった。
さらに、トナーにおいては、高温高湿環境下でも安定に画像を形成できるものが求められている。
本発明は、前記事情を鑑みてなされたものであり、特に満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段に用いられても、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できるトナーを提供することを目的とする。また、満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段を用いているにもかかわらず、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
[1] 非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する際に使用されるトナーであって、トナー母粒子と、トナー母粒子100質量部に対して0.5〜3.0質量部の導電性微粒子とを含有し、誘電正接が0.0015〜0.0032であることを特徴とするトナー。
[2] トナー母粒子の平均円形度が0.97以上であることを特徴とする[1]に記載のトナー。
[3] 現像容器内のトナー満杯状態を検知して、得られた満杯検知結果に応じてトナー補給を行う満杯検知方式の現像手段用であることを特徴とする[1]または[2]に記載のトナー。
[4] 現像容器内のトナー満杯状態を検知して、得られた満杯検知結果に応じてトナー補給を行う満杯検知方式の現像手段を備え、該現像手段に[3]に記載のトナーが補給されることを特徴とする画像形成装置。
本発明のトナーは、特に満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段に用いられても、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できる。
本発明の画像形成装置は、満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段を用いているにもかかわらず、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できる。
(トナー)
本発明のトナーは、非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する際に使用されるものであり、トナー母粒子と導電性微粒子とを含有するものである。
[トナー母粒子]
トナー母粒子は、例えば、結着樹脂(バインダ樹脂)の粒子中に、着色剤、電荷制御剤などが含まれるものである。
結着樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレン系共重合体などのスチレン系樹脂;ポリメチルメタクリレートなどのアクリル系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの塩化ビニル系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリウレタン系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;ビニルエーテル系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。なかでもスチレン系樹脂が好ましく、スチレン系共重合体が特に好ましい。
着色剤としては、例えば、無機顔料、有機顔料、合成染料などが挙げられる。これら着色剤は、それぞれ単独で用いてもよく、例えば、1種または2種以上の無機顔料および/または有機顔料と、1種または2種以上の染料とを組み合わせて用いてもよい。
無機顔料としては、例えば、金属粉系顔料(例えば、鉄粉、銅粉など。)、金属酸化物系顔料(例えば、マグネタイト、フェライト、ベンガラなど。)、カーボン系顔料(例えば、カーボンブラック、ファーネスブラックなど。)などが挙げられる。
有機顔料としては、例えば、アゾ系顔料(例えば、ベンジジンイエロー、ベンジジンオレンジなど。)、酸性染料系顔料および塩基性染料系顔料(例えば、キノリンイエロー、アシッドグリーン、アルカリブルーなどの染料を沈澱剤で沈澱させたもの、ローダミン、マゼンタ、マカライトグリーンの染料をタンニン酸、リンモリブデン酸などで沈澱させたものなど。)、媒染染料系顔料(例えば、ヒドロキシアントラキノン類の金属塩類など。
)、フタロシアニン系顔料(例えば、フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンなど。)、キナクドリン系顔料およびジオキサン系顔料(例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレットなど。)などが挙げられる。
合成染料としては、例えば、アニリン黒、アゾ染料、ナフトキノン染料、インジゴ染料、ニグロシン染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、トリおよびジアリルメタン染料などが挙げられる。
上記着色剤の配合量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは、1〜50質量部であり、より好ましくは、1〜20質量部である。
荷電制御剤は、トナーの帯電レベルや帯電立ち上がり性(短時間で一定の電荷レベルに帯電される能力を示す指標)を向上させたり、トナーの耐久性や安定性などの特性を向上させたりするために配合される。また、トナーが正に帯電される場合には、正帯電性の荷電制御剤が配合され、トナーが負に帯電される場合には、負帯電性の荷電制御剤が配合される。
上記正帯電性の荷電制御剤としては、例えば、4級アンモニウム化合物(例えば、ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロールイド等の4級アンモニウム塩);ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オキサジン誘導体(1,2−オキサジン、1,3−オキサジン、1,4−オキサジン)、チアジン(1,2−チアジン、1,3−チアジン、1,4−チアジン)、トリアジン(1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン)、オキサジアジン誘導体(2H−1,2,3−オキサジアジン、4H−1,2,4−オキサジアジン、6H−1,3,4−オキサジアジンなど。)、チアジアジン誘導体(2H−1,2,3−チアジアジン、4H−1,2,4−チアジアジン、6H−1,3,4−チアジアジンなど。)、テトラジン(1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジンなど。)、オキサトリアジン(1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジンなど。)、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどの含窒素複素環式化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディーブラック3RLなどのアジン系化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン系化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン系化合物からなる酸性染料;ナフテン酸、高級脂肪酸などの金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミドなどが挙げられる。
これら正帯電性荷電制御剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、より迅速な帯電立ち上がり性を得るという観点からは、好ましくは、4級アンモニウム化合物が挙げられる。
また、4級アンモニウム塩を有する樹脂またはオリゴマー;カルボン酸塩を有する樹脂またはオリゴマー;またはカルボキシ基を官能基として有する樹脂またはオリゴマーなども正帯電性荷電制御剤として使用することができる。
より具体的には、例えば、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシ基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシ基を有するアクリル系樹脂、カルボキシ基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシ基を有するポリエステル系樹脂などが挙げられる。
上記4級アンモニウム塩としては、例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位などが用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。
また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドなどのヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
上記負帯電性の荷電制御剤としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物などが挙げられる。具体例としては、アルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナートなどのアセチルアセトン金属錯体またはその塩;3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロムなどのサリチル酸系金属錯体またはその塩などが挙げられる。
上記荷電制御剤の配合量は、結着樹脂100質量部に対して、好ましくは1〜15質量部、より好ましくは1.5〜8質量部、特に好ましくは2〜7質量部である。荷電制御剤の配合量が1質量部以上であれば、トナーを安定して帯電させることができ、また、荷電制御剤の分散性が高くなり、カブリをより防止できる。一方、荷電制御剤の配合量が15質量部以下であれば、耐環境性が向上し、特に、高温高湿環境下での帯電不良をより防止できる。
トナー母粒子は、体積基準の粒度分布(累積分布)におけるメジアン径(D50)が5〜8μmであることが好ましく、5.5〜7.5μmであることがより好ましい。トナー母粒子の体積基準のメジアン径(D50)が5μm以上であれば、帯電させたトナーを現像ロール上に付着させて薄層を形成する際に、適度な付着力が得られ、またトナーの流動性が良好となる。該メジアン径(D50)が8μm以下であると画質が良好となる。
トナー母粒子の平均円形度は0.97以上であることが好ましく、0.97〜0.99のであることがより好ましい。トナー母粒子の平均円形度が0.97以上であれば、トナー同士の接触点が少なくなるため、電荷が抜けにくくなり、トナーを容易に帯電させることができる。なお、平均円形度が0.99を超えるトナーの製造は困難である。
ここで、円形度は、粒子の2次元投影像と同じ面積をもつ円の周囲長を、2次元投影像の周囲長で除することにより求められる値であり、フロー式粒子像分析装置により測定される値である。フロー式粒子像分析装置としては、例えば、シスメックス(株)製の型式「FPIA−2100」などを用いることができる。
平均円形度は、2以上の粒子の各円形度を平均した値のことである。
前記平均円形度のトナー母粒子を得るためには、例えば、懸濁重合法または乳化重合凝集法により製造すればよい。
懸濁重合法によりトナー母粒子を製造する場合には、結着樹脂を形成するモノマー、着色剤、荷電制御剤、架橋剤などを、水系媒体(例えば、水または水と水混和性溶媒との混合溶媒)中に分散させ、さらに、必要に応じて、上記水系媒体中に懸濁安定剤などを含有させる。次いで、上記水系媒体を攪拌して、結着樹脂を形成するモノマーなどを含む成分を水系媒体中で適当な粒子径とし、その後、重合開始剤を添加し、加熱して重合することにより、トナー母粒子を得る。
架橋剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどの芳香族ジビニル化合物;エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物などが挙げられる。これらは単独でまたは2種類以上を組み合わせて用いることができる。架橋剤の添加量は、結着樹脂を形成するモノマー100質量部に対して、好ましくは0.1〜10質量部である。
懸濁安定剤は、例えば、重合反応後に酸洗浄により容易に除去できるもの(水中で、中性またはアルカリ性を示すもの)が好ましい。このような懸濁安定剤としては、例えば、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの無機化合物;例えば、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロースなどの有機化合物またはそれらのナトリウム塩が挙げられる。懸濁安定剤の添加量は、結着樹脂を形成するモノマー100質量部に対して、0.2〜10質量部とすることが好ましい。
上記懸濁安定剤を微細化するために、結着樹脂を形成するモノマー100質量部に対して、界面活性剤を0.001〜0.5質量部添加してもよい。界面活性剤としては、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウムなどが挙げられる。
懸濁重合時の水系媒体量は、結着樹脂を形成するモノマー100質量部に対して、好ましくは300〜1000質量部である。
重合開始剤としては、例えば、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ・ジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシドなどの過酸化物系重合開始剤などが挙げられる。重合開始剤は1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。重合開始剤の添加量は、結着樹脂を形成するモノマー100質量部に対して、好ましくは0.5〜20質量部である。
乳化重合凝集法によりトナー母粒子を作製する場合には、乳化重合により調製された樹脂分散液と、溶媒に着色剤、荷電制御剤などを分散させて調製された添加剤分散液とを混合して、トナー母粒子の粒子径に相当する凝集粒子を形成した後、これを加熱して融合させて、トナー母粒子を得る。
上記樹脂分散液を調製するための乳化重合では、例えば、結着樹脂を形成するモノマーと、架橋剤と、イオン交換水と、水溶性重合開始剤とを所定の割合で混合し、例えば、10〜90℃、攪拌速度10〜1000回転/分で、1〜24時間程度で反応させればよい。上記乳化重合は、好ましくは、不活性ガス(例えば、窒素ガスなど。)雰囲気下で行われる。
水溶性重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩;2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などの水溶性アゾ系重合開始剤;過酸化水素などの水溶性ラジカル重合開始剤;上記過硫酸塩などと、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウムなどの還元剤とを組み合わせたレドックス系重合開始剤などが挙げられる。
樹脂分散液と添加剤分散液とを混合する際には、分散性が高くなることから、分散剤を配合し、ボールミルなどの分散手段で分散混合することが好ましい。
上記分散剤としては、例えば、硫酸エステル塩系(例えば、ドデシル硫酸ナトリウムなど。)、スルホン酸塩系(例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムなど。)、リン酸エステル系、石鹸系、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン界面活性剤;例えば、アミン塩型、4級アンモニウム塩型(例えば、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモニウムクロライドなど。)などのカチオン界面活性剤;例えば、ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系などの非イオン界面活性剤などが挙げられる。なかでも、アニオン界面活性剤、カチオン系界面活性剤が好ましい。また、非イオン界面活性剤は、アニオン界面活性剤またはカチオン界面活性剤と併用することが好ましい。上記界面活性剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
凝集粒子を形成するには、例えば、凝集剤として塩化ナトリウムなどの塩を添加する。この凝集剤の添加方法は、上記の樹脂分散液と添加剤分散液とを混合して得られる混合分散液に、上記分散剤の水溶液を、攪拌下、10分〜24時間程度の時間をかけて滴下すればよい。このとき、混合分散液の温度は、樹脂分散液中の樹脂のガラス転移温度(Tg)未満であることが好ましい。
凝集粒子を成長させた後、樹脂分散液中の樹脂のガラス転移温度(Tg)以上に昇温して、凝集粒子を融合させる。凝集粒子の融合は、例えば、10分〜24時間程度攪拌しながら行われる。
[導電性微粒子]
導電性微粒子としては、例えば、酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化チタン(チタニア)等の酸化物粒子が導電性酸化物で被覆されたものが挙げられる。ここで、導電性酸化物としては、例えば、アンチモンドープ酸化スズ、スズドープ酸化インジウムなどが挙げられる。
導電性微粒子は、添加した効果を充分に発揮できる点で、トナー母粒子の表面に付着していることが好ましい
導電性微粒子の導電性は、具体的には、体積抵抗率が1〜1×10Ω・cmであることが好ましい。導電性微粒子の体積抵抗率が1Ω・cm以上であれば、トナーのチャージアップを容易に防止でき、1×10Ω・cm以下であれば、トナーの帯電低下を防止できる。
導電性微粒子の遠心沈降法により測定した平均粒子径は0.20〜0.50μmであることが好ましい。導電性微粒子の平均粒子径が0.20μm以上であれば、導電性微粒子の取り扱い性が向上し、0.50μm以下であれば、導電性微粒子の分散性が高くなる。
導電性微粒子のSEMにより測定した一次平均粒子径は0.01〜0.5μmであることが好ましい。導電性微粒子の一次平均粒子径が0.01μm以上であれば、導電性微粒子の取り扱い性が向上し、0.50μm以下であれば、導電性微粒子の分散性が高くなる。
導電性微粒子の含有量は、トナー母粒子100質量部に対して0.5〜3.0質量部であり、好ましくは、1.0〜2.0質量部である。導電性微粒子の含有量が0.5質量部以上であれば、トナーのチャージアップを容易に防止でき、3.0質量部以下であれば、トナーの帯電低下、特に高温高湿環境下での帯電低下を防止できる。
[非導電性微粒子]
トナーには、必要に応じて、非導電性微粒子が含まれてもよい。
非導電性微粒子としては、例えば、チタニア微粒子、シリカ微粒子などが挙げられる。ここでいう非導電性とは、体積抵抗率が1×10Ω・cmを超えることをいう。
非導電性微粒子の平均1次粒子径は、好ましくは、5〜100nmであり、より好ましくは、8〜30nmである。
非導電性微粒子の含有量は、トナー母粒子100質量部に対して、好ましくは、0.1〜5質量部である。非導電性微粒子の含有量が0.1質量部以上であれば、トナーの流動性を確保でき、5質量部以下であれば、微粒子が定着性を阻害することはない。
[トナーの誘電正接]
トナーの誘電正接(tanδ)は0.0015〜0.0032であり、好ましくは0.0020〜0.0028である。ここで、トナーの誘電正接とは、トナーに交流電圧を印加した際に流れる伝導電流(I)と誘電分極により流れる反復電流(I)との比(I/I)である。誘電正接が低い程、電荷を保持しやすい、すなわち、帯電しやすい。
誘電正接が0.0015未満であると、トナーの固有抵抗が高くなりすぎてチャージアップし、0.0032を超えると、帯電の立ち上がり性が不充分になる。
トナーの誘電正接を前記範囲にするためには、例えば、トナー母粒子を得るための懸濁重合において、重合開始剤添加前の攪拌時間を調整すればよい。例えば、攪拌時間を長くした場合には、トナー母粒子中の荷電制御剤の分散性が向上し、トナーの導電性が高くなって、誘電正接が小さくなる。
以上説明したトナーにあっては、トナー母粒子に対して特定量の導電性微粒子を含有しているため、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できる。しかも、とりわけ補給カブリが発生しやすい満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段に用いられても、補給カブリの発生を防止できる。
(画像形成装置)
本発明の画像形成装置の一実施形態例について説明する。
図1に、本実施形態例の画像形成装置を示す。本実施形態例の画像形成装置10は、像担持体(感光体ドラム)11、レーザスキャニングユニット12、帯電部材13、及び満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段14を有しており、現像手段14は各色現像部14a〜14dを備えている。
例えば、現像手段14は、ブラック(BK)現像部14a、マゼンタ(M)現像部14b、シアン(C)現像部14c、及びイエロー(Y)現像部14dを備えており、各色現像部14a〜14dは現像容器15、トナー供給ローラ16、及び現像ローラ17を有している。現像手段14には駆動部(図示せず)がクラッチを介して接続されて回転駆動されて、各色現像部14a〜14dの現像ローラ17を順次感光体ドラム11に対向した現像位置とさせて、感光体ドラム11上の静電潜像を現像して、感光体ドラム11上にトナー像を形成する。
感光体ドラム11の周囲にはクリーニング用摺擦部材18及びクリーニング手段19が配置され、感光体ドラム11に当接して中間転写ベルト20が配置され、中間転写ベルト20を挟んで感光体ドラム11と1次転写ローラ21が対向している。この中間転写ベルト20は駆動ローラ22及び従動ローラ23に張架され、中間転写ベルト20は実線矢印で示す方向に回転駆動される。また、中間転写ベルト20を挟んで駆動ローラ22と対向して2次転写ローラ24が配設されている。
感光体ドラム11上のトナー像は1次転写ローラ21によって中間転写ベルト20上に転写される(1次転写)。給紙カセット25から給紙経路26を介して記録用紙(以下、用紙と略す。)が、駆動ローラ22と2次転写ローラ24とのニップ部である2次転写位置に搬送され、2次転写位置で中間転写ベルト20上のトナー像が用紙に転写される(2次転写)。その後、用紙は定着手段27に搬送されて、ここで用紙上のトナー像が定着され、用紙は排紙経路28を通って排紙トレイ29に排紙される。
図2は図1に示した現像部(ブラック現像部)14aの詳細を示す断面図である。なお、図1に示した他の現像部14b〜14dもブラック現像部14aと同様にして構成されている。図2において、現像容器15は、用紙の幅方向である第1の方向に延びてトナー(非磁性1成分現像方式のトナー)が収納されるトナー収納室15aと、供給ローラ16および現像ローラ17が配置されるローラ収納室15bとに分割されており、トナー収納室15aとローラ収納室15bとは境界壁15cによって仕切られている。境界壁15cには、第1および第2の開口部15d,15eが形成されている。
トナー収納室15aは、それぞれが互いに交わって第1の方向に延在する第1および第2の壁部15g,15hと、図示しないが第1および第2の壁部15g,15hを第1の方向の両端部で支持する第1および第2の端面とを含む。トナー収納室15aの第1および第2の壁部15g,15hの交わる付近において、第1の方向に延在してトナーを攪拌するための攪拌部材30が回転可能に設けられている。トナー収納室15aには、トナーの残量を検出するために、第1および第2の光学系46,47が設けられており、第1および第2の光学系46,47は光軸が攪拌部材30と重ならないように配置されている。
攪拌部材30は回転軸30aに、例えば厚さが40μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムによって形成した攪拌羽根30bを取付けたものである。トナーは攪拌部材30によって攪拌されつつ、境界壁15cの第2の開口部15eからローラ収納室15bに供給され、供給ローラ16によって現像ローラ17に供給される。
現像ローラ17上のトナー層は、例えば厚さ0.08mmのステンレス箔で、規制圧=25N/mに設定された層厚規制部材31によって層厚が規制されるとともに、摩擦帯電されて、現像ローラ17によって感光体ドラム11上の静電潜像が現像される。なお、現像ローラ17と現像容器15との間には、例えば、導電性の高分子量ポリエチレンフィルムを用いて、均一に現像ローラ17に接触するようにウレタンスポンジでバックアップされたシール部材32が配設され、このシール部材32によってトナー漏れを防止している。
現像部14aにトナーを補給する際には、現像手段14を回転駆動して現像部14aを図1に示した補給パイプ33の近傍であるトナー補給位置に位置づける。そして、補給パイプ33の先端部が現像部14aの図2に示す連結部35に挿入されて、トナーコンテナ34からトナーがトナー収納室15aに補給される。
また、第1の開口部15dには、トナー収納室15a側に過充填防止弁15fが設けられていて、過充填防止弁15fはローラ収納室15b内のトナーが過充填になると開かれて、トナーをローラ収納室15bからトナー収納室15aに排出することで、ローラ収納室15b内におけるトナーの過充填を防止している。
さらに、供給ローラ16および現像ローラ17が、図2に示す矢印方向に回転するとすれば、第1の開口部15dは、第2の開口部15eよりも供給ローラ16の回転方向下流側に形成され、第1の開口部15dは供給ローラ16の上端よりも上側に位置している。攪拌部材30は、補給パイプ33から補給された新たなトナーを攪拌して流動させ、トナー収納室15a内のトナーが水平になるようにする。
なお、前述の境界壁15cは、例えばその一部分が厚さ100μmのPETフィルムで形成されており、具体的には供給ローラ16の外周面に沿って、PETフィルムが配置され、このPETフィルムに第2の開口部15eが形成されている。過充填防止弁15fは、例えば、厚さ50μmのPETフィルムで形成されており、前述のようにして第2の開口部15eからローラ収納室15bにトナーが供給されることになるが、ローラ収納室15b内のトナー量が多くなると、トナー粉圧によって過充填防止弁15fがトナーによって押し開けられ、第1の開口部15dが開いて、余分なトナーがローラ収納室15b側からトナー収納室15aに戻される。
上記画像形成装置10の現像手段14はトナー補給手段が満杯検知方式であるため、帯電された未現像トナーが現像ローラ17からトナー収納室15aに回収されてから、再び現像ローラ17に供給されるまでの時間が長くなりがちで、トナーがチャージアップしやすい。そのため、補給カブリを起こしやすい。しかし、画像形成装置10では、導電性微粒子を特定量含み、かつ、誘電正接が特定された上記トナーを用いるため、満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段14を用いているにもかかわらず、補給カブリを防止でき、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できるものと思われる。
(製造例1)トナー母粒子Aの製造方法
スチレン90質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート10質量部、カーボンブラック(MA−77、三菱化学社製)5質量部、離型剤(ユーメックス100TS、三洋化成工業社製)3.0質量部、電荷制御剤N−07(オリエント化学工業社製)2.0質量部、ジビニルベンゼン(架橋剤)1質量部の混合溶液を調製した。この混合溶液を、メディアを入れたボールミルにて3時間攪拌して十分に分散させた後に、重合開始剤2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2質量部を添加し、それにより得られた溶液をイオン交換水400質量部に添加した。更に懸濁安定剤として第三リン酸カルシウム4質量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.1質量部を添加した。次いで、TKホモミキサ(特殊機化工業社製)を用いて、回転数6000rpmで30分間攪拌し、窒素雰囲気下、70℃、100rpmで10時間重合反応させた後、酸洗浄し、第三リン酸カルシウムを除去して、体積平均粒子径7.7μmのトナー母粒子分散液を得た。そして、このトナー母粒子分散液をろ過、洗浄、乾燥して、トナー母粒子を得た。得られたトナー母粒子の平均円形度を測定したところ、0.97であった。
(トナー母粒子分散液の体積平均粒子径の測定方法)
トナー母粒子分散液の体積平均粒子径は、以下の方法により求めた。
すなわち、コールターカウンター社マルチサイザー3で測定し、アパーチャ径100μmを用い、2〜40μmの範囲で測定して体積平均粒子径を求めた。
(トナー母粒子の平均円形度の測定方法)
また、トナー母粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス(株)製の型式「FPIA−2100」)を用いて以下のように測定した。
まず、測定容器中にトナー母粒子20mgを入れ、これに分散媒としてシース液10mlを加えて攪拌し、超音波分散機で60W、3分間分散処理を行って分散液を得た。この分散液のトナー母粒子の濃度は3,000〜10,000個/μLになるように調整した。そして、前記分散液を測定試料とし、シスメックス社製フロー式粒子像分析装置「FPIA−2100」により、粒子の2次元投影像と同じ円周をもつ円の径(円相当径)が1μm以上である粒子1,000〜10,000個について、円形度を測定した。このようにして得られる個々の粒子の円形度の平均値を求めて平均円形度を求めた。
(製造例2)トナー母粒子Bの製造方法
混合溶液のボールミルでの攪拌時間を6時間としたこと以外は製造例1と同様にしてトナー母粒子を得た。
(製造例3)トナー母粒子Cの製造方法
混合溶液のボールミルでの攪拌時間を2.5時間としたこと以外は製造例1と同様にしてトナー母粒子を得た。
(製造例4)トナー母粒子Dの製造方法
混合溶液のボールミルでの攪拌時間を4時間としたこと以外は製造例1と同様にしてトナー母粒子を得た。
(製造例5)トナー母粒子Eの製造方法
混合溶液のボールミルでの攪拌時間を5時間としたこと以外は製造例1と同様にしてトナー母粒子を得た。
(製造例6)トナー母粒子Fの製造方法
混合溶液のボールミルでの攪拌時間を7時間としたこと以外は製造例1と同様にしてトナー母粒子を得た。
(実施例1)
トナー母粒子Aの100質量部に対し、シリカ微粒子RA200(日本アエロジル製)を0.8質量部と、導電性微粒子(EC100、チタン工業社製、体積抵抗率;35Ω・cm)0.5質量部とを添加し、ヘンシェルミキサーで混合攪拌処理して、トナーを得た。
そして、得られたトナーについて、以下のように誘電正接を測定し、また、補給カブリ、高温高湿環境下での地肌カブリを評価した。それらの結果を表1に示す。
なお、導電性微粒子の電気抵抗は以下のようにして測定した。
すなわち、円筒形の金属製セルに約0.5gの試料を充填し、充填した試料に接するように上下に電極を配し、上部電極には荷重147N/cmを加えた。この状態で電極間に電圧V(100V)を印加し、その時に流れる電流I(A)から体積抵抗率RVを測定した。電極と試料の接触面積をScm、試料厚みをMcmとした際の、体積抵抗率RV(単位:Ω・cm)は100V×Scm2/I(A)/M(cm)である。
(誘電正接の測定)
トナーを約196N/cmの圧力で約0.4mm厚のペレット状に成形し、得られたペレットを一対の粉体用電極〔安藤電気(株)製のSE−43型〕間に配置した。そして、電極間に100kHzの交流を印加したときの位相のずれを、LCRメーター(横河ヒューレットパッカード社製インピーダンスアナライザー4192A)に接続し、100KHzの周波数にて誘電正接を測定した。
(補給カブリ)
図1および図2に示す満杯検知方式のトナー補給手段を有する現像手段を備えた画像形成装置10を用いて補給カブリを評価した。
すなわち、現像手段14にトナーを充填し、通常印字(原稿Duty;5%、トナー消費量;約30mg/A4)、低Duty印字(原稿Duty;2%、消費量;約12mg/A4)になるように現像条件を調整し、下記の印刷条件で耐刷した。そして、印刷枚数500枚ごとにトナーを補給し、補給後に地肌カブリを確認し、カブリが発生するまでの紙の枚数を調べた。カブリの発生は、地肌カブリ値(白紙印字部の紙の反射濃度−印字前の紙の反射濃度)が0.01以上になったときとした。紙の反射濃度は東京電色社製TC−6DSで測定した。
なお、印刷枚数2000枚以下でカブリが発生したものは実用性が低い。
[印刷条件]
感光体ドラム径:30mm、感光体ドラムの周速;151mm/秒、現像ローラ径;14mm、S(現像ローラ周速)/D(感光体ドラム周速);1.2、暗電位;270V、明電位;10V、現像バイアス;DC70V、Vpp;1.1kV、周波数f;4kHz、Duty;45%
(高温高湿環境下での地肌カブリ値の測定)
トナーを温度35℃、相対湿度85%の環境下に24時間放置した。このトナーを用い、図1および図2に示す画像形成装置10にて白紙画像を出力し、地肌カブリ値を測定した。その際の印刷条件は補給カブリ評価時と同様とした。
地肌カブリ値(白紙印字部の紙の反射濃度−印字前の紙の反射濃度)が0.01以上である場合には、実用的ではない。
Figure 2008164772
(実施例2〜9、比較例1〜7)
トナー母粒子の種類、導電性微粒子の添加量を表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にしてトナーを得た。そして、実施例1と同様にして、誘電正接を測定し、また、補給カブリ、高温高湿環境下後の地肌カブリを評価した。それらの結果を表1に示す。
導電性微粒子の含有量が0.5〜3.0質量部で、誘電正接が0.0015〜0.0032の範囲にあった実施例1〜9のトナーは、補給カブリが起こりにくかった。また、高温高湿環境下での地肌カブリが起こりにくく、高温高湿環境下でも安定した画像を形成できた。
これに対し、誘電正接が0.0015〜0.0032の範囲にあったが、導電性微粒子を含有しなかった比較例1,3のトナーは、補給カブリが起こりやすかった。
誘電正接が0.0015〜0.0032の範囲にあったが、導電性微粒子の含有量が3.5質量部を超えていた比較例2,4のトナーは、高温高湿環境下での地肌カブリが起こりやすく、高温高湿環境下における画像形成が不安定であった。
導電性微粒子を含まず、誘電正接が0.0032を超えていた比較例5のトナーは、補給カブリが起こりやすく、また、高温高湿環境下での地肌カブリが起こりやすく、高温高湿環境下における画像形成が不安定であった。
誘電正接が0.0032を超えていた比較例6のトナーも、補給カブリが起こりやすく、また、高温高湿環境下での地肌カブリが起こりやすく、高温高湿環境下における画像形成が不安定であった。
誘電正接が0.0015未満の比較例7のトナーは、補給カブリが起こりやすかった。
本発明の画像形成装置の一実施形態例を概略的に示す図である。 図1に示す画像形成装置の現像手段を詳細に示す断面図である。
符号の説明
10 画像形成装置
11 感光体ドラム
12 レーザスキャニングユニット
13 帯電部材
14 現像手段
14a〜14d 現像部
15 現像容器
15a トナー収納室
15b ローラ収納室
15c 境界壁
15d 第1の開口部
15e 第2の開口部
15f 過充填防止弁
15g 第1の壁部
15h 第2の壁部
16 供給ローラ
17 現像ローラ
18 クリーニング用摺擦部材
19 クリーニング手段
20 中間転写ベルト
21 1次転写ローラ
22 駆動ローラ
23 従動ローラ
24 2次転写ローラ
25 給紙カセット
26 給紙経路
27 定着手段
28 排紙経路
29 排紙トレイ
30 攪拌部材
30a 回転軸
30b 攪拌羽根
31 層厚規制部材
32 シール部材
33 補給パイプ
34 トナーコンテナ
35 連結部
46 第1の光学系
47 第2の光学系

Claims (4)

  1. 非磁性1成分現像方式の電子写真法により画像を形成する際に使用されるトナーであって、
    トナー母粒子と、トナー母粒子100質量部に対して0.5〜3.0質量部の導電性微粒子とを含有し、誘電正接が0.0015〜0.0032であることを特徴とするトナー。
  2. トナー母粒子の平均円形度が0.97以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 現像容器内のトナー満杯状態を検知して、得られた満杯検知結果に応じてトナー補給を行う現像手段用であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー。
  4. 現像容器内のトナー満杯状態を検知して、得られた満杯検知結果に応じてトナー補給を行う現像手段を備え、該現像手段に請求項3に記載のトナーが補給されることを特徴とする画像形成装置。
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