JP2008164303A - 周期性パターンの撮像条件決定方法、欠陥検査方法、および欠陥検査装置 - Google Patents

周期性パターンの撮像条件決定方法、欠陥検査方法、および欠陥検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】周期性パターンの単位パターンにおいて輝度差が最大となる領域を求めるための周期性パターンの撮像条件決定方法、これを用いた欠陥検査方法、および欠陥検査装置を提供する。
【解決手段】高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得し(S120)、上記輝度値分布のデータから選択した(S130)被平均処理データの平均処理を行い(S150)、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの点数を特徴幅として決定し(S170)、上記被平均処理データの点数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置を特徴点として決定する(S180)。
【選択図】図9

Description

本発明は、周期性パターンの撮像条件決定方法、欠陥検査方法、および欠陥検査装置に関し、特に、周期性パターンを構成する単位パターンにおいて輝度差が最大となる領域を求めるための撮像条件決定方法、およびこれを用いた欠陥検査方法、並びに欠陥検査装置に関する。
近年、液晶表示装置の大型化が進み、その需要が増加する傾向がある。しかしながら、さらなる普及のためにはコストダウンが必要であり、コストの比重の高いカラーフィルタのコストダウンに対する要求が高まっている。特にコストに直接影響する歩留まりの向上は重要であり、カラーフィルタの不良を精度よく検出する要求が高まっている。
カラーフィルタに代表される、周期性パターンを有する試料が抱えている大きな問題の一つに、試料の相対的な膜厚差によって特定方向に生じる欠陥であるスジムラがある。例えば、液晶表示装置に画像を表示する際にスジムラが発生しないようにするためには、カラーフィルタの膜厚差を数十nm〜数百nm以内に抑えることが必要となる。したがって、スジムラを精度よく検出するためには、数十nm〜数百nm単位という高精度で膜厚差を検出可能な方法が必要となる。
膜厚差を検出する方法としては、光学式の膜厚差検査方法が知られているが、単純に光を照射し、正反射光をカメラで撮像するという方法であるため、この数十nm〜数百nmの膜厚差を検出することはできない。そこで、照明とカメラの位置を正反射の位置関係には設定せず、散乱光を利用して膜厚差を検出する方法が考案されている。当該方法では、カメラと照明の位置関係に加え、撮像感度により良否判断の可不可が決まることとなる。
周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法としては、例えば、周期性パターンの単位パターン間のピッチが、線状領域撮影手段の1画素ピッチの整数倍に相当するものであることを特徴とする周期性パターンを有する試料の欠陥検出方法がある(特許文献1)。
この例では、撮像データをフィルタ処理し、スライスレベルと比較処理することで欠陥部を検出している。
また、例えば、CCDが通常位置で撮像した画像データと、CCD上で結像したドットマトリックス型フラットパネルディスプレイパターンのピッチの1/2だけ、CCDを水平方向に移動させて撮像した画像データを合成することにより、モアレの影響によるCCD出力信号強度の変動を抑制して、表示欠陥による輝度変化を抽出しやすくする方法も開示されている(特許文献2)。
特開平10−78307号公報(平成10(1998)年3月24日公開) 特開平8−178797号公報(平成8(1996)年7月12日公開)
散乱光を利用して膜厚差を検出するスジムラ検査のように、周期性パターンの単位パターン内に輝度差があり、その輝度差を得ることによってスジムラの有無を判断する場合は、単位パターン内で輝度差が最大となる領域を特定し、当該領域を検査対象とすれば、検査精度を向上させることができる。しかしながら、特許文献1、2に記載された方法では、単位パターン毎に平均化された値で欠陥を判断することになるため、周期性パターンを構成する各単位パターン内の輝度差が一定で、単位パターン毎に一定の輝度を持つ画像が撮像される場合には問題とならないが、スジムラ検査のように、単位パターン内で輝度差に変化が生じている欠陥を検査する場合に、単位パターン内で輝度差が最大となる領域を特定することはできない。したがって、精度の良い検査を行うことはできないという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、その目的は、周期性パターンの単位パターンにおいて輝度差が最大となる領域を求めるための周期性パターンの撮像条件決定方法、これを用いた欠陥検査方法、および欠陥検査装置を提供することにある。
本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、上記の課題を解決するために、
周期性パターンの撮像条件決定方法であって、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する輝度値分布データ取得ステップと、
上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択するデータ選択ステップと、
上記被平均処理データの平均処理を行う平均処理ステップと、
上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの点数を特徴幅として決定する特徴幅決定ステップと、
上記被平均処理データの点数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置を特徴点として決定する特徴点決定ステップと、
を含むことを特徴としている。
例えばカラーフィルタのような周期性パターンを有する試料において、スジムラ等の欠陥を検査するためには、周期性パターンを構成する単位パターン間の膜厚差をできるだけ精度よく検出する必要があり、単位パターン間の膜厚差を精度よく検出するためには、単位パターンにおいて反射光の輝度差分布に変化が生じやすい領域を検査対象とし、試料における当該領域の輝度と、良品における当該領域の輝度とを比較することが効果的である。(A)および(B)の最大輝度値の差分は、上記被平均処理データの数によって異なり、当該差分が最大となるときの上記被平均処理データの数が、(A)および(B)の輝度値の相違が明確となる領域に相当する。
上記構成によれば、上記輝度値分布のデータから、上記被平均処理データを連続する2以上のデータとして選択し、上記被平均処理データの数ごとに、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、当該差分が最大となるときの上記被平均処理データの数を決定するので、(A)および(B)の輝度値の相違が明確となる輝度値の分布幅、すなわち特徴幅を決定することができる。
さらに、決定された特徴幅に基づいて、(A)および(B)の輝度値の相違が最も明確となる点、すなわち特徴点を求めることができるので、特徴点を中心とした特徴幅分の領域を設定すれば、(A)および(B)の輝度値の相違が大きくなる輝度値の分布幅を明確に決定することができる。したがって、周期性パターン構成する単位パターンの欠陥を検査する上で最適な撮像条件を決定することができる。
また、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、上記データ選択ステップにおいて、連続する2以上のデータの組み合わせ方を少なくとも2種類以上とすることが好ましい。
上記構成によれば、同じ平均処理数であっても、平均処理されるデータの種類を増やすことができ、多用な組み合わせのデータを被平均処理データとすることができるので、より精度の高い平均値を求めることができる。例えば、反射光の輝度値分布のデータ64点から、被平均処理データを2点選択する場合、連続する2点のデータの組み合わせとしては、1点目と2点目、2点目と3点目、3点目と4点目、・・63点目と64点目という組み合わせが可能であり、平均処理されるデータの種類を増やすことができる。
また、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、上記被平均処理データが、上記反射光の輝度値分布のうち、輝度値が変化する範囲のデータから選択されたものであることが好ましい。
検査対象物の起伏形状によっては、輝度値が変化する範囲が限定される場合があり、正反射が観察されない領域が存在する場合もある。上記構成によれば、被平均処理データが、輝度値が変化する範囲のデータから選択されるので、輝度値が変化する範囲が限定される場合でも、周期性パターン構成する単位パターンの欠陥を検査する上でより最適な撮像条件を決定することができる。
また、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、上記被平均処理データが、上記反射光の輝度値分布のうち、正反射光の輝度値分布のデータから選択されたものであることが好ましい。
各単位パターンにおける輝度値の最大値は正反射部分において観察されるので、正反射となり、連続して輝度値がピークとなっている部分を中心に平均処理することにより、平均処理後の単位パターン間における最大輝度値の差を明確にすることができる。上記構成によれば、被平均処理データが、正反射が観察される領域から選択される。したがって、単位パターンの欠陥を検査する上でより最適な撮像条件を決定することができる。
本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法は、周期性パターンを構成する各単位パターンに対して、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法によって決定された特徴点を中心点として、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法によって決定された特徴幅に対応する範囲を撮像周期として反射光を撮像する撮像ステップを含むことを特徴としている。
上記構成によれば、周期性パターンを有する試料の欠陥を検査する際に、撮像の対象を、単位パターンにおいて輝度値の相違が明確となる輝度値の分布幅に絞り込むことができる。したがって、試料の欠陥を精度良く、短時間で検査することができる。
本発明に係る周期性パターンの欠陥検査装置は、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する撮像手段と、
上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択し、上記被平均処理データの平均処理を行う画像処理手段と、
上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数である特徴幅を決定するとともに、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置である特徴点を決定する特徴決定手段と、
を含むことを特徴としている。
上記構成によれば、欠陥検査装置は、周期性パターンを有する試料の欠陥を検査する際に、撮像の対象を、単位パターンにおいて輝度値の相違が明確となる輝度値の分布幅に絞り込むことができるので、良品のサンプルと不良品のサンプルとを用いて撮像条件を決定し、その撮像条件で検査対象物を撮像して、得られた輝度値分布のデータを良品と比較することにより、欠陥を検査することができる。したがって、簡単に効率よく高精度で欠陥を検査することができる。
本発明に係るカラーフィルタ検査方法は、以上のように、周期性パターンの撮像条件決定方法であって、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する輝度値分布データ取得ステップと、上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択するデータ選択ステップと、上記被平均処理データの平均処理を行う平均処理ステップと、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数を特徴幅として決定する特徴幅決定ステップと、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置を特徴点として決定する特徴点決定ステップと、を含む構成である。
それゆえ、周期性パターン構成する単位パターンの欠陥を検査する上で最適な撮像条件を決定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法は、周期性パターンを構成する各単位パターンに対して、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法によって決定された特徴点を中心点として、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法によって決定された特徴幅に対応する範囲を撮像周期として反射光を撮像する撮像ステップを含む構成である。
それゆえ、試料の欠陥を精度良く短時間で検査することができるという効果を奏する。
さらに、本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査装置は、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する撮像手段と、上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択し、上記被平均処理データの平均処理を行う画像処理手段と、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数である特徴幅を決定するとともに、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置である特徴点を決定する特徴決定手段と、を含む構成である。
それゆえ、簡単に効率よく高精度で欠陥を検査することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図12に基づいて説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
一実施形態において、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する輝度値分布データ取得ステップと、上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択するデータ選択ステップと、上記被平均処理データの平均処理を行う平均処理ステップと、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数を特徴幅として決定する特徴幅決定ステップと、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置を特徴点として決定する特徴点決定ステップと、を含んでいる。
本明細書における「周期性パターン」とは、単位形状を周期的に繰り返すパターンをいい、個々の単位形状を単位パターンという。
周期性パターンを有する試料としては、特に限定されるものではないが、例えばカラーフィルタのように周期的な起伏が繰り返されるパターンを有するもの、シャドウマスクのように開口を周期的に繰り返したパターンを有するもの、半導体パターン等の他、フォトマスク、フレネルレンズ等、一定の光学的性質形状を持つ単位が一次元的、二次元的に規則的に配列されている工業製品、あるいは単位パターンがその光学的性質、形状および一次元方向、二次元方向の配列ピッチを徐々に変化させながら繰り返し配列されている工業製品等を挙げることができる。無地の紙、フィルム、鉄板、塗布面等もこれに準じる。
図1は、周期性パターンを有する試料である検査対象物103の起伏状態の一例を示す断面図である。図1において、それぞれの起伏が単位パターンである。図2は、図1に示す検査対象物103の反射光を撮像した画像を示す図である。図1および図2に示すように、検査対象物103が有する起伏の高さの差によって反射光の輝度分布が異なることになる。
図2に示す左から三番目の起伏は、図1における左から三番目の低い起伏であり、他の起伏(正常な起伏)よりも高さが低いため、他の起伏とは輝度値分布が異なる異常な起伏である。例えばカラーフィルタにおいては、このような異常な起伏がスジムラとして観察されうるので、欠陥として検出する必要がある。また、図3は、ある角度から単位パターンに光を照射した場合における、単位パターン内の輝度値変化の一例を示すグラフである。各単位パターンにおいて、反射光の反射角度は光の当たる場所によって異なる。したがって、光の当たる場所により単位パターン内の輝度は異なり、例えば図3のように変化する。
検査対象物103がスジムラ等の欠陥を有するか否かを確認するためには、検査対象物103に含まれるすべての単位パターンを検査して、正常な単位パターンであるか否かを確認する必要がある。その場合に、各単位パターンのどこを調べるかが重要となる。
すなわち、正常な単位パターンと比較して輝度値分布の差異が最も明瞭に現れるのは単位パターンの中のどの領域なのかを特定することができれば、検査対象物103を検査する際に、検査対象物103に含まれる各単位パターンについて、特定の領域のみを撮像し、当該領域の輝度値分布を調べ、当該領域の輝度値分布のデータを良品の輝度値分布のデータと比較することにより、検査対象物103の中に異常な単位パターンがどれくらい含まれているかを迅速に確認することができる。そして、規格値と照合して、異常な単位パターン数が規格値を超えていれば、その検査対象物103を不良品と判断することができる。
図4は、検査対象物103に対する照明の照射角度を表した図である。検査対象物103から高さが異なる任意の2つの単位パターン(A)および(B)を選択する方法は特に限定されるものではないが、例えば、図3のように、単位パターンの反射角度が最も変化する位置である湾曲部において反射角度が正反射角度となるように、検査対象物103に対して斜め方向から照明104を用いて光を照射し、カメラ105で反射光を撮像して、輝度値の異なる2つの単位パターンを選択する方法を挙げることができる。
通常、目視検査員によって、予め決められた基準で、正常な単位パターンに対して切り分けるべき単位パターン(異常な単位パターン)が決定される。上記基準は検査対象の種類によって異なり、検査対象の種類ごとに決定される。検査対象がカラーフィルタである場合は、透過光/反射光(透過光と反射光の強度の比)による輝度のばらつき、スジ状のムラの存在等を、上記基準として用いることができる。例えば、スジ状のムラが基準値よりも多く存在する単位パターンと、スジ状のムラが基準値よりも少ない単位パターンとは、互いに高さが異なると判断することができる。
本発明においては、例えば、図1に示す表面形状の断面を有する検査対象物103からの反射光は、検査対象物103の表面形状に依存した図2のような反射光分布となる。この反射光分布は、検査対象物103の起伏の高さの違いにより、検査対象物103に照射された光の反射光のうち正反射となる部分が限定され、正反射となる角度部分が明るくなり、正反射とならない部分が暗くなることによって生じている。
正反射部分の最大輝度値は検査対象物103の表面の反射率により検査対象物103の種類毎に一定となるが、起伏形状により正反射領域が変わる。
この正反射となり連続して輝度値がピークとなっている領域を中心に輝度値分布のデータを平均処理することにより、平均処理後の単位パターン間の最大輝度値の差が明確となり、単位パターンにおいて輝度値分布の差異が最も明瞭に現れる領域、すなわち後述する特徴幅をより明確に決定することができる。
次に、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法について説明する。本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、特に限定されるものではないが、例えば本発明に係る周期性パターンの欠陥検査装置(以下単に「欠陥検査装置」という)によって実施することができる。
図5は、本発明に係る欠陥検査装置の一例である欠陥検査装置100の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、欠陥検査装置100は、制御装置101と撮像装置(撮像手段)102を備えており、制御装置101は、撮像制御部106、画像処理部(画像処理手段)107、記憶部108、特徴決定部(特徴決定手段)109、出力部110、結果判定部111で構成され、撮像装置(撮像手段)102は、照明104と、カメラ105で構成される。
照明104は光を検査対象物103に照射するためのものである。照明104としては特に限定されるものではなく、ライン照明やビーム照明等の従来公知の照明を用いることができる。カメラ105は、検査対象物103の反射光を撮像することにより、反射光の輝度値を取得するためのものである。カメラ105は反射光を取得できるものであれば良く、ラインセンサやエリアセンサなどを用いることができるが、検査対象物103を精細に観察するためには、必要に応じた高解像度が容易に得られ、信号のSN比とダイナミックレンジに優れていることから、ラインセンサカメラを用いることが好ましい。
なお、本実施形態では1対の照明104およびカメラ105で構成される撮像装置(撮像手段)102を基に説明しているが、撮像装置(撮像手段)102は、1以上の照明および1以上のカメラで構成されていれば良く、照明およびカメラの一方または両方が複数で構成されていてもよい。また、欠陥検査装置100は、照明およびカメラで構成される撮像装置(撮像手段)102を一台ではなく複数有していても構わない。
撮像制御部106は、撮像装置(撮像手段)102によって取得された検査対象物103の反射光の画像から、各単位パターン内における輝度値分布のデータ(以下単に「撮像データ」ともいう)を抽出するとともに、撮像装置(撮像手段)102に対して照射と撮像の指示を行うためのものである。撮像制御部106として用いることができる部材としては、特に限定されるものではなく、例えば、産業用パソコンに画像入力ボードを組み込み、カメラリンク通信によって撮像を制御する構成や、専用画像処理回路モジュール等を挙げることができる。
撮像データは撮像制御部106を経由して画像処理部(画像処理手段)107に取り込まれると共に、撮像条件と合わせて記憶部108に記憶される。
画像処理部(画像処理手段)107は、撮像装置(撮像手段)102によって取得された反射光の輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択し、上記被平均処理データの平均処理を行うためのものである。画像処理部(画像処理手段)107として用いることができる部材としては、特に限定されるものではなく、例えば産業用パソコンのCPU等を用いることができる。画像処理部(画像処理手段)107は、ソフトウェアによって、撮像制御部106により記憶部108に記録された撮像データに対して、演算処理を行う。
記憶部108は、撮像データ、平均処理後の輝度値のデータ、決定された特徴幅および特徴点に関するデータを格納しておくためのものであり、従来公知のメモリ等を用いることができる。
特徴決定部(特徴決定手段)109は、画像処理部(画像処理手段)107で平均処理された上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数である特徴幅を決定するとともに、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置である特徴点を決定し、記憶部108および出力部110に出力する。
特徴決定部(特徴決定手段)109としては、例えば産業用パソコンのCPU等を用いることができる。
出力部110は、上記特徴幅および特徴点並びに検査対象物103の良否判定結果をディスプレイ等に出力すると共に、撮像制御部106に対して、撮像制御部106が撮像装置(撮像手段)102に撮像周期を指示するための情報として、上記特徴幅および特徴点に関する情報をフィードバックするためのものであり、ディスプレイでの表示を行うための出力、設定ファイルへの出力等を行う。なお、設定ファイルとは上記特徴幅および特徴点に関する情報を記録するファイルであり、同じ条件の検査対象物に対して判定を行う際に参照されるものである。
結果判定部111は、特徴幅および特徴点に基づいて決定された撮像周期にしたがって検査対象物103を撮像した輝度値分布のデータを撮像制御部106から取得し、良品の輝度値分布のデータと比較し、検査対象物103の良否を判定するためのものである。検査対象物103の良否は、設定ファイルによって定義された閾値を用いて、検査ソフトウェアが判定を行う。上記閾値とは、検査対象物103において、異常な単位パターンの数がいくつ以下なら良品とし、いくつを超えると不良品とするかということについて定めた基準値である。
次に、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法の手順について詳細に説明する。図6は本発明による撮像条件決定の手順を示したフローチャートである。まず、撮像装置(撮像手段)102を用いて、検査対象物103に光を照射し、検査対象物103を撮像し(S110)、撮像制御部106は、検査対象物103を構成する単位パターンの中から、高さが異なる任意の2つの単位パターン(A)および(B)を選択し、(A)および(B)の撮像データを取得する(S120,輝度値分布データ取得ステップ)。
図7は、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)の輝度値の分布データで、図7(a)が起伏形状の高さが低い単位パターン(A)の輝度値の分布データを示し、図7(b)が(a)に比べ高さが高い単位パターン(B)の輝度値の分布データを示す。起伏形状の高さが低い場合は、起伏形状の高い場合に比べて単位パターンの湾曲部の角度変化がゆるくなるため、相対的に輝度値が高い部分が広くなる。
さらに(A)および(B)の撮像データのそれぞれについて、平均処理に供するデータ(被平均処理データ)数の設定を行い(S130、データ選択ステップ)、設定した点数の被平均処理データを、撮像データの中から、連続する2以上のデータとして選択する(S140、データ選択ステップ)。ここで、「連続する2以上のデータ」とは、各撮像データにデータ番号を振った場合に、被平均処理データのデータ番号が連続していることをいう。
例えば、図7(a)において被平均処理データ数を2点に設定した場合は、64点の撮像データから、データ番号の連続した2点を被平均処理データとして選択する。例えば、1点目と2点目、2点目と3点目、3点目と4点目、・・63点目と64点目というように、データを順にずらして組み合わせることができる。なお、例えば1点目と3点目の組み合わせは、データ番号が連続していないため、「連続する2以上のデータ」に該当しない。
連続する2以上のデータの組み合わせ方は少なくとも2種類以上であることが好ましい。例えば、被平均処理データ数が2点の例では、1点目と2点目という1種類の組み合わせを平均処理に供するだけでなく、1点目と2点目、および、2点目と3点目というよう2種類の組み合わせを平均処理に供する方が、多用な組み合わせのデータが平均処理されることになるため、平均処理の精度を上げる上で好ましい。
また、上記被平均処理データは、上記反射光の輝度値分布のうち、輝度値が変化する範囲のデータから選択されたものであることが好ましい。検査対象物103の起伏形状により輝度値の変化する範囲が限定される場合、輝度値が変化する範囲を包含するように平均処理対象を限定し、被平均処理データ数の設定を減らすことも有効である。例えば、起伏形状の斜め方向から光を照射した場合、起伏形状の光源と反対側には光を正反射する部分がないため、光源側の半分の輝度値を平均処理の対象とすることや、平均処理する数を最大値差分の変化量に合わせて、変化の多い範囲は粗く変更し、変化の少ないピーク部分は細かく変更することで処理量を低減することも有効である。
このように、輝度値変化の生じやすい領域から被平均処理データを取得すれば、(A)および(B)の撮像データの全てを平均処理に供さなくても、単位パターンの欠陥検査精度を上げることができる。
また、上記被平均処理データは、上記反射光の輝度値分布のうち、正反射光の輝度値分布のデータから選択されたものであることが好ましい。正反射となり連続して輝度値がピークとなっている領域から輝度値分布のデータを取得し、平均処理することにより、平均処理後の単位パターン間の最大輝度値の差が明確となり、単位パターンにおいて輝度値分布の差異が最も明瞭に現れる範囲、すなわち特徴幅をより明確に決定することができる。
次に、上記被平均処理データの平均処理を行う(S150,平均処理ステップ)。平均処理は単位パターン(A)および(B)のそれぞれについて行う。平均処理とは、単位パターンを構成する複数の分布データを平均することである。平均処理する分布データ数(被平均処理データ数)を変えることにより、平均処理後の最大輝度値も変化する。
例えば図7(a)に示す単位パターン(A)のように、輝度値がピークとなっている部分が広い単位パターンは、被平均処理データ数が多くなっても平均処理後の最大輝度値は低くなりにくく、図7(b)に示す単位パターン(B)のように、輝度値がピークとなっている部分が狭い単位パターンは、被平均処理データ数が多くなることで平均処理後の最大輝度値は低くなりやすい。よって、被平均処理データ数を増加していくことで、輝度値がピークとなっている部分が狭い単位パターンから最大輝度値は低くなり始め、遅れて輝度値がピークとなっている部分が広い単位パターンも徐々に最大輝度値は低くなり、十分に最大輝度値が低くなるとそれ以上の変化はほとんどしなくなる。ただし、この最大輝度値の変化は必ずしも直線的であるとは限らない。
平均処理は、画像処理部(画像処理手段)107によって行われ、被平均処理データ数の設定と平均処理とが画像処理部(画像処理手段)107において繰り返し行われる。平均処理されたそれぞれの輝度値は、随時記憶部108に記憶される。例えば、単位パターン内における撮像データ数が64点であるとした場合、2点から64点の63種類での平均処理を繰り返し実施することになる。さらに、上述のように、被平均処理データの組み合わせも順にずらすことで、例えば被平均処理データ数が2点の場合は1点目と2点目,2点目と3点目,3点目と4点目,…,63点目と64点目というように、全ての組み合わせで平均処理をすることができ、組み合わせが多いほど、平均処理の精度を向上させることができる。
平均処理方法としては、被平均処理データ数毎に平均処理された輝度値に置き換える方法がある。例えば、単位パターン内における撮像データ数が64点で、被平均処理データ数が2である場合、64点中2点を平均処理された輝度値に置き換え、他の62点は平均処理を行わない。この場合、平均処理前の輝度値分布のデータ(64点)を示したのが図7(a)、(b)であり、それに対応する平均処理後の輝度値分布のデータ(63点)を示したのが図8(a)である。同様に、被平均処理データ数が3である場合、64点中3点を平均処理された輝度値に置き換え、他の61点は平均処理を行わない。この場合、平均処理前の輝度値分布のデータ(64点)を示したのが図7(a)、(b)であり、それに対応する平均処理後の輝度値分布のデータ(62点)を示したのが図8(b)である。
その他、設定された被平均処理データ数で平均処理された輝度値を求めて、その平均処理した中心位置の分布データの輝度値に置き換え、順に平均処理対象となる分布データをずらしていく方法がある。
例えば、単位パターン内における撮像データ数が64点で、被平均処理データ数が2である場合、1点目のデータと2点目のデータとを平均処理して平均値をプロットし、次に2点目のデータと3点目のデータとを平均処理して平均値をプロットすることを64点目まで繰り返す。この方法の場合は、単位パターン内における元の撮像データ数と平均処理されたデータの点数とが同じとなるため、平均処理により特徴幅の中心位置がずれることがなくなり、高さが異なる2つの起伏形状の輝度値分布の差異をより精度良く検出することができる。
次に、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数を特徴幅として決定する(S160,特徴幅決定ステップ)。特徴幅決定ステップは、特徴決定部(特徴決定手段)109によって行われる。
図8は図7の分布データを平均処理した後の輝度値の分布データであり、(a)から(l)まで順に、(A)および(B)のそれぞれについて64点の撮像データを用い、被平均処理データ数を2,3,4,5,8,16,24,32,40,48,56,64の12種類として、平均処理後の輝度値分布を図示したものである。
(a)〜(l)に示すように、被平均処理データの点数が多くなるに従いピーク値は低くなるが、(A)および(B)を比較すると分かるように、輝度値の高い分布データが多い場合は、少ない場合に比べて被平均処理データ数の増加に対しても最大輝度値は低くなりにくい。なお、平均処理を行った分布データの中心点を平均処理後の輝度値とするため、(a)〜(l)に示すように、被平均処理データ数が増えるにつれて平均処理後の輝度値は単位パターン範囲の中央部のみとなっていくが、本発明の撮像条件決定方法は、平均処理後の(A)および(B)の最大輝度値を求め、その差分を求める方法であるため、平均処理後の輝度値のデータ数の減少は、撮像条件決定の精度には影響しない。
次に、上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数を特徴幅として決定する(S170,特徴幅決定ステップ)。
特徴幅決定ステップでは、特徴決定部(特徴決定手段)109において、記憶部108に記憶されている平均処理後の輝度値のデータを読み出し、被平均処理データの点数別に、平均処理後の(A)および(B)の最大輝度値を抽出し、抽出した(A)および(B)の最大輝度値を比較する。
図9は、被平均処理データの点数別に、平均処理後の(A)および(B)の最大輝度値を比較し、差分を求めた結果を示すものである。図9に示し、先述したように、被平均処理データ数が増加すると、(A)および(B)ともに、平均処理後の最大輝度値は低くなるが、図9より、平均処理後の(A)および(B)の最大輝度値の差分は、増加の後、減少に転じていることが分かる。
図9において、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数が、(A)および(B)の起伏形状の相違を判断するのに最適な幅となる。すなわち、(A)および(B)において、(A)の最大輝度値と(B)の最大輝度値との差が最も明確になる領域は、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数と同じである。本明細書では、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数を「特徴幅」と称する。図9に示す例では、特徴幅は24であり、(A)および(B)において、64データ中24データが(A)および(B)の輝度値分布の差異を最も精度良く検出可能な領域である。
単位パターン毎の最大輝度値は、平均処理する分布データ数(被平均処理データ数)により異なり、平均処理する分布データ数が多いほど、全ての分布データの平均に近付くことなる。同じ平均処理する分布データ数毎に最大輝度値を比較することで、平均処理する分布データ数毎の最大輝度値の差を求めることができ、比較結果により、最大輝度値の差が最大となる平均処理した分布データ数(被平均処理データ数)、すなわち特徴幅を求めることができる。
次に、特徴決定部(特徴決定手段)109は、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置である特徴点を決定する(S180,特徴点決定ステップ)。
図9の例の場合、特徴幅が24である。図8において、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じであるのは、図8(m)(h)の場合である。図8(m)(h)は、上記被平均処理データの数が24の場合における(A)および(B)の輝度値をそれぞれ図示したものであり、図10は、上記被平均処理データの数が24の場合における(A)および(B)の各点の輝度値の差をプロットしたグラフである。図10において、(A)および(B)の輝度値差が最も大きくなる点が64点中18番目の点であることから、この18番目の点を特徴点とする。したがって、撮像データにおいて、特徴点を中心とした特徴幅分の範囲が、(A)および(B)の輝度値分布の差異を最も精度良く検出できる領域である。
次に、特徴幅および特徴点を出力部110に出力する(S170)。
このように、特徴幅とは、起伏形状の山の高さの差により反射光の輝度分布が異なることに基づいて求めた、単位パターン毎の輝度値の相違が明確となる輝度値の分布幅のことであり、特徴点とは、(A)および(B)の輝度値差が最も大きくなる点であって、特徴幅の中心点である。したがって、通常の検査においては、単位パターンの特徴点を中心とした特徴幅に相当する部分の輝度値が測定できるように撮像周期を設定すればよく、撮像周期を特徴幅よりも長くすれば検査精度が落ち、短くすれば同等の精度で検査時間が多くかかることになる。
図7〜図10の例では、求められた特徴幅の24と、特徴点の18により、(A)および(B)の輝度値分布の差異を最も精度良く検出できる領域は、18番目の点を中心とする幅が24点分の領域であることがわかる。したがって、この例では、撮像周期を18番目の点を中心とする幅が24点分の領域とし、当該領域を計測領域とすればよいことになる。図11は、図7における計測領域を図示したものである。
なお、(A)および(B)の輝度値分布の差異が大きい領域の判別方法としては、輝度値がある閾値よりも高いか低いかを判断する二値化方法もあるが、本発明では平均処理により単位パターン全体の輝度値の分布データから、特徴点を中心とする特徴幅分の領域として求めており、ある一定の値を閾値とする二値化に比べて、より精度の高い判定が行える。
以上の本発明の説明においては、1つの起伏形状を64点の輝度値で表しているが、この点数に限る必要はなく、実際の検査装置で設定できる精度に合わせれば良い。
次に、図12を参照して、本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法の手順について説明する。図12は、本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法の手順を示したフローチャートである。
まず、S170、S180で決定された特徴幅および特徴点に基づき撮像周期を決定し(S210)、検査対象物103の各単位パターン毎に、撮像周期に対応する領域を撮像して(S220)、当該領域のそれぞれから、反射光の輝度値分布のデータを1点以上取得する(S230)。当該データは、撮像制御部106から記憶部108に送られる。次に、結果判定部111が、記憶部108から当該データを読み出し、当該データを良品における同じ領域のデータと比較し、各単位パターンの良否を判定する。そして、異常な単位パターンが規格値よりも少なければ試料を良品と判定し、多ければ試料を不良品と判定し(S240)、結果判定部111は判定結果を出力部110に出力する。このように、本発明で検出された特徴幅および特徴点を基に欠陥検査時の計測領域を設定することで、検査精度を落とすことなく検査時間を低減できる。
本発明における特徴幅および特徴点の検出は、検査対象物103の種類毎に起伏形状および表面の反射率が変化するため、検査対象物103の種類毎に上記(A)および(B)を選択して、良否判定検査を行うための特徴幅および特徴点の検出が行われる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明に係る周期性パターンの撮像条件決定方法は、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)の輝度値分布のデータを平均処理し、平均処理の結果に基づいて、特徴幅および特徴点を決定するので、(A)および(B)の輝度値の相違が大きくなる輝度値の分布幅を明確に決定することができる。そのため、検査対象物の欠陥検査を行うにあたり、検査対象物を構成する単位パターンの検査領域を迅速に決定することができるので、周期性パターンを有する試料の良否を、検査精度を落とすことなく速やかに判定することができる。それゆえ、本発明はカラーフィルタ等の光学検査装置として利用でき、これらの製造工程の管理手段としても利用できる。
周期性パターンを有する試料である検査対象物103の起伏状態の一例を示す断面図である。 図1に示す検査対象物103の反射光を撮像した画像を示す図である。 ある角度から単位パターンに光を照射した場合における、単位パターン内の輝度値変化の一例を示すグラフである。 検査対象物103に対する照明の照射角度を表した図である。 本発明に係る欠陥検査装置の一例である欠陥検査装置100の構成を示すブロック図である。 本発明による撮像条件決定の手順を示したフローチャートである。 高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)の輝度値の分布データで、図7(a)が起伏形状の高さが低い単位パターン(A)の輝度値の分布データを示し、図7(b)が(a)に比べ高さが高い単位パターン(B)の輝度値の分布データを示す。 図8の分布データを平均処理した後の輝度値の分布データであり、(a)から(l)まで順に、(A)および(B)のそれぞれについて64点の撮像データを用い、被平均処理データ数を2,3,4,5,8,16,24,32,40,48,56,64の12種類として、平均処理後の輝度値分布を図示したものである。 被平均処理データの点数別に、平均処理後の(A)および(B)の最大輝度値を比較し、差分を求めた結果を示すものである。 上記被平均処理データの数が24の場合における(A)および(B)の各点の輝度値の差をプロットしたグラフである。 図8における計測領域を図示したものである。 本発明に係る周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法の手順を示したフローチャートである。
符号の説明
100 欠陥検査装置
101 制御装置
102 撮像装置(撮像手段)
103 検査対象物
104 照明
105 カメラ
106 撮像制御部
107 画像処理部(画像処理手段)
108 記憶部
109 特徴決定部(特徴決定手段)
110 出力部
111 結果判定部
S120 輝度値分布データ取得ステップ
S130 データ選択ステップ
S140 データ選択ステップ
S150 平均処理ステップ
S160 特徴幅決定ステップ
S170 特徴幅決定ステップ
S180 特徴点決定ステップ

Claims (6)

  1. 周期性パターンの撮像条件決定方法であって、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する輝度値分布データ取得ステップと、
    上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択するデータ選択ステップと、
    上記被平均処理データの平均処理を行う平均処理ステップと、
    上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの点数を特徴幅として決定する特徴幅決定ステップと、
    上記被平均処理データの点数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置を特徴点として決定する特徴点決定ステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 上記データ選択ステップにおいて、連続する2以上のデータの組み合わせ方を少なくとも2種類以上とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記被平均処理データが、上記反射光の輝度値分布のうち、輝度値が変化する範囲のデータから選択されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記被平均処理データが、上記反射光の輝度値分布のうち、正反射光の輝度値分布のデータから選択されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 周期性パターンを有する試料の欠陥検査方法であって、
    周期性パターンを構成する各単位パターンに対して、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法によって決定された特徴点を中心点として、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法によって決定された特徴幅に対応する範囲を撮像周期として反射光を撮像する撮像ステップを含むことを特徴とする方法。
  6. 周期性パターンの欠陥検査装置であって、高さが異なる2つの単位パターン(A)および(B)について反射光の輝度値分布のデータを取得する撮像手段と、
    上記輝度値分布のデータから、平均処理に供されるデータである被平均処理データを、連続する2以上のデータとして選択し、上記被平均処理データの平均処理を行う画像処理手段と、
    上記被平均処理データの点数別に、(A)および(B)の最大輝度値の差分を求め、上記差分の最大値を与えるときの上記被平均処理データの数である特徴幅を決定するとともに、上記被平均処理データの数が特徴幅と同じである場合に、(A)および(B)において上記差分の最大値を与える位置である特徴点を決定する特徴決定手段と、
    を含むことを特徴とする装置。
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