JP2008164295A - 流量計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は流量計測精度をより高めると共に、計測誤差を減らすことを課題とする。
【解決手段】流量計測装置100は、被測流体の流量に応じた回転数で回転する回転体110に設けられた複数の磁気発生部120と、複数の磁気発生部120が通過する位置に近接するように配置された一対の磁気検出素子を有するセンサ手段170と、回転体110の回転に伴って一対の磁気検出素子により検出された流量パルスの位相差に基づいて回転体の回転方向を判定する回転方向判定手段142と、回転体110の回転方向が正転方向と判定された場合には流量パルスを加算し、回転体110の回転方向が逆転方向と判定された場合には流量パルスを減算する流量演算手段144とを有する。一対の磁気検出素子の回転方向距離dと磁気発生部120の数Nと回転体110に配置される磁気発生部の配置直径Dとの関係を、d=(πD/N)×(1/4)に基づいて設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は流量計測装置に係り、特に被測流体の流量に応じた回転数で回転する回転体の回転検出をより高精度に行うよう構成された流量計測装置に関する。
被測流体の流量を計測する流量計として、例えばまゆ形に形成された一対の回転子(流量計測用回転体)を被測流体が流れる計量室に回転可能に支持し、この回転子の回転数を検出して流量に換算するルーツ形と呼ばれる容積流量計がある。
この種の流量計では、回転検出手段として、回転子と共に回転する回転体に複数のマグネット(磁気発生部)を回転軸と同心円状に配置し、回転体に対して磁気センサを対向配置して回転体の回転数に応じたマグネットの通過数を非接触で検出する方法が採用されている。
また、流量計においては、計測精度をより高めることが要望されている。そのため、流量計の回転検出手段に用いられたマグネットの数を増加することにより、1回転当たりの流量パルス数を増やして流量パルスの積算値に基づく流量計測の分解能を高めるようにしている(例えば、特許文献1参照)。
一方、流量計においては、回転子の回転方向を検出しており、回転子が正転方向に回転している場合に検出された流量パルスを加算し、回転子が逆転方向に回転している場合に検出された流量パルスを減算するようにして、被測流体の流れ方向が逆転した場合の流量パルスが誤差とならないようにしている。
この回転方向を検出方法としては、磁気センサの検出部に磁気抵抗素子(MR素子)などからなる磁気検出素子を一対設け、一対の磁気検出素子から得られた2相(A相、B相)の流量パルスの位相差から回転子の回転方向を検出し、例えば、A相がB相より先行している場合には回転子が正転しているものと判定し、B相がA相より先行している場合には回転子が逆転しているものと判定することができる。
特開平6−160149号公報
しかしながら、上記のように計測精度を高めるため、回転子のマグネット数を増やすと、2相(A相、B相)の流量パルスの間隔(時間差)が短くなり、マグネット数を増やしすぎるとA相、B相の各信号の立ち上がりの間隔が接近するため、2相の流量パルスの位相差を検出することが難しくなるという問題があった。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、上記課題を解決した流量計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
本発明は、被測流体の流量に応じた回転数で回転する回転体と、
該回転体に設けられた複数の磁気発生部と、
該複数の磁気発生部が通過する位置に近接するように配置された一対の磁気検出素子と、
前記回転体の回転に伴って前記一対の磁気検出素子により検出された流量パルスの位相差に基づいて前記回転体の回転方向を判定する回転方向判定手段と、
該回転方向判定手段により前記回転体の回転方向が正転方向と判定された場合には前記流量パルスを加算し、前記回転方向判定手段により前記回転体の回転方向が逆転方向と判定された場合には前記流量パルスを減算する流量演算手段と、を有する流量計測装置において、
前記一対の磁気検出素子の回転方向距離dと前記磁気発生部の数Nと前記回転体に配置される磁気発生部の配置直径Dとの関係を、以下の式、
d=(πD/N)×(1/4)に基づいて設定したことを特徴とするものである。
本発明によれば、一対の磁気検出素子の回転方向距離dと磁気発生部の数Nと回転体に配置される磁気発生部の配置直径Dとの関係をd=(πD/N)×(1/4)の式により規定することにより、設定条件として例えば、一対の磁気検出素子の回転方向距離dと磁気発生部の数Nが予め決められている場合には、上記式より2相(A相、B相)の流量パルスの位相差検出可能な磁気発生部の配置直径Dを求め、また、設定条件として例えば、一対の磁気検出素子の回転方向距離dと磁気発生部の配置直径Dが予め決められている場合には、上記式より2相(A相、B相)の流量パルスの位相差検出可能な磁気発生部の数Nを求めることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本発明になる流量計測装置の一実施例を示すブロック図である。図1に示されるように、流量計測装置100は、概略、被測流体の流量に応じた回転数で回転する回転体110と、回転体110に設けられたマグネットからなる磁気発生部120と、計数部125とを有する。計数部125は、磁気発生部120の通過を検出する回転検出部130(図1中破線で示す)と、2相(A相、B相)の流量パルスの位相差から回転方向を判別すると共に、回転検出部130からの流量パルスを積算する制御回路140と、制御回路140で演算された流量計測値を表示する表示部150と、制御回路140で演算された流量計測値を外部に出力するための出力回路160とを有する。尚、本実施例では、計数部125が回転検出部130と制御回路140とが設けられた構成を一例として示しており、例えば、回転検出部130と別の場所に制御回路140を設け、信号線または無線により回転検出部130からの検出信号を制御回路140に送信する構成としても良い。
制御回路140は、回転体110の回転に伴って一対の磁気検出素子により検出された流量パルスの位相差に基づいて回転体の回転方向を判定する回転方向判定手段142と、回転体110の回転方向が正転方向と判定された場合には流量パルスを加算し、回転体110の回転方向が逆転方向と判定された場合には流量パルスを減算する流量演算手段144とを有する。
回転検出部130は、磁気発生部120が通過したとき検出信号を出力するセンサ手段170と、センサ手段170からの信号を増幅する増幅回路180と、増幅回路180からの信号を波形整形してデジタル信号(矩形波)に変換する波形成形回路190と、増幅回路180の基準電位を設定する可変抵抗200とを有する。
尚、回転検出部130は、磁気発生部120を非接触で検出するセンサ手段170、増幅回路180、波形成形回路190、可変抵抗200をICチップ化してデジタル信号からなる流量パルスを出力するようにしても良い。
本実施例では、以下、流量計測装置100を容積流量計に用いた場合を例に挙げて説明する。ここでは、容積流量計について説明する。
図2は容積流量計の縦断面図である。図3は容積流量計の回転子、計量室を示す縦断面図である。図4は複数のマグネットが埋設されたマグネット保持部を説明するための拡大図である。
図2乃至図4に示されるように、容積流量計11は例えば流体を給送する配管(図示せず)途中に設けられ、配管内を流れる流体の流量を計測するもので、容積流量計11は次のように構成される。
12はケーシングで、内部に流入口12aと流出口12bとを連通する流路12cを有し、流路12cの途中には計量室13を有する。ケーシング12は計量室13を一側(図2中、ケーシング12の左側)に開口13aを有し、他側に側壁13bを有する。計量室13内には、上記開口13aから挿入された一対のまゆ形の回転子14,15が90度の位相差で組み付けられており、一対の回転子14,15は非接触状態のまま回転するように夫々中央孔に圧入された回転軸16,17により支持されている。
又、ケーシング12の一側の側面12dには、計量室13の開口13aを閉蓋する側蓋18がネジ止めされている。ケーシング12の他側の側面12eには、回転軸16,17の端部を隠すための側蓋19がネジ止めされている。尚、側蓋18,19には、上記回転軸16,17の端部を軸承する軸受20と、計量室13からも漏れを防止するためのOリング21が装着されている。
さらに、側蓋18には側蓋18の外側を覆うカップ状のカバー22がネジ止めされている。尚、カバー22と側蓋18との間にはOリング23が介在し、カバー22内が気密にシールされている。
上記回転軸16,17は一端(図2中左側の端部)が側蓋18を貫通してカバー22と側蓋18とにより形成された空間24内に突出している。又、回転軸16,17の他端(図2中右側の端部)は、上記軸受20に嵌合しているが、軸受20の外側には突出していない。尚、回転軸16,17の他端にはネジ25が螺入されているため、上記側蓋19をケーシング12から外すことによりネジ25の端部を目視でき、これにより一対の回転子14,15が回転していることを確認できる。
一対の回転子14,15は互いに微小なクリアランスを介して組み合わされており、流量室13の内壁に対しても微小なクリアランスを保った状態で回転する。さらに、一対の回転子14,15は90度ずらして設けられているので流体圧力による回転力を交互に付与される。そのため、回転軸16,17の一端には、一対の回転子14,15が回転するときのタイミングを合わせる調時歯車26,27が嵌合固定されている。この調時歯車26,27は上記空間24内で噛合しており、一対の回転子14,15が流量に応じた回転数で回転する際に生ずる回転力が調時歯車26,27を介して回転軸16,17に相互に伝達されるようになっている。つまり、一対の回転子14,15は一方が回転駆動されると調時歯車26,27を介して他方に伝達して互いに非接触状態を保ちながら同一の回転数で回転する。
上記調時歯車26,27は一対の回転子14,15と後述する流量指示部32との間に設けられているので、カバー22をケーシング12から外すことにより流量指示部32及び回転軸16,17、調時歯車26,27を一方向から外すことができる。これにより、点検時の分解が容易となり、流量指示部32及び回転軸16,17、調時歯車26,27等の点検作業が短時間で行うことができ、点検作業が能率良く行えるとともに組立作業も短時間で行える。
上記調時歯車26を貫通した回転軸16の一端には、回転軸16の外径より大径で回転子14と一体的に回転する円盤状のマグネット保持部(図1の回転体110に相当)28が設けられている。このマグネット保持部28の端面28aには、図4(A)及び図4(B)に示すように複数(本実施例では、8個)の永久磁石からなるマグネット29a〜29h(図1の磁気発生部120に相当)が一定間隔(本実施例では、45°毎)で埋設されている。尚、マグネット29a〜29hはマグネット保持部28の端面28a側でN極とS極とが交互に配設されるような向きで埋設させる。
30は磁気変化に応じた信号を出力する磁気センサユニット(図1のセンサ手段170に相当)で、上記マグネット保持部28のマグネット29a〜29hに近接するように上記カバー22の取り付け孔22aに挿入され、マグネット29a〜29hの通過に伴って図4(A)に示すような信号を出力する。上記マグネット保持部28、マグネット29a〜29h、磁気センサユニット30により回転子14,15の回転を検出する回転検出手段が構成されている。
流体がケーシング12の流路12cを流れると、一対の回転子14,15は図3に示す如く夫々矢印方向に回転する。回転子14,15と計量室13との間には図2中ハッチングで示すような空間31が形成され、回転子14,15の回転とともにこの空間31内の容積分の流体が流出口12b側へ送出される。
磁気センサユニット30は、後述するようにマグネット29a〜29hが回転するのに伴って磁気変化を検出し、磁気の強さに応じた電流信号を出力する磁気抵抗素子を有する。そのため、磁気センサユニット30は、N極とS極とが交互に配設されたマグネット29a〜29hが回転するのに伴って磁界の方向に応じた電流が誘起され、図5(A)に示すようなアナログ信号を出力する。
32は流量指示部(図1の計数部125に相当)で、カバー22に設けられ、内部には流量を積算する制御回路140(図1に示す)が収納されている。
図5(A)は磁気センサユニット30から出力されたアナログ信号の波形図、図5(B)は回転検出部130で増幅、波形整形されて矩形状の流量パルスを示す波形図である。
磁気センサユニット30から出力されたアナログ信号(図5(A)参照)は、前述した回転検出部130で増幅、波形整形されて矩形状の流量パルス(図5(B)参照)に変換される。
従って、流量指示部32の制御回路140は、磁気センサユニット30が回転子14の回転数に応じた信号を出力すると、回転子14の回転数に応じた流量パルスを積算した値と、上記空間31の容積とより流量を算出する。
本実施例では、マグネット保持部28の端面28aに8個のマグネット29a〜29hが一定間隔で埋設されているので、回転子14,15が1回転する間に8個のパルスが検出されることになり、回転子14,15の回転に対するパルス数が増え、その分流量計測精度が向上する。
図6はマグネット保持部28に設けられたマグネットの配置を示す平面図である。図6に示されるように、円盤状に形成されたマグネット保持部28の端面28aに埋設されたマグネット29a〜29hは、マグネット保持部28の回転中心Oから半径Rの線上に位置するように配置されている。さらに、各マグネット29a〜29hは、周方向に等間隔となるように配置されており、夫々の間隔の角度θが45度(360度の8等分の角度)になるように設けられている。従って、各マグネット29a〜29hは、直径Dの同一円周上に等間隔となる位置に設けられている。
図7(A)は磁気センサユニット30の平面図、図7(B)は磁気センサユニット30の側面図である。図7(A)(B)に示されるように、磁気センサユニット30は、円筒状に形成された樹脂ケース40の内部に一対の磁気抵抗素子(磁気検出素子)42A,42Bがモールドされている。一対の磁気抵抗素子42A,42Bは、薄板状に形成されており、軸方向からみると、長方形の端部が各マグネット29a〜29hの相対移動方向(回転方向)に距離dでずらして設けられている。この回転方向距離dは、磁気抵抗素子42A,42Bから出力されるA相、B相の流量信号の位相差となる。
磁気センサユニット30は、樹脂ケース40の下端が検出端部44であり、この検出端部44を通過する磁界の強度に応じた大きさの検出信号を出力する。
また、磁気抵抗素子42A,42Bは、磁力線の方向に応じて電流の流れ方向が変化し、検出した磁界が強度に応じた電圧を出力する。例えば、磁気抵抗素子42A,42Bの出力電圧は、N極及びS極の磁界を検知するとHiレベル(またはLo)となり、N極とS極との間隔のほぼ中央では磁界がないためにLoレベル(またはHi)となる。そのため、回転検出部130では、磁気抵抗素子42A,42Bに近接して通過したマグネット数に応じた数のパルスが生成される。
ここで、図8(A)〜図8(D)及び図9(A)(B)を参照して磁気センサユニット30と理想的なマグネット数のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係について説明する。尚、以下の説明では、図8(A)〜図8(D)において、N極のマグネット(以下、「M1」と称する)を2重丸で示すものとする。また、磁気センサユニット30は検出端部がマグネットに近接するように配置されているが、図8では、磁気センサユニット30とマグネットとの位置関係を分かりやすくするため、磁気センサユニット30をマグネット保持部28の外側に図示している。
図8(A)に示されるように、状態(A1)では、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1を検知し、B相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わる。A相の磁気抵抗素子42Aは、マグネットM1の回転方向の前方に位置するマグネットM8を検知した後であり、マグネットM1を検知していないため、A相の出力はLoレベルのままである。
そして、B相の出力がLoレベルからHiレベルに切り替わる立ち上がり時に、制御回路140はA相の状態を読み取り、A相の出力がLoレベルであれば、回転子14,15が正転方向に回転しているものと判定する(図9のX1(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
図8(B)に示されるように、状態(B1)では、マグネットM1が回転方向に移動してA相の磁気抵抗素子42AがマグネットM1を検知し、A相の出力はHiレベルに切り替わる。B相の磁気抵抗素子42BはマグネットM1を検知したままなので、B相の出力はHiレベルである。
図8(C)に示されるように、状態(C1)では、さらにマグネットM1が回転方向に移動して、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1の検知を終了するため、B相の出力はLoレベルに切り替わる。これと共に、A相の磁気抵抗素子42AはマグネットM1を検知し続けるため、A相の出力はHiレベルを維持している。
そして、制御回路140は、B相の出力はHiレベルからLoレベルに切り替わるとき、A相の出力状態を読み取り、A相の出力がHiレベルであれば、回転子14,15が正転方向に回転しているものと判定する(図9のY1(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
図8(D)に示されるように、状態(D1)では、マグネットM1が回転方向に移動して磁気センサユニット30を通過したため、B相の出力はLoレベルのままであり、A相の出力はHiレベルからLoレベルに切り替わる。
このように、マグネット数が理想的な個数である場合には、流量計測装置100の制御回路140は、被測流体の流れに応じて上記状態(A1)〜(D1)を繰り返すことにより、磁気センサユニット30から出力されたA相、B相の信号から得られた流量パルスの位相差から回転方向が正転か逆転かを判定し、且つ流量パルスを積算することで流量を算出することが可能になる。
次に、図10(A)〜図10(D)及び図11(A)(B)を参照して磁気センサユニット30と理想状態よりもより多くのマグネット数を有する場合(直径Dに対してマグネット数Nが理想状態よりも多い場合)のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係について説明する。尚、以下の説明では、図10(A)〜図10(D)において、N極のマグネット(以下、「M1」と称する)を2重丸で示すものとする。また、磁気センサユニット30は検出端部がマグネットに近接するように配置されているが、図10(A)〜図10(D)では、磁気センサユニット30とマグネットとの位置関係を分かりやすくするため、磁気センサユニット30をマグネット保持部28の外側に図示している。
図10(A)に示されるように、状態(A2)では、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1を検知し、B相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わる。A相の磁気抵抗素子42Aは、マグネットM1の回転方向の前方に位置するマグネットM8を検知したままであるので、A相の出力はHiレベルのままである。また、A相の出力は、マグネットM8が通過したときにLoレベルに切り替わるが、すぐにマグネットM1を検知してHiレベルに戻る。
そして、B相の出力がLoレベルからHiレベルに切り替わる立ち上がり時に、制御回路140はA相の状態Hiレベルを読み取ることになるため、回転子14,15が逆転方向に回転しているものと判定してしまう(図11のX2(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
図10(B)に示されるように、状態(B2)では、マグネットM1の回転方向の前方に位置するマグネットM8がA相の磁気抵抗素子42Aを通過すると共に、マグネットM1がA相の磁気抵抗素子42Aに接近する。そのため、A相の磁気抵抗素子42AがマグネットM1を検知し始めると共に、B相の磁気抵抗素子42BはマグネットM1の検知を継続している。よって、A相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わり、B相の出力はHiレベルを維持する。
図10(C)に示されるように、状態(C2)では、さらにマグネットM1が回転方向に移動して、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1の検知を終了するため、B相の出力はLoレベルに切り替わる。これと共に、A相の磁気抵抗素子42AはマグネットM1を検知し続けるため、A相の出力はHiレベルを維持している。
そして、制御回路140は、B相の出力はHiレベルからLoレベルに切り替わるとき、A相の出力状態を読み取り、A相の出力がHiレベルであれば、回転子14,15が正転方向に回転しているものと判定する(図11のY2(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
図10(D)に示されるように、状態(D2)では、マグネットM1が回転方向に移動して磁気センサユニット30を通過したため、A相の出力はLoレベルのままであるが、マグネットM1の次のマグネットM2がB相の磁気抵抗素子42Bに接近するため、B相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わる。
このように、直径Dに対してマグネット数Nが理想的な個数より多い場合(直径Dに対してマグネット数Nが理想状態よりも多い場合)には、流量計測装置100の制御回路140は、上記X2の時点で回転子14,15が逆転方向に回転しているものと誤まった判定をしてしまうため、回転子14,15が正転方向に回転していても流量パルスを正確に積算することでできない場合が生じる。
次に、図12(A)〜図12(D)及び図13(A)(B)を参照して磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dが短い場合(例えば、マグネット保持部28の回転数が高速回転になって相対的に回転方向距離dが小さくなった場合)のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係について説明する。尚、以下の説明では、図12(A)〜図12(D)において、N極のマグネット(以下、「M1」と称する)を2重丸で示すものとする。また、磁気センサユニット30は検出端部がマグネットに近接するように配置されているが、図12(A)〜図12(D)では、磁気センサユニット30とマグネットとの位置関係を分かりやすくするため、磁気センサユニット30をマグネット保持部28の外側に図示している。
図12(A)に示されるように、状態(A3)では、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1を検知し、B相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わる。A相の磁気抵抗素子42Aは、マグネットM1の回転方向の前方に位置するマグネットM8が通過してLoレベルであるが、すぐにマグネットM1を検知するため、A相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わる。
そして、B相の出力がLoレベルからHiレベルに切り替わる立ち上がり時に、制御回路140はA相の状態Hiレベルを読み取ることになるため、回転子14,15が逆転方向に回転しているものと判定してしまう(図13のX3(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
図12(B)に示されるように、状態(B3)では、マグネットM1が磁気抵抗素子42A,42Bの中間位置にあるため、A相及びB相の出力は共にHiレベルを維持する。
図12(C)に示されるように、状態(C3)では、マグネットM1が回転方向に移動しているが磁気センサユニット30に近接しているため、A相及びB相の出力は共にHiレベルを維持する。
図12(D)に示されるように、状態(D3)では、さらにマグネットM1が回転方向に移動して、B相の磁気抵抗素子42BがマグネットM1の検知を終了するため、B相の出力はLoレベルに切り替わる。これと共に、A相の磁気抵抗素子42AはマグネットM1を検知し続けるため、A相の出力はHiレベルを維持しているが回転方向距離dが小さいためにB相がLoレベルに切り替わってすぐにA相はマグネットM1の検知を終了しLoレベルに切り替わる。
そして、制御回路140は、B相の出力はLoレベルからHiレベルに切り替わるとき、A相の出力状態を読み取り、A相の出力がLoレベルであれば、回転子14,15が逆転方向に回転しているものと判定する(図13のY3(破線矢印で示す)のときのA相、B相の状態を参照)。
このように、磁気抵抗素子42A,42B間の距離が短い場合(直径D、マグネット数Nに対して回転方向距離dが小さい場合)には、流量計測装置100の制御回路140は、上記Y3の時点で回転子14,15が逆転方向に回転しているものと誤まった判定をしてしまうため、回転子14,15が正転方向に回転していても流量パルスを正確に積算することでできない場合が生じる。
以上のように、一対の磁気抵抗素子42A,42Bの回転方向距離dとマグネット数Nとマグネット配置直径Dの関係を理想的な条件(図8(A)〜図8(D)及び図9(A)(B)を参照)に設定することにより、図10(A)〜図10(D)及び図11(A)(B)に示すような正回転時であるのに流量パルスがカウントされないといった問題や、図12(A)〜図12(D)及び図13(A)(B) に示すような正回転時であるのに流量パルスを減算してしまうといった問題を解消することが可能になる。
ここで、本発明による一対の磁気抵抗素子42A,42Bの回転方向距離dとマグネット数Nとマグネット配置直径Dの関係を理想的な条件に設定する場合の手法について説明する。理想的な流量パルスを得る場合、前述したマグネットM1が磁気センサユニット30に接近して通過してゆくまでの図8(A)〜図8(D)に示す状態A1、B1,C1,D1を1周期とすれば、1周期は、マグネットM1が検出されてから円周(=πD)上に等間隔で配置された次のマグネットM2を検知するまでの時間となり、マグネットM1とM2との回転方向の間隔(距離)に比例する。
すなわち、円盤状のマグネット保持部28にN個のマグネットが配置されていれば、1周期分の距離はπD/Nとなる。また、状態A1から状態B1に移行する時間は、磁気抵抗素子42BがマグネットM1を検知してから磁気抵抗素子42Aが検知するまでの時間となり、磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dに比例して1/4周期となる。
よって、磁気抵抗素子42A,42Bからの出力される信号の位相差が90度となるようにするためには、磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dは次式(1)で表せられる。
d=(1周期分の距離)×1/4
=(πD/N)×(1/4) ・・・(1)
この式を用いて、例えば、磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dを固定値とする場合、マグネット配置直径Dをできるだけ大きい数値に設定することで、より多くのマグネット数Nを算出することが可能になり、前述したようなマグネット数が多くしすぎてマグネット間隔が狭くなったり、あるいはマグネット保持部28の回転数が高くなって磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dが相対的に狭くなるといった場合での計測誤差を無くして、流量パルスを正確にカウントして流量計測することが可能になる。
すなわち、上記式(1)によれば、磁気抵抗素子42A,42Bからの出力される信号の位相差が90度となるように磁気抵抗素子42A,42Bの回転方向距離dとマグネット数Nとマグネット配置直径Dを設定することができるので、回転方向が正転か、あるいは逆転かを正確に判定することが可能になり、マグネット数を増やして1回転当たりの分解能を高めたとしても計測誤差が生じることを防止してより高精度な流量計測が可能になる。また、様々なサイズの流量計を設計する場合でも、上記式(1)により磁気抵抗素子42A,42Bの回転方向距離dとマグネット数Nとマグネット配置直径Dの関係を理想的な条件に設定することが可能になるので、設計の作業効率を高めることが可能になる。
上記実施例では、容積流量計を例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、被測流体の流量に比例した回転数で回転する回転体の回転検出をマグネットと磁気センサと組み合わせて検出する方法であれば、他の形式の流量計(例えば、タービン式流量計など)にも本発明を適用することができるのは勿論である。
本発明になる流量計測装置の一実施例を示すブロック図である。 容積流量計の縦断面図である。 容積流量計の回転子、計量室を示す縦断面図である。 複数のマグネットが埋設されたマグネット保持部を説明するための拡大図である。 磁気センサユニット30から出力されたアナログ信号の波形図、及び回転検出部130で増幅、波形整形されて矩形状の流量パルスを示す波形図である。 マグネット保持部28に設けられたマグネットの配置を示す平面図である。 磁気センサユニット30の平面図、及び側面図である。 磁気センサユニット30と理想的なマグネット数のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係が設定された場合の動作を時系列的に説明するための行程図である。 図8に示す条件でのA相、B相の信号立ち上がり、立下りのときの回転方向の判定を説明するための図である。 磁気センサユニット30と理想状態よりもより多くのマグネット数を有する場合のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係が設定された場合の動作を時系列的に説明するための行程図である。 図10に示す条件でのA相、B相の信号立ち上がり、立下りのときの回転方向の判定を説明するための図である。 磁気抵抗素子42A,42B間の回転方向距離dが短い場合のマグネット保持部28の回転位置との相対位置関係が設定された場合の動作を時系列的に説明するための行程図である。 図12に示す条件でのA相、B相の信号立ち上がり、立下りのときの回転方向の判定を説明するための図である。
符号の説明
11 容積流量計
12 ケーシング
13 計量室
14,15 回転子
28 マグネット保持部
29a〜29h マグネット
30 磁気センサユニット
32 流量指示部
100 流量計測装置
110 回転体
120 磁気発生部
125 計数部
130 回転検出部
140 制御回路
170 センサ手段

Claims (1)

  1. 被測流体の流量に応じた回転数で回転する回転体と、
    該回転体に設けられた複数の磁気発生部と、
    該複数の磁気発生部が通過する位置に近接するように配置された一対の磁気検出素子と、
    前記回転体の回転に伴って前記一対の磁気検出素子により検出された流量パルスの位相差に基づいて前記回転体の回転方向を判定する回転方向判定手段と、
    該回転方向判定手段により前記回転体の回転方向が正転方向と判定された場合には前記流量パルスを加算し、前記回転方向判定手段により前記回転体の回転方向が逆転方向と判定された場合には前記流量パルスを減算する流量演算手段と、を有する流量計測装置において、
    前記一対の磁気検出素子の回転方向距離dと前記磁気発生部の数Nと前記回転体に配置される磁気発生部の配置直径Dとの関係を、以下の式、
    d=(πD/N)×(1/4)に基づいて設定したことを特徴とする流量計測装置。
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