JP2008163370A - 鉛合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉛蓄電池用格子体の材料として好ましくない成分を残留させることなくアンチモンが除去されるか、または含有量が十分に低減させられた鉛合金を簡単に製造することができる鉛合金の製造方法を提供する。
【解決手段】アンチモン含有鉛合金からアンチモンを分離して、アンチモンが除去されるか、またはアンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る鉛合金の製造方法において、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを溶解させてアンチモン化カルシウムを生成させ、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、アンチモンを含有する鉛合金からアンチモンを分離してアンチモンの含有量が低減された鉛合金を製造する方法に関するものである。
鉛蓄電池の電極を構成する格子体の材料として、鉛アンチモン合金(Sb−Pb合金)や、カルシウム鉛合金(Ca−Pb合金)が用いられている。鉛アンチモン合金を正極格子体として用いると、アンチモンの効果により高温での耐食性が向上するため、格子体の伸びや破裂により極板間短絡が生じるのを防ぐことができ、高温に対する耐久性が高い鉛蓄電池が得られる。しかし、鉛アンチモン合金を正極格子体として用いると、アンチモンの析出により負極の水素過電圧が低下するため、ガスの発生量が多くなり、電解液の減少が著しくなる。
一方、負極格子体材料及び正極格子体材料として、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減されたカルシウム鉛合金を用いると、高温耐食性は低下するが、アンチモンの析出による負極での水素過電圧の低下が起こらないため、ガスの発生量を少なくするとともに、電解液の減少を少なくすることができ、鉛蓄電池のメンテナンスフリー化(補水作業の軽減)を図ることができる。
近年、鉛蓄電池のメンテナンスフリー化を図ることが重視されているため、正極板及び負極板に用いる格子材料として、アンチモンを含まないかまたはアンチモンの含有量が低減されたカルシウム鉛合金が多く用いられるようになっており、その場合、高温耐食性を改善するために格子体の構造をエキスパンド格子としたり、特許文献1に示されているように、カルシウム鉛合金からなるエキスパンド格子の表面に鉛アンチモン合金の被覆層を形成したりすることが行われている。
いずれの構成をとるにしても、鉛蓄電池のメンテナンスフリー化を図る場合には、アンチモンを含まないかまたはアンチモンの含有量が低減させられたカルシウム鉛合金を格子体の原材料として用意する必要があり、原材料としての鉛合金にアンチモンが含まれている場合には、それを取り除く必要がある。
例えば、格子体の製造工程で残材や不良品が生じた場合には、残材や不良品を溶融して原材料として再利用しているが、特許文献1に示されたように、カルシウム鉛合金からなるエキスパンド格子の表面に鉛アンチモン合金の被覆層を形成した格子体を製造する工程で不良品が生じた場合には、不良品を溶融して格子体の原材料として再利用する際に、溶融した鉛からアンチモンを取り除く必要がある。
従来アンチモンを含まない鉛合金を得る場合には、精錬した鉛合金から電解精錬やハリス法によりアンチモンを除去していたが、これらの方法を実施するためには大がかりな設備が必要になる上に、処理に時間がかかり、また処理方法が煩雑であるため、処理に要する費用が高くなるという問題があった。
また鉛合金からアンチモンを取り除く方法として、特許文献2に示されているように、アンチモンを含む鉛の溶湯中に銅を含有する物質を添加してアンチモンと銅とを反応させ、その反応により生じたCu−Sb化合物の溶解滓を回収する方法が知られている。
特開2002−260671号公報 特開2006−37186号公報
特許文献2に示された方法によった場合には、アンチモンが除去された鉛合金中に銅が残留する可能性がある。一般に、鉛蓄電池の負極板及び正極板の格子体に銅が含まれていることは好ましくないため、同方法を鉛蓄電池用格子体の原材料としての鉛合金を製造するために用いることは好ましくない。
本発明の目的は、鉛蓄電池用格子体の材料として好ましくない成分を残留させることなくアンチモンが除去されるか、または含有量が十分に低減させられた鉛合金を簡単に製造することができる鉛合金の製造方法を提供することにある。
本発明は、アンチモン含有鉛合金からアンチモンを分離して、アンチモンが除去されるか、またはアンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る鉛合金の製造方法に係わるものである。
本発明においては、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを溶融させてアンチモン化カルシウムを生成させ、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンの含有量が低減した鉛合金を得る。
上記「アンチモン含有鉛合金」の中には、鉛アンチモン合金の他、アンチモンを含まない鉛合金の表面にアンチモンまたはアンチモンを含む合金の被覆層が形成された材料も含まれるものとする。
アンチモンとカルシウムとを効率よく反応させるためには、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを、350℃ないし500℃の温度で溶解させることが好ましい。
アンチモン含有鉛合金に含まれるすべてのアンチモンをカルシウムと反応させて、すべてのアンチモンを取り除くようにするため、カルシウム金属の量またはカルシウム鉛合金中のカルシウムの量は、鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モル以上とするのが好ましい。
本発明はまた、溶融した純鉛にカルシウム金属またはカルシウム鉛合金を投入してカルシウム鉛合金を製造する過程で形成される溶湯中にアンチモン含有鉛合金を投入し、アンチモン含有鉛合金からアンチモンを除去するか、またはアンチモンの含有量を低減させて、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減したカルシウム鉛合金を製造する鉛合金の製造方法に適用される。
本発明においては、上記溶湯中に含まれるカルシウムの量が、製造しようとするカルシウム鉛合金を得るために必要な量に、投入されたアンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モルの量を加えた量となるように、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金の投入量を調整しておいて、溶湯の温度を350℃ないし500℃の範囲に設定して、溶湯中でアンチモン化カルシウムを生成させ、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減されたカルシウム鉛合金を製造する。
以上のように、本発明によれば、アンチモン含有鉛合金と、鉛蓄電池用格子体材料の合金成分として広く用いられているカルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを溶解してアンチモン化カルシウムを生成させ、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンの含有量が低減された鉛合金を得るようにしたので、鉛蓄電池用の格子体材料として好ましくない成分を残留させることなくアンチモンを除去するか、または少なくともその含有量を少なくした鉛合金を得ることができる。
請求項2に記載した発明のように、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを、350℃ないし500℃の温度で溶解させるようにすると、アンチモンとカルシウムとの反応を効率よく行わせて、アンチモンの除去を効率よく行わせることができる。
また請求項3に記載された発明によれば、カルシウム金属の量またはカルシウム鉛合金中のカルシウムの量を、鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モル以上とするので、鉛合金中に含まれるアンチモンのすべてをカルシウムと反応させて、アンチモンを取り除くことができる。
また請求項4に記載された発明によれば、溶融した純鉛にカルシウム金属またはカルシウム鉛合金を投入してカルシウム鉛合金を製造する過程で形成される溶湯中にアンチモン含有鉛合金を投入して、アンチモンを取り除く処理を行わせることができるため、鉛蓄電池の製造工程で不良品や残材として生じたアンチモン含有鉛合金をアンチモンが含まれない鉛合金に再生する処理を、特別の設備を用意することなく、カルシウム鉛合金の製造設備を利用して簡単に行うことができる。
以下本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
本発明に係わる鉛合金の製造方法においては、アンチモン含有鉛合金からアンチモンを分離して、アンチモンが除去されるか、またはアンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る。
アンチモンを含有する鉛合金にカルシウムを投入すると、下記の式によりアンチモンとカルシウムとが反応し、アンチモン化カルシウムが生成される。
3Ca+2Sb→Ca3Sb2 …(1)
上記アンチモン化カルシウムは、溶解滓の形で溶湯の表面に浮いてくる。
本発明においては、アンチモン含有鉛合金からアンチモンを分離して、アンチモンが除去されるか、またはアンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得るに当たり、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを溶解させてアンチモン化カルシウムを生成させ、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る。
図1は、アンチモンの濃度が450ppmで、カルシウムを0.04%含有する供試鉛合金を350〜800℃の範囲に含まれる種々の温度で溶解して、アンチモン化カルシウムの溶解滓を除去した後のアンチモン濃度(ppm)を測定した結果を示したものである。
図1から明らかなように、上記供試鉛合金を700℃で溶解させたときには、アンチモン化カルシウムの溶解滓は発生せず、アンチモンを取り除くことができないため、供試鉛合金中のアンチモン濃度は450ppmの儘であったが、溶解温度を600℃まで低下させるとアンチモン化カルシウムCa3Sb2 が遊離して、アンチモン化カルシウムの溶解滓が発生し始め、供試鉛合金の溶解温度を500℃以下にすると、溶解滓を除去した後のアンチモンの濃度をほぼ零にすることができた。供試鉛合金の溶解温度を350℃よりも低くすると、溶湯の温度が鉛の融点に近づくため、溶湯の粘度が高くなって、アンチモン化カルシウムの溶解滓を除去しにくくなり、好ましくない。
また、精製しようとする鉛合金に含まれるアンチモンのすべてをカルシウムと反応させて、アンチモン化カルシウムの溶解滓とするためには、反応式(1)から、添加するカルシウム金属の量またはカルシウム鉛合金中のカルシウムの量を、精製しようとするアンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モル以上とする必要がある。
従って、本発明を実施するに当たっては、溶解温度を350℃ないし500℃の範囲の温度に設定し、溶湯中のカルシウムの量が精製しようとするアンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モル以上の量となるように、アンチモン含有鉛合金に添加するカルシウム金属またはカルシウム鉛合金の量を調整して、アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを同時に溶解させ、溶湯の表面に浮遊してくるアンチモン化カルシウムの溶解滓を取り除く。
下記の表1は、カルシウム鉛合金とアンチモン含有鉛合金とを同時に溶解させて、溶解後のカルシウム量を測定した結果を示したものである。この例では、鉛1モルに対して0.0300モルのカルシウムを含有するカルシウム鉛合金と鉛1モルに対して0.00986モルのアンチモンを含有する鉛アンチモン合金とを同時に溶解し、溶解滓を除去した後のカルシウムの量を測定した結果を示したものである。ここで、アンチモンの含有量に対するカルシウムの消費量の割合を求めると、Ca/Sb=1.40[=(0.0300−0.0162)/0.00986]≒3/2となることから、3Ca+2Sb→Ca3Sb2の反応式によりアンチモンとカルシウムとが反応して、Ca3Sb2 が生成されたことが分かる。
Figure 2008163370
アンチモン含有鉛合金からアンチモンを除去してアンチモンを含まない鉛合金を得るための精製処理は、単独で行わせてもよいが、カルシウム鉛合金を製造するラインがある場合には、このラインを利用して行うようにするのが好ましい。
即ち、溶融した純鉛にカルシウム金属またはカルシウム鉛合金を投入してカルシウム鉛合金を製造する過程で形成される溶湯の温度を350℃ないし500℃の範囲の適宜の温度に設定して、該溶湯中に精製しようとするアンチモン含有鉛合金を投入し、溶湯の表面に浮遊したアンチモン化カルシウムの溶解滓を取り除くことにより、アンチモン含有鉛合金からアンチモンを除去するか、またはアンチモンの含有量を低減させて、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減したカルシウム鉛合金を製造するようにするのが好ましい。
この場合、溶湯中に含まれるカルシウムの量が、製造しようとするカルシウム鉛合金を得るために必要な量に、投入されたアンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モルの量を加えた量となるように、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金の投入量を調整しておいて、溶湯の温度を350℃ないし500℃の範囲の適宜の温度に設定し、溶湯中でアンチモン化カルシウムを生成させて、溶解滓として浮遊したアンチモン化カルシウムを取り除く。これにより、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減したカルシウム鉛合金を製造する。
図2は、上記のように、カルシウム鉛合金の製造工程を利用して鉛アンチモン合金の精製を行う実施形態の一例を示したものである。この実施形態では、調合釜に所定量の純鉛を入れて溶解し、得られた純鉛の溶湯の温度を500℃として、アンチモンを含有する鉛蓄電池用格子体の製造工程で生じた残材や不良品(鉛アンチモン合金)を投入している。次いで、製造しようとするカルシウム鉛合金を得るために必要なカルシウム金属Caの当初目論見量に、アンチモン含有鉛合金に含まれているアンチモンをアンチモン化カルシウムとするために必要なカルシウムの消費量を加えた量のカルシウム金属を溶湯中に投入する。
純鉛に精製しようとするアンチモン含有鉛合金を投入し、必要な量のカルシウム金属を投入した後、アンチモンとカルシウムとの反応を促進するために溶湯を攪拌し、発生したアンチモン化カルシウムの溶解滓を取り除く。
図2に示した例では、アンチモン化カルシウムの溶解滓を取り除いた後、格子体材料に含有させる所定量の錫(Sn)を溶湯中に投入し、錫を均等に分散させるために溶湯を攪拌した後、アンチモンが除去されたカルシウム鉛合金を得る。この鉛合金を圧延して鉛シートとした後、エキスパンド加工を施し、エクスパンド加工された長尺のシートを所定の形状に打ち抜いて鉛蓄電池用極板に用いる格子体を得る。
図2に示した実施形態では、投入されたアンチモン含有鉛合金を精製し、必要な量のカルシウムが含まれたカルシウム鉛合金を得るために、溶湯の温度を500℃としたが、溶湯の温度は350℃ないし500℃の範囲に設定すればよい。またカルシウムは、カルシウム鉛合金の形態で投入するようにしてもよい。
上記のように、溶融した純鉛にカルシウム金属またはカルシウム鉛合金を投入してカルシウム鉛合金を製造する過程で形成される溶湯中にアンチモン含有鉛合金を投入して、アンチモンを取り除く処理を行わせるようにすると、鉛蓄電池の製造工程で不良品や残材として生じたアンチモン含有鉛合金をアンチモンが含まれない鉛合金に再生する処理を、特別の設備を用意することなく、カルシウム鉛合金の製造設備を利用して簡単に行うことができる。
アンチモンとカルシウムとを含む鉛合金を350〜800℃の範囲の種々の温度で溶解して、アンチモン化カルシウムの溶解滓を除去した後のアンチモン濃度を測定した結果を示したグラフである。 本発明に係わる鉛合金の製造方法の一実施形態の一連の工程を示した工程図である。

Claims (4)

  1. アンチモン含有鉛合金からアンチモンを分離して、アンチモンが除去されるか、またはアンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得る鉛合金の製造方法において、
    前記アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金とを溶解させてアンチモン化カルシウムを生成させ、
    溶解滓として浮遊した前記アンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンの含有量が低減させられた鉛合金を得ること、
    を特徴とする鉛合金の製造方法。
  2. 前記アンチモン含有鉛合金と、カルシウム金属またはカルシウム鉛合金との溶解は、350℃ないし500℃の温度で行わせることを特徴とする請求項1に記載の鉛合金の製造方法。
  3. 前記カルシウム金属の量または前記カルシウム鉛合金中のカルシウムの量は、前記アンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モル以上である請求項1または2に記載の鉛合金の製造方法。
  4. 溶融した純鉛にカルシウム金属またはカルシウム鉛合金を投入してカルシウム鉛合金を製造する過程で形成される溶湯中にアンチモン含有鉛合金を投入し、前記アンチモン含有鉛合金からアンチモンを除去するか、またはアンチモンの含有量を低減させて、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減したカルシウム鉛合金を製造する鉛合金の製造方法であって、
    前記溶湯中に含まれるカルシウムの量が、製造しようとするカルシウム鉛合金を得るために必要な量に、投入されたアンチモン含有鉛合金中に含まれるアンチモン1モルに対して3/2モルの量を加えた量となるように、前記カルシウム金属またはカルシウム鉛合金の投入量を調整しておいて、前記溶湯の温度を350℃ないし500℃の範囲に設定して、前記溶湯中でアンチモン化カルシウムを生成させ、
    溶解滓として浮遊した前記アンチモン化カルシウムを取り除くことにより、アンチモンを含まないか、またはアンチモンの含有量が低減したカルシウム鉛合金を製造すること、
    を特徴とする鉛合金の製造方法。
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