JP2008159235A - ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高記録密度及び高S/N比を実現できるホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法を提供する。
【解決手段】光源10からのコヒーレント光を位相変調用の位相マスク16を介して空間光変調器18に入射させると、信号光Sが空間光変調器18の中央領域を、参照光Rが外周領域を透過し、フーリエ変換レンズ20によりフーリエ変換した後、信号光Sに含まれる直流成分を抑制する光抑制体22を透過させてから光記録媒体24に照射する。これにより、光記録媒体24に信号光Sがホログラムとして記録される。また、参照光Rのみを記録媒体24に照射し、ホログラムからの回折光を光検出器28で受光し、光検出器28の出力信号を逆フィルタ30に入力して位相マスク16と光抑制体22とに起因するノイズを除去してから情報取得部32によりホログラムに含まれていた情報を取得する。
【選択図】図1
【解決手段】光源10からのコヒーレント光を位相変調用の位相マスク16を介して空間光変調器18に入射させると、信号光Sが空間光変調器18の中央領域を、参照光Rが外周領域を透過し、フーリエ変換レンズ20によりフーリエ変換した後、信号光Sに含まれる直流成分を抑制する光抑制体22を透過させてから光記録媒体24に照射する。これにより、光記録媒体24に信号光Sがホログラムとして記録される。また、参照光Rのみを記録媒体24に照射し、ホログラムからの回折光を光検出器28で受光し、光検出器28の出力信号を逆フィルタ30に入力して位相マスク16と光抑制体22とに起因するノイズを除去してから情報取得部32によりホログラムに含まれていた情報を取得する。
【選択図】図1
Description
本発明は、ホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法に関する。
ホログラム記録方法は、二値のデジタルデータ「0,1」を例えば「明,暗」としてデジタル画像化した信号光を、ホログラムとして記録再生することによりデジタルデータの記録再生を行うものである。この場合、信号光はレンズによりフーリエ変換され、フーリエ変換像が光記録媒体に照射される。
また、下記特許文献1には、信号光を位相変調することにより、フーリエ変換面における直流成分のピーク強度を抑制して記録媒体の高記録密度化を図るホログラフィック記録再生装置が開示されている。
特開2006−107663号公報
本発明の目的は、高記録密度及び高S/N比を実現できるホログラム記録装置、ホログラム再生装置、ホログラム記録方法及びホログラム再生方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載のホログラム記録装置の発明は、入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、を備えることを特徴とする。
請求項2記載のホログラム記録装置の発明は、信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、を備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の発明において、前記位相変調手段に、空間光変調器の画素単位と等しい大きさ、または空間光変調器の画素単位より大きい大きさで位相変調単位面が形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記位相変調手段が、互いに逆位相の成分を打ち消しあうような位相変調度を有する位相変調単位面がランダムに2次元配列されているランダム位相変調手段であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または請求項4記載の発明において、前記位相変調単位面の大きさが前記空間光変調器の画素単位の整数倍であり、前記空間光変調器の画素単位またはその整数倍の画素群が、前記位相変調手段の位相変調単位面と空間的に重なって配置されていることを特徴とする。
請求項6記載のホログラム記録方法の発明は、信号光を位相変調し、前記位相変調した信号光の直流成分を抑制し、前記直流成分を抑制した信号光と参照光とを光記録媒体に照射して前記光記録媒体にホログラムを記録することを特徴とする。
請求項7記載のホログラム記録方法の発明は、信号光の直流成分を抑制し、前記直流成分が抑制された信号光を位相変調し、前記位相変調した信号光と参照光とを光記録媒体に照射して前記光記録媒体にホログラムを記録することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項6または請求項7記載の発明において、前記信号光の位相変調が、空間光変調器の画素単位と等しい大きさ、または空間光変調器の画素単位より大きい大きさの位相変調手段により行うことを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のホログラム記録方法において、前記位相変調手段が、互いに逆位相の成分を打ち消しあうような位相変調度を有する位相変調単位面がランダムに2次元配列されているランダム位相変調手段であることを特徴とする。
請求項10記載のホログラム再生装置の発明は、入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、得られた前記ホログラムからの回折光を受光する光検出器と、前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去する除去手段と、前記除去手段の出力信号から情報を取得する情報取得手段と、を備えることを特徴とする。
請求項11記載のホログラム再生装置の発明は、信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、得られた前記ホログラムからの回折光を受光する光検出器と、前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去する除去手段と、前記除去手段の出力信号から情報を取得する情報取得手段と、を備えることを特徴とする。
請求項12記載のホログラム再生方法の発明は、入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、前記ホログラムからの回折光を光検出器に受光させ、前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去手段により除去し、前記除去手段により前記成分を除去した出力信号から情報を取得することを特徴とする。
請求項13記載のホログラム再生方法の発明は、信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、前記ホログラムからの回折光を光検出器に受光させ、前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去手段により除去し、前記除去手段により前記成分を除去した出力信号から情報を取得することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、位相変調した信号光のフーリエ変換像の直流成分を抑制しない場合と比べて、高記録密度及び高S/N比を実現できるホログラム記録装置を提供できる。
請求項2の発明によれば、信号光の直流成分を抑制した後に位相変調することにより、光記録媒体中での信号光と参照光との重なりが改善されるとともに、位相変調後に抑制手段で直流成分を抑制する工程を無くすことによりノイズを低減できる。これにより、後述する逆フィルタを不要とすることもできる。
請求項3の発明によれば、空間光変調器の画素単位より位相変調単位面の大きさが小さい場合に比べ、装置間の互換性が高いホログラム記録装置を提供できる。
請求項4の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、信号光の直流成分をより抑制でき、高記録密度を実現できる。
請求項5の発明によれば、空間変調器の画素単位と位相変調単位画素の境界が一致することにより、画素ずれによる不要な高周波成分を発生することなく記録でき、高記録密度を実現できる。
請求項6の発明によれば、位相変調した信号光のフーリエ変換像の直流成分を抑制しない場合と比べて、高記録密度及び高S/N比を実現できるホログラム記録方法を提供できる。
請求項7の発明によれば、信号光の直流成分を抑制した後に位相変調することにより、光記録媒体中での信号光と参照光との重なりが改善されるとともに、位相変調後に抑制手段で直流成分を抑制する工程を無くすことによりノイズを低減できるホログラム記録方法を提供できる。
請求項8の発明によれば、空間光変調器の画素単位より位相変調単位面の大きさが小さい場合に比べ、装置間の互換性が高いホログラム記録方法を提供できる。
請求項9の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、信号光の直流成分をより抑制でき、高記録密度を実現できるホログラム記録方法を提供できる。
請求項10の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、ホログラム記録時のノイズに影響されにくいホログラム再生装置を提供できる。
請求項11の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、ホログラム記録時のノイズに影響されにくいホログラム再生装置を提供できる。
請求項12の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、ホログラム記録時のノイズに影響されにくいホログラム再生方法を提供できる。
請求項13の発明によれば、本構成を有していない場合に比べて、ホログラム記録時のノイズに影響されにくいホログラム再生方法を提供できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1には、本発明にかかるホログラム記録・再生装置の一実施形態の構成例が示される。図1において、信号光をホログラムとして記録する際には、光源10からのコヒーレント光をレンズ12,14によって口径の広い平行光にし、位相変調手段の1つの実施手段である位相マスク16を介して空間光変調器18に入射させる。
上記空間光変調器18は、例えば液晶パネルにより構成され、図示しないコンピュータによって2値のデジタルデータ「0,1」を「明,暗」としたデジタル画像(2値画像)を表示する。これによって、空間光変調器18を通過した光は、2値画像の各画素の値に応じて強度変調されて信号光Sとなる。この信号光Sを、フーリエ変換レンズ20によってフーリエ変換し、遮光部を有する光抑制体22を透過させて光記録媒体24に照射する。光抑制体22は光記録媒体24の前方に配置され、信号光Sに含まれる直流成分を抑制するハイパスフィルタ(本願請求項でいう抑制手段の一例である)として機能する。
また、参照光Rは、上記信号光Sと光軸を共通にして、その外側から光記録媒体24に照射される。この参照光Rも、光源10からのコヒーレント光をレンズ12,14によって平行光にし、位相マスク16を介して空間光変調器18の外周領域に入射させる。空間光変調器18の外周領域を通過した参照光は、信号光Sと同様にフーリエ変換レンズ20によってフーリエ変換し、光抑制体22を透過させて光記録媒体24に照射する。なお、光抑制体22については後述する。
以上の工程により、光記録媒体24中でフーリエ変換後の信号光Sと参照光Rとが干渉して、光記録媒体24に信号光Sがホログラムとして記録される。
図3には、空間光変調器18の表示パターンが示される。図3において、中央領域Aには、図4に例示された2値画像が表示され、外周領域Bには参照光が透過する。
なお、図1の例は、参照光Rと信号光Sとが同軸光学系により光記録媒体24に照射される、いわゆるコリニア方式であるが、光源10からのコヒーレント光を図示しないビームスプリッタ及び適宜な反射鏡により信号光Sとは別の光路を通過する参照光R’として光記録媒体24に照射する二光波方式としてもよい。
また、図1の例では、位相マスク16が空間光変調器18よりも光源10側に配置されているが、両者の位置を逆にして空間光変調器18を光源10側に配置してもよい。
次に、図1において、ホログラムの回折光から情報を再生する際には、光源10からのコヒーレント光を空間光変調器18により参照光Rのみとし、フーリエ変換レンズ20によってフーリエ変換し、光抑制体22を透過させて光記録媒体24に照射する。この場合、図4に示された空間光変調器18において、表示パターンの中央領域Aを透過する信号光Sを遮断し、参照光Rのみが外周領域Bを透過するように制御する。これにより発生するホログラムからの回折光を逆フーリエ変換レンズ26で平行光とし、光検出器28により受光する。回折光を受光した光検出器28の出力信号は、除去手段(以下逆フィルタと記す)30に入力される。この逆フィルタ30は、位相マスク16と光抑制体22とに起因するノイズを除去する機能を有するものであり、コンピュータ等による演算処理で実現する。なお、逆フィルタ30の機能の詳細は後述する。逆フィルタ30の出力信号はコンピュータ等により実現される情報取得部32に入力され、ホログラムに含まれていた情報を取得する。
図2には、本発明にかかるホログラム記録装置の他の実施形態の構成例が示され、図1の実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図2において、特徴的な点は、1組のリレーレンズ34、フーリエ変換レンズ36及び逆フーリエ変換レンズ38が追加された点である。
リレーレンズ34を位相マスク16と空間光変調器18との間に配置することにより、位相マスク16と空間光変調器18とを所定の距離離隔させることができる。これにより、ホログラム記録装置の構成の自由度を高めることができる。また、位相マスク16と空間光変調器18とを、信号光について光学的に同じ場所に配置することも可能になる。同様に、フーリエ変換レンズ36と逆フーリエ変換レンズ38との間に光抑制体22を配置することにより、光抑制体22と光記録媒体24とを所定の距離離隔させることができる。また、空間的にまったく同位置のフーリエ変換面に光抑制体22と光記録媒体24を配置することは、それぞれに厚みがあり困難であるが、フーリエ変換レンズ36と逆フーリエ変換レンズ38を配置することによって、信号光について光学的に同じ場所に光抑制体22と光記録媒体24を配置することも可能となる。
なお、本例においても、位相マスク16と空間光変調器18の配置は逆であってもよく、空間光変調器18を位相マスク16より光源10側に配置することができる。
図4には、空間光変調器18に表示される2値画像の一部分の例が示される。上述したように、2値画像は、2値のデジタルデータ「0,1」が「明,暗」として表示されている。図4において、白及び黒の矩形のパターンが上記「明,暗」として表示された2値画像であり、各白及び黒の矩形領域は、例えばd×d=2×2画素により構成されている。本実施形態においては、この矩形領域を画素単位と呼び、以下「画素ピッチ」と記載する。
図5(a),(b)には、上記2値画像をフーリエ変換レンズ20によってフーリエ変換したフーリエ変換像及びその強度分布の例が示される。図5(a)において、フーリエ変換像は規則的な回折格子であり、0次からn次の成分を有している。ここで次数とは、光記録媒体24においてフーリエ変換像が結像するフーリエ変換面で0次すなわち像の中心からζ=fλ/dの距離毎に現れる輝点の順位であり、レンズの焦点距離f、記録波長
λ、空間光変調器18の画素ピッチdにより決まる値である。なお、図5(a)では、輝点を白丸(○)で示している。この輝点の大きさは輝度を反映している。また、輝点のX軸方向の広がりは2値画像のX軸方向の空間周波数ωxに対応し、Y軸方向の広がりは2
値画像のY軸方向の空間周波数ωyに対応している。X軸方向について見ると、フーリエ
変換像は0次光(ωx=0)を中心にプラス方向及びマイナス方向に対象に広がっており、Y軸方向についても同様である。
λ、空間光変調器18の画素ピッチdにより決まる値である。なお、図5(a)では、輝点を白丸(○)で示している。この輝点の大きさは輝度を反映している。また、輝点のX軸方向の広がりは2値画像のX軸方向の空間周波数ωxに対応し、Y軸方向の広がりは2
値画像のY軸方向の空間周波数ωyに対応している。X軸方向について見ると、フーリエ
変換像は0次光(ωx=0)を中心にプラス方向及びマイナス方向に対象に広がっており、Y軸方向についても同様である。
また、フーリエ変換像の強度分布を表す図5(b)においては、横軸がフーリエ変換面の中心からの距離であり、縦軸が光の強度である。なお、図5(b)の強度分布は、図5(a)のX軸方向またはY軸方向のいずれでも同様となる。フーリエ変換像の強度分布は、直流成分である0次光(ωx=0)のピークが中心にあり、最も高い(強度が高い)ピークとなっている。また、信号光のデータ成分は、直流成分のピークのまわりに存在する強度が低い(ピーク高さが低い)交流成分に含まれている。
図6には、位相マスク16の説明図が示される。図6において、円形領域の内側が位相マスク領域であり、白及び黒の色の領域はガラス等の光透過材料の表面に形成された凹凸を表している。例えば、白の領域が凸部であり、黒の領域が凹部となっている。このような凹凸のパターンにより光の位相を変調することができる。ここで、各凹凸(黒白)の領域は、2種類の位相変調度を有する本発明の位相変調単位面に相当する。2種類の位相変調度は、それぞれ0とπの位相差を与えるものであれば、もっとも効果的に直流成分を抑
えることができ、好適である。このように、互いに逆位相の成分を打ち消すような位相差を与えるものの組み合わせであることが好ましい。なお、図6に示された位相マスク16は、より信号光の強度分布を平坦にできるために凹凸のパターンがランダムに2次元配列されているランダム位相マスクとなっているが、凹凸のパターンを周期的に配列してもよい。さらに、ここでは与える位相差の種類が2種類であるものについて記述したが、本願はこれに限定されるものではなく、2n種類の位相差を与えるもの等、既知のさまざまな
位相変調手段を適用できる。
えることができ、好適である。このように、互いに逆位相の成分を打ち消すような位相差を与えるものの組み合わせであることが好ましい。なお、図6に示された位相マスク16は、より信号光の強度分布を平坦にできるために凹凸のパターンがランダムに2次元配列されているランダム位相マスクとなっているが、凹凸のパターンを周期的に配列してもよい。さらに、ここでは与える位相差の種類が2種類であるものについて記述したが、本願はこれに限定されるものではなく、2n種類の位相差を与えるもの等、既知のさまざまな
位相変調手段を適用できる。
位相マスク16の表面に形成された凹凸の面方向の大きさは、空間光変調器18の画素ピッチの整数倍とすることができる。例えば、空間光変調器18が図1に示された2値画像(明,暗)を画素単位で2×2画素のピッチで表示した場合、位相マスク16の凹凸の大きさを、2×2画素ピッチ(上記画素単位と等しい大きさであり、以後、2画素ピッチという)、4×4画素ピッチ(以後、4画素ピッチという)、8×8画素ピッチ(以後、8画素ピッチという)、16×16画素ピッチ(以後、16画素ピッチという)及び32×32画素ピッチ(以後、32画素ピッチという)等とすることができる。
図7(a)〜(e)には、上記各画素ピッチを有する位相マスク16により信号光の位相を変調した場合の強度分布の例が示される。図7(a)が32画素ピッチ、図7(b)が16画素ピッチ、図7(c)が8画素ピッチ、図7(d)が4画素ピッチ、図7(e)が2画素ピッチの位相マスク16を使用した場合を示している。なお、図7(f)は、位相マスク16を用いない場合の強度分布であり、図5(b)に示されたものと同じ強度分布である。
図7(a)〜(e)から分かるように、いずれの位相マスク16を使用した場合にも、位相マスク16を用いない場合(図7(f))と比較して、直流成分が分散されてその強度(ピーク高さ)が抑制され、データ成分を含む交流成分のピークが嵩上げされている。これにより、光記録媒体24の一部分のみに強度の高い直流成分が照射され、ホログラムが不均一になることを回避できるので、記録密度を向上することができる。
図7(a)〜(e)に示されるように、直流成分の抑制の程度は、位相マスク16の画素ピッチが細かい(数値が小さい)ほど大きいことがわかる。一方、画素ピッチが細かいと、位相マスク16の再現性が低下し、装置間の互換性が困難になるという問題がある。以上より、位相マスク16の画素ピッチは、空間光変調器18の画素ピッチより大きい方が装置間の互換性を容易に維持できるが、直流成分の抑制の程度が小さくなる。そこで、位相マスク16で十分に抑制できなかった直流成分は光抑制体22により抑制することにより、高い記録密度と互換性とを両立することができる。
図8には、光抑制体22の構成例が示される。図8において、光抑制体22はガラス等の光透過材料で構成され、その中央領域に光を反射または吸収することにより光を透過させない遮光部40が形成されている。この遮光部40は、図7(a)〜(e)に示された直流成分のピーク位置に対応して形成され、フーリエ変換像の中央領域の光を遮ることにより、フーリエ変換像に含まれる直流成分を抑制する。なお、本実施形態において、遮光部40は完全にフーリエ変換像の直流成分を遮光するものである必要はなく、前述のようにフーリエ変換像に含まれる直流成分を抑制できるものであれば良い。
なお、図8では、光抑制体22の形状が矩形となっているが、これに限定されず、例えば円形とすることもできる。また、遮光部40の形状も円形に限らず、例えば矩形としてもよい。遮光部40の大きさは、光記録媒体24の表面に結像されるフーリエ変換像中の直流成分のピークの面積に応じて決定する。
図9(a),(b)には、逆フィルタ30の機能の説明図が示される。図9(a)は、図6に示された位相マスク16である。この位相マスク16を透過した光が光抑制体22を通過すると、図9(b)に示されるように、位相マスク16における複数の位相変調単位面の配置状況(形成パターン)と光抑制体22とに起因する光の強度分布が発生する。図9(b)の白黒の縞模様が光の強度分布を示している。このように、位相マスク16を透過した光が光抑制体22でフィルタリングされることにより発生する光の強度分布は、光記録媒体24にホログラムを記録する際にノイズとなる。このノイズは、光検出器28で検出され、光検出器28の出力信号に含まれる。
そこで、逆フィルタ30では、上記ノイズを予め求めておき、光検出器28の出力信号からノイズを除去する演算処理を行う。この演算は、例えばノイズである光の強度分布の減算処理等で行うことができる。
図10には、本発明にかかるホログラム記録装置のさらに他の実施形態の構成例が示され、図2の実施形態と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。図10において、特徴的な点は、光抑制体22を位相マスク16よりも空間光変調器18側に配置した点にある。
図10の例では、空間光変調器18と位相マスク16との間に、フーリエ変換レンズ36と逆フーリエ変換レンズ38とを配置、フーリエ変換レンズ36と逆フーリエ変換レンズ38との間に光抑制体22を配置している。このような構成により、光抑制体22により信号光Sの直流成分を抑制した後に位相マスク16で位相変調し、これをフーリエ変換レンズ20によってフーリエ変換して光記録媒体24に照射することになる。
前述したとおり、位相マスク16の表面に形成された凹凸の面方向の大きさは、空間光変調器18の画素ピッチの整数倍とすることができるが、空間光変調器18の画素単位(例えば2×2画素)またはその整数倍の画素群は、位相マスク16の各凹凸の面と空間的に重なって配置されるのが好適である。ここで、空間的に重なって配置とは、光軸方向に平行移動した場合に互いに重なる位置関係に配置されることをいう。すなわち、凹凸の画素単位と空間光変調器18の画素単位またはその整数倍の画素群が一致する配置である。
以上のように、光抑制体22を位相マスク16よりも空間光変調器18側に配置することにより、位相変調後に抑制手段で直流成分を抑制する工程を無くし、かつ空間光変調器18の画素単位またはその整数倍の画素群を、位相マスク16の各凹凸の面と空間的に重なって配置することにより、光記録媒体24に記録されるホログラムに含まれるノイズを低減できる。これにより、逆フィルタ30を不要とすることもできる。
10 光源、12,14 レンズ、16 位相マスク、18 空間光変調器、20,36 フーリエ変換レンズ、22 光抑制体、24 光記録媒体、26,38 逆フーリエ変換レンズ、28 光検出器、30 逆フィルタ、32 情報取得部、34 リレーレンズ、40 遮光部。
Claims (13)
- 入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、
前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、
を備えることを特徴とするホログラム記録装置。 - 信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、
前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、
を備えることを特徴とするホログラム記録装置。 - 請求項1または請求項2記載のホログラム記録装置において、前記位相変調手段には、空間光変調器の画素単位と等しい大きさ、または空間光変調器の画素単位より大きい大きさで位相変調単位面が形成されていることを特徴とするホログラム記録装置。
- 請求項3記載のホログラム記録装置において、前記位相変調手段は、互いに逆位相の成分を打ち消しあうような位相変調度を有する位相変調単位面がランダムに2次元配列されているランダム位相変調手段であることを特徴とするホログラム記録装置。
- 請求項3または請求項4記載のホログラム記録装置において、前記位相変調単位面の大きさが前記空間光変調器の画素単位の整数倍であり、前記空間光変調器の画素単位またはその整数倍の画素群が、前記位相変調手段の位相変調単位面と空間的に重なって配置されていることを特徴とするホログラム記録装置。
- 信号光を位相変調し、前記位相変調した信号光の直流成分を抑制し、前記直流成分を抑制した信号光と参照光とを光記録媒体に照射して前記光記録媒体にホログラムを記録することを特徴とするホログラム記録方法。
- 信号光の直流成分を抑制し、前記直流成分が抑制された信号光を位相変調し、前記位相変調した信号光と参照光とを光記録媒体に照射して前記光記録媒体にホログラムを記録することを特徴とするホログラム記録方法。
- 請求項6または請求項7記載のホログラム記録方法において、前記信号光の位相変調は、空間光変調器の画素単位と等しい大きさ、または空間光変調器の画素単位より大きい大きさの位相変調手段により行うことを特徴とするホログラム記録方法。
- 請求項8記載のホログラム記録方法において、前記位相変調手段は、互いに逆位相の成分を打ち消しあうような位相変調度を有する位相変調単位面がランダムに2次元配列されているランダム位相変調手段であることを特徴とするホログラム記録方法。
- 入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、得られた前記ホログラムからの回折光を受光する光検出器と、
前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去する除去手段と、
前記除去手段の出力信号から情報を取得する情報取得手段と、
を備えることを特徴とするホログラム再生装置。 - 信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、得られた前記ホログラムからの回折光を受光する光検出器と、
前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去する除去手段と、
前記除去手段の出力信号から情報を取得する情報取得手段と、
を備えることを特徴とするホログラム再生装置。 - 入射した信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、前記位相変調手段により位相変調された信号光が光記録媒体上に結像されたフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、
前記ホログラムからの回折光を光検出器に受光させ、
前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去手段により除去し、
前記除去手段により前記成分を除去した出力信号から情報を取得することを特徴とするホログラム再生方法。 - 信号光のフーリエ変換像の直流成分に対応して形成された遮光部を有し、前記信号光の直流成分を抑制する抑制手段と、前記抑制手段により直流成分が抑制された信号光の位相を入射位置に応じて位相変調する位相変調手段と、を備えるホログラム記録装置により情報がホログラムとして記録された光記録媒体に読出光を照射し、
前記ホログラムからの回折光を光検出器に受光させ、
前記光検出器の出力信号に含まれる、前記位相変調手段における複数の位相変調単位面の配置状況と前記抑制手段とに起因する成分を除去手段により除去し、
前記除去手段により前記成分を除去した出力信号から情報を取得することを特徴とするホログラム再生方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103728866A (zh) * | 2014-01-20 | 2014-04-16 | 北京工业大学 | 非相干三角数字全息彩色三维成像系统与方法 |
JP2014067468A (ja) * | 2012-09-26 | 2014-04-17 | Hokkaido Univ | ノイズ除去方法およびノイズ除去装置、記録再生方法および記録再生装置、ならびに、画像計測方法および画像計測装置 |
JP2014086102A (ja) * | 2012-10-22 | 2014-05-12 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | フーリエ変換ホログラム用ランダム位相マスク |
CN107247399A (zh) * | 2017-05-09 | 2017-10-13 | 四川大学 | 一种抑制计算全息显示斑点噪声的时空复用方法 |
-
2007
- 2007-08-17 JP JP2007212577A patent/JP2008159235A/ja not_active Withdrawn
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