JP2008158270A - 基板間隔調整装置、基板間隔調整方法、液晶装置の製造方法 - Google Patents

基板間隔調整装置、基板間隔調整方法、液晶装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板を一定の形状に変形させて、一度にまとまった領域に対応する基板間隔を容易に調整することが可能な基板間隔調整装置、基板間隔調整方法、液晶装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】基板間隔調整装置1は、素子基板51と、これに対向して貼り合わされた対向基板52との基板間隔を調整することが可能な装置である。基板間隔調整装置1は、載置部26と、載置部26上に配置された支持部材41及び支持リング43とを備える。支持部材41上には、素子基板51が設置される。この状態で、支持リング43を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部32によって、素子基板51の周縁部を下方に押圧させる。これにより、素子基板51を、支持部材41及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、シール材を介して貼り合わされた基板の間隔を適正な状態に調整するための基板間隔調整装置、基板間隔調整方法、及び液晶装置の製造方法に関する。
一般に、液晶装置の製造工程は、シール材を介して貼り合わされた一対の基板の間に液晶を注入する工程と、液晶注入後に注入口を封止する工程とを有する。注入口の封止は、特許文献1に示されるように、基板間隔が適正な状態となるような圧力を基板に印加した状態で行うのが一般的である。この手法によれば、基板間隔は、封止後に圧力の印加を解除しても適正な状態に保たれる。
封止工程における基板の形態は様々であるが、その中の一形態として、ウェハ状の基板の上に単品に対応する対角1インチから2インチ程度の対向基板が多数配置された形態がある。こうした形態の複合基板において封止を行う方法として、特許文献2には、素子基板を変形させることによって素子基板と対向基板との基板間隔を調整し、その状態で封止する方法が開示されている。
特開2000−347198号公報 特開2006−309153号公報
しかしながら、上記方法においては、基板間隔を所望の状態に調整するために、素子基板に印加する力を微調整しなければならないという問題点がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の奏する効果の一つにより、基板を一定の形状に変形させて、一度にまとまった領域に対応する基板間隔を容易に調整することが可能となる。
本発明の基板間隔調整装置は、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整装置であって、載置部と、前記載置部上に配置され、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面と接して前記複合基板を支持する突起状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有し、当該可動範囲のいずれかの位置において、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接する基板押圧部と、前記基板押圧部が前記可動範囲で変位するための力を当該基板押圧部に伝達する外力印加部とを備え、前記第2の支持部材は、前記基板押圧部に押圧されることによって前記第1の基板が所定の形状に変形した際に前記第1の基板の前記第2の面を支持することを特徴とする。
このような構成の基板間隔調整装置は、第1の基板に対し、第1の基板と第1の支持部材との接触箇所を支点とし、第1の基板と基板押圧部との接触領域を力点として力を印加することによって、第1の基板を変形させることができる。この変形により、第1の基板と第2の基板との間隔を変化させることができる。また、第2の支持部材は、第1の基板が一定の量だけ変形した際に(換言すれば、基板押圧部が可動範囲のうちの所定の位置に変位した際に)、第1の基板の第2の面を支持して、第1の基板がそれ以上に変形するのを防止する。このため、第1の基板が変形し過ぎるのを防ぐことができるとともに、第1の基板を所定の形状に変形させることが可能となる。ここで所定の形状とは、第1の基板が、第1の支持部材及び第2の支持部材のいずれにも接するような形状である。このような形状に第1の基板を変形させることによって、第1の基板及び第2の基板の基板間隔を所望の状態に調整することができる。このとき、第1の基板には第1の支持部材、第2の支持部材、基板押圧部が接しているが、その接触領域は第1の基板の極一部であるため、上記構成によれば、基板間隔の調整に際し、基板を破損又は汚損しにくい。上記構成において、「第2の支持部材を含む平面」とは、第2の支持部材のなす環状の形状の全体を含むような仮想的な平面を指す。また、上記構成における「環状」は、円環状、楕円環状、四角環状等の多角環状等を含む。
本発明の基板間隔調整装置は、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整装置であって、載置部と、前記載置部上に配置され、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面と接して前記複合基板を支持する環状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有し、当該可動範囲のいずれかの位置において、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接する基板押圧部と、前記基板押圧部が前記可動範囲で変位するための力を当該基板押圧部に伝達する外力印加部とを備え、前記第2の支持部材は、前記基板押圧部に押圧されることによって前記第1の基板が所定の形状に変形した際に前記第1の基板の前記第2の面を支持することを特徴とする。
このような構成によっても、第1の基板を変形させることによって、第1の基板と第2の基板との間隔を調整することができる。この構成では、第1の支持部材が環状になっているため、第1の基板に対し、環状の接触箇所を支点として力を印加することができる。このようにすれば、第1の基板に対し、環状の第1の支持部材の大きさに応じて様々な分布を有する力を印加することができ、第1の基板を所望の形状に変形させることができる。
上記基板間隔調整装置において、前記第2の支持部材は、前記法線方向から見て前記第1の基板の周縁部と重なる位置に配置されていてもよい。このような構成によれば、第2の支持部材は、第1の基板が一定の量だけ変形した際に(換言すれば、基板押圧部が可動範囲のうちの所定の位置に変位した際に)、基板押圧部と対向する位置で第1の基板の第2の面を支持して、第1の基板がそれ以上に変形するのを防止する。すなわち、基板押圧部と第2の支持部材とが、第1の基板を挟んで対向する状態となる。このため、第1の基板が変形し過ぎるのをより確実に防ぐことができるとともに、第1の基板を所定の形状に変形させることが可能となる。
上記基板間隔調整装置において、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材の高さは、前記第1の基板が前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形された場合に、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔が適正となるような高さであることが好ましい。このような構成によれば、第1の基板が変形されて第2の支持部材と接した際に、第1の基板及び第2の基板の基板間隔が適正な状態となる。したがって、基板押圧部が第1の基板に対して印加する力を精密に調整しなくとも、第1の基板が第2の支持部材に接するまで変形させることによって、基板間隔を容易に適正な状態に調整することができる。
上記基板間隔調整装置においては、前記周縁部の異なる箇所を押圧可能な2以上の前記基板押圧部を備え、それぞれの前記基板押圧部は、互いに独立して変位する構成としてもよい。この構成を有する基板間隔調整装置は、第1の基板の形状に応じてそれぞれの基板押圧部が第1の基板を押圧する力を変えることによって、所望のバランスで第1の基板に力を印加することができる。このため、複雑な形状に反った第1の基板を含む複合基板に対して、基板間隔を調整することができる。
上記基板間隔調整装置においては、前記第2の支持部材は円環状であり、前記基板押圧部は、前記第1の基板との接触領域が内周側で弧状となる形状を有し、前記弧状の部分が前記第2の支持部材の形作る円と同心である一つの円の一部に略等しい構成としてもよい。また、上記基板間隔調整装置においては、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材は円環状であり、前記基板押圧部は、前記第1の基板との接触領域が内周側で弧状となる形状を有し、前記弧状の部分が前記第2の支持部材の形作る円と同心である一つの円の一部に略等しい構成としてもよい。このような構成の基板間隔調整装置は、第1の基板が略円形である場合に、その周縁部に対して均等に、あるいは所望のバランスで力を印加することができる。これにより、略円形の第1の基板と当該第1の基板に対向して配置された第2の基板とからなる複合基板において、基板を破損又は汚損することなく基板間隔を調整することができる。
本発明の基板間隔調整方法は、載置部と、前記載置部上に配置された突起状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いて、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整方法であって、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、第1の基板に対し、第1の基板と第1の支持部材との接触箇所を支点とし、第1の基板と基板押圧部との接触領域を力点として力を印加することによって、第1の基板を変形させることができる。この変形により、第1の基板と第2の基板との間隔を変化させることができる。また、第2の支持部材は、第1の基板が一定の量だけ変形した際に(換言すれば、基板押圧部が可動範囲のうちの所定の位置に変位した際に)、第1の基板の第2の面を支持して、第1の基板がそれ以上に変形するのを防止する。このため、第1の基板が変形し過ぎるのを防ぐことができるとともに、第1の基板を所定の形状に変形させることが可能となる。ここで所定の形状とは、第1の基板が、第1の支持部材及び第2の支持部材のいずれにも接するような形状である。このような形状に第1の基板を変形させることによって、第1の基板及び第2の基板の基板間隔を所望の状態に調整することができる。このとき、第1の基板には第1の支持部材、第2の支持部材、基板押圧部が接しているが、その接触領域は第1の基板の極一部であるため、上記構成によれば、基板間隔の調整に際し、基板を破損又は汚損しにくい。上記構成において、「第2の支持部材を含む平面」とは、第2の支持部材のなす環状の形状の全体を含むような仮想的な平面を指す。また、上記構成における「環状」は、円環状、楕円環状、四角環状等の多角環状等を含む。
上記基板間隔調整方法であって、前記第2の基板は、前記法線方向から見て、前記第1の基板と前記第1の支持部材との接点を除いた領域に配置されていることが好ましい。このような方法によれば、第1の基板に力を印加する際の支点が、第2の基板の配置領域以外の領域に位置するようになるため、上記支点付近の基板間隔が乱れる不具合を防止することができる。
本発明の基板間隔調整方法は、載置部と、前記載置部上に配置された環状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いて、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整方法であって、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、を有することを特徴とする。
このような方法によっても、第1の基板を変形させることによって、第1の基板と第2の基板との間隔を調整することができる。ここで、第1の支持部材が環状になっているため、第1の基板に対し、環状の接触箇所を支点として力を印加することができる。このようにすれば、第1の基板に対し、環状の第1の支持部材の大きさに応じて様々な分布を有する力を印加することができ、第1の基板を所望の形状に変形させることができる。
本発明の液晶装置の製造方法は、載置部と、前記載置部上に配置された突起状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いた液晶装置の製造方法であって、第1の基板上に、当該第1の基板より面積の小さい第2の基板を、前記第1の基板に対向して、シール材を介して貼り合わせる工程と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に、前記シール材に設けられた開口部から液晶を注入し、前記第1の基板、前記第2の基板、前記シール材、前記液晶を有する複合基板を製造する工程と、前記第1の支持部材上に、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、前記開口部を封止する工程と、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、第1の基板を変形させて、第1の基板のまとまった領域に対応する基板間隔を一度に調整することができる。また、この調整の際に、第1の基板には第1の支持部材、第2の支持部材、基板押圧部が接しているが、その接触領域は第1の基板の極一部であるため、基板を破損又は汚損しにくい。これらの特徴により、上記液晶装置の製造方法によれば、高い歩留まりで液晶装置を製造することができる。また、複数の単品に対応する基板間隔を一度に調整できるため、短い製造時間で液晶装置を製造することができる。また、第2の支持部材は、第1の基板が一定の量だけ変形した際に(換言すれば、基板押圧部が可動範囲のうちの所定の位置に変位した際に)、第1の基板の第2の面を支持して、第1の基板がそれ以上に変形するのを防止する。このため、第1の基板が変形し過ぎるのを防ぐことができるとともに、第1の基板を所定の形状に変形させることが可能となる。ここで所定の形状とは、第1の基板が、第1の支持部材及び第2の支持部材のいずれにも接するような形状である。このような形状に第1の基板を変形させることによって、第1の基板及び第2の基板の基板間隔を所望の状態に調整することができる。したがって、基板押圧部が第1の基板に対して印加する力を精密に調整しなくとも、第1の基板が第2の支持部材に接するまで変形させることによって、基板間隔を適正な状態に調整することができる。よって、必ずしも基板間隔の変化の様子をモニタリングしながら第1の基板を変形させなくてもよい。例えば、液晶が垂直配向をしており、複屈折による透過光の色相の変化を用いたモニタリングが不可能な液晶装置であっても、容易に基板間隔を所望の状態に調整することができる。
本発明の液晶装置の製造方法は、載置部と、前記載置部上に配置された環状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いた液晶装置の製造方法であって、第1の基板上に、当該第1の基板より面積の小さい第2の基板を、前記第1の基板に対向して、シール材を介して貼り合わせる工程と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に、前記シール材に設けられた開口部から液晶を注入し、前記第1の基板、前記第2の基板、前記シール材、前記液晶を有する複合基板を製造する工程と、前記第1の支持部材上に、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、前記開口部を封止する工程と、を有することを特徴とする。
このような方法によっても、上記と同様の作用及び効果を得ることができる。ここで、第1の支持部材が環状になっているため、第1の基板に対し、環状の接触箇所を支点として力を印加することができる。このようにすれば、第1の基板に対し、環状の第1の支持部材の大きさに応じて様々な分布を有する力を印加することができ、第1の基板を所望の形状に変形させることができる。
上記液晶装置の製造方法においては、前記液晶はTN液晶であり、前記開口部を封止する工程の前に、前記複合基板を挟んで配置された一対の偏光板を通して前記複合基板に光を照射し、透過する光の色相に応じて、封止を行う前記開口部を決定する工程とをさらに有していてもよい。このような方法によれば、上記色相によって、液晶のリタデーション(液晶の屈折率異方性と基板間隔との積)、ひいては基板間隔をモニタリングすることができる。よって、基板間隔が適正値に調整されていることを確認した後に封止を行うことができる。また、適正な基板間隔に調整された部分のみを封止することができる。これにより、高い歩留まりで液晶装置を製造することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
<第1の実施形態>
(A.基板間隔調整装置)
図1は、本実施形態の基板間隔調整装置1を構成要素に分解して示した斜視図である。図1に示すように、基板間隔調整装置1は、第1の基部としての下治具11、及び第2の基部としての上治具12を有している。図1には、基板間隔調整装置1が基板間隔を調整する対象である複合基板50も示されている。
複合基板50は、液晶装置100(図14(b))の製造過程における形態の一つである。複合基板50は、本発明における第1の基板としての素子基板51、及び第2の基板としての対向基板52を有している。
このうち素子基板51は、直径8インチ又は12インチの円盤形の石英基板をもとに製造された基板であり、その上面511にはTFT(Thin Film Transistor)素子、金属配線、透明電極、配向膜等が形成されている。一方、素子基板51の下面512には、何も積層されていない。一枚の素子基板51は、複数の液晶装置100に対応する構成要素を含んでいる。ここで、上面511は、本発明における「第1の面」に、下面512は、本発明における「第2の面」に、それぞれ対応する。また、素子基板51は完全な円盤形でなくてもよく、例えばオリフラ(オリエンテーションフラット)が設けられているものでもよい。
素子基板51は、上面511にのみ何層もの構成要素が積層されているため、これらと石英基板との熱収縮率の違いなどに起因して、図8(b)等に示すように、全体が反っている場合が多い。ただし、これらの図においては、説明の便宜のため反りを強調して描いている。実際の素子基板51における反りは、目視ではほとんど判別できない程度である。
図4は、素子基板51上における対向基板52の配置の様子を示した平面図である。対向基板52は、素子基板51の上面511に、シール材53を介して貼り合わされている。また、対向基板52は、素子基板51上においてマトリクス状に配列されている。対向基板52は、一つの液晶装置100の大きさに対応した、対角1インチから2インチ程度のガラス基板であって、素子基板51に対向する面には、透明電極、及び配向膜が形成されている。素子基板51、対向基板52、及びシール材53が囲む空間には、シール材53に設けられた注入口54から注入された液晶55が封入され、TNモードの液晶層を形成している。注入口54は、本発明における開口部に対応する。
液晶装置100の表示品位は、素子基板51と対向基板52との基板間隔によって決まる液晶層の厚さに敏感に影響を受ける。例えば、液晶層の厚さが適正値からずれると、表示のコントラストの低下等を招く。こうした不具合を避けるため、液晶装置100の製造工程は、素子基板51と対向基板52との基板間隔を適正に調整した状態で注入口54を封止する工程を含む。こうして封止された後は、液晶層の厚さは適正値に保たれる。本実施形態の基板間隔調整装置1は、このような基板間隔の調整を行うための装置である。
図1に戻り、基板間隔調整装置1の構成要素の一つである下治具11は、下治具基部21、載置部26、溝22、マイクロメータヘッド通過孔23、ネジ穴24、脚部25、本発明における第1の支持部材としての支持部材41、及び第2の支持部材としての支持リング43を備えている。このうち支持部材41及び支持リング43は、下治具11から着脱可能である。下治具基部21及び脚部25は金属からなり、基板間隔調整装置1を支える土台としての役割を果たす。下治具基部21に設けられたマイクロメータヘッド通過孔23は、下治具11及び上治具12を組み合わせる際に、後述するマイクロメータヘッド33を通過させるための孔であり、ネジ穴24は、同じく下治具11及び上治具12を固定するためのものである。
載置部26は、透光性を有するアクリル樹脂からなり、下治具基部21に固定されている。載置部26には、支持部材41及び支持リング43の大きさに合わせた溝22が形成されている。溝22は、下治具11に支持部材41及び支持リング43を装着したときに支持部材41及び支持リング43を固定する役割を果たす。支持部材41及び支持リング43は、素子基板51の下面512と接して複合基板50を支持する。支持部材41及び支持リング43は、素子基板51と接しても傷が付かない素材で作られており、例えば、金属にフッ素樹脂をコーティングしたものなどを用いることができる。このうち、支持リング43は、支持部材41よりも高さが小さくなっている。
図13は、支持部材41、支持リング43、及び溝22の形状を示す断面図である。本実施形態の支持部材41は、図13(a)に示すような山型の突起状の部材であり、底部が溝22に埋まっていることにより、水平方向にずれないようになっている。同様に、本実施形態の支持リング43は、図13(c)に示すような円形の断面を有する円環状の部材であり、底部が溝22に埋まっていることにより、水平方向にずれないようになっている。支持リング43に対応する溝22は、載置部26上に、直径の異なる同心円をなすように複数設けられており、これらの円と直径の等しい支持リングを嵌めることができる。
図1に戻り、基板間隔調整装置1の構成要素の一つである上治具12は、上治具基部31と、基板押圧部32と、マイクロメータヘッド33と、ネジ34とを備えている。上治具基部31は金属からなり、基板押圧部32を始めとする上治具12の構成要素の相対位置を固定する役割を果たす。上治具基部31は、上治具12が下治具11と組み合わされるときには、下治具基部21と接する。このとき、ネジ34を下治具21のネジ穴24に嵌めることにより、組み合わされた下治具11と上治具12が固定される。
上治具基部31には、上治具基部31が規定する平面の法線方向から見て、幅を持ったリングを6等分したような形状を有する6つの基板押圧部32が点対称に取り付けられている。基板押圧部32のそれぞれには、本発明における外力印加部の一形態である、回転入力機構としてのマイクロメータヘッド33が接続されている。基板押圧部32は、上治具基部31が規定する平面(すなわち、下治具11と上治具12とが組み合わされたときに支持リング43を含む平面)の法線方向に可動範囲を有する。具体的には、基板押圧部32に接続されたマイクロメータヘッド33の回転に応じて当該可動範囲内を変位し、上治具基部31との相対距離が変化する。また、マイクロメータヘッド33の回転を止めると、その位置で上治具基部31との相対位置が固定される。6つのマイクロメータヘッド33のピッチはすべて等しく、マイクロメータヘッド33の回転量が等しければ、それに伴う基板押圧部32の変位量も等しくなる。一の基板押圧部32は、これに直接接続されたマイクロメータヘッド33の回転量にのみ依存して変位し、その他のマイクロメータヘッド33の回転量には影響を受けない。つまり、それぞれの基板押圧部32は、互いに独立して変位する。
基板押圧部32は、下治具11と上治具12とが複合基板50を介して組み合わされる際に、上記可動範囲のいずれかの位置において素子基板51の上面511の周縁部に接して素子基板51に力を印加する。基板押圧部32は、素子基板51を変形させ得る力の印加に耐え、かつ素子基板51を傷付けない程度の硬度を有する硬化樹脂からなる。こうした樹脂の例として、ビクトレックス社製のPEEK(登録商標)等を挙げることができる。
それぞれの基板押圧部32は、素子基板51の周縁部との接触領域が内周側で弧状となる形状を有しており、この弧状の部分が支持部材41及び素子基板51と同心の一つの円(不図示)の一部に略等しくなるようになっている。換言すれば、基板押圧部32と素子基板51との接触領域は、素子基板51の外周に沿った円環状の領域の一部である。本実施形態における当該接触領域は、素子基板51の外周から3mmの範囲内にある。
図2及び図3は、下治具11と上治具12とを複合基板50を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置1を示す模式図であり、図2はこの状態の基板間隔調整装置1の斜視図、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)中のA−A線における断面図である。下治具11と上治具12は、下治具基部21と上治具基部31とが接した状態でネジ34によって固定されている。このとき、素子基板51は、支持部材41によって支持されるとともに、上面511の周縁部を6つの基板押圧部32によって押さえられて基板間隔調整装置1内に固定される。一方、対向基板52には何も接していない。なお、以下では支持リング43を含む平面の法線方向は重力加速度方向に一致するとし、重力加速度方向を下、これと反対の方向を上と呼ぶ。
基板間隔調整装置1は、この状態でマイクロメータヘッド33を回転させて基板押圧部32を下方向に変位させることによって、素子基板51に対し、素子基板51と支持部材41との接触箇所を支点とし、素子基板51と基板押圧部32との接触領域を力点として力を印加することができる。このとき、素子基板51は当該力の印加によって変形する。具体的には、周縁部が下方向に変位し、支持リング43の略全周に接する状態にまで変形する(図3(b))。このように素子基板51が変形すると、これに対向して配置された対向基板52との間の基板間隔が変化する。これにより、素子基板51及び対向基板52の基板間隔を所望の状態に調整することができる。また、基板押圧部32は互いに独立して変位することから、それぞれの基板押圧部32が素子基板51に印加する力を適切に設定することによって、素子基板51の任意の位置における変形量をある程度操作することができる。
ここで、支持リング43は、支持部材41よりも高さが低いため、素子基板51は、上に凸の状態に湾曲した状態となる。ただし、支持部材41と支持リング43との高さの差は、数十μmから数百μm程度であり、湾曲していることをほとんど視認できない程度である。より詳しくは、支持部材41及び支持リング43の高さは、素子基板51が支持部材41及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形された場合に、素子基板51と対向基板52との間隔が適正となるような高さになっている。
また、図3(a)に示すように、対向基板52は、支持リング43を含む平面の法線方向から見て、素子基板51と支持部材41との接点を除いた領域に配置されている。これにより、素子基板51に力を印加する際の支点が、対向基板52の配置領域以外の領域に位置するようになるため、上記支点付近の基板間隔が乱れる不具合を防止することができる。
支持リング43は、素子基板51が一定の量だけ変形した際に(換言すれば、基板押圧部32が可動範囲のうちの所定の位置に変位した際に)、素子基板51の下面512を支持して、素子基板51がそれ以上に変形するのを防止する。このため、素子基板51が変形し過ぎるのを防ぐことができるとともに、素子基板51を容易に所定の形状に変形させることが可能となる。ここで所定の形状とは、素子基板51が、支持部材41及び支持リング43のいずれにも接するような形状である。素子基板51がこうした形状に変形することにより、これに対向して配置された対向基板52との間の基板間隔が適正値に調整される。つまり、基板押圧部32が素子基板51に対して印加する力を精密に調整しなくとも、素子基板51が支持リング43に接するまで変形させることによって、基板間隔を容易に適正な状態に調整することができる。
このとき、素子基板51には支持部材41、支持リング43、基板押圧部32が接しているが、その接触領域は素子基板51の極一部である。また、対向基板52には何も接しない。このため、基板間隔の調整に際し、素子基板51及び対向基板52を破損又は汚損しにくい。すなわち、基板間隔調整装置1によれば、素子基板51及び対向基板52の破損又は汚損を防ぎながら、素子基板51を一定の形状に変形させて、一度にまとまった領域に対応する基板間隔を調整することが可能となる。
この基板間隔調整装置1は、図2又は図3の状態でも、人の手によってマイクロメータヘッド33を回転させることで基板間隔を調整できるが、本実施形態の基板間隔調整装置1は、さらに利便性を向上させるための外部駆動装置に接続されている。図5は、外部駆動装置2が接続された状態の基板間隔調整装置1を示す断面図である。外部駆動装置2は、ハンド61、昇降回転機構62、モータ63を含む駆動ユニット、偏光板64L,64U、光源65、及び支持壁66を有する装置であり、マイクロメータヘッド33を回転させる機能と、基板間隔の調整の様子を視認又はモニタリングするための照明機能とを有する。
駆動ユニットは、マイクロメータヘッド33を回転させる機能を有するユニットである。駆動ユニットは、第1の駆動ユニット81から第6の駆動ユニット86までの計6つ設置されており(図6)、各駆動ユニットは、6つある基板押圧部32及びマイクロメータヘッド33のうちのいずれかに対応している。また、各駆動ユニットは、互いに独立して動作する。駆動ユニットの構成要素のうち、モータ63は、モータ駆動部68(図6)を介して処理部69(図6)と電気的に接続されている一方で、昇降回転機構62と機械的に接続されている。モータ63は、モータ駆動部68の指示に応じて回転駆動力を発生させる装置である。昇降回転機構62は、昇降回転機構駆動部67(図6)を介して処理部69と電気的に接続されている一方で、ハンド61と機械的に接続されている。昇降回転機構62は、モータ63が発生させた回転駆動力をハンド61に伝えてハンド61を回転させるとともに、モータ63から鉛直に延びた支柱に沿って自身を昇降させることにより、ハンド61を昇降させる。ハンド61は、昇降回転機構62の上昇にともなってマイクロメータヘッド33を保持可能な位置に移動した場合に、内部に空気を注入して膨張することによってマイクロメータヘッド33を圧迫しこれを保持する装置である。
図6は、外部駆動装置2の電気的な構成を示すブロック図である。以下、この図を参照しながら、主に駆動ユニットの電気的構成について説明する。図6においては、第1の駆動ユニット81から第6の駆動ユニット86のうち、第1の駆動ユニット81の電気的構成のみを詳しく示しているが、残りの駆動ユニットの電気的構成もこれと同様である。基板間隔調整装置1が所定の位置にセットされた状態で、入力装置60から処理部69にスタート信号が送信されると、処理部69は、昇降回転機構駆動部67に対して昇降回転機構62の上昇を指示する。当該指示を受けた昇降回転機構駆動部67は、昇降回転機構62及びこれに接続されたハンド61を、ハンド61がマイクロメータヘッド33を保持可能な位置まで上昇させる。昇降回転機構62及びこれに接続されたハンド61の上昇が終了すると、ハンド61は、内部に空気を注入して膨張することによってマイクロメータヘッド33を圧迫しこれを保持する。この状態で、入力装置60に基板押圧部32の変位量の指示が入力されると、これを受信した処理部69は、当該変位量をモータ63の回転量に換算し、モータ駆動部68に対してモータ63の回転を指示する。これを受けたモータ駆動部68は、指示された回転量だけモータ63を回転させる。このとき昇降回転機構62は、モータ63の回転駆動力をハンド61に伝えてハンド61及びこれに保持されたマイクロメータヘッド33を回転させる。これに伴って、基板押圧部32は、マイクロメータヘッド33の回転量に応じた量だけ変位する。このように第1の駆動ユニット81は、入力装置60から入力された基板押圧部32の変位量に応じてマイクロメータヘッド33を回転させる。以上の動作は、6つの駆動ユニット81から86において互いに独立して行われる。
図5に戻り、外部駆動装置2のその他の構成要素について説明する。支持壁66は、下治具11の脚部25を支持して基板間隔調整装置1を支える。この状態に設置された基板間隔調整装置1の載置部26に対応する下方位置には、光源65が配置されている。また、光源65と基板間隔調整装置1の間には偏光板64Lが、また基板間隔調整装置1の上部には偏光板64Uがそれぞれ配置されている。
光源65及び偏光板64L,64Uは、基板間隔の調整の様子を視認するための照明機能を有する。光源65から上方に発せられた光は、偏光板64L、基板間隔調整装置1の載置部26、複合基板50、偏光板64Uをこの順に透過し、作業者に視認される。ここで、透過光のうち、複合基板50に含まれる液晶層を透過した光は、液晶層のリタデーションに応じて着色される。詳細には、偏光板64Lを透過した光の偏光状態は、TNモードの液晶層を通過する際に、液晶層固有のパラメータである屈折率異方性と液晶層の厚さ(すなわち素子基板51と対向基板52との間隔)の積で定まるリタデーションの大きさに応じて、直線偏光から楕円偏光に変わる。当該楕円は波長ごとに形状が異なるので、この楕円偏光は、再び偏光板64Uを通過して一の偏光軸成分のみが取り出されると、各波長での強度分布が入射光のそれと変化して着色される。このように、楕円偏光の偏光状態は、素子基板51と対向基板52との間隔に依存するため、作業者が視認する透過光の色は、当該基板間隔によって変わる。適正な基板間隔の領域を透過したときの光の色をリファレンスとして透過光の色をこれと比較することにより、作業者は、複合基板50のどの領域の基板間隔が適正に調整されているかを判断することができる。
以上のように、外部駆動装置2が接続された基板間隔調整装置1は、入力された基板押圧部32の変位量をもとに基板間隔調整装置1のマイクロメータヘッド33を回転させる機能と、基板間隔の調整の様子を視認するための照明機能とを有している。これらの機能によって、作業者は、より効率よく基板間隔調整装置1による基板間隔の調整を行うことができる。
(B.基板間隔調整方法)
続いて、上述した基板間隔調整装置1及び外部駆動装置2を用いて基板間隔を調整する方法について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、本実施形態の基板間隔調整方法を示すフローチャートであり、図8は、図7の各工程における基板間隔調整装置1の断面図である。本実施形態の基板間隔調整方法は、工程P331からP335を有する。以下では、工程P331からP335をまとめて工程P33とも呼ぶ。
工程P331では、下治具基部21の載置部26に設けられた溝22に支持部材41及び支持リング43を設置する(図8(a))。
工程P332では、工程P331で設置された支持部材41及び支持リング43の上に、素子基板51及び対向基板52を含む複合基板50を、素子基板51を下にして設置する(図8(b))。上述したように、素子基板51は全体が下に凸の状態に反っており、周縁部が中心部に対して相対的に高くなっている。また、このときの素子基板51は、支持部材41と、支持リング43の一部とによって支持され、支持リング43の他の部分とは接していない状態である。なお、図8の各図においては、説明の便宜上、素子基板51の反りの程度を誇張して描いているが、実際には反りは視認できない程度のものであり、素子基板51と支持リング43との間隙は、数百μm〜1mm程度である。
工程P333では、上治具基部31、基板押圧部32、マイクロメータヘッド33を備えた上治具12を下治具11と組み合わせて固定する(図8(c))。この工程P333は、基板押圧部32が素子基板51の上面511の周縁部に接するように行われる。
工程P334では、上述した外部駆動装置2に含まれるハンド61をマイクロメータヘッド33と接続する(図8(d))。この接続の際の外部駆動装置2の動作は既に詳述しているので、ここでは説明を省略する。
工程P335では、ハンド61の回転に伴ってマイクロメータヘッド33を回転させて基板押圧部32を下方向に変位させることにより、素子基板51に対し、素子基板51と支持部材41との接触箇所を支点とし、素子基板51と基板押圧部32との接触領域を力点として力を印加する(図8(e))。このとき、素子基板51は当該力の印加によって変形する。具体的には、図8(e)に示すように、素子基板51の周縁部が下方向に変位し、支持リング43の略全周に接する状態にまで変形する。
工程P335における複合基板50の形状の変化の様子を、図9を用いて説明する。図9(a)は、素子基板51の変形前における複合基板50の断面図であり、図9(b)は、素子基板51の変形後における複合基板50の断面図である。この図においては、説明の便宜のため、液晶層の厚さを誇張して大きく描いている。図9(a)に示すように、素子基板51の変形前においては、素子基板51は下に凸に撓んでおり、対向基板52は液晶55の圧力によって上に凸に撓んでいる。すなわち、液晶層の厚さは、対向基板52の外縁部付近では薄く、中心付近では厚くなっている。これは、基板上の薄膜と石英基板との熱収縮率の違いや、シール材53の硬化時に生じる収縮等に起因する。こうした状態から、基板間隔調整装置1によって素子基板51を変形させることにより、図9(b)に示すように、素子基板51が上に凸に撓むようになる。このため、対向基板52との相対距離がどの位置においてもほぼ均一になり、ひいては液晶層の厚さが基板面内で均一となる。
支持リング43は、素子基板51が変形し過ぎるのを防ぐストッパーの役割を果たす。また、素子基板51を支持リング43に接するまで変形させることによって、素子基板を所定の形状に変形させることが可能となる。つまり、基板押圧部32が素子基板51に対して印加する力を精密に調整しなくとも、素子基板51が支持リング43に接するまで変形させることによって、基板間隔を容易に一定の形状に変形させることができる。本実施形態では、支持部材41及び支持リング43の高さは、素子基板51が支持部材41及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形された場合に、素子基板51と対向基板52との間隔が適正となるような高さになっているので、素子基板51が変形した後の状態では、素子基板51及び対向基板52の基板間隔が適正な値に調整されている。
また、工程P335においては、光源65による照明の透過光の色によって、上記基板間隔をモニタリングすることができる。適正な基板間隔に対応する色をリファレンスとして、上記透過光の色と比較することにより、作業者は、複合基板50のどの領域の基板間隔が適正に調整されているかを判断することができる。
工程P335においては、素子基板51には支持部材41、支持リング43、基板押圧部32が接しているが、その接触領域は素子基板51の極一部である。また、対向基板52には何も接しない。このため、基板間隔の調整に際し、素子基板51及び対向基板52を破損又は汚損しにくい。すなわち、本実施形態の基板間隔調整方法によれば、素子基板51及び対向基板52の破損又は汚損を防ぎながら、素子基板51を一定の形状に変形させて、一度にまとまった領域に対応する基板間隔を調整することが可能となる。
なお、素子基板51の反りが一様でなく複雑な形状であっても、各基板押圧部32が素子基板51に印加する力を適切に設定することによって、素子基板51を全体として所望の状態に変形させることが可能である。よって、複雑な形状に反った素子基板51を有する複合基板50に対しても、一度にまとまった領域の基板間隔を調整することができる。
(C.液晶装置の製造方法)
続いて、上述の基板間隔調整方法を用いた液晶装置の製造方法について、図10を参照しながら説明する。図10は、本実施形態の液晶装置の製造方法を示すフローチャートである。図10において、工程P11からP14が素子基板51を形成するための工程であり、工程P21から工程P23が対向基板52を形成するための工程である。工程P31から工程P36は、素子基板51及び対向基板52を組み合わせて液晶装置100を完成させるための工程である。工程P11からP14と、工程P21から工程P23とは、それぞれ独立に行われる。
工程P11では、素子基板51のもととなる円盤状の石英基板の表面に、TFT素子、金属配線、ITO(Indium Tin Oxide)からなる透明画素電極を含む構成要素を形成する。一枚の石英基板には、複数の液晶装置100に対応するこれら構成要素が形成される。この工程は、例えば常圧又は減圧CVD法、スピンコート法、フォトリソグラフィー法等の各種の成膜手法を用いて行われる。
工程P12では、工程P11において形成された構成要素に重ねて、スピンコート法又はフレキソ印刷法によってポリイミドからなる配向膜を形成する。
工程P13は、工程P12において形成された配向膜の表面を布で擦る、ラビングと呼ばれる工程である。ラビング工程を経た配向膜は、これに接する液晶55を当該ラビングの方向に沿って配向させる機能を有する。
工程P14では、工程P13においてラビングがなされた面に、ディスペンス描画法又はスクリーン印刷法によってシール材53を塗布する。シール材53は、対向基板52を貼り合わせる領域の周縁部に、液晶55の注入のための注入口54となる部分を除いて塗布される。すなわち、シール材53は、注入口54としての開口部を有する周状に塗布される。以上の工程P11からP14を経て、素子基板51が完成する。
工程P21では、対向基板52のもととなるガラス基板の表面にITOからなる透明な対向電極を形成する工程である。この工程は、例えばスパッタ法、フォトリソグラフィー法等によって行われる。
工程P22では、工程P21において形成された対向電極に重ねて、インクジェット塗布法又フレキソ印刷法によってポリイミドからなる配向膜を形成する工程である。
工程P23は、工程P13と同様のラビング工程であり、工程P22において形成された配向膜の表面を布で擦ることによりラビングを行う。以上の工程P21からP23を経て、対向基板52が完成する。
なお、本実施形態のように、対向基板52を対角1インチから2インチ程度の一つの液晶装置に対応した大きさで製造する場合は、大きなガラス基板に複数の対向基板52に対応する透明電極及び配向膜を形成してから、すなわち工程P21,P22を経てから、所定の大きさに切断して製造するのが一般的である。
工程P31は、シール材53の形成された素子基板51に対向基板52を貼り合わせ、複合基板50を形成する工程である。より詳しくは、素子基板51と対向基板52との間でアライメント(位置合わせ)をした状態で接触、圧着し、その後シール材53を乾燥させて両基板を貼り合わせる。
工程P32では、素子基板51、対向基板52、及びシール材53によって囲まれた領域に液晶55を注入する。この工程は、真空下において注入口54に液晶55を滴下し、毛細管現象によって前記領域に液晶55を導入して行う。
工程P33では、基板間隔調整装置1を用いて素子基板51と対向基板52との間隔を調整する。この工程は、上述の工程P331からP335を含む。工程P331からP335のそれぞれについては既に詳述したので、重複を避けるためここでは説明しない。
工程P34は、工程P33において基板間隔が適正な状態に調整された領域において、注入口54を封止する工程である。封止は、注入口54、すなわちシール材53に設けられた開口部に相当する部位に紫外線硬化性樹脂を塗布した後に紫外線を照射し、当該樹脂を硬化させて行う。
この工程P34においては、上記封止の工程の前に、複合基板50を挟んで配置された一対の偏光板64L,64Uを通して複合基板50に光を照射し、透過する光の色相に応じて、封止を行う開口部(注入口54)を決定する工程を有していてもよい。すなわちこれは、工程P33において、光源65の照明の透過光の色から基板間隔が適正に調整されていると判断された部分のみを封止するものである。そして、工程P33において基板間隔が適正に調整されなかった領域に対しては封止を行わず、再度工程P33に戻って当該領域の基板間隔を適正な状態に調整し、その後改めて封止を行うようにしてもよい。もっとも、工程P33において、素子基板51が支持部材41及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形されれば、素子基板51は一定の形状に変形し、ひいては基板間隔も一定の(所望の)状態に調整されるので、上記のような選別を行わずに全ての注入口54を封止してもよい。
工程P35は、封止が完了した複合基板50を個々の液晶装置100に対応する形状にブレイク(分割)して複合基板50A(図14(a))を製造する工程である。ブレイクは、素子基板51の表面にスクライブ溝を形成し、当該スクライブ溝の位置で素子基板51を切断して行われる。複合基板50Aは、素子基板51を切断して得られる素子基板51Aと対向基板52とを有する。
工程P36は、工程P35で得られた複合基板50Aに、外部回路と電気的に接続するためのFPC(Flexible Printed Circuit)71(図14(a),(b))、複合基板50Aの表面に異物が付着するのを防ぐ防塵基板72(図14(a))、複合基板50Aの保護や放熱のためのカバー73(図14(b))を実装する工程である。以上の工程を経て、液晶装置100が製造される。
以上説明したような液晶装置100の製造方法によれば、基板の破損又は汚損を防ぎながら、基板を一定の形状に変形させて、一度にまとまった領域に対応する基板間隔を調整した状態で封止を行うことが可能となる。この特徴により、高い歩留まりで液晶装置100を製造することができる。また、複数の単品に対応する基板間隔を一度に調整できるため、短い製造時間で液晶装置100を製造することができる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る基板間隔調整装置1Aは、第1の実施形態に係る基板間隔調整装置1と比較して、支持リング43の位置及び大きさが異なり、その他の部分については同一である。このため、以下では主に第1の実施形態に係る基板間隔調整装置1と異なる部分について説明する。
図11は、下治具11と上治具12とを複合基板50を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置1Aを示す模式図であり、図11(a)は平面図、図11(b)は図11(a)中のB−B線における断面図である。これらの図から分かるように、支持リング43は、支持リング43を含む平面の法線方向から見て、素子基板51の周縁部と重なる位置に配置されている。換言すれば、支持リング43は、直径が素子基板51と略等しい円環状の部材であり、素子基板51と同心になるように配置されている。本実施形態の支持リング43も、支持部材41より高さが小さくなっている。より詳しくは、支持部材41及び支持リング43の高さは、素子基板51が支持部材41及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形された場合に、素子基板51と対向基板52との間隔が適正となるような高さになっている。本実施形態では、支持部材41と支持リング43との高さの差は、例えば数十μmから数百μm程度とすることができる。
このような構成によれば、支持リング43は、基板押圧部32を押し下げて素子基板51を変形させる際に、素子基板51を挟んで基板押圧部32と対向する位置で素子基板51を支持することができる。このため、素子基板51に対して基板押圧部32から大きな力が印加されたとしても、素子基板51が変形し過ぎるのを確実に防ぐことができる。また、基板押圧部32が素子基板51に対して印加する力を精密に調整しなくとも、素子基板51が支持リング43に接するまで変形させることによって、基板間隔を容易に適正な状態に調整することができる。
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る基板間隔調整装置1Bは、第2の実施形態に係る基板間隔調整装置1Aと比較して、支持部材41を持たない点、及び支持リング43の内側に、もう一つの支持リング42を有する点で異なり、その他の部分については同一である。このため、以下では主に第2の実施形態に係る基板間隔調整装置1Aと異なる部分について説明する。
図12は、下治具11と上治具12とを複合基板50を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置1Bを示す模式図であり、図12(a)は平面図、図12(b)は図12(a)中のC−C線における断面図である。基板間隔調整装置1Bは、載置部26上の溝22(図1)の一つに合わせて配置された、本発明における第1の支持部材としての支持リング42を有している。支持リング42は、素子基板51の下面512と接して複合基板50を支持するものであり、支持リング43と同一の素材で作られている。また、支持リング42は、支持リング43よりも高さが大きくなっている。より詳しくは、支持リング42及び支持リング43の高さは、素子基板51が支持リング42及び支持リング43のいずれにも接する状態に変形された場合に、素子基板51と対向基板52との間隔が適正となるような高さになっている。本実施形態では、支持リング42と支持リング43との高さの差は、例えば数十μmから数百μm程度とすることができる。
このような構成によれば、円環状の支持リング42の存在により、素子基板51に対し、円環状の接触箇所を支点として力を印加することができる。このようにすれば、第1の実施形態又は第2の実施形態とは異なる分布を有する力を素子基板51に対して印加することができる。また、素子基板51を基板間隔調整装置1Bに設置する際には、支持リング42の上に載置することとなるので、素子基板51に対して力を印加するまでの間、素子基板51を安定した状態で載置することができる。
ここで、支持リング42の直径は、支持リング43の直径を超えない範囲で任意に変更することができる。支持リング42の直径を変更することにより、様々な分布を有する力を印加することができ、素子基板51を所望の形状に変形させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上述の各実施形態における支持リング43の高さは、支持部材41又は支持リング42の高さを超えない範囲で変更することができる。また、支持リング43の直径は、素子基板51の直径を超えない範囲で変更することができる。
支持リング43の高さを大きくすると、支持リング43は、素子基板51の変形量が小さい状態において素子基板51を支持することとなる。よって、基板間隔調整工程(図7における工程P335に相当)における素子基板51の変形量を抑えることができる。逆に、支持リング43の高さを小さくすると、支持リング43は、素子基板51が大きく変形した状態で素子基板51を支持することとなる。よって、基板間隔調整工程における、素子基板51の変形量を増大させることができる。
また、支持リング43の高さを保って直径を大きくすると、支持リング43は、素子基板51の変形量が小さい状態において素子基板51を支持することとなる。よって、基板間隔調整工程における素子基板51の変形量を抑えることができる。逆に、支持リング43の高さを保って直径を小さくすると、支持リング43は、素子基板51が大きく変形した状態で素子基板51を支持することとなる。よって、基板間隔調整工程における、素子基板51の変形量を増大させることができる。
こうした特徴を利用して、例えば、次のような基板間隔調整方法を実施することもできる。すなわち、まずある大きさ及び高さの支持リング43を用いて基板間隔を調整し、基板間隔が所望の状態となった領域において封止工程を行う。続いて、上記とは異なる大きさ又は高さの支持リング43を用いて再び基板間隔を調整し、基板間隔が所望の状態となった領域において封止工程を行う。この工程を繰り返すことにより、封止後の基板間隔をより正確に揃えることができる。また、素子基板51が複雑な形状に撓んでいる場合であっても、封止後の基板間隔を均一に調整することができる。
また、上記各実施形態では、1つの支持リング43を用いているが、これに代えて、直径の異なる複数の支持リング43を同時に用いてもよい。すなわち、支持部材41と複数の支持リング43とを同時に使用するか、又は1つの支持リング42と複数の支持リング43とを同時に使用することができる。こうした構成によれば、例えば複数の支持リング43の高さを互いに変えることによって、素子基板51の形状をより所望の状態に近い形に変形させることが可能となる。
(変形例2)
上記各実施形態では、基板間隔調整工程において、光源65による照明の透過光の色によって、上記基板間隔をモニタリングしているが、これに限定する趣旨ではない。本発明によれば、支持リング43は、素子基板51が変形し過ぎるのを防ぐストッパーの役割を果たし、素子基板51を支持リング43に接するまで変形させることによって、素子基板を所定の形状に変形させることが可能となる。つまり、基板間隔をモニタリングしなくとも、素子基板51が支持リング43に接するまで変形させることによって、基板間隔を容易に一定の形状に変形させることができる。このため、例えば、液晶が垂直配向をしており、複屈折による透過光の色相の変化を用いたモニタリングが不可能な液晶装置であっても、容易に基板間隔を所望の状態に調整することができる。
(変形例3)
上述の実施形態は、マイクロメータヘッド33を外力印加部の一形態である回転入力機構とし、これを回転させることによって基板押圧部32を変位させる構成となっているが、基板押圧部32が変位する機構及び当該変位のために外力を印加する外力印加部の構成はこれに限られず、様々なものを用いることができる。
例えば、基板押圧部32を、外力印加部としてのエアシリンダーに接続した構成であってもよい。この場合は、エアシリンダーに圧縮空気を送ることによって外力が印加され、これに伴うエアシリンダーの動作に応じて基板押圧部32が変位する。あるいは、基板押圧部32を、外力印加部としての圧電アクチュエータに接続した構成であってもよい。この場合は、圧電アクチュエータに電圧を印加して当該圧電アクチュエータを変位させることによって、これに接続された基板押圧部32を変位させることができる。
(変形例4)
上述の実施形態では、素子基板51の外周が形作る円と支持リング42,43が形作る円とが同心になるようにこれらを配置して基板間隔を調整するが、前記円の中心は一致していなくてもよい。例えば、中心に対して非対称に反っている略円形の素子基板51を含む複合基板50に対して基板間隔を調整したい場合、あるいは素子基板51の中心から偏った一部分に対してのみ基板間隔を調整したい場合など、支持リング42,43を素子基板51の中心から敢えてずらして設置した方が目的に叶う場合がある。こうした場合には、支持リング42,43の中心と素子基板51の中心とをずらして設置することによって、所望の状態に基板間隔を調整することができる。
(変形例5)
上述の実施形態では、環状の支持部材として円環状の支持リング42,43を用い、略円形の素子基板51を含む複合基板50に対して基板間隔を調整するが、環状の支持部材及び基板の形状はこれに限られず、用途に応じて様々な形状のものを用いることができる。例えば、四角環状の支持部材を用いて、方形の基板を含む複合基板に対して基板間隔を調整することができる。この場合の基板押圧部32は、方形の基板の周縁部に接触可能な形状に構成される。また、本発明における「環状」は、閉じた周をなすものであればその形状は問わず、上述した円環状、四角環状の他にも、楕円環状や、六角環状、八角環状等の多角環状等、様々な形状のものを用いることができる。
(変形例6)
上記実施形態では、支持部材41及び溝22の形状は、図13(a)に示されたものであるとし、支持リング42,43及び溝22の形状は、図13(c)に示されたものであるとしているが、これに限定する趣旨ではない。例えば、支持部材41を図13(c)に示すような球形の部材とすることもできるし、支持リング42,43を図13(a)に示すような台形状の断面を有する環状の部材とすることもできる。また、溝22の深さは、図13(b),(d)に示されるように、支持部材41又は支持リング42,43の略全体が埋まるような深さとしてもよい。ただし、支持部材41又は支持リング42,43の少なくとも一部が溝22から突出するような構成とする。このような構成によれば、支持部材41又は支持リング42,43をより安定した状態に設置することができる。
基板間隔調整装置を構成要素に分解して示した斜視図。 下治具と上治具とを複合基板を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置を示す斜視図。 下治具と上治具とを複合基板を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図。 素子基板上における対向基板の配置の様子を示した平面図。 外部駆動装置が接続された状態の基板間隔調整装置を示す断面図。 外部駆動装置の電気的構成を示すブロック図。 基板間隔調整方法を示すフローチャート。 (a)から(e)は、図7の各工程における基板間隔調整装置の断面図。 (a)は、素子基板の変形前における複合基板の断面図、(b)は、素子基板の変形後における複合基板の断面図。 液晶装置の製造方法を示すフローチャート。 下治具と上治具とを複合基板を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図。 下治具と上治具とを複合基板を介して組み合わせた状態の基板間隔調整装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図。 支持部材、支持リング、及び溝の形状を示す断面図。 (a)及び(b)は、液晶装置を示す斜視図。
符号の説明
1…基板間隔調整装置、2…外部駆動装置、11…下治具、12…上治具、26…載置部、32…基板押圧部、33…外力印加部としてのマイクロメータヘッド、41…第1の支持部材としての支持部材,42…第1の支持部材としての支持リング、43…第2の支持部材としての支持リング、50…複合基板、51…第1の基板としての素子基板、52…第2の基板としての対向基板、61…ハンド、62…昇降回転機構、63…モータ、64L,64U…偏光板、65…光源、72…防塵基板、73…カバー、100…液晶装置。

Claims (13)

  1. 第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整装置であって、
    載置部と、
    前記載置部上に配置され、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面と接して前記複合基板を支持する突起状の第1の支持部材と、
    前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有し、当該可動範囲のいずれかの位置において、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接する基板押圧部と、
    前記基板押圧部が前記可動範囲で変位するための力を当該基板押圧部に伝達する外力印加部とを備え、
    前記第2の支持部材は、前記基板押圧部に押圧されることによって前記第1の基板が所定の形状に変形した際に前記第1の基板の前記第2の面を支持することを特徴とする基板間隔調整装置。
  2. 第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整装置であって、
    載置部と、
    前記載置部上に配置され、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面と接して前記複合基板を支持する環状の第1の支持部材と、
    前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有し、当該可動範囲のいずれかの位置において、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接する基板押圧部と、
    前記基板押圧部が前記可動範囲で変位するための力を当該基板押圧部に伝達する外力印加部とを備え、
    前記第2の支持部材は、前記基板押圧部に押圧されることによって前記第1の基板が所定の形状に変形した際に前記第1の基板の前記第2の面を支持することを特徴とする基板間隔調整装置。
  3. 請求項1又は2に記載の基板間隔調整装置であって、
    前記第2の支持部材は、前記法線方向から見て前記第1の基板の周縁部と重なる位置に配置されていることを特徴とする基板間隔調整装置。
  4. 請求項1又は2に記載の基板間隔調整装置であって、
    前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材の高さは、前記第1の基板が前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形された場合に、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔が適正となるような高さであることを特徴とする基板間隔調整装置。
  5. 請求項1又は2に記載の基板間隔調整装置であって、
    前記周縁部の異なる箇所を押圧可能な2以上の前記基板押圧部を備え、
    それぞれの前記基板押圧部は、互いに独立して変位することを特徴とする基板間隔調整装置。
  6. 請求項1に記載の基板間隔調整装置であって、
    前記第2の支持部材は円環状であり、
    前記基板押圧部は、前記第1の基板との接触領域が内周側で弧状となる形状を有し、前記弧状の部分が前記第2の支持部材の形作る円と同心である一つの円の一部に略等しいことを特徴とする基板間隔調整装置。
  7. 請求項2に記載の基板間隔調整装置であって、
    前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材は円環状であり、
    前記基板押圧部は、前記第1の基板との接触領域が内周側で弧状となる形状を有し、前記弧状の部分が前記第2の支持部材の形作る円と同心である一つの円の一部に略等しいことを特徴とする基板間隔調整装置。
  8. 載置部と、前記載置部上に配置された突起状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いて、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整方法であって、
    前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、
    前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、
    を有することを特徴とする基板間隔調整方法。
  9. 請求項8に記載の基板間隔調整方法であって、
    前記第2の基板は、前記法線方向から見て、前記第1の基板と前記第1の支持部材との接点を除いた領域に配置されていることを特徴とする基板間隔調整方法。
  10. 載置部と、前記載置部上に配置された環状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いて、第1の基板と、前記第1の基板に対向してシール材を介して貼り合わされた、前記第1の基板より面積の小さい第2の基板と、前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に注入された液晶とを有する複合基板における、前記第1の基板と前記第2の基板との間隔を調整するための基板間隔調整方法であって、
    前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、
    前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、
    を有することを特徴とする基板間隔調整方法。
  11. 載置部と、前記載置部上に配置された突起状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いた液晶装置の製造方法であって、
    第1の基板上に、当該第1の基板より面積の小さい第2の基板を、前記第1の基板に対向して、シール材を介して貼り合わせる工程と、
    前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に、前記シール材に設けられた開口部から液晶を注入し、前記第1の基板、前記第2の基板、前記シール材、前記液晶を有する複合基板を製造する工程と、
    前記第1の支持部材上に、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、
    前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、
    前記開口部を封止する工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  12. 載置部と、前記載置部上に配置された環状の第1の支持部材と、前記載置部上に、前記第1の支持部材を囲むように配置された、前記第1の支持部材より高さの低い環状の第2の支持部材と、を有する基板間隔調整装置を用いた液晶装置の製造方法であって、
    第1の基板上に、当該第1の基板より面積の小さい第2の基板を、前記第1の基板に対向して、シール材を介して貼り合わせる工程と、
    前記第1の基板、前記第2の基板、及び前記シール材によって囲まれた空間に、前記シール材に設けられた開口部から液晶を注入し、前記第1の基板、前記第2の基板、前記シール材、前記液晶を有する複合基板を製造する工程と、
    前記第1の支持部材上に、前記第1の基板の2つの面のうち前記第2の基板が貼り合わされた第1の面とは反対側の第2の面が前記第1の支持部材に接するように前記複合基板を設置する工程と、
    前記第2の支持部材を含む平面の法線方向の可動範囲を有する基板押圧部を、前記第1の面の周縁部で前記第1の基板と接触させる工程と、
    前記基板押圧部を、前記法線方向のうち前記第1の面から前記第2の面へ向かう向きへ押圧し、前記第1の基板を、前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材のいずれにも接する状態に変形させる工程と、
    前記開口部を封止する工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  13. 請求項11又は12に記載の液晶装置の製造方法であって、
    前記液晶はTN液晶であり、
    前記開口部を封止する工程の前に、前記複合基板を挟んで配置された一対の偏光板を通して前記複合基板に光を照射し、透過する光の色相に応じて、封止を行う前記開口部を決定する工程とをさらに有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
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