JP2008158099A - トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ - Google Patents

トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ Download PDF

Info

Publication number
JP2008158099A
JP2008158099A JP2006344785A JP2006344785A JP2008158099A JP 2008158099 A JP2008158099 A JP 2008158099A JP 2006344785 A JP2006344785 A JP 2006344785A JP 2006344785 A JP2006344785 A JP 2006344785A JP 2008158099 A JP2008158099 A JP 2008158099A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
outer cylinder
toner
toner container
inner flange
seal member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006344785A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeki Yamamoto
茂樹 山本
Hiroshi Murazaki
博司 村崎
Yoshikazu Aoki
義和 青木
Akihiro Nagano
晃広 永野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Valqua Industries Ltd
Konica Minolta Business Technologies Inc
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Konica Minolta Business Technologies Inc
Nihon Valqua Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Valqua Industries Ltd, Konica Minolta Business Technologies Inc, Nihon Valqua Kogyo KK filed Critical Nippon Valqua Industries Ltd
Priority to JP2006344785A priority Critical patent/JP2008158099A/ja
Publication of JP2008158099A publication Critical patent/JP2008158099A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たすトナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジを提供すること。
【解決手段】本発明のシール部材23は,外周面23cをなす外筒部23aと,外筒部23aの内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部23bと,外筒部23aの内面における内フランジ部23bの付け根よりもトナー容器の外側寄りの位置に設けられた環状凸部32とを有し,外筒部23aの内面と内フランジ部23bの外面との間に環状溝23eが形成されており,内フランジ部23bの頂部31の外筒部23bの内面からの突出高さd1が,環状凸部32の外筒部23aの内面からの突出高さd2より大きいものである。
【選択図】図3

Description

本発明は,トナーによって静電潜像を現像する現像装置において,トナーの漏出を防止するシール部材およびそれを用いたトナーカートリッジに関する。さらに詳細には,現像ローラや供給ローラ等のトナーを攪拌または搬送または担持するローラ部材の回転軸の一端部に設けられるトナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジに関するものである。
従来より,電子写真方式の画像形成装置では,トナーを用いた現像装置が使用されている。一般にトナーは現像装置において,供給ローラや攪拌部材等とともにケースに封入されている。そして,これらの供給ローラや攪拌部材等は,ケース外部の駆動装置によって回転駆動されるようになっている。そのため,ローラ等の回転軸をケースから突出させる箇所では,軸の回転を妨げることなく,トナーの漏出を防止することが必要であった。
そのため,例えば特許文献1には,駆動伝達軸の周囲に設けられるシール部材として,第1リップとその近傍に設けられた第2リップとを有する弾性シールが開示されている。本文献に記載の弾性シールによれば,駆動伝達軸の振れやスリコギ運動に対する主リップの当接角の変動を最小限に抑えることができるとされている。
特開平10−143049号公報
しかしながら,前記した従来の装置では,2つのリップがごく近傍に設けられている。そのため,シール性が向上するものの,シール部の摩擦熱が局所的に溜まりやすい。摩擦熱によってシール部材の温度が上昇すると,シール部材が軟化し摩耗しがちであった。また,摩擦熱が大きくなると,トナーの溶融固着が発生するおそれもあった。さらには,温度上昇下で応力を受け続けた場合には,シール部材の永久ひずみ等が発生し,シール性が低下するおそれもあった。特に,現像装置の高速化,長寿命化,トナーの小径化への対応から,シール性をさらに向上させた場合,さらに摩耗の度合いが大きくなるという問題点があった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たすトナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジを提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた本発明のトナー用シール部材は,外周面をなす外筒部と,外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,外筒部の内面における内フランジ部の付け根よりもトナー容器の外側寄りの位置に設けられた環状凸部とを有し,外筒部の内面と内フランジ部の外面との間に環状溝が形成されており,内フランジ部の頂部の外筒部の内面からの突出高さが,環状凸部の外筒部の内面からの突出高さより大きいものである。
本発明のトナー用シール部材によれば,外筒部の内面に,内フランジ部と環状凸部とを有しているので,これらによって二重にシールされる。特に,内フランジ部は,外筒部との間に形成されている環状溝を圧迫しつつ取り付けられることにより,シール対象に確実に押し付けられる。また,この環状溝を介して,摩擦熱が効果的に放熱される。さらに内フランジ部と環状凸部との内,トナー容器の内側寄りに設けられている内フランジ部の突出高さの方が,環状凸部の突出高さより大きくされている。従って,内フランジ部の方が取り付けた際の押圧力が大きくなるため,内フランジ部によって良好にシールされる。その一方で,さらに環状凸部でシールされるので,内フランジ部の押圧力をある程度抑えて耐摩耗性を向上させることができる。従って,安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たすことができる。
また本発明のトナー用シール部材は,外周面をなす外筒部と,外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,外筒部の内面における内フランジ部の付け根からトナー容器の外側向きに,外筒部の内面に沿って設けられた内筒部と,内筒部の内面に設けられた環状凸部とを有し,外筒部の内面と内フランジ部の外面との間に第1環状溝が形成されており,外筒部の内面と内筒部の外面との間に第2環状溝が形成されており,内フランジ部の頂部の外筒部の内面からの突出高さが,環状凸部の外筒部の内面からの突出高さより大きいものでもよい。
このようなものであっても,内フランジ部と環状凸部とによって二重にシールされる。さらに,第1環状溝と第2環状溝とが形成されているので,さらに放熱効果が高い。さらに,第1環状溝と第2環状溝との間の部分を支点として,内フランジ部と内筒部とに一体的に,外筒部に対して傾きを持たせることができる。従って,内フランジ部と環状凸部とのシール性をさらに安定させることができる。
さらに本発明では,内フランジ部の頂部のトナー容器の内側寄りに隣接して,トナー容器の内側向きに広がるテーパ面が形成されていることが望ましい。このようなものであれば,トナー容器の内側からトナー容器の外側へ向かうトナーは,テーパ面で遮られる。
さらに,テーパ面の軸方向とのなす角が30〜60°の範囲内にあることが好ましい。この程度であれば,装着性とシール性とを兼ね備えることができる。
また本発明は,画像形成に供するトナーを収容するトナー容器と,トナーの攪拌または搬送または担持を行う回転体とを有し,回転体の回転軸がトナー容器を貫通しているトナーカートリッジであって,回転軸におけるトナー容器を貫通する箇所の外側の位置に,外周面をなす外筒部と,外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,外筒部の内面における内フランジ部の付け根よりもトナー容器の外側寄りの位置に設けられた環状凸部とを有し,外筒部の内面と内フランジ部の外面との間に環状溝が形成されており,内フランジ部の頂部の外筒部の内面からの自由状態での突出高さが,環状凸部の外筒部の内面からの自由状態での突出高さより大きいシール部材が装着されているトナーカートリッジにも及ぶ。
また本発明は,画像形成に供するトナーを収容するトナー容器と,トナーの攪拌または搬送または担持を行う回転体とを有し,回転体の回転軸がトナー容器を貫通しているトナーカートリッジであって,回転軸におけるトナー容器を貫通する箇所の外側の位置に,外周面をなす外筒部と,外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,外筒部の内面における内フランジ部の付け根からトナー容器の外側向きに,外筒部の内面に沿って設けられた内筒部と,内筒部の内面に設けられた環状凸部とを有し,外筒部の内面と内フランジ部の外面との間に第1環状溝が形成されており,外筒部の内面と内筒部の外面との間に第2環状溝が形成されており,内フランジ部の頂部の外筒部の内面からの自由状態での突出高さが,環状凸部の外筒部の内面からの自由状態での突出高さより大きいシール部材が装着されているトナーカートリッジにも及ぶ。
さらに本発明では,シール部材が,内フランジ部の頂部のトナー容器の内側寄りに隣接して,トナー容器の内側向きに広がるテーパ面が形成されていることが望ましい。このようなものであれば,トナー容器の内側からトナー容器の外側へ向かうトナーは,テーパ面で遮られる。
また,テーパ面の軸方向とのなす角が自由状態で30〜60°の範囲内にあることが好ましい。この程度であれば,装着性とシール性とを兼ね備えることができる。
また,環状凸部の断面形状が曲線状であるものであることが望ましい。シール部材が回転軸に当接する角度に関わらず,良好なシール性を確保できる。
また,装着状態でのテーパ面の軸方向とのなす角が45〜90°の範囲内にあることが望ましい。装着することによりテーパ面の軸方向とのなす角がこの範囲内となれば,トナーを確実に遮断することができる。
さらに本発明では,装着状態での内フランジ部の頂部の回転軸への押圧力(A)と,装着状態での環状凸部の回転軸への押圧力(B)との間に,
A ≧ B かつ (A−B)/A ≦ 0.3
の関係があることが望ましい。このようなものであれば,トナー容器の内側寄りに設けられている内フランジ部の押圧力の方が大きいので,ほとんどのトナーはここで遮断される。一方,内フランジ部を通り過ぎるトナーがわずかにあったとしても,環状凸部によって確実に遮断される。
また,シール部材の外周面がトナー容器に接していることが望ましい。このようにすれば,外周面側からトナーが漏れるおそれはない。
本発明のトナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジによれば,安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たす。
「第1の形態」
以下,本発明を具体化した第1の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,電子写真方式の画像形成装置に使用される現像装置に本発明を適用したものである。
本形態の現像装置10は,図1に示すように,現像ローラ11,供給ローラ12,トナー規制部材13,トナー搬送部材14,15が,トナー容器16に封入されている。また,トナー容器16中には,トナーも封入されている。この現像装置10は,図1に示すように,現像ローラ11が感光体20に対面するように装着され,感光体20の静電潜像をトナーで現像するものである。この現像装置10は,画像形成装置に対して着脱可能にカートリッジ化され,適宜交換される。
また,この現像装置10の図1中側方から見たようすを図2に示す。図2では,現像ローラ11,トナー規制部材13および感光体20は省略している。図2に示すように,供給ローラ12,トナー搬送部材14,15はいずれも回転軸を有し,各回転軸の図中左端部にはギヤ21が取り付けられている。ギヤ21は,この現像装置10が画像形成装置に装着されることにより,本体に設けられている回転駆動装置に接続される。そして,回転駆動装置の回転駆動力がギヤ21を介して供給ローラ12,トナー搬送部材14,15の各回転軸に伝達され,それぞれ適切な回転速度で回転される。
各回転軸にはさらに,ギヤ21に隣接して軸受け22が設けられている。さらに,各回転軸にはそれぞれ,トナー容器16の内部から外部へのトナーの漏れを防止するための,略円筒状のシール部材23が取り付けられている。シール部材23は,適切な弾性材料で形成され,その弾性力によって各回転軸に圧接されている。軸受け22は,シール部材23の抜け止めとしても機能している。なお,各回転軸の図中右端部は,回転可能にトナー容器16に取りつけられている。以下では,供給ローラ12の回転軸を単に供給ローラ12という。トナー搬送部材14,15についても同様に,その回転軸を単にトナー搬送部材14,15という。
次に,シール部材23について説明する。シール部材23の装着前の状態,すなわち自由状態を図3に,各回転軸12,14,15に装着されている状態を図4にそれぞれ示す。すなわち,シール部材23は,一体的に形成された外筒部23aと,内フランジ部23bとを有している。そして,シール部材23は各回転軸12,14,15に装着されると,図4に示すように,内フランジ部23bの第1シール部31と,外筒部23aの第2シール部32との2箇所で各回転軸12,14,15に当接する。
なお,図3と図4では,シール部材23を図2と同じ向きにして示している。従って,装着時のシール部材23では,図4中右方がトナー容器16の内側寄りに,図4中左方がトナー容器16の外側寄りに配置される。すなわち,このシール部材23は各図中右から左方向へのトナーの漏れを防止するためのものである。
シール部材23の外筒部23aは略円筒状であり,その外周面がシール部材23の外周面23cである。内フランジ部23bは,外筒部23aの内周面のほぼ中ほど辺りから,トナー容器16の内側寄りへ向かって斜めに形成された内鍔状の部位である。内フランジ部23bの頂部が装着によって各回転軸に当接される。ここが,図4に示すように,第1シール部31である。さらに,内フランジ部23bが外筒部23aの内周面のほぼ中ほど辺りから形成されているため,外筒部23aと内フランジ部23bとの間には,図3に示すように,V字型の環状溝23eが存在する。そして,この環状溝23eがあるので,シール部材23の摩擦熱の放出効果が高い。また,装着時には容易に内フランジ部23bが変形できる。そのため,効果的に耐摩耗性が向上する。
さらに,第1シール部31のトナー容器16の内側寄りに隣接して,テーパ面23dが形成されている。テーパ面23dは,自由状態では図3に示すように,回転軸方向に対して先端角θをなしている。各回転軸12,14,15への装着によって外筒部23aと内フランジ部23bとの間隔が押し縮められると,図4に示すように,回転軸方向に対して先端角θ’をなすテーパ面となる。
また,外筒部23aは,内フランジ部23bの付け根よりトナー容器16の内側寄りでは薄肉で,トナー容器16の外側寄りでは厚肉である。また,外筒部23aの内面であって内フランジ部23bの付け根よりトナー容器16の外側寄りの位置に,リング状の凸部(環状凸部)が形成されている。これが第2シール部32である。すなわち,第2シール部32は,第1シール部31よりトナー容器16の外側寄りに配置されている。
また,第1シール部31と第2シール部32とは,自由状態では図3に示すように,外筒部23aの内周面からの突出高さが異なる。第1シール部31の突出高さd1は,第2シール部32の突出高さd2に比較して大きい。これらが,上記のように第1シール部31の配置が変わることによって,図4に示すように,ともに各回転軸12,14,15に押圧される。なお,第2シール部32の接触圧は,第1シール部31の回転軸への接触変形により,シール部材23の弾性応力によって高められる。
ここで,この第2シール部32は,図3に示すように,断面が曲率形状に形成されている。そのため,各回転軸12,14,15に対してどのような角度で当たっても,シールできる。もし,この部分が曲率形状となっておらず,例えば,角形状で広い面積が回転軸に当接するとしたら,取り付けに際して摩擦による抵抗が大きい。また,もし三角形状であるとしたら,頂部が摩耗しやすい。これに対し,本形態は曲率形状となっているので,取り付けは容易でありかつ摩耗しにくい。さらに,第2シール部32は,図5に示すように,当接している回転軸12,14,15の軸方向への微小な移動に対して無理なく追随出来る。これにより,常に均等な接触が可能とされている。
次に,第1シール部31と第2シール部32との各回転軸12,14,15への押圧力の関係について説明する。本形態では,図4に示すように,第1シール部31による押圧力をA,第2シール部32による押圧力をBとすると,これらの間に次の2式の関係(条件1)が成り立つように,シール部材23の材質や形状を選択する。特に,第1シール部31の先端角θ,θ’と食い込み量,シール部材23のゴム硬度を適切に調整する。
A ≧ B かつ (A−B)/A ≦ 0.3 … (条件1)
また,上記の条件とともに,第1シール部31の先端角θ,θ’が,以下の条件を満たすように,シール部材23の形状を選択することが望ましい。
θ = 30°〜60°の範囲内,より望ましくは,40°〜50°の範囲内
θ’= 45°〜90°の範囲内
先端角θ,θ’が上記の範囲内となるためには,シール部材23の各回転軸12,14,15に対する第1シール部31の食い込み量も適切に選択する必要がある。ここで食い込み量とは,自由状態での外周面23cからの第1シール部31の距離(図3のf1)と,装着状態での外周面23cからの第1シール部31の距離(図4のf2)との差である。食い込み量を大きくすると,先端角θとθ’との差が大きくなるとともに,一般には押圧力Aが大きくなる。一方,食い込み量が大きすぎると,装着性がやや悪化する。ここでは,第1シール部31の食い込み量は,0.1〜0.3mmの範囲内が好ましい。
さらに,上記のように先端角θ,θ’および食い込み量を選択した場合に,押圧力AとBとの関係が上記の条件1を満たすように,シール部材23の材質のゴム硬度を選択する。同じ食い込み量で装着された場合でも,ゴム硬度によって押圧力A,Bが違うからである。一般には,ゴム硬度が高いほど押圧力が大きくなるとともに,押圧力AとBとの差も大きくなる。一方,硬いゴムほど摩擦によって発熱しやすい。さらに,高温状態ではゴムは通常より軟化し,軟化したゴムは摩擦によって摩耗しやすい。上記の条件1を満たすようにゴム硬度を選択することにより,適切な押圧力を得つつ摩耗を抑制することができる。
そこで,このシール部材23の材質としては,耐摩耗性に優れたゴム状の弾性体が好ましい。例えば,ブタジエンゴム,スチレン−ブタジエンゴム,イソプレンゴム,エチレン−プロピエンゴム,ブチルゴム,アクリロニトリル−ブタジエンゴム,カルボキシニトリルゴム,アクリルゴム,水素添加ニトリルゴム,ウレタンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム,多硫化ゴムなどの合成ゴムおよび熱可塑性ゴムなどのエラストマーならびに天然ゴムなどを用いることができる。特に,水素添加ニトリルゴムが滑り性がよく耐久性に優れているため好ましい。
そこで,シール部材23として,ゴム硬度75〜90度の間のものを選択して実験した。この程度であれば,シール部の摩耗を抑制し,熱による軟化をかなり防止できることが判った。なお,ここでいうゴム硬度は,JIS K 6253に記載のタイプAデュトロメータ硬さを基準としている。さらに,シール部材23として,フッ素樹脂,グラファイト等の低摩擦係数の添加剤を混入した弾性体で構成してもよい。このようにすれば,さらに摩擦抵抗を低減させることができるので,摩擦熱が減少し,摩耗が抑制される。
あるいは,シール部材23の表面を反応性表面改質剤,例えば「ニューラバフロン」(日本バルカー工業製)でコーティングしてもよい。このようにしても,回転軸と2箇所のシール部31,32との摩擦抵抗を低減させることができるので,摩擦熱が減少し,摩耗が抑制される。なお,このコート材との相性の面でも,上記の水素添加ニトリルゴムは好ましい。
このように形成されたシール部材23を各回転軸に取り付けると,図4に示すように,第1シール部31と第2シール部32とで各回転軸に当接する。このとき,第1シール部31の方が,第2シール部32より大きい押圧力で押圧されているので,通常は第1シール部31によってトナーの漏出は防止される。しかし,各回転軸は回転駆動されることにより,わずかながら軸方向への移動あるいは偏心運動等がおきることは避けられない。このとき,第1シール部31が図4中下向きに押されて弾性変形した場合には,反力でその箇所の第2シール部32の押圧力が大きくなり,強く逆方向へ押し返すことになる。すなわち,これらの2箇所で圧接されていることにより,回転軸が移動あるいは偏心運動しても,シール性は維持される。
また,第1シール部31と第2シール部32とが離れた箇所に形成されているので,軸との摩擦熱の発生箇所が分散される。従って,局所的な過熱状態となることがないので,トナーの溶融固着やシール部の摩耗量増加等は防止されている。さらに,適切な材質や押圧力が選択されているので,シール性が向上するとともに,各回転軸の挿入が容易であり,組立性が良好である。
以上詳細に説明したように本形態の現像装置10によれば,各回転軸にシール部材23が設けられている。シール部材23には,内フランジ部23bの頂部である第1シール部31と,外筒部23aの内面の凸部である第2シール部32とが形成され,この2箇所で各回転軸に当接される。これらのシール部31,32が互いに補完し合うことで,トナーの漏出は確実に防止される。さらに,シール部材23の材質を適切に選択することにより,摩擦熱を減少させて摩耗を抑制することができる。従って,安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たす現像装置10となっている。
「第2の形態」
次に,本発明を具体化した第2の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,第1の形態に比較して,シール部材の形状がやや異なるのみであり,その他の部分は共通である。共通部分に関しては,同じ符号を付し,説明を省略する。
本形態のシール部材41について説明する。シール部材41の装着前の状態,すなわち自由状態を図6に,各回転軸12,14,15に装着されている状態を図7にそれぞれ示す。すなわち,シール部材41は,一体的に形成された外筒部41aと,内フランジ部41bとを有している。なお,図6と図7では,シール部材41を図3と図4のシール部材23と同様の向きで示している。すなわち,このシール部材41は各図中右から左へのトナーの漏れを防止するためのものである。
内フランジ部41bの形状は,第1の形態の内フランジ部23bと同様である。そしてその頂部が第1シール部42である。また,第2シール部43の形状は,第1の形態の第2シール部32と同様である。本形態でも,内フランジ部41bと外筒部41aとの間には,略V字型の環状溝41cが設けられている。本形態ではさらに,第2シール部43と外筒部41aとの間に円筒状の空間をなす環状溝41dが設けられている。これにより,内フランジ部41bの付け根から内フランジ部41bと逆向き(図6中左向き)に,外筒部41aの内面に沿って,内筒部41eが設けられている。第2シール部43は,この内筒部41eの内面に設けられていることになる。
そして,本形態のシール部材41も,第1の形態と同様に,各回転軸12,14,15に装着されると,図7に示すように,内フランジ部41bの第1シール部42と,内筒部41eの第2シール部43との2箇所で各回転軸12,14,15に当接する。そして,第1の形態と同様に,環状溝41cは摩擦熱の放出効果を有する。本形態ではさらに,環状溝41dも,放熱性に貢献している。
なお,環状溝41cと環状溝41dとは,図6に示すように,軸方向に向き合う位置に配置されている。そして,本形態のシール部材41では,環状溝41cと環状溝41dとの間に円環状の連結部44が形成されている。そのため,図7に示すように,本形態のシール部材41が各回転軸12,14,15に装着されている状態では,連結部44が支点として作用し,外筒部41aに対して内フランジ部41bおよび内筒部41eが一体的に傾きを持って取り付けられることができる。これにより,第1シール部42と第2シール部43とがともに,回転軸に対して安定した接触状態を維持できる。
以上詳細に説明したように本形態のシール部材41を備えた現像装置であっても,第1の形態と同様に,安定したシール性と良好な耐摩耗性をともに満たす現像装置となっている。
なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,現像剤には,外添処理を施したものを使用するとよい。このようにすれば,シール部エッジで外添処理剤による静止層が形成されるので,さらにシール性を向上させることができる。また,トナー容器の構造によっては各回転軸の両端部にシール部材を装着してもよい。例えば,図2中右端部にも,左端部とは左右逆向きにシール部材23を装着するようにしてもよい。
本形態に係る現像装置を示す断面図である。 現像装置を側方から見た断面図である。 第1の形態に係る装着前のシール部材を示す断面図である。 第1の形態に係る装着後のシール部材を示す断面図である。 装着後のシール部材の第2シール部の作用を示す断面図である。 第2の形態に係る装着前のシール部材を示す断面図である。 第2の形態に係る装着後のシール部材を示す断面図である。
符号の説明
10 現像装置
23,41 シール部材
23a,41a 外筒部
23b,41b 内フランジ部
23c 外周面
23d テーパ面
23e 環状溝
31,42 第1シール部
32,43 凸部,第2シール部
41c 第1環状溝
41d 第2環状溝
41e 内筒部

Claims (7)

  1. 外周面をなす外筒部と,
    前記外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,
    前記外筒部の内面における前記内フランジ部の付け根よりもトナー容器の外側寄りの位置に設けられた環状凸部とを有し,
    前記外筒部の内面と前記内フランジ部の外面との間に環状溝が形成されており,
    前記内フランジ部の頂部の前記外筒部の内面からの突出高さが,前記環状凸部の前記外筒部の内面からの突出高さより大きいことを特徴とするトナー用シール部材。
  2. 外周面をなす外筒部と,
    前記外筒部の内面にトナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,
    前記外筒部の内面における前記内フランジ部の付け根からトナー容器の外側向きに,前記外筒部の内面に沿って設けられた内筒部と,
    前記内筒部の内面に設けられた環状凸部とを有し,
    前記外筒部の内面と前記内フランジ部の外面との間に第1環状溝が形成されており,
    前記外筒部の内面と前記内筒部の外面との間に第2環状溝が形成されており,
    前記内フランジ部の頂部の前記外筒部の内面からの突出高さが,前記環状凸部の前記外筒部の内面からの突出高さより大きいことを特徴とするトナー用シール部材。
  3. 請求項1または請求項2に記載のトナー用シール部材において,
    前記内フランジ部の頂部のトナー容器の内側寄りに隣接して,軸方向とのなす角が30〜60°の範囲内にありトナー容器の内側向きに広がるテーパ面が形成されていることを特徴とするトナー用シール部材。
  4. 画像形成に供するトナーを収容するトナー容器と,前記トナーの攪拌または搬送または担持を行う回転体とを有し,前記回転体の回転軸が前記トナー容器を貫通しているトナーカートリッジにおいて,
    前記回転軸における前記トナー容器を貫通する箇所の外側の位置に,
    外周面をなす外筒部と,
    前記外筒部の内面に前記トナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,
    前記外筒部の内面における前記内フランジ部の付け根よりも前記トナー容器の外側寄りの位置に設けられた環状凸部とを有し,
    前記外筒部の内面と前記内フランジ部の外面との間に環状溝が形成されており,
    前記内フランジ部の頂部の前記外筒部の内面からの自由状態での突出高さが,前記環状凸部の前記外筒部の内面からの自由状態での突出高さより大きいシール部材が装着されていることを特徴とするトナーカートリッジ。
  5. 画像形成に供するトナーを収容するトナー容器と,前記トナーの攪拌または搬送または担持を行う回転体とを有し,前記回転体の回転軸が前記トナー容器を貫通しているトナーカートリッジにおいて,
    前記回転軸における前記トナー容器を貫通する箇所の外側の位置に,
    外周面をなす外筒部と,
    前記外筒部の内面に前記トナー容器の内側向きに斜めに設けられた内フランジ部と,
    前記外筒部の内面における前記内フランジ部の付け根から前記トナー容器の外側向きに,前記外筒部の内面に沿って設けられた内筒部と,
    前記内筒部の内面に設けられた環状凸部とを有し,
    前記外筒部の内面と前記内フランジ部の外面との間に第1環状溝が形成されており,
    前記外筒部の内面と前記内筒部の外面との間に第2環状溝が形成されており,
    前記内フランジ部の頂部の前記外筒部の内面からの自由状態での突出高さが,前記環状凸部の前記外筒部の内面からの自由状態での突出高さより大きいシール部材が装着されていることを特徴とするトナーカートリッジ。
  6. 請求項4または請求項5に記載のトナーカートリッジにおいて,
    前記シール部材は,
    前記内フランジ部の頂部の前記トナー容器の内側寄りに隣接して,軸方向とのなす角が自由状態で30〜60°の範囲内にあり前記トナー容器の内側向きに広がるテーパ面が形成されており,
    前記環状凸部の断面形状が曲線状であるものであり,
    装着状態での前記テーパ面の軸方向とのなす角が45〜90°の範囲内にあることを特徴とするトナーカートリッジ。
  7. 請求項4に記載のトナーカートリッジにおいて,
    装着状態での前記内フランジ部の頂部の前記回転軸への押圧力(A)と,
    装着状態での前記環状凸部の前記回転軸への押圧力(B)との間に,
    A ≧ B かつ (A−B)/A ≦ 0.3
    の関係があり,
    前記シール部材の外周面が前記トナー容器に接していることを特徴とするトナーカートリッジ。
JP2006344785A 2006-12-21 2006-12-21 トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ Pending JP2008158099A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006344785A JP2008158099A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006344785A JP2008158099A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008158099A true JP2008158099A (ja) 2008-07-10

Family

ID=39659091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006344785A Pending JP2008158099A (ja) 2006-12-21 2006-12-21 トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008158099A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101065285B1 (ko) 2008-09-26 2011-09-19 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 수용 용기 및 이것을 사용한 화상 형성 장치
DE102023210466A1 (de) 2022-11-07 2024-05-08 Yazaki Corporation Steckverbinder

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002115762A (ja) * 2000-04-28 2002-04-19 Nok Corp 密封装置
JP2003343736A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Koyo Sealing Techno Co Ltd シールリング

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002115762A (ja) * 2000-04-28 2002-04-19 Nok Corp 密封装置
JP2003343736A (ja) * 2002-05-29 2003-12-03 Koyo Sealing Techno Co Ltd シールリング

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101065285B1 (ko) 2008-09-26 2011-09-19 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 수용 용기 및 이것을 사용한 화상 형성 장치
DE102023210466A1 (de) 2022-11-07 2024-05-08 Yazaki Corporation Steckverbinder

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7623807B2 (en) Dynamic seal for component surfaces
JP4673452B1 (ja) シールリングおよび船尾管シール装置
US6980753B2 (en) Developing device for an image forming apparatus and bearing seal structure for the same
JP6043304B2 (ja) 低トルクラジアル軸封止組立体
JP2007183005A (ja) ラジアルシャフトシール
JPWO2009078314A1 (ja) 密封装置
JP2008281192A (ja) シールリング
JP2008158099A (ja) トナー用シール部材およびそれを用いたトナーカートリッジ
JP6517042B2 (ja) 等速自在継手
JP4072589B2 (ja) 回転部材のシール構造
JP2004263730A (ja) 等速ジョイント用ブーツ
JP2017134298A (ja) シール部材、ユニット及び画像形成装置
JP4527581B2 (ja) ブーツ付き等速自在継手
JP4794867B2 (ja) ブーツ付き等速自在継手
US20170045140A1 (en) Dynamic seal
JP7163491B2 (ja) 密封装置
JP2005090709A (ja) 自在継手用ブーツ
JP4506262B2 (ja) 転がり軸受ユニットの密封手段転がり軸受ユニット
WO2019054156A1 (ja) ボールジョイント用ダストカバーの取付構造、ダストカバー、及びダストカバー付きボールジョイント
JP2014178590A (ja) 軸受け構造、現像装置および画像形成装置
JP2006258122A (ja) 摺動式等速自在継手
JP2002340200A (ja) オイルシール
JP2006266412A (ja) 等速自在継手および等速自在継手用ブーツ
JP2005147307A (ja) 転がり軸受
JP7085447B2 (ja) 固定式等速自在継手

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091030

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20091116

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110727

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111122