JP2008157676A - 色判別装置、色判別プログラム、故障診断装置 - Google Patents

色判別装置、色判別プログラム、故障診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像データに基づいて形成された画像の欠陥が、無彩色の場合でも、欠陥の原因色となる色成分を特定する。
【解決手段】検査対象画像と基準画像を比較し、検査対象画像に欠陥が検出された場合は、欠陥画素抽出部で欠陥画素領域をRGB色成分毎に抽出し、欠陥原因色特定部が抽出されたRGB色成分毎の欠陥画素領域からRGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積、個数を特徴量として抽出し、欠陥の原因色をCMYK色の中から特定する。このとき、欠陥が無彩色の場合は、特徴量を二次元空間に写像し、RG、GB、RB成分色毎にユークリッド距離を算出する。そして、算出されたユークリッド距離が、所定の閾値以下の場合は原因色をK色と特定し、閾値以上の場合は原因色をCMYK色と特定する。そして、色判別部が、欠陥原因色特定部で特定された色成分が、K色の場合は欠陥の原因は単色であり、CMYK色の場合は、欠陥の原因は混色であると判別する。
【選択図】図7

Description

本発明は、色判別装置、色判別プログラム、故障診断装置に関し、特に画像データに基づいて記録媒体に形成された画像に発生した欠陥の原因色を判別する色判別装置、色判別プログラム、画像に発生した欠陥の発生原因を推定する故障診断装置に関する。
画像処理装置を用いて、画像データに基づいて画像を記録媒体である用紙に形成する場合に、例えば、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)等の現像剤色が、画像データに基づいた位置とは異なる用紙上の位置に付着することで、筋状の汚れ等となり、用紙に形成される画像に欠陥を生じさせる場合がある。
この画像欠陥の原因となる現像剤を判別するために、用紙に形成された検査対象画像の欠陥部分を例えばスキャナーで読み取り、欠陥部分のR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)値を抽出する発明が開示されている(特許文献1)。特許文献1によると、欠陥部分の抽出されたRGB値と、RGBとCMYKとを対応関係させたデータベース内のRGB値との相関演算を行い、基準画像と検査対象画像とに対応するCMYK値を求め、両者のCMYK値の差分を演算することで、CMYK色の何れの色に不良が生じたのかを特定する。
また、検査対象画像の画像データに対して、RGB成分を合成したグレー階調について検査を行う発明が開示されている(特許文献2)。基準画像の画像データの画素値と検査対象画像の画像データの画素値とを1画素毎に比較し、画素値が一致するか否かを判定するパターンマッチング方式において、RGB成分を合成したグレー階調について、注目画素を中心として所定の範囲について検査対象画素と基準画素を比較することで、同色系の欠陥や淡い色の欠陥等を検出する。
特開平10−208055号公報 特開2002−5846公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の発明では、検査対象画像にK単色あるいは混色による黒に近い色の欠陥が発生した場合、検査対象画像を読み取り取得された画像データのRGB値は同じような値となり、欠陥の原因色がK色のみによるものか、CMYK色の混色によるものかを特定することが困難であった。
本発明は上記事実を考慮し、画像データに基づいて形成された画像の欠陥が、無彩色の場合でも、欠陥の原因色となる色成分を特定する色判別装置、色判別プログラム、画像に発生した欠陥の原因を推定する故障診断装置を得ることが目的である。
本発明は、画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出手段と、前記欠陥画素抽出手段により抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量算出手段により算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定手段と、前記欠陥原因色特定手段で特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、比較手段により、画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像と基準画像とを比較し検査対象画像に欠陥が検出された場合に、欠陥画素抽出手段が、検査対象画像に応じた画像データの色成分毎に欠陥画素領域を抽出する。そして、特徴量算出手段が、欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する。当該特徴量は、欠陥の原因色に応じた特徴を示す。そのため、欠陥原因色特定手段が、当該特徴量に基づいて、検査対象画像の欠陥の原因色を特定し、色判別手段が、欠陥原因色特定手段で特定された色成分が単色か混色かを判別する。従って、欠陥が無彩色であり、その原因色の特定が、一見しては困難である場合にも、特徴量算出手段で算出された特徴量に基づいて、検査対象画像の欠陥の原因色となる現像剤を特定し、欠陥の原因が単色にあるか混色あるかを判別することができる。
また、本発明において、前記欠陥画素抽出手段で抽出される前記欠陥画素領域の色成分は、前記検査対象画像の読み取り時の色分解された色成分としてのR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)であり、前記欠陥原因色特定手段で原因色として特定される色成分は、前記画像処理装置による画像形成時に適用される現像剤の色成分としてのC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)であると共に、前記色判別手段は、少なくとも前記C色、M色、Y色、K色の混色で表現される黒色と、K色単色で表現される混色と、を判別することを特徴とする。
従って、欠陥画素抽出手段は、検査対象画像を読み取り、RGB色成分毎に欠陥画素領域を抽出し、欠陥画素領域のRGB色成分に対応した現像剤であるCMYK色を、欠陥原因色特定手段が画像欠陥の原因色として特定するため、色判別手段で欠陥の原因となる色成分が単色か混色かを判別できる。
さらに、本発明は、前記特徴量算出手段により算出される色成分毎の前記欠陥画素領域の前記特徴量は、色成分毎の前記欠陥画素領域の総面積と色成分毎の前記欠陥画素領域の個数とで表わされ、前記欠陥原因色特定手段は、色成分毎の前記欠陥画素領域の前記総面積と色成分毎の前記欠陥画素領域の前記個数とから、色成分毎の前記欠陥画素領域の前記特徴量の類似度を算出し、当該算出された類似度と予め設定された所定の閾値とを比較することで、色成分毎の前記欠陥画素領域各々が、類似しているか否かを判別することを特徴とする。
特徴量算出手段により算出されるRGB色成分毎の欠陥画素領域の特徴量は、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積とRGB色成分毎の欠陥画素領域の個数とで表わされる。欠陥原因色特定手段は、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積とRGB色成分毎の欠陥画素領域の個数とから、RGB色成分毎の欠陥画素領域の特徴量の類似度を算出する。この類似度は、例えば、特徴量として、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積とRGB色成分毎の欠陥画素領域の個数とを二次元空間に写像し、RGB色成分間(RG色成分間、GB色成分間、RB色成分間)のをユークリッド距離として算出される。そして、欠陥原因色特定手段は、当該算出された類似度と予め設定された所定の閾値と比較することで、RGB色成分毎の欠陥画素領域各々が、類似しているか否かを判別し、その判別結果に基づいて、画像欠陥の原因色を特定する。
従って、画像欠陥が例えば無彩色である場合でも、検査対象画像の欠陥の原色となる現像剤を特定することができる。
また、本発明は、画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較手段と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出手段と、前記欠陥画素抽出手段により抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出手段と、前記特徴量算出手段により算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定手段と、前記欠陥原因色特定手段で特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別手段と、前記欠陥原因色特定手段で決定された前記検査対象画像の欠陥の原因色を示す原因色情報と、故障診断対象装置が異なる動作条件で動作しているときの動作状態を示す動作状態情報と、に基づいて、前記故障診断対象装置の故障を引き起こす原因をモデル化して故障原因を推定する故障原因推定手段と、を有することを特徴とする故障診断装置である。
故障原因診断手段は、欠陥原因色特定手段で特定された検査対象画像の欠陥の原因色となる現像剤を示す情報を欠陥原因色特定手段から受け取り、故障診断対象装置が異なる動作条件で動作しているときの動作状態を示す動作状態情報と、に基づいて、故障診断対象装置の故障を引き起こす原因を、例えばベイジアンネットワークを用いてモデル化して故障原因を推定する。従って、従来、画像の欠陥が無彩色であった場合は、故障箇所の特定が困難であったが、画像の欠陥が無彩色であった場合でも故障原因を推定することができる。
さらに、本発明は、画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較ステップと、前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出ステップと、前記欠陥画素抽出ステップにより抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出ステップと、前記特徴量算出ステップにより算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定ステップと、前記欠陥原因色特定ステップで特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別ステップと、をコンピュータに実行させる色判別プログラムである。
本発明によれば、比較ステップにより、画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像と基準画像とを比較し、検査対象画像に欠陥が検出された場合に、欠陥画素抽出ステップが、検査対象画像に応じた画像データの色成分毎に、欠陥画素領域を抽出する。そして、特徴量算出ステップが、欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する。当該特徴量は、欠陥の原因色に応じた特徴を示す。そのため、欠陥原因色特定ステップが、当該特徴量に基づいて、検査対象画像の欠陥の原因色を特定し、色判別ステップが欠陥原因色特定ステップで特定された色成分が単色か混色かを判別する。従って、欠陥が無彩色であり、その原因色の特定が、一見しては困難である場合にも、特徴量算出ステップで算出された特徴量に基づいて、検査対象画像の欠陥の原因色となる現像剤を特定することができる。
以上説明した如く本発明では、画像データに基づいて形成された画像の欠陥が、無彩色の場合でも、欠陥の原因色となる色成分を特定し、又、画像に発生した欠陥の原因を推定することができるという優れた効果を有する。
図1に、故障診断対象装置である画像処理装置10の構成を表わすブロック図を示す。
画像処理装置10は、制御部12、操作部14、画像読取部16、画像形成部18、データ記憶部20を備える。
制御部12は、画像処理装置10の全体の制御を司る。例えば、操作部14を介して、ユーザの画像処理装置10に対する要求を受け付け、ユーザの要求に応じた画像処理装置10の制御を行う。
操作部14は、ユーザからの要求を受け付け、また、画像処理装置10の動作状態等を操作部14が有する液晶ディスプレイ等に表示する。
画像読取部16は、所謂スキャナーであり、記録媒体である用紙に形成された画像を読み取り、画像データを取得する。
データ記憶部20は、例えば、不揮発性の記憶装置であり、画像読取部16で取得された画像データ、画像処理装置10の外部から入力された画像データ、画像処理装置10の動作状態に係るデータ等、種々のデータを記憶する。
画像形成部18は、画像読取部16で取得された画像データ等に基づいて用紙に画像を形成する。画像形成部18は、画像形成時に適用される現像剤の色成分として、例えば、C(シアン)色、M(マゼンタ)色、Y(イエロー)色、K(ブラック)色のトナー又はインクを用いて、カラー画像を用紙に形成することができる。また、無彩色を用紙に形成する場合は、K色のみを用いて形成する場合と、C色、M色、Y色を混合することにより形成する場合とがある。
また、画像処理装置10は、センサ部22、故障診断部24を備える。
センサ部22は、用紙が画像処理装置10内部の所定の経路を通過するのに要する時間である用紙通過時間、画像処理装置10を構成する各部分を駆動させるための駆動電流、画像処理装置10内部の湿度、温度、等の画像処理装置10の内部状態の情報を得る。
故障診断部24は、センサ部22等で取得された情報、画像処理装置10で用紙に形成された画像に係る情報等に基づいて画像処理装置10の故障診断を行う。
そして、制御部12、画像読取部16、データ記憶部20、画像形成部18、センサ部22、故障診断部24、操作部14、はコントロールバスやデータバス等のバス26を介して接続される。
図2に故障診断部24の構成を示す機能ブロック図を示す。
故障診断部24は、部品状態情報取得部50、履歴情報取得部52、環境情報取得部54を備える。
部品状態情報取得部50、履歴情報取得部52、環境情報取得部54は、センサ部22で取得された画像処理装置10の内部状態の情報に基づいて、各構成部品の稼動状態を示す部品情報を観測データ情報として取得する。履歴情報取得部52は、画像処理装置10の使用状況を監視すると共に、監視結果を履歴情報として取得する。環境情報取得部54は、画像処理装置10内部の温度、湿度等の環境に関する情報を直接、あるいはセンサ部22を介して取得する。部品状態情報取得部50、履歴情報取得部52、環境情報取得部54は各々故障原因推定部58と接続されており、各取得情報を故障原因推定部58へ送信する。
また、故障診断部24は、比較手段である画像欠陥検出部60、特徴量抽出部62を備える。
画像欠陥検出部60は、画像読取部16で読み取られた検査対象画像の画像データである検査対象画像データを構成する画素値と、検査用の基準画像データを構成する画素値とを比較し、検査対象画像における画像の欠陥部分を検出する。なお、検査対象画像は、予めデータ記憶部20に記憶されている基準画像データに基づいて画像形成部18で用紙に形成される。
さらに、画像欠陥検出部60は、検出された欠陥種類の判定も行う。欠陥種類の判定は、検査対象画像データから欠陥種類判定に必要な欠陥画像の形状、大きさ、濃度、輪郭、位置等を複数抽出し、これらを用いてクラスタリング処理などにより判定する。これにより、画像の欠陥が、例えば、黒点等の局所的な画像欠陥に限らず、画像の全体的な濃度ムラや、濃度シフト等の画質不良等の欠陥の種類の判定ができる。
特徴量抽出部62は、画像欠陥検出部60と接続され、画像欠陥検出部60で検出された検査対象画像の欠陥部分から欠陥の種々の特徴量を抽出する。特徴量抽出部62は、故障原因推定部58と接続されており、特徴量抽出部62で抽出された特徴量は、故障原因推定部58へ送信される。なお、特徴量抽出部62の詳細は後述する。
故障原因推定部58は、推論エンジン64、故障候補抽出部66を備える。
推論エンジン64は、例えば故障を引き起こす各原因候補が、発生した故障の主原因であろう確率(故障原因確率)を、部品状態情報取得部50と履歴情報取得部52と環境情報取得部54とから送信される各取得情報、特徴量抽出部62で抽出された検査対象画像の欠陥の特徴量、等に基づいて算出する。
ここで、推論エンジン64は、ベイジアンネットワーク(Bayesian Network)を用いて故障原因確率を算出する。
ベイジアンネットワークは、因果関係が複雑な問題領域を表すため、条件付き確率分布を関連付けられた複数の変数間の因果関係を順次結線し、グラフ構造を持つネットワークとして表現し、変数間の依存関係を有向グラフにより表す。すなわち、ベイジアンネットワークは、確率理論を使用して問題領域をモデル化するものである。そして、ここでいう変数とは、部品状態情報取得部50と履歴情報取得部52と環境情報取得部54とから送信される各取得情報、特徴量抽出部62で抽出された検査対象画像データの欠陥部分の特徴量、等である(詳細は特開2005−309078を参照)。
なお、推論エンジン64は、ベイジアンネットワークを用いずに、事例ベースに基づくエキスパートシステム、あるいはニューラルネットワークを用いて故障原因を推定するものとしてもよい。
故障候補抽出部66は、推論エンジン64で算出された故障原因確率に基づいて故障原因候補を絞り込む。そして、絞り込まれた故障原因候補は、診断結果通知部68を介してユーザへ通知される。なお、診断結果通知部68は、操作部14に組み込まれ、操作部14の例えば液晶ディスプレイに故障原因候補が表示されるものとしてもよい。
また、故障原因推定部58は、追加操作情報取得部70を備えている。
追加操作情報取得部70は、故障原因推定部58で故障原因を絞り込むことができない場合に、操作部14を介して、ユーザが故障診断に必要な追加操作の項目を選択し、選択した項目に従って画像処理装置10の動作条件を変更する。
次に、特徴量抽出部62の詳細を説明する。特徴量抽出部62は、前述のように、検査対象画像データの欠陥部分の特徴量を抽出する。
図3に特徴量抽出部62の構成を表わす機能ブロック図を示す。特徴量抽出部62は、欠陥の発生色判別処理を行う色判別処理部621、およびその他診断に必要な種々の特徴量を抽出する特徴量i(i=1、2、・・・、n)抽出処理部622を備える。
色判別処理部621は、欠陥画素抽出手段である欠陥画素抽出部100、欠陥原因色特定手段である欠陥原因色特定部102、特徴量算出手段である特徴量算出部104、色判別手段である色判別部106を備える。
欠陥画素抽出部100は、画像欠陥検出部60と接続され、画像欠陥検出部60から送信される検査対象画像データの欠陥部分に係る画像データを、色成分毎に分ける。色成分とは、例えば、R(レッド)色、G(グリーン)色、B(ブルー)色である。そして、欠陥画素抽出部100は、RGB色成分毎に分けられた、欠陥部分を所定の閾値で閾値比較して二値化することで欠陥部分を抽出する。
また、欠陥画素抽出部100は、欠陥部分として抽出された画素にラベルを付加するラベリング処理を行う。このラベリング処理では、連続している画素(欠陥部分)に対して同じラベルを付加することで、連続している画素は1つの欠陥画素領域として認識される。
さらに、欠陥画素抽出部100は、欠陥原因色特定部102に接続しており、欠陥原因色特定部102は、欠陥画素抽出部100で抽出された欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる原因色を特定する。例えば、欠陥画素抽出部100で抽出された欠陥を構成する色成分がR色である場合は、画像処理装置10で画像形成時に適用される現像剤の色成分としてのCMYK色のうち、R色に対応する現像剤が欠陥の原因色であると特定する。
ここで、欠陥画素領域が無彩色であり、欠陥の発生原因色がK色のみにあるのか、CMYK色の混色によるものなのかが、一見して判別できない場合の、欠陥原因色特定部102による欠陥の発生原因色の特定例を図4(A)、(B)に示す。
図4(A)は、欠陥の発生原因色がK色のみにある場合の欠陥画素領域を示す。図4(B)は、欠陥の発生原因色が混色である場合の欠陥画素領域を示す。図4(A)、(B)で示される実線や点線は、全て検査対象画像に発生した欠陥を示している。図4(A)、(B)の上側に示される図は、RGB色成分毎に欠陥画素領域を抽出される前の検査対象画像データの欠陥画素領域であり、図4(A)、(B)の下側に示される3種類の図は、それぞれ、図4(A)、(B)の左側からR色成分、G色成分、B色成分に対応する欠陥画素領域である。
図4(A)の下側に示されるR色成分、G色成分、B色成分に対応する欠陥画素領域は、図4(A)のR色成分、G色成分、B色成分各々の図の左上に位置する破線状の欠陥画素領域が異なるのみで、他の欠陥画素領域は一致している。このように欠陥画素領域が無彩色であり、欠陥の発生原因色がK色のみにある場合は、例えば、濃度が薄い個所、欠陥画素領域の小さい部分ではRGB色成分毎の欠陥画素領域は厳密には一致しなかったり、また、画像読取部16で検査対象画像を読み取ったときのノイズにより異なる欠陥画素領域を生じる場合があるが、略同じ欠陥画像を示す。
一方、図4(B)の下側に示されるR色成分、G色成分、B色成分に対応する欠陥画素領域は、図4(B)のR色成分、G色成分、B色成分各々の図の左側に位置する欠陥画素領域が大きく異なる。このように欠陥画素領域が無彩色であり、欠陥の原因色が混色である場合は、色が重なっている領域(図4(B)のR色成分、G色成分、B色成分各々の図の中央付近及び右側の太線等)はRGB色成分とも同程度の欠陥画素領域が発生する。しかし、欠陥が混色で発生する場合は、画像処理装置10で用紙に画像を形成する際に、厳密に全色成分が重なることはなく、細かい筋や点(図4(B)のR色成分、G色成分、B色成分各々の図の左側の欠陥)などが、色が重なっている領域の周辺に単色で発生したり、発生しなかったりする。
そして、欠陥原因色特定部102は、このように欠陥画素領域が無彩色である場合の違いを数値化して判断するために、欠陥原因色特定部102に接続される特徴量算出部104が、RGB色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量として、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積と個数とを算出する。
欠陥画素領域の総面積とは、欠陥部分として抽出された総画素数である。欠陥画素領域の個数とは、欠陥画素抽出部100で検査対象画像データを二値化した際に施したラベリング処理により得られた、1つのまとまった欠陥であると判断された連結成分の個数である。
そして、欠陥原因色特定部102は、特徴量算出部104で算出されたRGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積と個数とを、パラメータとして、図5に示されるように二次元空間に写像し、RGB色成分間(RG色成分間、GB色成分間、RB色成分間)の特徴量の距離を算出する。この距離は、RGB色成分毎の欠陥画素領域各々の類似度を示している。そして、この距離に基づいて、欠陥の発生原因色の判別を行う。
数式1に、算出する距離として、例えばユークリッド距離を算出する場合の例を挙げる。数式1で算出されるユークリッド距離はRG色成分間の距離である。
Figure 2008157676


数式1では、ユークリッド距離をd、欠陥画素領域の総面積をS、欠陥画素領域の個数をNとしている。すなわち、RはR色成分における欠陥画素領域の総面積、RはR色成分における欠陥画素領域の個数、GはG色成分における欠陥画素領域の総面積、GはG色成分における欠陥画素領域の個数を表わす。
数式1と同様にGB色成分間、RB色成分間のユークリッド距離も算出される。
そして、図5の領域1に示されるプロットは、欠陥の発生原因色がK色のみの場合、すなわち図4(A)に対応している。図5の領域2に示されるプロットは、欠陥の発生原因色が混色の場合、すなわち図4(B)に対応している。そして、RGB色成分に対応するプロット間を結ぶ直線がユークリッド距離に該当する。
図5の領域1で示される欠陥の発生原因色がK色のみの場合は、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積と領域の個数で表わされる特徴量の類似度が高く、いずれも近い値を示す。そのため、欠陥の発生原因色がK色のみの場合のRG色成分間、GB色成分間、RB色成分間のユークリッド距離は短くなる。
図5の領域2で示される欠陥の発生原因色が混色の場合は、、RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積と領域の個数で表わされる特徴量の類似度が低く、総面積は近い値となっても領域の個数に差が出るなどして、RG色成分間、GB色成分間、RB色成分間のユークリッド距離は大きくなる。
すなわち、無彩色の欠陥の原因色を特定する際において、色成分間のユークリッド距離が短いと原因色はK色である可能性が高く、色成分間のユークリッド距離が短いと原因色はCMYK色の混色である可能性が高い。
欠陥原因色特定部102は、算出されたユークリッド距離と、過去の事例から定めた所定の閾値とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、欠陥原因色特定部102は、欠陥の原因色を特定する。例えば、算出されたユークリッド距離が、いずれも当該所定の閾値よりも短ければ検査対象対象画像に発生した欠陥の原因色をK色、いずれかが当該所定の閾値よりも長ければ検査対象対象画像に発生した欠陥の原因色をCMYK色と特定する。
そして、色判別部106が、欠陥原因色特定部102で特定された色成分がK色と特定された場合は、欠陥の原因を単色によるものと判別し、欠陥原因色特定部102で特定された色成分がCMYK色と特定された場合は、欠陥の原因を混色によるものと判別する。
なお、RGB各色が重ならず、それぞれで欠陥が発生する場合は、色成分毎の欠陥画素領域の総面積にも大きな差が生じる可能性が高く、色成分間のユークリッド距離は大きくなり、画像欠陥の原因が混色にあると色判別部106は判別できる。しかし、色成分毎の欠陥画素領域の総面積が同一となる場合も考えられる。この場合は、色成分間のユークリッド距離は短くなる可能性がある。そのため、検査対象画像に対する色成分毎の欠陥画素領域の重心を色判別の要素に加えてもよい。RGB各色が重ならず、それぞれで欠陥が発生する場合は、それぞれの欠陥において、検査対象画像に対する色成分毎の欠陥画素領域の重心は異なるため、RGB色成分が重ならない場合でも、色判別部106は、欠陥の原因が混色であると判別できる。
次に、本実施の形態の作用について説明する。
図6のフローチャートを参照して、画像処理装置10で形成された画像に欠陥が発生していた場合における、故障診断処理について説明する。
まず、ステップ600において、ユーザは操作部14を介して故障診断モードに移行し、故障診断用の検査対象画像を出力する。
ここで出力する検査対象画像は、データ記憶部20に記憶されている基準画像データに基づいて形成されたものである。故障の原因が画像形成部18の部品にある場合は、検査対象画像に欠陥が再現される。一方、コピー時のみの不具合など画像読取部16の部品に故障原因がある場合は、検査対象画像には欠陥は再現されない。しかし、画像読取部16の部品に故障原因がある場合は、検査対象画像を画像読取部16で読み取らせ取得された検査対象画像データには欠陥が現れる。従って、画像処理装置10は、画像読取部16による検査対象画像の読み取り前に操作部14を介して欠陥はコピー時のみ発生するかどうかをユーザに問い合わせ、ユーザがその情報を入力する。そして、選択された情報を追加操作情報取得部70より取得して故障原因推定部58に入力する。
次に、ステップ602において、画像読取部16が、画像処理装置10で出力された検査対象画像を読み取り、検査対象画像データを取得する。
次に、ステップ604において、故障診断部24に含まれる画像欠陥検出部60が、ステップ602で取得した検査対象画像データとデータ記憶部20に記憶されている基準画像データとを比較し、検査対象画像データの欠陥の有無を検出する。検査対象画像データに欠陥が検出された場合は、肯定と判断し、ステップ608に移行する。一方、検査対象画像データに欠陥が検出されなかった場合は、それ以前に発生した欠陥は偶発的なものであったか、あるいは検査対象画像の出力前に何らかの処置が施されて既に解決された可能性があり、否定と判断し、ステップ606に移行する。
ステップ606では、操作部14が、画像欠陥検出部60において検査用画像に欠陥が検出されなかった旨を表示することで、ユーザに通知して処理を終了する。
ステップ608では、さらに画像欠陥検出部60にて画像欠陥の種類を判定する。
次に、ステップ610において、特徴量抽出部62の色判別処理部621において、欠陥原因色特定部102が、欠陥の発生原因色を特定し、その結果に基づいて、色判別部106が、欠陥の原因となる色成分が単色か混色かを判別する。
次に、ステップ611において、特徴量抽出部62の特徴量i(i=1、2、・・・、n)抽出処理部622において、判定された画像欠陥の種類に応じて欠陥の状態を解析し、故障診断に必要な特徴量を抽出する。
次に、ステップ612において、故障原因推定部58が、画像処理装置10を構成する各部品の状態情報や、部品毎の印刷枚数を示すカウンタ値などの履歴情報、装置内部の温度、湿度などの環境情報といった、故障診断に必要な種々のデータを、部品状態情報取得部50、履歴情報取得部52、環境情報取得部54により取得する。
次に、ステップ614において、故障原因推定部58が、特徴量抽出部62および部品状態情報取得部50、履歴情報取得部52、環境情報取得部54よりデータを受け取ると、検出した欠陥に対応する推論エンジン64を用いて各故障原因の発生確率を算出する。
次に、ステップ616において、故障候補抽出部66が、故障原因推定部58で算出された確率に基づいて、故障原因となる確率の高いほうから指定された候補数分の故障原因を抽出する。なお、抽出する候補数は予め設定できるようにしても良いし、候補抽出前に任意の数を入力して指定できるようにしても良い。
次に、ステップ618において、診断結果通知部68が、抽出された故障原因候補を操作部14に表示してユーザに通知する。
次に、ステップ620において、追試の必要性があるか否かを判断する。ステップ616における故障原因候補抽出において、故障原因候補を絞り込むことができた場合は、追試の必要性がない場合であり、肯定と判断され、故障診断処理を終了する。また、追試の必要性があったとしても、追試により得られる情報がなくなった場合も、肯定と判断され、故障診断処理を終了する。一方、故障原因候補を絞り込むことができていない場合は、追試の必要性がある場合であり、否定と判断され、ステップ622へ移行する。
ステップ622では、ユーザが、操作部14を介してさらなる故障診断に必要な追加操作項目を選択し、選択した項目に従って画像処理装置10の動作条件を変更して検査対象画像を再出力する。そして、操作部14からユーザが追試結果の情報を入力する。この時の追加操作は、画像の拡大縮小であったり、イメージパスの各部分で保持している検査対象画像の出力などであったり、欠陥の発生状態の変化の有無を調べるものである。従って追試結果はユーザが操作画面の質問に従って容易に入力可能なレベルのものとなっている。そしてステップ614に移行し、追加された情報と、先に入力済みの情報とを合わせて故障原因確率を再計算し、その結果から故障候補を絞り込む。。
次に、図7のフローチャートを参照して、図6のステップ610における、欠陥の発生原因色を判別する処理の詳細について説明する。
まず、ステップ700において、欠陥画素抽出部100が、検査対象画像をRGB色成分毎に所定の閾値で閾値比較して二値化し、欠陥画素領域を抽出する。
次に、ステップ702において、欠陥原因色特定部102が、色成分毎に抽出した欠陥画素領域が、他の色成分で抽出された欠陥画素領域と全て同じかどうかを判断する。RGB色成分毎に抽出した欠陥画素領域が全て共通する場合は、肯定と判断され、ステップ714へ移行し、画像欠陥の原因となる色成分はK色であると判断される。一方、RGB色成分それぞれの色成分で抽出した欠陥画素領域が共通しない場合は、否定と判断され、ステップ704へ移行する。
次に、ステップ704において、欠陥原因色特定部102が、抽出した欠陥画素領域は単一の色成分のみに発生するかどうかを判断する。単一の色成分のみに発生している場合は、肯定と判断され、ステップ706へ移行する。一方、欠陥画素領域が複数の色成分で発生している場合は、否定と判断され、ステップ708へ移行する。
ステップ706では、欠陥原因色特定部102が、RGB色成分のうち欠陥が抽出された色成分に対応するCMYK色を欠陥の原因発生色として特定する。例えばR色成分のみに欠陥画素領域が抽出された場合は、現像剤のうちC色が画像欠陥の原因色であると特定する。他の色成分についても、補色の関係にある色成分単色が画像欠陥の原因色であると特定する。
ステップ708では、特徴量算出部104が、RGB色成分毎に抽出した欠陥画素領域の総面積と領域の個数とを算出する。
次に、ステップ710において、欠陥原因色特定部102が、欠陥画素領域の総面積と領域の個数をパラメータとして二次元空間に写像し、RGB色成分間のユークリッド距離を算出する。
次に、ステップ712において、欠陥原因色特定部102が、算出した3種類の距離を所定の閾値と比較する。比較の結果、いずれも所定の閾値以内の場合は、肯定と判断され、ステップ714へ移行する。一方、何れかが所定の閾値以内の場合は、否定と判断され、ステップ716へ移行する。
ステップ714では、欠陥原因色特定部102が欠陥の発生原因色はK色であると特定し、色判別部106が欠陥の原因が単色であると判別し、処理を終了する。
ステップ716では、欠陥原因色特定部102が欠陥の発生原因色はCMYK色であると特定し、色判別部106が欠陥の原因を混色であると判別し、処理を終了する。
なお、検査対象画像のRGB色成分を用いて欠陥の原因色判別処理を行う例を述べたが、RGBからCMYKに色変換処理を施した後に欠陥原因色判別処理を行っても良い。
また、上記の実施の形態では、画像処理装置10で行われる処理についてハードウェア構成として説明したが、本実施の形態における画像処理装置10で行われる処理は、コンピュータに実行させる色判別プログラムとしてもよい。
図8に、色判別プログラムを用いて欠陥発生色判別処理等を行う場合に、色判別プログラムの読み込みに係る画像処理装置10の装置構成を示す。
画像処理装置10は、制御部12を兼ねるCPU800、データ記憶部20を兼ねる磁気ディスク装置802、可搬式記憶媒体読取部804を備える。CPU800、磁気ディスク802、可搬式記憶媒体読取部804は、各々バス806を介して接続される。
色判別プログラムは、磁気ディスク装置802に記憶される。CPU800は、磁気ディスク装置800から色判別プログラムを読み出し、色判別プログラムに基づいて欠陥発生色判別処理等を実行する。また、色判別プログラムが、図示しない光ディスク等の可搬式の記憶媒体に記憶されている場合、色判別プログラムは、可搬式記憶媒体読取部804を介して、可搬式の記憶媒体から読み出される。可搬式の記憶媒体から読み出された色判別プログラムは、磁気ディスク装置802に記憶されるものとしてもよい。また、可搬式記憶媒体読取部804は、画像処理装置10が備えずに、ネットワークを介して画像処理装置10に接続されるものとしてもよい。また、ネットワークを介して、パーソナルコンピュータ等から色判別プログラムが画像処理装置10に送信され、磁気ディスク装置802に色判別プログラムが記憶されるものとしてもよい。
以上のように、検査対象画像を画像読取部16で読み取って取得した検査対象画像データと基準画像データとを比較することで、検査対象画像データに欠陥が検出された場合は、欠陥画素抽出部100で欠陥画素領域をRGB色成分毎に抽出し、欠陥原因色特定部102が抽出されたRGB色成分毎の欠陥画素領域からRGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積、個数を特徴量として抽出し、欠陥の原因色をCMYK色の中から特定する。このとき、欠陥が無彩色の場合は、特徴量を二次元空間に写像し、RG成分色、GB成分色、RB成分色毎にユークリッド距離を算出する。そして、算出されたユークリッド距離が所定の閾値以下の場合、無彩色の欠陥の原因色をK色と特定し、閾値以上の場合は、原因色をCMYK色と特定する。そして、色判別部106が、欠陥原因色特定部102で特定された色成分がK色の場合は、欠陥の原因は単色であり、欠陥原因色特定部102で特定された色成分がCMYK色の場合は、欠陥の原因は混色であると判別する。
従って、画像欠陥が無彩色の場合であっても、欠陥の原因となる現像剤を特定することができ、画像処理装置10の故障原因の特定が容易になる。
また、画像処理装置10が故障した場合、ユーザは、画像処理装置10のダウンタイムを極力少なくしたいという要求がある。しかし、オフィス機器のカラー化、高機能化に伴い、故障の様態も複雑化し、専門のサービスマンでも故障原因の特定に時間を要する場合があった。この場合、従来では、サービスマンが故障に関連しそうな部品を本来正常な部品毎、複数まとめて交換するようなケースがあり、故障修理に要するコストの増大を招く場合があった。しかし、本発明により、画像処理装置10の故障原因の特定が容易になったことにより、故障原因となる箇所のみを交換等することができ、故障修理に要するコストの増大を抑えることができる。
なお、本発明では、用紙に形成された画像の無彩色の領域が、K色で形成されたのか、CMYK色成分が混合された混色で形成されたのかを判別することができる。そのため、用紙に形成された画像をコピーするために画像読取部16で読み取る際に、画像の無彩色領域がK色、又は混色で形成されたかを、特徴量抽出部62で判別し、その判別結果を無彩色形成データとして当該画像データに関連付けて記憶する。そして、当該画像データに基づいて用紙に画像を再現する場合に、関連付けて記憶されている無彩色形成データに基づいて、再現される画像の無彩色部分をK色又は混色で形成するとしてもよい。この結果、再現された画像は、元の画像に対して高い再現性を実現することができ、コピー品質の向上が可能となる。
画像処理装置の構成を表わすブロック図である。 故障診断部の構成を示す機能ブロック図である。 特徴量抽出部の構成を示す機能ブロック図である。 (A)は、画像の欠陥の原因がK色のみである場合のRGB色成分毎に分けた結果である。(B)は、画像の欠陥の原因が混色である場合のRGB色成分毎に分けた結果である。 RGB色成分毎の欠陥画素領域の総面積と欠陥画素領域の個数との関係を示す図である。 画像処理装置で形成された画像に欠陥が発生していた場合における、故障診断処理に関するフローチャートである。 故障診断処理における欠陥特徴量抽出処理の中で、欠陥の発生原因色の特定処理に関するフローチャートである。 色判別プログラムを用いて欠陥発生色判別処理等を行う場合の画像処理装置の装置構成である。
符号の説明
10 画像処理装置
24 故障診断部(故障診断装置)
58 故障原因推定部(故障原因推定手段)
62 特徴量抽出部(色判別装置)
100 欠陥画素抽出部(欠陥画素抽出手段)
102 欠陥原因色特定部(欠陥原因色特定手段)
104 特徴量算出部(特徴量算出手段)

Claims (5)

  1. 画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出手段と、
    前記欠陥画素抽出手段により抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定手段と、
    前記欠陥原因色特定手段で特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別手段と、
    を有することを特徴とする色判別装置。
  2. 前記欠陥画素抽出手段で抽出される前記欠陥画素領域の色成分は、前記検査対象画像の読み取り時の色分解された色成分としてのR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)であり、前記欠陥原因色特定手段で原因色として特定される色成分は、前記画像処理装置による画像形成時に適用される現像剤の色成分としてのC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)であると共に、前記色判別手段は、少なくとも前記C色、M色、Y色、K色の混色で表現される黒色と、K色単色で表現される混色と、を判別することを特徴とする請求項1記載の色判別装置。
  3. 前記特徴量算出手段により算出される色成分毎の前記欠陥画素領域の前記特徴量は、色成分毎の前記欠陥画素領域の総面積と色成分毎の前記欠陥画素領域の個数とで表わされ、
    前記欠陥原因色特定手段は、色成分毎の前記欠陥画素領域の前記総面積と色成分毎の前記欠陥画素領域の前記個数とから、色成分毎の前記欠陥画素領域の前記特徴量の類似度を算出し、当該算出された類似度と予め設定された所定の閾値とを比較することで、色成分毎の前記欠陥画素領域各々が、類似しているか否かを判別することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の色判別装置。
  4. 画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較手段と、
    前記比較手段の比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出手段と、
    前記欠陥画素抽出手段により抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出手段と、
    前記特徴量算出手段により算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定手段と、
    前記欠陥原因色特定手段で特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別手段と、
    前記欠陥原因色特定手段で決定された前記検査対象画像の欠陥の原因色を示す原因色情報と、故障診断対象装置が異なる動作条件で動作しているときの動作状態を示す動作状態情報と、に基づいて、前記故障診断対象装置の故障を引き起こす原因をモデル化して故障原因を推定する故障原因推定手段と、
    を有することを特徴とする故障診断装置。
  5. 画像処理装置を用いて記録媒体に形成された検査対象画像を、予め設定された基準画像と比較する比較ステップと、
    前記比較ステップの比較結果に基づいて、前記検査対象画像の画像データにおける欠陥画素領域を色成分毎に抽出する欠陥画素抽出ステップと、
    前記欠陥画素抽出ステップにより抽出された前記欠陥画素領域における色成分間の相対差が定量的に表現された特徴量を算出する特徴量算出ステップと、
    前記特徴量算出ステップにより算出された前記特徴量に基づいて、前記検査対象画像から抽出された前記欠陥画素領域が欠陥に至った原因とされる色成分を特定する欠陥原因色特定ステップと、
    前記欠陥原因色特定ステップで特定された色成分が単色か混色かを判別する色判別ステップと、
    をコンピュータに実行させる色判別プログラム。
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