JP2008156473A - 架橋ポリマー及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】新規な架橋ポリマー及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の架橋ポリマーは、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋させたポリマーである。ここで、限定されるわけではないが、分岐構造を有するポリマーは、デンドリティックポリマーであることが好ましい。また、限定されるわけではないが、マトリックスポリマーは、ポリベンズオキサゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、またはポリエーテルケトンを含むことが好ましい。本発明の架橋ポリマーの製造方法は、末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基である、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋し、スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行う方法である。また、本発明の架橋ポリマーの製造方法は、末端がスルホン酸基である、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋する方法である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の架橋ポリマーは、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋させたポリマーである。ここで、限定されるわけではないが、分岐構造を有するポリマーは、デンドリティックポリマーであることが好ましい。また、限定されるわけではないが、マトリックスポリマーは、ポリベンズオキサゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、またはポリエーテルケトンを含むことが好ましい。本発明の架橋ポリマーの製造方法は、末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基である、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋し、スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行う方法である。また、本発明の架橋ポリマーの製造方法は、末端がスルホン酸基である、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋する方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規な架橋ポリマーに関する。
また、本発明は、新規な架橋ポリマーの製造方法に関する。
また、本発明は、新規な架橋ポリマーの製造方法に関する。
自動車用および定置用燃料電池においては、アノード触媒のCO被毒、カソード特性の向上、排熱利用の観点から高温作動化が求められている。
現在、固体高分子形燃料電池(PEFC)に用いられている高分子電解質膜(PEM)は、フッ素樹脂系のイオン交換膜、例えばナフィオン(Nafion)膜である。これらの膜は80℃程度では高いH+イオン導電性、十分な機械的強度を示すものの、高温ではこれらの特性の著しい低下が起こることが知られている。ナフィオン膜の化学構造はパーフルオロエチレン主鎖からパーフルオロエーテル鎖がグラフトし、その先端にスルホン酸基が置換した構造である。含水状態でのナフィオン分子は、疎水的なパーフルオロ炭化水素部が凝集し、他方スルホン酸基が集まった構造となるために、親水的なスルホン酸基が形成するチャンネルをプロトンが移動できる。この親水部と疎水部のバランスがナフィオン膜の特性発現のキーポイントである。
ナフィオン膜は、現在のところ永年の信用と高プロトン伝導性のために使用されているが、燃料電池に使用すると(1)運転中にフッ化水素酸が発生して、触媒の劣化やセパレータの腐食の原因となり、環境へも影響する、(2)機械強度が弱くセルの作製時や運転中の環境変化でクリープが生じて、やがて破壊に至る、という問題がある。
そこで、フッ素樹脂系のイオン交換膜を陵駕する、耐熱性、化学安定性、高プロトン導電性、低コストである新しい電解質膜の開発が求められている。ナフィオンの欠点である耐熱性の低さと低強度を改善した新規な電解質膜の作製を目指して、芳香族耐熱性高分子(ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルスルホン、ポリイミド等)へスルホン酸基を導入する研究がかなり行われている(例えば、非特許文献1〜3参照。)。
なお、発明者は、本発明に関連する技術内容を開示している(例えば、特許文献1および非特許文献4参照。)。
しかしながら、耐熱性と強度の改善は達成できるがプロトン伝導性がナフィオン膜レベルに達しないという結果が得られている。その理由はスルホン酸基の不足、あるいは十分なスルホン酸基の集まりが達成できず、ナフィオン膜ほどのプロトンチャンネルができていないためと考えられる。
そのため、このような課題を解決する、新規な架橋ポリマー及びその製造方法の開発が望まれている。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、新規な架橋ポリマーを提供することを目的とする。
また、本発明は、新規な架橋ポリマーの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、新規な架橋ポリマーの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の架橋ポリマーは、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋させたポリマーである。
ここで、限定されるわけではないが、分岐構造を有するポリマーは、デンドリティックポリマーであることが好ましい。また、限定されるわけではないが、分岐構造を有するポリマーは、以下の化学式(化1、化2、および化3)を含むことが好ましい。また、限定されるわけではないが、マトリックスポリマーは、ポリベンズオキサゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、またはポリエーテルケトンを含むことが好ましい。また、限定されるわけではないが、マトリックスポリマーは、以下の化学式(化4、化5、化6および化7)を含むことが好ましい。
本発明の架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化11、化12、および化13)で表され、かつ末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基であるポリマーと、化学式(化14、化15、化16および化17)で表されるマトリックスポリマーを架橋し、スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行う。
本発明の架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化21、化22、および化23)で表され、かつ末端がスルホン酸基であるポリマーと、化学式(化25、化26、化27および化28)で表されるマトリックスポリマーを架橋する。
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
本発明の架橋ポリマーは、分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーを架橋させたポリマーであるので、新規な架橋ポリマーを提供することができる。
本発明の架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化11、化12、および化13)で表され、かつ末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基であるポリマーと、化学式(化14、化15、化16および化17)で表されるマトリックスポリマーを架橋し、スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行うので、新規な架橋ポリマーの製造方法を提供することができる。
本発明の架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化21、化22、および化23)で表され、かつ末端がスルホン酸基であるポリマーと、化学式(化25、化26、化27および化28)で表されるマトリックスポリマーを架橋するので、新規な架橋ポリマーの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、架橋ポリマーにかかる発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、架橋ポリマーにかかる発明を実施するための最良の形態について説明する。
架橋ポリマーは、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーを架橋したポリマーである。
分岐構造を有するポリマーは、デンドリティックポリマーである。分岐構造を有するポリマーは、以下の化学式(化1、化2、および化3)を含む。
マトリックスポリマーは、ポリベンズオキサゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、またはポリエーテルケトンを含む。マトリックスポリマーは、以下の化学式(化4、化5、化6および化7)を含む。
つぎに、架橋ポリマーの製造方法にかかる発明を実施するための最良の形態について説明する。
架橋ポリマーの第1の製造方法について説明する。
架橋ポリマーの製造に用いる分岐構造ポリマーについて説明する。
最初にモノマーについて説明する。このモノマーは、以下の化学式(化8、化9、および化10)からなる。
最初にモノマーについて説明する。このモノマーは、以下の化学式(化8、化9、および化10)からなる。
つぎに、分岐構造を有するポリマーについて説明する。この分岐構造を有するポリマーは上述のモノマーから合成されるものである。分岐構造を有するポリマーは、以下の化学式(化11、化12、および化13)で示すような骨格構造を含むものである。
上述の分岐構造を有するポリマーは、末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基となっている。
つぎに、分岐構造を有するポリマーの合成方法について説明する。この分岐構造を有するポリマーの合成法はつぎの通りである。すなわち、ナスフラスコに上述のAB2 型モノマー、有機溶媒、及び触媒を加え、窒素雰囲気下で所定温度に加熱し所定時間反応させる。
末端がスルホニルクロライド基である、分岐構造を有するポリマーの合成法としては、このほか、末端がスルホン酸基である、分岐構造を有するポリマーを塩化チオニルやオキシ三塩化リンで処理して、スルホン酸基をスルホニルクロライド基に変換する方法がある。
分岐構造を有するポリマーの重量平均分子量は1000より大であることが好ましい。重量平均分子量が1000以下であると、マトリックスポリマーとのグラフト効率が悪くなるという欠点がある。
架橋ポリマーの製造に用いるマトリックスポリマーについて説明する。マトリックスポリマーは、以下の化学式(化14、化15、化16および化17)で示すような骨格構造を含むものである。
マトリックスポリマーの重量平均分子量は5000より大きいことが好ましい。重量平均分子量が5000以下であると、架橋ポリマーの強度が低下するという欠点がある。
架橋ポリマーの製造方法について説明する。架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化11、化12、および化13)で表され、かつ末端がスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基であるポリマーと、化学式(化14、化15、化16および化17)で表されるマトリックスポリマーを架橋し、スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行う方法である。
架橋反応における条件について説明する。
原料に占める、分岐構造を有するポリマーの比率は、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの質量の和に対し10〜70質量%の範囲内にあることが好ましい。比率が10質量%未満であると、イオン伝導性が低くなるという欠点がある。比率が70質量%より大きくなると、膜の機械特性が低下するという欠点がある。
原料に占める、分岐構造を有するポリマーの比率は、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの質量の和に対し10〜70質量%の範囲内にあることが好ましい。比率が10質量%未満であると、イオン伝導性が低くなるという欠点がある。比率が70質量%より大きくなると、膜の機械特性が低下するという欠点がある。
分岐構造を有するポリマーが末端にスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基を有する場合、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間の架橋反応に用いる触媒は、塩化鉄(III)、臭化鉄(III)、塩化アルミニウム(III)、三フッ化ホウ素などが好ましい。
分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間に架橋反応させるとき、加熱温度は150〜350℃であることが好ましい。加熱温度が150℃未満であると、十分に架橋反応が進行しないという欠点がある。加熱温度が350℃より高いと、分岐構造を有するポリマーの分解が起こるという欠点がある。
分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間に架橋反応させるとき、加熱時間は10分〜10時間であることが好ましい。加熱時間が10分未満であると、十分に架橋反応が進行しないという欠点がある。加熱時間が10時間より長いと、分岐構造を有するポリマーの分解が起こるという欠点がある。
スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への官能基変換を行う方法について説明する。
分岐構造を有するポリマーが末端にスルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基を有する場合、架橋反応後スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への変換を行うための方法には、酸処理法、水処理法、アルカリ処理後の酸処理法などが挙げられる。
スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への変換を行う方法が酸処理である場合、酸処理に用いる酸は硫酸、塩酸、酢酸などが好ましい。
スルホニルクロライド基またはスルホニルブロミド基からスルホン酸基への変換を行う方法がアルカリ処理後の酸処理である場合、アルカリ処理に用いる塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好ましい。また、アルカリ処理後に用いる酸は、硫酸、塩酸などが好ましい。
上述の酸処理法、水処理法、またはアルカリ処理後の酸処理法により、架橋ポリマーの末端はスルホン酸基になる。
架橋ポリマーの形状としては、膜、中空糸などを採用することができる。
架橋ポリマーの形状が膜である場合、その膜厚は0.5〜300μmであることが好ましい。膜厚が0.5μm未満であると、十分な膜強度が得られないという欠点がある。膜厚が300μmより厚いと、経済的に有利でないという欠点がある。
架橋ポリマーの第2の製造方法について説明する。
架橋ポリマーの製造に用いる分岐構造ポリマーについて説明する。
最初にモノマーについて説明する。このモノマーは、以下の化学式(化18、化19、および化20)からなる。
最初にモノマーについて説明する。このモノマーは、以下の化学式(化18、化19、および化20)からなる。
つぎに、分岐構造を有するポリマーについて説明する。この分岐構造を有するポリマーは上述のモノマーから合成されるものである。分岐構造を有するポリマーは、以下の化学式(化21、化22、および化23)で示すような骨格構造を含むものである。
また、上述の分岐構造を有するポリマーは、以下の化学式(化24)で示すような末端基を含むものであってもよい。
また、上述の分岐構造を有するポリマーは、末端に上述の末端基がないところでは、末端はスルホン酸基となっている。
つぎに、分岐構造を有するポリマーの合成方法について説明する。この分岐構造を有するポリマーの合成法は以下の通りである。すなわち、ナスフラスコに上述のAB2 型モノマーとPPMAを加え、窒素雰囲気下で所定温度に加熱し所定時間反応させる。その後Anisole等の末端封止剤を反応溶液中に加え、所定温度に加熱し所定時間反応させ末端を修飾する。
なお、分岐構造を有するポリマーの合成方法は、上述の方法に限定されるわけではない。このほか、分岐構造を有するポリマーの合成法にはつぎの2種の方法を採用することができる。
1つは、モノマーを硫酸、リン酸、ポリリン酸、五酸化リン、またはメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フルオロスルホン酸等のスルホン酸類の単独液体中、0℃から200℃(好ましくは30℃から150℃である。低温では反応が遅すぎ、高温ではゲル化等の副反応が起こるからである。)で0.1時間から72時間(好ましくは3時間から48時間である。短いと十分な分子量が得られないからであり、あまり長くしても分子量の増加速度が小さくなるからである。)撹拌する方法である。
他の1つは、モノマーを硫酸、リン酸、ポリリン酸、五酸化リンと、メタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、フルオロスルホン酸等のスルホン酸類が、5から95%(好ましくは30から70%である。)含む混合物中で0℃から200℃(好ましくは30℃から150℃である。低温では反応が遅すぎ、高温ではゲル化等の副反応が起こるからである。)で0.1時間から72時間(好ましくは3時間から48時間である。短いと十分な分子量が得られないからであり、あまり長くしても分子量の増加速度が小さくなるからである。)撹拌する方法である。
分岐構造を有するポリマーの重量平均分子量は1000より大であることが好ましい。重量平均分子量が1000以下であると、マトリックスポリマーとのグラフト効率が悪くなるという欠点がある。
架橋ポリマーの製造に用いるマトリックスポリマーについて説明する。マトリックスポリマーは、以下の化学式(化25、化26、化27および化28)で示すような骨格構造を含むものである。
マトリックスポリマーの重量平均分子量は5000より大きいことが好ましい。重量平均分子量が5000以下であると、架橋ポリマーの強度が低下するという欠点がある。
架橋ポリマーの製造方法について説明する。架橋ポリマーの製造方法は、化学式(化21、化22、および化23)で表され、かつ末端がスルホン酸基であるポリマーと、化学式(化25、化26、化27および化28)で表されるマトリックスポリマーを架橋する方法である。
架橋反応における条件について説明する。
原料に占める、分岐構造を有するポリマーの比率は、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの質量の和に対し10〜70質量%の範囲内にあることが好ましい。比率が10質量%未満であると、イオン伝導性が低くなるという欠点がある。比率が70質量%より大きくなると、膜の機械特性が低下するという欠点がある。
原料に占める、分岐構造を有するポリマーの比率は、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの質量の和に対し10〜70質量%の範囲内にあることが好ましい。比率が10質量%未満であると、イオン伝導性が低くなるという欠点がある。比率が70質量%より大きくなると、膜の機械特性が低下するという欠点がある。
分岐構造を有するポリマーが末端にスルホン酸基を有する場合、分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間の架橋反応に用いる触媒は、ポリリン酸、五酸化リン、ポリリン酸−メタンスルホン酸混合物などが好ましい。
分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間に架橋反応させるとき、加熱温度は150〜350℃であることが好ましい。加熱温度が150℃未満であると、十分に架橋反応が進行しないという欠点がある。加熱温度が350℃より高いと、分岐構造を有するポリマーの分解が起こるという欠点がある。
分岐構造を有するポリマーとマトリックスポリマーとの間に架橋反応させるとき、加熱時間は10分〜10時間であることが好ましい。加熱時間が10分未満であると、十分に架橋反応が進行しないという欠点がある。加熱時間が10時間より長いと、分岐構造を有するポリマーの分解が起こるという欠点がある。
架橋ポリマーの形状としては、膜、中空糸などを採用することができる。
架橋ポリマーの形状が膜である場合、その膜厚は0.5〜300μmであることが好ましい。膜厚が0.5μm未満であると、十分な膜強度が得られないという欠点がある。膜厚が300μmより厚いと、経済的に有利でないという欠点がある。
なお、本発明は上述の発明を実施するための最良の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
参考例1
p-フルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム 1の合成
100 mlのナスフラスコに水50 mlを加え、水酸化ナトリウム5.5 g(140 mmol)を溶解させた。続いてp-フルオロベンゼンスルホニルクロリド25.9 g(130 mmol)を徐々に加え、反応溶液がアルカリ性であることを、pH試験紙を用いて確認した後、反応温度を65 ℃まで上げ30分間撹拌した。反応溶液をろ紙を用いてろ過後、室温に放置することにより白色板状結晶 1を得た。ろ液を回収後、再結晶を繰り返し、最終的に収率98%で 1を得た。1H NMR (300 MHz, d6-DMSO, ppm) δ: 7.03 (ttd, 2H, 9.0 Hz, 3.0 Hz, 0.3 Hz), 7.62 (ttd, 2H, 6.9 Hz, 3.6 Hz, 0.3 Hz). IR (KBr) :1050, 1162, 1190 cm-1 (vs; -SO3Na).
100 mlのナスフラスコに水50 mlを加え、水酸化ナトリウム5.5 g(140 mmol)を溶解させた。続いてp-フルオロベンゼンスルホニルクロリド25.9 g(130 mmol)を徐々に加え、反応溶液がアルカリ性であることを、pH試験紙を用いて確認した後、反応温度を65 ℃まで上げ30分間撹拌した。反応溶液をろ紙を用いてろ過後、室温に放置することにより白色板状結晶 1を得た。ろ液を回収後、再結晶を繰り返し、最終的に収率98%で 1を得た。1H NMR (300 MHz, d6-DMSO, ppm) δ: 7.03 (ttd, 2H, 9.0 Hz, 3.0 Hz, 0.3 Hz), 7.62 (ttd, 2H, 6.9 Hz, 3.6 Hz, 0.3 Hz). IR (KBr) :1050, 1162, 1190 cm-1 (vs; -SO3Na).
化合物2の合成
ディーンスターク抽出器、還流冷却管を備えた50 ml二口フラスコ中、窒素雰囲気下、炭酸カリウム2.9 g(21 mmol)、p-フルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム1 、3.3 g(17 mmol)、レゾルシノール0.77g(7 mmol)、スルホラン28 mlを加え厳重に窒素置換を行なった。続いてトルエンを15 ml加え、マントルヒーターを用い160 ℃で2時間撹拌し、レゾルシノールのカリウム塩化によって生成する水を完全に取り除いた。トルエンを除去しながら温度を235 ℃まで上げ、12時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、塩化メチレン300 ml中に投入したところ沈殿物が得られた。沈殿物をろ別回収し、減圧乾燥させた後、水300 mlに投入した。水溶液が酸性になるまで塩酸を加え1時間撹拌し、過剰の炭酸カリウムを分解した。溶液をろ過し不純物を取り除いた後、水溶液がアルカリ性になるまで水酸化ナトリウムを加え、続いて塩化ナトリウム100 gを加え一晩撹拌した。生成した沈殿物をろ別回収し、減圧下80 ℃で4時間乾燥させた後、水からの再結晶を繰り返し行い、白色粉末2を得た。収率は79%であった。1H NMR (300MHz, D2O, ppm) δ: 6.71 (t, 1H, 2.3 Hz), 6.78 (dd, 2H, 8.3 Hz, 2.3 Hz), 6.96 (dt, 4H, 9.0 Hz, 2.6 Hz), 7.27 (t, 1H, 8.3Hz), 7.60 (dt, 4H, 9.0 Hz, 2.6 Hz). IR (KBr): 1043, 1184 cm-1 (vs; -SO3Na).
ディーンスターク抽出器、還流冷却管を備えた50 ml二口フラスコ中、窒素雰囲気下、炭酸カリウム2.9 g(21 mmol)、p-フルオロベンゼンスルホン酸ナトリウム1 、3.3 g(17 mmol)、レゾルシノール0.77g(7 mmol)、スルホラン28 mlを加え厳重に窒素置換を行なった。続いてトルエンを15 ml加え、マントルヒーターを用い160 ℃で2時間撹拌し、レゾルシノールのカリウム塩化によって生成する水を完全に取り除いた。トルエンを除去しながら温度を235 ℃まで上げ、12時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、塩化メチレン300 ml中に投入したところ沈殿物が得られた。沈殿物をろ別回収し、減圧乾燥させた後、水300 mlに投入した。水溶液が酸性になるまで塩酸を加え1時間撹拌し、過剰の炭酸カリウムを分解した。溶液をろ過し不純物を取り除いた後、水溶液がアルカリ性になるまで水酸化ナトリウムを加え、続いて塩化ナトリウム100 gを加え一晩撹拌した。生成した沈殿物をろ別回収し、減圧下80 ℃で4時間乾燥させた後、水からの再結晶を繰り返し行い、白色粉末2を得た。収率は79%であった。1H NMR (300MHz, D2O, ppm) δ: 6.71 (t, 1H, 2.3 Hz), 6.78 (dd, 2H, 8.3 Hz, 2.3 Hz), 6.96 (dt, 4H, 9.0 Hz, 2.6 Hz), 7.27 (t, 1H, 8.3Hz), 7.60 (dt, 4H, 9.0 Hz, 2.6 Hz). IR (KBr): 1043, 1184 cm-1 (vs; -SO3Na).
AB2型モノマー 3の合成
AB2-SO3Na(5.22 g, 22.5 mmol [-SO3Naのモル数] )と攪拌子を入れた100mlナス型フラスコに、三方コックを付けたリービッヒ冷却器を取り付け、三方コックの一方をアルカリトラップに、もう一方を窒素ラインへとつないだ。系内を窒素気流下にした後、スルホン酸ナトリウム基に対し3.3倍の塩化ホスホリル(11.4 g, 74.3 mmol, 6.91 ml)をゆっくりと滴下した。再び、窒素ラインにつなぎ窒素気流下とした後、130℃で3時間反応させた。続いて、フラスコを氷水により冷却し、ゆっくりと冷水を加えることで反応を終了した。生成物に塩化メチレンを加えて溶解し、重曹水と水で分液ロートを使って洗浄した。下層である有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え脱水した。ろ過後、溶媒を減圧流去し、カラムクロマトグラフィー(体積比−ヘキサン:塩化メチレン= 7 : 3)を行うことで精製を行い、淡黄色の粘長物質3を得た。得られた粘長物質の1H-NMR、IR測定を行い、目的の物質が得られていることを確認した。収率は61%であった。1H NMR (300MHz, DMSO-d6, ppm) δ: 6.70-6.73 (m, 3H), 6.98 (d, 4H), 7.35 (t, 1H), 7.60 (d, 4H). IR (KBr): 1376 cm-1.
AB2-SO3Na(5.22 g, 22.5 mmol [-SO3Naのモル数] )と攪拌子を入れた100mlナス型フラスコに、三方コックを付けたリービッヒ冷却器を取り付け、三方コックの一方をアルカリトラップに、もう一方を窒素ラインへとつないだ。系内を窒素気流下にした後、スルホン酸ナトリウム基に対し3.3倍の塩化ホスホリル(11.4 g, 74.3 mmol, 6.91 ml)をゆっくりと滴下した。再び、窒素ラインにつなぎ窒素気流下とした後、130℃で3時間反応させた。続いて、フラスコを氷水により冷却し、ゆっくりと冷水を加えることで反応を終了した。生成物に塩化メチレンを加えて溶解し、重曹水と水で分液ロートを使って洗浄した。下層である有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え脱水した。ろ過後、溶媒を減圧流去し、カラムクロマトグラフィー(体積比−ヘキサン:塩化メチレン= 7 : 3)を行うことで精製を行い、淡黄色の粘長物質3を得た。得られた粘長物質の1H-NMR、IR測定を行い、目的の物質が得られていることを確認した。収率は61%であった。1H NMR (300MHz, DMSO-d6, ppm) δ: 6.70-6.73 (m, 3H), 6.98 (d, 4H), 7.35 (t, 1H), 7.60 (d, 4H). IR (KBr): 1376 cm-1.
ハイパーブランチポリマー4の合成
50ml二口ナス型フラスコにAB2型モノマー 3 (0.505 g, 1.10 mmol)と攪拌子を入れ、還流管と三方コックを取り付けた後、窒素雰囲気下とした。続いて、ニトロベンゼン(1.36 ml)を加え、80℃で30分攪拌し、3 を溶解させた。次に、あらかじめ調整しておいた塩化鉄(III)のニトロベンゼン溶液(0.316 ml, 16.1 mg/ml)を加え、80℃で9時間反応させた。反応終了後、多量のMeOHに反応溶液を注ぎこみ、ポリマーを再沈殿させた。ろ過後、減圧下、80℃で乾燥し、ハイパーブランチポリマー4(分岐構造を有するポリマー)の黄土色固体を得た。得られた固体の1H-NMR、IR、RALLS(LALLS)測定を行い、目的物が得られていることを確認した。収率は83%であった。GPC測定の結果分子量はMn = 18400, Mw =27900, PDI = 1.52であった。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6, ppm) δ: 6.60, 6.82, 7.05, 7.25, 7.63, 7.86, 8.15. IR (KBr): 1376, 1324, 1158 cm-1.
50ml二口ナス型フラスコにAB2型モノマー 3 (0.505 g, 1.10 mmol)と攪拌子を入れ、還流管と三方コックを取り付けた後、窒素雰囲気下とした。続いて、ニトロベンゼン(1.36 ml)を加え、80℃で30分攪拌し、3 を溶解させた。次に、あらかじめ調整しておいた塩化鉄(III)のニトロベンゼン溶液(0.316 ml, 16.1 mg/ml)を加え、80℃で9時間反応させた。反応終了後、多量のMeOHに反応溶液を注ぎこみ、ポリマーを再沈殿させた。ろ過後、減圧下、80℃で乾燥し、ハイパーブランチポリマー4(分岐構造を有するポリマー)の黄土色固体を得た。得られた固体の1H-NMR、IR、RALLS(LALLS)測定を行い、目的物が得られていることを確認した。収率は83%であった。GPC測定の結果分子量はMn = 18400, Mw =27900, PDI = 1.52であった。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6, ppm) δ: 6.60, 6.82, 7.05, 7.25, 7.63, 7.86, 8.15. IR (KBr): 1376, 1324, 1158 cm-1.
参考例2
ポリエーテルエーテルエーテルスルホン(PEEES)の合成
還流冷却管を備えた50 mlナスフラスコ中、窒素雰囲気下、炭酸カリウム1.8 g(13 mmol)、ジクロロジフェニルスルホン2.9 g(10 mmol)、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル2.0 g(10 mmol)、DMAc 10 mlを加えた。続いて、温度を170 ℃まで上げ、15時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、DMAc 20 mlを加え反応溶液を希釈し、水中に再沈殿を行ったところ沈殿物が生成した。得られた沈殿物をろ別回収し、ソックスレー抽出器を用い3日間水による洗浄を行った。得られた個体を減圧下80 ℃で4時間乾燥させ、白色のPEEESを得た。収率は93%、30 ℃のDMAc中での極限粘度は0.46であった。GPC測定の結果分子量はMn = 59000, Mw =79000, PDI = 1.4であった。1H NMR (300MHz, d6-DMSO, ppm) δ: 7.07 - 7.16(m, 6H), 7.87 (d, 2H, 10.0 Hz). IR (KBr): 1323, 1150 cm-1 (vs;-SO2-).フィルムの機械特性は、引張強度51 MPa、引張弾性率 5.0 GPa、破断伸 3 %であった。DSCの測定によりガラス転移温度は183 ℃、TGAから分解温度は450 ℃であった。
還流冷却管を備えた50 mlナスフラスコ中、窒素雰囲気下、炭酸カリウム1.8 g(13 mmol)、ジクロロジフェニルスルホン2.9 g(10 mmol)、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル2.0 g(10 mmol)、DMAc 10 mlを加えた。続いて、温度を170 ℃まで上げ、15時間撹拌した。反応溶液を室温まで冷却した後、DMAc 20 mlを加え反応溶液を希釈し、水中に再沈殿を行ったところ沈殿物が生成した。得られた沈殿物をろ別回収し、ソックスレー抽出器を用い3日間水による洗浄を行った。得られた個体を減圧下80 ℃で4時間乾燥させ、白色のPEEESを得た。収率は93%、30 ℃のDMAc中での極限粘度は0.46であった。GPC測定の結果分子量はMn = 59000, Mw =79000, PDI = 1.4であった。1H NMR (300MHz, d6-DMSO, ppm) δ: 7.07 - 7.16(m, 6H), 7.87 (d, 2H, 10.0 Hz). IR (KBr): 1323, 1150 cm-1 (vs;-SO2-).フィルムの機械特性は、引張強度51 MPa、引張弾性率 5.0 GPa、破断伸 3 %であった。DSCの測定によりガラス転移温度は183 ℃、TGAから分解温度は450 ℃であった。
プロトン伝導度測定
プロトン伝導度は4端子法により求めた。試料をプロトン伝導度測定用セルに取り付け、温度80 ℃、湿度90%の恒温恒湿器内に設置した。また、伝導度はインピーダンス ゲイン/フェーズ アナライザ(ソーラトロン社製電気化学測定システム, 1280B)とエレクトロケミカルインターフェイス(ソーラトロン社製電気化学測定システム, 1280B)を使って、周波数20 MHz - 0.1 Hz の正弦波信号を与え、そのコール−コール(Z’-Z’’)、およびボード(log|Z|−log Frequency とtheta-log Frequency)プロットを測定した。得られた測定結果からRを算出し、次式を用いプロトン伝導度σを求めた。σは伝導度(S cm-1)、Lは膜厚(cm)、Rは抵抗(Ω)、Aは電極面積(cm2)を表す。
σ = L / R・A
プロトン伝導度は4端子法により求めた。試料をプロトン伝導度測定用セルに取り付け、温度80 ℃、湿度90%の恒温恒湿器内に設置した。また、伝導度はインピーダンス ゲイン/フェーズ アナライザ(ソーラトロン社製電気化学測定システム, 1280B)とエレクトロケミカルインターフェイス(ソーラトロン社製電気化学測定システム, 1280B)を使って、周波数20 MHz - 0.1 Hz の正弦波信号を与え、そのコール−コール(Z’-Z’’)、およびボード(log|Z|−log Frequency とtheta-log Frequency)プロットを測定した。得られた測定結果からRを算出し、次式を用いプロトン伝導度σを求めた。σは伝導度(S cm-1)、Lは膜厚(cm)、Rは抵抗(Ω)、Aは電極面積(cm2)を表す。
σ = L / R・A
実施例1
PEEES、ハイパーブランチポリマー4架橋フィルムの作製(PEEES : ハイパーブランチポリマー4 = 8 : 2(質量比))
PEEES 0.24 g、ハイパーブランチポリマー4 0.06 g、FeCl3 0.0005 gにDMAc 1.4 mlを加え、室温で一晩撹拌した。得られた溶液を200μmのギャップを持つドクターブレードを使用してガラス板上にキャストし、減圧下150 ℃で2時間DMAcを除去することによりフィルムを作製した。このフィルムをハイブリッドフィルムAとする。このフィルムはDMAcに可溶であった。つぎに得られたフィルムを220 ℃で3時間加熱した。得られたフィルムをハイブリッドフィルムBとする。このフィルムはDMAcに不溶であったので、架橋反応が進行したと考えられる。その後、得られた茶色がかった透明なフィルムを16 Mの硫酸中、50 ℃で4時間撹拌することにより、スルホニルクロライドからスルホン酸への官能基変換を行った。得られたスルホンハイブリッドフィルムCとする。酸型のフィルムを減圧下80 ℃で4時間乾燥し、濁った黄土色のフィルムを得た。このフィルムの厚さは20μmであった。フィルムの機械特性は、引張強度66 MPa、引張弾性率 3.2 GPa、破断伸 20 %であった。DSCの測定によりガラス転移温度は183℃、TGAから分解温度は300℃であった。
PEEES 0.24 g、ハイパーブランチポリマー4 0.06 g、FeCl3 0.0005 gにDMAc 1.4 mlを加え、室温で一晩撹拌した。得られた溶液を200μmのギャップを持つドクターブレードを使用してガラス板上にキャストし、減圧下150 ℃で2時間DMAcを除去することによりフィルムを作製した。このフィルムをハイブリッドフィルムAとする。このフィルムはDMAcに可溶であった。つぎに得られたフィルムを220 ℃で3時間加熱した。得られたフィルムをハイブリッドフィルムBとする。このフィルムはDMAcに不溶であったので、架橋反応が進行したと考えられる。その後、得られた茶色がかった透明なフィルムを16 Mの硫酸中、50 ℃で4時間撹拌することにより、スルホニルクロライドからスルホン酸への官能基変換を行った。得られたスルホンハイブリッドフィルムCとする。酸型のフィルムを減圧下80 ℃で4時間乾燥し、濁った黄土色のフィルムを得た。このフィルムの厚さは20μmであった。フィルムの機械特性は、引張強度66 MPa、引張弾性率 3.2 GPa、破断伸 20 %であった。DSCの測定によりガラス転移温度は183℃、TGAから分解温度は300℃であった。
フィルム 0.0042 g を15 mlの0.01 M NaOH水溶液に4時間浸漬させた。その後、フィルムを浸漬させたNaOH水溶液10 mlをビーカーに取り、0.01 M のHCl水溶液を用い滴定を行った。得られた滴定曲線からフィルムを浸漬させた後のNaOH水溶液の濃度を算出し、IEC(Ion Exchange Capacity) (フィルム1 gあたりのスルホン酸基の量)を求めたところ0.26 meq/g であった。
プロトン伝導を温度80℃、湿度90%の条件で測定したところ、0.122 Scm-1であった。
図1にハイブリッドフィルムの各作製段階での光学顕微鏡写真を示す。
プロトン伝導を温度80℃、湿度90%の条件で測定したところ、0.122 Scm-1であった。
図1にハイブリッドフィルムの各作製段階での光学顕微鏡写真を示す。
実施例2
PEEES、ハイパーブランチポリマー4架橋フィルムの作製(PEEES : ハイパーブランチポリマー4 = 8 : 2(質量比))
実施例1と同じ溶液を調整し、50μmのギャップを持つドクターブレードを使用してガラス板上にキャストしてフィルムを作製したところ、最終的に得られたフィルムの厚さは3.5 μmであった。このフィルムのIECは0.33 meq/g であった。プロトン伝導を温度80℃、湿度90%の条件で測定したところ、0.113 Scm-1であった。
実施例1と同じ溶液を調整し、50μmのギャップを持つドクターブレードを使用してガラス板上にキャストしてフィルムを作製したところ、最終的に得られたフィルムの厚さは3.5 μmであった。このフィルムのIECは0.33 meq/g であった。プロトン伝導を温度80℃、湿度90%の条件で測定したところ、0.113 Scm-1であった。
比較例1
ナフィオン117フィルム(アルドリッチ社製)(膜厚175μm)のフィルムの機械特性は、引張強度15 MPa、引張弾性率 9.3 MPa、破断伸 145 %であった。DSCの測定によりガラス転移温度は観測されなっかった。また、TGAから分解温度は300℃であった。プロトン伝導を温度80℃、湿度90%の条件で測定したところ、0.08 Scm-1であった。
Claims (7)
- 分岐構造を有するポリマーと、マトリックスポリマーが架橋した
架橋ポリマー。 - 分岐構造を有するポリマーは、デンドリティックポリマーである
請求項1記載の架橋ポリマー。 - マトリックスポリマーは、ポリベンズオキサゾール、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、またはポリエーテルケトンを含む
請求項1記載の架橋ポリマー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006346837A JP2008156473A (ja) | 2006-12-23 | 2006-12-23 | 架橋ポリマー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006346837A JP2008156473A (ja) | 2006-12-23 | 2006-12-23 | 架橋ポリマー及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008156473A true JP2008156473A (ja) | 2008-07-10 |
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JP (1) | JP2008156473A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009269960A (ja) * | 2008-05-01 | 2009-11-19 | Tokyo Institute Of Technology | 塩構造を有するポリマー、およびその製造方法 |
-
2006
- 2006-12-23 JP JP2006346837A patent/JP2008156473A/ja active Pending
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