JP2008152131A - 画像表示媒体の製造方法、粒子供給装置 - Google Patents

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恭史 諏訪部
Yoshinori Machida
義則 町田
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善郎 山口
Takeshi Matsunaga
健 松永
Atsusuke Hirano
敦資 平野
Kiyoshi Shigehiro
清 重廣
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Abstract


【課題】所望の場所のみに無駄なく所定量の粒子を供給することができ、ノイズ等の発生がない高品質の画像表示媒体を得ることができる画像表示媒体の製造方法及びそれに好適に用いることが可能な粒子供給装置を提供することである。
【解決手段】少なくとも一方が透光性を有する1対の基板と、該1対の基板間に印加された電界に応じて移動可能に前記基板間に封入された1種以上の粒子から構成される粒子群と、を備えた画像表示媒体の製造方法であって、前記1対の基板のうちの一方の基板上に、吐出口から気体と共に粒子を断続的に吐出して該粒子を配置する粒子配置工程と、前記一方の基板と他方の基板とを該粒子が配置された面を介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、を有する画像表示媒体の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、繰り返し書き換えが可能な画像表示媒体の製造方法及び粒子供給装置に係り、特に、基板間に電圧を印加することにより粒子を移動させて画像を可逆的に表示させる画像表示媒体の製造方法及び粒子供給装置に関する。
従来、透明表示基板と背面基板の間に着色粒子を封入し、画像に応じた電圧を基板間に印加して着色粒子を移動させることにより画像を表示する画像表示媒体が提案されている(例えば特許文献1参照)。このような画像表示媒体は、区画部材により区画された複数のセルを基板間に有し、着色粒子がこれら各セル内に適切な量で均一に充填されていることが必要である。
したがって、上記画像表示媒体を製造する際には、適切な量の粒子を基板間に封入することが重要となる。
基板間に粒子を封入する方法としては、リブを形成した基板上に、充填不用の部分にマスクを置いた状態で、上方から粒子を散布し、均一に充填する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしこの方法では、均一散布のための囲いが必要で、囲いの内部に離粒子が拡散することで、利用できる粒子量が少ないという問題がある。
また、混合した粒子を、リブを形成した基板に供給し、ブレード等で均一にならして充填する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。しかしこの方法でも、前記リブの上に残存する粒子があり、他方の基板の接着時に画像のノイズとなったり、接着不良の原因になったりする。
特開2002−244165号公報 特開2005−258240号公報 特開2005−266641号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、所望の場所のみに無駄なく所定量の粒子を供給することができ、ノイズ等の発生がない高品質の画像表示媒体を得ることができる画像表示媒体の製造方法及びそれに好適に用いることが可能な粒子供給装置を提供することを目的とする。
上記課題は、以下の本発明により達成される。すなわち本発明は、
<1> 少なくとも一方が透光性を有する1対の基板と、該1対の基板間に印加された電界に応じて移動可能に前記基板間に封入された1種以上の粒子から構成される粒子群と、を備えた画像表示媒体の製造方法であって、
前記1対の基板のうちの一方の基板上に、吐出口から気体と共に粒子を断続的に吐出して該粒子を配置する粒子配置工程と、前記一方の基板と他方の基板とを該粒子が配置された面を介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、を有する画像表示媒体の製造方法である。
<2> 前記粒子が、色及び帯電特性が異なる2種以上の粒子から構成される<1>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
<3> 前記一方の基板表面が、所定の区画に仕切られた複数のセル構造を有し、前記吐出口の開口部分の面積を前記セルの開口面積より小さくした<1>または<2>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
<4> 前記吐出口の先端と前記一方の基板表面との距離を、前記セルの隔壁高さより小さくした<3>に記載の画像表示媒体の製造方法である。
<5> 前記断続的な吐出を単位時間に区切って行い、該単位時間ごとの吐出の繰り返し数により粒子の吐出量を制御する<1>〜<4>のいずれかに記載の画像表示媒体の製造方法である。
<6> 前記基板上への粒子吐出時以外に、粒子の詰まりを防止するための予備吐出を行う<1>〜<5>のいずれかに記載の画像表示媒体の製造方法である。
<7> 基板上に1種以上の粒子から構成される粒子群を供給する粒子供給装置であって、
内部に粒子を収容する容器と、該容器に接続され容器内に断続的に気体を供給する気体供給手段と、前記容器における前記粒子が充填された側に配置され、前記供給された気体と共に粒子を前記基板上に吐出する吐出部と、を有する粒子供給装置である。
本発明によれば、オンデマンドで所定量の粒子を供給したい場所へ供給でき、基板周囲へ粒子の飛散が起こらないため、粒子の無駄や、飛散した粒子を回収する工程が不用で工程を簡略化できる画像表示媒体の製造方法及びそれに用いる粒子供給装置を提供することができる。
また、画像表示媒体の粒子を付着させたくない部分(リブの上、基板同士を貼り合わせるための面、電気的接続部分)への粒子付着がなくなるので、画像ノイズの発生や、基板張り合わせの不良、電気的接続の不良などが発生せず、表示品質が良く、信頼性の高い画像表示媒体を製造することが可能になる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像表示媒体の製造方法は、少なくとも一方が透明な1対の基板と、該1対の基板間に印加された電界に応じて移動可能に前記基板間に封入された1種以上の粒子から構成される粒子群と、を備えた画像表示媒体の製造方法であって、前記1対の基板のうちの一方の基板上に、吐出口から気体と共に粒子を断続的に吐出して該粒子を配置する粒子配置工程と、前記一方の基板と他方の基板とを該粒子が配置された面を介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明の粒子供給装置は、基板上に1種以上の粒子から構成される粒子群を供給する粒子供給装置であって、内部に粒子を収容する容器と、該容器に接続され容器内に断続的に気体を供給する気体供給手段と、前記容器における前記粒子が充填された側に配置され、前記供給された気体と共に粒子を前記基板上に吐出する吐出手段と、を有することを特徴とする。
まず、本発明により得られる画像表示媒体の一実施形態を図面を用いて簡単に説明する。
図3は、本実施形態に係る画像表示媒体10の一例を示す概略構成断面図である。画像表示媒体10は、画像が表示される側の透光性を有する例えば絶縁性の表示基板12と、該表示基板12と対向して配置された例えば絶縁性の背面基板14と、表示基板12と背面基板14との間に封入された帯電特性が異なる黒色粒子16及び白色粒子18と、表示基板12と背面基板14との間を一定間隔に保持すると共に、端部を封止する封止部材20と、で構成されている。
このような画像表示媒体10に画像を表示させる場合、例えば表示基板12側及び背面基板14側にそれぞれ外部電極を配置し、この外部電極に電圧を印加することにより表示基板12と背面基板14との間に電界を形成させる。これにより、例えば正に帯電した黒色粒子16及び負に帯電した白色粒子18が電界に応じて基板間を相互に移動し、黒色粒子16と白色粒子18とのコントラストによって画像を表示することができる。なお、電圧の印加を停止しても、鏡像力により粒子は基板に付着したままとなり、画像表示が維持される。
また、図4に示すように、表示基板12に電極22を、背面基板14に電極24をそれぞれ設けるようにしてもよい。
このように表示基板及び背面基板自体に電極を備えた構成の場合、表示基板12は、例えばガラスや可視光透過性のある樹脂上のITO電極をパターニングした基板を用いることができる。
また、背面基板14は、例えば樹脂基板上に銅をパターンエッチングしたもの、導電性インクをパターン状に印刷したもの、表示基板と同様の構成のもの等を用いることができる。例えば、電極パターンはセグメント状(定められた表示パターン)、あるいは単純マトリックス構成(解像度が10〜400dpiのライン状電極を両基板で直交する方向で対向させた構成)とすることができる。なお、基板表面はポリカーボネートなどの絶縁樹脂層をディッピングなどの方法で塗布・乾燥形成して配置すると、粒子の帯電性が安定するので好ましい。
黒色粒子16及び白色粒子18は、電荷を保持する絶縁性粒子で、平均直径0.1〜100μmのものを用いる。例えば、イソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末を、微粒子100に対して0.4の質量比で混合した体積平均粒径20μmの酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状粒子(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−20−ホワイトを分級)と、体積平均粒径20μmのカーボン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状粒子(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−20−ブラックを分級)とを質量比2対1の割合で混合して用いる。この場合、予め両粒子群を攪拌して帯電させることで、例えば黒色粒子16を正に、白色粒子を負に帯電させる。
なお、本発明に用いる粒子の詳細については後述する。
封止部材20は、絶縁性部材で構成されることが好適であり、例えばUV硬化型接着剤を基板両端部の隙間に充填し、硬化させることにより形成される。
次に、本発明の画像表示媒体の製造方法について、それに好適に用いられる本発明の粒子供給装置と共に説明する。ここでは、本発明の1実施形態である図4に示すような画像表示媒体10を基本とするセル構造を有する画像表示媒体を製造する場合について、図1に示した各工程の概略図に沿って説明する。
(粒子配置工程)
まず、図1(A)に示すように、表面に電極44を有し表示セル42を画成する隔壁40を形成した基板34を用意する。なお、基板34は前記表示基板及び背面基板のいずれであってもよい。この基板34の1つの表示セル42Aの図面における上方に粒子吐出手段50が配置される。
粒子吐出手段50は、基板44の表面に向けて前記表示に供する粒子を吐出して該粒子群を供給するものであり、粒子群としては、例えば図3に示した画像表示媒体10における黒色粒子16及び白色粒子18を含む粒子群が挙げられるが、粒子群は1種類の粒子から構成されてもよい。
この粒子吐出手段50の具体的な構成について説明する。
粒子吐出手段50は、例えば図1(A)に示すように、粒子56を収容する容器54を備えている。容器54には、図面における上部に通気口58が設けられており、通気口58には気体供給手段60からの供給管が接続されている。容器54の図面下方には、粒子56を吐出するための吐出部52が設けられている。そして、図1(A)に示す粒子吐出手段50及び気体供給手段60を組み合わせた構成は、後述する本発明の粒子供給装置の一例である。
容器54内に収容された粒子56は、静置された状態では流動することはなく、吐出部52近傍でも吐出口周囲の摩擦や、粒子同士の付着力によって容器54内に保持されている。次に、気体供給手段60から通気口58を介して空気流が容器54の内部に供給されると、粒子56における粒子間を通って、吐出部52へ空気が流出するが、その際に、空気の粘性抵抗によって、粒子が空気流の流動方向に力を受け、空気と共に吐出部52から吐出される。しかし、気体供給手段60からの空気流の供給を停止させると、空気流が止まり、粒子は周囲の壁面との付着や粒子同士の付着、摩擦によって保持されるため、粒子吐出が停止する。
本発明においては、前記粒子吐出において吐出部52から気体と共に粒子を断続的に吐出させるが、本実施形態においては、これを気体供給手段60からの空気流を短いパルスで断続的に容器54の供給することにより行う。すなわち、短いパルスで断続的に空気流を与えると、前記のような機構により一定量の粒子の吐出が連続して得られる。1パルスの吐出量を単位量として、この空気流のパルス数を複数回印加することで、任意の量の粒子を供給することが可能となる。
したがって、上記吐出口からの断続的な吐出により粒子を供給することで、所望の位置に所望の量の粒子群を効率よく配置することができ、しかも連続的に位置を変えて配置する場合でも、位置ごとのばらつきなく均一な配置を行うことができる。また、粒子の吐出を断続的に行うため、吐出部52付近での粒子群の詰まりが起こりにくく、安定した粒子供給、配置を行うことができる。
前記吐出された粒子は、粒子同士の固まりとなって吐出されるが、粒子を封入したい基板34の表面に接触すると、基板34との摩擦によってその表面に保持される。粒子と共に吐出された空気流が、基板34の表面に沿って流れるほど、粒子は基板34に保持されるため、吐出部52から放射状に基板面に付着することとなる。
このときの粒子の吐出量は、粒子の流動性、粒子径と吐出部52の開口との比、空気流の速度(空気圧力と吐出口までの流路抵抗など)、及び空気の供給時間で変わるが、本実施形態においては、例えば空気を供給するパルス時間を制御することで制御できる。
なお、このとき粒子を含む断続的な空気流は、1箇所に連続的に吐出されるよりは、吐出部52が微小距離ずつ基板面と平行方向に移動して、空気流が基板34に当たる位置が経時的に移動していくことが好ましい。それにより前記粒子の基板面への付着を安定させることができる。
前記微小距離ずつの移動は、例えば図面における基板34の下方に、基板34あるいは基板34を支持する支持台を移動させる移動手段(図示せず)を配置し、該移動手段により基板34を移動させることにより行うことができる。移動手段としては、吐出部52と基板34とを相対的に移動させることができるものであれば、上記に制限されない。
セル42Aに一定時間の断続的な吐出を行い、図1(A)に示すように、基板34上のセル42A部分に所望量の粒子群57を供給、配置した後、気体供給手段60からの空気流の供給を停止し、前記移動手段などにより基板34を移動させ(あるいは粒子吐出手段50を移動させ)、セル42Bの位置に粒子吐出手段50を配置する。その後の粒子群の供給、配置については、セル42Aにおける場合と同様である。
以下、前記画像表示媒体を構成する各部材について説明しつつ、本発明についてより詳細に説明する。
−基板−
本発明における一対の基板は、少なくとも一方の基板は外側から粒子または粉流体の色が確認できる透光性を有する基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。基板材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド、アクリルなどの樹脂や、金属、および、ガラス、石英などの無機材料が挙げられる。基板の厚みは、50〜500μmの範囲が好適である。厚みが薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、厚すぎると、薄型表示パネルとする場合に不都合がある。
基板表面に電極を設ける場合の電極については、視認側であり透明である必要のある基板側に設ける電極としては、透明かつパターン形成可能である導電性材料で形成され、例示すると、酸化インジウム、アルミニウム、金、銀、銅などの金属類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が挙げられ、真空蒸着、塗布などの形成手法が例示できる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nmの範囲が好適である。また、もう一方の基板側に設ける電極の材質や厚みなどは、前記視認側の電極と同様であるが、透明である必要はない。
図1に示すように、基板34にはセルを画成するためは隔壁40を設ける。
隔壁40の形状は、表示にかかわる粒子群の種類により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁40の幅は好ましくは10〜200μmの範囲、より好ましくは20〜50μmの範囲に、隔壁の高さは好ましくは20〜300μmの範囲、より好ましくは30〜100μmに調整される。なお、画像表示媒体に隔壁40を設ける方法としては、対向する両基板表面の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が挙げられる。
これらのリブからなる隔壁40により形成される表示セルの形状は、特に制限されず、例えば、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状等いずれであっても良い。また、配置についても格子状やハニカム状、網目状等のいずれであっても良い。
表示セルの大きさは、例えば四角状のセルの場合には縦が0.2〜2mm、横が0.2〜10mm程度の大きさとすることが好ましい。ここで縦方向とは、画像表示媒体表面をを重力方向に平行に立てて用いる場合の鉛直方向を指し(あるいは、手で持って使用する場合の上下方向)、重力による粒子落下の影響を小さくするために、横方方向の長さより小さくしている。横方向は、表示書き換え中の振動などによる粒子の偏りを防止できればよく、概ね10mm程度までであれば、電界により均一化が困難ではない。
基板表面に隔壁を形成する方法としては、例えばスクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられるが、これらのうちでは、レジストフィルムを用いるフォトリソ法が好適に用いられる。
−粒子、粒子群−
次に、本発明に用いられる粒子、粒子群について説明する。
使用する粒子としては、画像表示媒体に封入可能な粒子であって、例えば帯電制御を施した樹脂粒子などが好適である。前記粒子は、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含有させることができる。
前記画像表示媒体に封入可能な粒子としては、気体(空気)により流動を与えられ、かつ、粒子間を空気が通過できれば特に制限はない。すなわち、粒子の流動性により、吐出口の開口面積、粒子容器から吐出口までの流路長、吐出時に粒子容器に供給する気体(空気)の圧力、圧力を印加する時間等を調整して、所定の吐出量を得るように調整されるからである。
ただし、粒子の流動性としては、上記吐出量等を調整可能とするために、安息角で25〜70度の範囲のものを用いることが好ましく、45〜60度の範囲のものを用いることがより好ましい。安息角が25度に満たないと、流動性が良くなりすぎ、前述の空気流を停止した場合にも粒子の吐出を完全に止めることができない場合がある。安息角が70度を越えると、流動性が非常に悪くなり粒子供給時に粒子が団子状になり吐出できなくなる場合がある。
なお、上記安息角は、ホソカワミクロン(株)製パウダーテスターを用い、以下の方法で測定した値を用いている。なお、測定環境は23℃、60%RHである。
(1)振動台にロートとふるい(100メッシュで目開き150μm)を配置し、ロートの下に安息角測定用テーブル(直径80mm)を固定した(ロートから安息角テーブルまでの距離:78mm)。
(2)測定対象となる粒子を測定環境下に12時間放置後、適当量(約50g)ふるいの上に静かに注入した。
(3)振動系に電圧を徐々に印加し振動台を振動させて、ロート中に粒子が溜まらない程度に電圧値を規定した。
(4)安息角測定用テーブルの周囲から粒子がこぼれはじめたら、印加電圧を小さくし振幅を下げ、ロートからの粒子の流出量を減少させた。
(5)安息角((6)の工程を参照)が一定状態になれば振動を中止し、粒子の流出を停止させた。
(6)分度器スタンドをセットし、堆積した色材粒子の山の稜線に分度器の直線部分が平行となるよう分度器を移動し値を測定した。
また、粒子の粒子径は特に制限されないが、前記の粒子吐出手段等により吐出可能とするためには、体積平均粒径で1〜50μmの範囲の略球形粒子を用いることが好ましい。また、画像表示媒体の表示性能(解像度、粒子駆動電圧、粒子移動時間)などを考慮すると、体積平均粒径で5〜20μmの範囲程度の粒子を用いることがより好ましい。
なお、上記体積平均粒径の測定は、マルチサイザーII(ベックマン−コールター社製)を用いて、50μmのアパーチャー径で行うことができる。この際、測定はトナーを電解質水溶液(アイソトン水溶液)に分散させ、超音波により30秒以上分散させた後に行った。
また、本発明に用いる粒子は、色及び帯電特性が異なる2種以上の粒子から構成されることが望ましい。この場合、色の異なる複数種類の粒子群のコントラストによって表示を行うことが可能となるためである。
特に、供給する粒子が帯電極性の異なる2種類以上の粒子から構成される場合は、正負の極性の2粒子を混合したものを前記粒子吐出手段の容器内に収容して吐出させると、吐出後に、粒子間の静電的な凝集力で粒子群が飛散しにくくなるので望ましい。
上記色や帯電特性の異なる2種類以上の粒子を一対の基板間に封入する場合は、それぞれの粒子を個別に封入しても、混合してから封入しても良い。しかし、混合してから封入する方が、封入工程が1回で済むことと、粒子混合仮定で摩擦帯電によって帯電電荷を所定の値にできるので望ましい。
なお、前記2種類以上の粒子における各々の帯電特性の相違は、チャージスペクトログラフにより確認することができる。チャージスペクトログラフは、トナー粒子の帯電量を測定する装置で、鉛直方向下向きに空気の層流が形成された流路内に、空気流に垂直な電界を印加し、流路の上方に粒子の投入口を、流路の下方に粒子をトラップするフィルタを配置してある。上方から粒子(複数の粒子群)を投下すると、空気流に乗って落下する間に、各粒子が有する電荷量に比例するクーロン力を電界から受けて、電界の方向へ移動しながら落下し、下部のフィルタ表面に至るが、フィルタ表面では各々の粒子の帯電量に従った位置に到達すため、粒子の付着した位置により、粒子の持つ帯電極性や、帯電量の分布などの帯電特性の相違を確認することができる。
−粒子供給装置−
粒子供給装置は、例えば図1(A)で示したような粒子吐出手段50と気体供給手段60とから構成される。ここでは主に粒子吐出手段50について説明する。
粒子吐出手段50における容器54の形状は、特に制限されないが、粒子が重力や空気流の力により移動しやすいように円筒形であることが望ましい。この場合、円筒の内径は10〜25mmの範囲、容積は20〜100mlの範囲とすることが好ましい。また、材質は前記粒子との壁面との摩擦を適度とするため、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンなどの樹脂等とすることが好ましい。
前記容器内に収容された粒子56を吐出する吐出部52は、容器の粒子が充填された側に配置される。図1(A)に示す粒子吐出手段50では、容器内の粒子56を吐出部52へ連続的に供給するために、容器54の重力方向である下側の位置にあることが望ましく、また、容器54から吐出口に向かって周囲の壁面が滑らかになっていることが望ましい。吐出口の近傍で急激に流路の面積を絞る形状だと、粒子56が流路内部にパッキングし、粒子詰まりを生じやすいので、吐出口の近傍では、流路の形状が、吐出方向にほぼ一定であることが望ましい。
吐出口は、その開口面積が小さいと、供給する粒子56が粒子間の摩擦力で詰まり、吐出不良を生じる場合がある。開口面積が大きいと、粒子同士の摩擦力や、粒子56と壁面との摩擦力に対して、粒子に働く重力や、振動、粒子吐出の手段を動かす加速度よって、吐出部52から粒子56が漏れてしまう場合がある。したがって、粒子56を吐出でき、かつ吐出口内に粒子56を保持できる開口径は、粒子56の体積平均径の5〜100倍の範囲程度とすることが好ましく、概ね100〜500μmの範囲程度が適当である。また、開口の形状は、粒子56の偏りや開口部への粒子凝集を防ぐために、円形や正方形か、それに近い形状であることが望ましい。
なお、前記吐出口の開口部分の面積(開口面積と吐出部材の厚みとを含めた全面積)は、前述のセル42Aの開口面積より小さくすることが望ましい。これにより、図1(A)に示すように吐出部52の先端部分を隔壁40で囲まれたセル42Aの内部にまで入れることができ、各セル内に粒子を吐出する際に、隣接のセル内や、リブ上に不要な粒子を付着させることを防止できるので望ましい。具体的には、吐出口の開口部分の面積はセル42Aの開口面積の5〜50%の範囲程度とすることが望ましい。
前記吐出部52の先端部分を隔壁40で囲まれたセル42Aの内部にまで入れた場合には、吐出部52の先端(吐出口)と基板34の表面との距離はセル42Aの隔壁40の高さ(リブ高さ)より小さくなるが、これにより、隣接するセル42B等への空気流の影響がなくなり、既に吐出して基板上に保持されている粒子群57を乱すことがないためセル内に粒子を確実に付着させることができ、また、空気流が所定のセル42Aの外へ拡散することが少なくなるため、リブ上(隔壁40の最上部)への不要な粒子の付着を防ぐことができる。
具体的には、吐出口と基板34の表面との距離は、セル42Aの隔壁40の高さの20〜80%の範囲程度とすることが望ましい。
また、粒子56を収容する容器54の底面から、吐出部52の先端(吐出口)までの流路が長いと、供給する粒子56と流路壁面との摩擦力で粒子56が詰まり、吐出不良を生じることがある。一方、流路が短いと逆に摩擦力で粒子56を保持できる性能が劣り、粒子56に働く重力や、振動、粒子吐出の手段を動かす加速度よって、吐出口から粒子56が漏れることがある。したがって、前述の粒子を用いる場合は、流路の長さは、吐出口の直径の10〜200倍の範囲程度とすることが望ましい。
気体供給手段60としては、例えば、気体供給源として通常のエアーコンプレッサーや空気ポンプを用い、その出力部分に電磁弁を取り付けて気体の出力を断続的としたものを使用することができる。
気体としては空気を好適に用いるが、その圧力は0.01〜1MPaの範囲とすることが好ましく、0.1〜0.5MPaの範囲とすることがより好ましい。圧力が0.01MPaに満たないと、吐出力が不足し、粒子の吐出量が安定しなかったり目詰まりを起こしたりすることがある。1MPaを超えると、吐出力が大きすぎ吐出された粒子が基板に衝突して飛び散ってしまうことがある。
また、断続的な吐出は、例えば前記電磁弁等のバルブを開閉することにより、出力される空気流をパルス状にして粒子吐出手段50に供給することにより行うことができる。この場合、粒子を吐出するための気体供給時間(バルブを開にする時間)は大きい方が連続的に吐出量が多くなるが、上記構成で一度に0.2秒以上の開時間とすると、吐出した粒子に対して空気流が過剰に作用して飛散してしまう場合がある。したがって、吐出量を多くする場合は、一度のバルブ開時間を0.1秒以下として、断続的に供給することが望ましい。
すなわち、最小単位の吐出量を繰り返して所定量とすることで、空気流による粒子吹き飛ばしを防止することができる。具体的には、バルブの開時間(空気流の1パルス時間)を0.01〜0.1秒の範囲とすることが好ましく、0.03〜0.05秒の範囲とすることがより好ましい。
なお、一つの区画に繰り返して吐出を行う場合は、後述する移動手段等で吐出口を対象の基板平面内に移動させながら吐出すると、同一か所に粒子が偏ることを防止できるので望ましい。その場合の基板(あるいは吐出部)の移動距離は、1パルスあたり200〜1000μmの範囲程度とすることが好ましい。
また、供給する空気の湿度は、粒子の帯電性や、収容容器内での粒子の凝集に影響するため、気体供給手段60にドライヤなどを接続して、一定の湿度(例えば相対湿度40%程度)の下で吐出を行うと、吐出量が安定するので望ましい。
さらに、上記のような連続的な吐出を行う際、特に凝集力の大きい粒子を用いる場合に吐出部52付近で粒子の詰まりが起こりやすくなるため、一定のタイミングで吐出口を基板面から外して予備吐出を行うことが望ましい。
上記予備吐出は、必ずしも一定の間隔で行う必要はないが、前記断続的な吐出において20〜50回の吐出ごとに行うことが好ましい。また、このときの吐出圧は、基板上に吐出する時の吐出圧に対して1〜10倍の圧力として行うことが好ましい。
上記の条件で図1(A)に示すような1つのセル42Aに吐出を行う時間は、セルの大きさにもよるが、例えば1mm×1mmの開口面積のセルに対しては0.03〜0.05秒の吐出を行うことが好ましい。これにより、1つのセルに対して0.05〜0.2mgの粒子群を供給、配置することができる。
ここで、図1(A)に示す構成により、実際に種々の流動特性を有する粒子の吐出を行った具体的な場合の一例を示す。
用いた粒子は、ほぼ球形の樹脂粒子で体積平均粒径は約12μmであった。粒子吐出手段50における容器54としては、体積10mlの円筒状で、容器54の内径は15mmの円形断面のものを用いた。また、吐出部52としては、先端の吐出口の形状が円形で、容器54の底面から吐出部52の先端までの長さが20mm、吐出口と同じ断面積の流路長が吐出口まで18mmのものとした。気体としては空気を用い、圧力を0.2MPaとし、電磁弁にて0.05秒間ずつバルブを開にした連続パルス状の空気流により粒子を断続的に吐出させた。
具体的には、粒子吐出手段50の吐出口を基板34に接近させ、吐出口及び基板間距離を0.12mmとし、前記条件にしたがって、連続10パルスの吐出を行った。その後、基板表面に付着した粒子の質量(吐出量)を測定した。
上記操作及び測定を、流動性(安息角)の異なる種々の粒子を用いて、吐出部52の吐出口の内径を100〜600μm程度まで変化させて行った。その結果を図2にまとめて示す。
図2は、上記測定を行なったときの、各粒子ごとの吐出口の内径(開口直径)と吐出量との関係を示すグラフである。図において、○、□、△の各プロットは粒子吐出手段50に特に問題が発生せず取得できたデータを示し、×はデータは取得できたものの何らかの問題が発生したことを示す。
前記構成、条件の場合には、安息角で40〜60度程度の流動性を有する粒子は吐出可能であったが、図2に示すように、例えば、安息角45度、50度、57度の3種類の粒子を吐出させた場合には、吐出口の開口直径が170μmの時には、いずれの粒子も吐出口内で詰まり、安定した吐出ができなかった。逆に、図示していないが、流動性の大きい安息角40度の粒子は開口直径が500μm以上になると、粒子の漏れや、吐出時の吹き飛びが生じるため好ましくない。一方、流動性の小さい安息角が57度の粒子では、開口直径が250〜500μmの範囲で吐出が可能であった。
さらに上記結果以外に、本発明の構成では、安息角が小さい(25〜45度程度)場合は開口直径を小さく(100〜200μm程度)、空気圧を小さく(0.01〜0.2MPa程度)した方が吐出の精度が良好となるため好ましい。逆に、安息角が大きくなる(60〜75度程度)場合は、開口直径を大きく(400〜500μm程度)、空気圧を大きく(0.5〜1MPa程度)すると詰まりが防止できるので望ましい。
本工程においては、図1(A)に示す構成以外に、例えば粒子を供給する基板に対して、複数の吐出口や複数の吐出手段を用いて粒子を基板上へ吐出すると、工程が短縮されるため望ましい。その際、各吐出口の位置は、基板内のセルの区画に合わせて設けると、基板上での相対移動のタイミングが一致するのでより望ましい。また、複数の吐出口を共通の粒子を収容する容器に設けて、共通の気体供給手段によって吐出を行わせると、装置を小型化できる上に、工程に要する時間を短縮できるので望ましい。
(重ね合わせ工程)
前記粒子配置工程により、図1(B)に示すように、基板34上の隔壁40で区画された各表示セル42A、42Bの内部に、粒子群57が各々同程度の分量ずつ同様の状態で各セルの中心付近に配置された状態となる。
そして、図1(B)、(C)に示すように、表面に同様に電極42を形成した基板32を、隔壁40を介して電極44と電極42とが対向するように基板34に重ね合わせる。なお、重ね合わせる前に、図1(B)、(C)に示すように、基板34上に形成された隔壁40の頂部に接着剤36を塗布し、基板32を基板34に重ね合わせたときに、隔壁40と基板32とが接着されるようにしてもよい。この場合においても、本発明においては隔壁40の頂部に粒子が付着することがないので、隔壁40と基板32との接着を隙間なく行うことができる。
その後、接着剤が硬化し隔壁40と基板32とが完全に密着した後、図1(D)に示すように、必要に応じて電極44及び電極42間に電圧を印加して初期化を行う。この初期化の工程は、本発明によりセル内に粒子群が供給された場合には、粒子群が図1(C)に示すようにセルの中央付近に集中することが多いため、画像表示媒体の機能を有効に発揮させるため、あるいは粒子特性の確認のために特に必要とされる。
その場合でも、本発明によりセル内に供給された粒子群57は、例えばブレード等によるすりきりなどによりセル内に充填された粒子群に比べ、粒子群が緩やかに凝集しているので、電圧印加により瞬時に図1(D)の状態に初期化することができる。
また、前記初期化の段階で各セルごとの表示特性を確認できるが、前述のように、本発明により供給された粒子群は、各セルごとに均一の特性を有して均一の量ずつ配置されているため、各セルごとの表示特性にばらつきが発生しない。さらに、各セルを区画する隔壁(リブ)上に不要な粒子が付着していないため、良好な画質で画像表示することができる。
なお、前記電極44及び電極42間に印加する電圧としては、粒子の粒径や帯電量にもよるが、0.75×106V/m〜1.5×106V/mの電界が形成されるような電圧を印加する。また、印加する電圧を直流電圧でもよいが、10Hz〜2kHz程度の交流電圧を印加するようにすると、往復運動により凝集した粒子がほぐれやすくなり、より均一に基板に付着するので好ましい。
以上述べたように、本発明によれば、オンデマンドで所定量の粒子を、供給したい場所へ供給でき、基板周囲へ粒子の飛散が起こらないため、粒子の無駄や、飛散した粒子を回収する工程が不用になる。材料の無駄や、工程を簡略化した、画像表示媒体の製造を行うことができる。
また、画像表示媒体の粒子を付着させたくない部分(リブの上、基板同士を貼り合わせるための面、電気的接続部分)への粒子付着がなくなるので、画像ノイズの発生や、基板はりあわせの不良、電気的接続の不良などが発生しない。その結果として、表示品質が良く、信頼性の高い画像表示媒体を製造することが可能になる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
<実施例>
(画像表示媒体の作製)
表示有効サイズが297mm×210mmのガラスエポキシ基板上に、銅電極を0.5mmピッチでライン状のマトリクス電極としてパターニングしたプリント基板を作製した。この表面に、レジスト用のドライフィルムを用いて、面積が1mm×4mmの大きさのセルを区画するように、高さ100μm、幅40μmのリブを形成し、背面側の基板とした。
粒子としては、PMMA(ポリメタクリル酸樹脂)に酸化チタンを分散して構成され、負に帯電するように帯電制御剤を表面に配置した粒子(体積平均粒径:6μm)と、同様のPMMA樹脂にカーボンを分散して構成され、帯電制御剤で正に帯電するようにした粒子(体積平均粒径:6μm)とを用意し、これらを質量比1:1で混合し、10分間撹拌して摩擦帯電により正負に帯電した混合粒子を得た。
粒子吐出手段としては、粒子を収容する容器が内径15mmの円筒状シリンジであり、これに吐出部として、吐出口の開口径が250μmのステンレス製ノズルを連結したものを用意した。なお、前記開口径と同じ断面積の流路長は20mmであった。
前記混合粒子10gを、上記粒子吐出手段の容器内に入れ、吐出部が連結された側と反対側に設けられた通気口にエア供給源に接続した。該エア供給源には電磁弁が設けられており、これにより圧力0.2MPa、空気供給パルスの時間が0.05秒の空気流を供給できるように調整した。
次いで、前記リブを形成したプ背面側の基板を、コンピュータ制御により自動で移動させることが可能な自動のX−Y−Zステージ(移動手段)に取り付け、粒子吐出手段の吐出部と背面側の基板とを相対的に移動可能とし、粒子の吐出を行った。
具体的には、粒子吐出手段の移動・昇降のタイミングに合わせて空気流の開口を制御し、背面側の基板表面にセル状に区画化された各区画に所定量の粒子を吐出させた。
より具体的には、まず粒子吐出手段の吐出口を背面側の基板に接近させ、吐出口及び基板間距離を0.08mmとした。その後、前記条件にしたがって粒子の断続的な吐出を開始した。このときの背面側の基板の1パルスあたりの移動距離を基板面と平行方向に500μmとし、連続して0.05秒間の吐出を行った。その結果、背面側の基板表面の1つのセルに0.22mgの粒子群が配置された。この操作を基板端部に近いセルから順に行い、全体として3.4gの粒子群が供給、配置された。
なお、このときの各セルごとの供給量を確認したところ、10個のセルについて供給量のばらつきは3%以内であった。また、リブ上には不要な粒子の付着はまったく認められなかった。
一方、前記ガラスエポキシの基板と同サイズのガラス表面に、該ガラスエポキシの基板に形成した電極と直交するようにITOの電極を0.5mmピッチでライン状にパターニングし、表面側の基板を用意した。この表面側の基板を、前述の粒子を充填した背面側の基板に電極面が対向するように重ね、周囲をUV硬化型接着剤で封止して画像表示媒体を得た。
(画像表示媒体の特性評価)
まず、表裏基板の端部にて電極間に210Vの電圧を印加し初期化を行ったところ、20秒程度ですべてのセル内に表示粒子が一様に広がった状態となり、容易に初期化を行うことができた。また、このときの各セル中、各セルごとの表示濃度にばらつきがなく、均一であった。
次いで、表裏基板の端部にて電極を電源に接続し、画像に応じて±70Vの電圧を印加して粒子を移動させて、白と黒の表示を行った。その結果、ノイズの発生もなく、各セルのコントラストさも明瞭で、各セルの表示濃度が均一な画像の表示を行うことができた。
<比較例>
実施例の画像表示媒体の作製において、エア供給源からの空気流の供給を電磁弁を開放したまま連続空気流とした以外は、同様にして画像表示媒体の作製を行った。
その結果、各セルごとに供給された粒子量のばらつきは20%であり、実施例に比べかなり大きくなった。また、リブ上への不要な粒子の付着も見られた。
また、同様にして画像表示媒体を作製し、同様に電極に電圧を印加して表示を行ったところ、ノイズが発生し、表示特性もセルごとの濃度むらが目立つ、不均一な表示画像となった。一部のセルでは、粒子量が多すぎて、凝集体が発生し、画像の欠陥として認識された。また、リブ上に付着した粒子により、表示位置によってはリブ形状が目立つ画像となった。
本発明の画像表示媒体の製造工程の一例を示す模式図であり、(A)は粒子を供給している状態、(B)、(C)は基板を重ね合わせる状態、(D)は初期化を行っている状態を各々示す。 基板に対して吐出を行ったときの吐出口内径と吐出量の関係を示すグラフである。 本発明により得られる画像表示媒体の一例を示す概略構成断面図である。 本発明により得られる画像表示媒体の他の一例を示す概略構成断面図である。
符号の説明
10 画像表示媒体
12 表示基板
14 背面基板
16 黒色粒子
18 白色粒子
20 封止部材
22、24、42、44 電極
32、34 基板
36 接着剤
40 隔壁
42 セル
50 粒子吐出手段
52 吐出部
54 容器
56 粒子
57 粒子群
58 通気口
60 気体供給手段

Claims (7)

  1. 少なくとも一方が透光性を有する1対の基板と、該1対の基板間に印加された電界に応じて移動可能に前記基板間に封入された1種以上の粒子から構成される粒子群と、を備えた画像表示媒体の製造方法であって、
    前記1対の基板のうちの一方の基板上に、吐出口から気体と共に粒子を断続的に吐出して該粒子を配置する粒子配置工程と、前記一方の基板と他方の基板とを該粒子が配置された面を介して重ね合わせる重ね合わせ工程と、を有することを特徴とする画像表示媒体の製造方法。
  2. 前記粒子が、色及び帯電特性が異なる2種以上の粒子から構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体の製造方法。
  3. 前記一方の基板表面が、所定の区画に仕切られた複数のセル構造を有し、前記吐出口の開口部分の面積を前記セルの開口面積より小さくしたことを特徴とする請求項1または2に記載の画像表示媒体の製造方法。
  4. 前記吐出口の先端と前記一方の基板表面との距離を、前記セルの隔壁高さより小さくしたことを特徴とする請求項3に記載の画像表示媒体の製造方法。
  5. 前記断続的な吐出を単位時間に区切って行い、該単位時間ごとの吐出の繰り返し数により粒子の吐出量を制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示媒体の製造方法。
  6. 前記基板上への粒子吐出時以外に、粒子の詰まりを防止するための予備吐出を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示媒体の製造方法。
  7. 基板上に1種以上の粒子から構成される粒子群を供給する粒子供給装置であって、
    内部に粒子を収容する容器と、該容器に接続され容器内に断続的に気体を供給する気体供給手段と、前記容器における前記粒子が充填された側に配置され、前記供給された気体と共に粒子を前記基板上に吐出する吐出部と、を有することを特徴とする粒子供給装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011224417A (ja) * 2010-04-15 2011-11-10 Seiko Epson Corp 塗布装置および表示シートの製造方法

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