JP2008152063A - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
不要輻射やノイズを低減することができる構造を有する片側駆動方式プラズマディスプレイ装置を提供する。
【解決手段】
PDPをY電極(3T)側から片側駆動する片側駆動方式プラズマディスプレイ装置において、PDP背面に設けた金属板(16)の、行方向の一方端をX電極端子(4T)と接続し、金属板の他方端を、Y駆動部を有するY回路基板(20)のGNDと接続する。これにより、サステイン期間においてY電極からX電極に流れるサステイン電流と、金属板に流れるGND電流とを、互いに逆方向とする。これにとり、サステイン電流とGND電流を互いに相殺して不要輻射やノイズの発生を抑制する。
【選択図】図2

Description

本発明は、維持放電時、プラズマディスプレイパネルを片側からプッシュプル駆動するプラズマディスプレイ装置に関する。
現在一般に多用されている3電極方式面放電構造のAC駆動型プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と省略)は、画面行方向に直線状に形成された表示電極対であるスキャン電極(以下、「Y電極」と省略する)と維持電極(共通電極ともいい、以下、「X電極」と省略する)とを複数備え、画面列方向に直線状に形成された複数のアドレス電極(以下、「A電極」と省略)を有する。そして、表示電極対とA電極との各交差部に隔壁で区画された画素となる表示セルが形成されている。
かかるPDPにおいて、コストの低減を図るために、上記X電極側を接地してPDPをY電極側からプッシュプル駆動(以下、この駆動を「片側駆動」と称する)する技術が特許文献1及び2などで提案されている。これは、例えば、X電極の電位(グラウンド電位)を基準にして正負が交互に反転するパルス電圧をY電極に印加するものである。これにより、従来必要であったX駆動基板が不要となり、コストダウンを図ることができる。
特開2005−338839号公報 特開2005−338861号公報
X電極を接地し、PDPをY電極側から駆動する片側駆動では、グラウンド電位(以下、「GND電位」と略記する)の変動を小さくして安定なサステイン放電を維持するため、Y駆動部を搭載したY駆動基板のグラウンド(以下、「GND」と略記する)とX電極との間を結ぶグラウンド配線(以下、「GND配線」と省略する)の抵抗を極力低くする(すなわち低インピーダンスとする)必要がある。そのために特許文献2では、その図5,図6に示すように、PDPを背面側から保持する金属板(シャーシベース)にX電極をFPC(Flexible Printed Circuit)等の柔軟性のある配線手段で接続し、当該金属板をグラウンド配線(以下、「GND配線」と略記する)として用いている。
ところで、PDPに流れる維持放電電流(以下、「サステイン電流」と称する)は、電流値のピークが100A前後と大きく、かつパルス幅が1μs程度の高速パルス電流である。このため、PDPからの不要輻射の低減、サステイン電流によって誘起されるインダクタンスに起因するノイズ、およびインピーダンスによる電圧降下の低減が困難となる。しかしながら、上記従来技術では、かかる不要輻射やノイズをより好適に低減することについての考慮がなされていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、不要輻射またはノイズをより好適に低減することが可能な技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、X電極を金属板の行方向の一方側に接続されることにより接地するとともに、Y駆動基板のグラウンドを前記金属板の行方向の他方側に接続することを特徴とするものである。
上記構成によれば、上記金属板に流れる電流(GND電流)が、PDPのX電極,Y電極と並行で、かつ金属板の一方から他方へ向かってPDPのパネル面全域を覆って流れるとともに、その向きがサステイン電流とは逆になる。すなわちこのような構成によれば、PDPの背面板を挟んで同じ電流が逆向きに流れることにより、サステイン電流およびGND電流により発生した磁界が相互に打ち消され、不要輻射が低減される。また、相互インダクタンスの発生が抑えられるため、このインダクタンスに起因するノイズの発生や電圧降下量が軽減される。
本発明によれば、不要輻射、ノイズ、電圧降下量を低減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通な機能を有する要素には同一な符号を付して示し、一度説明した要素については、その重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、片側駆動方式のプラズマディスプレイ装置について説明する。
図1は、本実施例に係わるプラズマディスプレイ装置におけるPDP駆動部の要部を示した模式図である。図1に示されるように、プラズマディスプレイ装置のPDP駆動部は、PDP1と、Y駆動部6と、アドレス駆動部7とを含んでなる。PDP1は、従来と同様であり、対向して配置された前面板2Fと背面板2Rとを備える。
前面板2Fは、PDPの長手方向(行方向)に延伸する表示電極対であるY電極3とX電極4を複数備えている。プラズマディスプレイ装置としては、前面板2Fを通して発光した光を見ることになる。Y電極3およびX電極4は、例えばガラス基板である前面板2Fの内面側に銀や銅などの金属電極とITOなどの透明電極がストライプ状に積層されて形成されたもので、それらの電極を覆うように誘電体(図示せず、ガラスを成分としている)が配置されている。前面板の長手方向(行方向)の一方端側には引き出されたY電極3の端子3Tが設けられ、他方端には引き出されたX電極4の端子4Tが設けられている。
背面板2R上には、Y電極3とX電極4に直交するようにA電極5が形成されている。そして、対をなす表示電極対(Y電極3とX電極4)と各A電極5との交点部分にそれぞれ画素となる図示しない表示セルが形成されている。
なお、本実施例では、X電極4は、片側駆動とするためGND(基準電位)に接地されている。
Y駆動部6は、スキャン回路61と、サステイン回路62とを含んでなる。スキャン回路61は、アドレス期間に、図示しないタイミング制御部からのスキャン制御信号に基づきパルス電圧を発生してY電極に印加することにより、Y電極3のスキャン(走査)を行う。
サステイン回路62は、サステイン期間に、図示しないタイミング制御部からのサステイン制御信号を受けてパルス電圧を発生し、これをY電極に印加することにより、アドレス期間に選択された点灯させるべき表示セルのサステイン放電を行う。すなわち、Y電極3に交互に正極性のサステインパルスと負極性のサステインパルスを印加するプッシュプル駆動を行い、Y電極3側からX電極4が接地されたPDP1の片側駆動を行う。なお、サステイン期間では、スキャン回路61は、サステイン回路62からのサステインパルスをスルーさせる。またアドレス駆動部7は、Y駆動部6のスキャン回路61によるスキャン(行走査)に同期して、サステイン期間に点灯させるべき表示セルの選択を行う。
またY駆動部6は、リセット期間においては正極性のリセットパルスと負極正のリセットパルスをY電極に印加する。
上記各電極に印加されるパルス電圧の一例について図6を用いて説明する。図6に示されるように、一つのサブフィールド期間は、リセット期間Tr、アドレス期間Ta及びサステイン期間Tsの3つの期間に分割され、リセット期間Trは、更に上昇期間Truと下降期間Trdとに分割される。リセット期間Trの上昇期間Truでは、Y駆動部6から正極性のリセットパルスがY電極3に印加される。ここで、正極性のリセットパルスは、まず放電が起きない電圧範囲で瞬間的に印加電圧を増加させる(単調に傾斜をつけて増加させても良いが、時間を短縮するためにこの方式を採用する)。ここでは、電圧Vsまで立ち上げる。続いて、セルによっては放電が始まる電圧値になる領域では、傾斜をつけて徐々に電圧値を増加させ、微弱な放電を引き起こし、壁電荷を形成させる。電圧値のピークは、PDP内の全セルが完全に放電開始電圧を越える電圧値に設定する。このとき、すなわち上昇期間Truでは、アドレス駆動部7によりA電極5にパルスVarが印加される
次に、リセット期間の下降期間Trdでは、A電極5をGND電位(基準電位)として、Y電極3への印加電圧を瞬間的に電圧Vsまで下げ、その後、−Vs電圧より低い負電圧に向けて徐々に電圧値を下げて微弱な放電を引き起こす。これによりY電極3,X電極4,A電極5に形成された壁電荷を一部消去して、次のアドレス期間におけるアドレス放電が容易に起こるようにそれぞれの壁電荷を調整する。
アドレス期間Taでは、点灯させる(発光させる)セルを選択するために、Y駆動部6は、走査されるY電極3に−Vsより低い走査パルス(負電圧パルス)Vscを印加する。これとともに、アドレス駆動部7は、点灯セルに対応するA電極5にアドレスパルス(パルス電圧Va)を印加する。非走査のY電極3はA−Y電極間で放電を起こさない例えば−Vs近傍の負電圧でバイアスし、非点灯セルに対応するA電極は基準電位(GND)とする。
次のサステイン期間Tsでは、Y電極3をプッシュプル駆動してサステイン放電を維持するために、Y電極3に交互に電圧Vsの正極性サステインパルスと電圧−Vsの負極性サステインパルスを印加する。そして、A電極5には、正極性サステインパルスと同期した正極性パルスVasを印加する。負極性サステインパルスの間は、A電極5は基準電位とする。 以上のように構成された本実施例に係わるプラズマディスプレイ装置では、PDP1は、サステイン期間に、Y電極3側からサステイン回路62によりプッシュプル駆動されている。例えば、Y駆動部6からPDP1に正のサステインパルスが印加された場合、Y駆動部6からPDP1に流れ込んだ電流は、X電極4の端子4TとY駆動部6のGNDとの間を結ぶGND配線手段を介して戻り電流となり、Y駆動部6に環流する。このループ電流は、Y駆動部6からPDP1に負のサステインパルスが印加された場合には、向きが逆となる。
次に、上記したループ電流の流路について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、本実施例を示す片側駆動方式プラズマディスプレイ装置における模式構造断面図である。また、図3は、図2におけるループ電流の流路を模式的に示す図で、サステイン出力回路の上段素子がオンしてPDPを駆動している場合を示す。なお、図1と同一な機能を有する要素には同一の符号を付して示す。また、図2において、放電空間には、実際には画素ごとに放電空間15を仕切る隔壁が存在するが、本実施例の要旨には関係がないので記載を省略している。
図2に示すように、PDP1の背面板2R側には、GND配線手段の一部を構成する金属板16が図示しない接着シート(または粘着シート)を介して配設されている。金属板16は、PDP1を保持し、PDP1で発生した熱をPDP1の背面側に放熱するとともに、PDP1を駆動する基板を搭載するための例えば厚さ1〜3mmのアルミ製のシャーシである。金属板16の大きさは、通常、PDP1の背面板2Fとほぼ同サイズとされる。金属板16の背面側には、絶縁性を有するボス25を介してY駆動部6を搭載したY駆動基板が配設されている。図2では、説明の都合上、Y駆動基板としてサステイン回路62を搭載したサステイン基板20が図示されている。
このように、本実施例では、金属板16の行方向(PDPの画面水平方向)の一方側で、かつX電極4の端部近傍でX電極4を接続して接地するとともに、金属板16の行方向の他方側で、かつY電極3の端部側でY駆動基板であるサステイン回路62のGNDと接続している。これにより、PDP1と金属板16とサステイン基板20との間にループ電流が形成される。
このループ電流について図3を参照しつつ説明する。図3に示されるように、PDP1の長手方向(行方向)の一方端に引き出されたX電極4の端子4Tは、柔軟性を有する導電シート17を介して、金属板16の長手方向X電極側端部16x1(図2紙面では右側端部)に接続されている。そして、金属板16の長手方向のY電極側端部16x2は、導電シート19を介して、サステイン基板20における部品面とは逆側の面(以下、「パターン面」という)側のY電極側端部20xに接続されている。端部20xには、サステイン回路62のGND(基準電位)が形成されている。すなわち、サステイン回路62のGNDは、導電シート19と金属板16と導電シート17とを含んで構成されるGND配線手段を介してX電極の端子4Tに接続されている。
また、PDP1の長手方向(行方向)の他方端に引き出されたY電極3の端子3Tは、導電シート18を介して、サステイン基板20の部品面側のY電極3側端部20y(図2紙面ではサステイン基板20の左側端部)に接続されている。端部20yには、サステイン回路62の出力部(図示せず)が配置されている。端部20yは、ループ電流の流路を示す図3から明らかなように、サステイン出力回路の上段素子と電源コンデンサ210(図3では210)を介して、交流的にサステイン回路62のGND(つまり端子20x)に接続されている。なお、矢印620は、出力回路の上段素子がオンしている場合の流路方向を示す。
上記したように、PDP1のY電極3,X電極4と、金属板16と、サステイン基板20とは、上記したように電気的に接続されている。
このときのY電極3からX電極4に向けてサステイン電流が流れた場合を例にとり、図3を参照して、その電流ループを詳細に述べれば、次の通りとなる。
サステイン回路の出力部(端子20y)→導電シート18→Y電極3の端子3T→PDP1→X電極4の端子4T→導電シート17→金属板16の端部16x1→金属板16→金属板16の端部16x2→導電シート19→端子20x→サステイン回路62のGND→電源コンデンサ210→サステイン回路62の出力部(端子20y)。X電極4からY電極3に向けてサステイン電流が流れた場合には、この逆の流路となる。なお、金属板16はX電極4に電気的に接続されているので、その電位はGND電位(基準電位)であり、従って、金属板16にはGND電流がながれることになる。
上記した電流ループから明らかなように、サステイン放電によって、Y電極3からPDP1を通ってX電極4に流れるサステイン電流と、金属板16を流れるGND電流(戻り電流ともいう)とは、流れる方向が異なる。従って、Y電極→PDP→X電極と流れるサステイン電流によって発生する磁界を金属板16に流れるGND電流によって発生する磁界で打ち消すことができる。これにより、プラズマディスプレイ装置からの電磁不要輻射を低減することができる。また、PDP1に流れるサステイン電流で生じる電磁界との電磁的結合で誘起される回路系のインダクタンスも低減されるので、画像処理回路系や外部へのノイズ妨害を低減することができる。さらに、インピーダンスにより生ずる電圧降下なども軽減できる。
この効果を高めるためには、GND電流が、PDPのパネル面全域に渡って、かつ、PDPのX電極,Y電極と並行に流れるようにすればよい。すなわち、GND電流を流す金属板16は、PDPの全面を覆って配置されていることが望ましい。また、GND電流がX電極,Y電極と並行となるように、導電シート17,19と金属板16との接続部である端部16x1,16x2は、金属板16の両端部に配置するのが望ましい。これにより、サステイン電流が流れる範囲の面積と、GND電流が流れる範囲の面積をほぼ等しく、かつ、X電極,Y電極と略並行とすることができ、磁界の相殺効果を高めることができる。
図4は、本実施例による金属板上の電流分布を模式的に示した図である。図4に示すように、導電シート17は、金属板16の端部16x1で、かつ、少なくとも2ヶ所以上で、図示しない接続手段(例えば、ネジおよびナット等)を用いて接続されている。ここでは、接続個所を3ヶ所とし、その接続点を第1接続点として、符号16x1a,16x1c,16x1cで示すものとする。同様に、導電シート19は、金属板16の端部16x2の3ヶ所接続されている。その接続点を第2接続点として、符号16x2a,16x2c,16x2cで示すものとする。端部16x1の各第1接続点と端部16x2の各第2接続点は、金属板16の長手方向(つまり、PDP1の行方向)で、ほぼ同一行位置上にあり、金属板16の端部に配置されており、かつPDPの短手方向(列方向)において、対称に配置されている。また、PDPの短手方向(列方向)の接続個所の両端間の距離Lが、PDPの短手方向(列方向)の長さHに対して、L≧H/2とされている。従って、例えば、X電極4の端子4Tから導電シート17を介して第1接続点16x1aから流入した電流は、金属板16上でほぼ行方向に並行な電流分布161となり、位置的に対応する第2接続点16x2aから導電シート19に流れ出る。
上記では、接続点を各端部で複数としたが、もし、1ヶ所にすると、金属板上の電流分布が一様でなくなり、磁界の相殺効果が低下する。また、接続点を複数としても、短手方向で対称な配置にしないと、同様に、電流分布が偏り、磁界の相殺効果が低下する。そこで、本実施例では、各端部での接続点を複数とし、かつ対称な配置としている。
以上は、金属板上の電流分布を並行とするための構成について述べたが、サステイン基板上での端部20y,20xの配置についても考慮が必要である。
すなわち、GND電流がサステイン基板20に流れ込む箇所(端部20x)は、サステイン電流をY電極に供給する出力部(端部20y)の付近が望ましい。端部20xと端部20yとを近接することにより、導電シート18と導電シート19とを近接させることができる。導電シート18と導電シート19に流れる電流は、互いに逆向きであり、導電シート18と導電シート19とが近接すれば、磁界の相殺効果を高めることができる。そのため、本実施例では、サステイン基板20をY電極3側に配置し、かつ、GND電流がサステイン基板20に流れ込む個所およびY電極に流れ出す個所をサステイン基板20のY電極側端部に配置するようにした。
なお、導電シート18と導電シート19は、上述のように近接させると共に、できる限り同じ形状とするのが望ましい。同一形状とすれば、対向する面積をほぼ等しくでき、磁界の相殺効果をより高めることができる。
また、導電シート17は、可能な限りX電極4の端子4T全面をカバーする形状で接続するのが望ましい。すなわち、電流が流れる密度を極力場所により変えないようにすることが重要だからである。
以上述べたように、本実施例によれば、金属板の一方端から他方端に向けて、並行するGND電流が、金属板全域を覆うように、サステイン電流とは逆向きに流れるように構成されている。このため、GND電流によるGND配線における電圧降下,電圧変動を低減できるだけでなく、PDPからの不要輻射や、回路やGND配線に誘起されるインダクタンスを低減することができる。インダクタンスが低減できれば、リンギングなどの波形ひずみも大幅に軽減されと共に、これに伴うノイズも低減されると言う効果も有するため、PDPのようなパルス回路の実装には非常に有効なものとなる。
次に、第2の実施例について説明する。図5は、本発明による第2実施例を示す片側駆動方式プラズマディスプレイ装置における模式構造断面図である。図5において、図2と同一な機能を有する要素には同一の符号を付して示す。
図5は、図2と同じ原理であるが、図2におけるGND電流を流す経路を金属板16ではなく、専用の金属シート21とした点で実施例1と異なる。
上記した実施例1においては、GNDである金属板16にGND電流を流すようにしている。このGND電流は、一例を挙げれば100Aピーク程度である。従って、GNDの金属板16が僅かなインピーダンス(抵抗やインダクタンス)でも有しておれば、大きな電圧変動が生じる。この結果、基準電位であるGNDに電圧変動がおこり、この変動がGNDパターンを介して例えば図示しない映像処理回路系にノイズとして入り込み、画質が劣化することやパワー回路の制御部への混入による誤動作などの不具合が生じる懸念がある。また、金属板16は回路基板を支える構造体としての働きの他に、電流経路としての機能も持っているが、金属板16に代わる電流経路を別に作れば、接地することにより完全なシールド板としても働かせることができる。そこで、本実施例では、金属板16ではなく、金属シート21にGND電流を流すようにする。
図5に示すように、PDP1の背面側に、金属シート21が貼り付けられている。金属シート21としては、例えば片側に粘着材が塗布して形成された所定厚さの銅またはアルミの金属箔シートを用いる。金属シート21の上には、良好な熱伝導性を有する接着シート(図示せず)を介して金属板16が貼り合せられている。なお、図示しない接着シートは、良好な絶縁材である。つまり、金属シート21と金属板16は、良好に絶縁されている。
本実施例では、金属板16は、金属製のボス26を介してサステイン基板20の図示しない信号処理回路系のGND(小信号系のGND)20gに接続されている。サステイン基板20の出力部のGND(端部20x)は、基板内部のGNDパターン(図示せず)で信号処理回路系のGND20gに接続されている。
ここで、実施例1と同様に、Y電極3からX電極4に向けてサステイン電流が流れた場合を例にとると、その電流ループは次の通りとなる。
サステイン回路の出力部(端子20y)→導電シート18→Y電極3の端子3T→PDP1→X電極4の端子4T→導電シート17→金属シート21の端部21x1→金属シート21→金属シート21の端部21x2→導電シート19→短部20x→サステイン回路62のGND→電源コンデンサ210→サステイン回路62の出力部(端子20y)。
従って、金属板16のGND電位(つまり信号処理回路系のGND20g)を基準に考えると、金属シート21に流れるGND電流によって出力GNDの電位が変動しても、その影響を受け難くなり、信号処理回路系のGNDや金属板16のGND電位変動は低減される。これにともない、信号処理回路系へのノイズ混入が低減され、画質が向上する。
また、PDP1の背面板2Rに金属シート21が貼着されているので、サステイン電流とGND電流との間の距離が小さくなり、電流ループの面積を小さくでき、誘起されるインダクタンスを十分小さくすることができる。
なお、金属シート21による磁界の打ち消し効果を高めるために、金属シート21をPDPの背面板2Rの全面に渡り貼り付ける状態が望ましいことは説明するまでもない。
図5の構成を採用することにより、図示しない映像信号回路系のGNDや金属板16のGNDがGND電流による電位変動を受け難くなるので、画質が向上する。また、金属板16は完全に接地できるため、不要な電流が金属板16に流れることもなくなり、シールド板としての機能を高めることができるメリットが生ずる。
また、導電シート17の代わりに金属シート21を延長しX電極に直接的に接続してもよい。このように構成すると、第1、第2実施例で説明した以上の効果を得ることができる。その上、接続個所や部品(導電シート17)が削減できるメリットもあり、信頼性の向上やコスト低減の効果も期待できる。
実施例1に係わるプラズマディスプレイ装置におけるPDP駆動部の要部を示した模式図である。 実施例1を示す片側駆動方式プラズマディスプレイ装置における模式構造断面図である。 図2におけるループ電流の流路を模式的に示す図である。 実施例1による金属板上の電流分布を模式的に示した図である。 実施例2を示す片側駆動方式プラズマディスプレイ装置における模式構造断面図である。 本実施形態に係るPDPの駆動波形の一例を示す図である。
符号の説明
1…PDP、2F…前面板、2R…背面板、3…Y電極、3T…端子、4…X電極、4T…端子、5…A電極、6…Y駆動部、7〜10…アドレス駆動部、15…放電空間、16…金属板、16x1,16x2…端部、17,18,19…導電シート、20…サステイン基板、20x,20y…端部、21…金属シート、25…ボス、26…ボス、61…スキャン回路、62…サステイン回路、161…電流分布、210…電源コンデンサ、620…矢印。

Claims (7)

  1. プラズマディスプレイ装置において、
    行方向に延伸する表示電極対であるX電極とY電極とを複数有するプラズマディスプレイパネルと、
    該プラズマディスプレイパネルを背面側から支持する金属板と、
    該金属板に保持され、プラズマディスプレイパネルをY電極側から片側駆動するY駆動部を有するY駆動基板と、を備え、
    前記X電極が、前記金属板の行方向の一方側に接続されることにより接地されるとともに、前記Y駆動基板のグラウンドが、前記金属板の行方向の他方側に接続されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  2. 前記金属板の前記X電極との第1接続点と、前記金属板の前記Y駆動基板のグラウンドとの第2接続点が、それぞれ、前記行方向に直交する列方向において2つ以上配列されており、かつ前記第1接続点と第2接続点の数が等しくされており、
    前記第1接続点と及び第2接続点の位置が、前記行方向においてほぼ一対一に対応しており、かつ、前記列方向においてほぼ対称であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
  3. 前記プラズマディスプレイパネルの列方向の長さをHとし、前記第1または第2接続点のうち、列方向の両端側に位置する接続点間の長さをLとしたとき、L≧H/2を満足することを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイ装置。
  4. 前記Y駆動基板のグラウンドと前記金属板との接続をY電極側端部近傍で行うYGND配線部と、前記Y駆動部の出力と前期Y電極を接続するY配線部とを更に備え、該YGND配線部と前記Y配線部とは、導電シートで構成され、かつ互いに近接するように配置されてなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置。
  5. プラズマディスプレイ装置において、
    行方向に延伸する表示電極対であるX電極とY電極とを複数有するプラズマディスプレイパネルと、
    該プラズマディスプレイパネルを背面側から支持する金属板と、
    前記プラズマディスプレイパネルをY電極側から片側駆動するY駆動部を有するY駆動基板と、
    前記プラズマディスプレイパネルと前記金属板との間に設けられた、前記プラズマディスプレイパネルの背面を覆うように設けられた導電シートと、を備え、
    前記X電極が、前記導電シートの行方向の一方側に接続されることにより接地されるとともに、前記Y駆動基板のグラウンドが、前記導電シートの行方向の他方側に接続されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  6. プラズマディスプレイ装置において、
    行方向に延伸する表示電極対であるX電極とY電極とを複数有するプラズマディスプレイパネルと、
    該プラズマディスプレイパネルを背面側から支持する金属板と、
    前記Y電極に、接地電位を基準に交互にレベルが変化するパルス電圧を印加するためのY駆動部を有するY駆動基板と、を備え、
    前記X電極が前記金属板と接続されて前記接地電位とされており、
    かつサステイン期間において、前記X電極から前記Y電極へ流れるサステイン電流の方向と、前記金属板に流れる電流の方向とが、互いに逆であることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
  7. 前記X電極が、前記金属板の行方向の一方側に接続され、前記Y駆動基板のグラウンドが、前記金属板の行方向の他方側に接続されることを特徴とするプラズマディスプレイ装置。
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