JP2008151335A - 緩衝器のバルブ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】空圧緩衝器の振動減衰性を向上せしめて車両における乗心地を向上することが可能な空圧緩衝器のバルブ構造を提供することである。
【解決手段】空圧緩衝器のバルブ構造は、ポート2a,2bが形成されるバルブディスク1と、バルブディスク1から立ち上がる軸部材3と、上記軸部材3に移動自在に装着されるとともにバルブディスク1に積層されてポート2a,2bを閉塞する環状弁体4a,4bと、内部の圧力によって環状弁体4a,4bのバルブディスク1からの後退を抑制する圧力室15とを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、空圧緩衝器のバルブ構造に関する。
従来、空圧緩衝器としては、シリンダと、シリンダ内に摺動自在に挿入されたピストンと、シリンダにピストンを介して移動自在に挿通されるロッドとを備えて、いわゆる倒立型に形成されたものが知られている。
この空圧緩衝器では、車両のサスペンション用途に対応するため、ピストン部の通路でロッド側室とピストン側室とを連通する他、シリンダの外方に外筒を設けてシリンダと外筒との間の隙間を介してロッド側室とピストン側室とを連通してあり、シリンダ内の潤滑用の油を空圧緩衝器の伸縮運動によってポンプの要領でピストン側室とロッド側室とに循環させるようにして、ピストンとシリンダの当接部位およびロッドとシリンダ下端に設けた封止部材との当接部位である摺動部の摺動性の確保しているが、この他の構造は油圧緩衝器の構造と略同様とされており、従来の空圧緩衝器のバルブ構造も油圧緩衝器と同様の構造としていた(たとえば、特許文献1,2参照)。
特開2004−132429号公報 特開2004−132428号公報
上述のような空圧緩衝器では、作動流体に気体を用いても円滑な摺動性を確保することで車両のサスペンションに適用可能としているが、以下の問題があると指摘される可能性がある。
すなわち、油圧緩衝器では、伸縮速度変化に対してシリンダ内圧力が略線形的に変化することになるが、空圧緩衝器は作動流体を油では無く圧縮性に富む気体としていることから、図3に示すように、伸縮速度変化に対してシリンダ内圧力が遅れを生じてヒステリシスを持つ変化となる。
そして、このように従来の空圧緩衝器は、伸縮速度変化に対して圧力変化に大きなヒステリシスを持つことから、減衰力を発揮する以外にもバネとして機能することになり、このバネ成分の影響によって減衰性が悪化して、車両における乗心地を損なう虞がある。
そこで、本発明は、上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、空圧緩衝器の振動減衰性を向上せしめて車両における乗心地を向上することが可能な空圧緩衝器のバルブ構造を提供することである。
上記した目的を解決するために、本発明における課題解決手段は、ポートが形成されるバルブディスクと、バルブディスクから立ち上がる軸部材と、上記軸部材に移動自在に装着されるとともにバルブディスクに積層されてポートを閉塞する環状弁体と、内部の圧力によって環状弁体のバルブディスクからの後退を抑制する圧力室とを備えた。
本発明の空圧緩衝器のバルブ構造によれば、空圧緩衝器における伸縮速度変化に対する圧力変化の位相遅れを緩和することができるので、空圧緩衝器の振動減衰性を向上することができ、車両における乗心地を飛躍的に向上することが可能である。つまり、本発明のバルブ構造を採用した空圧緩衝器では、従来の空圧緩衝器のように伸縮速度に対して圧力変化が大きなヒステリシスを持ってしまい振動減衰性が悪化してしまうといった不具合を解消することができる。
以下、本発明のバルブ構造を図に基づいて説明する。図1は、一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された空圧緩衝器のピストン部における縦断面図である。図2は、一実施の形態のバルブ構造が具現化した空圧緩衝器の概略縦断面図である。
一実施の形態における空圧緩衝器のバルブ構造は、図1に示すように、空圧緩衝器のピストン部の伸側および圧側の減衰バルブとして具現化されており、ポート2a,2bが形成されるバルブディスクたるピストン1と、ピストン1の軸心部から立ち上がる軸部材たるピストンロッド3と、ピストンロッド3に移動自在に装着されるとともにピストン1に積層されてポート2を閉塞する環状弁体4a,4bと、内部の圧力によって環状弁体4a,4bのピストン1からの後退を抑制する圧力室5a,5bと、環状弁体4a,4bをピストン1側へ附勢する附勢手段たるバネ6a,6bとを備えて構成されている。なお、この場合、伸側の減衰バルブは、ピストン1、ポート2a、ピストンロッド3、環状弁体4a、圧力室5aおよびバネ6aで構成され、他方の圧側の減衰バルブは、ピストン1、ポート2b、ピストンロッド3、環状弁体4b、圧力室5bおよびバネ6bで構成されている。
他方、バルブ構造が具現化される空圧緩衝器は、具体的にたとえば、図2に示すように、シリンダ41と、内部にシリンダ41が収容される外筒42とシリンダ41内をロッド側室R1とピストン側室R2とに区画するピストン1と、ピストン1を介してシリンダ41内に移動自在に挿入されたピストンロッド3と、シリンダ41および外筒42の図2中上端のそれぞれを封止するとともにピストンロッド3を摺動自在に軸支するヘッド部材43と、シリンダ41および外筒42の図2中下端のそれぞれを封止するボトム部材44と、シリンダ41と外筒42との間の隙間で形成されてロッド側室R1とピストン側室R2とを連通するシリンダ外通路45と、シリンダ外通路45の途中に設けられてピストン側室R2からロッド側室R1へ向かう気体の流れのみを許容する逆止弁46とを備えて構成されている。また、シリンダ41内には作動流体としての気体と空圧緩衝器の摺動部位、具体的には、シリンダ41とピストン1との間およびピストンロッド3とヘッド部材43との間の摺動部位を潤滑する油が封入され、特に、ヘッド部材43に設けた貯油室43aに油を貯めておいて、当該貯油室43a内の油でピストンロッド3とヘッド部材43との間の摺動部位を潤滑することが可能なようになっている。
そして、この空圧緩衝器においても、従来の空圧緩衝器と同様に、伸縮を繰り返すことによってポンプの要領で、ピストン側室R2内の油はシリンダ外通路45および貯油室43aを経由してロッド側室R1へ、ロッド側室R1内の油はピストン1に設けられたポート2aを介してピストン側室R2へというように、ロッド側室R1とピストン側室R2とを循環して、上記摺動部位を潤滑することが可能なようになっている。
つづいて、上記バルブ構造が具現化された伸側の減衰バルブは、シリンダ41に対してピストン1が図1中上方に移動するときに、ロッド側室R1内の圧力が上昇してロッド側室R1からピストン側室R2へポート2aを介して作動気体が移動するときに、その作動気体の移動に環状弁体4aで抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、空圧緩衝器に所定の伸側減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能し、他方のバルブ構造が具現化された圧側の減衰バルブは、シリンダ41に対してピストン1が図1中下方に移動するときに、ピストン側室R2内の圧力が上昇してピストン側室R2からロッド側室R1へポート2bを介して作動気体が移動するときに、その作動気体の移動に環状弁体4aで抵抗を与えて所定の圧力損失を生じせしめて、空圧緩衝器に所定の伸側減衰力を発生させる減衰力発生要素として機能する。
なお、空圧緩衝器の収縮行程において、ピストン側室R2内に封入された気体がピストン1に設けたポート2bを通過してロッド側室R1に流入することから明らかなように、シリンダ外通路45は、気体および油の流れに上記圧側の減衰バルブより大きな抵抗を与えるが、この抵抗はピストン側室R2からシリンダ外通路45を介してロッド側室R1へ至る間に弁を設けて与えるようにしてもよいし、ピストン側室R2からシリンダ外通路45を介してロッド側室R1へ至る間の管路抵抗で与えてもよく、具体的にはたとえば、逆止弁46をリーフバルブとしたり、シリンダ外通路45の流路面積を極小さくしたりするようにしてもよい。
以下、バルブ構造について詳しく説明する。なお、バルブ構造が具現化した圧側の減衰バルブと伸側の減衰バルブは互いに天地逆とした構成とされている。
まず、バルブディスクたるピストン1は、円盤状に形成され、軸心部に空圧緩衝器のピストンロッド3が挿通される挿通孔1aと、伸側のポート2aと、圧側のポート2bと、ポート2aの出口端となる窓1bの外周側に形成された弁座1cと、ポート2bの出口端となる窓1dの外周側に形成された弁座1eとを備えて構成されている。
このピストン1の挿通孔1a内には上述のようにピストンロッド3が挿通され、ピストンロッド3の先端部3aはピストン1の図1中下方側に突出させてある。また、ピストンロッド3の先端部3aの外径は、上方側の外径より小径に設定され、上方側と先端部3aとの外径が異なる部分に段部3bが形成されている。
そして、上記ピストンロッド3の先端部3aには、図1中上方から順に、圧力室5bを環状弁体4bと協働して隔成する筒体7b、バネ6b、筒状のスペーサ8b、環状弁体4b、ピストン1、環状弁体4a、筒状のスペーサ8a、バネ6a、圧力室5aを環状弁体4aと協働して隔成する筒体7aを組み付け、筒体7aの図1中下方からピストンナット9をピストンロッド3の先端部3aに設けた螺子部3cに螺着することによって、ピストン1およびバルブ構造を構成する上記各部材は、ピストンロッド3の段部3bとピストンナット9とで挟持されてピストンロッド3に固定される。
筒体7a,7bは、ともに、筒状本体10と、筒状本体10の一端内周から内方側に突出してピストンロッド3の先端部3aの外周に嵌合するフランジ部11と、筒状本体10の一端外周から外方側に突出する鍔12とを備えて構成されており、これら筒体7a,7bはフランジ部11とピストン1との間にそれぞれ介装されるスペーサ8a,8bによってピストン1に対して軸方向となる図1中上下方向に所定の間隔を空けて位置決められている。
さらに、環状弁体4a(4b)は、弁座1c(1e)に着座してポート2a(2b)を閉塞する環状板部13と、環状板部13の内周に連なりスペーサ8a(8b)の外周に摺接する筒部14とを備えて構成され、ピストンロッド3に対して不動のスペーサ8a(8b)に対して軸方向となる図1中上下方向に移動することが可能とされ、これによって環状弁体4a(4b)は、ピストンロッド3の外周側に装着されるとともに、ピストンロッド3に対する軸方向となる図1中上下方向への移動が許容されている。
そして、環状弁体4a(4b)の筒部14は、筒体7a(7b)の内周に摺動自在に挿入されており、この筒部14と筒体7a(7b)内周とで圧力室5a(5b)が隔成されており、圧力室5a(5b)内の内圧は、環状弁体4a(4b)をバルブディスクたるピストン1側へ向けて附勢するように作用するようになっている。
また、上記圧力室5aは、筒体7aの筒状本体10の途中に設けた絞り通路15によってピストン側室R2に連通され、他方の圧力室5bは筒体7bの筒状本体10の途中に設けた絞り通路15によってロッド側室R1に連通されている。
したがって、環状弁体4a(4b)がピストン1から後退、すなわち、ピストン1から遠ざかろうとする場合、圧力室5a(5b)の容積を減少させることになり、また、圧力室5a(5b)内の作動気体は絞り通路15を介してピストン側室R2(ロッド側室R1)へ排出されることになるから圧力室5a(5b)内の圧力が上昇して、環状弁体4a(4b)のピストン1から後退する動作、つまり、ポート2a(2b)を開放する動作に対しては抵抗として機能することになる。さらに、環状弁体4a(4b)がポート2a(2b)を開放した後に、ピストン1側へ前進、すなわち、ピストン1へ近づこうとする場合、圧力室5a(5b)の容積を増大させることになり、また、圧力室5a(5b)内の圧力が減少して、作動気体は絞り通路15を介してピストン側室R2(ロッド側室R1)から圧力室5a(5b)内へ供給されることになるから、環状弁体4a(4b)のピストン1側へ前進する動作、つまり、ポート2a(2b)を閉塞する動作に対しても抵抗として機能することになる。
なお、環状弁体4a(4b)の筒部14の軸方向長さは、筒体7a(7b)の端部に環状弁体4a(4b)の環状板部13が当接しても、圧力室5a(5b)の容積が確保可能なように設定され、また、絞り通路15は、筒体7a(7b)の端部に環状弁体4a(4b)の環状板部13が当接しても、筒部14によって閉塞されずに圧力室5a(5b)に連通可能な位置に設けられる。
さらに、上記環状弁体4a(4b)の環状板部13と筒体7a(7b)の鍔12との間には、附勢手段たるバネ6a(6b)が介装されており、このバネ6a(6b)によって環状弁体4a(4b)は、ピストン1側へ向けて押し付けられている。
なお、上記したところでは、附勢手段をバネ6a(6b)、具体的には、コイルバネとしているが、環状弁体4a(4b)に所定の附勢力を作用させればよいので、これを例えば、皿バネやリーフスプリングとしたり、ゴム等の弾性体としたりしてもよい。
つづいて、バルブ構造の作用について説明すると、上述したように、ピストン1がシリンダ41に対して図1中上方側に移動する、すなわち、空圧緩衝器が伸長すると、ロッド側室R1内の圧力が高まり、ロッド側室R1内の作動気体はポート2aを通過してピストン側室R2内に移動しようとする。
ここで、作動気体はロッド側室R1内の圧力上昇によって環状弁体4aをピストン1から後退させようとするが、環状弁体4aの上記後退によって圧力室5a内の圧力も上昇することになるので、環状弁体4aは、圧力室5a内の圧力によって強くピストン1側へ押さえつけられる格好となり、環状弁体4aのピストン1からの後退が抑制され、ポート2aの開放が緩慢になりにその開放動作に遅れが生じる。
すると、もともと作動流体を気体とする空圧緩衝器にあっては、伸縮速度に対して圧力変化が位相遅れとなるが、上記したように減衰バルブのポート2aの開放動作に遅れが生じるので、その分、伸長速度変化に対するロッド側室R1内の圧力変化のタイミングが速まることになる。具体的には、空圧緩衝器の伸長に対して伸側の減衰バルブのポート2aの開放動作に遅れが生じて、ロッド側室R1内の圧力上昇の立ち上がりが従来の空圧緩衝器に比較して鋭くなる、すなわち、圧力上昇の傾きが大きくなると言うことである。
そして、空圧緩衝器の伸縮が反転して、今度は収縮に転じた場合、ピストン1がシリンダ41に対して図1中下方側に移動して、ピストン側室R2内の圧力が高まり、ピストン側室R2内の作動気体はポート2bを通過してロッド側室R1内に移動しようとする。
この場合、伸側の減衰バルブの環状弁体4aは、収縮に転じると、ロッド側室R1内の圧力が減少することに加えてバネ6aに附勢されているのでピストン1側へ前進することになるが、圧力室5aの容積の速やかな増大が絞り通路15の作用によって妨げられるので、ピストン1側へ前進する環状弁体4aの動作が妨げられ、環状弁体4aのポート2aを閉塞する動作を遅らせる。
すると、ロッド側室R1内の作動気体は、空圧緩衝器の伸縮が反転するときに、少なからず、ポート2aを介してピストン側室R2へ移動することになり、このバルブ構造は、ロッド側室R1内の圧力の速やかな減少とピストン側室R2内の圧力の速やかな上昇を実現するように機能することになり、このような空圧緩衝器の伸縮の反転時にあっても、伸縮速度変化に対して圧力変化が位相遅れとなってしまうことを抑制する。
また、圧力室5aの作用によって環状弁体4aのポート2aを閉塞する動作を遅らせることができるが、附勢手段たるバネ6aが環状弁体4aをピストン1側へ向けて附勢しているので、圧力室5aの作用によって環状弁体4aがポート2aを閉塞することができないような事態が防止されて、閉弁動作に遅れは生じるが確実にポート2aを閉塞することができ、緩衝器として機能し得ない事態が回避されている。
つづいて、空圧緩衝器が収縮する場合、作動気体はピストン側室R2内の圧力上昇によって環状弁体4bをピストン1から後退させようとするが、環状弁体4bの上記後退によって圧力室5b内の圧力も上昇することになるので、環状弁体4bは、強くピストン1側へ押さえつけられる格好となり、ポート2bの開放が緩慢になりに開放動作に遅れが生じる。
すると、もともと作動流体を気体とする空圧緩衝器にあっては、伸縮速度に対して圧力変化が位相遅れとなるが、上記したように減衰バルブのポート2bの開放動作に遅れが生じるので、その分、収縮速度変化に対するピストン側室R2内の圧力変化のタイミングが速まることになる。具体的には、空圧緩衝器の収縮に対して圧側の減衰バルブのポート2bの開放動作に遅れが生じて、ピストン側室R2内の圧力上昇の立ち上がりが従来の空圧緩衝器に比較して鋭くなる、すなわち、圧力上昇の傾きが大きくなると言うことである。
したがって、このバルブ構造にあっては、空圧緩衝器における伸縮速度変化に対する圧力変化の位相遅れを緩和することができるので、空圧緩衝器の振動減衰性を向上することができ、車両における乗心地を飛躍的に向上することが可能である。つまり、本発明のバルブ構造を採用した空圧緩衝器では、従来の空圧緩衝器のように伸縮速度に対して圧力変化が大きなヒステリシスを持ってしまい振動減衰性が悪化してしまうといった不具合を解消することができる。
なお、上記したところでは、筒体7a(7b)と環状弁体4a(4b)の筒部14とで圧力室5a(5b)を隔成しているが、環状弁体4a(4b)の開閉動作を緩慢なものとすることができれば他の構成にて圧力室5a(5b)を隔成するようにしてもよく、また、絞り通路15は、筒体7a(7b)の筒状本体10の肉厚を貫通するように設けるだけでなく、筒体7a(7b)と筒部14との摺動隙間を絞り通路として利用したり、筒体7a(7b)と筒部14の一方または両方の摺動面に圧力室5a(5b)とピストン側室R2(ロッド側室R1)とを連通する溝を設けるようにして、当該溝を絞り通路として利用するようにしてもよい。
なお、絞り通路15は、筒体7a(7b)の筒状本体10の肉厚を貫通するように設けることで、環状弁体4a(4b)が筒体7a(7b)に対してどのような位置にあっても圧力室5a(5b)とピストン側室R2(ロッド側室R1)との連通を確保することができる点で有利となる。
また、上記した実施の形態では、ピストン1に挿通孔1aを設けてピストンロッド3の先端部3aを挿入するようにして、軸部材をピストンロッド3としているが、バルブディスクたるピストン1と一体あるいは別体な軸部材をピストン1に設けるようにしてもよい。
以上でバルブ構造の一実施の形態についての説明を終えるが、本発明のバルブ構造が緩衝器のベースバルブ部に具現化することも可能であり、およそ減衰力を発生する減衰力発生要素として機能する緩衝器のバルブに適用することが可能なことは勿論である。
なお、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されない。
一実施の形態におけるバルブ構造が具現化された空圧緩衝器のピストン部における縦断面図である。 一実施の形態のバルブ構造が具現化した空圧緩衝器の概略縦断面図である。 従来の空圧緩衝器の伸縮速度変化に対する圧力の変化特性を示した図である。
符号の説明
1 バルブディスクたるピストン
1a 挿通孔
1b,1d 窓
1c,1e 弁座
2a,2b ポート
3 軸部材たるピストンロッド
3a 先端部
3b 段部
3c 螺子部
4a,4b 環状弁体
5a,5b 圧力室
6a,6b 附勢手段たるバネ
7a,7b 筒体
8a,8b スペーサ
9 ピストンナット
10 筒状本体
11 フランジ部
12 鍔
13 環状板部
14 筒部
15 絞り通路
41 シリンダ
42 外筒
43 ヘッド部材
43a 貯油室
44 ボトム部材
45 シリンダ外通路
46 逆止弁
R1 ロッド側室
R2 ピストン側室

Claims (4)

  1. ポートが形成されるバルブディスクと、バルブディスクから立ち上がる軸部材と、上記軸部材に移動自在に装着されるとともにバルブディスクに積層されてポートを閉塞する環状弁体と、内部の圧力によって環状弁体のバルブディスクからの後退を抑制する圧力室とを備えた空圧緩衝器のバルブ構造。
  2. 圧力室は、環状弁体のバルブディスク側への前進を抑制することを特徴とする請求項1に記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  3. 環状弁体をバルブディスク側へ附勢する附勢手段を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
  4. 環状弁体は、ポートを閉塞する環状板部と、環状板部の内周に連なり軸部材の外周側に装着される筒部とを備えて構成され、圧力室は、上記軸部材に固定される筒体内に環状弁体の筒部を摺動自在に挿入することで隔成され、圧力室は絞り通路を介して空圧緩衝器の作動室へ連通されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の空圧緩衝器のバルブ構造。
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