JP2008150832A - 後方監視カメラの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】後方監視カメラ22の取付構造20は、後方監視カメラ22と、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aと、この貫通穴5aに対して連通するように凹部31bを配置するとともに後方監視カメラ22を支持するためにカウンタウェイト5に設置されるケーシング21(下部ケーシング31)と、ケーシング21のボルト締結部を覆うカバー部材33と、を備えている。
【選択図】図5
Description
このような後方監視カメラを搭載した建設機械では、キャブ内で操作を行うオペレータはカメラによって映し出される建設機械の後方の映像を確認しながら、旋回する等の操作を行うことができるため、作業時における安全性を向上させることができる。
すなわち、上記公報に開示された監視カメラの取付構造では、カウンタウェイト上に形成された吊し穴を利用してボルトによって取り付けを行っているが、監視カメラに接続されたケーブルがカウンタウェイト上において露出した状態となっている。このため、作業現場等においては、例えば、飛来物がケーブルに当たってケーブルが損傷してしまうおそれがある。
しかし、このような構成では、ケーブルを隠すための保護カバーが別途必要となり、部品点数の増加という問題を招来する。
本発明の課題は、部品点数を増やすことなく後方監視カメラのケーブルを保護するとともに、後方監視カメラの盗難を効果的に防止することが可能な後方監視カメラの取付構造を提供することにある。
ここで、後方監視カメラを支持する支持ケースは、例えば、ケーブルを通すための開口部を底面に有しており、後方監視カメラ全体を覆う箱状のケース等が含まれる。そして、カウンタウェイト上に形成された貫通穴は、カウンタウェイトの上面カバーにおいて、その内面とカウンタウェイト内に充填されたコンクリート等の重量物の上面との間の隙間まで貫通している。また、カバー部材としては、支持ケースの上面全体を覆うように取り付けられるものや、固定用ボルトの締結部の部分だけを覆うように取り付けられるものも含まれる。
ここでは、カバー部材の固定方法として、例えば、弾性変形可能な爪部材等を取り付け先に挿入する等して、カバー部材の一部を弾性変形させることで行っている。
これにより、外部から見て、固定用ボルトの締結部が一切見えなくなるため、固定用ボルトの締結部が外部に露出した構造と比較して、後方監視カメラの本体部や支持ケース、カバー部材等を取り外すことが困難になる。この結果、後方監視カメラの盗難の発生を抑制することができる。
これにより、カウンタウェイトの上面に形成された貫通穴に通されるケーブルを、パイプ材の内筒側を通して建設機械の本体側まで容易に導くことができる。さらに、このパイプ材をカウンタウェイトの上面カバーの天井面等に取り付けることで、カウンタウェイトの重量体となるコンクリート等を上面付近まで充填することができる。
ここでは、後方監視カメラに接続されるケーブルを通すためのパイプ材の一方の端部の開口部分を塞いでいる。
これにより、カウンタウェイトの上面に形成された開口部から、外気や水、埃等がカウンタウェイト内へと侵入することを防止することができる。この結果、カウンタウェイト内における錆等の発生を防止することができる。
ここでは、後方監視カメラを支持する支持ケースの底面等に形成された開口が、凹状に形成されている。
ここでは、カウンタウェイト上へ後方監視カメラを取り付けた際に、位置合わせ部を利用して、取り付けられた建設機械の機種等に応じて、カメラの取付け角度を適切な角度に調整する。
これにより、例えば、後方監視カメラを後付けで設置する場合等においても、位置合わせ部を利用することで、取り付けられる機種ごとに適正な角度でカメラの取付けを実施することができる。
[油圧ショベル1全体の構成]
本実施形態に係る油圧ショベル1は、図1に示すように、下部走行体2と、旋回台3と、作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、機器室9と、キャブ10と、後方監視カメラ22の取付構造20と、を備えている。
旋回台3は、下部走行体2上において、任意の方向に旋回可能であって、上面に作業機4と、カウンタウェイト5と、エンジン6と、キャブ10とを搭載している。
エンジン6は、下部走行体2や作業機4を駆動するための駆動源であって、旋回台3上におけるカウンタウェイト5に隣接する空間内に配置されている。
キャブ10は、油圧ショベル1のオペレータが乗降する運転室であって、作業機4の先端部を見通せるように、旋回台3上における作業機4の側方となる左側前部に配置されている。
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20は、図2に示すように、カウンタウェイト5上における後端中央部付近に設けられており、図3、図4および図5に示すように、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aと、ケーシング(支持ケース)21と、後方監視カメラ22と、ケーブル23と、ブラケット部材25と、を含むように構成されている。
ケーシング21は、内部に後方監視カメラ22を収納しており、図5に示すように、下部ケーシング31、上部ケーシング32およびカバー部材33という3つの部材によって構成されている。そして、ケーシング21は、その底部分(下部ケーシング31)の一部にケーブル穴としての凹部(開口部)31bが形成されている。このため、この凹部31bを介して後方監視カメラ22に接続されたケーブル23が、カウンタウェイト5の内部へと送り込まれる。
ブラケット部材25は、図5に示すように、ケーシング21内に後方監視カメラ22を固定するため、および下部ケーシング31に対して上部ケーシング32を固定するために、ケーシング21内に設けられている。そして、ブラケット部材25は、図5、図8(a)および図8(b)に示すように、第1ブラケット25a、第2ブラケット25bおよび第3ブラケット25cという3つの部材によって構成されている。なお、このブラケット部材25を構成する各部材の構成については、後段にて詳述する。
ケーシング21は、上述したように、下部ケーシング31、上部ケーシング32およびカバー部材33によって構成されている(図5参照)。
下部ケーシング31は、図5に示すように、カウンタウェイト5の上面に直接固定される部材であって、下方から後方監視カメラ22を支持している。また、下部ケーシング31は、図7(a)および図7(b)に示すように、ボルト穴31a,31aと、凹部(開口部)31bと、のぞき穴31cと、を有している。ボルト穴31a,31aは、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aの両側に形成されたボス55,56にそれぞれ重なるように配置され、挿入されたボルトがボス55,56(図4参照)に螺合することによって第1ブラケット25a(図8(a)および図8(b)参照)とともにカウンタウェイト5の上面に固定される。凹部31bは、後方監視カメラ22に接続されたケーブル23を通すための切欠き部分であって、下部ケーシング31における後方監視カメラ22による撮影方向とは反対側に向かって開口している。これにより、下部ケーシング31を固定する前、あるいは後の段階において、ケーブル23をパイプ材30内に挿入する場合でも、下部ケーシング31によってケーブル23の通り道を邪魔されることはないため、スムーズにケーブル23をパイプ材30の内部へ挿入していくことができる。のぞき穴31cは、下部ケーシング31に対して取り付けられる後方監視カメラ22のレンズ部分を露出させて撮影するために形成された開口部であって、カウンタウェイト5の上面に取り付けられた状態で、図7(b)に示すように、斜め下方を撮影できるように斜め下方に向かって開口している。
ブラケット部材25は、上述したように、第1ブラケット25a、第2ブラケット25bおよび第3ブラケット25cを有している(図5参照)。
第1ブラケット25aは、図5、図8(a)および図8(b)に示すように、下部ケーシング31における後方監視カメラ22による撮影方向とは反対側の端部に、下部ケーシング31のボルト穴31a,31aとボルト穴25d,25dとに差し込まれるボルトによって下部ケーシング31とともにカウンタウェイト5に形成されたボルト穴の下方に取り付けられたボス55,56に固定される。そして、この第1ブラケット25a上部に形成された屈曲部には、ナット部25eが設けられている。ナット部25eは、上部ケーシング32に形成されたボルト穴32bに挿入されたボルト51が螺合される。
パイプ材30は、上述した後方監視カメラ22に接続されたケーブル23をカウンタウェイト5内からキャブ10側へと誘導するために、図6に示すように、カウンタウェイト5内の空間における天井面に取り付けられている。そして、パイプ材30は、図11(a)〜図11(c)に示すように、本体30a、上面開口30b、端部開口30cを有している。
上面開口30bは、図5に示すように、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aに連通しており、この上面開口30bおよび貫通穴5aを介して、ケーブル23が本体30a内へと導かれる。このように、パイプ材30の上面開口30b側の端部には、端部開口はなく、閉端部となっている。これにより、上面開口30bを介して湿った空気等がカウンタウェイト5の内部空間内へ侵入して、カウンタウェイト5の内部にサビ等が発生することを回避することができる。
角度調整機構43は、図13に示すように、後方監視カメラ22と、後方監視カメラ22が取り付けられる位置決めブラケット42とを用いて形成される。
具体的には、後方監視カメラ22は、位置決めブラケット42の曲面部においてスライド可能な状態で取り付けられていることで、後方監視カメラ22の向きを変更する。
長穴42a,42aは、図14(a)に示すように、後方監視カメラ22のスライド方向に沿って、位置決めブラケット42の曲面部分に形成された開口部であって、図5および図13に示すように、この開口部に挿入された2本の位置決めボルト53,53によって位置決めブラケット42に対する後方監視カメラ22の取り付け方向が決められる。
<後方監視カメラ22の設置方法>
本実施形態の後方監視カメラ22は、上述したような取付構造20を採用しており、以下のような手順によって、カウンタウェイト5の後方中央部付近に取り付けられる。
そして、カウンタウェイト5の貫通穴5aの両側に、下部ケーシング31等を固定するためのボス55,56が取り付けられる。
次に、下部ケーシング31に対して上部ケーシング32が取り付けられる。具体的には、上部ケーシング32の上面に形成されたボルト穴32bに挿入されたボルトが、第1・第2ブラケット25a,25bの上部に取り付けられたナット部25e,25fに螺合することで、上部ケーシング32を下部ケーシング31上に固定することができる。
(1)
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20は、図5に示すように、後方監視カメラ22と、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aと、この貫通穴5aに対して連通するように凹部31bを配置するとともに後方監視カメラ22を支持するためにカウンタウェイト5に設置されるケーシング21(下部ケーシング31)とを、備えている。さらに、後方監視カメラ22の取付構造20では、上部ケーシング32を固定するためのボルトの締結部を隠すために、カバー部材33を上部ケーシング32の上面に対して取り付けている。
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20では、図9(a)および図10(b)に示すように、カバー部材33を取り付ける際には、カバー部材33の一部(爪部材33a,33b)を弾性変形させることで、上部ケーシング32の上面に対して固定される。
これにより、ボルトを用いることなく、上部ケーシング32におけるボルト締結部を隠すことができるため、本取付構造20を扱ったことのない者にとっては、後方監視カメラ22を固定している上部ケーシング32および下部ケーシング31を取り外すことは困難になる。この結果、後方監視カメラ22の盗難防止に効果的である。
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20では、図5、図6および図11(a)〜図11(c)に示すように、一方の端部がカウンタウェイト5の貫通穴5aに連通しており、他方の端部がキャブ10側に連通しているパイプ材30を、カウンタウェイト5の内部空間内に設置している。
(4)
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20では、図5に示すように、パイプ材30における後方監視カメラ22の取付側の端部は、カウンタウェイト5の上面に形成された貫通穴5aに連通する上面開口30b以外、閉じられている。
(5)
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20では、図7(a)に示すように、下部ケーシング31には、後方監視カメラ22に接続されたケーブル23を通すための開口部として、凹部31bが形成されている。
(6)
本実施形態の後方監視カメラ22の取付構造20では、図13に示すように、後方監視カメラ22の取付角度を調整するための、角度調整機構43が設けられている。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、カウンタウェイト5の上面に、貫通穴5aや固定用のボルト穴等がすでに形成されている状態で、後方監視カメラ22の取付構造20を設置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、後方監視カメラを搭載していない油圧ショベル等の建設機械に対して、後方監視カメラを後付けで設置することもできる。
(B)
上記実施形態では、後方監視カメラ22を支持するケースとして、下部ケーシング31、上部ケーシング32、カバー部材33等によって構成されるケーシング21を例として挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
この場合には、後方監視カメラを取り外す際の労力を減らすことができる一方、後方監視カメラを狙う盗難者にとっては取外し易くなってしまうため、盗難防止効果を高めるという意味では、上記実施形態のような構成とすることがより好ましい。
上記実施形態では、上部ケーシング32に対して取り付けられるカバー部材33を、爪部材33a,33bの弾性変形を利用して上部ケーシング32に対して固定した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、爪部材の弾性変形ではなく、特殊工具を使用して締結されるネジ等を用いてカバー部材を固定してもよい。
(D)
上記実施形態では、角度調製機構43に含まれる位置決めブラケット42に、後方監視カメラ22の取付角度の基準となる位置決めシール42bが貼り付けられている例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
(E)
上記実施形態では、ケーシング21を構成する各部31〜33、ブラケット部材25等の形状、固定方法として、ボルト等を用いた固定方法を採用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
その他、ケーシング21やブラケット部材25の形状や固定方法に関しても、上記実施形態の形状やボルトによる固定に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。
(F)
上記実施形態では、旋回台3の後方に配置されたカウンタウェイト5の上面における後端部付近に後方監視カメラ22を1台だけ配置した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
この場合でも、カウンタウェイトの取付位置に形成された貫通穴を介して、後方監視カメラに接続されたケーブルを通すことで、ケーブルを外部に露出させることなく、後方監視カメラの取り付けをおこなうことができるという、上記と同様の効果を得ることができる。
上記実施形態では、本発明に係る後方監視カメラの取付構造を、油圧ショベル1に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ホイルローダや油圧クレーン等の他の建設機械に対しても当然に適用可能である。
2 下部走行体
3 旋回台
4 作業機
5 カウンタウェイト
5a 貫通穴
6 エンジン
9 機器室
10 キャブ
11 ブーム
12 アーム
13 バケット
20 取付構造
21 ケーシング(支持ケース)
22 後方監視カメラ
23 ケーブル
25 ブラケット部材
25a 第1ブラケット
25b 第2ブラケット
25c 第3ブラケット
25d ボルト穴
25e,25f ナット部
25g ボルト穴
30 パイプ材
30a 本体
30b 上面開口
30c 端部開口
31 下部ケーシング
31a ボルト穴
31b 凹部(開口部)
31c のぞき穴
32 上部ケーシング
32a カバー取付部
32b ボルト穴
32c,32d 係止溝
33 カバー部材
33a,33b 爪部材
41 緩衝部材
41a 第1スポンジ部
41b ケーブル穴
41c 第2スポンジ部
42 位置決めブラケット
42a 長穴
42b 位置決めシール
42c ボルト穴
43 角度調整機構
51,52 ボルト
53 位置決めボルト
54 連結部
55,56 ボス
57 ボルト
Claims (6)
- 建設機械の後部に搭載されるカウンタウェイト上に設置される後方監視カメラと、
前記カウンタウェイトの上面に形成された貫通穴と、
前記後方監視カメラを支持するとともに、前記後方監視カメラに接続されたケーブルを通過させる開口部を有しており、前記開口部と前記貫通穴とが連通するように前記カウンタウェイト上面に対して固定用ボルトを用いて取り付けられる支持ケースと、
前記固定用ボルトの締結部を覆う位置に取り付けられるカバー部材と、
を備えている後方監視カメラの取付構造。 - 前記カバー部材は、その一部あるいは取付先の部材の一部を弾性変形させることにより取り付けられる、
請求項1に記載の後方監視カメラの取付構造。 - 一方の端部が前記カウンタウェイトに形成された前記貫通穴に連通するとともに、他方の端部がカウンタウェイトが取り付けられる建設車両の本体に連通するパイプ材を、さらに備えている、
請求項1または2に記載の後方監視カメラの取付構造。 - 前記パイプ材の前記一方の端部側の開口部分は塞がれている、
請求項3に記載の後方監視カメラの取付構造。 - 前記支持ケースの前記開口部は、凹状に形成されている、
請求項1から4のいずれか1項に記載の後方監視カメラの取付構造。 - 前記支持ケースの内部には、前記後方監視カメラの角度調整の指標となる位置合わせ部が設けられている、
請求項1から5のいずれか1項に記載の後方監視カメラの取付構造。
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