JP2008150171A - エレベータ - Google Patents

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Abstract

【課題】特注品扱いでその交換品の手当てに時間を要するのが通常である高機能タイプのかご位置個別表示装置が乗りかご内に設けられているエレベータについて、その装置の故障時への対応を迅速に行えるようにする。
【解決手段】現在のかご停止階や次のかご停止階の個別的な案内表示を行えるようにされたかご位置個別表示装置が乗りかご内に設けられているエレベータについて、かご位置個別表示装置として、液晶方式の高機能タイプかご位置個別表示装置6LCと発光ダイオード方式の通常機能タイプかご位置個別表示装置6LDを交換的に用いることができるようにし、高機能タイプかご位置個別表示装置が用いられている場合の故障時の対応を、故障の高機能タイプかご位置個別表示装置を通常機能タイプかご位置個別表示装置に交換することでなせるようにしている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、エレベータに係り、特にエレベータの乗りかご内に設けられているかご位置個別表示装置や行先階登録装置の改善に関する。
エレベータの乗りかごには、かご位置表示装置や行先階登録装置が設けられている。かご位置表示装置は、現在のかご停止階や順次停止予定階あるいは乗りかごが次に停止する予定の階を表示してエレベータの利用者に知らせるのに機能する。こうしたかご位置表示装置には、一列に配列された階表示ランプの点滅で一覧的にかご位置表示を行う方式の装置があり、また現在のかご停止階や次のかご停止階の個別的な案内表示などを多彩な表示内容で行えるようにされた装置がある。ここでは、後者を仮にかご位置個別表示装置と呼ぶ。
かご位置個別表示装置は、多彩なかご位置表示を可能とすることができ、そのような表示が望まれる分野に設置されるエレベータで特に有用なものとして用いられる。このようなかご位置個別表示装置は、従来では発光ダイオード方式で構成されるのが一般的であった。しかし、発光ダイオード方式は、より多彩な表示を行えるようにするについて、表示画像の精細度に不十分なものがある。そのため、精細度の高い表示画像でより多彩な表示を可能とする高機能な方式、具体的には液晶方式や有機EL素子方式などを用いたかご位置個別表示装置を採用するケースが生じてきている。
こうしたことは、乗りかご内に設けられている行先階登録装置についてもいえる。すなわち従来の行先階登録装置は、押しボタンを押して行先階を登録する押しボタン方式が一般的であったが、最近は、行先階についての案内などといった多彩な表示を可能とする例えばタッチパネル方式のような入力デバイス方式で行先の登録を行えるようにした高機能な行先階登録装置を採用するケースが生じてきている。
なお、乗りかご内に設けられるかご位置表示装置や行先階登録装置については、例えば特許文献1〜特許文献4に開示の例が知られている。
特開平10−175782号公報 特開平7−257843号公報 特開平11−139704号公報 特開2006−290543号公報
上述のように乗りかご内に設けられるかご位置個別表示装置については、従来一般的であった発光ダイオード方式に代えて液晶方式などのような高機能な方式を採用する例が増えてきている。また乗りかご内に設けられる行先階登録装置についても、従来一般的であった押しボタン方式に代えてタッチパネル方式などのような高機能な方式を採用する例が増えてきている。
ただ、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置は、それぞれ採用例が増えてきているものの、エレベータの設置台数の全体に占める割合はまだ低い状態にある。そのため、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置は、いわば特注品的な扱いとなっている。つまり、通常機能タイプである発光ダイオード方式のかご位置個別表示装置や押しボタン方式の行先階登録装置が汎用品としてニーズへの迅速な対応を行えるようになっているのに対して、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置は、特注品的な扱いであるために、ニーズへの対応に多くの時間を要する状態にあるということである。
こうしたことは、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置の故障時の対応に問題をもたらす。すなわち、かご位置個別表示装置や行先階登録装置が故障した場合、その現場での修理が困難であると、新たなかご位置個別表示装置や行先階登録装置に交換することで対応することになる。そしてその場合に、特注品的な扱いである高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置であると、交換用の装置を手当てするのに多くの時間を要し、その間、エレベータの利用者に多大な不便をかけてしまうことになる。
本発明は、以上のような事情を背景になされてものであり、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置が乗りかご内に設けられているエレベータについて、それらの装置の故障時への対応を迅速に行えるようにすることを課題としている。
特注品的な扱いである高機能タイプのかご位置個別表示装置が故障した場合の装置交換による対応を迅速に行えるようにするには、通常機能タイプのかご位置個別表示装置で一時的に代替するのが有効である。すなわち、故障した高機能タイプのかご位置個別表示装置に代えて通常機能タイプのかご位置個別表示装置を取り付け、高機能タイプのかご位置個別表示装置の修理が完了するか、あるいは新たな高機能タイプのかご位置個別表示装置の手当てができるまでの一時的な処置として、その通常機能タイプのかご位置個別表示装置でエレベータの運行を行えるようにすることで、迅速性な対応が可能となる。
本発明は、以上のような考え方により上記課題を解決する。具体的には、現在のかご停止階や次のかご停止階の個別的な案内表示を行えるようにされたかご位置個別表示装置が乗りかご内に設けられているエレベータにおいて、前記かご位置個別表示装置として、高機能タイプかご位置個別表示装置と通常機能タイプかご位置個別表示装置を交換的に用いることができるようにされ、前記高機能タイプかご位置個別表示装置が用いられている場合の故障時の対応を、故障の高機能タイプかご位置個別表示装置を前記通常機能タイプかご位置個別表示装置に交換することでなせるようにされていることを特徴としている。
ここで、高機能タイプかご位置個別表示装置は、上述の液晶方式や有機EL素子方式などのように高精細な表示を可能とする方式が用いられるかご位置個別表示装置であり、そのような表示能を活用することで、エレベータ設置者の要望に応じて表示内容を任意に設定できるようにされるのが通常である。一方、通常機能タイプかご位置個別表示装置は、上述の発光ダイオード方式が用いられるかご位置個別表示装置であり、汎用品として表示内容が固定的なものとされているのが通常である。
上記のようなかご位置個別表示装置についての考え方は、行先階登録装置についても適用できる。したがって本発明では行先階登録装置について上記課題を解決するために、かご内に行先階登録装置が設けられているエレベータにおいて、前記行先階登録装置として、高機能タイプ行先階登録装置と通常機能タイプ行先階登録装置を交換的に用いることができるようにされ、前記高機能タイプ行先階登録装置が用いられている場合の故障時の対応を、故障の高機能タイプ行先階登録装置を前記通常機能タイプ行先階登録装置に交換することでなせるようにされていることを特徴としている。
こうした通常機能タイプの行先階登録装置での一時的に代替による故障時対応は、高機能タイプ行先階登録装置と通常機能タイプ行先階登録装置を2重構造で設ける方式によっても可能である。したがって本発明では行先階登録装置について上記課題を解決するために、乗りかご内に行先階登録装置組込み部が設けられているエレベータにおいて、前記行先階登録装置組込み部には、高機能タイプ行先階登録装置と通常機能タイプ行先階登録装置が2重構造で組み込まれており、前記高機能タイプ行先階登録装置を使用している状態で当該高機能タイプ行先階登録装置が故障した際には、故障の高機能タイプ行先階登録装置を取り外すことで前記通常機能タイプ行先階登録装置を使用できるようにすることにより故障時の対応をなせるようにされていることを特徴としている。
ここで、高機能タイプ行先階登録装置は、上述のタッチパネル方式などのように、行先階についての案内などといった多彩な表示を可能とする入力デバイス方式の行先階登録装置であるのが通常である。一方、通常機能タイプ行先階登録装置は、上述の押しボタン方式とされるのが通常である。
以上のような本発明によれば、高機能タイプのかご位置個別表示装置や行先階登録装置が乗りかご内に設けられているエレベータについて、それらの装置の故障時への対応を迅速に行えるようになる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。図1に、一実施形態によるエレベータが複数台で群管理される場合の群管理システムの全体的な構成を示す。エレベータの群管理システムは、エレベータ制御装置1を備えている。エレベータ制御装置1は、群管理制御装置2を含むとともに、1台の群管理制御装置2による制御を受ける複数台(図の例では3台)の号機制御装置3(3a〜3c)を含んでいる。号機制御装置3a〜3cは、群管理制御装置2による制御の下で、それぞれに対応する1〜3号機の各エレベータの乗りかご4a〜4cを制御する。乗りかご4には、その内部に行先階登録装置5が設けられ、またかご位置個別表示装置6が設けられている。一方、各階床乗場(図1には1Fと9Fについてだけ示してある)には、各号機に共通の乗場呼び釦8が設けられ、また1〜3号機の乗りかご4a〜4cそれぞれの乗場にサービスエレベータの案内のためのホールランタン(予約灯)9が設けられている。なお、階床乗場には、車いす専用乗場呼び釦や台車利用乗場呼び釦、地下駐車場専用乗場呼び釦などが設けられる場合もある。
このような群管理システムにおける制御用信号の接続関係は以下のようになっている。乗りかご4内に設けられている行先階登録装置5が利用者の行先階登録で出力する信号は号機制御装置3に入力する。一方、乗りかご4内に設けられているかご位置個別表示装置6は、群管理制御装置2との間で直接に信号の入力出力がなされる。
各階床乗場に設けられている乗場呼び釦8は、群管理制御装置2との間で直接に信号の入力出力がなされる。一方、各階床乗場に設けられているホールランタン9は、号機制御装置3を介して群管理制御装置2との間で信号を入出力する。
以上のような制御用信号の接続関係の下で、群管理制御装置2は、乗場呼び釦8からの信号、各号機制御装置3a〜3cから送られてくる乗りかご4a〜4cそれぞれの位置、移動方向、かご呼びの状況、乗りかご4a〜4cそれぞれの混雑度などの各情報に基づいて、新たに発生の乗場呼びに対して乗りかご4a〜4cのいずれかを割当て、該当する号機制御装置3a〜3cのいずれかに割当信号を送出する。また号機制御装置3a〜3cは、エレベータの走行制御、戸開閉制御等の号機に独立した制御を行い、その制御信号を群管理制御装置2へ出力する。また、群管理制御装置2からの割当信号によりホールランタン9を制御して待ち利用者に対して案内を行う。
以上はエレベータにおける一般的な構成である。次に、本実施形態に特徴的な構成について説明する。本実施形態で特徴的な構成は、行先階登録装置5やかご位置個別表示装置6が故障した場合の対応を迅速に行えるようになっていることにある。
まず、行先階登録装置5について説明する。行先階登録装置5として、通常は、図2に示すような高機能タイプの行先階登録装置5TPを用いるものとする。行先階登録装置5TPは、行先階についての案内などをエレベータ設置者の要望に応じて多彩な形態で表示可能とする入力デバイス方式、具体的には画面に手の指などで触れることで入力操作がなされるタッチパネル方式が用いられた特注品的な扱いの高機能タイプである。
このような通常的に用いられている行先階登録装置5TPが故障した場合、現場での修理が可能であれば、それで対応する。一方、現場での修理が困難であるために新たな行先階登録装置に交換する必要がある場合には、図2に示すような通常機能タイプの行先階登録装置5PBに交換する。行先階登録装置5PBは、押しボタンを押して行先階を登録する押しボタン方式の通常機能タイプである。こうした行先階登録装置5PBで故障の行先階登録装置5TPを代替し、行先階登録装置5TPの修理が完了するか、あるいは新たな行先階登録装置5TPの手当てができるまでの一時的な処置として、行先階登録装置5PBでエレベータの運行を行えるようにする。このようにすることで、特注品扱いでその交換品の手当てに時間を要するのが通常である行先階登録装置5TPでも故障時への対応を迅速に行うことが可能となる。
行先階登録装置5TPを行先階登録装置5PBで代替できるようにするには、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBを交換的に用いることができるようにする必要があり、それには2つの要件を満たしているのが望ましい。1つは、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBが共通の機械的構造仕様を有することである。すなわち、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBを共通の機械的構造仕様とし、行先階登録装置5TPを取り外したあとに行先階登録装置5PBを容易に取り付けることができるようにすることである。他の1つは、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBが共通の通信プロトコルを有することである。すなわち、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBそれぞれにおける通信プロトコルを共通とし、故障の行先階登録装置5TPを行先階登録装置5PBに交換した際に、行先階登録装置5PBと号機制御装置3の間での信号の送受信について何らの処置も行う必要がないようにすることである。
ここで、通常的に用いられている行先階登録装置5TPの故障時の対応を行先階登録装置5PBによる代替で行うについては、行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBを2重構造で設けるようにすると、より迅速な故障対応を行えるようになる。
行先階登録装置5は、乗りかご4の戸袋部分に設置されているかご内操作盤11に組み込むようにして設けられるのが一般的である。つまり、かご内操作盤11には行先階登録装置組込み部12が設けられており、この行先階登録装置組込み部12に行先階登録装置5が組み込まれる。このような行先階登録装置5の設置構造について、行先階登録装置組込み部12を2段構造とし、この2段構造の行先階登録装置組込み部12に行先階登録装置5TPと行先階登録装置5PBを2重構造で組み込むようにする。そして通常使用の行先階登録装置5TPが故障した際には、この故障行先階登録装置5TPを取り外して行先階登録装置5PBを使用できるようにすることで対応できるようにする。
次に、かご位置個別表示装置6について説明する。かご位置個別表示装置6として、通常は、図3に示すような高機能タイプのかご位置個別表示装置6LCを用いるものとする。かご位置個別表示装置6LCは、精細度の高い表示画像でより多彩な表示を可能とする液晶方式であり、そのような表示能を活用することで、エレベータ設置者の要望に応じた表示内容が設定されるなどした特注品的な扱いの高機能タイプである。
このような通常的に用いられているかご位置個別表示装置6LCが故障した場合、現場での修理が可能であれば、それで対応する。一方、現場での修理が困難であるために新たなかご位置個別表示装置に交換する必要がある場合には、図2に示すような通常機能タイプのかご位置個別表示装置6LDに交換する。かご位置個別表示装置6LDは、発光ダイオード方式であり、汎用品として表示内容が固定的なものとされている通常機能タイプである。こうしたかご位置個別表示装置6LDで故障のかご位置個別表示装置6LCを代替し、かご位置個別表示装置6LCの修理が完了するか、あるいは新たなかご位置個別表示装置6LCの手当てができるまでの一時的な処置として、かご位置個別表示装置6LDでエレベータの運行を行えるようにする。このようにすることで、特注品扱いでその交換品の手当てに時間を要するのが通常であるかご位置個別表示装置6LCでも故障時への対応を迅速に行うことが可能となる。
かご位置個別表示装置6LCをかご位置個別表示装置6LDで代替できるようにするには、かご位置個別表示装置6LCとかご位置個別表示装置6LDを交換的に用いることができるようにする必要があり、それには2つの要件を満たしているのが望ましい。1つは、かご位置個別表示装置6LCとかご位置個別表示装置6LDが共通の機械的構造仕様を有することである。すなわち、かご位置個別表示装置6LCとかご位置個別表示装置6LDを共通の機械的構造仕様とし、かご位置個別表示装置6LCを取り外したあとにかご位置個別表示装置6LDを容易に取り付けることができるようにすることである。他の1つは、かご位置個別表示装置6LCとかご位置個別表示装置6LDが共通の通信プロトコルを有することである。すなわち、かご位置個別表示装置6LCとかご位置個別表示装置6LDそれぞれにおける通信プロトコルを共通とし、故障のかご位置個別表示装置6LCをかご位置個別表示装置6LDに交換した際に、かご位置個別表示装置6LDと群管理制御装置2の間での信号の送受信について何らの処置も行う必要がないようにすることである。
以上、本発明を実施するための形態の1つについて説明したが、これは代表的な例に過ぎず、本発明は、その趣旨を逸脱することのない範囲で様々な形態で実施することができる。
一実施形態によるエレベータが複数台で群管理される場合の群管理システムの全体的な構成を示す図である。 行先階登録装置の故障時の対応をイメージ化して示す図である。 かご位置個別表示装置の故障時の対応をイメージ化して示す図である。
符号の説明
4 乗りかご
5 行先階登録装置
5TP 行先階登録装置
5PB 行先階登録装置
6 かご位置個別表示装置
6LC かご位置個別表示装置
6LD かご位置個別表示装置
12 行先階登録装置組込み部

Claims (3)

  1. 現在のかご停止階や次のかご停止階の個別的な案内表示を行えるようにされたかご位置個別表示装置が乗りかご内に設けられているエレベータにおいて、
    前記かご位置個別表示装置として、高機能タイプかご位置個別表示装置と通常機能タイプかご位置個別表示装置を交換的に用いることができるようにされ、前記高機能タイプかご位置個別表示装置が用いられている場合の故障時の対応を、故障の高機能タイプかご位置個別表示装置を前記通常機能タイプかご位置個別表示装置に交換することでなせるようにされていることを特徴とするエレベータ。
  2. かご内に行先階登録装置が設けられているエレベータにおいて、
    前記行先階登録装置として、高機能タイプ行先階登録装置と通常機能タイプ行先階登録装置を交換的に用いることができるようにされ、前記高機能タイプ行先階登録装置が用いられている場合の故障時の対応を、故障の高機能タイプ行先階登録装置を前記通常機能タイプ行先階登録装置に交換することでなせるようにされていることを特徴とするエレベータ。
  3. 乗りかご内に行先階登録装置組込み部が設けられているエレベータにおいて、
    前記行先階登録装置組込み部には、高機能タイプ行先階登録装置と通常機能タイプ行先階登録装置が2重構造で組み込まれており、前記高機能タイプ行先階登録装置を使用している状態で当該高機能タイプ行先階登録装置が故障した際には、故障の高機能タイプ行先階登録装置を取り外すことで前記通常機能タイプ行先階登録装置を使用できるようにすることにより故障時の対応をなせるようにされていることを特徴とするエレベータ。
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