JP2008150166A - エレベータの救出運転装置及び救出運転方法 - Google Patents

エレベータの救出運転装置及び救出運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】故障して停止した乗りかご内に居るエレベータ利用者の救出を短時間で行う。
【解決手段】エレベータの救出運転装置において、隣接して位置する第1乗りかごと第2乗りかごとに、上下方向に位置する2つの検知部と、第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に検知部により検知される2つの被検知部とを設ける。第1乗りかごを救出運転開始位置から第2乗りかごの停止位置まで走行させ、第1乗りかごの検知部が第2乗りかごの被検知部であって第1乗りかごと第2乗りかごとが同じ高さ位置に位置する場合に検知する被検知部を検知した場合に、第1乗りかごの走行を停止させる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、エレベータの救出運転装置及び救出運転方法に関し、特に、乗りかごが昇降路内で停止した場合、停止した乗りかご内に居るエレベータ利用者を、同一昇降路内に隣接して位置する他の乗りかごを使用して救出するエレベータの救出運転装置及び救出運転方法に関する。
例えば、下記特許文献1に記載されているように、昇降路内で乗りかごが故障して停止した場合、停止した乗りかご内に居るエレベータ利用者を、停止した乗りかごに隣接して位置する他の乗りかごを使用して救出するエレベータの救出運転装置が知られている。
このエレベータの救出運転装置では、乗りかごが故障して停止した場合、他の乗りかごを上下方向に走行させることにより停止した乗りかごの停止位置を検知する。その後、検知した停止位置を目標として救出運転用の乗りかごを走行させ、救出運転用の乗りかごを停止した乗りかごの側方位置に停止させている。
特開平5−97340号公報
しかしながら、前述のエレベータの救出運転装置では、以下のような問題がある。
救出運転される乗りかごは、検知された乗りかごの停止位置を目標にして走行制御され、目標位置に停止される。このため、検知された停止位置に誤差が生じていると、救出運転される乗りかごの救出用停止位置が、停止した乗りかごの停止位置に対して上下方向に位置ずれする場合がある。
このような位置ずれが生じた場合には、一旦停止した救出運転用の乗りかごを上下方向に再び走行させ、停止した乗りかごと救出運転用の乗りかごとが同じ高さ位置となるように位置調節する必要がある。このような位置調整を行わなければならないため、救出時間が長くかかってしまう。
また、乗りかごが停止した場合、救出作業を行う保守員が到着してからでなければ救出活動を行えないため、救出時間が長くかかってしまう。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、停止した乗りかご内に居るエレベータ利用者の救出を短時間で行うことができるエレベータの救出運転装置及び救出運転方法を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、エレベータの救出運転装置において、隣接して位置する第1乗りかごと第2乗りかごとに上下方向に位置させて設けられる2つの検知部と、前記第1、第2乗りかごに設けられ、これらの第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に前記検知部により検知される2つの被検知部と、前記第1、第2乗りかごが上下方向へ走行することに伴い、走行距離に応じた駆動パルスを出力するパルス出力部と、前記パルス出力部から出力される駆動パルスの数をカウントするパルスカウント部と、前記第2乗りかごが停止した場合、前記第1乗りかごを走行させ、走行する前記第1乗りかごの前記検知部により停止した前記第2乗りかごの前記被検知部を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果と、前記パルスカウント部のカウント値とに基づき、停止した前記第2乗りかごの停止位置を演算する演算手段と、前記演算手段により演算された前記第2乗りかごの停止位置に基づき、前記第1乗りかごを救出運転する場合の救出運転開始位置から前記第1乗りかごの停止位置までの走行を制御する走行制御手段と、救出運転される前記第1乗りかごの前記検知部が停止した前記第2乗りかごの前記被検知部であって2つの前記第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に検知する前記被検知部を検知した場合、救出運転される前記第1乗りかごの走行を停止させる走行停止手段と、を備えることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、エレベータの救出運転方法において、第2乗りかごが停止した場合、停止した前記第2乗りかごに隣接して位置する第1乗りかごを保守員が到着する前に走行させ、停止した前記第2乗りかごの停止位置を検知する検知ステップと、保守員が乗り込んで救出運転される前記第1乗りかご走行させ、救出運転される前記第1乗りかごを停止した前記第2乗りかごの停止位置と同じ高さ位置に停止させる停止ステップと、停止した前記第2乗りかご内に居るエレベータ利用者を、前記第2乗りかごと同じ高さ位置に停止された救出運転用の前記第1乗りかご内に移動させて救出する救出ステップと、を備えるである。
本発明によれば、第2乗りかごが停止した場合、停止した第2乗りかご内に居るエレベータ利用者の第1乗りかごを用いた救出を短時間で行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態に係るエレベータの救出運転装置を含むエレベータは、図1に示すように、同一の昇降路内に設置される複数の乗りかご1と、個々の乗りかご1を制御する制御装置2と、全ての乗りかご1を群管理する群管理装置3とを備えている。複数の乗りかご1としては、第1乗りかご1Aと、第1乗りかご1Aに隣接している位置する第2乗りかご1Bと、第2乗りかご1Bを挟んで第1乗りかご1Aの反対側に位置する乗りかご(図示せず)があり、これらの乗りかごに対して、必要に応じて1,1A,1Bの符号を付けて説明する。
第1乗りかご1Aは昇降路内の端部に位置しており、第1乗りかご1Aの片側に第2乗りかご1Bが隣接して配置されている。第1乗りかご1Aには、第2乗りかご1Bに対向する面に設けられた上下一対のセンサ装置4a、4bと、かご呼び装置5と、救出運転スイッチ6と、荷重検知装置7とが設けられている。
第2乗りかご1Bは、第1乗りかご1Aと、第2乗りかご1Bを挟んで第1乗りかご1Aの反対側に位置する他の乗りかご(図示せず)との間に配置されている。第2乗りかご1Bには、第1乗りかご1Aに対向する面に設けられた上下一対のセンサ装置4c、4dと、他の乗りかごに対向する面に設けられた上下一対のセンサ装置4e、4fと、かご呼び装置5と、救出運転スイッチ6と、荷重検知装置7とが設けられている。
センサ装置4a、4bは、第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知する検知部としての機能と、第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dにより検知される被検知部としての機能とを有する。センサ装置4c、4dは、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bを検知する検知部としての機能と、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bにより検知される被検知部としての機能とを有する。同様に、センサ装置4e、4fは、検知部としての機能と被検知部としての機能とを有する。
センサ装置4a、4bは、第1乗りかご1Aの外壁であって隣接して位置する第2乗りかご1Bに対向する面に、上下方向に位置させて取付けられている。センサ装置4c、4dは、第2乗りかご1Bの外壁であって隣接して位置する第1乗りかご1Aに対向する面に、上下方向に位置させて取付けられている。センサ装置4e、4fは、第2乗りかご1Bの外壁であって隣接して位置する他の乗りかごに対向する面に、上下方向に位置させて取付けられている。
センサ装置4a〜4fは、光源と受光部と反射部とを備え、光源と受光部とが検知部として機能し、反射部が被検知部として機能する。
かご呼び装置5は、行先階を指示する複数の行先階ボタンを備えている。乗りかご1内のエレベータ利用者が行先階ボタンを押すことにより、乗りかご1は押された行先階ボタンにより指示された階床に向けて走行する。
救出運転スイッチ6は、乗りかご1を救出運転用として用いる場合に操作されるスイッチである。救出運転スイッチ6が“オン”に操作されることにより、救出運転スイッチ6が“オン”となった乗りかご1が救出運転モードによリ運転される。
荷重検知装置7は、乗りかご1内の荷重を検知する。荷重検知装置7により、乗りかご1内に居るエレベータ利用者のおおまかな人数を検知することができる。
制御装置2は、パルス出力部であるエンコーダ8と、パルスカウント部9と、乗りかご1の運転を制御するエレベータ運転制御部10とを備えている。エンコーダ8は、乗りかご1を上下動させる巻上機(図示せず)に取付けられ、巻上機の駆動に伴って乗りかご1の走行距離に応じた駆動パルスを出力する。パルスカウント部9は、エンコーダ8から出力される駆動パルスの数をカウントする。
エレベータ運転制御部10は、各種のプログラムや各種の固定データが格納されたROMと、各種のセンサから出力される検知データや各種の入力操作部から入力される入力データを一時的に格納するRAMと、ROMに格納されたプログラムや固定データと、RAMに格納されたデータとを用いて各種の演算処理を行うCPUとを備えている。RAMに一次的に格納されるデータとしては、荷重検知装置7により検知された荷重データ、かご呼び装置5により指示された行先階床のデータ、パルスカウント部9でカウントされた駆動パルス数等が含まれる。
群管理装置3は、通常運転時においては、各エレベータ運転制御部10に対して上昇又は下降の運転指令信号を出力する。また、或る乗りかご(例えば、第2乗りかご1B)が故障して停止した場合の異常検知信号がエレベータ運転制御部10から群管理装置3に入力された場合には、停止した第2乗りかご1B内のエレベータ利用者を救出するため、隣接して位置する乗りかご(例えば、第1乗りかご1A)が救出運転用として選択される。
或る乗りかご1が故障して停止した場合において、救出運転用の乗りかご1を選択するための処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
群管理装置3では、異常検知信号が入力されたか否かを常時監視している(S1)。例えば、或る乗りかご1が故障して停止した場合、その乗りかご1の運転を制御するエレベータ運転制御部10から異常検知信号が出力され、群管理装置3に入力される。
異常検知信号が入力された場合には(S1のYES)、救出運転用の乗りかご1を決定するための幾つかのステップが実施される(S2〜S6)。救出運転用の乗りかご1の決定に際しては、まず、停止した乗りかご1の左右両側に、救出運転用として用いることが可能な乗りかご1が有るか否かが判断される(S2)。救出運転用として用いることが可能な乗りかご1が、停止した第1乗りかご1の両側にはなく、片側にのみ有る場合には(S2のNO)、その乗りかご1が救出運転用として選択される(S3)。
一方、停止した乗りかご1の左右両側に救出運転用として用いることが可能な乗りかご1が有ると判断された場合は(S2のYES)、左側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しているか否かが判断される(S4)。左側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車していないと判断された場合には(S4のNO)、左側の乗りかご1が救出運転用として選択される(S3)。
左側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車していると判断された場合は(S4のYES)、右側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しているか否かが判断される(S5)。右側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車していないと判断された場合には(S5のNO)、右側の乗りかご1が救出運転用として選択される(S3)。左側又は右側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しているか否かの判断は、荷重検知装置7からの信号とかご呼び装置5からの信号とがエレベータ運転制御部10を経由して群管理装置3に入力され、それらの信号に基づいて行われる。
なお、ステップS4の左側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しているか否かの判断と、ステップS5の右側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しているか否かの判断とに関し、右側の乗りかご1について先に判断してもよい。
左側の乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車しており(S4のYES)、かつ、右側の乗りかご1内にもエレベータ利用者が乗車している場合は(S5のYES)、乗車しているエレベータ利用者の少ない乗りかご1が判定され(S6)、その乗りかご1が救出運転用として選択される(S3)。
なお、救出運転用として選択された乗りかご1内にエレベータ利用者が乗車している場合には、選択された乗りかご1は最寄の階床に停止され、乗車しているエレベータ利用者に対して乗りかご1から降車を要請するアナウンスが行われる。
救出運転用の乗りかご1が選択された後は、故障して停止した乗りかご1の故障停止位置を検出するための処理が行われる。この故障停止位置を検出するための処理について、停止した乗りかごが第2乗りかご1Bであり、救出運転用に選択された乗りかご第1乗りかご1Aである場合を例に挙げ、図4のフローチャートと図2とを参照して説明する。なお、この故障停止位置を検出するための処理は、救出運転用の第1乗りかご1Aの運転を制御するエレベータ運転制御部10により行われる。また、第2乗りかご1Bの故障停止位置を検知するための第1乗りかご1Aは、救出作業を行う保守員が到着する前に無人の状態で運転制御される。
停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置を検出する場合に、救出運転用として選択された第1乗りかご1Aの走行が開始される(S11)。
ここで、隣接する第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置する場合には、図2に示すように、センサ装置4aとセンサ装置4cとが水平方向で対向し、センサ装置4bとセンサ装置4dとが水平方向で対向する。センサ装置4a、4cが水平方向で対向する場合、救出運転される第1乗りかご1Aのセンサ装置4aの光源から照射光が照射される。センサ装置4aの光源から照射される照射光は、センサ装置4cの反射部で反射され、反射光がセンサ装置4aの受光部で受光される。同様に、センサ装置4bの光源から照射された照射光がセンサ装置4dの反射部で反射され、反射光がセンサ装置4bの受光部で受光される。これにより、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置することを検知することができる。
救出運転用の第1乗りかご1Aの走行が開始された後、第1乗りかご1Aの検知部であるセンサ装置4a、4bが、故障して停止した第2乗りかご1Bの被検知部であるセンサ装置4c、4dを検知したか否かが判断される(S12)。これにより、走行する救出運転用の第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bにより、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知する検知手段が実行される。
走行する第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bにより、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dが検知された場合には(S12のYES)、この検知結果と、第1乗りかご1Aが走行を開始してから第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知するまでの間のパルスカウント部9のカウント値とに基づき、停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置が演算される(S13)。これにより、検知手段であるセンサ装置4a、4bによる検知結果と、パルスカウント部9のカウント値とに基づき、停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置を演算する演算手段が実行される。演算される故障停止位置は、例えば、第1乗りかご1Aが救出運転を開始する階床から第2乗りかご1Bのまでの距離として求められる。
停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置の検知が終了した後は、救出運転される第2乗りかご1Aが救出運転を開始する階床に停止され、保守員の到着を待つ。保守員が到着し、到着した保守員が救出運転用の第1乗りかご1Aに乗り込むことにより、停止した第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者を救出する救出運転が開始される。
この救出運転について、図5のフローチャートと図6とを参照して説明する。救出運転の制御は、救出運転用の第1乗りかご1Aの運転を制御するエレベータ運転制御部10により行われる。
救出運転される第1乗りかご1Aのエレベータ運転制御部10では、救出運転スイッチ6がオンに切替えられたか否かを常時監視している(S21)。救出運転スイッチ6のオンへの切替は、第1乗りかご1A内に乗り込んだ保守員により行われる。
救出運転スイッチ6がオンに切替えられた場合には(S21のYES)、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行が開始される(S22)。この走行中において、演算手段により演算された第2乗りかご1Bの故障停止位置、即ち、第1乗りかご1Aが救出運転を開始する階床から第2乗りかご1Bの故障停止位置までの距離に基づき、第1乗りかご1Aを故障停止位置まで走行させる処理である走行制御手段が実行される(S22〜S25)。
図6(a)は、救出運転用の第1乗りかご1Aが、停止した第2乗りかご1Bに向けて走行している状態であって、第1乗りかご1Aのセンサ装置4aが第2乗りかご1Bのセンサ装置4dより下方に位置する場合を示している。第1乗りかご1Aが第2乗りかご1Bに向けて走行している場合において、第1乗りかご1Aのセンサ装置4aが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4dを検知したか否かが判断される(S23)。
図6(b)は、第1乗りかご1Aのセンサ装置4aが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4dを検知した状態を示している。検知部であるセンサ装置4aにより検知された被検知部であるセンサ装置4dは、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置する場合に、検知部であるセンサ装置4aにより検知される被検知部であるセンサ装置4c以外の被検知部である。
第1乗りかご1Aのセンサ装置4aが第2乗りかご1Bのセンサ装置4dを検知した場合には(S23のYES)、第1乗りかご1Aが低速走行モードでの運転速度に減速される(S24)。これにより、救出運転される第1乗りかご1Aを低速走行させる低速走行手段が実行される。
ステップS24において、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行速度が低速走行モードでの運転速度に減速された後は、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知したか否かが判断される(S25)。
図6(c)は、第1乗りかご1Aが第2の乗りかご1Bの側方位置に位置し、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bが第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知した状態を示している。第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知した場合には(S25のYES)、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行が第2乗りかご1Bの側方位置で停止される(S26)。これにより、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行を停止させる走行停止手段が実行される。
走行停止手段が実行され、救出運転用の第1乗りかご1Aが停止された場合、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bと第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dとが水平方向で対向し、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置し、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ床面で対向する。
救出運転用の第1乗りかご1Aが第2乗りかご1Bと同じ高さ位置に停止した後は、第1乗りかご1A内に乗り込んでいる保守員が第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者を救出する。この救出作業は、保守員が第1乗りかご1Aの救出用ドアを内側から開け、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとの間に渡し板を掛け渡し、第2乗りかご1Bの救出用ドアを外側から開け、第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者を渡り板の上を通って第1乗りかご1A内に導くことにより行われる。
第2乗りかご1B内のエレベータ利用者が第1乗りかご1A内に乗り移った後、保守員は、第2乗りかご1Bの救出用ドアを閉じ、渡り板を取外し、第1乗りかご1Aの救出用ドアを閉止し、第1乗りかご1Aを目的とする救出用の階床に向けて走行させる。
このような構成において、第1の実施の形態のエレベータの救出運転装置によれば、停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置が演算手段により演算され、演算された故障停止位置に基づき、救出運転される第1乗りかご1Aの走行が走行制御手段により制御される。また、第1乗りかご1Aのセンサ装置4aが第2乗りかご1Bのセンサ装置4dを検知した場合に、第1乗りかご1Aの運転速度が低速走行手段によって低速とされる。さらに、第1乗りかご1Aのセンサ装置4a、4bが第2乗りかご1Bのセンサ装置4c、4dを検知した場合に、走行停止手段によって第1乗りかご1Aの走行が停止される。このため、救出運転用の第1乗りかご1Aを、停止した第2乗りかご1Bの側方位置に停止させる場合、第1乗りかご1Aを第2乗りかご1Bと同じ高さ位置に正確に停止させることができる。
これにより、第1乗りかご1Aを第2乗りかご1Bの側方位置に停止させた後、第1乗りかご1Aの高さ位置と第2乗りかご1Bの高さ位置との調整を行う必要がない。このため、第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者の救出に要する時間を短くすることが可能となる。
また、第2乗りかご1Bの故障停止位置を検知するために行う第1乗りかご1Aの走行を、保守員が到着する前に行っているため、保守員が到着した場合に直ちに救出運転を開始することができる。これにより、第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者の救出に要する時間をより一層短くすることができる。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態に係るエレベータの救出運転装置について、図7ないし図9を参照して説明する。なお、第2の実施の形態及びこれ以降の実施の形態において、先行して説明した他の実施の形態において説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
第2の実施の形態では、同一の昇降路内に第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが隣接して設置されている。第1乗りかご1Aにおける第2乗りかご1Bに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた4つのセンサ装置4A、4B、4C、4Dが上下方向に設けられている。第2乗りかご1Bにおける第1乗りかご1Aに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた4つのセンサ装置4E、4F、4G、4Hが上下方向に設けられている。これらのセンサ装置4A〜4Hは、第1の実施の形態で説明したセンサ装置4a〜4dと同じ構造であり、光源と受光部と反射部とを備えている。
図7に示すように、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さに位置する場合、センサ装置4Aとセンサ装置4E、センサ装置4Bとセンサ装置4F、センサ装置4Cとセンサ装置4G、センサ装置Dとセンサ装置Hとが水平方向で対向している。
対向するセンサ装置4A、4Eの間では、例えば、センサ装置4Aの光源から照射される照射光がセンサ装置4Eの反射部で反射され、反射光がセンサ装置4Aの受光部で受講される。対向する他のセンサ装置4B、4Fの間(又は、4C、4Gの間,4D、4Hの間)でも、同様である。このようにして、対向する4組のセンサ装置の間で、光源から照射された照射光が反射部で反射され、反射光が受光部で受光されることにより、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置することが検知される。
第2乗りかご1Bが故障して停止した場合には、第1の実施の形態で説明したように、隣接して位置する第1乗りかご1Aが救出運転用として選択し、この第1乗りかご1Aを無人の状態で走行させることにより、保守員が到着する前に停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置を検知することができる。
停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置の検知が終了した後は、到着した保守員が救出運転用の第1乗りかご1A内に乗り込み、停止した第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者を救出する救出運転が開始される。この救出運転について、図8のフローチャートと図9とを参照して説明する。
救出運転される第1乗りかご1Aのエレベータ運転制御部10では、救出運転スイッチ6がオンに切替えられたか否かを常時監視している(S21)。救出運転スイッチ6のオンへの切替は、第1乗りかご1A内に乗り込んだ保守員により行われる。
救出運転スイッチ6がオンに切替えられた場合には(S21のYES)、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行が開始される(S22)。この走行中に、演算手段により算出された第2乗りかご1Bの故障停止位置、即ち、第1乗りかご1Aが救出運転を開始する階床から第2乗りかご1Bの故障停止位置までの距離に基づき、第1乗りかご1Aを故障停止位置まで走行させる処理である走行制御手段が実行される(S22〜S38)。
図9(a)は、救出運転用の第1乗りかご1Aが、停止した第2乗りかご1Bに向けて走行している状態であって、第1乗りかご1Aのセンサ装置4Aが第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hより下方に位置している場合を示している。第1乗りかご1Aが第2乗りかご1Bに向けて走行している場合において、第1乗りかご1Aのセンサ装置4Aが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hを検知したか否かが判断される(S31)。
図9(b)は、救出運転用の第1乗りかご1Aのセンサ装置4Aが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hを検知した状態を示している。検知部であるセンサ装置4Aにより検知された被検知部であるセンサ装置4Hは、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高さ位置に位置する場合に検知部であるセンサ装置4Aにより検知される被検知部であるセンサ装置4E以外の検知部である。
第1乗りかご1Aのセンサ装置4Aが第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hを検知した場合には(S31のYES)、第1乗りかご1Aの走行速度が第1低速走行モードでの運転速度に減速される(S32)。
ステップS32において、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行速度が第1低速モードの運転速度に減速された後は、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Bが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4G、4Hを検知したか否かが判断される(S33)。
図9(c)は、救出運転用の第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Bが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4G、4Hを検知した状態を示している。第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Bが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4G、4Hを検知した場合には(S33のYES)、第1乗りかご1Aの走行速度が第2低速走行モードでの運転速度に減速される(S34)。第2低速走行モードでの運転速度は、第1低速走行モードでの運転速度より低速である。
ステップS34において、救出運転用の第1乗りかご1Aの走行速度が第2低速走行モードでの運転速度に減速された後は、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Cが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4F、4Hを検知したか否かが判断される(S35)。
図9(d)は、救出運転用の第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Cが停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4F、4Hを検知した状態を示している。第1乗りかご1Aのセンサ装置4A、4Cが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4F、4Hを検知した場合には(S35のYES)、第1乗りかご1Aの走行速度が第3低速走行モードでの運転速度に減速される(S36)。第3低速走行モードでの運転速度は、第2低速走行モードでの運転速度より低速である。
以上のステップS31からステップS36までの処理により、救出運転される第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hを検知した場合、第1乗りかご1Aを低速走行させる低速走行手段が実行される。さらに、この低速走行手段には、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hを検知するごとに、第1乗りかご1Aの走行速度を段階的に減速させる減速手段が含まれている。
ステップS36において、第1乗りかご1Aの走行速度が第3低速走行モードでの運転速度に減速された後は、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hを検知したか否かが判断される(S37)。
図9(e)は、救出運転用の第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが、停止した第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hを検知した状態を示している。第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが、第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hを検知した場合には(S37のYES)、第1乗りかご1Aの走行が第2乗りかご1Bの側方位置で停止される(S38)。これにより、救出運転される第1乗りかご1Aの走行を停止させる走行停止手段が実行される。
救出運転用の第1乗りかご1Aが、第2乗りかご1Bの側方位置で停止した場合、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dと第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hとが水平方向で対向し、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ高い位置に位置し、第1乗りかご1Aと第2乗りかご1Bとが同じ床面で対向する。
第1乗りかご1Aが第2乗りかご1Bと同じ高さ位置に停止した後は、第1の実施の形態の場合と同様に、第2乗りかご1B内に居るエレベータ利用者が、第1乗りかご1Aに乗り込んでいる保守員により救出される。
このような構成において、第2の実施の形態のエレベータの救出運転装置によれば、第1の実施の形態のエレベータの救出運転装置と同様に、停止した第2乗りかご1Bの故障停止位置が演算手段により演算され、演算された故障停止位置に基づき、救出運転される第1乗りかご1Aの走行が走行制御手段により制御される。また、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Cが第2乗りかご1Bのセンサ装置4Hを検知するごとに第1乗りかご1Aの走行速度が減速手段により段階的に減速される。さらに、第1乗りかご1Aのセンサ装置4A〜4Dが第2乗りかご1Bのセンサ装置4E〜4Hを検知した場合に、走行停止手段によって第1乗りかご1Aの走行が停止される。このため、救出運転用の第1乗りかご1Aを第2乗りかご1Bの側方位置に停止させる場合、第1乗りかご1Aを第2乗りかご1Bと同じ高さ位置に正確に停止させることができる。
さらに、第2の実施の形態では、第1乗りかご1Aの走行速度が減速手段により段階的に減速されるため、第1乗りかご1Aが停止する直前には十分に減速されており、第1乗りかご1Aを第2乗りかご1Bと同じ高さ位置に停止させることをより一層確実に行うことができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態に係るエレベータの救出運転装置について、図10及び図11を参照して説明する。
第3の実施の形態では、同一の昇降路内に第1乗りかご11Aと第2乗りかご11Bとが隣接して設置されている。これらの第1乗りかご11Aと第2乗りかご11Bとは、外かご枠12と、外かご枠12に取付けられた上かご13と下かご14と、階間調整機構15とを備えるダブルデッキ方式の乗りかごである。
第1乗りかご11Aの上かご13における第2乗りかご11Bに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた2つのセンサ装置16A、16Bが上下方向に設けられている。第1乗りかご11Aの下かご14における第2乗りかご11Bに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた2つのセンサ装置16C、16Dが上下方向に設けられている。
第2乗りかご11Bの上かご13における第1乗りかご11Aに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた2つのセンサ装置16E、16Fが上下方向に設けられている。第2乗りかご11Bの下かご14における第1乗りかご11Aに対向する面には、検知部としての機能と被検知部としての機能とを備えた2つのセンサ装置16G、16Hが上下方向に設けられている。これらのセンサ装置16A〜16Hは、第1の実施の形態で説明したセンサ装置4a〜4dと同じ構造であり、光源と受光部と反射部とを備えている。
階間調整機構15は、上かご13と下かご14とを外かご枠12内において上下動させる機構である。上階と下階との間の間隔が階床によって異なる場合、階間調整機構15を駆動させて上かご13と下かご14との間の間隔を変更する。これにより、上かご13と下かご14とのかごドアの位置と、上下2階のエレベータ乗り場の乗り場ドアとの位置を合わせることができる。
このような構成において、第2乗りかご11Bが故障して停止した場合には、隣接して位置する第1乗りかご11Aが救出運転される。
この救出運転時には、第1乗りかご11Aの上かご13のセンサ装置16A、16B、又は、下かご14のセンサ装置16C、16Dを検知部として用い、第2乗りかご11Bの上かご13のセンサ装置16E、16F、又は、下かご14のセンサ装置16G、16Hを被検知部として用い、第2乗りかご11Bの故障停止位置の検出、及び、救出運転が行われる。
救出運転時においては、救出運転される第1乗りかご11Aのセンサ装置16A、16B(又は、16C、16D)が、第2乗りかご11Bのセンサ装置16E、16F(又は、16G、16H)を検知した場合に、第1乗りかご11Aの走行が停止される。この救出運転では、第1の実施の形態において説明したように、走行制御手段と、低速走行手段と、走行停止手段とによる走行状態の制御が行われる。
図10は、第1乗りかご11Aと第2乗りかご11Bとにおいて、階間調整機構15の駆動量が同じであり、上かご13と下かご14との間隔が同じ場合を示している。救出運転を上かご13のセンサ装置16A、16Bを用いて行った場合、救出運転される第1乗りかご11Aのセンサ装置16A、16Bが、故障して停止した第2乗りかご11Bのセンサ装置16E、16Fと水平方向で対向した場合、第1乗りかご11Aのセンサ装置16C、16Dも第2乗りかご11Bのセンサ装置16G、16Hと水平方向で対向する。即ち、救出運転された第1乗りかご11Aが走行を停止した場合、第1乗りかご11Aの上かご13と第2乗りかご11Bの上かご13とが同じ高さ位置に位置し、かつ、第1乗りかご11Aの下かご14と第2乗りかご11Bの下かご14とが同じ高さ位置に位置する。このため、第2乗りかご11Bの上かご13内に居るエレベータ利用者を第1乗りかご11Aの上かご13内に救出する作業、及び、第2乗りかご11Bの下かご14内に居るエレベータ利用者を第1乗りかご11Aの下かご14内に救出する作業を短時間で行うことができる。
図11は、第1乗りかご11Aと第2乗りかご11Bとにおいて、階間調整機構15の駆動量が異なり、上かご13と下かご14との間隔が異なる場合を示している。この場合において、救出運転された第1乗りかご11Aのセンサ装置16A、16Bが、第2乗りかご11Bのセンサ装置16E、16Fと水平方向で対向しても、第1乗りかご11Aのセンサ装置16C、16Dと第2乗りかご11Bのセンサ装置16G、16Hとは水平方向で対向しない。
この場合には、第1乗りかご11Aの走行が停止された後に、第1乗りかご11Aの階間調整機構15を駆動させ、第1乗りかご11Aの下かご14を上下方向に移動させる。そして、第1乗りかご11Aのセンサ装置16C、16Dが、第2乗りかご11Bのセンサ装置16G、16Hと水平方向で対向する位置、即ち、第1乗りかご11Aの下かご14と第2乗りかご11Bの下かご14とが同じ高さ位置となるように移動させる。これにより、救出運転される第1乗りかご11Aが第2乗りかご11Bの側方位置で停止した後に、異なる高さ位置に位置していた下かご14同士が同じ高さ位置となる向きに階間調整機構15を駆動させるかご位置調整手段が実行される。
このため、救出運転用の第1乗りかご11Aの階間調整機構15と、停止した第2乗りかご11Bの階間調整機構15との駆動量が異なる場合であっても、上かご13同士、及び、下かご14同士が同じ高さ位置となるように容易に調整することができ、第2乗りかご11Bの上かご13と下かご14とからのエレベータ利用者の救出を円滑に行うことができる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態に係るエレベータの救出運転装置について、図12及び図13に基づいて説明する。
第4の実施の形態においては、第1乗りかご1Aの両側に位置する2つの第2乗りかご1B、1BBが故障して停止し、停止した2つの第2乗りかご1B、1BB内のエレベータ利用者を救出する場合について説明する。なお、この実施の形態で説明するセンサ装置17A〜17Hは、第1の実施の形態で説明したセンサ装置4a〜4dと同じ構造である。
第1の乗りかご1Aの両側に位置する2つの第2乗りかご1B、1BBが停止した場合には、第1乗りかご1Aを無人の状態で走行させることにより、停止した第2乗りかご1B、1BBについて故障停止位置の検出が行われる(図3、図4参照)。
第2乗りかご1B、1BBの故障停止位置が検出された後、保守員の到着を待ち、到着した保守員が救出運転用の第1乗りかご1Aに乗り込むことにより第2乗りかご1B、1BB内に居るエレベータ利用者を救出する救出運転が開始される(図5参照)。図12は、救出運転用の第1乗りかご1Aが、一方の第2乗りかご1Bの側方位置に停止した状態を示している。
図13は、2台の第2乗りかご1B、1BBからエレベータ利用者の救出を連続で行うか否かの救出運転パターンを説明するフローチャートである。なお、第1乗りかご1Aの両側の2台の第2乗りかご1B、1BBが停止している場合には、第1乗りかご1Aの運転モードは、連続救出運転モードとされている。
第1乗りかご1Aの運転モードが連続救出運転モードとなっている場合には、一方の第1乗りかご1Bからのエレベータ利用者の救出が終了したか否かが監視されている(S41)。一方の第1乗りかご1Bからのエレベータ利用者の救出が終了した場合の判断は、保守員が第1乗りかご1Aの救出用ドアを閉めたことの信号、又は、第1乗りかご1Aの走行を開始させる信号がエレベータ運転制御部10に入力されることにより行われる。
一方の第1乗りかご1Bからのエレベータ利用者の救出が終了した場合には(S41のYES)、他方の第1乗りかご1BB内からのエレベータ利用者の連続救出が可能であるか否かが判断される(S42)。連続救出とは、一方の第2乗りかご1Bから救出したエレベータ利用者を第1乗りかご1Aから降ろさずに、他方の第2乗りかご1BBからエレベータ利用者の救出を行うことである。連続救出が可能であるか否かの判断は、第1乗りかご1Aの荷重検知装置7からの検知結果と、第2乗りかご1BBの荷重検知装置7からの検知結果とに基づいて判断される。第2乗りかご1BB内のエレベータ利用者を第1乗りかご1A内に乗せても、第1乗りかご1Aの最大積載重量を超えない場合には、連続救出が可能であると判断される。第2乗りかご1BB内のエレベータ利用者を第1乗りかご1Aに乗せた場合に、第1乗りかご1Aの最大積載重量を超える場合には、連続救出が不可能であると判断される。
連続救出が可能であると判断された場合には(S42のYES)、第1乗りかご1Aが他方の第2乗りかご1BBと同じ高さ位置に停止され(第2停止ステップ)、他方の第2乗りかご1BBからのエレベータ利用者の救出(第2救出ステップ)が行われる(S43)。この他方の第2乗りかご1BBに対するエレベータ利用者の救出は、図5において説明した救出運転の場合と同様に、第1乗りかご1Aを第2乗りかご1BBの側方に停止させ、第2乗りかご1BB内のエレベータ利用者を第1乗りかご1A内に導くことにより行われる。
一方、連続救出が不可能であると判断された場合には(S42のNO)、第1乗りかご1Aが最寄階に停止され(S44)、一方の第2乗りかご1Aから救出したエレベータ利用者を第1乗りかご1から降ろす。
エレベータ利用者を降ろした乗りかご1は、他方の第2乗りかご1BBの側方位置まで走行して停止され、他方の第2乗りかご1BBからのエレベータ利用者の救出が行われる(S43)。
このような構成において、第1乗りかご1Aの両側の2台の第2乗りかご1B、1BBが故障して停止した場合には、第1乗りかご1Aの最大積載重量の要件を満たすことを条件として、2台の第2乗りかご1B、1BB内のエレベータ利用者を連続して救出できる。このため、2台の第2乗りかご1B、1BB内からのエレベータ利用者の救出を短時間で行うことができる。
本発明の第1の実施の形態に係るエレベータを示す概略構成図である。 第1乗りかごと第2乗りかごとが同じ高さ位置に位置する場合を示す正面図である。 救出運転用の第1乗りかごを選択する処理について説明するフローチャートである。 停止した第2乗りかごの故障停止位置を検出する処理について説明するフローチャートである。 第2乗りかごを救出運転する場合の処理について説明するフローチャートである。 救出運転される第1乗りかごの動作を説明する工程図である。 本発明の第2の実施の形態に係るエレベータにおいて、第1乗りかごと第2乗りかごとが同じ高さ位置に位置する場合を示す正面図である。 第1乗りかごを救出運転する場合の処理について説明するフローチャートである。 第2乗りかごの動作を説明する工程図である。 本発明の第3の実施の形態にるエレベータにおいて、第1乗りかごと第2乗りかごとが同じ高さ位置に位置する場合を示す正面図である。 第1乗りかごと第2乗りかごとにおける階間調整機構の駆動量が異なる場合を示す正面図である。 本発明の第4の実施の形態にるエレベータエレベータにおいて、1台の第1乗りかごとその両側に位置する2台の第2乗りかごとを示す正面図である。 第2乗りかごに対する救出運転を連続して行うか否かの判断について説明するフローチャートである。
符号の説明
1A 第1乗りかご
1B、1BB 第2乗りかご
4a、4b、4c、4d 検知部、被検知部
4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G、4H 検知部、被検知部
8 パルス出力部
9 パルスカウント部
11A 第1乗りかご
11B 第2乗りかご
12 外かご枠
13 上かご
14 下かご
15 階間調整機構
16A、16B、16C、16D、16E、16F、16G、16H 検知部、被検知部

Claims (7)

  1. 隣接して位置する第1乗りかごと第2乗りかごとに上下方向に位置させて設けられる2つの検知部と、
    前記第1、第2乗りかごに設けられ、これらの第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に前記検知部により検知される2つの被検知部と、
    前記第1、第2乗りかごが上下方向へ走行することに伴い、走行距離に応じた駆動パルスを出力するパルス出力部と、
    前記パルス出力部から出力される駆動パルスの数をカウントするパルスカウント部と、
    前記第2乗りかごが停止した場合、前記第1乗りかごを走行させ、走行する前記第1乗りかごの前記検知部により停止した前記第2乗りかごの前記被検知部を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果と、前記パルスカウント部のカウント値とに基づき、停止した前記第2乗りかごの停止位置を演算する演算手段と、
    前記演算手段により演算された前記第2乗りかごの停止位置に基づき、前記第1乗りかごを救出運転する場合の救出運転開始位置から前記第1乗りかごの停止位置までの走行を制御する走行制御手段と、
    救出運転される前記第1乗りかごの前記検知部が停止した前記第2乗りかごの前記被検知部であって2つの前記第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に検知する前記被検知部を検知した場合、救出運転される前記第1乗りかごの走行を停止させる走行停止手段と、
    を備えることを特徴とするエレベータの救出運転装置。
  2. 前記走行制御手段は、救出運転される前記第1乗りかごの前記検知部が停止した前記第2乗りかごの前記被検知部であって2つの前記第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に検知する前記被検知部以外の前記被検知部を検知した場合、救出運転される前記第1乗りかごを低速走行させる低速走行手段を含むことを特徴とする請求項1記載のエレベータの救出運転装置。
  3. 前記検知部と前記被検知部とが前記第1乗りかごと前記第2乗りかごとに上下方向に沿って3つ以上設けられ、
    前記走行制御手段は、救出運転される前記第1乗りかごの前記検出部が停止した前記第2乗りかごの前記被検知部であって前記第1、第2乗りかごが同じ高さ位置に位置する場合に検知する前記被検知部以外の前記被検知部を検知するごとに、救出運転される前記第1乗りかごの走行速度を段階的に減速させる減速手段を含むことを特徴とする請求項1記載のエレベータの救出運転装置。
  4. 前記第1、第2乗りかごは、外かご枠内に上かごと下かごとが階間調整機構を介して上下方向位置調節可能に設けられたダブルデッキ方式であり、
    複数の前記検知部と複数の前記被検知部とが前記上かごと前記下かごとにそれぞれ設けられ、
    救出運転される前記第1乗りかごの前記上かご又は前記下かごの前記検知部が停止した前記第2乗りかごの前記上かご又は前記下かごの前記被検知部を検知することにより救出運転される前記第1乗りかごの走行を減速及び停止させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載のエレベータの救出運転装置。
  5. 救出運転される前記第1乗りかごの走行が停止された場合、救出運転される前記第1乗りかごを減速及び停止させるために使用されなかった前記下かご又は前記上かごの前記検知部が停止した前記第2乗りかごの前記下かご又は上かごの前記被検知部を検知する位置に移動するように前記階間調整機構を駆動させるかご位置調整手段を備えることを特徴とする請求項4記載のエレベータの救出運転装置。
  6. 第2乗りかごが停止した場合、停止した前記第2乗りかごに隣接して位置する第1乗りかごを保守員が到着する前に走行させ、停止した前記第2乗りかごの停止位置を検知する検知ステップと、
    保守員が乗り込んで救出運転される前記第1乗りかご走行させ、救出運転される前記第1乗りかごを停止した前記第2乗りかごの停止位置と同じ高さ位置に停止させる停止ステップと、
    停止した前記第2乗りかご内に居るエレベータ利用者を、前記第2乗りかごと同じ高さ位置に停止された救出運転用の前記第1乗りかご内に移動させて救出する救出ステップと、
    を備えることを特徴とするエレベータの救出運転方法。
  7. 救出運転される前記第1乗りかごの両側に2台の第2乗りかごが停止して位置する場合、
    一方の前記第2乗りかごからエレベータ利用者を救出した後に、他方の前記第2乗りかご内のエレベータ利用者を連続して救出できるか否かを判断する連続救出判断ステップと、
    連続して救出できると判断された場合、前記第1乗りかごを走行させて他方の前記第2乗りかごの停止位置と同じ高さ位置に停止させる第2停止ステップと、
    他方の前記第2乗りかご内に居るエレベータ利用者を、同じ高さ位置に停止された救出運転用の前記第1乗りかご内に移動させて救出する第2救出ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項6記載のエレベータの救出運転方法。
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