JP2008150049A - バッグインボックス用口栓 - Google Patents

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Abstract

【課題】食品や非食品等の高浸透性内容物用のバッグインボックス用口栓を提供する。
【解決手段】内袋Bに熱接着して内容物の注出入口となるスパウト30と、スパウトに装着して内容物を小出しするウエルタップ式キャップ20とからなるバッグインボックス用口栓において、キャップが、スパウトと接触して密封性を保持し、キャップの天板部21に設けられている摘み部22を倒すことによって注出開口部23を形成する構造を有し、さらにキャップの内容物と接液する表面がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)層41で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料層40に成形されていることを特徴とするバッグインボックス用口栓である。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品原料、飲料、乳製品、アルコール飲料、調味料などの食品、写真処理剤、インキ、工業製品、床用ワックス、洗剤、トイレタリー製品(シャンプー、リンス)などの非食品の液体、粘体物を充填するための、特に高浸透性を有する物質を含む内容物にも対応できるバッグインボックス用口栓に関するものである。
従来、5〜20リットル程度の大容量の食品原料、飲料、乳製品、アルコール飲料、調味料などの食品類、写真処理剤、インキ、工業製品、床用ワックス、洗剤、トイレタリー製品(シャンプー、リンス)などの非食品類の液体、粘体物製品などを充填・包装するために用いられる大型容器として、主に業務用途でバッグインボックスと呼ばれる包装形態が用いられている。
図10に示すように、バッグインボックス(P)は、プラスチックフィルムを熱封緘して作製した袋に、内容物の注出入口となるスパウトをヒートシールなどにより取り付け、該スパウトに装着して内容物を小出しする注出具(キャップ)とから組み立てられている口栓(T)をつけてなる内袋(B)と、該内袋(B)を収納する外装の段ボールケース(K)とから構成されている。
このバッグインボックス(P)の特徴は、内容物の取り出しに従い、内袋(B)が密封状態で該内袋(B)が変形し得るために、硬質容器のように内容物の取り出しに従って容器内への空気置換の必要がない。従って、内容物の使用はじめから終わりまでの期間、大気(酸素)による内容物の変質が防止される。
このような内容物の品質保全上の特性の他に、使用後の包装材料の折り畳みが可能であり、また、外装の段ボールケース(ボックス)(K)と内袋(バッグ)(B)とが分離できるので、使用後の廃棄が容易であり、また、単位内容物あたりの包装材料としては低価格である。
一般的なバッグインボックス用内袋(B)の製造方法は、図7に示すように、外接側の外装フィルム(70、70)と接液側の接液フィルム(71、71)がそれぞれの巻き出しロールから送り出され、上側2枚の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とが重ねられ、スパウト装着用穴(80)が開けられ、スパウト(30)が挿入・ヒートシールされる。同時に下側2枚の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とが重ねられ、上下合計4枚のフィルムが上下のヒートシールバー(90、91)と、サイドのヒートシールバー(92)とにより、4方シール形状にシールされた後、断裁刃(93)により裁断されて1枚の内袋(B)に形成される。
該内袋(B)の断面を見ると、図11に示すように、上側2枚および下側2枚のフィルムともに、それぞれの外装フィルム(70)と接液フィルム(71)との間は、空間部(E)が形成されている。
次に、前記外装フィルム(70、70)と接液フィルム(71、71)の代表的な材質構成は、例えば、図11の層構成の場合は、該外装フィルム(70、70)および接液フィルム(71、71)ともに、それぞれ厚さ75μmのポリエチレンフィルムを用いるのが一般的である。
次に、図12の層構成の場合は、例えば、該外装フィルム(70、70)を外接側から厚さ40μmのポリエチレンフィルム(f)、厚さ15μmの延伸ナイロンフィルム(g)、厚さ55μmのポリエチレンフィルム(h)を順次積層した積層フィルムを使用し、該接液フィルム(71、71)には、厚さ75μmのポリエチレンフィルムを用いるのが一般的である。
尚、図12の層構成の場合のポリエチレンは、密度0.89〜0.93g/ml3程度の低密度ポリエチレン(LDPE)、または直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)であり、外装フィルム(70、70)の外接側のポリエチレンフィルム(f)は、それぞれおよそ30〜50μm、該外装フィルム(70、70)の接液側のポリエチレンフィルム(h)は、それぞれおよそ40〜70μm、また接液フィルム(71、71)は、それぞれおよそ50〜100μmの範囲内である。
前記ナイロンは、主に2軸延伸ナイロンであり、厚さは、およそ10〜20μmの範囲内である。前記積層フィルムは、3層構成であり、各層間の接着は、主にドライラミネーション法によって接着される。また、ガスバリア性の必要な場合は、ナイロンフィルムに替えて、アルミ蒸着ナイロンフィルム、酸化アルミニウムや酸化珪素などの無機酸化物蒸着ナイロンフィルム、塩化ビニリデンコートナイロンフィルムなどが使用される。ガスバリア性の必要ない内容物については、図11に示すように、基本的にポリエチレンフィルムのみの構成が採用されている。
また、内袋(B)の形状は、図8に示すように、主に4方シール形状が一般的であり、ヒートシール方式、またはインパルスシール方式によって熱溶着される。また、連続式充填機へ供給するための形態として、該袋が連続的に繋がっており、繋ぎ目にミシン目加工が施された連続袋形状がある。(例えば、特許文献1参照。)。
該内袋(B)は、図9に示すように、上側および下側のフィルム構成は、ともに、外接側の外装フィルム(70)と接液側の接液フィルム(71)との間は、空間部(E)が形成されている。また、両サイド・前後のシール部(72)はヒートシール方式などにより、完全に密封されている。さらに、このようにプラスチックフィルムを熱封緘して作製した袋に、スパウト装着用穴(80)が設けられ、該穴(80)の位置に内容物の注出入口となるスパウト(30)と、該スパウト(30)に装着して内容物を小出しする小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)(20)とを組み合わせた構造の口栓(T)を備えている。
従来、バッグインボックスに収納された内容物を取り出すための注出口として、種々の構造の注出口が提案されている。特に、内容物を小出しする必要のある場合や、バッグインボックス内に内容物が残って再度の取り出しまでの保存期間、酸素等による変質を防ぐ必要のある場合には、小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)を用いる。
前記小出し用注出具(ウエルタップ式キャップ)として、以下のようなものが提案(例えば、特許文献2参照。)されている。図3(b)に示すようなウエルタップ式キャップ(10)(以下、ウエルタップと記載する)である。該ウエルタップ(10)は、エラスティック材料からなり、その構造は天面に設けた摘み部(14)を片方に押すことによって、スパウト(1)の上縁部と密着嵌合していたウエルタップ(10)の一部が開口状態となり、注出開口部(15)から内容物が流出する構造である。
その1例として、例えば、スパウト(1)は、図3(a)に示すように、内袋(バッグ)(B)への装着のための熱接着フランジ部(2)と内容物の取り出し時の流路となる筒部(3)とからなり、前記筒部(3)の外周面には、スクリュウキャップ等との螺合のためのネジ部(4)を設ける。さらに、図3(b)に示すような、ウエルタップ(10)を固定するために、スパウト(1)の前記ネジ部(4)の最下端と水平な位置であって、前記筒部(3)の円周方向に係合突起部(5)を設ける。前記係合突起部(5)は、例えば、2ヶ所に設けてもよく、さらに、3ヶ所以上設けてもよい。
次に、図3(c)に示すように、前記ウエルタップ(10)の外壁の下部内側にアンダーカット部(17)を設ける。スパウト(1)とウエルタップ(10)との係合は、このアンダーカット部(17)と前記スパウト(1)に設けられている係合突起部(5)と、前記ネジ部(4)の最下端とを嵌合することによって、該スパウト(1)にウエルタップ(10)を固定することができる。
また、図4に示すように、スパウト(1)の筒部(3)内壁には、環状突起(7)を形成し、ウエルタップ(10)の内壁の外側に前記環状突起(7)と嵌合する環状凹部(18)を形成する。
次に、該ウエルタップ(10)の内容物の注出は、ウエルタップ(10)の天板部(11)に設けた摘み部(14)を注出開口部(15)と反対の方向に指で押すことによって、図5に示すように、スパウト(1)の筒部(3)内部の環状突起(7)と嵌合しているウエルタップ(10)の側壁部の環状凹部(18)が部分的に外れ、該側壁部が部分的に変形することによって注出路(16)が形成される。
そして、摘み部(14)から指を離すと、該ウエルタップ(10)の変形した部分の側壁部は変形前の嵌合状態に復帰し液密嵌合となり注出がストップする。このようにウエルタップ方式は、少量ずつの取り出しに便利であり、内容物を取り出す時にのみ前記摘み部(14)を押すだけで、取り出しの終了は、摘み部(14)から指を離せば、前記注出路(16)が、該ウエルタップ(10)内壁の弾性復元力によって閉口する。
また、その他の例として、ウエルタップ(50)は、エラスティック材料からなり、その構造は天面に設けた摘み部(56)を片方に押すことによって、スパウト(60)の上縁部と密着嵌合していたウエルタップ(50)の一部が開口状態となり、注出開口部(53)から内容物が流出する構造である。
前記スパウト(60)は、図6(a)に示すように、上縁部の嵌合フランジ部(63)と、中間部のガイドフランジ部(64)と、下部の熱接着フランジ部(61)とから構成されている。
該ウエルタップ(50)のスパウト(60)への装着は、図6(c)、(d)に示すように、該スパウト(60)の嵌合フランジ部(63)に該ウエルタップ(50)の外壁の内側に設けた環状アンダーカット部(55)を係合すると共に、該スパウト(60)の筒部の内面とウエルタップ(50)の内壁の外面との嵌合によって固定および密封嵌合している。
以上のように、プラスチックフィルムを熱封緘して作製した袋に、内容物の注出入口となるスパウトと、該スパウトに装着して内容物を小出しする小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)とから組み立てられている口栓を取り付けているが、キャップ本体の材質は、弾性を示す材料が用いられる。
通常は、エチレンプロピレン樹脂、合成ゴム、ポリエステルエラストマー、スチレン−ブタジェンゴム、カルボキシル化スチレン−ブタジェンゴム、ブタジェンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルニトリル−ブタジェンゴム、その他合成ゴ
ム、天然ゴム等の単体またはブレンド品を用いる。
最近では、より嵌合性、開封性等を考慮して、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)やSBR(スチレン−ブタジェンラバー)が単独で用いられるが、この場合、EVAのみでは柔軟性にかけ、開封操作が容易でなく、一方、SBRのみでは剛性が弱くなり、嵌合が外れやすい問題点がある。
そこでEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)とSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料で成形する方法がとられている。ところが、内容物にアルコール等の高浸透の物質が含まれる場合、SBRは膨潤し、スパウトとウエルタップとの嵌合がゆるむことによって内容物が漏れるという問題が新たに発生する。そこで、EVAのみの材料を使用せざるを得ないが、硬くなり開封操作が容易でなくなるという問題が残ってしまい全てに満足する材料がないのが現状である。
以下に先行技術文献を示す。
特開平6−135403号公報 特開2000−211659号公報
本発明は、このような従来技術の問題点を解決しようとするものであり、食品や非食品の液体、粘体物を充填包装するための、特に高浸透性を有する物質を含む内容物にも対応できるバッグインボックス用口栓を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、本発明の請求項1に係る発明は、バッグインボックスの内袋(バッグ)(B)に熱接着して内容物の注出入口となるスパウト(30)と、該スパウト(30)に装着して内容物を小出しするウエルタップ式キャップ(20)とからなるバッグインボックス用口栓において、前記キャップ(20)が、弾力性によって前記スパウト(30)と接触して密封性を保持し、該キャップ(20)の天板部(21)に設けられている摘み部(22)を倒すことによって注出開口部(23)を形成する構造を有し、さらに該キャップ(20)の内容物と接液する表面がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)層(41)で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料層(40)に成形されていることを特徴とするバッグインボックス用口栓である。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載のバッグインボックス用口栓において、前記ブレンド材料層(40)のSBRのブレンド比率が20〜50%以下の範囲内であることを特徴とするバッグインボックス用口栓である。
本発明は、バッグインボックスの内袋(バッグ)に熱接着して内容物の注出入口となるスパウトと、該スパウトに装着して内容物を小出しする小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)とからなるバッグインボックス用口栓において、前記キャップが、弾力性によって前記スパウトと接触して密封性を保持し、該キャップの天板部に設けられている摘み部を倒すことによって注出開口部を形成する構造を有し、さらに該キャップの内容物と接液する表面がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)層で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料層により成形されていることにより、食品や非食品の液体、粘体物を充填包装するための、特に高浸透性を有する物質を含む内容物にも対応できるようになる。
本発明の実施の形態を図1〜図2、および図7〜図10に基づいて詳細に説明するが、特にこれに制約されるものではない。
図1は本発明に係るバッグインボックス用口栓の1実施例を示す側断面図であり、図2は本発明に係るバッグインボックス用口栓を構成するウエルタップ式キャップの内容物と接液する材料部分の層構成の1実施例を示す側断面図であり、図7はフィルムタイプの内袋の製造方法を示す説明図であり、図8はスパウトを装着した4方シール形状の内袋を示す平面図であり、図9は図8のX−X部側断面図であり、図10はバッグインボックスの外観を示す斜視図である。
本発明のバッグインボックス用口栓(T)は、図1に示すように、袋に熱接着させるための熱接着フランジ部(31)を有し、内容物の注出入口となるスパウト(30)と、該スパウト(30)に装着して内容物を小出しするウエルタップ式キャップ(20)とからなり、前記キャップ(20)が、弾力性によって前記スパウト(30)と接触して密封性を保持し、該キャップ(20)の天板部(21)に設けられている摘み部(22)を倒すことによって注出開口部(23)を形成する構造を有し、さらに図2に示すように、該キャップ(20)の内容物と接液する表面がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)層(41)で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料層(40)に成形されている。
このようなウエルタップ式キャップ(20)の成形方法としては、2色成形法によって成形されているため、ブレンド材料層(40)とEVA層(41)の界面は完全溶着する。ただし、ブレンド品のSBR比率が高すぎると溶着困難となる。また、ブレンド比率が少ないと開封し難くなるため、SBRのブレンド比率は、20〜50%以下の範囲内が好ましい。
次に、前記スパウト(30)は、合成樹脂をインジェクション成形することにより成形される。該スパウト(30)に用いる合成樹脂としては、内容物と接触して、該内容物の品質に悪影響を与えることなく、また、該内容物と接触することにより劣化することのない材質で、かつ、袋の内面にヒートシールなどの方法により接着することが可能であり、成形性の良好な樹脂を選択する。
そこで該スパウト(30)の成形に使用する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、シングルサイト系触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
次に、前記スパウト(30)を取り付ける内袋(B)のプラスチックフィルム材質は、内容物の種類、充填量等を考慮し、さらに柔軟性、屈曲強度、バリア性などにより、最も適切な材質と厚さ等を選定する。特に、内容物が液体であって、長時間にわたって、振動による屈曲を受ける条件においては、該フィルムがその屈曲疲労により、ピンホールを発生し易い。
従って、このような条件下において用いられる該フィルムは強靭な特性を有する材質からなるものが選択される。例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体(EVA)、シングルサイト系触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、アイオノマー等が挙げられる。
これらの樹脂の単独層でもよく、また、共押し出し法製膜による多層フィルムであってもよい。多層フィルムとする場合には、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物やポリビニルアルコール樹脂等のハイバリア性樹脂を用いることができる。
また、内袋(B)を構成するプラスチックフィルムには、通常のラミネーション法によって積層された積層フィルムを用いてもよく、その場合には、アルミニウムのような金属箔をはじめ、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリプロピレン等からなる未延伸または延伸フィルムまたはこれらのフィルムにアルミニウム等の金属、または酸化珪素や酸化アルミニウムなどの無機酸化物を真空蒸着した蒸着フィルムを用いることもできる。
このようなフィルムを使用してバッグインボックス用内袋(B)を作製する方法は、従来の一般的なバッグインボックス用内袋(B)の製造方法と同様に、図7に示すように、外接側の外装フィルム(70、70)と接液側の接液フィルム(71、71)をそれぞれの巻き出しロールから送り出し、上側2枚の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とを重ね、引き続いてスパウト装着用穴(80)を開け、スパウト(30)を挿入・ヒートシールする。同時に下側2枚の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とを重ね、上下合計4枚のフィルムを上下のヒートシールバー(90、91)と、サイドのヒートシールバー(92)とにより、4方シール形状にシールした後、断裁刃(93)により裁断し1枚の内袋(B)を形成する。
該内袋(B)の形状は、図8に示すように、主に4方シール形状になっている。該袋の両サイドおよび前後のシール部(72)のシール方式は、ヒートシール方式、またはインパルスシール方式によって熱溶着している。図9に示すように、該内袋(B)の断面を見ると、上側2枚および下側2枚のフィルムともに、それぞれの外装フィルム(70)と接液フィルム(71)との間は、空間部(E)が形成されている。
さらに、内容物の注出入口となるスパウト(30)に内容物を小出しする小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)(20)を取り付けて本発明のバッグインボックス用口栓(T)を備えた内袋(B)を完成させる。
図10に示すように、バッグインボックス(P)は、プラスチックフィルムを熱封緘して作製した袋に、内容物の注出入口となるスパウトと、該スパウトに装着して内容物を小出しする小出し用の注出具(ウエルタップ式キャップ)(20)とから組み立てられている口栓(T)をつけてなる内袋(B)と、該内袋(B)を収納する外装の段ボールケース(K)とから構成されている。
このバッグインボックス(P)の特徴は、内容物の取り出しに従い、内袋(B)が密封状態で該内袋(B)が変形し得るために、硬質容器のように内容物の取り出しに従って容器内への空気置換の必要がない。従って、内容物の使用はじめから終わりまでの期間、大気(酸素)による内容物の変質が防止できる。
このような内容物の品質保全上の特性の他に、使用後の包装材料の折り畳みが可能であり、また、外装の段ボールケース(ボックス)(K)と内袋(バッグ)(B)とが分離できるので、使用後の廃棄が容易であり、また、単位内容物あたりの包装材料としては低価格である。
以下に、本発明の具体的な実施例を挙げて、さらに詳しく説明する。
<実施例1>
図1に示すように、袋に熱接着させるための熱接着フランジ部(31)を有し、内容物の注出入口となるスパウト(30)は、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を用いてインジェクション成形法により成形した。
次に、前記スパウト(30)に装着して内容物を小出しする天板部(21)に摘み部(22)を有するウエルタップ式キャップ(20)は、別工程で該キャップ(20)の内容物と接液する表面の材料がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料を用いて2色成形法により成形した。尚、SBRのブレンド比率は、30%に設定した。
次に、バッグインボックス用内袋(B)は、図7に示すように、該外装フィルム(70、70)および接液フィルム(71、71)ともに、それぞれ厚さ75μmのポリエチレンフィルムを用いて、外接側の外装フィルム(70、70)と接液側の接液フィルム(71、71)をそれぞれの巻き出しロールから送り出し、上側の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とを重ね、引き続いてスパウト装着用穴(80)を開け、前記スパウト(30)を挿入し、ヒートシール方式でヒートシールした。同時に下側の外装フィルム(70)と接液フィルム(71)とを重ね、4枚のフィルムを上下のヒートシールバー(90、91)と、サイドのヒートシールバー(92)とにより、4方シール形状にシールした後、断裁刃(93)により裁断して1枚の内袋(B)を形成した。
さらに、内容物の注出入口となる前記スパウト(30)に内容物を小出しするウエルタップ式キャップ(20)を取り付けて本発明のバッグインボックス用口栓(T)を備えた内袋(B)を完成させた。
最後に、図10に示すように、本発明のバッグインボックス用口栓(T)を備えた内袋(B)と、Aフルートからなる外装の段ボールケース(K)を組み合わせてバッグインボックス(P)を得た。
このようにして作製したバッグインボックス(P)に、内容物としてアルコール飲料である清酒を充填して、トラック輸送による振動、倉庫・販売店での荷扱いを行った後、口栓(T)の漏れ、開封性の評価を行なったところ、前記口栓(T)の膨潤による、スパウト(1)とウエルタップ式キャップ(10)との嵌合がゆるむこともなく、内容物が漏れるという問題はなかった。また、開封操作も容易に行なえた。
本発明に係るバッグインボックス用口栓の1実施例を示す側断面図である。 本発明に係るバッグインボックス用口栓を構成するウエルタップ式キャップの内容物と接液する材料部分の層構成の1実施例を示す側断面図である。 従来のバッグインボックス用口栓の1実施例を示す説明図で、(a)スパウトの斜視図、(b)ウエルタップ式キャップの斜視図、(c)スパウトにウエルタップ式キャップを固定した状態を示す側断面図である。 従来のウエルタップ式キャップの注出方法の説明図で、口栓の密封状態を示す側断面図である。 従来のウエルタップ式キャップの注出方法の説明図で、口栓の開口状態を示す側断面図である。 従来のバッグインボックス用口栓のその他の実施例を示す説明図で、(a)スパウトの斜視図、(b)ウエルタップ式キャップの斜視図、(c)スパウトにウエルタップ式キャップを固定した状態を示す斜視図、(d)スパウトにウエルタップ式キャップを固定した状態を示す側断面図である。 フィルムタイプの内袋の製造方法を示す説明図である。 スパウトを装着した4方シール形状の内袋を示す平面図である。 図8のX−X部側断面図である。 バッグインボックスの外観を示す斜視図である。 バッグインボックス用内袋の層構成の1実施例を示す側断面図である。 バッグインボックス用内袋の層構成のその他の実施例を示す側断面図である。
符号の説明
P・・・バッグインボックス
B・・・内袋(バッグ)
T・・・口栓
K・・・外装の段ボールケース(ボックス)
1・・・従来のウエルタップ用スパウト
2・・・熱接着フランジ部
3・・・筒部
4・・・ネジ部
5・・・係合突起部
6・・・ガイドフランジ部
7・・・環状突起
10・・・従来のウエルタップ式キャップ
11・・・天板部
14・・・摘み部
15・・・注出開口部
16・・・注出路
17・・・環状アンダーカット部
18・・・環状凹部
20・・・本発明のウエルタップ式キャップ
21・・・天板部
22・・・掴み部
23・・・注出開口部
30・・・本発明のウエルタップ用スパウト
31・・・熱接着フランジ部
40・・・ブレンド材料層
41・・・EVA層
50・・・従来のウエルタップ式キャップ
53・・・注出開口部
55・・・環状アンダーカット部
56・・・摘み部
60・・・従来のウエルタップ用スパウト
61・・・熱接着フランジ部
63・・・嵌合フランジ部
64・・・ガイドフランジ部
70・・・外装フィルム
71・・・接液フィルム
72・・・シール部
E・・・空間部
f・・・ポリエチレンフィルム
g・・・延伸ナイロンフィルム
h・・・ポリエチレンフィルム
80・・・スパウト装着用穴
90・・・上のヒートシールバー
91・・・下のヒートシールバー
92・・・サイドのヒートシールバー
93・・・断裁刃

Claims (2)

  1. バッグインボックスの内袋(バッグ)に熱接着して内容物の注出入口となるスパウトと、該スパウトに装着して内容物を小出しするウエルタップ式キャップとからなるバッグインボックス用口栓において、前記キャップが、弾力性によって前記スパウトと接触して密封性を保持し、該キャップの天板部に設けられている摘み部を倒すことによって注出開口部を形成する構造を有し、さらに該キャップの内容物と接液する表面がEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)層で、それ以外の部分が該EVAとSBR(スチレン−ブタジェンラバー)のブレンド材料層に成形されていることを特徴とするバッグインボックス用口栓。
  2. 前記ブレンド材料層のSBRのブレンド比率が20〜50%以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のバッグインボックス用口栓。
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