JP2007326581A - 逆止機能を有する液体注出ノズルおよびそれを用いた包装袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】被包装物の注出後の液引き不良や液だれの阻止、および発生した液だれの包装袋への伝わりを阻止するとともに、液だれによって注出した被包装物が汚損されることを防止することのできる逆止機能を有する液体注出ノズル、およびそれを用いた包装袋を提供すること。
【解決手段】一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟んで積層したシーラント層とを具える、表裏二枚の積層フィルム、または中央部で二つに折り返してなる一枚の積層フィルムの、ノズルの基端辺となる部分を除く周辺部を融着してなる逆止機能を有する液体注出ノズルであって、この液体注出ノズルの、周辺融着部により区画形成される注出流路は、ノズルの開封位置から基端辺に向かう形状が、液体注出時において常に下向き傾斜となるようにすると共に、次第に拡開して包装袋本体に連通するように形成されてなること。
【選択図】図1

Description

この発明は、積層フィルムからなる、軟質にして可撓性に優れる包装袋本体の側部もしくは頂部に、融着接合される液体注出ノズル、およびこれを取付けてなる包装袋に関するものであり、とくに、液体被包装物の、多数回にわたる注出に当っての、包装袋本体内への液引き性、包装袋本体内への外気の入り込みを防止する逆止性および被包装物注出後の液だれを十分に阻止することができる逆止機能を有する液体注出ノズルと、このノズルを備えてなる包装袋を提案するものである。
現在、100mlを越える液状、ゼリー状等の飲食物、調味料その他の包装袋としては、アルミニウム箔を含む比較的硬質の包装袋本体の内面に、プラスチックの射出成形品等からなる、キャップを具えた注出ノズルを熱融着させたものが一般的である。このような包装袋によれば、注出ノズルに対するキャップの取り外しおよび螺合操作に基づき、被包装物を多数回にわたって注出等することができる。
このような包装袋にあっては、硬質プラスチック成形品である注出ノズルおよびキャップのコストが高くなり、また、三次元の立体形状を有するその注出ノズルの、包装袋本体への十分な接合強度の下での完全なる熱融着が、特別のヒートシール手段等を用いてなお困難である。また、被包装物の注出の度毎に、キャップの取り外しおよび再螺合が必要になるという取り扱い上の煩わしさがある。しかも、比較的硬質で潰れ変形し難い包装袋に対しては、被包装物の注出等に伴って、包装袋内での被包装物と外気との置き換えが必須となり、また、注出の終了後、注出ノズルへのキャップの螺合までの間の、包装袋内への外気の進入が不可避となり、その外気中の塵埃、菌類等が被包装物を汚損し、また、外気それ自体が被包装物を酸化させて、調味料、アルコール飲料の風味等を損ねるという問題があった。
上記の問題を解決するため、特許文献1では、被包装物の注出の停止と同時に、その被包装物による濡れによって吐出口を自動的に密閉し、包装袋内への外気の進入を確実に阻止することのできる、セルフシール逆止機能を具える液体注出ノズル、およびそれを用いた包装袋を提案している。
特開2005-59958号公報
特許文献1では、液体注出ノズルとしてその図1に示されているように、液体被包装物の注出流路が、注出姿勢において基端辺からノズル開封位置に向かってまず上向き傾斜し、先端に向うその延在部分は再び下向きに、折れ曲がるように形成されている。こうした構造では、流路がノズル開封位置において下向き傾向となり、被包装物を注出した後、包装袋を起立姿勢に復帰させた際の、被包装物の包装袋内への液引きが悪く、その一部が滞留して逆止機能を阻害するだけでなく、液だれが発生しやすいという問題点があった。
さらに、前記流路上部は、被包装物の注出量をコントロールするため、ノズル開封位置から基端部に向かって凸状に膨らんだ構造をしている。しかし、この構造では、凸状部に被包装物が滞留しやすく、包装袋を起立姿勢に復帰させた際に、包装袋内へ液引きできなかった被包装物が残って逆止機能を阻害するように働く他、ノズル開封位置から液だれが発生しやすいという問題点もあった。
また、特許文献1の図8には、液体注出ノズルの他の実施例として、被包装物の流路が、基端部からノズル開封位置に向かって上向き傾向に傾斜したものが開示されているが、上記同様にノズル流路上部が、ノズル開封位置から基端部に向かって、凸状に膨らんでいるため、液引きが悪く、液だれも発生しやすい。
さらに、この液体注出ノズルには、ノズル開封位置下部の融着部に設けられた突起部が、発生した液だれを滞留させ、液だれが包装袋に伝わり落ちるのを防ぐ働きをしているが、前記突起部は、ノズル開封位置直下に設けられているため、そこに滞留して固着した液だれが、注出の際に被包装物と接触して被包装物を汚損してしまうという問題点もあった。
そこで、この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、袋内被包装物の注出を、包装袋内に外気を取り込むことなく行って、自身は収縮ないしは潰れ変形によってその注出に対応する軟質の包装袋本体に適用され、被包装物の注出の停止と同時に、その被包装物による濡れによって吐出口を自動的に密閉して、包装袋内への外気の進入を確実に阻止する、セルフシール逆止機能を具える液体注出ノズルであって、被包装物の注出後の液引き不良や液だれの阻止、および発生した液だれの包装袋への伝わりを阻止するとともに、液だれによって注出した被包装物が汚損されることを防止することのできる逆止機能を有する液体注出ノズル、およびそれを用いた包装袋を提供することにある。
本発明は、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟んで積層したシーラント層とを具える、表裏二枚の積層フィルム、または中央部で二つに折り返してなる一枚の積層フィルムの、ノズルの基端辺となる部分を除く周辺部を融着してなる逆止機能を有する液体注出ノズルであって、この液体注出ノズルの、周辺融着部により区画形成される注出流路は、ノズルの開封位置から基端辺に向かう形状が、液体注出時において常に下向き傾斜となるようにすると共に、次第に拡開して包装袋本体に連通するように形成されてなることを特徴とする逆止機能を有する液体注出ノズルを提案する。
なお、本発明においては、前記周辺融着部のうち、液体注出時における下側融着部の縁部の、前記ノズル開封位置よりも基端部側に、尖頭状の突起部を設けてなることが好ましい。
また、本発明は、上記の液体注出ノズルの基端辺を、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部で、その包装袋本体の内表面に、最外層のシーラント層を介して融着接合してなること、および上記の液体注出ノズルを、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部から突出させて一体に構成してなることを特徴とする逆止機能を有する包装袋を提案する。
なお、本発明においては、液体注出時において下側に位置する融着部の、前記ノズル開封位置よりも基端部側に、尖頭状の突起部を設けることが好ましい。
また、本発明は、上記液体注出ノズルの基端部を、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部で、その包装袋本体の内表面に、最外層のシーラント層によって融着接合してなること、および上記液体注出ノズルを、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部から突出させて一体に構成してなることを特徴とする包装袋を提案するものである。
この発明によれば、液体の注出に伴う、包装袋本体の潰れ変形等と、注出ノズルの優れた逆止機能の発揮とによって、包装袋内への外気の進入を阻止することで、袋内被包装物を、酸化、汚損、風味低下等から効果的に保護することができると共に、液体の注出後の液引き不良や液だれを阻止し、たとえ液だれが発生したとしても、液だれを効果的に液切れさせ、注出した被包装物が液だれによって汚損されることを防止することができる。
以下に、この発明の実施の形態を図面を用いて説明する。図1は、この発明に係る一の液体注出ノズル1および包装袋10を示す平面図である。注出ノズル1は、軟質の包装袋本体2のたとえば側部の融着部で、それの内表面のシーラント層に、最外層のシーラント層によって基端部を融着接合される。
ここで、この液体注出ノズル1は、熱可塑性のベースフィルム層と、そのベースフィルム層の両面に積層したそれぞれのシーラント層との三層からなる、表裏のそれぞれの側に配設される積層フィルム、すなわち、輪郭形状がともに同一の表裏二枚の積層フィルムまたは、中央部で表裏に折り返してなる一枚の積層フィルムを、内面側シーラント層の相互の対向姿勢で、基端辺を除く各辺部分で、好ましくはヒートシールによって図に斜線を施して示すように相互に融着させることによって構成することができる。なお、ヒートシールは、比較的低温で、簡易迅速に、しかも、所期した通りの融着部を確実に形成することができるため好適に用いることができる。
なお、本発明においては、包装袋を、上記方法により形成する他、少なくとも二層構造の積層フィルムよりなる注出ノズル1を、軟質の包装袋本体2の側部または頂部から、包装袋本体2の形成と同時に、またはそれの形成後に、包装袋本体2に一体構成することにより形成してもよい。この場合、通常、包装袋本体2のための積層フィルムと、液体注出ノズル1のための積層フィルムとは共有され、液体注出ノズル1は、一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層とそれの一方の表面側に積層したシーラント層とを具える表裏のそれぞれの、二枚のまたは折返し形態の積層フィルムを、シーラント層の相互の対向姿勢で、包装袋本体からの突出部の周辺部分で、好ましくはヒートシールによって相互に融着させる。
一体構成からなる包装袋10の場合、包装袋本体2と液体注出ノズル1との融着接合のための工程を不要になるとともに、独立した注出ノズル1の製造を不要となるので、接合不良等の発生のみそれを完全に除去し、また、所要の包装袋10の、より簡易、迅速にして安価な製造を可能とすることができる。
上記包装袋10内からの被包装物の注出は、それの先端の融着部を手指による引裂き切断によって除去することで、ノズルの先端に注出口9を形成し、次いで、その包装袋10を、注出口9が下方を向く姿勢となるように傾動させることによって行うことができる。この場合、軟質の積層フィルムからなる注出ノズル1は、被包装物の水頭圧の作用下で、表裏側に離隔して注出口9を開放し、被包装物の所要に応じた注出を許容する。
なお、被包装物をこのようにして注出するときは、軟質な包装袋本体2は、被包装物の注出に伴って、外気の吸い込みなしに、注出体積に対応する量だけ収縮ないしは潰れ変形することになる。
前記注出ノズル1先端融着部分の、手指による引裂き除去のためには、三層以上または二層以上の層構造の積層フィルムの、幅方向に対向するそれぞれの融着部分5、6の少なくとも一方に、ノズルの注出口9と対応する位置にV字状折曲部3を設けることが好ましく、これによれば、融着部分それ自体がV字状に折れ曲がるので、融着部分にVノッチ、−ノッチ等の引裂き誘導疵を別途形成することなしに、その引裂きを十分に誘導することができ、また、引裂き誘導個所の視認を極めて容易にすることができる。
包装袋10の傾動によって所要量の被包装物を注出した後は、包装袋10を元の起立姿勢に復帰させて注出を停止し、この注出の停止に基き、被包装物に濡れたノズル1内表面の、その被包装物の薄膜の介在下での相互の密着を、その停止と同時に、注出ノズル1の表裏のフィルムの幅方向、いいかえれば上下方向の全体にわたってもたらしてノズル先端の注出口9を密閉し、包装袋内への外気の進入を確実に阻止することができる。
従って、この注出ノズル1を具える包装袋10では、袋内被包装物は、被包装物の注出前はもちろん、注出中および注出後においても外気との接触から十分に保護されることになり、袋内被包装物の酸化、汚損等が有効に防止されることになる。
そして、本発明では、注出ノズル1の幅方向に対向して設けられる、上下融着部5、6によって区画される液体流路7が、前記注出口9から基端部8に向かって一端、略平行に下向きに傾斜した後、注出ノズル1の幅方向に向かって次第に拡開しているところに特徴がある。
具体的には、図2に注出ノズル1の一例を拡大して示すように、液体流路7は、注出口9から基端部8方向に略平行に下向きに傾斜した後、液体流路7上部は滑らかに下方に傾斜し、液体流路7下部は下方に曲折して、拡開するように延在している。
このように、液体流路7を、注出口9から基端部8に向かって下向きに傾斜させることで、被包装物の注出後、包装袋10を起立姿勢に戻した際に、被包装物が袋内へスムーズに液引きされると共に、被包装物の液だれの発生を抑制することができる。
また、本発明では、液体流路7が、前記注出口9から基端部8に向かって下向きに傾斜した後、次第に拡開するように延在しているため、前記注出口9からの被包装物の注出に当たっての、注出流量および注出方向のコントロールをより容易にすることができる。
しかも、本発明の注出ノズル1の液体流路7には、その上部および下部に液溜まりが発生するような凸部がないため、被包装物の注出後に、滞留した余剰の被包装物によって逆止効果が阻害されたり、注出口9から液だれが発生するようなこともない。
さらに、本発明は、図2に示すように被包装物の注出の際に、下側に位置する融着部6下端の、注出口9よりも基端部8側に位置するところに突起部11を設けたことに特徴がある。この突起部11は、注出口9から被包装物が液だれした場合に、その液だれを滞留させ、包装袋上を伝わり落ちることを防ぐ働きをするものであるが、本発明では、この突起部11を、注出口9よりも基端部8側に設けたことで、たとえ液だれが突起部11に滞留し、固着したとしても、固着した液だれと、その後、注出される被包装物とが接触することがなく、被包装物の汚損を防止することができる。
なお、上記突起部11の外表面に、シリコーンオイル、ろう状物質その他の撥水性物質を塗布した場合や、蓮の葉や里芋の葉のような超微細な凹凸を付与した場合等には、滞留した被包装物の液切れを高め、被包装物が包装袋10の外表面に伝わり落ちることを有効に防止することができる。
積層フィルムのほぼ幅方向に延びる、注出口9縁の延在長さは、5〜40mmとすることが好ましい。ここで、「ほぼ幅方向」としたのは、注出ノズル1先端の引裂きの進行方向、ひいては注出口9縁の延在方向を、積層フィルムの幅方向に対して0〜15°の範囲の角度で傾斜させることがある点を考慮したものである。これは、注出口9縁の長さが5mm未満では、包装袋本体2の容積との関連において注出量が少なすぎるためであり、一方、それが40mmを超えると、注出方向の正確な特定が難しくなるためである。
なお、本発明の液体注出ノズルおよびそれを用いた包装袋は、そのベースフィルム層として、一軸もしくは二軸延伸のポリエチレンテレタレート、エチレンビニルアルコール共重合体、ナイロン、ポリプロピレン等の他、それらのいずれかに所要の蒸着層を設けたものを用いることが好ましく、なかでも、それを二軸延伸ポリエチンレンテレフターレートフィルム層とするときは、直線カット性ポリエステルフィルムである「エンブレットPC」(商標ユニチカ(株))を用いることが、また、二軸延伸ナイロンフィルム層とするときは、直線カット性ナイロンフィルムである「エンブレムNC」(商標ユニチカ(株))を用いることが好ましい。これは、注出ノズル1に、一軸延伸ベースフィルム層を用いる場合に比してより高い水蒸気不透過性、ガスバリア性等を付与することができる他、注出ノズル1の先端部分の、手指による、直線的な引裂き除去を円滑かつ容易にし、しかも、引裂き疵を、毛羽立ち等のない十分平滑なものとして、注出ノズル1に、密閉封止機能をより十分に発揮させることができるためである。
また、上記注出ノズル1の外表面に位置することになるシーラント層と、軟質の包装袋本体2の内表面層としてのシーラント層は、好ましくは同種のものとし、たとえば無延伸の各種のPE層、PP層、メタロセン触媒ポリエチレン層等のオレフィン系樹脂層、エチレン酢酸ビニル共重合体層、エチレンアクリル酸エチル共重合体層、アイオノマー層等から構成する。これは、注出ノズル1と包装袋本体2とを、たとえばヒートシールによって融着させる際に、注出ノズル1の基端部8を、これも簡易、迅速に、しかも常に確実に包装袋本体2に融着接合させることができ、これにより、包装袋本体2に対し、その側部もしくは頂部から外方へ突出する注出ノズル1を具えた包装袋10を製造することができるためである。
なおこの場合、注出ノズル1の内表面に位置することになるシーラント層もまた、上述したところと同様の材料にて形成できることはもちろんである。
そして、三層以上または二層以上の積層フィルムよりなる注出ノズル1ないしは包装袋本体2のそれぞれのシーラント層は、いずれもベースフィルム層に対する押出しラミネートまたはドライラミネートによって、それに積層することができる。
なお、ベースフィルム層のみでは包装袋10に所要の物性を確保できない場合には、シーラント層とベースフィルム層との間に、SiO2蒸着層、塩化ビニリデンコーティング層、酸化アルミニウムコーティング層、Al蒸着層、Al箔、エチレンビニルアルコール樹脂層あるいはSiO2やAl、Al2O3などのスパッタリング層からなる中間層を介装することも可能である。
また、内外の両表面にシーラント層を有する、少なくとも三層構造の積層フィルムよりなる注出ノズル1の基端部外表面を、包装袋本体2の内表面に、融着接合するに当っての、注出ノズル1の内表面の相互融着を確実に防止するためには、注出ノズル1の基端部8内側に、より高融点のまたは熱溶融しない離型シートを差込み配置すること、注出ノズル1の内外表面のそれぞれのシーラント層の融着温度を、材質の変更、同一材質のそれぞれのシーラント層の押出しラミネート条件の変更等によって相互に異ならせて、注出ノズル1内表面のシーラント層の融点を、注出ノズル1外表面のシーラント層のそれより高くすること等が有効である。たとえば、一軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムからなるベースフィルム層の表面に、ノズル外表面のシーラント層として低密度ポリエチレン(LDPE)を積層し、もう一方の表面には、ノズル内表面のシーラント層として前記LDPEよりも融点の高い直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を用いることや、ノズル外表面のシーラント層としてLLDPEを積層し、もう一方のノズル内表面のシーラント層には、前記外表面のシーラント層として積層するLLDPEよりも密度の高いLLDPEを用いること等により、注出ノズル1の内表面の相互融着を確実に防止することができる。
なお、上記ベースフィルム層の厚みは、8μm〜30μmとすることが好ましく、これは、8μm未満の場合、水蒸気不透過性、ガスバリア性等が不足するおそれがあり、一方、30μmを超えると、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎて、被包装物の注出停止後の、ノズル内表面の密着性が損なわれるおそれがあるためである。
また、シーラント層については、その厚みが10〜60μmとすることが好ましく、これは、10μm未満の場合、十分なシール強度を確保できないおそれがあり、60μmを超えると、積層フィルムの曲げ強さが大きくなりすぎるおそれがあるためである。
本発明の包装袋10は、そこへ液状の被包装物を、好ましくは抜気下で充填包装することにより、膨満形態をとることになるものの、軟質の包装袋10それ自体は、通常は自立性も定型性も有しないので、被包装物の搬送、保管、陳列、使用等に当たっては、それを紙製、プラスチック製等の箱体内に、複数箇所で固定、もしくは固着下で収納して、包装袋10に自立性および定型性を付与することが好ましい。
まず、12μmの厚みの二軸延伸のPETからなるベースフィルム層の両面に、15〜20μmの厚みのPEからなるシーラント層を積層し、これを中央部で表裏に折り返した後、基端辺を除く各辺部分をヒートシールすることにより液体注出ノズルを作製した。そして、これを、包装袋本体の側部で、包装袋本体の内表面にヒートシールすることにより融着接合し、包装袋を作製した(本発明)。
同様にして、従来の注出ノズルを用いた包装袋を作製した(比較例)。
上記のようにして作製した本発明および比較例の包装袋に水充填し、これらを傾動させて水を注出した後、起立姿勢に戻す操作を10回繰り返し、その際の液だれの発生を観察した。
その結果、本発明の包装袋では、起立姿勢に戻した際の液引きが良好であり、液だれの発生も認められなかった。一方、比較例の包装袋では、3回の操作で液だれの発生が認められ、しかも液だれした水が、注出口直下に形成した突起部に滞留していた。
この発明に係る液体注出ノズルおよびそれを用いた包装袋は、醤油、ソース、各種のスープ、飲料等の他、油、酒、ワイン、粉粒状物を含むことのあるドレッシング、洗剤、液状医薬品等を包装するのに用いられる軟質の包装袋として使用することができる。
この発明に係る液体注出ノズルの実施形態を示す平面図である。 注出ノズルの具体例を示す図である。
符号の説明
1 液体注出ノズル
2 包装袋本体
3 V字状折曲部
5、6 融着部
7 液体流路
8 基端部
9 注出口
10 包装袋
11 突起部

Claims (4)

  1. 一軸もしくは二軸延伸ベースフィルム層と、それを挟んで積層したシーラント層とを具える、表裏二枚の積層フィルム、または中央部で二つに折り返してなる一枚の積層フィルムの、ノズルの基端辺となる部分を除く周辺部を融着してなる逆止機能を有する液体注出ノズルであって、
    この液体注出ノズルの、周辺融着部により区画形成される注出流路は、ノズルの開封位置から基端辺に向かう形状が、液体注出時において常に下向き傾斜となるようにすると共に、次第に拡開して包装袋本体に連通するように形成されてなることを特徴とする逆止機能を有する液体注出ノズル。
  2. 前記周辺融着部のうち、液体注出時における下側融着部の縁部の、前記ノズル開封位置よりも基端部側に、尖頭状の突起部を設けてなることを特徴とする請求項1に記載の逆止機能を有する液体注出ノズル。
  3. 請求項1または2に記載の液体注出ノズルの基端辺を、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部で、その包装袋本体の内表面に、最外層のシーラント層を介して融着接合してなることを特徴とする逆止機能を有する包装袋。
  4. 請求項1または2に記載の液体注出ノズルを、軟質の包装袋本体の側部もしくは頂部から突出させて一体に構成してなることを特徴とする逆止機能を有する包装袋。
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