JP2008149477A - 車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に、かつ、高効率の回収率でリサイクルを可能とする車両用樹脂製ウインド部品の解体、回収方法及び装置を提供する。
【解決手段】赤外線レーザ光を20%以上透過可能な光透過性樹脂を主成分とした窓部材と、該窓部材のいずれかの面に溶着され、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂からなる枠部材とを備える車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法であって、窓部材と枠部材との界面に近接した位置に焦点が形成されるように赤外線レーザ光を出力するレーザ出力装置を配置するレーザ出力装置配置工程と、レーザ出力装置から赤外線レーザを界面に出力するレーザ出力工程と、レーザ出力工程と略同時に進行し、赤外線レーザを出力しつつ、界面に沿ってレーザ出力装置を走査する走査工程とを有するものとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両に用いられる樹脂製ウインドの部品解体、回収する方法及び装置に関し、さらに詳しくは、当該ウインドの部品である窓部材と枠部材とを回収効率よく解体、回収する方法、及び装置に関する。
工業製品のリサイクルに関する社会的要請は強く、各種工業製品に関してその部品や材料のリサイクルが進められている。それにともないリサイクル技術を高度化し、より効率的なリサイクルが必要となっている。
車両に用いられる樹脂製ウインドは、樹脂製の窓部材と、該窓部材の一面側端部に沿って枠状に接着された枠部材とを備えている。かかる樹脂製ウインドでは、当該窓部材及び枠部材を分離し、それぞれを回収再利用することが望まれていた。
従来においては、枠部材の内周に沿って窓部材を切り離し、いわゆるくり貫くように枠部材と窓部材とを分離させていた。また、特許文献1には枠部材に取り付けられた板ガラスの切断方法が開示されている。これによれば、レーザ等の熱溶断装置により枠部材に取り付けられた板ガラスを加熱破砕して該板ガラスを枠部材から分離することができる。
特許文献2、3にはレーザ光による対象物の破断方法が開示されている。これによれば切断対象物の内部にレーザ光によって物理・化学的変化を生じさせ、この部分の破壊耐力を低下させることにより対象物を破断させることができる。そして特許文献4、5には、接合される部材の間にレーザ光により作用するいずれかの部材を挟むことにより接合部材の溶着又は分離を可能とする手段が開示されている。
特開平11−179700号公報 特開2005−305462号公報 特開2003−33889号公報 特開2005−119239号公報 特開2006−198493号公報
しかし、従来の枠部材・窓部材の分離方法では、枠部材が接着された部分の窓部材は枠部材と分離していないので、この部分は再利用に供することができなかった。また、特許文献1に記載の切断方法では、分離のために板ガラス部分を破砕することが必要であるため、もとの形状をそのまま利用する形態の再利用はできなかった。
また、特許文献2に記載の破断方法においては、物質の内部、特に透光性を有する物質の内部に上記物理的・化学的変質を生じさせるには高出力で長時間のレーザ照射が必要となる。そのため対象物の周囲にも影響が生じ、結果として再利用することができる部分が小さくなってしまう虞があった。さらに特許文献4、5に記載の各種材料の溶着・分離手段では、接着部材の間にいずれかの新たな部材を介在させることが必要であった。
そこで本発明は、上記問題点を解決し、容易に、かつ、高効率の回収率でリサイクルを可能とする車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法及び装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
請求項1に記載の発明は、赤外線レーザ光を20%以上透過可能な光透過性樹脂を主成分とした窓部材と、該窓部材のいずれかの面に溶着され、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂からなる枠部材と、を備える車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法であって、窓部材と枠部材との界面に近接した位置に焦点が形成されるように赤外線レーザ光を出力するレーザ出力装置を配置するレーザ出力装置配置工程と、レーザ出力装置から赤外線レーザを界面に出力するレーザ出力工程と、レーザ出力工程と略同時に進行し、赤外線レーザを出力しつつ、界面に沿って前記レーザ出力装置を走査する走査工程と、を有する車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法により前記課題を解決しようとするものである。
ここで主成分とは、樹脂中に酸化防止剤、耐候性剤等の機能を有する添加剤やフィラー等を含むことを許容する趣旨で、当該樹脂が全量の70質量%以上であることを示す。以下の「主成分」の記載も同様である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法の光吸収剤がカーボンブラックであることを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法(S)の枠部材(12)を形成する樹脂がポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とすることを特徴とするものである。
請求項4の発明は、赤外線レーザ光を20%以上透過可能な光透過性樹脂を主成分とした窓部材と、該窓部材のいずれかの面に溶着され、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂からなる枠部材と、を備える車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収装置であって、窓部材と枠部材との界面に近接した位置に焦点が形成されるように赤外線レーザ光を出力するレーザ出力装置と、レーザ出力装置を前記界面に沿って移動可能とする走査手段と、を有する車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収装置により前記課題を解決しようとするものである。
請求項1に記載の発明によれば、窓部材、及び枠部材のいずれも最小限の損失で分離、回収することができ、回収効率の高い車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法とすることができる。さらにこの際に、窓部材と枠部材との分離を容易に行うことができ、作業効率の観点からも優れたものとすることが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、比較的入手容易で安価な材料で本発明を構成することができる。
請求項3に記載の発明についても、枠部材について、比較的入手容易で安価な材料で本発明を構成することが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、かかる構成を備える装置により上記した回収効率、及び作業効率高く車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収することが可能となる。
本発明のこのような作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
始めに、解体、及び回収される車両用樹脂製ウインドの1つの態様について説明する。車両用樹脂製ウインド10は、例えば車体の天井部に設けられる窓、いわゆるムーンルーフ、サンルーフ等に用いられる窓である。図1に車両用樹脂製ウインド10の正面図、及び断面図を示した。図1(a)が正面図、図1(b)が断面図で、正面図にA−Aで示した線における断面を表している。そして車両用樹脂製ウインド10は、窓部材11と枠部材12とを備えている。
窓部材11は、透光性を有する樹脂により形成された板状部材である。ここで透光性とはあらゆる波長の光を通すことができる性質であるが、特に、少なくとも可視光、及び後述する赤外線の波長を有する光を通すことができるものである。また、図1(b)からわかるように窓部材11の断面形状は表裏の板面のそれぞれが異なる曲率を有する円弧状を有している。従って、その位置により板厚が異なるように形成されている。窓部材の断面形状、及び外形は窓部材11の形状に限定されることはない。
さらに、窓部材11の上記透光性については、少なくとも赤外線レーザ光に対して透過率が20%以上である樹脂により形成されている。好ましい光透過率は20〜90%である。赤外線レーザ光透過率がかかる条件を有する樹脂であればその種類は特に限定されるものではない。これには、例えばポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレン樹脂(PS)、及びポリオキシメチレン樹脂(POM)等を挙げることができる。また、樹脂中には赤外線レーザ光透過率が上記範囲内である限り、各種機能を発揮するためのフィラー等の添加物を含有してもよい。フィラーとしては例えばガラス繊維、及びタルク等を挙げることができる。
枠部材12は、窓部材11の一方の面側で、該面の外周端部に沿って配置される樹脂である。本実施形態では枠部材12は、図1に表したように窓部材11の一方の面に該面の4周の端部に沿って具備されているがこれに限定されることはなく、一部に具備されているものであってもよい。また、必ずしも端部である必要はなく、窓部材11の面のいずれかに備えられていればよい。
枠部材12は、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂により形成されている。光吸収剤は、赤外線レーザ光を吸収して所定の温度にまで達することができる物質であれば特に限定されることはなく、かかる性質を有するあらゆる物質を用いることが可能である。これには例えば、無機材料として酸化ジルコニア(ZrO)、酸化インジウム(In)、酸化アンチモン(Sb)、酸化スズ(SnO)、有機材料としてフタロシアニン系物質、シアニン系物質、ジチオール金属錯体、アミニウム系物質、インモニウム系物質、又はカーボンブラック等の染料を挙げることができる。この中でも入手容易性等の観点からカーボンブラックを好ましく用いることができる。また、枠部材12には、主成分として上記した窓部材11と同様の種類の樹脂を用いることができる。具体的には、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)、ポリエチレン樹脂(PS)、及びポリオキシメチレン樹脂(POM)等を挙げることができる。また、樹脂中には適切にレーザ光を吸収して発熱することができれば、各種機能を発揮するためのフィラー等の添加物を含有してもよい。フィラーとしては例えばガラス繊維、及びタルク等を挙げることができる。従って、当該樹脂に光吸収剤を含有させることにより枠部材12を形成する。光吸収剤の含有量は特に限定されるものではないが、0.1質量%以上が好ましく、さらに好ましくは0.3質量%以上である。さらに、枠部材12に用いる材料は、窓部材11に用いる材料と同程度の、線膨張係数及び成形収縮率を有することが好ましい。
窓部材11と枠部材12とは、溶着により互いに接着されている。樹脂同士の溶着方法はいくつかの種類を挙げることができるが、本発明においてはその溶着方法は限定されない。これには、溶着の対象となる2つの樹脂の両方が溶けた状態で成型する方法、又は一方のみが溶けた状態で固まっている他方の樹脂上に成型する方法を挙げることができる。具体例としては2色成型等がこれに該当する。また、いずれの樹脂部材も固まった状態からその界面のみを溶かし、圧力をかけつつ溶着する方法も挙げることができる。
さらに本発明においては、剥離手段、及び走査手段を備えている。本発明における剥離手段はレーザ出力装置である。レーザ出力装置は、そのレーザ波長により種々のものがあるが適切に窓部材11と枠部材12とを分離することができるものであれば特に限定されない。その中でも、比較的長波長側に位置づけられるレーザ光を出力するレーザ出力装置が好ましい。具体的には、波長が700nm以上であるレーザ光が好ましく、800nm〜1100nmである近赤外線領域の波長を有するレーザ光がさらに好ましい。これにより、窓部材11を透過しつつ、後述するように窓部材11と枠部材12との界面に適切に作用させることが可能となる。さらに具体的には、低消費電力タイプの半導体レーザであることが好ましい。これにより、使用エネルギーの観点から効率的に剥離をすることができる。
走査手段は上記剥離手段(レーザ出力装置)を所定の位置に維持するとともに、他の位置へ移動させることを可能とする装置により構成される。走査手段は、剥離手段を適切な位置に維持、移動させることができればその装置は特に限定されるものではない。これには例えばいわゆるロボットアームを挙げることができる。これによれば、ロボットアームにレーザ出力装置を装着し、予めプログラムされたロボットアームの動作に追随してレーザ出力装置が移動する。
次に、上記説明した各構成により窓部材11と枠部材12とが分離される手順について説明する。本実施形態にかかる本発明の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法Sは、レーザ出力装置配置工程S1、レーザ出力工程S2、走査工程S3、及び分離工程S4、及び回収工程S5を有している。以下に各工程について説明する。図2にフロー図を示す。
<レーザ出力装置配置工程S1>
レーザ出力装置配置工程S1は、車両用樹脂製ウインド10の一面側で枠部材12が備えられていない側の所定位置にレーザ出力装置を配置する工程である。ここで所定位置とは、レーザ出力装置から赤外線レーザが発せられたときに該赤外線レーザの略焦点位置が窓部材11と枠部材12との界面となる位置である。従って、使用されるレーザ出力装置によって適宜変更される。また、使用されるレーザ出力装置は、1台には限定されず複数台備えられても良い。これによりさらに効率的に当該解体、回収を進めることができる。
<レーザ出力工程S2>
レーザ出力工程S2は、窓部材11と枠部材12との界面に赤外線レーザを照射させる工程である。赤外線レーザの強度等の照射条件は、後述する走査工程との関係で当該赤外線レーザの照射により適切に窓部材11と、枠部材12との分離ができるように調整される。具体的には、赤外線レーザ照射の次のような作用により窓部材11と、枠部材12とが容易に分離が可能になると考えられる。図3に示した模式図を参照しつつ説明する。
始めに図3(a)に示したように赤外線レーザ光Lが、窓部材11と枠部材12との界面に近い部分で焦点を結ぶように該界面に照射される。すると枠部材12は上記したように、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有するので、図3(b)にBで示したように枠部材12側において溶融部が形成される。さらに赤外線レーザ光の照射を継続すると、熱は周囲に伝導し、枠部材12のみでなく窓部材11側でも溶融部Bが形成される。そして当該溶融部Bの内側では、図3(c)に示したように気泡Cが発生し、この部位において枠部材12と窓部材11とが分離された状態となる。図3(c)の状態に達した後、赤外線レーザを後述するように走査して別の部位に移動させる。続けて図3(a)〜図3(c)を繰り返すことにより図3(d)のように窓部材11と枠部材12との分離点が多く形成され、最終的に窓部材11と枠部材12とを容易に分離することができる。
<走査工程S3>
走査工程S3は、レーザ出力装置を予め設定された所定の軌道に沿って移動させる工程である。走査工程S3は上記のように、レーザ出力工程S2と同時に行われる。走査速度は使用される赤外線レーザの種類や出力により適宜変更可能で、上記レーザ出力工程S2で説明したように適切に窓部材11と枠部材12とが分離できれば特に限定されるものではない。具体的には、当該走査は走査手段により行われるので、走査手段の移動速度を変更させることにより走査速度を変えることができる。通常の走査速度としては例えば330mm/秒以下程度を挙げることができる。
<分離工程S4>
分離工程S4は、走査工程S3までで分離可能となった窓部材11と枠部材12とを実際に分離させる工程である。分離手段は、適切に窓部材11と枠部材12とを分離できる手段であれば特に限定されるものではない。例えば、窓部材11と枠部材12との間に発生している気泡部分が十分に大きければ、枠部材12のみを掴んで窓部材11を下にする等の手段をとることで、窓部材11の自重によって、窓部材11と枠部材12とを分離することができる。また、該気泡部分が、上記のような窓部材11の自重による力のみでは窓部材11と枠部材12との分離が困難な程度の場合では、窓部材11と枠部材12とを引き離すように人が力を加えることや、窓部材11と枠部材12とを引き離すように力を加えられる機械によって分離することができる。
<回収工程S5>
回収工程S5は、分離工程S4で分離された窓部材11、及び枠部材12のそれぞれを分け、再利用のために回収する工程である。ここで回収された窓部材11、及び枠部材12はそれぞれ再利用に供される。
以上のように、本発明の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法によれば、窓部材11、及び枠部材12のほとんどを分離した形で回収することができ、高い材料回収率を得ることができる。また、この際に行われる窓部材、枠部材の分離は容易に行うことができ、材料回収率のみでなく、その作業効率自体も向上されている。
以上本発明について説明したが、以下実施例によりさらに詳しく説明する。ただし、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
実施例では、実際に窓部材と枠部材との分離をおこなった。窓部材11の大きさは1mで、枠部材12との溶着面積は概ね0.20mである。さらに4機のレーザ出力装置13、13、13、13を用い、図4に概略を示したように、1機が4辺のうちの1辺を往復するように、かつ、枠部材12の幅方向に移動させつつ走査することとした。
<他の条件>
他の実施条件は次の通りである。
・窓部材:レーザ光透過率30%のポリカーボネート
・枠部材:ポリブチレンテレフタレート(PBT)
・枠部材に含有される光吸収剤:含有量0.3質量%のカーボンブラック
・両部材の溶着方法:2色射出圧縮成型
・レーザ出力装置:ロフィン社製半導体(ダイオード)レーザ、波長940nm、焦点径2.8〜5.0mm、焦点距離150mm、出力50〜500Wの範囲で可変
・本実施例におけるレーザ出力:焦点径5.0mm、出力500W
・レーザ出力装置走査速度:85mm/秒
<結果>
本発明の分離、回収方法と従来の方法による分離、回収方法とでリサイクル比率を比較した。当該比較は分離前後のそれぞれにおける重量を測定することによりおこなった。
Figure 2008149477
表1に結果を示した。この結果からわかるように本発明により、窓部材、枠部材ともに95%以上の回収率を得ることができた。特に枠部材に関してはこれまで適切に回収することができなかったが、本発明により、そのほとんどを回収することが可能となった。
以上、現時点において、もっとも、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う車両用樹脂製ウインド部品の解体、回収方法及び装置もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
車両用樹脂製ウインドの正面図、及び断面図である。 車両用樹脂製ウインド部品の分解、回収方法の工程を示すフロー図である。 窓部材と枠部材とが容易に分離可能となるメカニズムを説明するための図である。 実施例におけるレーザ出力装置の走査軌道を示す模式図である。
符号の説明
10 車両用樹脂製ウインド
11 窓部材
12 枠部材
13 レーザ出力装置

Claims (4)

  1. 赤外線レーザ光を20%以上透過可能な光透過性樹脂を主成分とした窓部材と、該窓部材のいずれかの面に溶着され、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂からなる枠部材と、を備える車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法であって、
    前記窓部材と前記枠部材との界面に近接した位置に焦点が形成されるように赤外線レーザ光を出力するレーザ出力装置を配置するレーザ出力装置配置工程と、
    前記レーザ出力装置から赤外線レーザを前記界面に出力するレーザ出力工程と、
    前記レーザ出力工程と略同時に進行し、赤外線レーザを出力しつつ、前記界面に沿って前記レーザ出力装置を走査する走査工程と、
    を有する車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法。
  2. 前記光吸収剤がカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法。
  3. 前記枠部材を形成する樹脂がポリブチレンテレフタレート樹脂を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収方法。
  4. 赤外線レーザ光を20%以上透過可能な光透過性樹脂を主成分とした窓部材と、該窓部材のいずれかの面に溶着され、赤外線レーザ光を吸収して発熱する光吸収剤を含有する樹脂からなる枠部材と、を備える車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収装置であって、
    前記窓部材と前記枠部材との界面に近接した位置に焦点が形成されるように赤外線レーザ光を出力するレーザ出力装置と、
    前記レーザ出力装置を前記界面に沿って移動可能とする走査手段と、
    を有する車両用樹脂製ウインドの部品解体、回収装置。
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