JP2008148941A - 伸縮シートの製造方法、伸縮シートおよび吸収性物品 - Google Patents

伸縮シートの製造方法、伸縮シートおよび吸収性物品 Download PDF

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Abstract

【課題】吸収性物品の一部である伸縮シートの弾性部材を傾斜部において確実に切断する。
【解決手段】吸収性物品の製造装置では、外装シート部材を回転刃とアンビルロールとにより挟み込むことにより、外装シート部材(すなわち、伸縮シートである外装シート4の連続体)の弾性糸の傾斜部が、傾斜部と所定の角度にて交差する複数の線に沿って第1シート部材および第2シート部材と共に順次切断されるとともに複数の切断線444が形成される。これにより、外装シート4の複数の切断線444が存在する領域が、伸縮性を有しない非伸縮部440となる。外装シート4の製造では、弾性糸を、当該弾性糸の傾斜部と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の線に沿って切断することにより、当該傾斜部が、回転刃の複数の切断刃の間隙に位置してしまうことが防止され、弾性糸を傾斜部において確実に切断することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートおよび当該伸縮シートの製造方法に関し、さらに、当該伸縮シートを備える吸収性物品に関する。
従来より、着用者からの排泄物を受ける使い捨ておむつでは、着用者に対する密着性を向上するために、様々な部位に伸縮性が付与されている。例えば、パンツタイプの使い捨ておむつでは、伸縮性を有する胴部開口ギャザーや脚部開口ギャザー等が設けられており、また、着用者の腹側および背側に接する前方部および後方部にも伸縮性が付与されている。これらの伸縮性を有する部位(以下、「伸縮部」という。)は通常、積層された2枚のシート間に伸張状態の弾性糸等を接合することにより形成される。
このような伸縮部を有する吸収性物品は、例えば、特許文献1に記載の製造装置により製造される。当該製造装置では、所定の搬送方向に搬送されるとともに接着剤が塗工された第1ウェブ上に、所定のテンションが与えられた(すなわち、伸張状態の)糸状の弾性部材を配置しつつ、当該弾性部材を間に挟んで第2ウェブが第1ウェブに接合される。
当該製造装置では、搬送方向に垂直な回転軸を中心として回転するとともに複数の凸部が外側面に設けられたエンボスロールが加工部に設けられており、エンボスロールの複数の凸部は、所定のピッチにて搬送方向に垂直な方向に配列されている。そして、当該エンボスロールが、パンツタイプの使い捨ておむつの前方部に当接し、複数の凸部が発熱することにより、当該前方部に設けられた弾性部材が前方部中央の表示領域において部分的に切断される。これにより、表示領域における前方部の収縮力を低減または消失させ、表示領域に表示されている模様等が皺になって視認性が低下してしまうことが防止される。なお、特許文献1では、エンボスロールの凸部の幅を狭くすることにより、第2ウェブと共に弾性部材を切断する方法も開示されている。
特開2002−113042号公報
ところで、パンツタイプの使い捨ておむつでは、各部位を着用者の肌にフィットさせることを目的として、伸縮部に設けられた弾性部材を、使い捨ておむつの上下方向および左右方向に対して傾けて配置することがある。特許文献1に記載の製造装置でも、第1ウェブと第2ウェブとの間において、弾性部材が曲線を描くように案内されることにより、搬送方向および搬送方向に垂直な方向(すなわち、吸収性物品の左右方向および上下方向に対応する方向)の双方に対して傾斜する傾斜部を有する弾性部材が、第1ウェブおよび第2ウェブに接合される。
ここで、特許文献1の製造装置において、弾性部材の傾斜部を上述のエンボスロールにより部分的に切断しようとすると、当該傾斜部が、搬送方向に垂直な方向に配列された複数の凸部の間隙に位置する恐れがあり、弾性部材を確実に切断することができなくなってしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品の一部である伸縮シートの弾性部材を傾斜部において確実に切断することを主な目的としている。
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートの製造方法であって、a)所定の搬送方向に搬送される第1シート部材上に、弾性部材の少なくとも一部を、前記搬送方向および前記搬送方向に垂直な方向の双方に対して傾斜する傾斜部として伸張状態にて配置し、前記弾性部材を間に挟んで前記第1シート部材上に第2シート部材を積層するとともに前記第1シート部材と前記第2シート部材とを接合する工程と、b)前記傾斜部と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の線に沿って、複数の切断刃により前記傾斜部を前記第1シート部材および前記第2シート部材の少なくとも一方と共に切断する工程とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の伸縮シートの製造方法であって、前記b)工程において、前記複数の線のそれぞれが前記傾斜部と80°以上100°以下の角度にて交差する。
請求項3に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートであって、請求項1または2に記載の製造方法により製造される。
請求項4に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートであって、第1シートと、前記第1シート上に積層されて前記第1シートに接合された第2シートと、前記第1シートと前記第2シートとの間において前記第1シートおよび前記第2シートに接合されるとともに収縮することにより前記第1シートおよび前記第2シートを収縮させる弾性部材とを備え、前記第1シートおよび前記第2シートを伸張した状態において、前記弾性部材が、前記第1シートの長手方向および前記長手方向に垂直な幅方向の双方に対して傾斜する傾斜部を備え、前記第1シートおよび前記第2シートの少なくとも一方のシートが、前記傾斜部と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の切断線を備え、前記複数の切断線の位置にて前記弾性部材が切断され、前記複数の切断線が存在する領域が、伸縮性を有しない非伸縮部とされる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の伸縮シートであって、前記複数の切断線のそれぞれが前記傾斜部と80°以上100°以下の角度にて交差する。
請求項6に記載の発明は、上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの吸収性物品であって、着用者の腹側および背側の肌に接する前方部および後方部の間の中間部で折り曲げられ、前記中間部を下側に向けた際の前記前方部の左右両側の部位が、前記後方部の左右両側の部位にそれぞれ接合されている外装シートと、前記外装シートの着用者側に取り付けられて着用者からの排泄物を吸収する吸収体とを備え、前記外装シートが、請求項4または5に記載の伸縮シートを含み、前記伸縮シートの前記弾性部材が、胴部開口のエッジに沿って配置されるとともに収縮することにより胴部開口ギャザを形成する胴部弾性部材、一対の脚部開口のそれぞれのエッジに沿って配置されるとともに収縮することにより脚部開口ギャザを形成する脚部弾性部材、前記前方部において前記胴部弾性部材および前記脚部弾性部材の間に左右方向に沿って配置されるとともに収縮することにより前方部ギャザを形成する前方部弾性部材、並びに、前記後方部において前記胴部弾性部材および前記脚部弾性部材の間に前記左右方向に沿って配置されるとともに収縮することにより後方部ギャザを形成する後方部弾性部材のいずれかである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の吸収性物品であって、前記弾性部材が前記脚部弾性部材である。
本発明では、弾性部材を傾斜部において確実に切断することができる。請求項2の発明では、弾性部材を傾斜部においてより確実に切断することができる。請求項3および4の発明では、必要な領域のみに伸縮性が付与された吸収性物品の製造を容易とすることができる。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る吸収性物品1の外観を示す斜視図であり、図2および図3はそれぞれ、吸収性物品1の正面図(すなわち、着用者の腹側に位置する部位の図)および背面図(すなわち、着用者の背側に位置する部位の図)である。図1ないし図3に示すように、吸収性物品1は、上端(すなわち、図1中の上側の端部)に胴部開口11を有し、下部に一対の脚部開口12を有するパンツタイプの使い捨ておむつである。
図4は、吸収性物品1を展開した状態で着用者側から見た平面図である。図4に示すように、吸収性物品1は、略シート状の外装シート4、および、外装シート4の着用者側に取り付けられて着用者からの排泄物を吸収する吸収体2を備える。吸収性物品1では、外装シート4の図4中の下側の部位401が着用者の腹側の肌に接し、図4中の上側の部位403が着用者の背側の肌に接する。以下の説明では、外装シート4の着用者の腹側および背側の肌に接する部位401,403をそれぞれ、「前方部401」および「後方部403」と呼び、前方部401と後方部403との間で着用者の股間部に対向する部位402を「中間部402」と呼ぶ。
図1に示すように、吸収性物品1では、外装シート4が吸収体2と共に中間部402で折り曲げられ、中間部402を下側に向けた際の前方部401の左右両側の部位(すなわち、前方部401の幅方向の両側の部位)が、後方部403の左右両側の部位(すなわち、後方部403の幅方向の両側の部位)にそれぞれ接合されている。これにより、吸収性物品1がパンツ型に形成される。
図5は、吸収性物品1を図4中に示すA−Aの位置で切断した断面図である。図4および図5に示すように、吸収体2は、吸収性を有する吸収コア22、吸収コア22の内側(すなわち、着用者側)の主面を覆うトップシート21、吸収コア22の外側(すなわち、着用者側とは反対側)の主面を覆うバックシート23、および、吸収コア22の長手方向(すなわち、図4中の上下方向であり、吸収性物品1の長手方向と一致する。)のほぼ全長に亘って吸収コア22の長手方向に垂直な幅方向の両側に設けられた一対の側壁部3を備える。図4中では、吸収コア22の輪郭を太い破線にて示す。トップシート21およびバックシート23は、ホットメルト接着剤等により吸収コア22の周囲にて互いに接合され、吸収コア22の側方には側壁部3が接合される。
トップシート21は透液性の材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア22へと移動させる。トップシート21として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、トップシート21として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよく、また、開孔を有するプラスチックフィルムが利用されてもよい。
吸収コア22は、親水性繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維)に粒状の吸水性ポリマー(例えば、SAP(Super Absorbent Polymer))を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等の被覆シートにより包み込んで形成され、トップシート21を透過した水分を吸収して迅速に固定する。親水性繊維を包む被覆シートは、親水性繊維および吸水性ポリマーとホットメルト接着剤により接合されて、親水性繊維の型崩れ、および、吸水性ポリマーの脱落(特に、吸水後における脱落)を防止する。
バックシート23は、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムであり、トップシート21を透過した水分、および、吸収コア22に一旦吸収された水分が、外装シート4側にしみ出すのを防止する。着用者の快適性の観点からは、通気性を有するプラスチックフィルムがバックシート23として利用されることが好ましい。バックシート23としては、撥水性または不透液性の不織布や当該不織布の内側に撥水性または不透液性のプラスチックフィルムが積層された積層シートが利用されてもよい。バックシート23に利用される不織布は、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布であり、必要に応じて撥水処理が施されてもよい。
図4および図5に示すように、一対の側壁部3のそれぞれには、長手方向に伸びる2本の弾性糸31が接合されており、図4に示すように吸収性物品1を広げた状態では、弾性糸31は伸張状態となっている。吸収性物品1では、弾性糸31が収縮することにより、吸収体2の側方において側壁部3が着用者側に向かって立ち上がり、着用時に着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。
側壁部3は、撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)やプラスチックフィルム、あるいは、これらの複合材料により形成される。吸収性物品1の快適性向上の観点からは、側壁部3が通気性を有することが好ましい。弾性糸31としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。
図5に示すように、外装シート4は、第1シート41、および、第1シート41上に積層されてホットメルト接着剤等により第1シート41に接合された第2シート42を備える。外装シート4の第2シート42上には、吸収体2のバックシート23がホットメルト接着剤等により接合されている。本実施の形態では、第1シート41および第2シート42は、撥水性または不透液性の不織布である。なお、第1シート41および第2シート42として、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムやプラスチックフィルムと不織布との積層シートが利用されてもよいが、着用者の肌触りを向上するという観点からは、第1シート41および第2シート42は不織布により形成されることが好ましい。
図1ないし図3に示すように、外装シート4は、また、胴部開口11のエッジに沿って配置される胴部弾性部材43、一対の脚部開口12のそれぞれのエッジに沿って配置される脚部弾性部材44、胴部弾性部材43および脚部弾性部材44の間において左右方向(すなわち、幅方向)に沿って配置される前方部弾性部材45、並びに、胴部弾性部材43および脚部弾性部材44の間において左右方向に沿って配置される後方部弾性部材46をさらに備える。
図5に示すように、脚部弾性部材44は、第1シート41と第2シート42との間において、ホットメルト接着剤等により第1シート41および第2シート42に接合されている。また、胴部弾性部材43、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46も、脚部弾性部材44と同様に、第1シート41と第2シート42との間において、ホットメルト接着剤等により第1シート41および第2シート42に接合されている。
図1ないし図3に示すように、胴部弾性部材43は複数の弾性糸を含み、吸収性物品1では、これら複数の弾性糸を胴部弾性部材43と総称している。図4に示すように、胴部弾性部材43の複数の弾性糸は、外装シート4の前方部401と後方部403とに個別に設けられており、前方部401および後方部403の左右両側の部位が接合されることにより、吸収性物品1の胴部開口11(図1参照)の全周に亘って配置されることとなる。前方部弾性部材45および後方部弾性部材46も、胴部弾性部材43と同様に、それぞれ複数の弾性糸を含む。
脚部弾性部材44も、胴部弾性部材43と同様に複数の弾性糸を含む。図2に示すように、本実施の形態では、脚部弾性部材44の2本の弾性糸441が、中間部402を経由するようにして前方部401の左右に亘って配置されており、前方部401の左側では一方の脚部開口12に沿って配置され、中間部402では左右方向に沿って配置され、さらに、前方部401の右側では他方の脚部開口12に沿って配置されている。
また、図3に示すように、脚部弾性部材44の他の2本の弾性糸442も、中間部402を経由するようにして後方部403の左右に亘って配置されており、後方部403の右側では一方の脚部開口12に沿って配置され、中間部402では左右方向に沿って配置され、さらに後方部403の左側では他方の脚部開口12に沿って配置されている。そして、外装シート4の前方部401および後方部403の左右両側の部位が接合されることにより、上記4本の弾性糸が、吸収性物品1の一対の脚部開口12のほぼ全周に亘って配置されることとなる。以下の説明では、弾性糸441,442をそれぞれ、「前部脚部弾性糸441」および「後部脚部弾性糸442」という。
胴部弾性部材43、脚部弾性部材44、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46にそれぞれ含まれる複数の弾性糸としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。本実施の形態では、繊度300〜2000デシテックスの糸状部材である複数のポリウレタン糸が、ゴム系のホットメルト接着剤により第1シート41および第2シート42に接着される。なお、胴部弾性部材43、脚部弾性部材44、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46に含まれる弾性糸の第1シート41および第2シート42に対する接合方法としては、超音波圧着や熱圧着等を採用することもできる。ただし、製造の簡素化等の観点からは、ホットメルト接着剤による接着が好ましい。
胴部弾性部材43および脚部弾性部材44はそれぞれ、胴部開口11および脚部開口12の周囲に伸張状態(好ましくは、1.1倍〜5.0倍に伸張された状態)にて接合され、収縮することにより第1シート41および第2シート42を収縮させて胴部開口ギャザおよび脚部開口ギャザを形成する。前方部弾性部材45および後方部弾性部材46も同様に、外装シート4の前方部401および後方部403にそれぞれ伸張状態(好ましくは、1.1倍〜5.0倍に伸張された状態)にて接合され、収縮することにより第1シート41および第2シート42を収縮させて前方部ギャザおよび後方部ギャザを形成する。すなわち、吸収性物品1の一部である外装シート4(または、その一部)は、伸縮性を有する伸縮シートとなっている。
図6は、外装シート4を展開した状態で着用者側から見た平面図である。図6に示すように外装シート4を広げた状態(すなわち、第1シート41および第2シート42を伸張した状態)では、胴部弾性部材43、脚部弾性部材44、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46はそれぞれ伸張状態となっており、脚部弾性部材44(すなわち、前部脚部弾性糸441および後部脚部弾性糸442)は、前方部401および後方部403において、外装シート4の長手方向(すなわち、図6中の上下方向であり、吸収性物品1の長手方向と一致する。)、および、長手方向に垂直な幅方向の双方に対して傾斜する傾斜部443を備える。図6では、図示の都合上、胴部弾性部材43、脚部弾性部材44、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46をそれぞれ、細い実線にて描いている。
外装シート4では、脚部弾性部材44の2本の前部脚部弾性糸441の傾斜部443上の領域、および、2本の後部脚部弾性糸442の傾斜部443上の領域(すなわち、図6中において、二点鎖線440にて囲む領域)に、第1シート41および第2シート42を貫通する複数の切断線444が形成されている。略直線状の複数の切断線444は、前部脚部弾性糸441の傾斜部443、および、後部脚部弾性糸442の傾斜部443と複数箇所にて交差しており、各切断線444と傾斜部443との為す角度は、好ましくは、45°以上135°以下(より好ましくは、80°以上100°以下)とされる。本実施の形態では、複数の切断線444のそれぞれが、前部脚部弾性糸441の傾斜部443、および、後部脚部弾性糸442の傾斜部443と略垂直に交差する。
外装シート4では、複数の切断線444の位置にて脚部弾性部材44の2本の前部脚部弾性糸441、および、2本の後部脚部弾性糸442が切断されており、切断された前部脚部弾性糸441および後部脚部弾性糸442の細片は、第1シート41と第2シート42との間において、第1シート41および第2シート42を収縮させることなく収縮している。これにより、外装シート4では、第1シート41および第2シート42上において複数の切断線444が存在する領域440が、伸縮性を有しない非伸縮部とされる。以下の説明では、外装シート4の複数の切断線444が存在する領域440を、「非伸縮部440」という。
吸収性物品1では、外装シート4の脚部弾性部材44の一部が切断されて非伸縮部440が形成されることにより、外装シート4の脚周りの部位の着用者に対する密着性が過剰に大きくなることを防止することができ、脚部開口12(図1参照)からの排泄物の漏れを防止しつつ吸収性物品1の着用感を快適なものとしてすることができる。
ところで、パンツタイプの使い捨ておむつの着用者は、通常、いわゆるオープンタイプの使い捨ておむつ(すなわち、着用者の腹側に当接する部位と背側に当接する部位とを腰回りで止着テープ等により止着して着用するタイプの使い捨ておむつ)の着用者に比べて、使い捨ておむつを着用した状態で身体を動かすことが多く、弾性部材の伸縮性が大きいと、身体の動きにより弾性部材が肌(特に、脚の付け根部近傍の肌)に強く当たってしまうことがある。
上述のように、吸収性物品1は、外装シート4の弾性部材が部分的に切断されて非伸縮部が設けられており、弾性部材が着用者の肌に強く当たることを防止することができるため、パンツタイプの使い捨ておむつに特に適している。特に、非伸縮部440は弾性部材が肌に強く当たりやすい脚の付け根部近傍(すなわち、脚部弾性部材44上)に設けられることが好ましい。
次に、吸収性物品1の製造について説明する。図7は、吸収性物品1の製造装置9の構成を示す図である。図7に示すように、製造装置9は、吸収性物品1の外装シート4(図6参照)となる外装シート部材84を形成する外装シート形成部91、外装シート部材84上に別途形成された吸収体2を接合する吸収体接合部92、吸収性物品1の脚部開口12(図1参照)となる穴812を外装シート部材84に形成する開口形成部93、外装シート部材84を2つ折りにしてパンツ型とする折り畳み部94、および、外装シート部材84を切断して吸収性物品1を得る切断部95を備える。製造装置9では、外装シート部材84が外装シート形成部91から切断部95に向かって(すなわち、図7中の右側から左側に向かって)搬送されつつ吸収性物品1の製造が行われる。外装シート部材84は、外装シート4が幅方向に連続的につながっている連続体であり、外装シート部材84の搬送方向は、外装シート4および吸収性物品1の幅方向に対応している。
図8.Aは、外装シート形成部91を示す側面図であり、図8.Bは、外装シート形成部91を示す平面図である。外装シート形成部91は、図8.Aに示すように、外装シート4の第1シート41および第2シート42(図5参照)となる第1シート部材841および第2シート部材842がそれぞれ巻回されたロールが取り付けられるロール取付部911,912、および、第1シート部材841および第2シート部材842に接着剤(例えば、ホットメルト接着剤)を付与する接着剤供給部913,914を備え、また、図8.Aおよび図8.Bに示すように、第1シート部材841と第2シート部材842との間に弾性部材を送り出す弾性部材供給部915を備える。図8.Bでは、図示の都合上、ロール取付部911,912、接着剤供給部913,914、および、弾性部材供給部915の上方における第2シート部材842の図示を省略している。また、図8.Bでは、弾性糸843〜846を細い実線にて描いており、図8.Aでは、弾性糸843のみを描いている。
図8.Bに示すように、弾性部材供給部915は、外装シート4の胴部弾性部材43、脚部弾性部材44、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46(図6参照)となる弾性糸843,844,845,846を案内する固定ガイド9151、並びに、弾性糸844の案内位置を変更する2つの移動ガイド9152を備える。2つの移動ガイド9152は、ガイド移動機構により、外装シート部材84の搬送方向に垂直な方向(すなわち、図8.B中における上下方向)を向くガイド棒9153に沿って個別に移動する。図8.B中の下側に位置する一方の移動ガイド9152は、脚部弾性部材44の2本の前部脚部弾性糸441(図6参照)となる弾性糸844を案内し、他方の移動ガイド9152は、脚部弾性部材44の2本の後部脚部弾性糸442(図6参照)となる弾性糸844を案内する。
弾性部材供給部915では、図示省略の供給機構により、弾性糸843〜846が伸張状態にて外装シート部材84の搬送方向に送り出され、固定ガイド9151により搬送方向に平行に案内されて第1シート部材841と第2シート部材842(図8.A参照)との間に供給される。このとき、移動ガイド9152がガイド棒9153に沿って移動することにより、弾性糸844が、外装シート部材84の搬送方向および搬送方向に垂直な方向の双方に対して傾斜する方向に案内される。
外装シート形成部91は、また、図8.Aおよび図8.Bに示すように、第1シート部材841および第2シート部材842を挟んで押圧する押圧部916、および、弾性部材を部分的に切断する弾性部材切断部917を備える。図8.Aに示すように、押圧部916は、外装シート部材84の上側および下側において、外装シート部材84の搬送方向に垂直かつ外装シート部材84に平行な方向(すなわち、図8.B中における上下方向)を向く回転軸を中心として回転する2つのニップロール9161を備える。
弾性部材切断部917は、外装シート部材84の上側および下側において、外装シート部材84の搬送方向に垂直かつ外装シート部材84に平行な方向(すなわち、図8.B中における上下方向)を向く回転軸を中心として回転する回転刃9171およびアンビルロール9172を備える。回転刃9171は、図8.A中において時計回りに回転し、アンビルロール9172は反時計回りに回転する。回転刃9171には、回転軸に平行に伸びる2つの凸部9173a,9173bが設けられており、図8.Aおよび図8.Bに示す一方の凸部9173aの外側面には、外装シート4の右側の非伸縮部440に含まれる複数の切断線444(図6参照)に対応する複数の切断刃9174(図8.Bに図示)が設けられる。また、図8.Aに示す他方の凸部9173bの外側面には、外装シート4の左側の非伸縮部440に含まれる複数の切断線444(図6参照)に対応する複数の切断刃(9174)が設けられる。
図9は、吸収性物品1の製造の流れを示す図である。図7に示す製造装置9により吸収性物品1が製造される際には、まず、外装シート形成部91において、図8.Aに示すロール取付部911,912に取り付けられたロールから第1シート部材841および第2シート部材842が繰り出され、接着剤供給部913,914により第1シート部材841および第2シート部材842の片側の面に接着剤が塗布される(ステップS11)。
続いて、図8.Bに示す弾性部材供給部915により、伸張状態の弾性糸843〜846が、図8.Aに示すように、搬送方向に搬送される第1シート部材841と第2シート部材842との間に供給される。このとき、図8.Bに示す弾性部材供給部915の移動ガイド9152が必要に応じて移動することにより、弾性糸844の一部が、搬送方向および搬送方向に垂直な方向の双方に対して傾斜する傾斜部8443として第1シート部材841上に伸張状態にて配置される。弾性糸844の傾斜部8443は、図6に示す脚部弾性部材44の傾斜部443となる。
そして、図8.Aに示すように、第1シート部材841および第2シート部材842が、押圧部916の2つのニップロール9161に挟まれることにより、伸張状態の弾性糸843〜846(図8.B参照)を間に挟んで第1シート部材841上に第2シート部材842が積層されるとともに、第1シート部材841と第2シート部材842とが接合される。このとき、弾性糸843〜846も第1シート部材841および第2シート部材842に接合される(ステップS12)。
次に、弾性部材切断部917の回転刃9171およびアンビルロール9172により外装シート部材84が挟み込まれ、図8.Bに示す回転刃9171の切断刃9174により、弾性糸844の傾斜部8443が、傾斜部8443と所定の角度にて交差する複数の線に沿って第1シート部材841および第2シート部材842(図8.A参照)と共に順次切断されるとともに複数の切断線444が形成される(ステップS13)。このとき、傾斜部8443と交差する複数の線、および、当該傾斜部8443との為す角度は、好ましくは、45°以上135°以下(より好ましくは、80°以上100°以下)とされ、本実施の形態では、およそ90°とされる。
外装シート部材84では、弾性糸843〜846が接合された部位が伸縮性を有する伸縮部となり、当該伸縮部のうち、弾性糸844の傾斜部8443が部分的に切断された領域(すなわち、複数の切断線444が存在する領域)が、伸縮性を有しない非伸縮部となっている。当該非伸縮部は、図6に示す外装シート4の非伸縮部440となる。外装シート部材84は、前述のように吸収性物品1の外装シート4となる部位が連続的につながった連続体であり、一の外装シート4に相当する部位に注目すると、当該部位は、伸縮部と非伸縮部を有する伸縮シートとなっている。
外装シート部材84の形成が終了すると、外装シート部材84は、図7に示す吸収体接合部92へと搬送される。吸収体接合部92では、外装シート部材84の第2シート部材842(図8.A参照)上に接着剤が塗布され、当該接着剤上に別途形成された吸収体2が載置されて外装シート部材84に接合される(ステップS14)。続いて、開口形成部93において、複数の吸収体2の間のそれぞれの部位が部分的に切除され、脚部開口12(図1参照)となる略円形の穴812が形成される(ステップS15)。
次に、折り畳み部94において、外装シート部材84が、外装シート部材84の搬送方向に垂直な方向の中央近傍において、搬送方向に平行な折り目にて2つ折りに折り畳まれる(ステップS16)。
そして、切断部95において、外装シート4の前方部401および後方部403の幅方向の両側の部位(図6参照)に対応する部位が、ヒートシール等により接合された後、当該ヒートシールされた部位において搬送方向に垂直に切断されることにより、吸収性物品1が形成される(ステップS17)。
以上に説明したように、上記実施の形態に係る製造装置9の外装シート形成部91では、外装シート部材84(すなわち、伸縮シートである外装シート4の連続体)の弾性糸844の傾斜部8443を、当該傾斜部8443と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の線に沿って切断することにより、当該傾斜部8443が、回転刃9171の複数の切断刃9174の間隙に位置してしまうことが防止され、弾性糸844を傾斜部8443において確実に切断することができる。また、傾斜部8443と交差する複数の線、および、当該傾斜部8443との為す角度を、80°以上100°以下とすることにより、弾性糸844を傾斜部8443においてより確実に切断することができる。
その結果、必要な領域のみに伸縮性が付与された伸縮シートである外装シート4を容易に得ることができる。外装シート4は、上述のように、脚部弾性部材44の傾斜部443と45°以上135°以下(より好ましくは、80°以上100°以下)の角度にて交差する複数の切断線444を備え、外装シート4の当該複数の切断線444が存在する領域が非伸縮部440とされるため、このような外装シート4を利用して吸収性物品1を製造することにより(すなわち、外装シート4が吸収性物品1の一部とされることにより)、必要な領域のみに伸縮性が付与された吸収性物品1の製造を容易とすることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、吸収性物品1の製造では、図9に示すステップS11において、第1シート部材841および第2シート部材842のいずれか一方にのみ接着剤が塗布されてもよい。また、脚部弾性部材44となる弾性糸844の部分的な切断(ステップS13)は、第1シート部材841と第2シート部材842との接合(ステップS12)よりも後に行われるのであれば、必ずしも、外装シート部材84への吸収体2の接合(ステップS14)よりも前に行われる必要はない。
吸収性物品1では、脚部弾性部材44の形状が変更されてもよく、例えば、弾性糸844の全体が、外装シート部材84の搬送方向および搬送方向に垂直な方向の双方に対して傾斜する傾斜部とされてもよい。すなわち、ステップS12では、弾性糸844の少なくとも一部が傾斜部として第1シート部材841上に配置されていればよい。
ステップS13では、弾性糸844は、必ずしも第1シート部材841および第2シート部材842と共に切断される必要はなく、第1シート部材841および第2シート部材842の少なくとも一方と共に切断されていればよい。換言すれば、吸収性物品1の外装シート4では、第1シート41および第2シート42の少なくとも一方が複数の切断線444を備える。
吸収性物品1では、胴部弾性部材43、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46は、必ずしも第1シート41と第2シート42との間に設けられる必要はなく、例えば、第1シート41の第2シート42とは反対側の面に接合されてもよい。この場合、胴部弾性部材43、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46となる弾性糸843,845,846の接合は、必ずしも、脚部弾性部材44となる弾性糸844の接合と並行して行われる必要はなく、弾性糸844の接合前、または、弾性糸844の接合後に行われてもよい。
吸収性物品1の外装シート4では、非伸縮部440は必ずしも脚部弾性部材44の傾斜部443上のみに設けられる必要はなく、例えば、図10.Aに示すように、前部脚部弾性糸441および後部脚部弾性糸442の傾斜部443の一部、および、前部脚部弾性糸441および後部脚部弾性糸442の中間部402においておよそ幅方向に伸びる部位が複数の切断刃により切断されることにより、非伸縮部440aが形成されてもよい。
外装シート4では、非伸縮部は、必ずしも脚部弾性部材44上に設けられる必要はなく、例えば、図10.Bに示すように、胴部弾性部材43に設けられた傾斜部431が部分的に切断されることにより、非伸縮部430が形成されてもよい。また、図10.Cに示すように、前方部弾性部材45および後方部弾性部材46にそれぞれ設けられた傾斜部451,461が部分的に切断されることにより、非伸縮部450,460が形成されてもよい。
上記実施の形態では、弾性部材の傾斜部が部分的に切断されて形成された非伸縮部を有する伸縮シートは、吸収性物品1の外装シート4全体(一部と捉えられてもよい。)となっているが、吸収性物品1では、外装シート4の一部のみが個別の伸縮シートにより構成されてもよい。
また、伸縮シートは、吸収性物品1の外装シート4のみならず、例えば、吸収体2の側壁部3として利用されてもよい。この場合、伸縮シートが収縮することにより、着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。なお、伸縮シートでは、必ずしも第1シートと第2シートとが個別のシートとされる必要はなく、1枚のシート状部材を2つ折りにし、折り目の両側の部位の間に弾性部材が接合されてもよい。この場合、シート状部材の折り目の一方側の部位、および、他方側の部位が、第1シートおよび第2シートとなる。
上記のいずれの場合であっても、上記伸縮シートをパンツタイプの使い捨ておむつである吸収性物品1に利用することにより、吸収性物品1からの排泄物の漏れを防止しつつ吸収性物品1の着用感を快適なものとしてすることができる。
また、当該伸縮シートは、パンツタイプの使い捨ておむつ以外にも、いわゆるオープンタイプの使い捨ておむつや、使い捨ておむつ等の内側に取り付けられる尿取りパッド等の補助吸収具、その他、様々な吸収性物品に利用されてよい。
本発明の一の実施の形態に係る吸収性物品の外観を示す斜視図である。 吸収性物品の正面図である。 吸収性物品の背面図である。 吸収性物品を展開した状態の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 外装シートを展開した状態の平面図である。 吸収性物品の製造装置の構成を示す図である。 外装シート形成部の側面図である。 外装シート形成部の平面図である。 吸収性物品の製造の流れを示す図である。 外装シートの他の例を示す平面図である。 外装シートの他の例を示す平面図である。 外装シートの他の例を示す平面図である。
符号の説明
1 吸収性物品
2 吸収体
3 側壁部
4 外装シート
11 胴部開口
12 脚部開口
31 弾性糸
41 第1シート
42 第2シート
43 胴部弾性部材
44 脚部弾性部材
45 前方部弾性部材
46 後方部弾性部材
401 前方部
402 中間部
403 後方部
430,440,440a,450,460 非伸縮部
431,443,451,461 傾斜部
444 切断線
841 第1シート部材
842 第2シート部材
843〜846 弾性糸
8443 傾斜部
9174 切断刃
S11〜S17 ステップ

Claims (7)

  1. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートの製造方法であって、
    a)所定の搬送方向に搬送される第1シート部材上に、弾性部材の少なくとも一部を、前記搬送方向および前記搬送方向に垂直な方向の双方に対して傾斜する傾斜部として伸張状態にて配置し、前記弾性部材を間に挟んで前記第1シート部材上に第2シート部材を積層するとともに前記第1シート部材と前記第2シート部材とを接合する工程と、
    b)前記傾斜部と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の線に沿って、複数の切断刃により前記傾斜部を前記第1シート部材および前記第2シート部材の少なくとも一方と共に切断する工程と、
    を備えることを特徴とする伸縮シートの製造方法。
  2. 請求項1に記載の伸縮シートの製造方法であって、
    前記b)工程において、前記複数の線のそれぞれが前記傾斜部と80°以上100°以下の角度にて交差することを特徴とする伸縮シートの製造方法。
  3. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートであって、
    請求項1または2に記載の製造方法により製造されることを特徴とする伸縮シート。
  4. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品の一部である伸縮シートであって、
    第1シートと、
    前記第1シート上に積層されて前記第1シートに接合された第2シートと、
    前記第1シートと前記第2シートとの間において前記第1シートおよび前記第2シートに接合されるとともに収縮することにより前記第1シートおよび前記第2シートを収縮させる弾性部材と、
    を備え、
    前記第1シートおよび前記第2シートを伸張した状態において、
    前記弾性部材が、前記第1シートの長手方向および前記長手方向に垂直な幅方向の双方に対して傾斜する傾斜部を備え、
    前記第1シートおよび前記第2シートの少なくとも一方のシートが、前記傾斜部と45°以上135°以下の角度にて交差する複数の切断線を備え、
    前記複数の切断線の位置にて前記弾性部材が切断され、前記複数の切断線が存在する領域が、伸縮性を有しない非伸縮部とされることを特徴とする伸縮シート。
  5. 請求項4に記載の伸縮シートであって、
    前記複数の切断線のそれぞれが前記傾斜部と80°以上100°以下の角度にて交差することを特徴とする伸縮シート。
  6. 上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの吸収性物品であって、
    着用者の腹側および背側の肌に接する前方部および後方部の間の中間部で折り曲げられ、前記中間部を下側に向けた際の前記前方部の左右両側の部位が、前記後方部の左右両側の部位にそれぞれ接合されている外装シートと、
    前記外装シートの着用者側に取り付けられて着用者からの排泄物を吸収する吸収体と、
    を備え、
    前記外装シートが、請求項4または5に記載の伸縮シートを含み、
    前記伸縮シートの前記弾性部材が、胴部開口のエッジに沿って配置されるとともに収縮することにより胴部開口ギャザを形成する胴部弾性部材、一対の脚部開口のそれぞれのエッジに沿って配置されるとともに収縮することにより脚部開口ギャザを形成する脚部弾性部材、前記前方部において前記胴部弾性部材および前記脚部弾性部材の間に左右方向に沿って配置されるとともに収縮することにより前方部ギャザを形成する前方部弾性部材、並びに、前記後方部において前記胴部弾性部材および前記脚部弾性部材の間に前記左右方向に沿って配置されるとともに収縮することにより後方部ギャザを形成する後方部弾性部材のいずれかであることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品であって、
    前記弾性部材が前記脚部弾性部材であることを特徴とする吸収性物品。
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