次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態では、遊技機として、回胴式遊技機(スロットマシン)を例に挙げて説明するが、回転ドラム式遊技機(パチンコ機)にも適用することが可能である。
先ず、回胴式遊技機(スロットマシン)の一般的な構成について説明する。
図1に示すように、回胴式遊技機10(以下、「遊技機10」と略す)は、箱状に形成された筐体12と、筐体12の前面側を覆うようにして設けられた前面扉14と、遊技メダルを貸し出すためのメダル貸出装置16と、を備えている。前面扉14は、遊技の進行に応じた演出が行われる上段の領域18Uと、遊技メダルが払い出される下段の領域18Dと、遊技が行われる中段の領域の大きく3つの領域から構成され、さらに、中段の領域は、遊技の状態を表示するための遊技状態表示部18MAと、遊技を行うための操作部18MBと、から構成されている。
上段の領域18Uには、中央に演出表示装置20が設けられ、演出表示装置20の左右にはスピーカ22が設けられ、演出表示装置20及びスピーカ22の上方には、各種のランプ類24が設けられている。演出表示装置20は、いわゆる液晶表示装置によって構成されており、遊技の進行状況に合わせて種々の図柄を表示して演出を行うことが可能となっている。
前面扉14の中段に設けられた遊技状態表示部18MAの中央には、大きな表示窓26が設けられており、内部に設けられた3つの回胴28A、28B、28Cが回転する様子を外部から視認可能になっている。また、表示窓26の左右及び下方には、遊技の状態を表示する各種の表示パネル類30が設けられている。
前面扉14の中断下方に設けられた操作部18MBは、手前に向かって突出した形状に形成されており、上面には、遊技メダルを投入するための遊技メダル投入口32と、クレジットとして貯留されている遊技メダルを1枚だけ投入するための一枚投入ボタン34と、貯留されている遊技メダルを3枚投入するための三枚投入ボタン36などが設けられている。なお、遊技メダルの貯留とは、遊技メダルを実際に払い出す代わりにメダルの枚数を記憶しておくことをいう。また、操作部18MBの前面には、遊技メダルの投入後に回胴28A、28B、28Cの回転を開始するためのスタートレバー38と、3つの回胴28A、28B、28Cの回転をそれぞれ停止させるための回胴停止ボタン40A、40B、40Cなどが設けられている。また、操作部18MBには、上面に精算ボタン42が設けられ、前面に返却ボタン44が設けられている。ここで、精算ボタン42とは、遊技機10の内部に貯留されている遊技メダルを外部に排出する際に操作するボタンである。また、返却ボタン44とは、投入した遊技メダルが遊技機10の内部で詰まった場合に、メダルの詰まりを解消するために操作されるボタンである。
前面扉14の下段の領域18Dには、遊技メダルが排出される遊技メダル排出口46と、排出された遊技メダルを受け止めるメダル受け皿48などが設けられている。また、メダル排出口46とメダル受け皿48との間にメダル受入室50が設けられており、メダル排出口46の出口側は、このメダル受入室50に覆われているので、針金などの異物を不正に進入させて不正に遊技メダルを払い出させる行為を防止することができる。
図2に示すように、前面扉14の裏面側上部には、サブ制御基板ユニット52が設けられており、その左右にはスピーカ22が取り付けられている。サブ制御基板ユニット52の内部には、後述するサブ制御基板54が格納されており、図1に示した演出表示装置20や、各種ランプ類24、スピーカ22などを用いて行われる各種演出の制御を司っている。
前面扉14の略中央には、表示窓26が設けられており、その下方には、後述する扉基板56が格納された扉基板ユニット58が設けられ、扉基板ユニット58の下方には、投入された遊技メダルの通路となるメダルセレクタ60や、遊技メダルを遊技メダル排出口46に導くためのコインシュータ62などが取り付けられている。メダルセレクタ60は、遊技メダル投入口32から投入された遊技メダルを主に寸法に基づいて選別し、規格寸法に適合した遊技メダルだけを受け入れる機能を有している。遊技者がスタートレバー38を操作する前に遊技メダルを投入すると、遊技メダルはメダルセレクタ60によって選別され、規格を満足しているものだけがホッパー64内に投入され、規格を満たしていないメダルは、コインシュータ62を通って、遊技メダル排出口46に返却されるようになっている。これに対して、スタートレバー38が操作された後に遊技メダルが投入された場合には、メダルセレクタ60内の通路が切り換わり、投入された遊技メダルはコインシュータ62を通って、遊技メダル排出口46に返却される。また、メダルセレクタ60の内部には、図示しないメダルセンサが設けられており、寸法規格を満たして受け入れられた遊技メダルはメダルセンサによって検出され、その検出信号が後述の主制御基板66に出力されるようになっている。
また、筐体12の略中央には、3つの回胴28A、28B、28Cが設けられており、これら回胴28A、28B、28Cの上方には、遊技全体の制御を司る後述の主制御基板66が格納された主制御基板ユニット68と、各回胴28A、28B、28Cを駆動するための後述の回胴基板70が格納された回胴基板ユニット72と、が設けられている。また、3つの回胴28A、28B、28Cの下方には、リアスピーカ74が設けられ、さらにその下方には、投入された遊技メダルが集められるホッパー64や、遊技メダルを払い出すメダル払出装置76、遊技機10全体に電源を供給するための後述する電源基板82が格納された電源ユニット84などが搭載されている。そして、この電源ユニット84の前面には、遊技機10の電源を投入するための電源スイッチ86が設けられている。また、メダル払出装置76の払出口78からコインシュータ62の受入口80に向けて払い出された遊技メダルは、コインシュータ62を通って、遊技メダル排出口46から排出されるようになっている。
次に、本実施形態の遊技機10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、遊技機10には、主制御基板66を中心として、サブ制御基板54、扉基板56、回胴基板70、電源基板82などがデータのやり取り可能に接続されている。
主制御基板66は、遊技機10で行われる遊技全体の進行や演出を司る基板である。この主制御基板66は、CPU(図示省略)、ROM66A、RAM(図示省略)などがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されており、前面扉14に搭載された扉基板56から、スタートレバー38が操作されたことを示す信号を受け取って、後述する図4の遊技制御処理を実行しながら、サブ制御基板54、扉基板56、回胴基板70などに向かって制御コマンド(あるいは制御信号)を出力することにより、これら各種基板の動作を制御している。
サブ制御基板54は、CPU、ROM、RAMなどがバスによって互いにデータをやり取り可能に接続されて構成されている。また、サブ制御基板54には、各種ランプ類24や、各種スピーカ22、74、演出表示装置20、回胴バックライト92などが接続されている。ここで、回胴バックライト92とは、各回胴28A、28B、28Cの内部に設けられて、回胴28A、28B、28Cの表面に描かれた図柄を裏側から照らすライトである。サブ制御基板54は、主制御基板66から受け取った制御コマンドを解析して、各種ランプ類24、各種スピーカ22、74、演出表示装置20、回胴バックライト92にそれぞれ駆動信号を出力することにより、これらを用いた各種演出を行っている。
扉基板56には、前述したメダルセレクタ60や、貯留されている遊技メダルを投入するための各種投入ボタン34、36、回胴28A、28B、28Cの回転を開始するためのスタートレバー38、回転している回胴28A、28B、28Cを停止させるための回胴停止ボタン40A、40B、40C、貯留されている遊技メダルや投入された遊技メダルを払い出して遊技を終了するための精算ボタン42、遊技の状態を表示する各種の表示パネル30などが接続されている。また、扉基板56は、前述した主制御基板66とデータをやり取り可能に接続されている。このため、前面扉14に設けられたスタートレバー38や、回胴停止ボタン40A、40B、40C、各種の投入ボタン34、36、精算ボタン42などを操作すると、扉基板56を介して、その信号を主制御基板66に出力することが可能となっている。また、メダルセレクタ60に設けられたメダルセンサからの信号も、扉基板56を介して主制御基板66に出力される。
回胴基板70には、3つの回胴28A、28B、28Cをそれぞれ回転させるための回胴モータ88A、88B、88Cと、それぞれの回胴28A、28B、28Cの回転位置を検出するための回胴センサ90A、90B、90Cと、が設けられている。回胴基板70は、主制御基板66からの制御信号を受けることで、それぞれの回胴28A、28B、28Cを、所望の回転位置で停止させることができるようになっている。なお、各回胴28A、28B、28Cの回転制御方法については、後述する。
また、メダル払出装置76は、中継基板77を介して、主制御基板66に接続されており、主制御基板66からの制御信号に基づいて、所定枚数の遊技メダルを払い出す動作を行う。メダル払出装置76には、遊技メダルが払い出されたことを検知するために、図示しない払出センサが設けられている。遊技メダルが払い出されると、払出センサで検知して、信号が主制御基板66に出力される。
また、これら各種制御基板、および基板で消費される電力は、電源基板82から供給されている。電源基板82には100Vの交流電圧が供給されており、この電力を規定電圧の直流電圧に変換した後、それぞれの制御基板および基板に供給している。図3では、電源基板82から電力が供給される様子を破線の矢印で表している。
次に、遊技の概要について説明する。
以下では、上記の構成を有する回胴式の遊技機10において、遊技を進行するために行われる制御の内容について説明するが、その準備として、回胴式遊技機(スロットマシン)で行われる遊技の概要を説明しておく。
遊技を開始するにあたっては、遊技メダル投入口32から遊技メダルを投入して、メダルのベットを行う。ベットする遊技メダル数は、通常、1枚または3枚に固定されている。なお、遊技メダルがクレジットとして予め内部に貯留されている場合は、一枚投入ボタン34、あるいは三枚投入ボタン36を押すことにより、それぞれ1枚または3枚の遊技メダルをベットすることも可能である。
遊技メダルをベットして、スタートレバー38を操作すると、3つの回胴28A、28B、28Cが一斉に回転を開始する。それぞれの回胴28A、28B、28Cには、複数の図柄が描かれているため、回胴28A、28B、28Cが回転すると、これら図柄が変動表示されることになる。また、図1を用いて前述したように、前面扉14の前面側には、それぞれの回胴28A、28B、28Cに対応して3つの回胴停止ボタン40A、40B、40Cが設けられている。回胴28A、28B、28Cの回転中に回胴停止ボタン40A、40B、40Cを押すと、押したボタンに対応する回胴の回転が停止し、これに伴って、変動表示されていた図柄が何れかの図柄で停止表示される。このようにして、3つの回胴28A、28B、28Cの回転を停止させると、それぞれの回胴28A、28B、28Cで何れかの図柄が停止表示されて、図柄組合せが得られることになる。こうして得られた図柄組合せが、いわゆる「小役」と呼ばれる遊技役を成立させる組合せであった場合には、成立した遊技役に応じた遊技メダルが払い出される。ベットした遊技メダル数が3枚であった場合には、1枚だけベットした場合の3倍の遊技メダルの払い出しを受けることができる。
また、次の理由から、ベットする遊技メダル数が多くなるほど、遊技役を成立させ易くなっている。先ず、前面扉14に設けられた表示窓26は、各回胴28A、28B、28Cに描かれた3つの図柄を表示可能な大きさに設けられている。従って、各回胴28A、28B、28Cの回転を停止させると、それぞれの回胴28A、28B、28Cで3つずつの図柄が停止表示されることになるから、横方向には上段・中断・下段の3組の図柄組合せが得られ、斜め方向には2組の図柄組合せが得られる。このように図柄組合せが得られる方向は「ライン」と呼ばれ、結局、横方向には3ライン、斜め方向には2ラインの、合計5ラインが存在していることになる。ここで、ベットされた遊技メダルが3枚の場合は、これら5ライン全てが有効となり、何れかのライン上で遊技役の図柄組合せを揃えればよいが、1枚しか遊技メダルをベットしなかった場合は、有効なラインが限定され、他のラインで遊技役の図柄組合せが揃っても、遊技役を成立させることはできない。すなわち、ベットする遊技メダルの数が多い方が、遊技役を成立させ易くなっている。
また、遊技役には、「小役」の他に、いわゆる「ボーナス役」と呼ばれる役も設けられており、ボーナス役を成立させる図柄組合せが得られた場合には、遊技状態が遊技者に有利な状態に切り換わる。このボーナス役には、いわゆる「レギュラーボーナス役(以下では、RB役)」と「ビッグボーナス役(以下では、BB役)」とが設けられており、RB役の場合は、遊技役を成立させる図柄組合せの種類が増加し、これら遊技役が成立する確率が高くなる「RB遊技」が行われる。また、BB役の場合は、RB役よりも遊技者にとって更に有利な遊技状態、すなわち、所定枚数(例えば465枚)の遊技メダルが払い出されるまで「RB遊技」を複数回行うことが可能な遊技状態に切り換わる。その結果、BB役が成立すると、遊技者は多量の遊技メダルを獲得することが可能となる。
以上に説明したように、回胴式の遊技機10では、遊技メダルをベットしてスタートレバー38を操作することにより回胴28A、28B、28Cを一斉に回転させた後、回胴停止ボタン40A、40B、40Cを押して回胴28A、28B、28Cの回転を停止させる。そのときに得られた図柄組合せによって、遊技メダルが払い出されたり、あるいは有利な遊技状態に切り換わったりしながら遊技が進行していく。そして、BB役が成立した場合に最も多量の遊技メダルを獲得することができるから、遊技者はBB役を成立させることを常に願いながら、遊技を継続することになる。
こうした遊技の進行は、主制御基板66によって制御されている。以下では、主制御基板66が遊技の進行を制御するために行っている処理内容について説明する。
図4は、本実施例の遊技機10において主制御基板66が遊技の進行を制御するために行う遊技制御処理を示すフローチャートである。この遊技制御処理は、遊技機10に電源が投入され、更に主制御基板66や、サブ制御基板54に搭載されたROMのサムチェックや、RAMのクリアなどの初期化処理が行われた後に実行される処理である。
図4に示すように、遊技制御処理においては、まず、遊技メダルがベットされているか否かを判断する(ステップ10。以下「ステップ」を「S」と略記)。すなわち、遊技メダル投入口32から遊技メダルが投入されたか否か、あるいは一枚投入ボタン34または三枚投入ボタン36が操作されたか否かを判断する(S10)。前述したように、遊技メダル投入口32から投入された遊技メダルは、メダルセレクタ60を通過する際にメダルセレクタ60内に設けられた図示しないメダルセンサによって検出される。また、一枚投入ボタン34や三枚投入ボタン36にも接点スイッチが内蔵されており、これら投入ボタンが操作されると接点スイッチによって検出される。そして、メダルセンサや接点スイッチからの検出信号は、扉基板56を経由して主制御基板66に出力されるので、主制御基板66は、これらの検出信号に基づいて、遊技メダルがベットされたか否かを判断することができる。
S10において、遊技メダルがベットされていないと判断された場合には(S10:no)、当該判断処理(S10)を繰り返し行うことによって、遊技メダルがベットされるまで待機する。一方、遊技メダルがベットされたと判断されたら(S10:yes)、スタートレバー38が操作されたか否かを判断する(S20)。スタートレバー38には、後述する検出センサが組み込まれており、スタートレバー38を操作すると、その動きを検出することが可能となっている。主制御基板66は、この検出センサの出力に基づいて、スタートレバー38が操作されたか否かを判断することができる。そして、遊技メダルがベットされたにも拘わらず、スタートレバー38が操作されていないと判断された場合は(S20:no)、スタートレバー38が操作されるまで、かかる判断を繰り返しながら待機状態となる。一方、スタートレバー38が操作されたことが確認されたら(S20:yes)、遊技を進行させるべく、以下の一連の処理が行われる。
スタートレバー38が操作されると、直ちに内部抽選処理が行われる(S30)。かかる処理では、スタートレバー38が操作されたタイミングで内部抽選用の乱数を1つ取得して、取得した乱数に応じて、遊技役を内部的に抽選する処理を行う。前述したように遊技役が成立するためには、その遊技役に対応する所定の図柄組合せが得られるように、3つの回胴28A、28B、28Cを停止させなければならないが、それに先立って遊技機10の内部では、何れの遊技役を成立させるかの抽選が行われており、この抽選に当選しなければ、回胴停止ボタン40A、40B、40Cをどのようなタイミングで押しても、遊技役の図柄組合せで回胴28A、28B、28Cを停止させることはできないようになっている。そこで、スタートレバー38が操作されたら、先ず初めに内部抽選を行って、何れの遊技役を成立させるか、あるいは何れの遊技役も成立させないかを決定しておくのである。なお、内部抽選処理では、内部抽選用の乱数を周期的に更新しておき、スタートレバー38が操作されたタイミングに従って乱数を取得して、得られた乱数に基づいて遊技役の当否を決定している。
主制御基板66は、内部抽選処理に続いて、回胴回転始動処理を開始する(S40)。回胴回転始動処理では、所定の条件が満足されているか否かを判断して、条件が満たされている場合は、3つの回胴28A、28B、28Cを一斉に回転させる処理である。本実施形態の回胴回転始動処理では、スタートレバー38が操作され、且つ、前回に回胴28A、28B、28Cの回転が開始されてから所定時間(例えば、4.1秒)以上経過していた場合に回胴28A、28B、28Cの回転を開始することとして、各回胴28A、28B、28Cにそれぞれ設けられた回胴モータ88A、88B、88Cに対して駆動信号を出力する処理を行う。
こうして3つの回胴28A、28B、28Cを一斉に回転させたら、主制御基板66は、今度は、回胴28A、28B、28Cの回転を停止させる処理(回胴回転停止処理)を行う(S50)。かかる処理では、回胴28A、28B、28Cの回転が開始され、回転速度が一定となってから所定時間(例えば30秒)以内に回胴停止ボタン40A、40B、40Cが押されると、それぞれの回胴28A、28B、28Cで停止表示される図柄を決定した後、回胴28A、28B、28Cの回転速度を減速させて、決定した図柄の位置で回胴28A、28B、28Cを停止させる制御を行う。また、停止表示される図柄を決定する際には、先に行われた内部抽選の結果が参照され、何れの遊技役にも当選していなかった場合は、遊技役が成立する図柄組合せを避けるように、各回胴28A、28B、28Cの停止図柄を決定する。
この点について、若干の補足説明を行う。先ず回胴停止ボタン40A、40B、40Cが押されると、ボタンが押されたタイミングでの回胴28A、28B、28Cの回転位置に基づいて、それぞれの回胴28A、28B、28Cについて暫定的な停止図柄を決定する。次に、内部抽選の結果を参照して、何れの遊技役にも当選していなかった場合は、暫定的に決定した停止図柄が、何れかの遊技役を成立させる図柄組合せになっているか否かを判断する。そして、何れの遊技役を成立させる図柄組合せでも無かった場合は、暫定的に決定した停止図柄をそのまま採用して、最終的な停止図柄として決定する。暫定的な停止図柄が、何れかの遊技役を成立させる図柄であった場合には、遊技役が成立しないように停止図柄を変更して、変更後の図柄を最終的な停止図柄として決定する。
一方、内部抽選によって何れかの遊技役に当選していた場合は、暫定的に決定した停止図柄によって当選した遊技役が成立するか否かを判断する。そして、当選した遊技役を成立させることが出来る場合は、暫定的な停止図柄をそのまま最終的な停止図柄として決定する。これに対して、暫定的に決定した停止図柄によっては、当選した遊技役を成立させることが出来ない場合は、次のような処理を行う。先ず、暫定的に決定した停止図柄を少しずらすことで、当選した遊技役を成立させることが可能か否かを判断する。ずらすことの可能なコマ数は、一般的には4コマ以内に設定されている。そして、暫定的な停止図柄を所定コマ数の範囲内で修正すれば、当選した遊技役を成立させることが出来る場合は、遊技役が成立するように停止図柄を修正して、最終的な停止図柄として決定する。しかし、所定コマ数の範囲内でずらしただけでは、当選した遊技役を成立させる図柄組合せとすることが出来ない場合は、暫定的な停止図柄を修正することなく、そのまま採用して、最終的な停止図柄として決定する。
図4に示した回胴回転停止処理(S50)では、以上のようにして、各回胴28A、28B、28Cでの停止図柄を決定し、決定した位置でそれぞれの回胴28A、28B、28Cを停止させる処理を行う。なお、以上は、回胴28A、28B、28Cの回転速度が一定速度に達してから所定時間(例えば30秒)以内に、回胴停止ボタン40A、40B、40Cが押された場合について説明したが、所定時間が経過しても回胴停止ボタン40A、40B、40Cが押されない場合には、時間が経過した時点でボタンが押されたものとして、上述した処理が行われる。
以上のようにして、3つの回胴28A、28B、28Cを停止させたら、主制御基板66は、入賞が成立しているか否かを判断する(S60)。ここで、「入賞」とは、内部抽選で遊技役に当選した後、その遊技役を成立させる図柄組合せが、有効ライン上に停止表示されることをいう。回胴回転停止処理(S50)において説明したように、内部抽選では遊技役に当選していても、回胴停止ボタン40A、40B、40Cを押すタイミングによっては、その遊技役に対応する図柄組合せが得られるとは限らない。そこで、主制御基板66は、回胴28A、28B、28Cの回転を停止させた後、内部抽選で当選した遊技役の入賞が成立しているか否かを判断するのである。
何れかの入賞が成立したと判断された場合(S60:yes)には、主制御基板66は、入賞した遊技役の種類を特定する(S70)。その後、入賞した遊技役に応じた枚数の遊技メダルを払い出す処理(メダル払出処理)を実行する(S80)。かかる処理は、主制御基板66の内部で払い出すべき遊技メダルの枚数を求めた後、主制御基板66からメダル払出装置76に対して制御信号を出力することにより行われる。メダル払出装置76は、受け取った制御信号に基づいて、所定枚数の遊技メダルの払い出しを行う。
メダル払出処理(S80)が終了すると、次に、入賞した遊技役がボーナス役であるか否かが判断される(S90)。入賞した遊技役がボーナス役である場合(S90:yes)には、ボーナス遊技処理を実行する(S100)。その後、S10に戻って、上述した一連の処理を実行する。ここで、ボーナス遊技処理とは、所定回数(例えば、12ゲーム)の遊技が行われるか、所定回数だけ入賞が成立するまで(例えば、8回入賞するまで)の間、遊技役を成立させる図柄の組合せが増加し、そして、内部抽選で当選する確率も高い確率に設定されている。このため、ボーナス遊技処理では、遊技者は多量の遊技メダルを獲得することが可能であり、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。
次に、本発明の要部である回胴ユニットについて説明する。
図5及び図6に示すように、回胴ユニット1は、収納ボックス122と、収納ボックス122に回転可能となるように設けられた各回胴28A、28B、28Cと、を備えている。
そこで、各回胴28A、28B、28Cの具体的な構成について説明する。
なお、以下においては、各回胴28A、28B、28Cのうち、1つの回胴28Aを例にとって説明する。
図7乃至図15に示すように、回胴28Aは、円筒状の回胴本体100と、回胴本体100を支持する骨組112と、を備えている。図9乃至15に示すように、回胴本体100は、回胴本体100の外周面でありリール帯104Aが貼り付けられるリール帯取付部110と、リール帯取付部110の径方向内側に空間部Mを介して設けられた円筒状の固定支持部120と、を備えている。換言すれば、固定支持部120、空間部M、リール帯取付部110がそれぞれ回胴本体100の径方向に沿って設けられた構成となっている。また、空間部Mには、挿入補強部材130が挿入可能となっている。この挿入補強部材130の厚み寸法は、空間部Mの高さ寸法Tと略同じ寸法となるように設定されている。また、挿入補強部材130の幅方向寸法は、空間部Mの幅方向寸法と略同じ寸法となるように設定されている。また、挿入補強部材130は、円筒状に形成されており、固定支持部120の外周面に沿うように空間部Mに挿入されている。なお、本実施形態の挿入補強部材130は、空間部Mに挿入することでリール帯取付部110を径方向外側に張り出させることができるものならどのような材質でも良い。例えば、プラスチック製樹脂や金属などが挙げられる。また、挿入補強部材130の幅方向寸法を空間部Mの幅方向寸法よりも挿入が可能な程度に大きく形成しておいても良い。また、挿入補強部材130は、板状に形成され、固定支持部120の外周面の一部である円弧上に沿って挿入されるようにしてもよい。なお、図11、12、15は、図9のA−A間で切断した図である。また、図10、13、14は、図9に示す回転体本体100から挿入補強部材130を抜き取った状態におけるA−A間で切断した図である。
また、図17に示すように、挿入補強部材130の幅方向一方側端部Lから幅方向他方側端部Rにかけて徐々に肉厚が厚くなるように構成してもよい。この構成によれば、空間部Mに挿入補強部材130を挿入すると、リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rを幅方向一方側端部Lと比較して大きく径方向外側に張り出させることが可能となる。
ここで、図10乃至図15に示すように、リール帯取付部110の幅方向一方側端部Lは、骨組112と接続されている。また、リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rは、骨組112で支持されておらず自由端となっている。また、固定支持部120の幅方向一方側端部Lは、リール帯取付部110と同様に、骨組112と接続されている。また、固定支持部120の幅方向他方側端部Rは、骨組112で支持されておらず自由端となっている。このように、リール帯取付部110及び固定支持部120は、幅方向一方側端部Lが骨組112で支持されており、所謂、片持ちの状態となっている。
また、リール帯取付部110、固定支持部120及び骨組112は、プラスチック樹脂で一体形成されている。なお、リール帯取付部110、固定支持部120及び骨組112は、それぞれ同じ材質で構成されている場合に限られず、それぞれ別の材質で構成されていてもよい。例えば、リール帯取付部110は、プラスチック樹脂で構成され、骨組112及び固定支持部120は、金属で構成されていてもよい。
ここで、固定支持部120は、リール帯取付部110と比較して撓み難い性質を持っている。換言すれば、固定支持部120は、リール帯取付部110よりも強度が高くなるように設定されている。例えば、固定支持部120とリール帯取付部110とが同じ材質で構成されていれば、固定支持部120の厚み寸法をリール帯取付部110の厚み寸法と比較して大きくするように設定することで、固定支持部120の強度が増し、挿入補強部材が空間部Mに挿入された場合でも、固定支持部120がリール帯取付部110よりも撓み難くなる。また、固定支持部120とリール帯取付部110とが別の材質で構成されていれば、固定支持部120を構成する材質を金属とし、リール帯取付部を構成する材質をプラスチック樹脂などとすることにより、両者の強度に差を持たせることができる。
また、リール帯取付部110、固定支持部120及び挿入補強部材130は、透明で光を透過する性質の光透過性樹脂で構成されている。これにより、固定支持部120の径方向内側から回胴バックライト92などにより光を出射すると、光が固定支持部120、挿入補強部材130及びリール帯取付部110を透過してリール帯104Aに照射する。これにより、リール帯104Aの裏面側からリール帯104Aに光を照射させることができる。
なお、リール帯取付部110、固定支持部120及び挿入補強部材130は、平面視にて格子状に形成されていることが好ましい。格子状に形成することにより、リール帯取付部110、固定支持部120及び挿入補強部材130に隙間を形成することができるため、回胴バックライト92からの光の障害を軽減して、リール帯104Aに照射させることができる。また、同時に、格子状とすることにより、リール帯取付部110、固定支持部120及び挿入補強部材130の強度を維持することができる。
また、図7及び図8に示すように、回胴本体100に取り付けられた骨組112は、主として、4つのアーム部114と、回胴ボス部116と、からなっている。そして、アーム部114は、回胴ボス部116と回胴本体100の外周部とを接続するように組み付けられている。また、回胴ボス部116には、先端部が略直角に折れ曲がって全体として断面L次状となっているインデックス(被検出部)118が取り付けられている。回胴28Aが回転すると、回胴ボス部116が回転するとともに、インデックス118も回転するようになっている。
回胴ボス部116の中心部には、デバイス取付板124に固定された回胴モータ88Aのモータ軸89Aが接続固定されている。このため、回胴モータ88Aが回転駆動されると、その駆動力が骨組112を介して回胴本体100に伝達され、回胴28Aが回転するようになっている。なお、回胴モータ88Aとして、ステッピングモータが用いられている。また、回胴モータ88Aのモータ軸89Aは、ステンレス鋼で構成されている。この回胴モータ88Aは、回胴本体100の数(本実施形態では3個)だけ設けられており、1つの回胴モータ88Aにより1つの回胴28Aが回転駆動されるようになっている。
デバイス取付板124は、回胴28Aの近傍に位置している。このデバイス取付板124には、インデックス118の折れ曲がった先端部の通過を検出する回胴センサ90Aが取り付けられている。なお、回胴センサ90Aは、回胴28Aが回転してインデックス118が通過したことを検出する光センサで構成されている。
また、回胴本体100の径方向内側には、リール帯104Aに対して光を照射する回胴バックライト92が設けられている。回胴バックライト92の発光制御は、サブ制御基板54を介して行われる。回胴バックライト92は、前面扉14に形成された表示窓26と対向するように位置決めされており、回胴バックライト92により裏面側から光が照射されたリール帯104Aの図柄が表示窓26を通して遊技者に視認可能となっている。
ここで、各リール帯104A、104B、104Cに表示された図柄(識別情報)について説明する。以下の説明では、リール帯104Aを例にとり説明する。図16に示すように、リール帯104Aには、リール帯長手方向に沿って複数の図柄(識別情報)が隣接するようにして表示されている。本実施形態では、リール帯104A、104B、104Cにはリール帯長手方向に沿って合計21個の図柄が表示されている。各図柄には、番号0から20まで付されており、この番号に基づいて、回胴28Aの回転が制御される。なお、各リール帯104A、104B、104Cは、ポリエチレンテレフタレート(PET)でそれぞれ構成されている。これらの各リール帯104A、104B、104Cがリール帯取付部110の外周面(表面)に、糊や接着剤などにより取り付けられている。
図16に示す各リール帯104A、104B、104Cは、有端の帯状の形状であり、これをリール帯取付部110の表面に取り付ける場合には、リール帯取付部110の外周面に巻き付けていく必要がある。各リール帯104A、104B、104Cをリール帯取付部110の外周面に巻き付けた後、リール帯104A、104B、104Cの長手方向両端部同士をオーバーラップさせて接着する。これにより、各リール帯104A、104B、104をリール帯取付部110に容易に取り付けることができる。なお、この構成において、平板状の挿入補強部材130を適用する場合には、リール帯104A、104B、104Cの長手方向両端部(図柄が描かれていない部分)同士がオーバーラップした部分の径方向内側の空間部に挿入補強部材130が位置するように設定することが好ましい。この場合には、挿入補強部材130は、遊技者から見ることができないので、意匠性を向上させることができ、また、回胴バックライト92から出射された光が挿入補強部材130に干渉されても、その光はリール帯104A、104B、104Cに描かれた図柄に照射されることはないので、図柄が暗くならず図柄に悪影響を与えることがない。
なお、各リール帯104A、104B、104Cは、有端の帯状の形状に限られるものではなく、無端の環状(ベルト状)のものを適用することができる。無端の環状部材である各リール帯104A、104B、104Cは、リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rから挿入するようにして取り付けることが好ましい。
次に、回胴本体100への各リール帯104A、104B、104Cの取り付け及び取り外しの方法について説明する。なお、以下の説明では、各リール帯104Aを例に挙げて説明する。
先ず、リール帯104Aが図16に示すような有端の帯状部材である場合の回胴本体100への取付方法及び回胴本体100からの取外方法について説明する。
図10に示すように、先ず、リール帯取付部110と固定支持部120との間に形成された空間部Mに挿入補強部材130を挿入する。図11に示すように、空間部Mに挿入補強部材130を挿入すると、リール帯取付部110は、挿入補強部材130から押圧力が作用するので、挿入補強部材130の厚みに相当する分だけ径方向外側(図11中矢印W方向)に張り出すようになる。なお、このとき、固定支持部120にも、挿入補強部材130から押圧力が作用するが、固定支持部120はリール帯取付部110よりも強度が高く撓み難いので、固定支持部120はほとんど撓まず、その分だけ、リール帯取付部110が大きく撓んで径方向外側に向かって変形することになる。その後、図12に示すように、リール帯104Aをリール帯取付部110に巻き付ける。リール帯104Aをリール帯取付部110に巻き付ける際には、空間部Mには挿入補強部材130が配置されているので、リール帯取付部110の強度が高くなる。このため、リール帯104Aをリール帯取付部110に巻き付ける際に、リール帯取付部110に圧力が作用しても、リール帯取付部110が径方向内側に撓み難くなるので、リール帯104Aの巻き付けが容易になる。このように、有端の帯状部材であるリール帯104Aをリール帯取付部110に容易に取り付けることができる。
ここで、図17に示す挿入補強部材130を空間部Mに挿入すると、挿入補強部材130からリール帯取付部110の幅方向他方側端部Rに作用する押圧力がリール帯取付部110の幅方向一方側端部Lに作用する押圧力と比較して大きくなる。これにより、リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rを大きく径方向外側に張り出させることができる。リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rは自由端となっており、自重などにより径方向内側に撓み易くなる傾向があるが、図17に示す挿入補強部材130を用いることにより、リール帯取付部110の幅方向他方側端部Rを幅方向一方側端部Lと比較して半径方向外側に大きく変形させて、リール帯取付部110の外周面を水平に維持することができる。
一方、リール帯取付部110に取り付けられた有端の帯状部材であるリール帯104Aを取り外す場合には、リール帯取付部110に巻き付けられたリール帯104Aは長手方向両端部が接続されている状態となって無端の環状部材になっているので、先に、空間部Mに挿入された挿入補強部材130を空間部Mから引き抜く。挿入補強部材130を空間部Mから引き抜くと、リール帯取付部110は、径方向内側から挿入補強部材130により支持されることがないため、容易に撓むことが可能となる。その後、リール帯取付部110を径方向内側に撓ませて、リール帯104Aをリール帯取付部110の幅方向に移動させて幅方向他方側端部Rから取り外す。このように、リール帯取付部110を径方向内側に撓ませているので、もともと有端の帯状部材のリール帯104Aが無端の環状部材になっていた場合でも、リール帯104Aを容易に取り外すことができる。
次に、リール帯104Aが無端の帯状(ベルト状)部材である場合の回胴本体100への取付方法及び回胴本体100からの取外方法について説明する。
無端の環状部材であるリール帯104Aをリール帯取付部110に取り付ける場合には、図13に示すように、リール帯取付部110と固定支持部120との間に形成された空間部Mに挿入補強部材130を挿入していない状態で、リール帯104Aをリール帯取付部110の外周面に装着する。このとき、リール帯取付部110と固定支持部120との間に形成された空間部Mには挿入補強部材130が挿入されていないので、リール帯取付部110を径方向内側に撓ませることができる。リール帯取付部110を径方向内側に撓ませて、リール帯104Aをリール帯取付部110の外周面に装着することになるため、リール帯104Aをリール帯取付部110に容易に装着することができる。そして、図14に示すように、リール帯104Aをリール帯取付部110に装着した後に、リール帯取付部110と固定支持部120との間に形成された空間部Mに挿入補強部材130を挿入する。図15に示すように、空間部Mに挿入補強部材130を挿入すると、リール帯取付部110と固定支持部120の両方には挿入補強部材130から押圧力が作用することになるが、固定支持部120の方がリール帯取付部110よりも撓み難いので、リール帯取付部110が挿入補強部材130の厚みに相当する分だけ径方向外側(図15中矢印W方向側)に大きく張り出すことになる。これにより、リール帯取付部110に装着したリール帯104Aに張力を作用させることができる。このように、無端の環状部材であるリール帯104Aを容易に取り付けることができる。
一方、リール帯取付部110の外周面に取り付けられた無端の環状部材であるリール帯104Aを取り外す場合には、先ず、空間部Mに挿入されている挿入補強部材130を空間部Mから引き抜く。挿入補強部材130を空間部Mから引き抜くと、リール帯取付部110の径方向内側への撓み変形が可能となる。その後、リール帯取付部110を径方向内側に撓ませて、リール帯104Aをリール帯取付部110の幅方向に移動させてリール帯取付部110の幅方向他方側端部Rから取り外す。このように、リール帯取付部110を径方向内側に撓ませているので、リール帯104Aをリール帯取付部110から容易に取り外すことができる。
以上のように、特に、無端の環状部材であるリール帯をリール帯取付部110に取り付け、あるいは無端の環状部材のリール帯をリール帯取付部110から取り外す場合には、リール帯取付部110を径方向内側に変形させるタイミングと、リール帯をリール帯取付部110に装着するタイミングと、をずらすことができるため(従来技術のように両者の作業を同時に行う必要がないため)、リール帯の着脱作業を容易に行うことができる。
次に、本実施形態の遊技機の変形例について説明する。
なお、上記実施形態の遊技機と重複する構成については同符号を付し、その説明を適宜省略する。
図18及び図19に示すように、リール帯取付部110の幅方向一方側端部Lには径方向外側に突出する第1突起部132が形成されており、挿入補強部材130の幅方向他方側端部Rに径方向外側に突出する第2突起部134が形成されている。そして、挿入補強部材130が空間部Mに挿入された状態で、第2突起部134がリール帯取付部110の幅方向他方側端部Rに接触しつつリール帯取付部110の径方向外側に突出するように構成されている。リール帯取付部110の外周面に取り付けられたリール帯104Aは、その幅方向両端部が各突起部132、134に接触している。
この変形例によれば、リール帯取付部110の外周面に取り付けられたリール帯104Aの幅方向両端部が各突起部132、134に接触しておりその幅方向の移動が規制されているため、回胴本体100が回転している場合でも、リール帯104Aがリール帯取付部110の幅方向に対して位置ずれすることを防止できる。
なお、上記実施形態では、遊技機として、回胴式遊技機(スロットマシン)を想定して説明したが、回胴式遊技機(スロットマシン)に限られるものではない。例えば、所定の図柄が表示された識別情報表示部材を回転ドラムの外周部に取り付ける回転ドラム式遊技機や、演出用図柄を記した識別情報表示部材を取り付ける演出用回転体を有したパチンコ遊技機におけるセンター役物等にも本発明を容易に適用することが可能である。