JP2008148621A - モズクを陸上で養殖する養殖方法と、モズクの胞子の培養方法。 - Google Patents
モズクを陸上で養殖する養殖方法と、モズクの胞子の培養方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】
本発明は、海藻類のモズクを陸上で養殖する為に培養池と養殖池を設置し、培養池ではモズクの胞子を形成させこれを培養する。この培養池にモズクの胞子が着床が容易な各種素材網を海中に浸け、モズクの胞子が各種素材網に着床した後、素材網を養殖池に移すと胞子が発芽して30〜40センチに成長するが、このモズクを収穫する養殖方法である。
【解決手段】
従来のモズクの養殖方法は海中でモズクを養殖していたが、海中での養殖は毎年のように天候や自然現象に左右され、モズクの出来不出来がこの年の収穫量に大きく影響する。
このモズクを陸上に設備を設けて養殖すれば、天候等の自然現象に関係なく、年間を通して養殖できるという大きな利点があり、高齢者や婦女子でも安定してモズクを生産できる。
【選択図】 図1
本発明は、海藻類のモズクを陸上で養殖する為に培養池と養殖池を設置し、培養池ではモズクの胞子を形成させこれを培養する。この培養池にモズクの胞子が着床が容易な各種素材網を海中に浸け、モズクの胞子が各種素材網に着床した後、素材網を養殖池に移すと胞子が発芽して30〜40センチに成長するが、このモズクを収穫する養殖方法である。
【解決手段】
従来のモズクの養殖方法は海中でモズクを養殖していたが、海中での養殖は毎年のように天候や自然現象に左右され、モズクの出来不出来がこの年の収穫量に大きく影響する。
このモズクを陸上に設備を設けて養殖すれば、天候等の自然現象に関係なく、年間を通して養殖できるという大きな利点があり、高齢者や婦女子でも安定してモズクを生産できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、モズクを陸上で養殖する為の設備を設置し、この設備でモズクの胞子を培養する培養池や、モズクを養殖する養殖池の製造方法に関する。
海藻類を養殖する方法は公知の事実であるが、わが国で生産されているモズクは主に沖縄県で養殖され、沖縄県の亜熱帯気候と太平洋の黒潮の海流を利用して養殖している。
モズクが成長する段階でモズクの藻体(茎)から新しい胞子が形成されるが、藻体より形成されたモズクの胞子は海中を浮遊しながら海底の珊瑚の欠片や貝殻、瓦礫等に着床する。
モズクの胞子は遊走子と呼ばれ、海中を浮遊している遊走子が珊瑚の欠片等に着床しやがて発芽する。この胞子は発芽後3〜4ヶ月経過すると30〜40センチの藻体に成長する。
漁師がモズクを養殖する方法に、海中に浮遊している胞子を集めて養殖する方法と、モズクの藻体から直接採苗する方法とがある。
漁師は主にモズクの胞子を海中から集める方法を用いているが、この方法では海底に小石やビニール.シートを沈めておき、小石やビニールシートにモズクの胞子が着床した時期を見て、陸地に設置してある培養池に移す。
培養池でモズクの胞子を培養するが、胞子が増殖したら培養池にナイロン製のモズク網を浸けて胞子を着床させる。次に胞子が着床した養殖網を海中に移し本格的な養殖を始めるが、海中では深さ3乃至5メートルの海底の砂地に打ち込んである鉄筋に養殖網を結束する。
モズクの養殖する漁師は、毎年10月頃より陸地に培養池を設置し、培養池に海中で採取したモズクの胞子を移して培養する。培養池で培養したモズクの胞子を養殖用のモズク網に着床させ、この網を海中に移して翌年の1月頃から5月の下旬頃まで養殖するが、海中で発芽した胞子は30〜40センチの藻体に生長する。
漁師の海中での養殖作業は、作業船より潜水具を着けて海に潜り網の張り具合や網に付着している雑草を除去する。又モズクの収穫の時期になると作業船に収穫用の吸引ポンプを設置してモズクを網より収穫する。
モズクの収穫する期間は10〜20日と比較的に短かく、この収穫の時期を逸すると、モズクは1〜2日で網から切れ海中に流失する事もある。
これらの段階を経てモズクは成長し収穫されるが、この養殖期間中に海水の温度が25度以上になると、藻体は網から離れ消滅する。
これらの段階を経てモズクは成長し収穫されるが、この養殖期間中に海水の温度が25度以上になると、藻体は網から離れ消滅する。
モズクが生育する期間はおよそ6ヶ月で、この期間に季節風が吹き荒れる2月から3月頃の季節になると、海底に設置してある養殖網は藻体が付いたまま波で流されたりする。又モズクの成長する時期に日照不足や長雨等の天候不順の日が続くと、モズク網に着床しているモズクの成長が止まり、モズクの収穫ができないという事態が往々にして発生する。このようにモズクの収穫はその年の天候次第である。
本発明者は、モズクが成長する時期に遭遇する悪天候や日照不足等の自然現象に関係なく、モズクを年間を通して安定して収穫する為に、モズクを陸上にて養殖する技術とその設備を開発した。
これまでのモズクの養殖方法が海中で養殖する技法であるのに対し、本発明ではモズクを陸上に設置した培養池でモズクの胞子を培養し、養殖池ではモズクの胞子を発芽させこれを養殖する新しい技術である。
モズクを新技術で養殖する方法として、海中から取水する事ができる場所を陸地に選び、この場所に風雨を防ぐ為の簡易な建物を構築する。
建物内に培養池や養殖池を設置し、培養池で常時モズクの胞子を培養し、養殖池ではモズクを年間に複数回養殖する。
モズクを陸上で養殖する培養池や養殖池の広さは、養殖作業が容易な幅約2メートル平方チメートル、深さ約1.2メートルの池を設置する。この養殖池にモズクの胞子が着床した網目状の素材の養殖網を浸けて養殖する。
陸上の養殖池では、モズクの胞子が着床した網目状の養殖網を水中に平面に浸けて養殖するが、1面の養殖池に90センチ角の素材網4枚設置して、8〜10キログラムのモズクを収穫する事ができる。
この網目状の養殖網を、直立型や直径約30センチ、高さ60センチの丸型や角型の立体型に加工し、養殖池内に9〜12本を縦位置に設置して養殖すると、養殖網を平面に敷設して養殖する場合と比較し、胞子の着床面積が3〜4倍に広まり、1面の養殖池で15〜20キロのモズクを収穫する事ができる。
これを海中で養殖する場合のモズクの収穫量を比較すると、海中では1枚の養殖網(巾1.8メートル、長さ18メートル)から1回に60〜80Kgが収穫される。しかし海中で養殖する回数は年に1回、場所によって年に2回と限られた回数しか収穫する事ができず、収穫量もその年の天候に左右される。
これに対し陸上でのモズクの養殖では、年間を通して5〜6回養殖することができ、1面の養殖池から平均50〜60キログラムを収穫する事ができる。
これに対し陸上でのモズクの養殖では、年間を通して5〜6回養殖することができ、1面の養殖池から平均50〜60キログラムを収穫する事ができる。
モズクは、海水に含まれているミネラル当の栄養分を吸収し成長するが、海中での太陽の光を利用して光合成を繰り返しながら成長する。
モズクを陸上で養殖する為に、広さ2平方メートル、深さ1.2メートルのステンレス製の養殖池を使用して実験した。
この養殖池にモズクの胞子が発芽後60日経過した素材網を、水深約90センチの深さに水平に設置してモズクの成長を観察した。
この養殖池にモズクの胞子が発芽後60日経過した素材網を、水深約90センチの深さに水平に設置してモズクの成長を観察した。
外気温22度、建物内の温度24度、海水温20度の養殖池から養殖中のモズクの藻体10本を選び計測した。計測ではおよそ16.5センチの藻体が24時間経過後の生育状況を計測したところ、10本の藻体が全て約3.5センチ伸び、約20センチに成長していた。
この結果からモズクは日照時間や気候等の環境に合致した環境の中で成育すると1日に3〜4センチも生長し、この成長する時期と環境を持続させる事によって収穫量を多くする事が出来ることが判明した。
モズクを海中で養殖する方法と陸上での養殖方法とを比較すると、作業方法と労働条件に大きな差がある。
海中養殖ではその日の天候等を見て作業船を使用し、この作業船から海に潜り作業するが、陸上養殖ではその日の天候等に関係なく建物内での作業である。
又陸上の養殖作業では建物内での作業が主で就業時間が一定している為、高齢者や婦女子でも作業する事ができる。
海中養殖ではその日の天候等を見て作業船を使用し、この作業船から海に潜り作業するが、陸上養殖ではその日の天候等に関係なく建物内での作業である。
又陸上の養殖作業では建物内での作業が主で就業時間が一定している為、高齢者や婦女子でも作業する事ができる。
モズクを陸上で養殖する適地として、太平洋の黒潮が流れる温暖な海域の、海水温が18〜24度の海水を汲み揚げる事が出来る場所が最適で、モズクはこの海水温に適応して成長する。
モズクを陸上で養殖するのに適した海域として、国内では沖縄県が最も適した地域で、この地域の海流にはモズクの栄養になるミネラル分が多量に含まれ、この海水を陸上に設置した培養池や養殖池に給水する。
モズクの養殖には太陽の光が大いに影響するが、この為建物には太陽の光を透視できる屋根材を使用する。
屋根材としてアクリル板(ポリカボンネット)を使用し、又室内の温度が高くなる夏場に備え、天井の下部に黒い遮蔽ネットを張り、更に換気装置を設置して室内温度を調整する事が必要である。この建物の内部に培養池や養殖池を配置する。
屋根材としてアクリル板(ポリカボンネット)を使用し、又室内の温度が高くなる夏場に備え、天井の下部に黒い遮蔽ネットを張り、更に換気装置を設置して室内温度を調整する事が必要である。この建物の内部に培養池や養殖池を配置する。
培養池や養殖池の広さや大きさに特に基準はないが、作業に適した広さとして約2平方米、水深は約1.2メートルの深さがあれば良好である。
培養池や養殖池を製造する材料として、コンクリート製のブロックや、アクリル製の樹脂、グラスフアイバー製、ステンレス製等の材料を使用する。
コンクリート製のブロックやアクリル製の樹脂、グラスフアイバー等は、加工が簡単で製造し易く、又これらの材料は海水に含まれている塩分等で材料が腐敗し難いという利点がある。
しかしコンクリート製のブロック等の材料を使用した培養池や養殖池は、この池の底面や側面が太陽の光を反射しない為、モズクの成長に必要な太陽の光合成が出来ない欠点がある。
しかしコンクリート製のブロック等の材料を使用した培養池や養殖池は、この池の底面や側面が太陽の光を反射しない為、モズクの成長に必要な太陽の光合成が出来ない欠点がある。
ステンレス製の養殖池等は、特殊なステンレス製の材料を使用して海水に含有している塩分からの腐敗を防ぐことが出来、又屋根材にアクリル板のポリカボンネット等を使用して、太陽光が培養池や養殖池の底面等で反射するように設置する。
この太陽の反射光がモズクの成長に大きく影響し、モズクが光合成を繰り返しながら藻体の成長を早める事が出来る。
この太陽の反射光がモズクの成長に大きく影響し、モズクが光合成を繰り返しながら藻体の成長を早める事が出来る。
モズクの養殖には海水の温度は18度から24度位が適温であるが、これ以上の海水温になるとモズクの成長が止まり、藻体は流失してしまう恐れがある。
海水の温度が25度以上に上昇する6月初旬から10月中旬頃までは、モズクは胞子を形成せず、又発芽することがない為、モズクの培養や養殖に不適な海水温度であることが判明した。
海水の温度が25度以上に上昇する6月初旬から10月中旬頃までは、モズクは胞子を形成せず、又発芽することがない為、モズクの培養や養殖に不適な海水温度であることが判明した。
実験の結果、室内に海水の温度を調整する機器を設置し、機器内の室温を20度から22度に設定して、これにモズクの胞子を入れた海水入りのペットボトルを置いて胞子が形成されるのを観察した。
観察の結果、実験10日後よりモズクの胞子は増殖を繰り返し、30日後にはペットボトル内の海水が茶褐色になるまで胞子は増殖した。
この結果からモズクの胞子が形成される海水温は18度から24度位が適温で、中でも20〜22度の海水温が最適の温度であることが判明した。
観察の結果、実験10日後よりモズクの胞子は増殖を繰り返し、30日後にはペットボトル内の海水が茶褐色になるまで胞子は増殖した。
この結果からモズクの胞子が形成される海水温は18度から24度位が適温で、中でも20〜22度の海水温が最適の温度であることが判明した。
沖縄県でモズクを陸上で養殖するには、海水の温度が25度以上になる時期の6月初旬から10月中旬頃までは、海水冷却調整機を使用して海水の温度を24度以下に設定し、この海水を使用してモズクを養殖する。
又1〜2月の海水の温度が低くなる季節では、海水の温度を18〜24度の適温に上げることによって、モズクは年間を通して養殖する事が出来る。
又1〜2月の海水の温度が低くなる季節では、海水の温度を18〜24度の適温に上げることによって、モズクは年間を通して養殖する事が出来る。
モズクを陸上で養殖する方法として、取水した海水を一旦貯水タンクに貯水し、この貯水タンク内に紫外線殺菌装置等を設置し、海水内に生殖している雑菌等を死滅させ、この殺菌処理した海水を培養池や養殖池に給水する。
更にこの海水を1〜2ミクロンのフイルターを通して魚貝類の稚魚や卵、海藻の種子類を除去した海水を培養池や養殖池に給水する。
又海水を培養池や養殖池に給水する量として、培養池や養殖池内を24時間に1回程度循環できる水量であれば良い。
更にこの海水を1〜2ミクロンのフイルターを通して魚貝類の稚魚や卵、海藻の種子類を除去した海水を培養池や養殖池に給水する。
又海水を培養池や養殖池に給水する量として、培養池や養殖池内を24時間に1回程度循環できる水量であれば良い。
課題を解決する手段
モズクを生産する漁師は地域の漁業組合に所属し、関係する県よりモズク養殖の認可を受けて養殖に従事している。
これに対しモズクを陸上で養殖する者は、地域の漁業組合に所属していない人等誰でも、この養殖事業に参画する事ができる。
モズクを生産する漁師は地域の漁業組合に所属し、関係する県よりモズク養殖の認可を受けて養殖に従事している。
これに対しモズクを陸上で養殖する者は、地域の漁業組合に所属していない人等誰でも、この養殖事業に参画する事ができる。
海中でのモズクの養殖には、漁師は作業船に潜水作業用の空気送風設備、モズク収穫用の吸引式のポンプ等を取り揃え作業に従事する。
これに対し、モズクを陸上で養殖する作業には、作業船や潜水用具等は全く必要とせず、海水を取水する事が出来る陸上に建物や培養池.養殖池等の設備を設置するだけで養殖作業に従事する事ができる。
これに対し、モズクを陸上で養殖する作業には、作業船や潜水用具等は全く必要とせず、海水を取水する事が出来る陸上に建物や培養池.養殖池等の設備を設置するだけで養殖作業に従事する事ができる。
モズクを陸上で養殖するためには、建物内にモズクの胞子を培養する培養池等を設置するが、この培養池でモズクの藻体(造胞体)より良好なモズクの胞子のみを選別することが出来、この選別した藻体(造胞体)の胞子を培養する。
本発明ではモズクの胞子を培養池で培養するが、この培養池で培養中のモズクの胞子から新たな胞子(造胞子)が形成される。更に形成された胞子から新しいモズクの胞子が次々と形成されるが、このように次々と形成されたモズクの胞子を利用しモズクを年間を通して養殖する新技術である。
培養池で培養したモズクの胞子を各種の素材網に着床させ、これを養殖池に移して養殖するが、素材網に使用する各種の材料として珊瑚の欠片や植物の竹製品、草木の表皮等を利用する。
又これらの素材網を立体型に加工して養殖池に設置すれば、素材網を平面的に設置する方法と比較して、胞子が付着する網の面積が3〜4倍に広まり収穫する量も多くなる。
又これらの素材網を立体型に加工して養殖池に設置すれば、素材網を平面的に設置する方法と比較して、胞子が付着する網の面積が3〜4倍に広まり収穫する量も多くなる。
陸上に設置した培養池や養殖池には貯水タンクで殺菌処理した新鮮な海水を給水しているが、この海水が培養池や養殖池内を循環している間に、胞子が着床した素材網から新しいモズクの胞子が形成される。
これらのモズクの胞子は、培養池や養殖池内を浮遊し循環しながら養殖網等に着床するが、モズクの胞子は培養池等の排水口より海水と共に排出される。
これらのモズクの胞子は、培養池や養殖池内を浮遊し循環しながら養殖網等に着床するが、モズクの胞子は培養池等の排水口より海水と共に排出される。
貯水タンクより培養池や養殖池に海水が給水された海水は、培養池や養殖池を循環して排水口を通して排出されるが、この排水口にモズクの胞子を集めるフイルターを設置しておくと、フイルターで集めたモズクの胞子は養殖用の胞子として再利用する事ができる。
このように陸上の培養池や養殖池ではモズクの胞子を何回も利用する事ができるが、この胞子の再利用することがモズクを陸上にて養殖する事の決め手になる。
モズクの胞子が容易に着床できる素材網として、従来のナイロン製の網の他に新たに珊瑚の欠片や貝殻、植物を利用した竹製の笊眼状の網、棕櫚の表皮、植物性の紐を網目状に編んで使用する。
網目の大きさは既製の養殖網が15センチか角の大きさであるのに対し、竹製の笊眼状等の網目は5〜10センチの大きさがあればモズクの胞子は着床するのに容易である。
網目の大きさは既製の養殖網が15センチか角の大きさであるのに対し、竹製の笊眼状等の網目は5〜10センチの大きさがあればモズクの胞子は着床するのに容易である。
海中での養殖では、養殖用のモズクの網に海苔用のナイロン製の網を代用しているが、この網目の大きさは15センチ幅の網を使用している。
実験の結果、モズクの胞子が着床後発芽し、藻体に成長するのに適した網目の大きさは5〜10センチ角で、この網目ではモズクの胞子が密集することもなく、成長も早く収穫量も多いことが判明した。
実験の結果、モズクの胞子が着床後発芽し、藻体に成長するのに適した網目の大きさは5〜10センチ角で、この網目ではモズクの胞子が密集することもなく、成長も早く収穫量も多いことが判明した。
このように陸上でモズクの胞子が着床する素材網の大きさとして、培養池や養殖池から判断して作業が容易な大きさに加工する事が望ましい。
培養池や養殖池の底面に空気が泡状に噴出する装置や海水循環機を設置し、海水を循環させると同時にモズクの胞子が必要とする酸素等が多く含まれる。
更に培養池等の底面にモズクの胞子が着床し易い珊瑚の欠片や小石等を沈めておくと、胞子が素材網に着床するのを早めることが出来る。
更に培養池等の底面にモズクの胞子が着床し易い珊瑚の欠片や小石等を沈めておくと、胞子が素材網に着床するのを早めることが出来る。
モズクを海中で養殖する場合、モズクの胞子が着床不十分な養殖網を海中に張っておくとモズクの収穫量が少ない原因となる。又海中の作業ではモズクの胞子が着床不十分な養殖網を引き揚げたり、新しく胞子を培養した養殖網と交換する事は容易でない。
これに対し陸上での養殖では、モズクの胞子が不着床の素材網があれば、胞子が着床した素材網と交換して養殖する事が出来る為、収穫量を安定させる事ができる。
一例として培養池の広さが概ね2メートル角、深さが1.2メートルの養殖池では、養殖池の底面から約20センチの深さの場所に180センチ角の網状の台を設置し、この網状の台に作業が容易なように、巾90センチ角に加工した素材網4面を設置して、この素材網に胞子を着床させると作業が容易である。
又この素材網を丸型や角型の立体型に加工してモズクの着床率を高くしてモズクの収穫率を高めることができる。
又この素材網を丸型や角型の立体型に加工してモズクの着床率を高くしてモズクの収穫率を高めることができる。
培養池や養殖池の底面には空気供給措置と海水循環装置を設置して、素材網に着床したモズクの胞子に常時新鮮な海水や空気が送られ、胞子の発芽を促がしモズクの成長を早める事が出来る。
養殖池で養殖中のモズクからモズクの胞子から次々と新しい胞子が形成されるが、この新しいモズクの胞子を素材網に着床させる事によって、収穫する量を高めることが出来る。
従来のモズクを海中で養殖する技術と、陸上でモズクを養殖する技術を比較すると次のような効果がある。
モズクを海中で養殖する漁師は養殖作業に作業船を使用し、この作業船に潜水用器材、空気送風装置、モズクの収穫用吸引ポンプ等一式を揃えて養殖に従事している。
これに対し陸上養殖では、漁師以外の者でもモズクの養殖事業に参加する事が可能で、陸上養殖では海中での養殖作業に必要な作業船や潜水道具等を必要としない。
これに対し陸上養殖では、漁師以外の者でもモズクの養殖事業に参加する事が可能で、陸上養殖では海中での養殖作業に必要な作業船や潜水道具等を必要としない。
モズクを海中で養殖する漁師は、船上で作業する作業員1名、海に潜りモズクを収穫する潜水作業員1名の最低2名以上でチームを編成し作業に従事する。
これに対し陸上での養殖では、培養池や養殖池での作業に対し、作業員1〜2名がこの養殖作業に従事する。
又陸上でのモズクの収穫作業は、モズク網を養殖池の上部まで引き揚げるだけの作業で、高齢者や婦女子でもモズクを収穫する事ができる。
これに対し陸上での養殖では、培養池や養殖池での作業に対し、作業員1〜2名がこの養殖作業に従事する。
又陸上でのモズクの収穫作業は、モズク網を養殖池の上部まで引き揚げるだけの作業で、高齢者や婦女子でもモズクを収穫する事ができる。
海中で養殖する漁師は、毎年のように天候等に左右され、収穫するモズクの量は天候次第である。
これに対し陸上養殖では、天候に左右されることがなく安定したモズクの量を収穫する事が出来る。
これに対し陸上養殖では、天候に左右されることがなく安定したモズクの量を収穫する事が出来る。
モズクを海中で養殖し収穫するには、毎年1回場所によって年に2回が限度である。
これに対し陸上養殖では、年間を通して5〜6回生産し収穫する事が可能である。
これに対し陸上養殖では、年間を通して5〜6回生産し収穫する事が可能である。
海中での養殖方法でも陸地に設置した培養池でモズクの胞子を培養し、胞子が養殖網に着床した時期に海中に打ち込んである鉄筋にモズク網を張り養殖するが、海中ではモズク網に付着した胞子が発芽したことを確認する事は容易ではない。
これに対し陸上養殖では、培養池で培養したモズクの胞子が素材網に十分に着生し発芽した事を確認した後、この素材網を養殖池に移して養殖するので収穫量が安定する。
これに対し陸上養殖では、培養池で培養したモズクの胞子が素材網に十分に着生し発芽した事を確認した後、この素材網を養殖池に移して養殖するので収穫量が安定する。
海中で養殖する場合でも海中でモズクの胞子が形成されるが、この胞子は海中を浮遊するだけでモズクの養殖に利用することができない。
これに対し陸上養殖では、培養池や養殖池で養殖中の藻体や胞子から新たな胞子が形成され、この新たな胞子を利用してモズクを養殖する事が出来る。
これに対し陸上養殖では、培養池や養殖池で養殖中の藻体や胞子から新たな胞子が形成され、この新たな胞子を利用してモズクを養殖する事が出来る。
海中で養殖する漁師は、連日海に潜り網の張り具合やモズク網に雑草が付着してモズクの生長を阻害する雑草等を除去する作業をしなければならない。
これに対し陸上での養殖では無菌の海水等を使用している為、雑草等を除去する作業が少なく、又雑草等の除去作業にモズク網を養殖池の水面まで引き揚げるだけで雑草を除去する事が出来る。
これに対し陸上での養殖では無菌の海水等を使用している為、雑草等を除去する作業が少なく、又雑草等の除去作業にモズク網を養殖池の水面まで引き揚げるだけで雑草を除去する事が出来る。
陸上で養殖する為の培養池や養殖池には、新しく形成されたモズクの胞子が多数増殖し浮遊している。この海水中に浮遊しているモズクの胞子を排水口のフイルターで集め、魚貝類の餌料としても利用する事が出来る。
モズクを海中で養殖する場合、陸地の培養池で培養したモズクの胞子を海苔用のナイロン製の網に着床させ養殖している。
これに対し陸上養殖では、モズクの胞子を着生させる素材網を季節にあった素材網を交換して使用すれば、モズクの胞子を容易に着床させる事ができる。
これに対し陸上養殖では、モズクの胞子を着生させる素材網を季節にあった素材網を交換して使用すれば、モズクの胞子を容易に着床させる事ができる。
海中での養殖では、モズクを収穫する時期として、毎年4月頃より5月頃までの間で、この収穫したモズクを冷凍保存又は塩蔵にして保存し出荷している。
これに対し、陸上で養殖して収穫したモズクは一年中旬のモズクとして生のまま全国の消費地に出荷する事が出来る。
これに対し、陸上で養殖して収穫したモズクは一年中旬のモズクとして生のまま全国の消費地に出荷する事が出来る。
モズクを旬な時期に消費地に届ける為に、公知の「活モズクの製造方法」で加工したモズクであれば、常温で1年以上保存可能な状態で出荷することが出来る。
本発明は海中でモズクを養殖するのに対し、陸上にてもモズクを養殖して、その経済的効果をあげる為のものである。
図1は本発明を製造工程順に示すフローチャートである。
本発明は、海中でのモズクの養殖作業に時間と労力が必要であるのに対し、陸上での養殖では陸上に設備を設け、この設備を使用してモズクの藻体から形成される胞子を培養するが、この胞子を養殖池で養殖して生産する工程である。
本発明は、海中でのモズクの養殖作業に時間と労力が必要であるのに対し、陸上での養殖では陸上に設備を設け、この設備を使用してモズクの藻体から形成される胞子を培養するが、この胞子を養殖池で養殖して生産する工程である。
以下、本発明の活用例を図1に基づいて説明する。
図1のaは、モズクを陸上にて養殖する為の場所を選定する。
図1のbは、陸上にて養殖する設備として簡易な建物を設置する。
図1のcは、建物の屋根材には太陽光を取り入れる事が出来る材料を使用する。
図1のdは、建物内外に海水を取水出来る設備を設ける。
図1のeは、取水した海水を貯蔵タンクに貯水して殺菌し雑草の種を除去する。
図1のfは、建物内にモズクを養殖する為の培養池や養殖池を設置する。
図1のgは、取水した海水をモズクの養殖に適した水温に調整して培養池や養殖
池に給水する。
図1のhは、藻体等から形成されたモズクの胞子を集め、培養池にて培養する。
図1のiは、培養池にモズクの胞子が着床し易い素材網を加工し、胞子を着床させる。
図1のjは、モズクの胞子が素材網に着床後、この素材網を養殖池に移す。
図1のkは、養殖池では海水を循環させながらモズクの胞子の成長を促がす。
図1のLは、養殖池で成長したモズクを収穫する.
図1のaは、モズクを陸上にて養殖する為の場所を選定する。
図1のbは、陸上にて養殖する設備として簡易な建物を設置する。
図1のcは、建物の屋根材には太陽光を取り入れる事が出来る材料を使用する。
図1のdは、建物内外に海水を取水出来る設備を設ける。
図1のeは、取水した海水を貯蔵タンクに貯水して殺菌し雑草の種を除去する。
図1のfは、建物内にモズクを養殖する為の培養池や養殖池を設置する。
図1のgは、取水した海水をモズクの養殖に適した水温に調整して培養池や養殖
池に給水する。
図1のhは、藻体等から形成されたモズクの胞子を集め、培養池にて培養する。
図1のiは、培養池にモズクの胞子が着床し易い素材網を加工し、胞子を着床させる。
図1のjは、モズクの胞子が素材網に着床後、この素材網を養殖池に移す。
図1のkは、養殖池では海水を循環させながらモズクの胞子の成長を促がす。
図1のLは、養殖池で成長したモズクを収穫する.
図1
a 陸上にモズクを養殖する場所を選定する。
b 陸上にモズクを養殖する設備として簡易な建物を設置する。
c 建物の屋根材には太陽光を取り入れる事が出来る材料を使用する。
d 陸上に海水を取水する設備を設ける。
e 取水した海水を貯蔵タンクに貯水し、これを殺菌する。
f 建物内にモズクを養殖する為の培養池や養殖池を設置する。
g 取水した海水をモズクの養殖に適した水温に調整して培養池や養殖
池に給水する。
h 藻体から形成されたモズクの胞子を集め、これを培養池にて培養する。
i 培養池にモズクの胞子が着床し易い素材網に加工して胞子を着床させる。
j モズクの胞子が素材網に着床後、この素材網を養殖池に移す。
k 養殖池では海水を循環させながらモズクの胞子の成長を促がす。
L 養殖池で成長したモズクを収穫する.
a 陸上にモズクを養殖する場所を選定する。
b 陸上にモズクを養殖する設備として簡易な建物を設置する。
c 建物の屋根材には太陽光を取り入れる事が出来る材料を使用する。
d 陸上に海水を取水する設備を設ける。
e 取水した海水を貯蔵タンクに貯水し、これを殺菌する。
f 建物内にモズクを養殖する為の培養池や養殖池を設置する。
g 取水した海水をモズクの養殖に適した水温に調整して培養池や養殖
池に給水する。
h 藻体から形成されたモズクの胞子を集め、これを培養池にて培養する。
i 培養池にモズクの胞子が着床し易い素材網に加工して胞子を着床させる。
j モズクの胞子が素材網に着床後、この素材網を養殖池に移す。
k 養殖池では海水を循環させながらモズクの胞子の成長を促がす。
L 養殖池で成長したモズクを収穫する.
Claims (6)
- 海藻類のモズクを陸上で養殖する事を特徴とするモズクの養殖方法。
- 海藻類のモズクを陸上で養殖する方法として培養池と養殖池を設置するが、この培養池と養殖池を用いてモズクを養殖する事を特徴とするモズクの養殖方法。
- 請求項2に記載する海藻類のモズクを養殖する為に培養池と養殖池を設置し、培養池で培養した胞子を網目状の素材に着床させるが、モズクの胞子を着床させる素材として珊瑚の破片や貝殻、網目状に加工したプラスチック製品、植物の竹製品や草木の表皮及び紐状の材料を網目状に加工して胞子を着床させる。
この網目状に加工した素材網にモズクの胞子を着床させ、モズクを養殖する事を特徴とする素材網の製造方法。 - 請求項3に記載する海藻類のモズクを養殖する為に、培養池でモズクの胞子を網目状の素材網に着床させるが、網目状の素材網を直立型や丸型、角型等の立体型に加工してモズクの胞子が着床する素材網の面積を広くする。この網目状の素材網を直立型や丸型、角型等の立体型に加工して、モズクの胞子を着床させることを特徴とする立体型素材網の製造方法。
- モズクを陸上で養殖する為に培養池でモズクの胞子を培養するが、培養中のモズクから新たなモズクの胞子が形成されるが、培養池で新たに形成された胞子を活用して常時モズクの胞子を培養する。このモズクの胞子を年間を通して常時形成させる事を特徴とするモズクの胞子の培養方法。
- 請求項4に記載する海藻類のモズクを養殖する為に、培養池で培養したモズクの胞子が着床した各種素材網を養殖池に移し養殖すると、モズクは年間を通して複数回収穫する事ができる。この養殖池でモズクを年間を通して復数回養殖して収穫する事を特徴とするモズクの養殖方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104585011A (zh) * | 2014-11-27 | 2015-05-06 | 宁波大学 | 一种促进坛紫菜壳孢子附着萌发的方法 |
KR20200099698A (ko) * | 2019-02-15 | 2020-08-25 | 재단법인 제주테크노파크 | 용암해수로 순치 배양한 우뭇가사리를 이용한 항비만 건강기능식품 기능성 원료의 제조 방법 |
JP2021045120A (ja) * | 2019-09-12 | 2021-03-25 | 理研食品株式会社 | モズクの盤状体から直立体を発芽させる方法 |
-
2006
- 2006-12-18 JP JP2006339404A patent/JP2008148621A/ja not_active Withdrawn
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