JP2008146693A - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに、裏打ち層の異方性磁界(Hk)を向上させて、軟磁性裏打ち層起因のスパイクノイズを抑制し、信号対雑音比(SNR)を向上させた磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【解決手段】非磁性基板上に、軟磁性裏打ち下層、非磁性金属層、および軟磁性裏打ち上層を順次積層して軟磁性裏打ち層を形成する工程と、前記軟磁性裏打ち層上に垂直磁気記録層を形成する工程とを含み、上記非磁性金属層を形成した後、その表面を、2〜100at%の酸素を含有するガスに曝露する。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種磁気ディスク装置に搭載される垂直磁気記録媒体の製造方法に関し、特に、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに、高品質な磁気記録媒体が得られる、当該製造方法に関する。
磁気記録方式の一例としては、媒体基板面に平行な方向であり、かつ、記録ヘッド走行方向に沿って磁化情報が記録、再生される、長手磁気記録方式が知られている。
近年、磁気記録再生装置の大容量化の要請に伴い、磁気記録媒体の記録密度の向上が要請されているが、記録密度を向上させると、媒体上に占める1記録ビットの面積が小さくなる。このため、媒体中の磁気記録層上の磁化状態が熱的に不安定になる、熱減磁現象が顕著に生じる。
したがって、長手磁気記録方式に代わって、熱減磁現象が比較的生じ難い磁気記録方式である垂直磁気記録方式が提案されている。このような垂直磁気記録方式を用いることにより、記録密度を100〜200Gb/in程度とすることができる。
垂直磁気記録媒体は、一般に、基板上に、少なくとも軟磁性材料からなる裏打ち層と、硬磁性材料からなる磁気記録層とを形成した積層体である。磁気記録層は、磁気ヘッドの使用により発生する磁界によって情報を記録する役割を担う。裏打ち層は、磁気ヘッドから発生する磁界を集中させるため、即ち垂直記録に必要である、垂直方向に急峻なヘッド磁界を得るために必要であり、記録分解能の向上、および再生出力の増大といった役割を担う。
このような構造の垂直磁気記録媒体には、軟磁性材料からなる裏打ち層中に磁壁が形成され、この磁壁が原因で、スパイクノイズが生ずるといった問題がある。具体的なスパイクノイズ発生のメカニズムは、以下のとおりである。
即ち、基板上に形成される裏打ち層は、軟磁性材料からなるため、異方性が小さい。このため、裏打ち層の内外周端部においては、静磁エネルギーを減少させるべく、還流磁区が発生する。還流磁区の発生に伴い、磁化の方向が揃った領域の境界として出現する磁壁は、裏打ち層の実用程度の膜厚において、スピンが膜厚面と垂直な方向に回転するブロッホ型である。このため、スピンの回転挙動に基づいて、磁壁の上下端には、垂直方向の磁極が現れ、この磁極を起点として発生する垂直方向の漏洩磁界が再生ヘッドに作用し、これがスパイクノイズの原因となる。
従って、垂直磁気記録媒体の低ノイズ化のためには、裏打ち層の内外周端部における磁壁形成を抑制する必要がある。軟磁性材料からなる裏打ち層の磁壁形成の制御については、以下の技術が開示されている。
特許文献1には、ベース上に下地の軟磁性層と硬磁性層を生成してなり、上記軟磁性層を2層以上の多層膜で形成してなる垂直磁気記録媒体が開示されている。
特許文献2には、非磁性基板と、その上に設けられた軟磁性裏打ち層および垂直磁化記録層とからなり、上記軟磁性裏打ち層が、CoB膜を用い、該膜を非磁性膜で少なくとも2層以上に分断して成る垂直磁気記録媒体が開示されている。
特開平1−128226号公報 特開平7−85442号公報
特許文献1,2に開示の技術では、円板状の基板に裏打ち層を形成するに際し、裏打ち層を複数の軟磁性膜によって非磁性金属層を挟んだ構造とし、裏打ち層の主要部分である軟磁性膜の磁化方向を互いに180°異ならせて反強磁性的に結合させている。また、スパッタリングの際には、回転したマグネトロンの磁場を使用する。これらの結果、磁化方向は、基板の半径方向に揃う結果となり、スパイクノイズの原因となる磁壁の発生が抑制される。
なお、裏打ち層を、上下に位置する軟磁性膜間に非磁性金属層を挟んだサンドイッチ構造とすると、軟磁性膜間には、それらの結合力の指標とみなすことができる交換結合磁界が生じる。交換結合磁界は、非磁性金属層の膜厚の増大に伴い減衰し、また、交換結合磁界の、反強磁性的な結合力が最大となる非磁性金属層の膜厚は、使用する非磁性金属層の電子構造、および結晶配向性に依存する。このため、これらの要素を適宜設計変更することで、交換結合磁界を増大させ、スパイクノイズの発生をさらに抑制し、磁気記録媒体の品質を向上させることができる。
近年では、上記のようなサンドイッチ構造の裏打ち層を有する、垂直磁気記録媒体をさらに高品質なものとすべく、軟磁性裏打ち層に起因するスパイクノイズを抑制して、さらなる高密度化に必要不可欠な信号対雑音比(以下、単に「SNR」とも称する)の向上が強く要請されている。
軟磁性裏打ち層に起因したスパイクノイズを抑制する具体的手段、即ちSNRを向上させる手段として、裏打ち層の特性を評価するパラメータである異方性磁界(以下、単に「Hk」とも称する)を高めることが効果的である。Hkは、軟磁性膜の飽和磁化(Ms)、および膜厚、ならびに非磁性金属層の膜厚に依存する軟磁性膜間の結合力等により決定される他、形成プロセスまたは層構成にも依存する。また、SNRは、Hkを高める、すなわち交換結合磁界を高めることで抑制されるスパイクノイズにも依存する。
層構成に着眼してHkを高める手法として、裏打ち層の上下層となる軟磁性膜を反強磁性薄膜とし、交換結合を利用して磁化をピン止めする方法が知られている。しかしながら、十分大きなHkを得るためには、裏打ち層の成膜後に数分から数時間の熱処理を施す必要がある。また、層構成に着眼してHkを高める他の手法として、複数の軟磁性層と反強磁性層とを何層も積層することによって、裏打ち層を得る方法が知られている。しかしながら、このような複数層の形成は、製造方法が複雑となるのみならず、割高となり、生産性において問題がある。
本発明の目的は、上記諸問題を解決すべく、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに、裏打ち層の異方性磁界(Hk)を増加させる、すなわち交換結合磁界を増加させ、軟磁性裏打ち層に起因するスパイクノイズを抑制することで、磁気記録媒体の信号対雑音比(SNR)を向上させる、磁気記録媒体の製造方法を提供することにある。
本発明は、非磁性基板上に、軟磁性裏打ち下層、非磁性金属層、および軟磁性裏打ち上層を順次積層して軟磁性裏打ち層を形成する工程と、上記軟磁性裏打ち層上に垂直磁気記録層を形成する工程とを含み、上記非磁性金属層を形成した後、その表面を、2〜100at%の酸素を含有するガスに曝露する、磁気記録媒体の製造方法に関する。本発明の磁気記録媒体の製造方法は、特別な層構成を採用せず、しかも、複雑で割高な工程を経ずに、軟磁性裏打ち層の異方性磁界(Hk)を向上させ、その結果、磁気記録媒体のSNRを向上させるという製造方法である。このような製造方法においては、上記軟磁性裏打ち下層の膜厚を10〜500nmとし、上記非磁性金属層の膜厚を0.1〜5nmとし、上記軟磁性裏打ち上層の膜厚を10〜500nmとすることが望ましい。また、当該製造方法においては、上記非磁性金属層を、Cu、Ru、Rh、Pd、およびReから選択された単体、もしくはこれら単体を含む合金、またはこれら単体もしくは合金を主体とする材料から形成することが望ましい。さらに、当該製造方法には、上記軟磁性裏打ち層上に非磁性下地層を形成する工程、および/または上記垂直磁気記録層上に保護層を形成する工程をさらに含ませることができる。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、軟磁性膜間に非磁性金属層を挟んだサンドイッチ構造を採用することで、大きな外部磁場に対して裏打ち層の磁壁形成の抑止を行い、スパイクノイズを抑制することができる方法である。上記スパイクノイズの抑制し、SNRを向上させることを、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに実現することができる。このため、本発明は、簡易かつ低廉な方法により、従来に比べて極めて優れた品質を有する磁気記録媒体を得ることができるという利点を有する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<磁気記録媒体>
図1は本発明の製造方法により得られた垂直磁気記録媒体の一例を示す断面図である。同図に示す垂直磁気記録媒体10は、非磁性基板12上に、軟磁性裏打ち層14、非磁性下地層16、垂直磁気記録層18、保護層20、および液体潤滑層22を順次積層した積層体である。
非磁性基板12は、強化ガラスまたは結晶化ガラスのような各種のガラス基板の他、NiPメッキを施したアルミニウムなどの金属基板、シリコン、またはプラスチックなど用いることができる。なお、基板12の厚みは、基板剛性を確保しつつ慣性モーメントを大きくしすぎないために、0.1〜2mmとすることが好ましい。
軟磁性裏打ち層14は、軟磁性裏打ち下層14a、非磁性金属層14b、および軟磁性裏打ち上層14cを含み、これらが順次形成された構造をなす。軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち上層14cは、結晶性のNiFe合金、センダスト(FeSiAl)合金、または非晶質のCoZrNb等のCo合金を用いることができる。これに対し、非磁性金属層14bは、Cu、Ru、Rh、Pd、およびReから選択された単体、もしくはこれら単体を含む合金、またはこれら単体もしくは合金を主体とする材料から形成することが好ましい。特に、Ruを使用することが、良好な交換結合磁界が得られる点で好ましい。
このように、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち上層14cにより、非磁性金属層14bを挟み込んだ構造では、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち上層14cの磁化容易軸を、非磁性基板12の面と平行であって、かつ互いに180°異なる向きに配向させることができる。このような配向態様によれば、非磁性金属層14bを挟んだ両層14a,14c同士の磁化が、逆向きかつ反強磁性的結合するため、その結合強度以下の外部磁化を印加しても磁化の向きは変化しない。従って、軟磁性層14全体においては、磁壁が生じず、スパイクノイズの発生を抑制できる。
また、軟磁性裏打ち層14の各層14a〜14cの好適な膜厚は、以下のとおりである。即ち、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち下層14cの膜厚は、記録ヘッドの構造および特性によって最適値が変化するが、10〜500nmとすることが、生産性を高める観点から好ましい。
非磁性金属層14bの膜厚は、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち下層14cの磁化が非磁性基板12の面と平行で互いに180°異なる方向に配向され、かつ、高強度に結合するように、適宜選択する必要がある。このような観点に鑑み、非磁性金属層14bの膜厚を0.1〜5nmとすることが好ましい理由は以下のとおりである。
即ち、非磁性金属層14bの膜厚を0nmから徐々に増大していくと、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち上層14cの磁化容易軸が非磁性基板12の面と平行で互いに同じ方向に配向される結合(強磁性的な結合)と、非磁性基板12の面と平行で互いに180°異なる方向に配向される結合(反強磁性的な結合)とが、交互に現れる。例えば、非磁性金属層14bとしてRuを用いた場合、Ruの膜厚が0nmから0.3nm付近では軟磁性裏打ち下層14aと軟磁性裏打ち上層14cとは強磁性的に、0.3nm付近から1.2nm付近では反強磁性的に、1.2nm付近から1.8nm付近では強磁性的に、そして1.8nm付近から3.0nm付近では反強磁性的に結合する。このように、非磁性金属層14bの膜厚増大に伴い、強磁性的結合と反強磁性的結合とが周期的に現れるため、適切な膜厚を選択すれば、軟磁性裏打ち下層14aおよび軟磁性裏打ち上層14cを反強磁性的に結合させることが可能である。しかしながら、その結合強度は、非磁性金属層14bの膜厚が増加するに従い減少する。結合強度が高いほど外部磁場耐性が大きいことから、高い外部磁場耐性を得るためには、可能な限り膜厚を小さくすることが必要である。以上の観点から、非磁性金属層14bの膜厚の上限値は、5nmとすることが好ましい。
これに対し、非磁性金属層14bの適切な膜厚は、非磁性金属層14bに用いる材料に依存するが、ハードディスクドライブ中の浮揚磁場に対して十分な耐性を確保するためには、少なくともその膜厚を0.1nm以上とする必要がある。このような観点から、非磁性金属層14bの膜厚の下限値は、0.1nmとすることが好ましい。
非磁性下地層16は、後述する磁気記録層18の結晶配向性および結晶粒径を好適に制御する役割を担う。このため、非磁性下地層16は、垂直磁気記録層18を構成する元素群および結晶構造に適合した元素、膜厚を選択することが肝要である。例えば、磁気記録層18が六方晶系であるCoCr系の層である場合には、記録層を下地層からエピタキシャル的に成長させるために、同じく六方晶系であるRu、Re、およびOs等の金属およびそれらの合金を用いることが好ましい。なお、非磁性下地層16の厚みは、電磁変換特性、特にSNRと金属の溶出との兼ね合いの観点から、5〜50nmとすることが好ましい。
垂直磁気記録層18は、非磁性基板12に対して垂直方向に磁気異方性を有する膜であれば、特に限定されるものではないが、CoPt系合金を用いることが好ましい。特にCoPt合金にCr、Ni、Ta等を添加することが、媒体ノイズの低減、すなわちSNRの向上の点でさらに好ましい。
なお、垂直磁気記録層18として六方最密充填構造であるCo合金系の材料を用いる場合には、磁化の容易軸がC軸であるため、当該構造のC軸が層面に垂直方向に配向していることが必要である。また、垂直磁気記録層18の厚みは、電磁変換特性、特にSNRとオーバーライト特性との兼ね合いの観点から、2〜30nmとすることが好ましい。
保護層20は、記録媒体を記録再生ヘッドによって再生等する際に、垂直磁気記録層18の損傷を防止する役割を担い、例えば、炭素を主成分とする保護膜とすることができる。これらの保護膜の中でも、CVD(Chemical Vapor Deposition)にて形成したDLC(Diamond Like Carbon)膜を用いることが、ヘッドの浮上性および、対環境性の点で好ましい。
なお、保護層20および/または液体潤滑剤22を使用する場合には、これらの形成または塗布後に、積層体を部分的に圧縮することが、ヘッドの浮上性の向上の点で好ましい。
以上に示す各構成要素を含む、本発明の製造方法により得られた垂直磁気記録媒体は、後述の製造方法の欄で説明するように、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに、軟磁性裏打ち層の異方性磁界(Hk)、すなわち交換結合磁界を増加させることで、磁気記録媒体の信号対雑音比(SNR)を向上させたものである。このため、図1に示す記録媒体は、従来に比べて極めて優れた品質を有するものである。
<磁気記録媒体の製造方法>
図2は本発明の磁気記録媒体の製造方法の各工程を順次示す断面図である。
(軟磁性裏打ち層形成工程)
本発明の製造方法においては、まず、図2(a)〜(c)に示すように、非磁性基板12上に軟磁性裏打ち層14を形成する。軟磁性裏打ち層14の形成は、これらの図に従い、軟磁性裏打ち下層14a、非磁性金属層14b、および軟磁性裏打ち上層14cを順次形成する。
まず、非磁性基板12上に軟磁性裏打ち下層14aを積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。特に、均一性、成膜速度の観点から、マグネトロンスパッタ法を用いることが好ましい。また、マグネトロンスパッタ法を用いる場合には、スパッタ条件を制御性の観点から直流放電とすることが好ましく、また膜密度を上げるためにスパッタ圧力を低く設定することがさらに好ましい。例えば、スパッタ圧力を5mTorr以下とすることで、Coが媒体表面に析出し、対環境性が劣化する「Coコロージョン」が抑制できるという効果が得られる。
次いで、図2(b)に示すように、軟磁性裏打ち下層14a上に非磁性金属層14bを積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。特に、均一性、成膜速度の観点から、マグネトロンスパッタ法を用いることが好ましい。また、マグネトロンスパッタ法を用いる場合には、スパッタ条件を制御性の観点から直流放電とすることが好ましく、また膜密度を下げるためにスパッタ圧力を高く設定することがさらに好ましい。
さらに、このようにして積層した非磁性金属層14bの表面を、酸素を含有するガスに曝露する。この曝露プロセスを行う成膜室は、その大きさおよび容量については特に制限されず、例えば、スパッタ装置付属の成膜チャンバー、または酸素ガスへの曝露を行うためだけに真空状態を提供することができる専用の処理室などを用いることができる。また、スパッタ装置付属のマスフローコントローラを使用することが、ガス流量を正確に制御できる点で好ましい。
軟磁性裏打ち層14の、特に異方性磁界(Hk)の向上の効果を最大にするためには、ガスの曝露態様を、図2(b)に示す各層12,14a,14bからなる積層体の上面に、均一に行うことが必要である。このため、例えば、シャワー状にガスが噴出するようにガス噴出孔を複数備えるガス導入口、または上記積層体上面全体を覆うことが可能な、開孔部を有するリング状のガス導入口を使用することが好ましい。あるいはまた、単に、導入口が1つのガス配管から成膜室に酸素ガスを導入し、積層体の上面にガスを噴出するだけでもよい。
曝露プロセスの基板温度は、積層体の作製プロセスに使用される室温から約300℃の範囲であれば、本発明の効果に影響はなく、特に制限されるものではない。また、曝露プロセスに使用する酸素含有ガスは、高品質な記録媒体を作製する上で、不純物および水分をできる限り排した高純度なガスを使用することが必要である。このような観点から、特に、ガス中の不純物濃度は10ppb以下であることが好ましく、水分濃度は100ppb以下であることが好ましい。
このような酸素含有ガスへの曝露プロセスにより、当該プロセスを行わない場合と比較して、軟磁性裏打ち層14の異方性磁界(Hk)の値を、200〜300Oe程度向上させることができるのみならず、信号対雑音比(SNR)の値を、2dB程度向上させることができる。
なお、当該プロセスに用いるガスについては、100%の純酸素ガスを用いることが望ましいが、少なくとも2at%の酸素が含有されているガスを用いれば、HkおよびSNRの十分な向上が見込まれる。
加えて、図2(c)に示すように、非磁性金属層14b上に軟磁性裏打ち上層14cを積層する。この積層態様は、軟磁性裏打ち下層14aと同様に、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。このような一連の積層により、図2(c)に示す軟磁性裏打ち層14が得られる。
(非磁性下地層形成工程)
図2(d)に示すように、軟磁性裏打ち層14の軟磁性裏打ち上層14c上に、非磁性下地層16を積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。特に、均一性、成膜速度の観点から、マグネトロンスパッタ法を用いることが好ましい。また、マグネトロンスパッタ法を用いる場合には、スパッタ条件を制御性の観点から直流放電とすることがさらに好ましい。さらに、非磁性下地層16は必ずしも1層である必要はなく、いわゆるシード層との多層構造とすることも可能である。
(垂直磁気記録層形成工程)
図2(e)に示すように、非磁性下地層16上に垂直磁気記録層18を積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。特に、均一性、成膜速度の観点から、マグネトロンスパッタ法を用いることが好ましい。また、マグネトロンスパッタ法を用いる場合には、スパッタ条件を制御性の観点から直流放電とすることがさらに好ましい。
(保護層形成工程)
図2(f)に示すように、垂直磁気記録層18上に保護層20を積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、DCマグネトロンスパッタ法、RFマグネトロンスパッタ法、および真空蒸着法を用いることができる。特に、CVDによってカーボン膜を形成することが、より緻密で、かつ硬い膜を得ることができ、ひいてはヘッドの浮上性および対環境性を向上させることができるので好ましい。
(液体潤滑層形成工程)
図2(g)に示すように、保護層20上に液体潤滑層22積層する。この積層態様は、各種成膜法、例えば、ディップ法、およびスピンコート法を用いることができる。特に、液体潤滑層の均一性と膜厚制御の簡易性の観点から、スピンコート法を用いることが好ましい。
以上に示す各工程を含む、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、従来の垂直磁気記録媒体の製造方法において採用されていた層構成、即ち、軟磁性裏打ち層を構成する軟磁性層と非磁性層とを過度に積層する層構成を採用しない。即ち、本発明の製造方法では、図1に示すように、軟磁性裏打ち層14を、軟磁性裏打ち下層14a、非磁性金属層14b、および軟磁性裏打ち上層14cのみから構成し、簡易な層構成を採用している。また、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、従来の垂直磁気記録媒体の製造方法において用いられていた、上記層構成の使用に伴う複雑かつ割高な工程を採用しない。即ち、本発明の製造方法では、軟磁性裏打ち層14を構成する非磁性金属層14bを、酸素を含有するガスに曝露するという簡易な工程を採用している。それにもかかわらず、本発明の製造方法は、軟磁性裏打ち層の異方性磁界(Hk)および磁気記録媒体の信号対雑音比(SNR)を向上させることができる。このため、本発明は、簡易かつ低廉な方法により、従来に比べて極めて優れた品質を有する磁気記録媒体を得ることができるという利点を有する。
以下に、本発明の実施例を示し、本発明の効果を実証する。
<積層体の形成>
(実施例1)
図1に示す、垂直磁気記録媒体10を、以下のようにして作製した。
まず、非磁性基板12として表面が平滑な円板状の化学強化ガラス基板(HOYA株式会社製N−10ガラス)を洗浄した。その後、基板12をスパッタ装置内に導入し、基板12上に、Coを85%、Zrを10%、そしてNbを5%含むターゲットを用いて、CoZrNbの軟磁性裏打ち下層14aを、Arガス圧5mTorrの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタ法を用い、110nm成膜した。
次に、軟磁性裏打ち下層14a上に、非磁性金属層14bとしてRuを、Arガス圧5mTorrの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタ法を用い、0.8nm成膜した。このように成膜した非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、2at%の酸素ガスを含むArガスに3秒間曝露した。
そして、非磁性金属層14b上に、再び軟磁性裏打ち下層14aと同じターゲットを用いて、CoZrNbの軟磁性裏打ち上層14cを、Arガス圧5mTorrの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタ法を用い、90nm成膜し、軟磁性裏打ち層14を得た。
さらに、軟磁性裏打ち層14上に、非磁性下地層16および垂直磁気記録層18を成膜せずに、カーボンターゲットを用いて、カーボンからなる保護層20を10nm成膜し、基板12、軟磁性裏打ち層14、および保護層20からなる積層体を真空装置から取り出した。
その後、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑層22を、スピンコート法により1.5nm形成し、垂直磁気記録層18を有しない、積層体を得た。
なお、非磁性金属層14bの膜厚は、軟磁性裏打ち層14のHkが最大となる膜厚を選択した。また、酸素曝露プロセスの有無によるHkの増減を検証するために、実施例1と、以下に示す全ての実施例および全ての比較例とにおいては、非磁性金属層14bの膜厚条件は、0.8nmとなるように、全て同じとした。
(実施例2)
非磁性金属層14bの酸素曝露プロセスにおいて、非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、10at%の酸素ガスを含むArガスに3秒間曝露したこと以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
(実施例3)
非磁性金属層14bの酸素曝露プロセスにおいて、非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、50at%の酸素ガスを含むArガスに3秒間曝露したこと以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
(実施例4)
非磁性金属層14bの酸素曝露プロセスにおいて、非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、100at%酸素ガスに3秒間曝露したこと以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
(実施例5)
非磁性金属層14bの酸素曝露プロセスにおいて、非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、2at%の酸素ガスを含むArガスに10秒間曝露したこと以外は、実施例1と同様にして、積層体を得た。
(比較例1)
酸素への曝露プロセスを使用しない以外は、実施例1と同様にして、磁気記録層を有しない、従来の積層体を得た。
<異方性磁界(Hk)についての評価>
実施例1および比較例1の積層体について、磁化困難軸方向(半径方向)におけるヒステリシスループを、振動試料磁力計(VSM)を用いて測定した。その結果をそれぞれ図3(実施例1)および図4(比較例1)に示す。軟磁性裏打ち層14の異方性磁界(Hk)は、これら磁化困難軸方向のヒステリシスループにおいて、磁化が飽和した際の印加磁場の値(Os)として求められる。なお、図3,4の縦軸は、磁化M(emu)を、横軸は印加磁場H[kOe]をそれぞれ示す。
図3から、非磁性金属層14bの表面を、5mTorrの雰囲気下で、2at%の酸素ガスを含むArガスに3秒間曝露した積層体(実施例1)の軟磁性裏打ち層14のHkは、662Oeと求められる。また、図4から、酸素曝露プロセスを行っていない積層体(比較例1)の軟磁性裏打ち層14のHkは、398Oeと求められる。よって、実施例1で求められたHkは、比較例1で求められたHkの約1.7倍であり、酸素曝露プロセスを採用したことのメリットが実証された。なお、実施例1においては、比較例1に対して、Hkを、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに向上させることができる点に、特にメリットがある。
次に、上記した酸素曝露プロセスの条件の異なる実施例1〜5および比較例1における、軟磁性裏打ち層14のHkを、表1に示す。
Figure 2008146693
表1によれば、酸素含有ガスを曝露する曝露時間を一定とし、その酸素濃度を増加させると、軟磁性裏打ち層14のHkが向上することが判り(比較例1、実施例1〜4)、実施例4においては、比較例1と比べて、Hkが約1.9倍となることが判る。
また、曝露するガスの酸素濃度を一定とし、その曝露時間を増加させると、軟磁性裏打ち層14のHkが向上することが判り(実施例1,5)、実施例5においては、実施例1と比べて、Hkが約1.1倍となることが判る。
以上から、非磁性金属層14bの表面の酸素含有ガスへの曝露に使用される、全酸素量が増加するにつれて、軟磁性裏打ち層14のHkが増大するといえる。
このように、非磁性金属層14bを酸素曝露処理することによって、軟磁性裏打ち層14のHkを増大させることができる理由は以下のとおりであると考えられる。
即ち、軟磁性裏打ち層14においては、図1に示す軟磁性裏打ち下層14aと軟磁性裏打ち上層14cとの間に非磁性金属層14bを挟むことにより、軟磁性上下層14a、14cの間にRKKY(Ruderman−Kittel−Kasuya−Yoshida)相互作用が生じる。当該作用は、一般に交換相互作用係数(JEX)で表され、これは非磁性金属層を挟んだ上下の磁性層間に働く交換結合力の強さを示す指標であるため、JEXを増加させることで、軟磁性裏打ち層14のHkが増加することとなる。
EXは、非磁性金属層14bとその上に形成される軟磁性裏打ち上層14cとの間の界面状態に大きく影響される。即ち、非磁性金属層14b上を酸素曝露処理すると、その濡れ性および表面エネルギーが増加する。このような状況下では、非磁性金属層14b上に、磁性元素が均一に結合することがき、これら非磁性金属層14bと軟磁性裏打ち上層14cとの間のJEXが増加し、ひいてはHkが増加すると考えられる。
なお、十分なHkを得るためには、非磁性金属層膜厚が重要となるため、軟磁性上下層14a、14c間に位置する非磁性金属層14bの膜厚を、数原子層レベル程度の0.7nm程度とする必要がある。
<磁気記録媒体の形成>
次に、上記実施例1〜5および比較例1に記載した方法に従い、図1に示す非磁性基板12および軟磁性裏打ち層14を成膜した。次いで、さらに、図1に示す非磁性下地層16、磁気記録層18、保護層20、および液体潤滑層22を以下のように成膜し、以下に示す各磁気記録媒体を得た。
(実施例6)
実施例1で作製した軟磁性裏打ち層14上に、Ruをターゲットとして、Ruを、Arガス圧20mTorrの雰囲気下で、DCマグネトロンスパッタ法を用い、20nm成膜し、非磁性下地層16を得た。
次に、非磁性下地層16上に、90mol%の(85%Co−15%Pt)ターゲットと、10mol%のSiOターゲットとからなる複合ターゲットを用いて、酸化物を添加したグラニュラー型の垂直磁気記録層18を、Arガス圧5mTorrの雰囲気下で、RFマグネトロンスパッタ法を用い、10nm成膜した。
さらに、垂直磁気記録層18上に、カーボンターゲットを用いて、カーボンからなる保護層20を10nm成膜した後真空装置から取り出し、パーフルオロポリエーテルからなる液体潤滑層22を、ディップ法により1,5nm塗布して、磁気記録媒体10を得た。
(実施例7)
軟磁性裏打ち層14を実施例2で記載した方法に従い成膜したこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録媒体10を得た。
(実施例8)
軟磁性裏打ち層14を実施例3で記載した方法に従い成膜したこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録媒体10を得た。
(実施例9)
軟磁性裏打ち層14を実施例4で記載した方法に従い成膜したこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録媒体10を得た。
(実施例10)
軟磁性裏打ち層14を実施例5で記載した方法に従い成膜したこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録媒体10を得た。
(比較例2)
軟磁性裏打ち層14を比較例1で記載した方法に従い成膜したこと以外は、実施例6と同様にして磁気記録媒体10を得た。
<電磁変換特性(SNR)についての評価>
上記のようにして得られた各実施例6〜10および比較例2の各磁気記録場体について、電磁変換特性を評価した。具体的には、スピンスタンドテスターと垂直磁気記録用のシングルポールタイプヘッド(書き込みトラック幅0.25μm)とを用いて、信号対雑音比(SNR)の評価を行った。その結果を表2に示す。なお、評価したSNRは、336kFCI (kilo Flux Change per Inch)における測定値である。
Figure 2008146693
表2によれば、酸素曝露を行っていない比較例2においては、SNRが25.3dBであるのに対し、酸素曝露を行った実施例6〜10においては、SNRが全てにおいて向上していることが判る。特に、異方性磁界(Hk)が一番大きい値となった実施例9については、SNRが27.5dBとなり、これは比較例2の約2.2倍の優れた値であることが判る。
以上により、本発明の範囲内での積層体(実施例1〜5)および磁気記録媒体(実施例6〜9)では、垂直記録媒体の記録再生特性の更なる向上に効果的な、軟磁性裏打ち層のHkの向上が図られる。このため、各実施例では、交換結合磁界の向上が図られ、軟磁性裏打ち層に起因したスパイクノイズが抑制され、磁気記録媒体のSNRの向上が同時に実現される。なお、実施例1〜5および比較例1においては、非磁性下地層16および磁気記録層18を成膜していない状態でHkの評価を行っているが、これはあくまでも、軟磁性裏打ち層14に対する評価である。このため、実施例6〜10および比較例2の各磁気記録媒体においても、実施例1〜5および比較例1のHkに関する評価はそのまま適用できるものである。
本発明によれば、特別な層構成を採用せず、かつ、複雑で割高な工程を経ずに、軟磁性裏打ち層の異方性磁界(Hk)を向上させることができ、同時に交換結合磁界も向上させることができる。その結果、軟磁性裏打ち層に起因したスパイクノイズを大幅に抑制することができ、磁気記録媒体の信号対雑音比(SNR)を向上させることができる。このため、本発明は、近年、高記録密度化が高いレベルで要請されている各種磁気ディスク装置に搭載可能な、垂直磁気記録媒体を提供できる点で有望である。
本発明の製法により得られた垂直磁気記録媒体の一例を示す断面図である。 本発明の磁気記録媒体の製造方法の各工程を順次示す断面図である。 実施例1の積層体について、磁化困難軸方向(半径方向)におけるヒステリシスループを、振動試料磁力計(VSM)を用いて測定した結果を示すグラフである。 比較例1の積層体について、磁化困難軸方向(半径方向)におけるヒステリシスループを、振動試料磁力計(VSM)を用いて測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
10 磁気記録媒体
12 非磁性基板
14 軟磁性裏打ち層
14a 軟磁性裏打ち下層
14b 非磁性金属層
14c 軟磁性裏打ち上層
16 非磁性下地層
18 垂直磁気記録層
20 保護層
22 液体潤滑層

Claims (5)

  1. 非磁性基板上に、軟磁性裏打ち下層、非磁性金属層、および軟磁性裏打ち上層を順次積層して軟磁性裏打ち層を形成する工程と、前記軟磁性裏打ち層上に垂直磁気記録層を形成する工程とを含む、磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記非磁性金属層を形成した後、その表面を、2〜100at%の酸素を含有するガスに曝露することを特徴とする、磁気記録媒体の製造方法。
  2. 前記軟磁性裏打ち下層の膜厚を10〜500nmとし、前記非磁性金属層の膜厚を0.1〜5nmとし、前記軟磁性裏打ち上層の膜厚を10〜500nmとすることを特徴とする、請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記非磁性金属層を、Cu、Ru、Rh、Pd、およびReから選択された単体、もしくはこれら単体を含む合金、またはこれら単体もしくは合金を主体とする材料から形成することを特徴とする、請求項1または2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記軟磁性裏打ち層上に非磁性下地層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 前記垂直磁気記録層上に保護層を形成する工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の磁気記録媒体の製造方法。
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