以上のようにヒートポンプを利用した浴室などの換気空調装置は、様々な形態のものが提案されている。特許文献1に例示される浴室空調装置は、浴室から屋外に排出される空気から熱を回収して浴室を空調するものだが、熱交換器において排出空気の全ての熱量を回収することは不可能であるため、浴室を空調した熱(冷熱)の一部が屋外に漏洩することにより熱損失が生じ、熱効率が悪いという課題があった。
また、基本的には暖房や冷房や換気運転だけが可能のため、入浴後の浴室の乾燥や衣類乾燥をすると浴室の温度が不快になり、また湿度だけを下げることができないので、エネルギーが結果的に多く消費してしまうという課題があった。
また、浴室の中で給気される空気と排気される空気の移動によるドラフト感があり、入浴暖房時に肌寒く感じるという課題があった。
また、浴室以外の居室の空調は同時にできないという課題があった。
また、浴室の温湿度をきめ細かく使用目的に応じて制御できないという課題があった。
また、特許文献2に例示される浴室空調装置は、浴室を空調した熱の漏洩は少ないが、ヒートポンプを浴室内と屋外に分離して設置しているため、室内外を接続するための冷媒配管工事が必要で施工性が悪くなり、また室外機の設置スペースも必要になるという課題があった。
また、近年の気密性、断熱性の高い住宅において、居住空間についてはエアコン等による空調が行なわれているが、床下空間や天井裏空間等の非居住空間については換気や除湿を含む空調が行なわれていないことが多く、空間の温湿度差により結露が発生したり、コンクリートから出る湿気による結露が発生したり、浴室や洗面所等の水使用設備近傍で発生する湿気の滞留が発生したり、建材などから発生する揮発性有機化合物(VOC)の滞留が発生するという課題があった。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、省スペース化と施工性の向上を図ることができ、また、浴室などを空調した空気の漏洩も少なく熱効率を向上することができ、また、浴室乾燥や衣類乾燥運転の消費エネルギーを低減でき、また、入浴暖房時により暖かく感じることができ、また、浴室以外の居室の空調もでき、また、使用目的に応じた温湿度にでき、また、床下空間や天井裏空間をはじめとする非居住空間の換気や除湿もできる換気空調装置を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、本発明が講じた第1の課題解決手段は、居住空間Aに開口した吸込口から空気を吸い込んで前記居住空間Aに開口した吹出口から空気を吹き出す循環ファンと、前記居住空間Aに開口した吸込口と前記居住空間Aとは別の居住空間B)に開口した吸込口から空気を吸い込んで屋外または前記居住空間Aに吹き出す換気ファンと、冷媒を圧縮する圧縮機と、前記循環ファンにより送風される空気と冷媒を熱交換させる第一熱交換器と、冷媒を膨張させる膨張機構と、前記換気ファンにより送風される空気と冷媒を熱交換させる第二熱交換器と、前記圧縮機、前記第一熱交換器、前記膨張機構、前記第二熱交換器の順に冷媒が循環するように配管した冷媒回路とを備え、前記第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と前記居住空間Aのどちらか一方に吹き出すよう切り換える通路切換機構を備えることを特徴とするものである。
また、第2の課題解決手段は、通路切換機構は、第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と第一熱交換器の風路の上流側のどちらか一方に吹き出し、前記第一熱交換器において、居住空間Aから吸い込まれた空気だけに冷媒が放熱する、または前記居住空間Aから吸い込まれた空気と前記第二熱交換器で熱交換した空気と合流した空気に冷媒が放熱することを特徴とするものである。
また、第3の課題解決手段は、第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と居住空間Aまたは、第一熱交換器の風路の上流側に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記居住空間Aを冷却することに用い、一部を屋外に排気することを特徴とするものである。
また、第4の課題解決手段は、居住空間Aと居住空間Bの空気を第二熱交換器をバイパスさせる開閉装置を備え、換気運転時に、直接屋外へ排出することを特徴とするものである。
また、第5の課題解決手段は、居住空間Aの吸込口と換気ファンまたは、第二熱交換器との間に開閉装置を備え、暖房運転時や入浴中に、前記開閉装置を閉じることを特徴とするものである。
また、第6の課題解決手段は、居住空間Bの換気運転信号により、前記居住空間Bの空気を全て屋外へ排出するよう通路切換機構を動作させることを特徴とするものである。
また、第7の課題解決手段は、居住空間Bの吸込口と換気ファンまたは、第二熱交換器との間に開閉装置を備え、暖房運転時や居住空間A以外の換気運転時などに居住空間Aと隣接した居住空間Bの前記開閉装置を閉じることを特徴とするものである。
また、第8の課題解決手段は、居住空間Aの吸込口と換気ファンまたは、第二熱交換器との間に開閉装置を備え、居住空間Aと隣接した居住空間Bにおいて、前記開閉装置を閉じて、居住空間Bの換気を行うことにより、前記居住空間Aを空調した空気が前記居住空間Bに流入することを特徴とするものである。
また、第9の課題解決手段は、居住空間Aに開口した吸込口から空気を吸い込んで、前記居住空間Aに開口した吹出口から、第一熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す循環ファンと第二熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す除湿ファンを設け、前記循環ファンと前記除湿ファンの運転組み合わせにより、居住空間Aを空調することを特徴とするものである。
また、第10の課題解決手段は、第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と居住空間Bに吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記居住空間Bを冷却することに用い、一部を屋外に排気することを特徴とするものである。
また、第11の課題解決手段は、居住空間Aに開口した吸込口から空気を吸い込んで、前記居住空間Aに開口した吹出口から、第一熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す循環ファンと前記居住空間Aと居住空間Bに開口した吸込口から空気を吸い込んで、前記居住空間Aに開口した吹出口または前記居住空間Bに連通した冷暖ダクトから、第二熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す除湿ファンを設け、前記除湿ファンは前記第一熱交換器を通る風路と連通させ、前記循環ファンと前記除湿ファンの運転組み合わせにより、居住空間Aと居住空間Bを空調することを特徴とするものである。
また、第12の課題解決手段は、第一熱交換器または第二熱交換器で熱交換した空気を居住空間Aと居住空間Bに吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第一熱交換器または第二熱交換器で熱交換された空気を前記居住空間Aまたはを居住空間Bに分配することを特徴とするものである。
また、第13の課題解決手段は、居住空間Aに開口した吸込口から空気を吸い込んで、前記居住空間Aに開口した吹出口から、第一熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す循環ファンと居住空間Bに連通した冷暖ダクトに吹出す冷暖ファンを設け、前記居住空間Aと居住空間Bに開口した吸込口から空気を吸い込んで、前記居住空間Aに開口した吹出口から、第二熱交換器を通る冷媒と熱交換した空気を吹き出す除湿ファンと屋外または前記居住空間Bに連通した冷暖ダクトに吹出す換気ファンを設け、前記循環ファンと前記冷暖ファンと前記除湿ファンと前記換気ファンの運転組み合わせにより、居住空間Aと居住空間Bを空調することを特徴とするものである。
また、第14の課題解決手段は、冷媒の流れ方向を圧縮機、第二熱交換器、膨張機構、第一熱交換器の順番に切換える流路切換弁を更に備え、前記第二熱交換器において前記換気ファンにより屋外に排出する空気に対して冷媒が放熱し、前記第一熱交換器において前記循環ファンにより居住空間A内を循環する空気から冷媒が吸熱することによって前記居住空間Aを冷房することを特徴とするものである。
また、第15の課題解決手段は、第一熱交換器の冷媒が流れる配管中に冷媒を減圧する減圧手段を更に備え、前記減圧手段の下流側の冷媒が循環ファンにより送風される空気から吸熱した後、前記減圧手段の上流側の冷媒が放熱することによって居住空間Aを除湿することを特徴とするものである。
また、第16の課題解決手段は、居住空間Aを暖房、冷房、除湿、乾燥して空調を行う場合は、換気ファンのみを運転して吸込口が開口した室内空間を換気する場合に対し、前記換気ファンの風量を増加させることを特徴とするものである。
また、第17の課題解決手段は、吸込口に吸込まれる空気を居住空間A以外に設置された空調機によって空調された空調空気としたことを特徴とするものである。
また、第18の課題解決手段は、居住空間Aを乾燥する場合に換気通路を通って屋外に排出される前記居住空間Aの空気からも第二熱交換器において冷媒が吸熱することを特徴とするものである。
また、第19の課題解決手段は、換気通路を吸込口を介して居住空間A内と連通させたことを特徴とするものである。
また、第20の課題解決手段は、循環ファンが送風する空気の少なくとも一部を加熱する補助ヒーターを更に備えたことを特徴とするものである。
また、第21の課題解決手段は、補助ヒーターを浴室内に輻射熱を放散する輻射式のヒーターとしたことを特徴とするものである。
また、第22の課題解決手段は、換気ファンによって第二熱交換器に供給される前の空気を予熱するための予熱ヒーターを更に備えたことを特徴とするものである。
また、第23の課題解決手段は、第一熱交換器もしくは第二熱交換器の冷媒温度に基づいて流路切換弁を切り換えることを特徴とするものである。
また、第24の課題解決手段は、圧縮機の吐出側から膨張機構に至る冷媒回路から分岐して、前記膨張機構から前記圧縮機の吸入側に至る冷媒回路に合流するバイパス回路と、前記バイパス回路を開閉する開閉弁を更に備えたことを特徴とするものである。
また、第25の課題解決手段は、第二熱交換器と直列もしくは並列となるように冷媒回路中に冷媒を加熱する冷媒加熱手段を介在させたことを特徴とするものである。
また、第26の課題解決手段は、冷媒加熱手段を、電熱により冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーターとしたことを特徴とするものである。
また、第27の課題解決手段は、冷媒加熱手段を、給湯水との熱交換により冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器としたことを特徴とするものである。
また、第28の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器に供給される給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で沸かされた湯を用いることを特徴とするものである。
また、第29の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水を、第一熱交換器或いは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路を通じて装置外部に排水する構成としたことを特徴とするものである。
また、第30の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器において冷媒が放熱するように、前記冷媒−水熱交換器に常温水を供給する構成としたことを特徴とするものである。
また、第31の課題解決手段は、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水と第一熱交換器或いは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路内にドレンポンプを備え、装置外部に排水する構成としたことを特徴とするものである。
また、第32の課題解決手段は、圧縮機を駆動周波数可変とし、除湿運転時は暖房運転時より駆動周波数を同等以下としたことを特徴とするものである。
また、第33の課題解決手段は、膨張機構を電子制御膨張弁とし、運転モード、圧縮機)の駆動周波数、室内温度、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数などに対応して制御することを特徴とするものである。
また、第34の課題解決手段は、排気ダクトまたは排気ダクトのいずれか、もしくは両方を非居住空間である床下空間や天井裏空間に連通させることにより、床下空間や天井裏空間から空気を吸い込んで屋外に排気することを特徴とするものである。
また、第35の課題解決手段は、冷暖ダクトを床下空間に連通させることにより、除湿された空気を床下空間に供給することを特徴とするものである。
また、第36の課題解決手段は、冷暖ダクトを天井裏空間に連通させることにより、除湿された空気を天井裏空間に供給することを特徴とするものである。
また、第37の課題解決手段は、冷暖ダクトから床下空間と天井裏空間に吹き出す風量を調整する通路切換機構を備え、除湿された空気の一部を床下空間に供給し、一部を天井裏空間に供給することを特徴とするものである。
また、第38の課題解決手段は、本体から床下空間へ引き回す冷暖ダクトや排気ダクトを住居の内壁とユニットバスの外壁の間を通し、浴室近傍の床下空間へ接続することを特徴とするものである。
また、第39の課題解決手段は、本体と排気ダクトとの接続部に配設した温湿度検知手段により、排気ダクトが接続された空間、例えば床下空間や天井裏空間の温湿度条件を検知し、検知した温湿度に対応して圧縮機の駆動周波数、膨張機構、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数を制御することを特徴とするものである。
本発明の換気空調装置によれば、浴室を空調した熱(冷熱)を屋外に漏洩させずに熱効率を向上することができるとともに、室内外を接続するための冷媒配管工事を不要にして省スペース化と施工性の向上を図ることができる。
そして請求項1記載の浴室空調装置では、第二熱交換器において、換気ファンによって屋外に排出される居住空間A、例えば浴室と浴室以外の空間である居住空間B、例えば脱衣室やトイレの空気から冷媒が吸熱し、第一熱交換器において、循環ファンによって、居住空間A、例えば浴室内を循環する空気に冷媒が放熱することにより、ヒートポンプを動作させて浴室の暖房させ、第二熱交換器を通過する空気のエンタルピーが屋外の空気より高いため、冷媒の蒸発能力が増大し、結果的に暖房能力を大きくもしくは、第二熱交換器を小型化できる。また、第二熱交換器で冷却し、水分を凝縮排水した空気を通路切換機構)を切替えることにより、屋外ではなく、浴室へ第二熱交換器を通過し、冷却・除湿された空気が吹き出されるため、第一熱交換器により加熱された空気と合流して、浴室の温度が大きく上昇しないで除湿でき、消費エネルギーを少なくして浴室乾燥や衣類乾燥に最適な温湿度にできる。
また、請求項2記載の浴室空調装置では、通路切換機構を切り換えて、第二熱交換器で冷却された空気を第一熱交換器の風路の上流側に流すことにより、浴室の温度が高温になった場合などに、第一熱交換器の冷媒の圧力を下げて、圧縮機などの長期信頼性を向上でき、吹出す空気の温湿度も均一で浴室乾燥や衣類乾燥のムラが減少できる。
また、請求項3記載の浴室空調装置では、第二熱交換器で熱交換された空気を屋外と浴室または、第一熱交換器の風路の上流側に吹き出す風量を各々調整することにより、浴室の温湿度を調整して乾燥性能を向上させながら、浴室や脱衣室やトイレからの換気風量も調整して空気質も向上できる。
また、請求項4記載の浴室空調装置では、浴室や脱衣室やトイレからの換気運転時には、第二熱交換器をバイパスさせることにより、器内抵抗を減らし、換気ファンの入力を減少できる。
また、請求項5記載の浴室空調装置では、暖房時や入浴中に、開閉装置を閉じることにより、脱衣室やトイレからの換気は継続しながら、浴室からの換気を停止でき、浴室を暖房した空気を排出せずに効率よく浴室を空調することができ、入浴中のドラフト感を低減できる。
また、請求項6記載の浴室空調装置では、トイレの換気時に、換気ファンで吸い込んだ空気を全て屋外に排出することにより、トイレから浴室や脱衣室への臭いの移行を防止できる。
また、請求項7記載の浴室空調装置では、暖房運転時や浴室以外の換気運転時に浴室と隣接した脱衣室の開閉装置を閉じることにより、浴室が入浴中で高湿時に、脱衣室を負圧にしないことにより、浴室からの湿度の移行を防止できる。
また、請求項8記載の浴室空調装置では、浴室と換気ファンまたは第二熱交換器との間に開閉装置を設け、浴室と浴室と隣接した脱衣室をあわせて暖房、除湿、乾燥、冷房運転のいずれかの運転をする場合に、前記開閉装置を閉じて浴室の換気は行わず、脱衣室の換気を行うことにより、浴室に吹き出された暖房、除湿、乾燥、冷房空気のいずれかが、浴室のギャラリを通って、隣接し、負圧になった脱衣室に流れ、脱衣室も暖房、除湿、乾燥、冷房運転ができる。
また、請求項9記載の浴室空調装置では、第一熱交換器を通る空気を浴室に吹き出す循環ファンと第二熱交換器を通る空気を浴室に吹き出す除湿ファンを設け、前記循環ファンと前記除湿ファンの運転組み合わせにより、浴室に吹き出される空気の温湿度と風量を制御して、使用目的に応じた最適な空間にすばやくでき、また消費エネルギーを少なくすることができる。
また、請求項10記載の浴室空調装置では、第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と脱衣室に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記脱衣室を冷却することに用い、一部を屋外に排気することにより、浴室を暖房しながら、脱衣室を冷房できる。
また、請求項11記載の浴室空調装置では、第一熱交換器と第二熱交換器にそれぞれ循環ファンと除湿ファンを設け、前記除湿ファンは浴室または脱衣室に吹出し、前記第一熱交換器の風路とも連通することにより、浴室を暖房しながら脱衣室を冷房できる以外に、浴室と脱衣室を同時に暖房できる。
また、請求項12記載の浴室空調装置では、第一熱交換器または第二熱交換器で熱交換した空気を浴室と脱衣室に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第一熱交換器または、第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記浴室または脱衣室を暖房または冷房することに用いることにより、浴室と脱衣室について、使用目的に応じた最適な空調ができる。
また、請求項13記載の浴室空調装置では、第一熱交換器用の循環ファンと冷暖ファン、第二熱交換器用の除湿ファンと換気ファンをそれぞれ設け、浴室と脱衣室とトイレと屋外への吹出し風量や温湿度を制御することにより、浴室と脱衣室とトイレについて、使用目的に応じた最適な空調ができる。
また、請求項14記載の浴室空調装置では、冷媒の流れ方向を変える流路切換弁を設け、浴室または脱衣室の常温室内空気で第二熱交換器の高温高圧冷媒が放熱し、第一熱交換器がより効率的に浴室の空気から吸熱することにより、浴室の冷房運転の熱効率を更に向上させることができる。
また、請求項15記載の浴室空調装置では、第一熱交換器の配管中に減圧手段を設け、前記減圧手段の下流側で吸熱した後、上流側で放熱して、浴室内を除湿することにより、第一熱交換器で除湿した空気を浴室外部に漏洩させずに効率的に浴室を除湿することができる。
また、請求項16記載の浴室空調装置では、浴室内を空調する場合に、吸込口が開口した浴室以外の室内空間を換気する場合に対し、換気ファンの風量を増加させることにより、第二熱交換器における吸熱量もしくは放熱量を増加させて十分な空調能力を得ることができる。
また、請求項17記載の浴室空調機では、浴室以外に設置された空調機によって空調された空調空気を吸込口から吸込んで第二熱交換器に供給することにより、浴室以外で発生した空調機の熱エネルギーを回収して熱効率を更に向上することができる。
また、請求項18記載の浴室空調機では、浴室を乾燥する場合に、第二熱交換器において換気通路を通って屋外に排出される浴室の空気からも冷媒が吸熱することにより、第一熱交換器において浴室の空気に放熱された熱も回収して乾燥効率の向上を図ることができる。
また、請求項19記載の換気空調装置では、換気通路を、吸込口を介して浴室内と連通させることにより、換気通路の吸込部分を吸込口と共用化して除塵フィルターの個数を低減することができる。
また、請求項20記載の換気空調装置では、補助ヒーターで循環ファンが送風する空気の少なくとも一部を加熱することにより、低温環境における暖房能力不足を補填することができる。
また、請求項21記載の浴室などの換気空調装置では、補助ヒーターの輻射熱を浴室内に放散することにより、入浴時のドラフト感を減らし快適性を向上することができる。
また、請求項22記載の換気空調装置では、予熱ヒーターで第二熱交換器に供給される前の空気を予熱することにより、低温環境における暖房能力の低下や第二熱交換器への着霜の抑制することができ、また、付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項23記載の換気空調装置では、低温時に第一熱交換器もしくは第二熱交換器に霜が付着した場合に冷媒温度に基づいて流路切換弁を切り換えることにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項24記載の換気空調装置では、低温時に第二熱交換器に霜が付着した場合に冷媒回路の高圧側と低圧側をバイパス回路を通じて開放し、高温の冷媒を第二熱交換器に流通させる若しくは第二熱交換器内の冷媒圧力を上昇させることにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項25記載の換気空調装置では、冷媒加熱手段を第二熱交換器と直列もしくは並列となるように冷媒回路中に介在させ、第二熱交換器に霜が付着するなど吸熱能力が低下した場合において、冷媒加熱手段を作動させることにより、吸熱能力を確保して暖房能力を維持することができる。
また、請求項26記載の換気空調装置では、冷媒加熱手段に、電熱によって冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーターを用いることにより、冷媒加熱手段の小型化を図ることができる。
また、請求項27記載の換気空調装置では、冷媒加熱手段に、給湯水との熱交換によって冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器を用いることにより、冷媒加熱手段での電力使用量を削減することができる。
また、請求項28記載の換気空調装置では、冷媒−水熱交換器に供給する給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で沸かされた湯を用いることにより、冷媒加熱手段の電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項29記載の換気空調装置では、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水を排水する場合に、第一熱交換器あるいは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路を利用することにより、排水経路数を増やさずに施工を簡略化することができる。
また、請求項30記載の換気空調装置では、夏場などの高温時に放熱能力が不足した場合に冷媒−水熱交換器に供給される常温水に対して冷媒が放熱するように構成することにより、放熱不足を解消して冷房能力を維持することができる。
また、請求項31記載の換気空調装置では、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水と第一熱交換器あるいは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路内にドレンポンプを備えることにより、より高い排水高さが保持でき、排水の熱の再利用や排水の再蒸発により、省施工と省エネが図れる。
また、請求項32記載の換気空調装置では、圧縮機を駆動周波数可変とし、除湿運転時は暖房運転時より駆動周波数を同等以下とすることにより、浴室内の温度上昇を抑え、電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項33記載の換気空調装置では、膨張機構を電子制御膨張弁とし、運転モード、圧縮機の駆動周波数、室内温度、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数などに対応して制御することにより、浴室内の温湿度を快適にしながら、電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項34記載の換気空調装置では、排気ダクトまたは排気ダクトのいずれか、もしくは両方を非居住空間である床下空間や天井裏空間に連通させることにより、床下空間や天井裏空間から空気を吸い込んで屋外に排気することにより、床下空間や天井裏空間の換気を行なうことができる。
また、請求項35記載の換気空調装置では、冷暖ダクトを床下空間に連通させることにより、除湿された空気を床下空間に供給することにより、床下空間の除湿を行なうことができる。
また、請求項36記載の換気空調装置では、冷暖ダクトを天井裏空間に連通させることにより、除湿された空気を天井裏空間に供給することにより、天井裏空間の除湿を行なうことができる。
また、請求項37記載の換気空調装置では、冷暖ダクトから床下空間と天井裏空間に吹き出す風量を調整する通路切換機構を備え、除湿された空気の一部を床下空間に供給し、一部を天井裏空間に供給することにより、床下空間と天井裏空間を同時に除湿することができる。
また、請求項38記載の換気空調装置では、本体から床下空間へ引き回す冷暖ダクトや排気ダクトを住居の内壁とユニットバスの外壁の間を通し、浴室近傍の床下空間へ接続することを特徴とするものである。
また、請求項39記載の換気空調装置では、本体と排気ダクトとの接続部に配設した温湿度検知手段により、排気ダクトが接続された空間、例えば床下空間や天井裏空間の温湿度条件を検知し、検知した温湿度に対応して圧縮機の駆動周波数、膨張機構、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数を制御することにより、除湿運転が必要なときに効率よく運転を行なうことができる。
本発明の請求項1記載の発明は、第二熱交換器において、換気ファンによって屋外に排出される居住空間A、例えば浴室と浴室以外の空間である居住空間B、例えば脱衣室やトイレの空調された空気から冷媒が吸熱し、第一熱交換器において、循環ファンによって、居住空間A、例えば浴室内を循環する空気に冷媒が放熱し、ヒートポンプを動作させて浴室の暖房させ、第二熱交換器を通過する空気のエンタルピーが屋外の空気より高いため、冷媒の蒸発能力が増大し、冬季の暖房運転時の着霜もしにくいものである。これにより暖房能力を大きくするかもしくは、同一能力では第二熱交換器を小型化できる。また、第二熱交換器で冷却し、水分を凝縮排水した空気を通路切換機構を屋外側から浴室側へ切替えることにより、屋外ではなく、浴室へ第二熱交換器を通過し、冷却・除湿された空気が吹き出され、第一熱交換器により加熱された空気と合流するものである。これにより浴室の温度が大きく上昇しないで除湿でき、消費エネルギーを少なくして浴室乾燥や衣類乾燥に最適な温湿度にできる。
また、浴室の天井裏などに設置した換気空調装置内部に冷媒回路を構成する圧縮機、第一熱交換器、膨張機構、第二熱交換器が全て収納される。これにより、屋外に室外機を置くスペースが不要となり、また、施工時に冷媒配管工事をする必要もなくなり、省スペース化と施工性の向上が図られる。
また、請求項2記載の発明は、第二熱交換器で冷却された空気を第一熱交換器の風路の上流側に流すものである。これにより浴室の温度が高温になった場合などに、第一熱交換器の冷媒の圧力を下げて、圧縮機などの長期信頼性を向上できる。
また、請求項3記載の発明は、第二熱交換器で熱交換された空気を屋外と浴室または、第一熱交換器の風路の上流側に吹き出す風量を各々調整するものである。これにより浴室の温度を調整して快適性を向上させながら、浴室や脱衣室やトイレからの換気風量も調整して空気質も向上できる。
また、請求項4記載の発明は、浴室や脱衣室やトイレからの換気運転時には、第二熱交換器をバイパスさせるものである。これにより器内抵抗を減らし、換気ファンの入力を減少できる。
また、請求項5記載の発明は、暖房時や入浴中に、開閉装置を閉じるものである。これにより脱衣室やトイレからの換気は継続しながら、浴室からの換気を停止でき、浴室を暖房した空気を排出せずに効率よく浴室を空調することができ、入浴中のドラフト感を低減できる。
また、請求項6記載の発明は、トイレの換気時に、換気ファンで吸い込んだ空気を全て屋外に排出するものである。これによりトイレから浴室や脱衣室への臭いの移行を防止できる。
また、請求項7記載の発明は、暖房運転時や浴室以外の換気運転時に浴室と隣接した脱衣室の開閉装置を閉じるものである。これにより浴室が入浴中で高湿時に、脱衣室を負圧にしないことにより、浴室からの湿度の移行を防止できる。
また、請求項8記載の発明は、浴室と換気ファンまたは第二熱交換器との間に開閉装置)を設け、浴室と浴室と隣接した脱衣室をあわせて暖房、除湿、乾燥、冷房運転などする場合に、前記開閉装置を閉じて、脱衣室の換気を行うものである。これにより浴室に吹き出された暖房、除湿、乾燥、冷房空気などが、浴室のギャラリを通って、隣接し、負圧になった脱衣室に流れ、脱衣室も暖房、除湿、乾燥、冷房運転などができる。
また、請求項9記載の発明は、第一熱交換器を通る空気を浴室に吹き出す循環ファンと第二熱交換器を通る空気を浴室に吹き出す除湿ファンを設け、前記循環ファンと前記除湿ファンの運転組み合わせにより、浴室の空調を行うものである。これにより浴室に吹き出される空気の温湿度を制御して、目的に応じた最適な空間とすることができる。
また、請求項10記載の発明は、第二熱交換器で熱交換した空気を屋外と脱衣室に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記脱衣室を冷却することに用い、一部を屋外に排気するものである。これにより浴室を暖房しながら、脱衣室を冷房できる。
また、請求項11記載の発明は、第一熱交換器と第二熱交換器にそれぞれ循環ファンと除湿ファンを設け、前記除湿ファンは浴室または脱衣室に吹出し、前記第一熱交換器の風路とも連通することにものである。これにより浴室を暖房しながら脱衣室を冷房できる以外に、浴室と脱衣室を同時に暖房できる。
また、請求項12記載の発明は、第一熱交換器または第二熱交換器で熱交換した空気を浴室と脱衣室に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構を備え、前記第一熱交換器または、第二熱交換器で熱交換された空気の一部を前記浴室または脱衣室を暖房または冷房することに用いるものである。これにより浴室と脱衣室を最適に空調できる。
また、請求項13記載の発明は、第一熱交換器用の循環ファンと冷暖ファン、第二熱交換器用の除湿ファンと換気ファンをそれぞれ設け、浴室と脱衣室とトイレと屋外への吹出し風量や温湿度を制御するものである。これにより、浴室と脱衣室とトイレ最適に空調できる。
また、請求項14記載の発明は、冷媒の流れ方向を変える流路切換弁を設け、浴室または脱衣室の常温室内空気で第二熱交換器の高温高圧冷媒が放熱し、第一熱交換器がより効率的に浴室の空気から吸熱するものである。これにより、浴室の冷房運転の熱効率を更に向上させることができる。
また、請求項15記載の発明は、第一熱交換器の配管中に減圧手段を設け、前記減圧手段の下流側で吸熱した後、上流側で放熱して、浴室内を除湿することものである。これにより第一熱交換器で除湿した空気を浴室外部に漏洩させずに効率的に浴室を除湿することができる。
また、請求項16記載の発明は、浴室内を空調する場合に、吸込口が開口した浴室以外の室内空間を換気する場合に対し、換気ファンの風量を増加させるものである。これにより第二熱交換器における吸熱量もしくは放熱量を増加させて十分な空調能力を得ることができる。
また、請求項17記載の発明は、浴室以外に設置された空調機によって空調された空調空気を吸込口から吸込んで第二熱交換器に供給するものである。これにより浴室以外で発生した空調機の熱エネルギーを回収して熱効率を更に向上することができる。
また、請求項18記載の発明は、浴室を乾燥する場合に、第二熱交換器において換気通路を通って屋外に排出される浴室の空気からも冷媒が吸熱するものである。これにより、第一熱交換器において浴室の空気に放熱された熱も回収して乾燥効率の向上を図ることができる。
また、請求項19記載の発明は、換気通路を、吸込口を介して浴室内と連通させるものである。これにより換気通路の吸込部分を吸込口と共用化して除塵フィルターの個数を低減することができる。
また、請求項20記載の発明は、補助ヒーターで循環ファンが送風する空気の少なくとも一部を加熱するものである。これにより、低温環境における暖房能力不足を補填することができる。
また、請求項21記載の換気空調装置は、補助ヒーターの輻射熱を浴室内に放散するものである。これにより入浴時のドラフト感を減らし快適性を向上することができる。
また、請求項22記載の発明は、予熱ヒーターで第二熱交換器に供給される前の空気を予熱するものである。これにより低温環境における暖房能力の低下や第二熱交換器への着霜の抑制することができ、また、付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項23記載の発明は、低温時に第一熱交換器もしくは第二熱交換器に霜が付着した場合に冷媒温度に基づいて流路切換弁を切り換えるものである。これにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項24記載の発明は、低温時に第二熱交換器に霜が付着した場合に冷媒回路の高圧側と低圧側をバイパス回路を通じて開放し、高温の冷媒を第二熱交換器に流通させる若しくは第二熱交換器内の冷媒圧力を上昇させるものである。これにより付着した霜の除去を行うことができる。
また、請求項25記載の発明は、冷媒加熱手段を第二熱交換器と直列もしくは並列となるように冷媒回路中に介在させ、第二熱交換器に霜が付着するなど吸熱能力が低下した場合において、冷媒加熱手段を作動させるものである。これにより、吸熱能力を確保して暖房能力を維持することができる。
また、請求項26記載の発明は、冷媒加熱手段に、電熱によって冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーターを用いるものである。これにより、冷媒加熱手段の小型化を図ることができる。
また、請求項27記載の発明は、冷媒加熱手段に、給湯水との熱交換によって冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器を用いるものである。これにより、冷媒加熱手段での電力使用量を削減することができる。
また、請求項28記載の発明は、冷媒−水熱交換器に供給する給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で沸かされた湯を用いるものである。これにより、冷媒加熱手段の電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項29記載の発明は、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水を排水する場合に、第一熱交換器あるいは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路を利用するものである。これにより、排水経路数を増やさずに施工を簡略化することができる。
また、請求項30記載の発明は、夏場などの高温時に放熱能力が不足した場合に冷媒−水熱交換器に供給される常温水に対して冷媒が放熱するように構成するものである。これにより、放熱不足を解消して冷房能力を維持することができる。
また、請求項31記載の発明は、冷媒−水熱交換器で冷媒との熱交換をした後の給湯水と第一熱交換器あるいは第二熱交換器に生じた結露水を排水する排水経路内にドレンポンプを備えるものである。これにより、より高い排水高さが保持でき、排水の熱の再利用や排水の再蒸発により、省施工と省エネが図れる。
また、請求項32記載の発明は、圧縮機を駆動周波数可変とし、除湿運転時は暖房運転時より駆動周波数を同等以下とするものである。これにより、浴室内の温度上昇を抑え、電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項33記載の発明は、膨張機構を電子制御膨張弁とし、運転モード、圧縮機の駆動周波数、室内温度、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数などに対応して制御するものである。これにより、浴室内の温湿度を快適にしながら、電力使用量を更に削減することができる。
また、請求項34記載の発明は、排気ダクトまたは排気ダクトのいずれか、もしくは両方を非居住空間である床下空間や天井裏空間に連通させることにより、床下空間や天井裏空間から空気を吸い込んで屋外に排気することにより、床下空間や天井裏空間の換気を行なうことができる。
また、請求項35記載の発明は、冷暖ダクトを床下空間に連通させることにより、除湿された空気を床下空間に供給することにより、床下空間の除湿を行なうことができる。
また、請求項36記載の発明は、冷暖ダクトを天井裏空間に連通させることにより、除湿された空気を天井裏空間に供給することにより、天井裏空間の除湿を行なうことができる。
また、請求項37記載の発明は、冷暖ダクトから床下空間と天井裏空間に吹き出す風量を調整する通路切換機構を備え、除湿された空気の一部を床下空間に供給し、一部を天井裏空間供給することにより、床下空間と天井裏空間を同時に除湿することができる。
また、請求項38記載の発明は、本体から床下空間へ引き回す冷暖ダクトや排気ダクトを住居の内壁とユニットバスの外壁の間を通し、浴室近傍の床下空間へ接続することにより、住居の床下空間の中でも湿気の滞留しやすい浴室や洗面所などの水使用機器近傍の床下空間を集中的に換気や除湿することができる。
また、請求項39記載の発明は、本体と排気ダクトとの接続部に配設した温湿度検知手段により、排気ダクトが接続された空間、例えば床下空間や天井裏空間の温湿度条件を検知し、検知した温湿度に対応して圧縮機の駆動周波数、膨張機構、循環ファンの回転数、換気ファンの回転数を制御することにより、除湿運転が必要なときに効率よく運転を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施形態1にかかる換気空調装置が設置される居住空間の見取り図である。図1において、居住空間A1、居住空間B2は、リビング3、浴室4、脱衣室5、トイレ6などに区画されており、例えば居住空間A1である浴室4の天井裏には、換気空調装置の本体7が設置されている。この本体7には、本体7と屋外を連通する排気ダクト8、居住空間B2の一つである脱衣室5の天井に開口した吸気口9と本体7とを連通する排気ダクト10および居住空間B2の一つであるトイレ6の天井に開口した吸気口11と本体7とを連通する排気ダクト12が接続されている。
また、本体7内部には換気ファン13が配設されており、屋外と本体7を連通する排気ダクト8は換気ファン13の吹出側に接続され、脱衣室5と本体7を連通する排気ダクト10およびトイレ6と本体7を連通する排気ダクト12は換気ファン13の吸込側に接続されている。したがって換気ファン13を運転すると、吸気口9および吸気口11から排気ダクト10および排気ダクト12を通じて脱衣室5およびトイレ6の空気が換気ファン13に吸い込まれ、排気ダクト8を通じて屋外に排出される。
そして換気ファン13を連続運転すると居住空間A1および居住空間B2内が負圧になるため、リビング3の屋外に面した壁に開口した吸気口14から新鮮な外気が給気されて居住空間A1および居住空間B2が換気されることになる。この換気運転は建物の気密性が高い場合は連続して行う必要があるため(24時間換気)、換気ファン13は所定の換気量、例えば一時間で居住空間A1および居住空間B2の約半分の容積に相当する換気量を確保するように連続運転を行う。
また、リビング3には部屋の温度をコントロールするための空調機15が設置されており、夏場は冷房運転、冬場は暖房運転を行って室温を適正に保持している。したがって前述したように年間を通じて連続した換気運転を行っていると、夏場はリビング3において空調機15で冷房された低温の空気、冬場は空調機15で暖房された高温の空気が脱衣室5のドア16およびトイレ6のドア17のガラリやアンダーカット部分を通じて吸気口9および吸気口11に吸い込まれ、換気空調装置の本体7を介して屋外に排出されることになる。
図2は換気空調装置の風路構成図及び冷媒回路図であり、浴室4の天井裏に図に示す換気空調装置の本体7が設置されており、本体7の底部に浴室4の天井面に対して吸込口18および吹出口19を開口するとともに吸込口18に着脱自在に塵埃を捕捉するためのフィルター20を配設している。
また、吸込口18近傍には浴室4内の温度、湿度等の空気条件を検出するための温湿度検出装置21を配設している。温湿度検出装置21は例えばサーミスタを用いる。
また、本体7内部には吸込口18と吹出口19を連通する循環通路22が形設されており、この循環通路22内に吸込口18から浴室4の空気を吸い込んで吹出口19から吹き出す循環ファン23が配設されている。
また、循環通路22の吹出口19近傍には、循環ファン23が送風する空気の少なくとも一部を加熱する輻射式の補助ヒーター24が設けられており、この補助ヒーター24は放出する輻射熱が浴室4内に放散するように配設されている。
また、本体7内部には吸込口18と換気ファン13の吸込側を連通する換気通路25も形成しており、この換気通路25に脱衣室5と連通している排気ダクト10およびトイレ6と連通している排気ダクト12が接続されている。さらに換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置26を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置26を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ屋外に排出されることになる。
また、開閉装置26を閉鎖状態に設定すると排気ダクト10と排気ダクト12から空気が吸い込まれ屋外に排出されることになる。したがって、浴室4と脱衣室5が隣接している場合、脱衣室5は排気ダクト10と連通しているため負圧となる。これにより浴室4の暖房された空気が浴室4のドアに設けられたガラリを通って脱衣室5へ流入するため脱衣室5も暖房されることになる。
また換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にさらにダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置27を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置27を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ、後述する第二熱交換器を通過することなく直接換気ファン13に吸い込まれることになる。
また排気ダクト10および排気ダクト12の本体7との連接経路中に各々ダンパー機構を有して排気ダクト10の通路を開閉する開閉装置28および排気ダクト12の通路を開閉する開閉装置29を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置28もしくは開閉装置29を閉鎖状態設定にすると脱衣室5もしくはトイレ6からは空気を吸い込まず、開閉装置27、開閉装置28および開閉装置29のうち開放状態に設定された経路からのみ空気が吸い込まれることになる。このようにして換気ファン13に吸い込まれた空気は、換気ファン13の吹出側に接続されている排気ダクト8を通じて屋外に排出されることになる。
また、換気ファン13と排気ダクト8との間にダンパー機構を有して通路を切り換える通路切換機構30と換気ファン13の吹出側と循環ファン23の吸込側である後述する第一熱交換器の上流または下流を連通する除湿通路31が形設されており、この通路切換機構30を切り換えることにより換気ファン13からの吹き出し空気を排気ダクト8を通じて屋外に排出するか循環ファン23の吸込側へ流すかを選択することができる。
また通路切換機構30の開度を設定することにより換気ファン13からの吹き出し空気を任意に排気ダクト8と除湿通路31とに分配することができる。通路切換機構30を任意の開度に設定することにより例えば換気ファン13からの吹き出し空気の3割を排気ダクト8を通して屋外に排出し7割を除湿通路31を通して浴室4へ供給することができる。
また、本形態において循環ファン23を運転し、換気ファン13を停止した状態で通路切換機構30が任意の開度となっている場合、吸込口18から循環通路22を経て吹出口19より吹き出す経路と吸込口18から換気通路25を経て除湿通路31を経て循環通路22を経て吹出口19より吹き出す二つの経路を通過する。換気ファン13を運転した場合はより後者の経路を通過し易くなる。
また、本体7内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路32を形設しており、この冷媒回路32中に、冷媒を圧縮する圧縮機33、供給空気と冷媒とを熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる膨張機構35、供給空気と冷媒とを熱交換させる第二熱交換器36を介設している。この冷媒回路32には、圧縮機33で圧縮された冷媒が第一熱交換器34、膨張機構35、第二熱交熱交換器36の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、暖房サイクル)と、圧縮機33で圧縮された冷媒が第二熱交換器36、膨張機構35、第一熱交熱交換器34の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、冷房サイクル)とを切り換えるための流路切換弁37が介設されている。
また、第一熱交換器34および第二熱交換器36の下方には水受皿38および水受皿39を配設し、水受皿38、水受皿39には水を排出するためのドレンポンプ40およびドレンポンプ41を配設している。
また、冷媒回路32には、流路切換弁37と第一熱交換器34を結ぶ配管中から分岐して膨張機構35と第二熱交換器36を結ぶ配管中に合流するバイパス回路42と、第一熱交換器34と膨張機構35を結ぶ配管中から分岐して第二熱交換器36と流路切換弁37を結ぶ配管中に合流するバイパス回路43を配管しており、バイパス回路42中に開閉弁44を介設するとともにバイパス回路43中に開閉弁45および冷媒加熱手段46を介設している。この冷媒加熱手段46には後述する冷媒加熱ヒーターや冷媒−水熱交換器を用いることができる。
また、第一熱交換器34は、循環通路22内に配設されており、第二熱交換器36は、換気通路25内に配設されている。したがって第一熱交換器34においては循環ファン23により循環する浴室4の空気に対して冷媒が放熱(または吸熱)を行い、第二熱交換器36においては換気ファン13により屋外に排出される空気に対して冷媒が吸熱(もしくは放熱)を行うことになる。
また、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中には開閉弁47とキャピラリーチューブ48で構成される減圧手段49を介設しており、第一熱交換器34は、流路切換弁37が冷媒の流れ方向を暖房サイクルに切り換えた場合に循環ファン23により循環する浴室4の空気が第一熱交換器34の減圧手段49の下流側を流れる冷媒と熱交換した後に減圧手段49の上流側を流れる冷媒と熱交換を行うように形設されている。さらに換気通路25内の第二熱交換器36の風上側には自己温度制御性を有する予熱ヒーター50が配設されており、この予熱ヒーター50を作動させると換気通路25に吸い込まれた脱衣室5の空気やトイレ6の空気もくしは浴室4の空気を予め加熱して第二熱交換器36に供給することができる。
また、換気ファン13は第二熱交換器36の下流側に配設した形態となっているが上流側に配設してもよい。換気ファン13を第二熱交換器36の上流側に配設した場合は、開閉装置27は換気ファン13と第二熱交換器36の間に配設し、この第二熱交換器36に併設した風路への通過と、第二熱交換器36への通過を切り換える構成とすればよい。
また、循環ファン23は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよい。
(実施の形態2)
図3は換気空調装置の風路構成図及び冷媒回路図であり、図に示すように浴室4の天井裏に換気空調装置の本体7が設置されており、本体7の底部に浴室4の天井面に対して吸込口18および吹出口19および吹出口51を開口するとともに吸込口18に着脱自在に塵埃を捕捉するためのフィルター20を配設している。
また、吸込口18近傍には浴室4内の温度、湿度等の空気条件を検出するための温湿度検出装置21を配設している。温湿度検出装置21は例えばサーミスタを用いる。
また、本体7内部には吸込口18と吹出口19を連通する循環通路22が形設されており、この循環通路22内に吸込口18から浴室4の空気を吸い込んで吹出口19から吹き出す循環ファン23が配設されている。
また、循環通路22の吹出口19近傍には、循環ファン23が送風する空気の少なくとも一部を加熱する輻射式の補助ヒーター24が設けられており、この補助ヒーター24は放出する輻射熱が浴室4内に放散するように配設されている。
また、本体7内部には吸込口18と換気ファン13の吸込側を連通する換気通路25も形成しており、この換気通路25に脱衣室5と連通している排気ダクト10およびトイレ6と連通している排気ダクト12が接続されている。
また換気通路25に吸込口18と吹出口51を連通する除湿通路52が形設されており、この除湿通路52内に吸込口18から浴室4の空気や排気ダクト10および排気ダクト12から脱衣室5およびトイレ6等の居住空間の空気を吸い込んで吹出口51から吹き出す除湿ファン53が配設されている。さらに除湿ファン53と吹出口51の間にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置54を配設し除湿ファン53が停止している場合は開閉装置54を閉鎖状態に設定することにより換気ファン13が運転している場合に吹出口51からの空気の吸込みを防止する。さらに換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置26を配設している。したがって換気ファン13および除湿ファン53が運転されている場合に開閉装置26を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給される。
また、開閉装置26を閉鎖状態に設定すると排気ダクト10と排気ダクト12から空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給されることになる。したがって、換気ファン13が運転されており浴室4と脱衣室5が隣接している場合、脱衣室5は排気ダクト10と連通しているため負圧となる。これにより浴室4の暖房された空気が浴室4のドアに設けられたガラリを通って脱衣室5へ流入するため脱衣室5も暖房されることになる。
また換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にさらにダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置27を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置27を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ、後述する第二熱交換器を通過することなく直接換気ファン13に吸い込まれることになる。
また排気ダクト10および排気ダクト12の本体7との連接経路中に各々ダンパー機構を有して排気ダクト10の通路を開閉する開閉装置28および排気ダクト12の通路を開閉する開閉装置29を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置28もしくは開閉装置29を閉鎖状態設定にすると脱衣室5もしくはトイレ6からは空気を吸い込まず、開閉装置26、開閉装置28および開閉装置29のうち開放状態に設定された経路からのみ空気が吸い込まれることになる。このようにして換気ファン13に吸い込まれた空気は、換気ファン13の吹出側に接続されている排気ダクト8を通じて屋外に排出されることになる。
また、換気ファン13の吹出側に排気ダクト8と冷暖ダクト55を配設し、排気ダクト8と冷暖ダクト55の間にダンパー機構を有して通路を切り換える通路切換機構56が配設されており、この通路切換機構を切り換えることにより換気ファン13からの吹き出し空気を排気ダクト8を通じて屋外に排出するか冷暖ダクト55を通じて脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給するかを選択することができる。
また通路切換機構56の開度を設定することにより換気ファン13からの吹き出し空気を任意に排気ダクト8と冷暖ダクト55とに分配することができる。通路切換機構56を任意の開度に設定することにより例えば換気ファン13からの吹き出し空気の3割を排気ダクト8を通して屋外に排出し7割を冷暖ダクト55を通して居住空間へ供給することができる。冷暖ダクト55は本体7から脱衣室5やトイレ6等の居住空間に連通される。
また、本体7内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路32を形設しており、この冷媒回路32中に、冷媒を圧縮する圧縮機33、供給空気と冷媒とを熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる膨張機構35、供給空気と冷媒とを熱交換させる第二熱交換器36を介設している。この冷媒回路32には、圧縮機33で圧縮された冷媒が第一熱交換器34、膨張機構35、第二熱交熱交換器36の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、暖房サイクル)と、圧縮機33で圧縮された冷媒が第二熱交換器36、膨張機構35、第一熱交熱交換器34の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、冷房サイクル)とを切り換えるための流路切換弁37が介設されている。
また、第一熱交換器34および第二熱交換器36の下方には水受皿38および水受皿39を配設し、水受皿38、水受皿39には水を排出するためのドレンポンプ40およびドレンポンプ41を配設している。
また、冷媒回路32には、流路切換弁37と第一熱交換器34を結ぶ配管中から分岐して膨張機構35と第二熱交換器36を結ぶ配管中に合流するバイパス回路42と、第一熱交換器34と膨張機構35を結ぶ配管中から分岐して第二熱交換器36と流路切換弁37を結ぶ配管中に合流するバイパス回路43を配管しており、バイパス回路42中に開閉弁44を介設するとともにバイパス回路43中に開閉弁45および冷媒加熱手段46を介設している。この冷媒加熱手段46には後述する冷媒加熱ヒーターや冷媒−水熱交換器を用いることができる。
また、第一熱交換器34は、循環通路22内に配設されており、第二熱交換器36は、換気通路25内および除湿通路52内に配設されている。したがって第一熱交換器34においては循環ファン23により循環する浴室4の空気に対して冷媒が放熱(または吸熱)を行い、第二熱交換器36においては換気ファン13により屋外に排出もしくは脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給される空気および除湿ファン53により浴室4内に吹き出される空気に対して冷媒が吸熱(もしくは放熱)を行うことになる。
また、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中には開閉弁47とキャピラリーチューブ48で構成される減圧手段49を介設しており、第一熱交換器34は、流路切換弁37が冷媒の流れ方向を暖房サイクルに切り換えた場合に循環ファン23により循環する浴室4の空気が第一熱交換器34の減圧手段49の下流側を流れる冷媒と熱交換した後に減圧手段49の上流側を流れる冷媒と熱交換を行うように形設されている。さらに換気通路25内の第二熱交換器36の風上側には自己温度制御性を有する予熱ヒーター50が配設されており、この予熱ヒーター50を作動させると換気通路25に吸い込まれた脱衣室5の空気やトイレ6の空気もくしは浴室4の空気を予め加熱して第二熱交換器36に供給することができる。
また、換気ファン13は第二熱交換器36の下流側に配設した形態となっているが上流側に配設してもよい。換気ファン13を第二熱交換器36の上流側に配設した場合は、開閉装置27は換気ファン13と第二熱交換器36の間に配設し、この第二熱交換器36に併設した風路への通過と、第二熱交換器36への通過を切り換える構成とすればよい。
また、除湿ファン53は第二熱交換器36の上流側に配設しても下流側に配設してもよく、また、循環ファン23は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよい。
(実施の形態3)
図4は換気空調装置の風路構成図及び冷媒回路図であり、浴室4の天井裏に図に示す換気空調装置の本体7が設置されており、本体7の底部に浴室4の天井面に対して吸込口18および吹出口19および吹出口57を開口するとともに吸込口18に着脱自在に塵埃を捕捉するためのフィルター20を配設している。
また、吸込口18の近傍には浴室4内の温度、湿度等の空気条件を検出するための温湿度検出装置21を配設している。温湿度検出装置21は例えばサーミスタを用いる。
また、本体7内部には吸込口18と吹出口19を連通する循環通路22が形設されており、この循環通路22内に吸込口18から浴室4の空気を吸い込んで吹出口19から吹き出す循環ファン23が配設されている。
また、循環通路22の吹出口19近傍には、循環ファン23が送風する空気の少なくとも一部を加熱する輻射式の補助ヒーター24が設けられており、この補助ヒーター24は放出する輻射熱が浴室4内に放散するように配設されている。
また、本体7内部には吸込口18と換気ファン13の吸込側を連通する換気通路25も形成しており、この換気通路25に脱衣室5と連通している排気ダクト10およびトイレ6と連通している排気ダクト12が接続されている。
また換気通路25と吹出口57を連通する除湿通路58が形設されており、この除湿通路58内に吸込口18から浴室4の空気や排気ダクト10および排気ダクト12から脱衣室5およびトイレ6等の居住空間の空気を吸い込んで吹出口57から吹き出す除湿ファン53が配設されている。さらに第一熱交換器34と除湿ファン53の間および第二熱交換器36と除湿ファン53の間にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置59および開閉装置60を配設している。
さらに吸込口18と換気通路25内とを連通する経路中にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置26を配設している。したがって換気ファン13および除湿ファン53が運転されている場合に開閉装置26を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給されることになる。
また、開閉装置26を閉鎖状態に設定すると排気ダクト10と排気ダクト12から空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給されることになる。したがって、換気ファン13が運転されており浴室4と脱衣室5が隣接している場合、脱衣室5は排気ダクト10と連通しているため負圧となる。これにより浴室4の暖房された空気が浴室4のドアに設けられたガラリを通って脱衣室5へ流入するため脱衣室5も暖房されることになる。
また換気通路25内と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にさらにダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置27を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置27を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ、後述する第二熱交換器を通過することなく直接換気ファン13に吸い込まれることになる。
また排気ダクト10および排気ダクト12の本体7との連接経路中に各々ダンパー機構を有して排気ダクト10の通路を開閉する開閉装置28および排気ダクト12の通路を開閉する開閉装置29を配設している。したがって換気ファン13および除湿ファン53が運転されている場合に開閉装置28もしくは開閉装置29を閉鎖状態設定にすると脱衣室5もしくはトイレ6からは空気を吸い込まず、開閉装置26、開閉装置28および開閉装置29のうち開放状態に設定された経路からのみ空気が吸い込まれることになる。このようにして換気ファン13に吸い込まれた空気は、換気ファン13の吹出側に接続されている排気ダクト8を通じて屋外に排出されることになる。
また、除湿ファン53の吹出側に冷暖ダクト61を配設し、除湿通路58と冷暖ダクト61の間にダンパー機構を有して通路を切り換える通路切換機構62が配設されており、この通路切換機構を切り換えることにより除湿ファン53からの吹き出し空気を除湿通路58を通じて浴室4内に供給するか冷暖ダクト61を通じて脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給するかを選択することができる。
また通路切換機構62の開度を設定することにより除湿ファン53からの吹き出し空気を任意に除湿通路58と冷暖ダクト61とに分配することができる。通路切換機構62を任意の開度に設定することにより例えば除湿ファン53からの吹き出し空気の3割を除湿通路58を通して浴室4へ供給し7割を冷暖ダクト61を通して居住空間へ供給することができる。冷暖ダクト61は本体7から脱衣室5やトイレ6等の居住空間に連通される。
また、本体7内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路32を形設しており、この冷媒回路32中に、冷媒を圧縮する圧縮機33、供給空気と冷媒とを熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる膨張機構35、供給空気と冷媒とを熱交換させる第二熱交換器36を介設している。この冷媒回路32には、圧縮機33で圧縮された冷媒が第一熱交換器34、膨張機構35、第二熱交熱交換器36の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、暖房サイクル)と、圧縮機33で圧縮された冷媒が第二熱交換器36、膨張機構35、第一熱交熱交換器34の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、冷房サイクル)とを切り換えるための流路切換弁37が介設されている。
また、第一熱交換器34および第二熱交換器36の下方には水受皿38および水受皿39を配設し、水受皿38、水受皿39には水を排出するためのドレンポンプ40およびドレンポンプ41を配設している。
また、冷媒回路32には、流路切換弁37と第一熱交換器34を結ぶ配管中から分岐して膨張機構35と第二熱交換器36を結ぶ配管中に合流するバイパス回路42と、第一熱交換器34と膨張機構35を結ぶ配管中から分岐して第二熱交換器36と流路切換弁37を結ぶ配管中に合流するバイパス回路43を配管しており、バイパス回路42中に開閉弁44を介設するとともにバイパス回路43中に開閉弁45および冷媒加熱手段46を介設している。この冷媒加熱手段46には後述する冷媒加熱ヒーターや冷媒−水熱交換器を用いることができる。
また、圧縮機33は駆動周波数可変のものを使用してもよい。
また、第一熱交換器34は、循環通路22内および除湿通路58内に配設されており、第二熱交換器36は、換気通路25内および除湿通路58内に配設されている。したがって第一熱交換器34においては循環ファン23により循環する浴室4の空気もしくは脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給される空気および除湿ファン53により浴室4内に吹き出される空気に対して冷媒が放熱(または吸熱)を行い、第二熱交換器36においては換気ファン13により屋外に排出される空気もしくは脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給される空気および除湿ファン53により浴室4内に吹き出される空気に対して冷媒が吸熱(もしくは放熱)を行うことになる。
また、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中には開閉弁47とキャピラリーチューブ48で構成される減圧手段49を介設しており、第一熱交換器34は、流路切換弁37が冷媒の流れ方向を暖房サイクルに切り換えた場合に循環ファン23により循環する浴室4の空気および除湿ファン53により浴室4に循環する空気もしくは冷暖ダクト61へ供給される空気が第一熱交換器34の減圧手段49の下流側を流れる冷媒と熱交換した後に減圧手段49の上流側を流れる冷媒と熱交換を行うように形設されている。さらに換気通路25内の第二熱交換器36の風上側には自己温度制御性を有する予熱ヒーター50が配設されており、この予熱ヒーター50を作動させると換気通路25に吸い込まれた脱衣室5の空気やトイレ6の空気もくしは浴室4の空気を予め加熱して第二熱交換器36に供給することができる。
また、換気ファン13は第二熱交換器36の下流側に配設した形態となっているが上流側に配設してもよい。換気ファン13を第二熱交換器36の上流側に配設した場合は、開閉装置27は換気ファン13と第二熱交換器36の間に配設し、この第二熱交換器36に併設した風路への通過と、第二熱交換器36への通過を切り換える構成とすればよい。
また、除湿ファン53は第二熱交換器36および第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよく、また、循環ファン23は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよい。
(実施の形態4)
図5は換気空調装置の風路構成図及び冷媒回路図であり、浴室4の天井裏に図に示す換気空調装置の本体7が設置されており、本体7の底部に浴室4の天井面に対して吸込口18および吹出口19および吹出口51を開口するとともに吸込口18に着脱自在に塵埃を捕捉するためのフィルター20を配設している。
また、吸込口18の近傍には浴室4内の温度、湿度等の空気条件を検出するための温湿度検出装置21を配設している。温湿度検出装置21は例えばサーミスタを用いる。
また、本体7内部には吸込口18と吹出口19を連通する循環通路22が形設されており、この循環通路22内に吸込口18から浴室4の空気を吸い込んで吹出口19から吹き出す循環ファン23が配設されている。
また、循環通路22の吹出口19近傍には、循環ファン23が送風する空気の少なくとも一部を加熱する輻射式の補助ヒーター24が設けられており、この補助ヒーター24は放出する輻射熱が浴室4内に放散するように配設されている。
また、吸込口18と脱衣室5やトイレ6等の居住空間と連通している冷暖ダクト63との間に冷暖通路64が形設されており、この冷暖通路64内に吸込口18から浴室4の空気を吸い込んで脱衣室5やトイレ6へ連通する冷暖ダクト63へ吹き出す冷暖ファン65が配設されている。冷暖通路64内の冷暖ファン65の吸込み側にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置66を配設し、冷暖ファン65停止時には閉鎖状態に設定することにより循環ファン23が運転している場合に脱衣室5やトイレ6等の居住空間に連通している冷暖ダクト63からの空気の吸い込みを防止する。
また、本体7内部には吸込口18と換気ファン13の吸込側を連通する換気通路25も形成しており、この換気通路25に脱衣室5と連通している排気ダクト10およびトイレ6と連通している排気ダクト12が接続されている。
また換気通路25に吸込口18と吹出口51を連通する除湿通路52が形設されており、この除湿通路52内に吸込口18から浴室4の空気や排気ダクト10および排気ダクト12から脱衣室5およびトイレ6等の居住空間の空気を吸い込んで吹出口51から吹き出す除湿ファン53が配設されている。さらに除湿ファン53と吹出口51の間にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置54を配設し除湿ファン53が停止している場合は開閉装置54を閉鎖状態に設定することにより換気ファン13が運転している場合に吹出口51からの空気の吸込みを防止する。さらに換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置26を配設している。したがって換気ファン13および除湿ファン53が運転されている場合に開閉装置26を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給される。
また、開閉装置26を閉鎖状態に設定すると排気ダクト10と排気ダクト12から空気が吸い込まれ屋外に排出されるかもしくは浴室4内へ供給されることになる。したがって、換気ファン13が運転されており浴室4と脱衣室5が隣接している場合、脱衣室5は排気ダクト10と連通しているため負圧となる。これにより浴室4の暖房された空気が浴室4のドアに設けられたガラリを通って脱衣室5へ流入するため脱衣室5も暖房されることになる。
また換気通路25内の吸込口18と換気ファン13の吸込側とを連通する経路中にさらにダンパー機構を有して通路を開閉する開閉装置27を配設している。したがって換気ファン13が運転されている場合に開閉装置27を開放状態に設定すると吸込口18と排気ダクト10および排気ダクト12から本体7内に空気が吸い込まれ、後述する第二熱交換器を通過することなく直接換気ファン13に吸い込まれることになる。
また排気ダクト10および排気ダクト12の本体7との連接経路中に各々ダンパー機構を有して排気ダクト10の通路を開閉する開閉装置28および排気ダクト12の通路を開閉する開閉装置29を配設している。したがって換気ファン13および除湿ファン53が運転されている場合に開閉装置28もしくは開閉装置29を閉鎖状態設定にすると脱衣室5もしくはトイレ6からは空気を吸い込まず、開閉装置26、開閉装置28および開閉装置29のうち開放状態に設定された経路からのみ空気が吸い込まれることになる。このようにして換気ファン13に吸い込まれた空気は、換気ファン13の吹出側に接続されている排気ダクト8を通じて屋外に排出されることになる。
また、換気ファン13の吹出側に排気ダクト8と冷暖ダクト55を配設し、排気ダクト8と冷暖ダクト55の間にダンパー機構を有して通路を切り換える通路切換機構30が配設されており、この通路切換機構を切り換えることにより換気ファン13からの吹き出し空気を排気ダクト8を通じて屋外に排出するか冷暖ダクト55を通じて脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給するかを選択することができる。
また通路切換機構30の開度を設定することにより換気ファン13からの吹き出し空気を任意に排気ダクト8と冷暖ダクト55とに分配することができる。通路切換機構30を任意の開度に設定することにより例えば換気ファン13からの吹き出し空気の3割を排気ダクト8を通して屋外に排出し7割を冷暖ダクト55を通して居住空間へ供給することができる。冷暖ダクト55および冷暖ダクト63は本体7から脱衣室5やトイレ6等の居住空間に連通される。
また、換気ファン13および除湿ファン53は第二熱交換器36の上流側に配設しても下流側に配設してもよく、また、循環ファン23および冷暖ファン65は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよい。
また、本体7内部に、冷媒として例えば、HCFC系冷媒(分子中に塩素、水素、フッ素、炭素の各原子を含む)、HFC系冷媒(分子中に水素、炭素、フッ素の各原子を含む)、炭化水素、二酸化炭素等の自然冷媒などの何れかを充填した冷媒回路32を形設しており、この冷媒回路32中に、冷媒を圧縮する圧縮機33、供給空気と冷媒とを熱交換させる第一熱交換器34、冷媒を膨張させる電子式膨張弁からなる膨張機構35、供給空気と冷媒とを熱交換させる第二熱交換器36を介設している。この冷媒回路32には、圧縮機33で圧縮された冷媒が第一熱交換器34、膨張機構35、第二熱交熱交換器36の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、暖房サイクル)と、圧縮機33で圧縮された冷媒が第二熱交換器36、膨張機構35、第一熱交熱交換器34の順に流れて再び圧縮機33に戻る経路(以下、冷房サイクル)とを切り換えるための流路切換弁37が介設されている。
また、第一熱交換器34および第二熱交換器36の下方には水受皿38および水受皿39を配設し、水受皿38、水受皿39には水を排出するためのドレンポンプ40およびドレンポンプ41を配設している。
また、冷媒回路32には、流路切換弁37と第一熱交換器34を結ぶ配管中から分岐して膨張機構35と第二熱交換器36を結ぶ配管中に合流するバイパス回路42と、第一熱交換器34と膨張機構35を結ぶ配管中から分岐して第二熱交換器36と流路切換弁37を結ぶ配管中に合流するバイパス回路43を配管しており、バイパス回路42中に開閉弁44を介設するとともにバイパス回路43中に開閉弁45および冷媒加熱手段46を介設している。この冷媒加熱手段46には後述する冷媒加熱ヒーターや冷媒−水熱交換器を用いることができる。
また、第一熱交換器34は、循環通路22内および冷暖通路64内に配設されており、第二熱交換器36は、換気通路25内および除湿通路52内に配設されている。したがって第一熱交換器34においては循環ファン23により循環する浴室4の空気もしくは冷暖ファン65により脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給される空気に対して冷媒が放熱(または吸熱)を行い、第二熱交換器36においては換気ファン13により屋外に排出もしくは脱衣室5やトイレ6等の居住空間へ供給される空気および除湿ファン53により浴室4内に吹き出される空気に対して冷媒が吸熱(もしくは放熱)を行うことになる。
また、第一熱交換器34の冷媒が流れる配管中には開閉弁47とキャピラリーチューブ48で構成される減圧手段49を介設しており、第一熱交換器34は、流路切換弁37が冷媒の流れ方向を暖房サイクルに切り換えた場合に循環ファン23により循環する浴室4の空気および冷暖ファン65により冷暖ダクト63へ供給される空気が第一熱交換器34の減圧手段49の下流側を流れる冷媒と熱交換した後に減圧手段49の上流側を流れる冷媒と熱交換を行うように形設されている。さらに換気通路25内の第二熱交換器36の風上側には自己温度制御性を有する予熱ヒーター50が配設されており、この予熱ヒーター50を作動させると換気通路25に吸い込まれた脱衣室5の空気やトイレ6の空気もくしは浴室4の空気を予め加熱して第二熱交換器36に供給することができる。
また、換気ファン13は第二熱交換器36の下流側に配設した形態となっているが上流側に配設してもよい。換気ファン13を第二熱交換器36の上流側に配設した場合は、開閉装置27は換気ファン13と第二熱交換器36の間に配設し、この第二熱交換器36に併設した風路への通過と、第二熱交換器36への通過を切り換える構成とすればよい。
また、除湿ファン53は第二熱交換器36の上流側に配設しても下流側に配設してもよく、また、循環ファン23は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよく、また冷暖ファン65は第一熱交換器34の上流側に配設しても下流側に配設してもよい。
図6は、冷媒加熱手段46に採用できる冷媒加熱ヒーターの概略構成図であり、図に示すように冷媒加熱ヒーター67は、冷媒を通す冷媒配管をコイル状に巻いて形設した冷媒管路68と、コイル状の冷媒管路68の内周側にU字状に形設した電熱管69と、冷媒管路68の入口部70および出口部71と電熱管69の端子部72を除いた表面を全て覆うようにアルミなどの金属材料を鋳造して中実円筒状に形成された伝熱筒73から構成されている。
そして電熱管69の端子部72に所定の電圧を印加すると電熱管69が発熱し、この熱が伝熱筒73内を伝導して電熱管69の外周に配設された冷媒管路68を加熱する。冷媒管路68内には入口部70から冷媒が導入され、冷媒管路68の外周が伝熱筒73で覆われたコイル状の部分を流れる過程で伝熱筒73を介して加熱されて出口部71に導かれる。このようにして冷媒加熱ヒーター67は冷媒を加熱するものであるが、伝熱筒73の中芯部に配設された電熱管69が、その外周方向に配設された冷媒管路68に対して発熱するため外部への熱漏洩が少なくなるとともに、電熱管69が発した熱が伝熱筒73を伝導して均一に冷媒管路68を加熱することができるため加熱効率が向上して冷媒加熱手段46の小型化を可能にしている。
図7は、冷媒加熱手段46に採用できる冷媒−水熱交換器の概略断面図であり、図に示すように冷媒−水熱交換器74は、ヒートポンプ式給湯機75からの給湯水が流れる給湯管路76の内部に冷媒が流れる冷媒管路77を配設した二重管構造の熱交換器となっている。冷媒管路77は、給湯管路76の内部において二分岐され、分岐した各々が螺旋状に捩れ合うツイスト状に形設されており、これにより伝熱面積を増加させて熱交換効率の向上を図っている。そして給湯管路76の給湯流入部78から冷媒−水熱交換器74内に流入した給湯水は、冷媒管路77の外周を流れて給湯流出部79から冷媒−水熱交換器74外部に流出し、給湯流出部79の下方にあるドレンパン80に滴下する。
このドレンパン80は、第一熱交換器34および第二熱交換器36に結露したドレン水のドレン受けも兼ねており、ドレンパン80に滴下した給湯水は、第一熱交換器34および第二熱交換器36に結露したドレン水とともに排水管81から本体7外部に排水される。一方、冷媒管路77の冷媒流入部82から冷媒−水熱交換器74内に流入した冷媒は、給湯水の流れに対向する向きで捩れ構造のツイスト管83に各々分岐して流れ、この過程で給湯水との熱交換により加熱されて冷媒流出部84から流出することになる。
この冷媒加熱に用いられる給湯水は、ヒートポンプ式給湯機75において大気の熱を利用して沸かされた温水であるため、冷媒加熱手段46の加熱効率が向上されるとともにランニングコストが安価にできる。また、給湯管路76に給湯機で沸かした高温の温水ではなく、常温の給水をそのまま供給することもできる。この場合に流路切換弁37を冷房サイクル側に切り換えて開閉弁44を開放状態に設定すれば、冷媒管路77に圧縮機33で圧縮された高温高圧の冷媒が供給され常温水との熱交換の過程において冷媒を冷却することも可能となる。
(実施の形態5)
図8は、換気空調装置の設置図であり、居住空間A1の天井裏に換気空調装置の本体7が設置されており、本体7に接続される排気ダクト10は床下空間85と連通しており、吸気口87から吸い込まれた床下空間85の空気を本体7へ吸入する。
また、本体7に接続される排気ダクト12は天井裏空間86と連通しており、吸い込まれた天井裏空間86の空気を本体7へ吸入する。本体7へ吸入された空気は本体7内部で熱交換された後に排気ダクト8を通って屋外へ排出されるか、もしくは除湿空気として冷暖ダクト61、吹出口88を通って床下空間85へ吹出されるか、冷暖ダクト61の中間に配設された通路切換機構89を切り換えることにより天井裏空間86へ吹き出される。通路切換機構89の開度を調整することにより床下空間85と天井裏空間86に吹き出す除湿空気の量を変更する。
また、本体7と床下空間85とを連通させる排気ダクト10や冷暖ダクト61は住居の内壁とユニットバスの外壁の間を通し、浴室近傍の床下空間(85)へ接続することにより、住居の床下空間(85)の中でも湿気の滞留しやすい浴室や洗面所などの水使用機器近傍の床下空間(85)を集中的に換気や除湿する。
また、本体7と排気ダクト10、12の接続部分に着脱自在に塵埃を補足するためのフィルターを配設し、本体7より着脱して掃除等のメンテナンスを可能としている。
また、本体7と排気ダクト10、12との接続部に温湿度検出手段92、93を配設し、床下空間85や天井裏空間86から吸込まれる空気の温度と湿度を検知することにより、床下空間85や天井裏空間86の換気や除湿の必要性を判断し、換気運転や除湿運転が必要な場合に効率良く運転を行なう。
以上、説明した構成および動作により、本実施形態の浴室空調装置は、以下の効果を奏するものである。
第二熱交換器(36)において、換気ファン(13)によって屋外に排出される居住空間A(1)、例えば浴室(4)と浴室(4)以外の空間である居住空間B(2)、例えば脱衣室(5)やトイレ(6)の空気から冷媒が吸熱し、第一熱交換器(34)において、循環ファン(23)によって、居住空間A(1)、例えば浴室(4)内を循環する空気に冷媒が放熱することにより、ヒートポンプを動作させて浴室(4)の暖房させ、第二熱交換器(36)を通過する空気のエンタルピーが屋外の空気より高いため、冷媒の蒸発能力が増大し、結果的に暖房能力を大きくもしくは、第二熱交換器(36)を小型化できる。また、第二熱交換器(36)で冷却し、水分を凝縮排水した空気を通路切換機構(30)を切替えることにより、屋外ではなく、浴室(4)へ第二熱交換器(36)を通過し、冷却・除湿された空気が吹き出されるため、第一熱交換器(34)により加熱された空気と合流して、浴室(4)の温度が大きく上昇しないで除湿でき、消費エネルギーを少なくして浴室乾燥や衣類乾燥に最適な温湿度にできる。
また、浴室(4)の天井裏などに設置した換気空調装置内部に冷媒回路(32)を構成する圧縮機(33)、第一熱交換器(34)、膨張機構(35)、第二熱交換器(36)が全て収納されることにより、屋外に室外機を置くスペースが不要となり、また、施工時に冷媒配管工事をする必要もなくなり、省スペース化と施工性の向上が図られる。
また、第二熱交換器(36)で冷却された空気を第一熱交換器(34)の風路の上流側に流すことにより、浴室(4)の温度が高温になった場合などに、第一熱交換器(34)の冷媒の圧力を下げて、圧縮機(33)などの長期信頼性を向上でき、吹出す空気の温湿度も均一で浴室乾燥や衣類乾燥のムラが減少できる。
また、第二熱交換器(36)で熱交換された空気を屋外と浴室(4)または、第一熱交換器(34)の風路の上流側に吹き出す風量を各々調整することにより、浴室(4)の温度を調整して快適性を向上させながら、浴室(4)や脱衣室(5)やトイレ(6)からの換気風量も調整して空気質も向上できる。
また、浴室(4)や脱衣室(5)やトイレ(6)からの換気運転時には、第二熱交換器(36)をバイパスさせることにより、器内抵抗を減らし、換気ファン(13)の入力を減少できる。
また、暖房時や入浴中に、開閉装置(26)を閉じることにより、脱衣室(5)やトイレ(6)からの換気は継続しながら、浴室(4)からの換気を停止でき、浴室(4)を暖房した空気を排出せずに効率よく浴室(4)を空調することができ、入浴中のドラフト感を低減できる。
また、トイレ(6)の換気時に、換気ファン(13)で吸い込んだ空気を全て屋外に排出することにより、トイレ(6)から浴室(4)や脱衣室(5)への臭いの移行を防止できる。
また、暖房運転時や浴室(4)以外の換気運転時に浴室(4)と隣接した脱衣室(5)の開閉装置(28,29)を閉じることにより、浴室(4)が入浴中で高湿時に、脱衣室(5)を負圧にしないことにより、浴室(4)からの湿度の移行を防止できる。
また、浴室(4)と換気ファン(13)または第二熱交換器(36)との間に開閉装置(26)を設け、浴室(4)と浴室(4)と隣接した脱衣室(5)をあわせて暖房、除湿、乾燥、冷房運転などする場合に、前記開閉装置(26)を閉じて、脱衣室の換気を行うことにより、浴室(4)に吹き出された暖房、除湿、乾燥、冷房空気などが、浴室(4)のギャラリを通って、隣接し、負圧になった脱衣室(5)に流れ、脱衣室(5)も暖房、除湿、乾燥、冷房運転などができる。
また、第一熱交換器(34)を通る空気を浴室(4)に吹き出す循環ファン(23)と第二熱交換器(36)を通る空気を浴室(4)に吹き出す除湿ファン(53)を設け、前記循環ファン(23)と前記除湿ファン(53)の運転組み合わせにより、浴室(4)に吹き出される空気の温湿度を制御して、目的に応じた最適な空間とすることができる。
また、第二熱交換器(36)で熱交換した空気を屋外と脱衣室(5)に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構(56)を備え、前記第二熱交換器(36)で熱交換された空気の一部を前記脱衣室(5)を冷却することに用い、一部を屋外に排気することにより、浴室(4)を暖房しながら、脱衣室(5)を冷房できる。
また、第一熱交換器(34)と第二熱交換器(36)にそれぞれ循環ファン(23)と除湿ファン(53)を設け、前記除湿ファン(53)は浴室(4)または脱衣室(5)に吹出し、前記第一熱交換器(34)の風路とも連通することにより、浴室(4)を暖房しながら脱衣室(5)を冷房できる以外に、浴室(4)と脱衣室(5)を同時に暖房できる。
また、第一熱交換器(34)または第二熱交換器(36)で熱交換した空気を浴室(4)と脱衣室(5)に吹き出す風量を各々調整する通路切換機構(62)を備え、前記第一熱交換器(34)または、第二熱交換器(36)で熱交換された空気の一部を前記浴室(4)または脱衣室(5)を暖房または冷房することに用いることにより、浴室(4)と脱衣室(5)を最適に空調できる。
また、第一熱交換器(34)用の循環ファン(23)と冷暖ファン(65)、第二熱交換器(36)用の除湿ファン(53)と換気ファン(13)をそれぞれ設け、浴室(4)と脱衣室(5)とトイレ(6)と屋外への吹出し風量や温湿度を制御することにより、浴室(4)と脱衣室(5)とトイレ(6)最適に空調できる。
また、冷媒の流れ方向を変える流路切換弁(37)を設け、浴室(4)または脱衣室(5)の常温室内空気で第二熱交換器(36)の高温高圧冷媒が放熱し、第一熱交換器(34)がより効率的に浴室の空気から吸熱することにより、浴室の冷房運転の熱効率を更に向上させることができる。
また、第一熱交換器(34)の配管中に減圧手段(49)を設け、前記減圧手段(49)の下流側で吸熱した後、上流側で放熱して、浴室(4)内を除湿することにより、第一熱交換器(34)で除湿した空気を浴室(4)外部に漏洩させずに効率的に浴室(4)を除湿することができる。
また、浴室(4)内を空調する場合に、吸気口(9,11)が開口した浴室(4)以外の室内空間を換気する場合に対し、換気ファン(13)の風量を増加させることにより、第二熱交換器(36)における吸熱量もしくは放熱量を増加させて十分な空調能力を得ることができる。
また、浴室(4)以外に設置された空調機(15)によって空調された空調空気を吸気口(9,11)から吸込んで第二熱交換器(36)に供給することにより、浴室(4)以外で発生した空調機(15)の熱エネルギーを回収して熱効率を更に向上することができる。
また、浴室(4)を乾燥する場合に、第二熱交換器(36)において換気通路(25)を通って屋外に排出される浴室(4)の空気からも冷媒が吸熱することにより、第一熱交換器(34)において浴室(4)の空気に放熱された熱も回収して乾燥効率の向上を図ることができる。
また、換気通路(25)を、吸込口(18)を介して浴室(4)内と連通させることにより、換気通路(25)の吸込部分を吸込口(18)と共用化して除塵フィルターの個数を低減することができる。
また、補助ヒーター(24)で循環ファン(23)が送風する空気の少なくとも一部を加熱することにより、低温環境における暖房能力不足を補填することができる。
また、補助ヒーター(24)の輻射熱を浴室(4)内に放散することにより、入浴時のドラフト感を減らし快適性を向上することができる。
また、予熱ヒーター(50)で第二熱交換器(36)に供給される前の空気を予熱することにより、低温環境における暖房能力の低下や第二熱交換器(36)への着霜の抑制することができ、また、付着した霜の除去を行うことができる。
また、低温時に第一熱交換器(34)もしくは第二熱交換器(36)に霜が付着した場合に冷媒温度に基づいて流路切換弁(37)を切り換えることにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、低温時に第二熱交換器(36)に霜が付着した場合に冷媒回路(32)の高圧側と低圧側をバイパス回路(42、43)を通じて開放し、高温の冷媒を第二熱交換器(36)に流通させる若しくは第二熱交換器(36)内の冷媒圧力を上昇させることにより、付着した霜の除去を行うことができる。
また、冷媒加熱手段(46)を第二熱交換器(36)と直列もしくは並列となるように冷媒回路(32)中に介在させ、第二熱交換器(36)に霜が付着するなど吸熱能力が低下した場合において、冷媒加熱手段(46)を作動させることにより、吸熱能力を確保して暖房能力を維持することができる。
また、冷媒加熱手段(46)に、電熱によって冷媒を加熱する冷媒加熱ヒーター(67)を用いることにより、冷媒加熱手段(46)の小型化を図ることができる。
また、冷媒加熱手段(46)に、給湯水との熱交換によって冷媒を加熱する冷媒−水熱交換器(74)を用いることにより、冷媒加熱手段(46)での電力使用量を削減することができる。
また、冷媒−水熱交換器(74)に供給する給湯水に、ヒートポンプ式給湯機で沸かされた湯を用いることにより、冷媒加熱手段(46)の電力使用量を更に削減することができる。
また、冷媒−水熱交換器(74)で冷媒との熱交換をした後の給湯水を排水する場合に、第一熱交換器(34)あるいは第二熱交換器(36)に生じた結露水を排水する排水経路を利用することにより、排水経路数を増やさずに施工を簡略化することができる。
また、夏場などの高温時に放熱能力が不足した場合に冷媒−水熱交換器(74)に供給される常温水に対して冷媒が放熱するように構成することにより、放熱不足を解消して冷房能力を維持することができる。
また、冷媒−水熱交換器(74)で冷媒との熱交換をした後の給湯水と第一熱交換器(34)あるいは第二熱交換器(36)に生じた結露水を排水する排水経路内にドレンポンプ(40、41)を備えることにより、より高い排水高さが保持でき、排水の熱の再利用や排水の再蒸発により、省施工と省エネが図れる。
また、圧縮機(33)を駆動周波数可変とし、除湿運転時は暖房運転時より駆動周波数を同等以下とすることにより、浴室(4)内の温度上昇を抑え、電力使用量を更に削減することができる。
また、膨張機構(35)を電子制御膨張弁とし、運転モード、圧縮機(33)の駆動周波数、室内温度、循環ファン(23)の回転数、換気ファン(13)の回転数などに対応して制御することにより、浴室(4)内の温湿度を快適にしながら、電力使用量を更に削減することができる。
また、排気ダクト(10)または排気ダクト(12)のいずれか、もしくは両方を非居住空間である床下空間(85)や天井裏空間(86)に連通させることにより、床下空間(85)や天井裏空間(86)から空気を吸い込んで屋外に排気することにより、床下空間(85)や天井裏空間(86)の換気を行なうことができる。
また、冷暖ダクト(61)を床下空間(85)に連通させることにより、除湿された空気を床下空間(85)に供給することにより、床下空間(85)の除湿を行なうことができる。
また、冷暖ダクト(61)を天井裏空間(86)に連通させることにより、除湿された空気を天井裏空間(86)に供給することにより、天井裏空間(86)の除湿を行なうことができる。
また、冷暖ダクト(61)から床下空間(85)と天井裏空間(86)に吹き出す風量を調整する通路切換機構(89)を備え、除湿された空気の一部を床下空間(85)に供給し、一部を天井裏空間(86)に供給することにより、床下空間(85)と天井裏空間(86)を同時に除湿することができる。
また、本体(7)から床下空間(85)へ引き回す冷暖ダクト(61)や排気ダクト(10)を住居の内壁とユニットバスの外壁の間を通し、浴室近傍の床下空間(85)へ接続することにより、住居の床下空間(85)の中でも湿気の滞留しやすい浴室や洗面所などの水使用機器近傍の床下空間(85)を集中的に換気や除湿することができる。
また、本体(7)と排気ダクト(10、12)との接続部に配設した温湿度検知手段(92、93)により、排気ダクト(10、12)が接続された空間、例えば床下空間(85)や天井裏空間(86)の温湿度条件を検知し、検知した温湿度に対応して圧縮機(33)の駆動周波数、膨張機構(35)、循環ファン(23)の回転数、換気ファン(13)の回転数を制御することにより、除湿運転が必要なときに効率よく運転を行なうことができる。
以上説明した内容は、発明を実施するための一形態についてのみ説明したものであり、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、空調する室内空間を浴室4とし、吸気口を開口した室内空間を脱衣室5およびトイレ6としたが、空調空間および吸気口を開口する空間は、居住空間内において区画された空間であれば良く、上記に限定されるものではない。即ち、空調空間をリビング、吸気口を開口する空間を浴室などに設定しても良い。
また、上記実施の形態では、吸気口を脱衣室5およびトイレ6の2箇所に開口する構成を示したが、排気口を開口位置および数はこれに限定されるものではない。例えばトイレ1箇所のみに吸気口を開口する構成としても良い。
また、上記実施の形態では、設置位置を天井裏とし本体を隠蔽した形態としたが、設置位置は天井裏に限定するものではなく壁掛け型や床置き型など他の形態としても良い。
また、上記実施の形態では、吸気口9、11と本体7の吹出口19、51、57、は異なる居住空間に開口しているが、上記に限定されるものではない。即ち、同一の居住空間内に本体7と吸気口9、11を設置し、居住空間内のある部分から吸気、ある部分から吹出しても良い。冷暖ダクト55、61、63から居室への吹出しについても同様である。
また、上記実施の形態では、第一熱交換器34の下方に水受皿38とドレンポンプ40を、第二熱交換器36の下方に水受皿39とドレンポンプ41を設けた構成を示したが、水受皿は熱交換器から排出されるドレン水を受けることができるものであれば良く、設置位置および数はこれに限定されるものではない。例えば第一熱交換器34と第二熱交換器36の水受皿を1箇所とし、それに伴いドレンポンプも1箇所とする構成としても良い。
また、上記実施の形態では、圧縮機33の駆動方式について言及していないが圧縮機33の駆動方式は駆動周波数一定のものを使用しても駆動周波数可変のものを使用してもよい。
また、上記実施の形態では、冷媒回路32にバイパス回路42およびバイパス回路43の2系統のバイパス回路を設ける構成を示したが、バイパス回路は1系統のみとしても良い。
また、上記実施の形態では、冷媒加熱手段46を第二熱交換器36と並列状態に設ける構成を示したが、冷媒回路32内において第二熱交換器36と直列状態に介在させる構成としても良い。
また、上記実施の形態では、開閉弁44および開閉弁45を開放と閉鎖の2段階で切り換える構成を示したが、開閉弁はバイパス回路の開閉を実現できるものであれば良く電子式膨張弁などを使用しても良い。
また、上記実施の形態では、減圧手段49として開閉弁47とキャピラリチューブ48を並列に設ける構成を示したが、減圧手段49は、減圧作用を切り換え可能なものであれば良く、電子式膨張弁を介在される構成としても良い。
また、上記実施の形態では、冷媒加熱手段46の具体構成として冷媒加熱ヒーター67と冷媒−水熱交換器74の2種類の構成を示したが、冷媒加熱手段46は冷媒を加熱できるものであれば良いのであって、上記2種類に限定されるものではない。
また、上記実施の形態では、冷媒−水熱交換器74の水側の配管にヒートポンプ給湯機75からの給湯水を供給する構成を示したが、冷媒−水熱交換器74の水側配管には高温の温水(例えば、40℃〜90℃)、あるいは常温の給水(例えば、1℃〜40℃)を供給するものであれば良く、ヒートポンプ給湯機に限定されるものではない。例えば、ガス給湯機、電気温水器、石油給湯機の給湯、給水および循環水もしくは市水を供給する構成や浴槽の湯を循環させるような構成としても良い。