JP2008144219A - キャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、Mg:1.6〜2.0%、Cu:0.10%以下、Mn:0.20%以下、Cr:0.20%以下、Zn:0.3%以下、Si:0.4%以下、Fe:0.50%以下、Ti:0.30%以下を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有し、引張強さが200〜235MPa、耐力が165〜200MPa、伸びが7〜12%であり、絞り比1.97での耳率が2%以下、板厚が0.185〜0.245mmであり、なお且つ、厚み方向の断面組織は、長手方向の結晶サイズが40μm以上のファイバー状組織である。
【選択図】なし
Description
本発明を適用したキャップ用アルミニウム合金板は、質量%で、Mg:1.6〜2.0%、Cu:0.10%以下、Mn:0.20%以下、Cr:0.20%以下、Zn:0.3%以下、Si:0.4%以下、Fe:0.50%以下、Ti:0.30%以下を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有し、引張強さが200〜235MPa、耐力が165〜200MPa、伸びが7〜12%であり、絞り比1.97での耳率が2%以下、板厚が0.185〜0.245mmであり、なお且つ、厚み方向の断面組織は、長手方向の結晶サイズが40μm以上のファイバー状組織であることを特徴とするものである。
Mgは、アルミニウム合金の強度を向上させるのに必要な元素である。しかしながら、Mgが1.6%未満であると、板厚が0.185〜0.245mmとなる場合においてアルミニウム合金の強度を向上させる効果が不十分となり、Mgが2.0%を超えると、強度が高くなりすぎて加工性が劣化してしまう。したがって、Mgは、1.6〜2.0%の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは1.7〜1.8%の範囲である。
Cuは、アルミニウム合金の強度を向上させる元素である。しかしながら、Cuが0.10%を超えると、アルミニウム合金の耐食性が劣化する。したがって、Cuは、0.10%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.01〜0.07%の範囲である。
Mnは、アルミニウム合金の強度を向上させる元素である。しかしながら、Mnが0.20%を超えると、加工性が劣化する。したがって、Mnは、0.20%以下の範囲で含有することが好ましく、より好ましくは0.05〜0.15%の範囲である。
Crは、耳率を低減させる元素である。しかしながら、Crが0.20%を超えると、アルミニウム合金の強度が高くなり過ぎてしまい、成形性が劣化する。したがって、Crは、0.20%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.05〜0.10%の範囲である。
Znは、結晶粒の微細化を図り、成形性を向上させる元素である。しかしながら、Znが0.3%を超えると、アルミニウム合金の強度が高くなり過ぎてしまい、成形性が劣化する。したがって、Znは、0.3%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜0.2%の範囲である。
Siは、深絞り性を向上させる元素である。しかしながら、Siが0.4%を超えると、逆に深絞り性が劣化する。したがって、Siは、0.4%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.2〜0.3%の範囲である。
Feは、アルミニウム合金の強度を向上させる元素である。しかしながら、Feが0.50%を超えると、深絞り性や耐食性が劣化する。したがって、Feは、0.50%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.3〜0.4%の範囲である。
Tiは、結晶粒の微細化を図り、成形性を向上させる元素である。しかしながら、Tiが0.30%を超えると、肌荒れ等によりアルミニウム合金の表面状態が劣化する。したがって、Tiは、0.30%以下の範囲で添加することが好ましく、より好ましくは0.1〜0.2%の範囲である。
本発明のキャップ用アルミニウム合金板は、その引張強さが200〜235MPa、耐力が165〜200MPa、伸びが7〜12%であることが好ましい。
引張強さは、200MPa未満になると、耐圧性やシーリング性が不足してしまい、235MPaを超えると、板厚が0.185〜0.245mmである場合において強度が高くなりすぎてしまう。したがって、引張強さは、200〜235MPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは、210〜225MPaの範囲である。
耐力は、165MPa未満になると、深絞り加工時にしわ等の外観不良が発生し易くなり、200MPaを超えると、深絞り加工時に割れが生じ易くなる。したがって、耐力は、165〜200MPaの範囲であることが好ましく、より好ましくは、175〜190MPaの範囲である。
伸びは、7%未満になると、深絞り加工によるキャップの成形性が劣化してしまい、12%を超えると、深絞り加工後のキャップ形状が安定しなくなる。したがって、伸びは、7〜12%の範囲であることが好ましく、より好ましくは、9〜11%の範囲である。
本発明のアルミニウム合金板は、絞り比1.97での耳率が2%以下であることが好ましい。耳率を2%以下とすることによって、製造時の材料の無駄を少なくすることができる。なお、耳率は、ダイス径33.7mm、ポンチ径33mm、ポンチ肩R4mmの金型を用い、ブランク径65mm、絞り比1.97の条件で深絞り試験を行い、そのとき測定した耳の高さから算出した。
本発明を適用したキャップ用アルミニウム合金板の製造方法は、上記組成成分を有するアルミニウム合金を用い、この種のアルミニウム合金を製造する場合に適用する常法を組み合わせることによって製造することができる。すなわち、溶湯からスラブを得た後、このスラブに熱間圧延加工と冷間圧延加工を複数回施し、これら圧延の前後に必要に応じて均質化処理と中間焼鈍を行い、中間焼鈍後に更に冷間圧延加工を複数回施し、その際、最後の中間焼鈍からの冷間圧延率(最終冷延率という。)を50〜90%とし、その後、200〜250℃の最終調質焼鈍を行うことによって、厚み方向の断面組織をファイバー状組織とすることを本発明の特徴とする。
そして、これらNo.1〜8のアルミニウム合金板について、厚み方向の断面組織を光学顕微鏡で観察し、その組織形状と結晶サイズを測定すると共に、引張強さ、耐力、伸び、及び耳率の測定を行った。その測定結果を表1に示す。なお、耳率は、ダイス径33.7mm、ポンチ径33mm、ポンチ肩R4mmの金型を用い、ブランク径65mm、絞り比1.97の条件で深絞り試験を行い、そのとき測定した耳の高さから算出した。
Claims (2)
- 質量%で、Mg:1.6〜2.0%、Cu:0.10%以下、Mn:0.20%以下、Cr:0.20%以下、Zn:0.3%以下、Si:0.4%以下、Fe:0.50%以下、Ti:0.30%以下を含有し、残部Al及び不可避不純物からなる組成を有し、
引張強さが200〜235MPa、耐力が165〜200MPa、伸びが7〜12%であり、絞り比1.97での耳率が2%以下、板厚が0.185〜0.245mmであり、なお且つ、厚み方向の断面組織は、長手方向の結晶サイズが40μm以上のファイバー状組織であることを特徴とするキャップ用アルミニウム合金板。 - 請求項1に記載のキャップ用アルミニウム合金板の製造方法であって、
スラブに熱間圧延、冷間圧延を行い、最終冷延率を50〜90%とし、最終冷延後に200〜250℃の最終調質焼鈍を行うことを特徴とするキャップ用アルミニウム合金板の製造方法。
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JP2006331808A JP2008144219A (ja) | 2006-12-08 | 2006-12-08 | キャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014019915A (ja) * | 2012-07-19 | 2014-02-03 | Nippon Light Metal Co Ltd | 高強度アルマイト素材用アルミニウム合金板及びその製造方法、並びに高強度アルマイト皮膜付きアルミニウム合金板 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005002464A (ja) * | 2003-05-16 | 2005-01-06 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 高強度キャップ用アルミニウム合金板及びその製造方法 |
JP2005146349A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 広口ボトル缶キャップ用アルミニウム合金板 |
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2006
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