JP2008143751A - 燃料プロセッサおよびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シフト反応器とPROX反応器とが一体的に構成された装置における問題を解決し、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止する。
【解決手段】燃料プロセッサの運転開始に際して、シフト触媒およびPROX触媒の加熱を開始させ、当該PROX触媒が所定の温度T2まで昇温したときに加熱を停止し、シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点でシフト触媒およびPROX触媒の冷却を開始させ、PROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、PROX反応器に空気を供給してPROXを開始させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料プロセッサおよびその運転方法に関する。
近年、環境に優しいエネルギ源として、水素と酸素の電気化学的反応によって発電を行う燃料電池システムが注目されている。この燃料電池システムにおいて、発電を行う燃料電池スタックに水素を供給するために、炭化水素原料を改質して水素濃度が高い水素含有ガスを製造する燃料プロセッサが用いられる。この燃料プロセッサは、改質器と、シフト反応器と、一酸化炭素選択酸化(PROX)反応器とを含んで構成される。改質器には、脱硫装置によって脱硫された炭化水素原料と水とを改質反応させて改質ガスを製造する改質触媒が装填され、シフト反応器には、前記改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて水素を生成させ、さらに水素濃度が増加した改質ガス(シフトガス)を製造するシフト触媒が装填され、PROX反応器には、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素をPROX反応させて、さらに一酸化炭素濃度が低減した改質ガス(水素含有ガス)を製造するPROX触媒が装填されている。
この燃料プロセッサにおいて、改質反応、シフト反応およびPROX反応を行って、最終的に適正な品質の水素含有ガスを製造して燃料電池スタックに安定的に供給するためには、改質器、シフト反応器およびPROX反応器のそれぞれに装填される触媒は、各触媒が触媒活性を発揮する温度(触媒活性温度)に維持されることが必要である。
そこで、この燃料プロセッサの運転開始に際しては、運転開始前は触媒温度が反応に適する温度よりも低い常温となっているため、改質触媒、シフト触媒およびPROX触媒を加熱して各触媒をその触媒活性温度まで昇温させてから炭化水素原料と水を改質器に供給して改質反応を開始させ、また、後段のシフト反応器およびPROX反応器における反応を開始させる。例えば、特許文献1には、改質器へ炭化水素原料と水(原燃料)を供給しない状態で起動用燃料を燃焼させ、該起動用燃料を燃焼させた燃焼ガスを改質器において原燃料と熱交換させずに、高温のまま導いて低温のシフト反応器およびPROX反応器の周囲に流し、シフト反応器とPROX反応器を加熱することが記載されている。
ところで、一般に、燃料プロセッサにおいては、改質器、シフト反応器およびPROX反応器が、それぞれ独立して構成され、各反応器の間を連絡するガス流通路を通じて改質ガス、シフトガスおよび水素含有ガスが流通する。こうした各反応器が独立した構成を有する燃料プロセッサでは、シフト反応器およびPROX反応器のそれぞれに触媒の加熱手段と冷却手段を設けることによって、反応器毎に各触媒を適正な温度に制御することが容易である利点がある。しかし、各反応器が独立して連設された構成の燃料プロセッサは、部品点数が多くコストが掛かる、反応器の外部表面積が大きいため放熱ロスが多くエネルギ効率が低い、制御が複雑になる、などの問題がある。この問題は、特に、小型かつ低コストで、エネルギ効率が高いことが求められる家庭用燃料電池システムには不利である。
そこで、本発明者らは、先に、シフト触媒が充填されたシフト触媒容器(シフト反応器)と、PROX触媒が充填されたPROX触媒容器(PROX反応器)とのいずれか一方を筒状体とし、該筒状体の内側に、前記シフト触媒容器と前記PROX触媒容器のいずれか他方を配置した構成を有するCO除去装置、そのCO除去装置を備えた燃料改質装置および燃料電池システムについて特許出願した(特願2005−303394号)。このシフト反応器とPROX反応器とが一体的に構成されたCO除去装置では、装置が小型になるとともに、反応器の外部表面積が低減され放熱ロスが少なくエネルギ効率が向上し、さらに、部品点数が減るためコストダウンできる利点がある。
特開2003−327405号公報(請求項9、段落番号0031、図1)
ところで、シフト反応およびPROX反応は発熱反応であるため、一旦、反応が開始されると、発生する反応熱によってシフト触媒およびPROX触媒が加熱され、それらの触媒の加熱は不要となる。そのため、シフト触媒およびPROX触媒の加熱は、燃料プロセッサの運転開始時にのみ行われ、運転開始後はシフト触媒およびPROX触媒を適正な温度に保つために冷却される。しかし、シフト反応器とPROX反応器とが一体的に構成された装置では、運転開始直後に、シフト反応器において、シフト反応が開始されると、発生する反応熱によりシフト反応器から導出されるシフトガスの温度が上昇し、シフト反応器の下流側に配置されるPROX反応器に装填されているPROX触媒の温度も上昇する。このとき、PROX反応器に選択酸化用の空気を供給すると、PROX反応の反応熱によって、さらに温度が上昇して、制御不能な状態になり易い。そのため、例えば、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などによって、PROX反応によるシフトガス中の一酸化炭素の低減が適正に行われず、一酸化炭素濃度が高かったり、水素濃度が低いガスが燃料電池スタックに供給され、一酸化炭素による燃料電池の被毒を招いたり、所期の発電量を得ることができない、などの問題を生じることがあった。
そこで、本発明は、シフト反応器とPROX反応器とが一体的に構成された装置における前記の問題を解決し、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、定常運転に迅速に移行できる燃料プロセッサおよびその運転方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、一体的に連設された構成を有し、前記シフト反応器および前記一酸化炭素選択酸化反応器の運転を制御する運転制御手段を備える燃料プロセッサであって、前記シフト反応器は、前記シフト触媒を冷却するシフト触媒冷却手段を備え、前記一酸化炭素選択酸化反応器は、前記一酸化炭素選択酸化触媒を冷却する一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段を備え、前記シフト反応器と、前記一酸化炭素選択酸化反応器とが、前記シフト触媒と前記一酸化炭素選択酸化触媒とを同時に加熱する触媒加熱手段を共有し、前記運転制御手段は、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記触媒加熱手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始させ、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに前記触媒加熱手段による加熱を停止する加熱制御部と、前記シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点で前記シフト触媒冷却手段および前記一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる冷却制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる一酸化炭素選択酸化反応制御部とを備えることを特徴とする。
この燃料プロセッサでは、加熱制御部と、冷却制御部と、シフト反応制御部と、PROX反応制御部とを備える運転制御手段において、燃料プロセッサの運転開始に際して、加熱制御部が、触媒加熱手段によってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始させ、一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに触媒加熱手段による加熱を停止させ、シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点で、冷却制御部が、シフト触媒冷却手段および一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させ、一酸化炭素選択酸化反応制御部が、一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させることによって、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、迅速に定常運転に移行することができる。
請求項2に係る発明は、炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、連設された構成を有し、前記シフト反応器および前記一酸化炭素選択酸化反応器の運転を制御する運転制御手段を備える燃料プロセッサであって、前記シフト反応器と、前記一酸化炭素選択酸化反応器とが、加熱気体が流通する加熱気体流通路内に配置され、前記シフト反応器は、前記シフト触媒を冷却するシフト触媒冷却手段を備え、前記一酸化炭素選択酸化反応器は、前記一酸化炭素選択酸化触媒を冷却する一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段を備え、前記運転制御手段は、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、前記シフト反応器のシフト触媒と、前記一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させる加熱制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに、前記シフト触媒冷却手段および前記一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる冷却制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる一酸化炭素選択酸化反応制御部とを備えることを特徴とする。
この燃料プロセッサでは、加熱制御部と、冷却制御部と、シフト反応制御部と、PROX反応制御部とを備える運転制御手段において、燃料プロセッサの運転開始に際して、加熱制御部が、加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、シフト反応器のシフト触媒と、一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させ、冷却制御部が、一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに、シフト触媒冷却手段および一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させ、さらに、一酸化炭素選択酸化反応制御部が、一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して一酸化炭素選択酸化反応を開始させることによって、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、迅速に定常運転に移行することができる。
請求項3に係る発明は、炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが一体的に連設され、かつ前記シフト触媒と前記一酸化炭素選択酸化触媒とを同時に加熱する触媒加熱手段を共有する燃料プロセッサの運転方法であって、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記触媒加熱手段による前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始する工程と、加熱開始から前記シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点で前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始する工程と、加熱開始後、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに前記触媒加熱手段による加熱を停止する工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる工程とを含むことを特徴とする。
この燃料プロセッサの運転方法では、燃料プロセッサの運転開始に際して、触媒加熱手段によってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始し、加熱開始からシフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点でシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始するとともに、シフト反応器に改質ガスを供給してシフト反応を開始させ、加熱開始後、一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに触媒加熱手段による加熱を停止し、一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して一酸化炭素選択酸化反応を開始させることによって、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、迅速に定常運転に移行することができる。
請求項4に係る発明は、炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、加熱気体が流通する加熱気体流通路内に連設された構成を備える燃料プロセッサであって、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、前記シフト反応器のシフト触媒と、前記一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させる工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定のT2まで昇温したときに、前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる工程とを含むことを特徴とする。
この燃料プロセッサの運転方法では、燃料プロセッサの運転開始に際して、加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、シフト反応器のシフト触媒と、一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させ、一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに、シフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させ、一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して一酸化炭素選択酸化反応を開始させることによって、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、燃料プロセッサが迅速に定常運転に移行することができる。
請求項5に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の燃料プロセッサを備えることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
この燃料電池システムでは、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、燃料プロセッサが迅速に定常運転に移行することによって、燃料電池スタックに水素含有ガス(水素濃度を増加させるとともに、一酸化炭素濃度を低減させた改質ガス)を安定的に供給することが可能となる。
本発明の燃料プロセッサは、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、定常運転に迅速に移行することができる。
また、本発明の燃料プロセッサの運転方法によれば、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、燃料プロセッサが迅速に定常運転に移行することができる。
さらに、本発明の燃料電池システムは、運転開始時にPROX反応器におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、燃料プロセッサが迅速に定常運転に移行することによって、燃料電池スタックに水素含有ガス(水素濃度を増加させるとともに、一酸化炭素濃度を低減させた改質ガス)を安定的に供給して、定格負荷運転に迅速に移行することができる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る燃料電池システムの主要構成を示すブロック図である。
この燃料電池システム1は、燃料プロセッサP1と、燃料電池スタック6とを備えるものである。燃料プロセッサP1は、脱硫装置2と、改質器3と、シフト反応器4と、PROX反応器5とを含み、燃料電池スタック6のアノード電極に水素含有ガス(水素濃度を高めるとともに、一酸化炭素濃度を低減させた改質ガス)を供給するものである。
この燃料プロセッサP1の具体的構成例として、図2に示す燃料プロセッサP1について説明する。
この燃料プロセッサP1は、脱硫装置2と、改質器3とを備え、シフト反応器24とPROX反応器25とが一体的に連設されたCO除去装置26と、さらに、各反応器の運転を制御する運転制御手段27を備えるものである。
脱硫装置2は、改質器3における改質触媒の機能を阻害する硫黄分を除去するため、改質器3に供給する炭化水素原料を脱硫する装置である。この脱硫装置2は、特に制限されず、炭化水素原料の性状、硫黄含有量、脱硫負荷、処理量等に応じて、適宜選択される。脱硫触媒としては、例えば、ニッケル−モリブデン系、クロム−モリブデン系の脱硫触媒あるいはニッケル系吸着脱硫剤が用いられる。
脱硫装置2によって脱硫された後、改質器3に供給される炭化水素原料は、改質器3における改質反応によって水素を製造できるものであれば、特に制限されない。例えば、灯油、軽油、重油、アスファルテン、オイルサンド油、メタノール、ナフサ、石炭液化油、石炭系重質油、ガソリン等の液状炭化水素混合物、都市ガス、LPG等の気体状炭化水素混合物などの各種の炭化水素混合物を用いることができる。これらの中でも、灯油は、水素源としてのエネルギ密度が非常に高く、可搬性および貯蔵性に富むため、家庭用の小型の定置型燃料電池システム用の炭化水素原料として好適である。また、用いる炭化水素原料が、硫黄分が少なく、改質器3における改質反応に供給可能なものであれば、脱硫装置2を省略して、改質器3に、直接、気体状の炭化水素原料と水とを供給することができる。
改質器3は、改質触媒の存在下に、例えば、600〜700℃の範囲の改質処理温度の下で、炭化水素原料が含む炭化水素分と水蒸気との反応によって、水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガス(以下、「改質ガス」という)を生成するための装置である。この改質器3は、炭化水素分と水蒸気との反応が行なわれる改質器本体に脱硫装置2から炭化水素原料を供給するための炭化水素原料供給流路3bと、水蒸気を供給するための水供給流路(図示せず)とを備える。
改質器3に装填される改質触媒は、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)等の貴金属系触媒等が挙げられ、これらの触媒は、セラミック製の多孔質粒状体に担持され、改質器内に、その多孔質粒状体が装填されて触媒層を形成している。
この改質器3には、吸熱反応である炭化水素分と水蒸気の反応の生起のために熱を供給するバーナ28が設けられている。バーナ28には、燃料として、燃料電池スタックのアノード電極から排出された未反応の水素を含むオフガスと、炭化水素原料とが供給されるとともに、それらの燃料を燃焼させるための空気が供給される。そして、改質器3における反応温度は、例えば、改質器3の改質ガス出口における改質ガスの温度を検出し、その温度に基づいて、燃料として用いる炭化水素原料の供給量および燃焼用空気の供給量を調整することによって制御される。また、改質器3は、内部に装填された改質触媒の温度を検出するための改質触媒温度検出手段3Tを備える。
CO除去装置26は、シフト反応器24とPROX反応器25とが一体的に連設された構成を有し、円筒状のPROX反応器25の外周に同心円筒状にシフト反応器24がPROX反応器25を巻回するように配設され、そのPROX反応器25の外周と、シフト反応器24の内周との間に触媒加熱手段29が配設された構造を有するものである。触媒加熱手段29は、シフト反応器24に装填されるシフト触媒と、PROX反応器25に装填されるPROX触媒とを同時に加熱するものである。
シフト反応器24は、内部に、酸化鉄、銅−亜鉛系、銅−クロム系等のシフト触媒が充填されたシフト触媒層を有する。そして、このシフト反応器24においては、シフト触媒の存在下に、例えば、150〜300の温度において、改質器3で生成し、改質器3から改質ガス流路3aを通って供給され、改質ガス入口24aから導入される改質ガス中に含まれる一酸化炭素と水蒸気の発熱反応(CO+HO→CO+H)によって、一酸化炭素を二酸化炭素に変成して、一酸化炭素濃度を低減させるとともに、さらに水素濃度が増加された改質ガス(以下、「シフトガス」という)を生成する装置である。これによって、燃料電池システム1に供給される炭化水素原料および水蒸気が含む水素が、燃料電池スタック6のアノードに供給される発電用水素資源として有効利用される。シフトガスは、シフト反応器24からシフトガス流路24bを通って、シフト反応器24の内側に設けられたPROX反応器25に供給される。
このシフト反応器24は、前記シフト触媒を冷却するための冷却水が流通する冷却水流路(シフト触媒冷却手段)41を備える。ここで、冷却水流路(シフト触媒冷却手段)41は、シフト触媒層またはシフト反応器24の器壁に埋設されていてもよい。また、シフト反応器24は、内部に装填されたシフト触媒の温度を検出するためのシフト触媒温度検出手段42を備える。
PROX反応器25は、燃料電池スタック6における電極の被毒の問題を回避するため、PROX触媒の存在下に、シフト反応器24からシフトガス流路24bを通って供給されるシフトガス中に微量に存在する一酸化炭素を、空気導入口30から導入される空気中の酸素によって酸化させて、シフトガスの一酸化炭素濃度をさらに低減させた改質ガス(以下、「水素含有ガス」という)を燃料電池スタック6に供給するための装置である。通常、このPROX反応器25において、シフトガス中の一酸化炭素濃度が10ppm以下に低減される。PROX反応器5における反応は、例えば、白金、ルテニウム、ロジウム等の貴金属系のPROX触媒の存在下に、100〜200℃の範囲の温度で行なわれる。
このPROX反応器25は、円筒状の第1PROX触媒容器25aと、第1PROX触媒容器25aの内側に設けられた第2PROX触媒容器25bとを備える。シフトガス流路24bを通って第1PROX触媒容器25aに供給されたシフトガスは、第1PROX触媒容器25aでPROX反応した後、ガス流路25cを通って第2PROX触媒容器25bに供給され、さらにPROX反応が行われる。また、このPROX反応器25の第1PROX触媒容器25aと第2PROX触媒容器25bは、PROX触媒を冷却するための冷却水が流通する冷却水流路(PROX触媒冷却手段)51を備える。ここで、冷却水流路(PROX触媒冷却手段)51は、PROX触媒層またはPROX反応器25の器壁に埋設されていてもよい。また、PROX反応器25は、内部に装填されたPROX触媒の温度を検出するためのPROX触媒温度検出手段52を備える。
燃料電池スタック6(図1参照)は、前記PROX反応器5から供給される水素含有ガスをアノードに導入し、加湿器(図示せず)によって加湿された空気をカソードに導入して、水素と酸素の電気化学的反応によって発電を行うものである。この燃料電池スタック6は、触媒を含むアノードとカソードの間に固体高分子電解質膜等の電解質膜を挟装し、アノードに供給される水素含有ガス中の水素と、カソードに供給される空気中の酸素との反応によって水を生成する反応によって発電を行なうものである。
この燃料電池スタック6は、用いる炭化水素原料等に応じて、その形式、構造等が選択される。また、燃料電池スタック6における水素と酸素の電気化学的反応は、発電効率の観点から、通常、反応効率80%程度で行なわれるため、燃料電池スタック6のアノードから排出されるオフガスには、未反応の水素が含まれている。そのため、オフガスを、前記のバーナ7に供給することによって、含有する水素を燃料として有効利用して、燃料電池システム全体の熱効率の向上を図ることができる。
運転制御手段27は、触媒温度検知部31と、加熱制御部32と、冷却制御部33と、PROX反応制御部35と、改質反応制御部36とを備える。
触媒温度検知部31は、シフト触媒温度検知部31aと、PROX触媒温度検知部31bと、改質触媒温度検知部31cとを備える。シフト触媒温度検知部31aは、シフト反応器24に設けられたシフト触媒温度検出手段42からの信号を受信してシフト触媒の温度が所定の温度T1に昇温したか否かを検知するものである。PROX触媒温度検知部31bは、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2に昇温したか否か、さらに、PROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1、T3>T2)以下であるか否かを検知するとともに、PROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっているか否かを検知するものである。改質触媒温度検知部31cは、改質器3に設けられた改質触媒温度検出手段3Tからの信号を受信して改質触媒の温度を検知するものである。
通常、T1は、シフト反応器24に装填されたシフト触媒によってシフト反応の生起が可能な最低温度であり、本実施形態では150℃としている。T2は、PROX反応器25に装填されるPROX触媒量、触媒加熱手段29の加熱量、装置形状、断熱性等を考慮して、触媒加熱手段29による加熱を停止してもPROX反応器25内でメタネーションが発生しない温度に設定され、本実施形態では一例としてT2=180℃である。これは、実機においては、時定数が大きい(触媒加熱手段29による加熱を停止してから温度上昇しなくなることを検知するまでに時間がかかる)ため、触媒加熱手段29による加熱を停止しても温度が上昇し続ける。そのため、このタイムラグを考慮して触媒加熱手段29による加熱を停止する温度を定める必要がある。T3は、PROX反応器25に空気を導入してもPROX触媒がメタネーションを生じる温度まで昇温しない温度に設定され、本実施形態では、一例として210℃である。これは、PROX反応器25に空気を導入するとPROX反応により発熱するが、この発熱反応によってメタネーションを生じる温度まで昇温してしまうとメタネーションによる反応熱によってPROX触媒の温度が暴走してしまう。そのため、PROX反応器25に空気を導入してもメタネーションを生じる温度まで上昇しない温度にT3を設定する必要があるためである。
加熱制御部32は、燃料プロセッサP1の運転開始に際して、触媒加熱手段29によって、シフト反応器24に装填されたシフト触媒と、PROX反応器25に装填されたPROX触媒との加熱を同時に開始させるとともに、PROX触媒が所定の温度T2(>T1)まで昇温したことをPROX触媒温度検知部31bが検知したときに、触媒加熱手段29による加熱を停止させるものである。
冷却制御部33は、シフト触媒温度検知部31aが、シフト反応器24に設けられたシフト触媒温度検出手段42からの信号を受信してシフト触媒の温度が所定の温度T1に昇温したことを検知した時点で、冷却水供給バルブ24cと冷却水供給バルブ25dを開いて冷却水流路(シフト触媒冷却手段)41および冷却水流路(PROX触媒冷却手段)51に冷却水を流通させることによってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させるものである。
PROX反応制御部35は、PROX触媒温度検知部31bが、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下になったことを検知するとともに、PROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていることを検知した時点で、空気導入口30からPROX反応器25の第1PROX触媒容器25aに空気を供給してPROX反応の開始を許可するものである。
また、改質反応制御部36は、燃料プロセッサP1の運転開始に際して、バーナ28において、燃料として供給される炭化水素原料を燃焼させて、改質器3に装填されている改質触媒を所定の温度、例えば、600〜700℃の範囲の改質処理温度にまで昇温させるものである。さらに、改質反応制御部36は、改質触媒温度検知部31cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部31aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒検知部31bによって検知されるPROX触媒の温度が、それぞれの触媒の種類、装填量等によって決定される触媒反応の下限温度以上に昇温された(反応開始条件クリア)ことを確認したときに、炭化水素原料供給バルブ37を開いて、脱硫装置2から炭化水素原料供給流路3bを通って炭化水素原料を改質器3に供給させ、この炭化水素原料と、水供給路(図示せず)を通って供給される水蒸気との改質反応を開始させるものである。
次に、図1に示す本発明の実施形態に係る燃料電池システムの運転方法について説明する。
図1に示す燃料電池システム1の定格負荷運転において、炭化水素原料は、燃料プロセッサP1の脱硫装置2によって脱硫された後、改質器3に供給される。改質器3においては、改質触媒の存在下に、例えば600〜700℃の範囲の改質処理温度の下で、炭化水素原料が含む炭化水素分と水蒸気との反応(炭化水素+H2O→XH2+CO)によって、水素ガスと一酸化炭素ガスを含むガス(以下、「改質ガス」という)が生成される。改質器3で生成した改質ガスは、シフト反応器4に供給され、一酸化炭素と水蒸気の発熱反応(CO+HO→CO+H)によって、一酸化炭素を二酸化炭素に変成して、一酸化炭素濃度を低減させるとともに、さらに水素濃度が増加されたシフトガスを生成する。シフト反応器4で生成するシフトガスは、PROX反応器5に供給され、シフトガス中に微量に存在する一酸化炭素を酸化させて、シフトガスの一酸化炭素濃度を更に低減させた水素含有ガスが生成される。そして、この水素含有ガスを、燃料電池スタック6のアノード(図示せず)に導入するとともに、加湿器(図示せず)によって加湿された空気をカソード
(図示せず)に導入して、水素と酸素の電気化学的反応によって発電が行なわれる。
この燃料電池システムの運転開始に際して、図2に示す燃料プロセッサP1の運転開始の工程について、図3に示す工程図および図4に示す温度制御図に基づいて説明する。
この燃料プロセッサP1の運転開始に際して、まず、加熱制御部32が、触媒加熱手段29によって、シフト反応器24に装填されたシフト触媒の加熱と、PROX反応器25に装填されたPROX触媒の加熱とを同時に開始させる(ヒータON,ステップS1)。このとき、改質反応制御部36は、バーナ28において、燃料として供給される炭化水素原料を燃焼させて、改質器3に装填されている改質触媒を昇温させる。
次に、改質触媒温度検知部31cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部31aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒検知部31bによって検知されるPROX触媒の温度が、それぞれの触媒の種類、装填量等によって決定される触媒反応の下限温度以上、(特に、シフト触媒においては、シフト触媒温度検知部31aが、シフト反応器24に設けられたシフト触媒温度検出手段42からの信号を受信してシフト触媒の温度が所定の温度T1(図4(a)参照)以上)に昇温された(反応開始条件クリア)か否かを判定する(ステップS2)。反応開始条件をクリアしていない場合(NO)は、随時、各触媒の温度が下限温度以上に昇温されたか否かの判定を続ける。
一方、反応開始条件をクリアしている場合(Yes)には、改質反応制御部36は、炭化水素原料供給バルブ37を開いて、脱硫装置2から炭化水素原料供給流路3bを通って炭化水素原料を改質器3に供給させ、この炭化水素原料と、水供給路(図示せず)を通って供給される水蒸気との改質反応を開始させると同時に、冷却制御部33は、冷却水供給バルブ24cと冷却水供給バルブ25dを開いて冷却水流路(シフト触媒冷却手段)41および冷却水流路(PROX触媒冷却手段)51に冷却水を流通させることによってシフト触媒および一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる(改質水、炭化水素原料ON,冷却水ON,ステップS3,図4(b)参照)。
次に、PROX触媒温度検知部31bは、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2まで昇温したか否かを判定する(ステップS4)。PROX触媒の温度が所定の温度T2以上でない場合(NO)は、随時、PROX触媒温度検知部31bは、PROX触媒の温度がT2以上に昇温されたか否かの判定を続ける。
一方、PROX触媒温度検知部31bは、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2まで昇温したと判定した(Yes)場合は、加熱制御部32にその情報を伝達する。PROX触媒の温度が所定の温度T2以上に昇温した情報を伝達された加熱制御部32は、触媒加熱手段29によるシフト触媒およびPROX触媒の加熱を停止させる(ヒータOFF,ステップS5,図4(a),(b)参照)。
次に、PROX触媒温度検知部31bは、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T3以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったか否かを判定する(ステップS6)。ここで、PROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったか否かは、図4に示すPROX触媒の温度を示す曲線において、温度T3における接線Lの傾きが負となるか否かで判定される。PROX触媒温度が所定の温度T3以下でないか、あるいはPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていない場合(NO)は、随時、PROX触媒温度検知部31bは、この判定を続ける。
一方、PROX触媒温度検知部31bが、PROX反応器25に設けられたPROX触媒検出手段52からの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T3以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていると判定した場合(Yes)は、PROX反応制御部35にその情報を伝達する。PROX触媒の温度が所定の温度T3以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていることを伝達されたPROX反応制御部35は、空気導入口30からPROX反応器25の第1PROX触媒容器25aに空気を供給してPROX反応を開始させる(PROX空気導入,ステップS7、図4(a),(b)参照)。
この燃料プロセッサP1では、運転開始に際して、図4(a)に示すように、まず、シフト触媒およびPROX触媒が加熱されて同時に昇温する。そして、加熱開始からシフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点でシフト触媒およびPROX触媒の冷却が開始される。このとき、シフト反応器24においては、シフト触媒によって改質器3から供給される改質ガスのシフト反応が開始され、反応熱が生じることによって、冷却が開始されても、さらに、昇温が継続される。そして、このシフト反応器24からPROX反応器25に供給されるガスは、シフト反応による反応熱によって加温されてPROX反応器25に流通する。そのため、PROX反応器25においては、図4(a)に示すように、PROX触媒の温度も昇温を継続する。
そして、PROX触媒の温度が所定のT2(>T1)まで昇温したときに、シフト触媒およびPROX触媒の加熱を停止する。このとき、シフト反応器24においては、シフト反応の反応熱によって、さらに、シフト触媒の温度が昇温して、定格負荷運転時の所定の温度(一例として、230℃)に到達する。一方、PROX反応器25においては、シフト反応器24で生成する反応熱によって加温されたガスが供給されるため、図4(a)に示すように、PROX触媒の温度も昇温を継続するが、冷却が続いているため、ある時点でPROX触媒の温度が低下する。そして、図4(a)に示すように、PROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T2)以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、図4(b)に示すように、PROX反応器25に空気を供給してPROX反応を開始させる。これによって、燃料プロセッサP1は、定格運転に移行することができる。
以上のように、シフト反応器とPROX反応器とが一体的に構成された燃料プロセッサP1において、運転開始直後に、シフト反応器において、シフト反応が開始されると、発生する反応熱によりシフト反応器から導出されるシフトガスの温度が上昇し、シフト反応器の下流側に配置されるPROX反応器に装填されているPROX触媒の温度も上昇するが、このとき、PROX反応器25におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、PROX反応によるシフトガス中の一酸化炭素の低減を適正に行わせ、一酸化炭素濃度が低く、水素濃度が高い水素含有ガスを燃料電池スタックに供給することができ、一酸化炭素による燃料電池の被毒を防止し、迅速に定常運転に移行させることができる。
次に、図5に示す燃料プロセッサP12について説明する。
この燃料プロセッサP12は、改質器53と、シフト反応器54と、PROX反応器55とが連設された構成を有し、さらに、燃料プロセッサP12を構成する各反応器を制御する運転制御部56を備える。前記の改質器53、シフト反応器54およびPROX反応器55は、燃料プロセッサ本体57の内部に形成された加熱気体流通路58内に配置される。
燃料プロセッサ本体57の底部には、バーナ59が設けられ、バーナ59は、供給される燃焼用燃料(炭化水素原料およびオフガス)と、燃焼用空気とを燃焼させて、加熱気体流通路58に加熱気体を供給する。加熱気体流通路58内にバーナの燃焼によって供給される加熱気体は、改質器53、シフト反応器54、PROX反応器55の順に流通し、各反応器に装填されている触媒を加熱して、加熱気体出口57aから系外に排出される。
この燃料プロセッサP12において、改質器53は、内部に装填される改質触媒の存在下に、炭化水素原料供給流路53bを通って供給される炭化水素原料と、水供給流路53cを通って供給される水蒸気(改質水)との反応によって、水素ガスと一酸化炭素ガスを含む改質ガスを生成し、生成した改質ガスを改質ガス供給路53aを通じてシフト反応器54に供給するものである。この改質器53には、内部に装填された改質触媒の温度を検出するための改質触媒温度検出手段53Tが設けられている。
シフト反応器54は、改質器53から改質ガス供給路53aを通って供給される改質ガス中に含まれる一酸化炭素と水蒸気のシフト反応によって、一酸化炭素を二酸化炭素に変成して、一酸化炭素濃度を低減させるとともに、さらに水素濃度が増加されたシフトガスを生成するものである。生成したシフトガスは、シフトガス流路54aを通ってPROX反応器55に供給される。このシフト反応器54には、内部に装填されたシフト触媒の温度を検出するためのシフト触媒温度検出手段54Tが設けられている。
PROX反応器55は、シフトガス流路54aを通って供給されるシフトガス中に微量に存在する一酸化炭素を、空気導入路55bを通って導入される空気中の酸素によって酸化させて、シフトガスの一酸化炭素濃度をさらに低減させた水素含有ガスを生成するものである。生成した水素含有ガスは、水素含有ガス供給路55aを通って燃料電池スタック(図示せず)に供給される。このPROX反応器55には、内部に装填されたPROX触媒の温度を検出するためのPROX触媒温度検出手段55Tが設けられている。
また、シフト反応器54と、PROX反応器55とには、内部に装填されるシフト触媒およびPROX触媒を冷却するために、冷却水供給ポンプ60によって供給される冷却水が流通する冷却水流路66(シフト触媒冷却手段、PROX触媒冷却手段)が設けられている。
なお、この燃料プロセッサP12において、改質器53に装填される改質触媒、シフト反応器54に装填されるシフト触媒、PROX反応器55に装填されるPROX触媒、各反応器における反応温度等は、前記燃料プロセッサP1と同様であるので、その説明を省略する。
運転制御部56は、触媒温度検知部61と、加熱制御部62と、冷却制御部63と、PROX反応制御部64と、改質反応制御部65とを備える。
触媒温度検知部61は、シフト触媒温度検知部61aと、PROX触媒温度検知部61bと、改質触媒温度検知部61cとを備える。シフト触媒温度検知部61aは、シフト反応器54に設けられたシフト触媒温度検出手段54Tからの信号を受信してシフト触媒の温度を検知するものである。PROX触媒温度検知部61bは、PROX反応器55に設けられたPROX触媒検出手段55Tからの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2に達したか否か、さらにPROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であるか否かを検知するとともに、PROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっているか否かを検知するものである。改質触媒温度検知部61cは、改質器53に設けられた改質触媒温度検出手段53Tからの信号を受信して改質触媒の温度を検知するものである。
加熱制御部62は、燃料プロセッサP12の運転開始に際して、燃料供給路59aに配設された燃料供給バルブ66を開いて、燃焼用燃料(炭化水素原料)をバーナ59に供給し、空気供給路59bから供給される燃焼用空気と混合させて燃焼させ、加熱気体流通路58内に加熱気体を供給し、この加熱気体によって、改質器53、シフト反応器54、PROX反応器55の各反応器に装填されている改質触媒、シフト触媒およびPROX触媒を加熱するものである。
冷却制御部63は、PROX触媒温度検知部61bが、PROX反応器55に設けられたPROX触媒温度検出手段55Tからの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2に昇温したことを検知した時点で、冷却水供給ポンプ60によって冷却水流路66(シフト触媒冷却手段、PROX触媒冷却手段)に冷却水を供給してシフト触媒およびPROX触媒の冷却を行うものである。
PROX反応制御部64は、PROX触媒温度検知部61bが、PROX反応器55に設けられたPROX触媒検出手段55Tからの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T2)以下になったことを検知するとともに、PROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていることを検知した時点で、PROX空気供給バルブ67を開いて空気導入路55bからPROX用空気を供給してPROX反応を開始させるものである。
また、改質反応制御部65は、燃料プロセッサP12の運転開始に際して、改質触媒温度検知部61cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部61aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒温度検知部61bによって検知されるPROX触媒の温度が、それぞれの触媒の種類、装填量等によって決定される触媒反応の下限温度以上に昇温された(反応開始条件クリア)ことを確認したときに、炭化水素原料供給バルブ68を開いて、脱硫装置(図示せず)から炭化水素原料供給流路53bを通って炭化水素原料を改質器53に供給させ、この炭化水素原料と、水供給路53cを通って供給される水蒸気との改質反応を開始させるものである。
以下、この燃料プロセッサP12の運転開始の工程について、図6に示す工程図に基づいて説明する。
この燃料プロセッサP12の運転開始に際しては、まず、加熱制御部62は、燃料供給路59aに配設された燃料供給バルブ66を開いて、燃焼用燃料(炭化水素原料およびオフガス)をバーナ59に供給し、空気供給路59bから供給される燃焼用空気と混合させて燃焼させ、加熱気体流通路58に加熱気体を供給し、この加熱気体によって、改質器53、シフト反応器54、PROX反応器55の各反応器に装填されている改質触媒、シフト触媒およびPROX触媒を加熱して昇温させる(バーナON,ステップS61)。
次に、改質触媒の温度、シフト触媒の温度、およびPROX触媒の温度が、それぞれの触媒の種類、装填量等によって決定される触媒反応の下限温度以上、特に、シフト触媒の温度がT1以上に昇温された(反応開始条件クリア)か否かを判定する(ステップS62)。反応開始条件がクリアされていない場合(NO)は、改質触媒温度検知部61c、シフト触媒温度検知部61aおよびPROX触媒温度検知部61bは、改質触媒の温度、シフト触媒の温度、およびPROX触媒の温度が、それぞれの触媒の種類、装填量等によって決定される触媒反応の下限温度以上に昇温されたか否かの判定を、随時、継続する。
一方、反応開始条件がクリアされている(Yes)場合には、その情報を伝達された改質反応制御部65は、炭化水素原料供給バルブ68を開いて、脱硫装置(図示せず)から炭化水素原料供給流路53bを通って炭化水素原料を改質器53に供給させるとともに、水供給路53cを通って水蒸気を改質器53に供給させる(改質水、炭化水素原料ON,ステップS63)。
次に、PROX触媒温度検知部61bは、PROX反応器55に設けられたPROX触媒検出手段55Tからの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T2以上に昇温したか否かを判定する(ステップS64)。PROX触媒の温度が所定の温度T2以上でない場合(NO)は、PROX触媒温度検知部61bは、随時、PROX触媒の温度がT2以上に昇温されたか否かの判定を続ける。
一方、PROX触媒の温度が所定の温度T2以上に昇温したとPROX触媒温度検知部61bが判定した場合(Yes)は、PROX触媒温度検知部61bは、その情報を冷却制御部63に伝達する。情報を伝達された冷却制御部63は、冷却水供給ポンプ60によって冷却水流路66(シフト触媒冷却手段、PROX触媒冷却手段)に冷却水を供給してシフト触媒およびPROX触媒の冷却を開始させる(冷却水ON,ステップS65)。
次に、PROX触媒温度検知部61bは、PROX反応器55に設けられたPROX触媒検出手段55Tからの信号を受信してPROX触媒の温度が所定の温度T3以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったか否かを判定する(ステップS66)。PROX触媒の温度がPROX触媒の温度が所定の温度T3以下でないか、あるいはPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていない場合(NO)は、PROX触媒温度検知部61bは、随時、この判定を続ける。
一方、PROX触媒温度検知部61bが、PROX触媒の温度が所定の温度T3以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となっていると判定した場合(Yes)は、PROX触媒温度検知部61bは、その情報をPROX反応制御部64に伝達する。情報を伝達されたPROX反応制御部64は、PROX空気供給バルブ67を開いて空気導入路55bからPROX反応器55にPROX用空気を供給してPROX反応を開始させる(ステップS67)。
この燃料プロセッサP12では、運転開始に際して、まず、バーナ59における燃焼用燃料と、燃焼用空気との燃焼によって生成する加熱気体によって、加熱気体流通路58内に配置されている、改質器53、シフト反応器54、PROX反応器55の改質触媒、シフト触媒およびPROX触媒が加熱されて昇温する。そして、改質触媒温度検知部61cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部61aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒温度検知部61bによって検知されるPROX触媒の温度が、各触媒反応の下限温度以上の温度(特に、シフト触媒の温度がT1以上)に昇温した時点で、炭化水素原料を改質器53に供給するとともに、水供給路53cを通って水蒸気を改質器53に供給して改質器53における改質反応を開始させる。次に、PROX触媒の温度が所定の温度T2に昇温した時点で、シフト触媒およびPROX触媒の冷却を開始させる。このとき、シフト反応器54においては、シフト触媒によって改質器53から供給される改質ガスのシフト反応が開始され、反応熱が生じることによって、冷却が開始されても、さらに、昇温が継続される。このシフト反応器54からPROX反応器55に供給されるガスは、十分にシフト反応が完了しない状態ではあるが、シフト反応による反応熱によって加温されてPROX反応器55に流通し、冷却によって、ある時点でPROX触媒の温度が低下する。そして、PROX触媒の温度が所定の温度T3(T3>T2)以下であり、かつPROX触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、PROX反応器55に空気を供給してPROX反応を開始させる。これによって、燃料プロセッサP12は、定格運転に移行することができる。
以上のように、シフト反応器とPROX反応器とが、加熱気体が流通する加熱気体流通路内に連設されて配置された燃料プロセッサP12において、運転開始直後に、シフト反応器において、シフト反応が開始されると、発生する反応熱によりシフト反応器から導出されるシフトガスの温度が上昇し、シフト反応器の下流側に配置されるPROX反応器に装填されているPROX触媒の温度も上昇するが、このとき、PROX反応器25におけるPROX触媒の温度を適切に制御して、過熱によるPROX触媒の失活、メタネーションの生起による水素の消費などを防止して、PROX反応によるシフトガス中の一酸化炭素の低減を適正に行わせ、一酸化炭素濃度が低く、水素濃度が高い水素含有ガスを燃料電池スタックに供給することができ、一酸化炭素による燃料電池の被毒を防止し、迅速に定常運転に移行させることができる。
以上の燃料プロセッサP12においては、改質触媒温度検知部61cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部61aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒温度検知部61bによって検知されるPROX触媒の温度が、各触媒反応の下限温度以上の温度(特に、シフト触媒の温度がT1以上)に昇温した時点で、炭化水素原料を改質器53に供給するとともに、水供給路53cを通って水蒸気を改質器53に供給して改質器53における改質反応を開始させ、次に、PROX触媒の温度が所定の温度T2に昇温した時点で、シフト触媒およびPROX触媒の冷却を開始させる工程について説明したが、燃料プロセッサP12の運転は、この工程に制限されない。例えば、改質触媒温度検知部61cによって検知される改質触媒の温度、シフト触媒温度検知部61aによって検知されるシフト触媒の温度、およびPROX触媒温度検知部61bによって検知されるPROX触媒の温度が、各触媒反応の下限温度以上の温度(特に、シフト触媒の温度がT1以上)に昇温した時点で、炭化水素原料を改質器53に供給するとともに、水供給路53cを通って水蒸気を改質器53に供給して改質器53における改質反応を開始させるとともに、シフト触媒およびPROX触媒の冷却を開始させ、さらに、PROX触媒の温度が所定の温度T2に昇温した時点で、シフト触媒およびPROX触媒の冷却量を増大させる工程を採用することもできる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 燃料プロセッサの構成例を示す図である。 燃料プロセッサの運転方法を説明するフロー図である。 (A)および(B)は、燃料プロセッサの運転開始時において、改質触媒、シフト触媒およびPROX触媒の温度に応じて、シフト反応器とPROX反応器の運転を制御する工程を説明する図である。 燃料プロセッサの他の構成例を示す図である。 燃料プロセッサの運転方法を説明するフロー図である。
符号の説明
1 燃料電池システム
P1 燃料プロセッサ
2 脱硫装置
3 改質器
4,24 シフト反応器
5,25 PROX反応器
6 燃料電池スタック
26 CO除去装置
27 運転制御手段
28 バーナ
29 触媒加熱手段
31 触媒温度検知部
32 加熱制御部
33 冷却制御部
35 PROX反応制御部
36 改質反応制御部
41 冷却水流路(シフト触媒冷却手段)
51 冷却水流路(PROX触媒冷却手段)
P12 燃料プロセッサ
53 改質器
54 シフト反応器
55 PROX反応器
56 運転制御部
58 加熱気体流通路
59 バーナ
61 触媒温度検知部
62 加熱制御部
63 冷却制御部
64 PROX反応制御部
65 改質反応制御部
66 冷却水流路(シフト触媒冷却手段、PROX触媒冷却手段)

Claims (5)

  1. 炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、一体的に連設された構成を有し、前記シフト反応器および前記一酸化炭素選択酸化反応器の運転を制御する運転制御手段を備える燃料プロセッサであって、
    前記シフト反応器は、前記シフト触媒を冷却するシフト触媒冷却手段を備え、
    前記一酸化炭素選択酸化反応器は、前記一酸化炭素選択酸化触媒を冷却する一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段を備え、
    前記シフト反応器と、前記一酸化炭素選択酸化反応器とが、前記シフト触媒と前記一酸化炭素選択酸化触媒とを同時に加熱する触媒加熱手段を共有し、
    前記運転制御手段は、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記触媒加熱手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始させ、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに前記触媒加熱手段による加熱を停止する加熱制御部と、前記シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点で前記シフト触媒冷却手段および前記一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる冷却制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる一酸化炭素選択酸化反応制御部とを備えることを特徴とする燃料プロセッサ。
  2. 炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、連設された構成を有し、前記シフト反応器および前記一酸化炭素選択酸化反応器の運転を制御する運転制御手段を備える燃料プロセッサであって、
    前記シフト反応器と、前記一酸化炭素選択酸化反応器とが、加熱気体が流通する加熱気体流通路内に配置され、
    前記シフト反応器は、前記シフト触媒を冷却するシフト触媒冷却手段を備え、
    前記一酸化炭素選択酸化反応器は、前記一酸化炭素選択酸化触媒を冷却する一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段を備え、
    前記運転制御手段は、前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、前記シフト反応器のシフト触媒と、前記一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させる加熱制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに、前記シフト触媒冷却手段および前記一酸化炭素選択酸化触媒冷却手段によって前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる冷却制御部と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる一酸化炭素選択酸化反応制御部とを備えることを特徴とする燃料プロセッサ。
  3. 炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが一体的に連設され、かつ前記シフト触媒と前記一酸化炭素選択酸化触媒とを同時に加熱する触媒加熱手段を共有する燃料プロセッサの運転方法であって、
    前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記触媒加熱手段による前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の加熱を開始する工程と、加熱開始から前記シフト触媒が所定の温度T1に昇温した時点で前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始する工程と、加熱開始後、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定の温度T2まで昇温したときに前記触媒加熱手段による加熱を停止する工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる工程とを含むことを特徴とする燃料プロセッサの運転方法。
  4. 炭化水素原料と水とを改質反応させることによって生成する改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とをシフト反応させて、さらに水素濃度が増加したシフトガスを製造するシフト触媒が装填されたシフト反応器と、前記シフトガス中に存在する一酸化炭素を選択的酸化反応させて、一酸化炭素濃度を低減させる一酸化炭素選択酸化触媒が装填された一酸化炭素選択酸化反応器とが、加熱気体が流通する加熱気体流通路内に連設された構成を備える燃料プロセッサであって、
    前記燃料プロセッサの運転開始に際して、前記加熱気体流通路内に加熱気体を流通させて、前記シフト反応器のシフト触媒と、前記一酸化炭素選択酸化反応器の一酸化炭素選択酸化触媒との加熱を開始させる工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒が所定のT2まで昇温したときに、前記シフト触媒および前記一酸化炭素選択酸化触媒の冷却を開始させる工程と、前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度が所定の温度T3(T3>T1)以下であり、かつ前記一酸化炭素選択酸化触媒の温度の時間変化の微分係数が負となったときに、前記一酸化炭素選択酸化反応器に空気を供給して前記一酸化炭素選択酸化反応を開始させる工程とを含むことを特徴とする燃料プロセッサの運転方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の燃料プロセッサを備えることを特徴とする燃料電池システム。
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