JP2008142736A - レーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ加工装置において、複数のレーザ光源を有することなく、また、製造コストや維持コストの上昇を抑制しつつ、高出力化を実現すること。
【解決手段】出力指令手段41は出力指令を含む加工条件を出力する。レーザ発振器56はレーザ光を出力し、電源装置55はレーザ発振器56に励起電力を供給する。パワーセンサ58は、レーザ発振器56から出力されるレーザ光の出力を検出する。演算部42aおよび演算部42bのそれぞれは、加工条件に基づいて、電源装置55からレーザ発振器56に投入される投入電流を出力指令に基づいて決定するとともに、投入電流に基づく制御電圧を演算して電源装置55に出力するが、演算部42bは出力指令が所定値以下となる低出力の出力指令を処理し、演算部42aは出力指令が所定値を超える高出力の出力指令を処理する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザ光を被加工物に照射して所望の加工を行うレーザ加工装置に関するものである。
被加工物にレーザ光線を照射して、切断加工や穴あけ加工、あるいは溶接、罫書きなどを行う加工装置としてレーザ加工装置が存在する。この種のレーザ加工装置では、被加工物に照射されたレーザ光の出力および照射位置を可変することで、種々のレーザ加工が行われる。
ところで、近時の市場においては、高精度および高速な加工を行うため、より高出力なレーザ光を出力可能なレーザ加工装置が望まれている。レーザ加工装置の高出力化には種々の手法があると考えられるが、例えば、下記特許文献1では、高い加工精度とレーザ光の高出力化とを両立させるためには複数のレーザ光源を用いることが有効であるとの結論に達し、複数のレーザ光源を有して構成したレーザ加工装置を開示している。
特開2002−049002号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたレーザ加工装置では、複数のレーザ光源を有する構成に起因して製造コストや維持コストが上昇するという問題点があった。また、この種のレーザ加工装置では、例えば一連の加工作業が低出力(例えば罫書き)から高出力(例えば穴空け、切削)に至るまでの広範な出力範囲に渡っている場合には、複数のレーザ光源を使用するか否かにかかわらず、それらを、常時、使用可能(スタンバイ)状態に保持しておかなければならず、省エネあるいは装置寿命という観点における課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、複数のレーザ光源を有することなく、また、製造コストや維持コストの上昇を抑制しつつ、高出力化を実現するレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるレーザ加工装置は、レーザ光を出力するレーザ発振器と、前記レーザ発振器に励起電力を供給する電源装置と、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の出力を検出する出力検出手段と、少なくとも出力指令を含む加工条件が入力され、前記レーザ発振器に所要の励起電力を供給するために前記電源装置が投入する投入電流を前記出力指令に基づいて決定するとともに、該投入電流に基づく制御電圧を演算して該電源装置に出力する演算手段と、を備えたレーザ加工装置において、前記演算手段は、前記出力指令が所定値以下となる低出力の出力指令を処理する第1の演算部と、前記出力指令が所定値を超える高出力の出力指令を処理する第2の演算部と、を備えたことを特徴とする。
本発明にかかるレーザ加工装置によれば、電源装置がレーザ発振器に投入する投入電流を出力指令に基づいて決定するとともに、この投入電流に基づく制御電圧を演算して電源装置に出力する第1の演算手段および第2の演算手段が具備され、第1の演算手段は出力指令が所定値以下となる低出力の出力指令を処理し、第2の演算手段は出力指令が所定値を超える高出力の出力指令を処理するようにしているので、複数のレーザ光源を有することなく、また、製造コストや維持コストの上昇を抑制しつつ、高出力化を実現することができるという効果が得られる。
以下に、本発明の好適な実施の形態にかかるレーザ加工装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
まず、本発明にかかるレーザ加工装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の好適な実施の形態にかかるレーザ加工装置の全体構成を示す図である。同図に示すレーザ加工装置は、レーザ光を発生するレーザ発振器12、レーザ発振器12を冷却する冷却装置11、レーザ発振器12に励起電力を供給する電源装置10、実際にレーザ加工を行うレーザ加工機15および、これらの各機器等を制御する制御装置8を備えて構成される。なお、電源装置10は、レーザ発振器12の内部に組み込まれ、あるいはレーザ発振器12と一体的に構成されることもある。また、制御装置8は、レーザ加工装置への出力指令を発出する数値制御装置(以下「NC装置」という)内に組み込まれ、あるいは電源装置10内に組み込まれて構成されることもある。
つぎに、図1に示したレーザ加工装置の動作について説明する。同図において、レーザ発振器12が発生したレーザ光13は幾つかのレーザ光伝送ミラー14を介してレーザ加工機15の加工ヘッド16に導かれる。加工ヘッド16に導かれたレーザ光13は、加工ヘッド16の集光レンズ17によってビームが絞られて被加工物18に照射されるとともに、制御装置8によって加工ヘッド16と被加工物18との相対位置関係が制御され、切削加工、穴空け加工、罫書きなどを含む所望の加工が行われる。なお、冷却装置11は、レーザ発振器12の動作によって発生した熱を放熱させて冷却し、制御装置8は、レーザ加工機15に加え、冷却装置11およびレーザ発振器12を制御して、レーザ加工装置の全体の動作を統制する。
つぎに、レーザ発振器の構造について説明する。図2−1は、レーザ加工装置を構成するレーザ発振器の内部構造を示す断面図であり、図2−2は、図2−1に付したX−X線部の断面図である。なお、これらの図では、図1とは異なり、レーザ発振器の内部に冷却装置を内蔵する場合の構成を一例として示している。
図2−1および図2−2において、レーザ発振器は、レーザ共振器20、ブロア24、熱交換器25、パワーセンサ38などを備えて構成される。レーザ共振器20は、レーザ共振器本体部33と、その内部の光路39を伝搬するレーザ光32の光軸方向の両端部に設けられたレーザ光反射手段30,31を備えて構成される。ここで、レーザ共振器本体部33には、光路39を挟む両側(上部および下部)に一対の放電電極21が設けられるとともに、レーザ共振器本体部33の両端部にはレーザ光32の出入口となる開口部34,35がそれぞれ設けられる。このレーザ共振器本体部33は、レーザ発振器の各構成部を収容する筐体23内の上段部側に設置され、ブロア24および熱交換器25は、筐体23内の下端部側に設置されている。一方、レーザ光反射手段30,31は、レーザ共振器本体部33の両端に設けられた開口部34,35を介して通過するレーザ光32の光路上で、かつ、筐体23の外側周辺部にそれぞれ設けられている。これらのレーザ光反射手段30,31は、それぞれレーザ共振器本体部33からのレーザ光32を全反射させ、あるいは外部(レーザ加工機)に出力する機能を有する構成部として、レーザ光反射手段30は全反射鏡26および部分反射鏡28を備え、レーザ光反射手段31は全反射鏡27および部分反射鏡29を備えて構成される。また、筐体23の内部には、大気圧の1/10程度の圧力を有するレーザ媒質22が封入されるとともに、レーザ共振器本体部33と熱交換器25との間にはレーザ媒質22を循環させるためのダクト36が設けられる。
ここで、図2−1および図2−2に示したレーザ発振器の動作について説明する。レーザ共振器本体部33から出力されるレーザ光32は、レーザ光反射手段30,31の全反射鏡26,27にて全反射された後に、レーザ光反射手段30の部分反射鏡28を通じて外部(レーザ加工機側)に出力される。パワーセンサ38では、部分反射鏡29の漏れ光がモニタされ、このときのモニタ出力は、制御装置(図示省略)に出力される。また、筐体23の内部に封入されたレーザ媒質22は、ブロア24にてレーザ共振器本体部33に送り込まれる。レーザ共振器本体部33で発生した熱は、ダクト36を通じ、レーザ媒質22によって熱交換器25に運ばれて外部に放熱される。
なお、図2−1の構成では、レーザ光反射手段30,31およびパワーセンサ38を筐体23の外部に備える構成としているが、この構成に限定されるものではなく、筐体23の内部に備える構成としてもよいことは勿論である。また、レーザ共振器本体部33や、ブロア24および熱交換器25の構成についても、図2−1および図2−2に限定されるものではない。
つぎに、図1〜図2−2に示したレーザ発振器への投入電力を制御する制御系について説明する。図3は、レーザ発振器への投入電力を制御する制御系の構成を示す図である。
図3において、演算部42a,42b、アナログ/ディジタル変換器(以下「A/D」と略記)61,62、およびディジタル/アナログ変換器(以下「D/A」と略記)63,64の各構成部は、図1に示す構成では、制御装置8に搭載される構成部である。図3において、第1の演算部である演算部42aは、F/F(フィードフォワード)制御手段51a、F/B(フィードバック)制御手段52aおよび電流値演算手段53aを備え、第2の演算部である演算部42bも演算部42aと同等の構成部であるF/F(フィードフォワード)制御手段51b、F/B(フィードバック)制御手段52bおよび電流値演算手段53bを備えている。
また、これらの演算部42a,42bを中心として、以下の各装置が図3に示すように接続されている。すなわち、図3において、出力指令手段(NC装置)41の出力は、それぞれA/D61,62を通じて演算部42a(F/F制御手段51a,F/B制御手段52a)および演算部42b(F/F制御手段51b,F/B制御手段52b)の各構成部にそれぞれ入力され、演算部42a(電流値演算手段53a)および演算部42b(電流値演算手段53b)の各出力は、それぞれD/A63,64を通じて電源装置55に入力され、電源装置55の出力(投入電力)はレーザ発振器56に入力される構成とされる。また、レーザ発振器56は、パワーセンサ58を備えており、レーザ発振器56の出力をモニタしたパワーセンサ58の出力は、A/D65,66を通じて演算部42aおよび演算部42bにそれぞれ入力される構成とされる。
つぎに、図3に示した2つの制御系のうちの一の制御系(例えば、演算部42aが含まれる制御系)の動作について説明する。図3において、出力指令手段41の出力指令(アナログ信号)は、A/D61によってディジタル信号に変換される。ディジタル信号に変換された出力指令は、F/F制御手段51aを介して電流値演算手段53aに入力される。電流値演算手段53aは、入力された出力指令に基づいて発振器投入電流指令(ディジタル信号)を生成する。この発振器投入電流指令は、D/A63によってアナログ信号に変換された後、電源装置55に入力される。電源装置55は、発振器投入電流指令(アナログ信号)に基づいて発振器投入電流を決定し、レーザ発振器56に出力する。一方、レーザ発振器56の出力はパワーセンサ58でモニタされ、モニタされた出力は増幅器71とA/D65とを介してF/B制御手段52aに入力される。F/B制御手段52aでは、出力指令手段41の出力指令(ディジタル信号)とパワーセンサ58のモニタ出力(ディジタル信号)との差分値が算出され、電流値演算手段53aは、当該差分値が零となるように電源装置55を制御する。その結果、レーザ発振器56からは、出力指令手段41の出力指令に一致する出力のレーザ光が得られる。
なお、上記に示した動作は、図3に示した他の制御系(演算部42bが含まれる制御系)についても同様であり、発振器投入電流指令に基づいて発振器投入電流が決定され、レーザ発振器56からは出力指令に一致する電力のレーザ光が出力される。
図4は、2つの制御系を切り替えて使用する場合の切り替え条件を説明するためのグラフである。同図において、縦軸は発振器投入電流指令を、横軸は出力指令(電力)を表すとともに、グラフでは加工条件に応じた2つの投入電流指令が示されている。例えばレーザ発振器の出力電力(レーザ出力)の最大値が1000W以下の場合には、演算部から電源装置に出力される発振器投入電流指令(制御電圧値で与えられる)は、図4の加工条件1の直線に従って与えられる。例えば、D/A変換器の出力の最大値が5Vであり、レーザ出力の最大値が1000W以下の場合には、0.1Vあたり20W(5V/1000W)の制御電圧値が与えられる。一方、例えばレーザ出力の最大値が1000Wを超える場合には、図4の加工条件2の直線に従って与えられ、加工条件1と同じ条件において、0.1Vあたり100W(5V/5000W)の制御電圧値が与えられる。
ここで、図4の加工条件1に基づいた制御を行う第1の制御系に演算部42bが含まれ、加工条件2に基づいた制御を行う第2の制御系に演算部42aが含まれるものとする。このとき、例えば、演算部42aが100Wの出力指令を処理する場合を考えると、演算部42aから電源装置55に出力される発振器投入電流指令は0.1Vであり、使用するA/D変換器の精度(分解能)如何によってはS/Nが低くて制御が安定しない。一方、同様な処理が演算部42bで行われる場合、演算部42bから電源装置55に出力される発振器投入電流指令は0.5Vであり、汎用的なA/D変換器を使用した場合であっても制御が安定するレベルのS/N比を得ることができる。このように、加工条件に応じて制御系を切り替えることにより、低出力時の出力をより微細に制御することが可能となり、最大出力電力が大きくなった場合であっても、高価、高精度なA/D変換器を使用することなく低出力時の出力を安定化することが可能となる。
つぎに図4の切り替え条件が与えられた場合に、2つの制御系を切り替えて使用する場合の制御系の選択動作について図3〜図6の各図を参照して説明する。なお、図5は、図4の加工条件が与えられた場合の制御系の選択動作を示すフローチャートであり、図6は、出力指令手段(NC装置)から各演算部に出力される加工条件の一例を示す図である。なお、演算部42aが含まれる制御系を制御系Aとし、演算部42bが含まれる制御系を制御系Bとする。
まず、例えば図6に示すような加工情報がNC装置から出力され、演算部42a,42b(以下「各演算部」という)は、これらの加工情報を読み込む(ステップS101)。各演算部はNC装置から出力された加工情報のうちの処理指令が自身に対するものであるかを判断するが、例えば図6の(1)のようにNC装置から出力された処理指令が制御系Aに対するものであれば(ステップS102,Yes)、制御系A(演算部42a)による処理が行われる(ステップS103)。一方、例えば図6の(3)のようにNC装置から出力された処理指令が制御系Bに対するものであれば(ステップS102,No)、制御系B(演算部42b)による処理が行われる(ステップS104)。
なお、上記の処理では、NC装置から出力される加工情報に、何れの演算部が処理すべきかの情報(処理指令)が含まれ、各演算部はこの処理指令の情報に基づいて判断するようにしているが、各演算部自身が判断するような処理であってもよい。例えば、図6の(2)に示された切断加工を行う場合では、レーザ出力が5000Wであるため、演算部42aが自身に対する処理指令であると判断し、演算部42aが含まれる制御系Aによって処理が実行されることになる。
また、上記の実施の形態では、2つの制御系を切り替えて処理する場合について説明したが、3つ以上の制御系を有し、NC装置から出力された処理指令に基づいてそれらの制御系を切り替えて処理するようにしてもよい。例えば、図7に示すように、加工条件1(レーザ出力の最大値が500W以下の場合)、加工条件2(レーザ出力の最大値が500Wを超え、かつ、1500W以下の場合)または加工条件3(レーザ出力の最大値が1500Wを超える場合)にしたがって、3つの制御系を切り替えて処理するようしてもよい。
なお、出力指令に対する発振器投入電流指令については、図7に示した加工条件2,3を、例えば図8に示す加工条件2’および加工条件3’(加工条件1’は加工条件1と同じ)のように変更してもよい。例えば加工条件2’は、レーザ出力(NC装置からの出力指令およびパワーセンサのモニタ出力)における500Wを超える差分成分のみをA/D変換することを意味している。このようなA/D変換処理を行うことにより、A/D変換器の実質的な分解能を高めることができるので、低出力側の出力の安定化のみならず、高出力側の出力をより安定化することができる。
ところで、上記の実施の形態では、2つの制御系を切り替える際のレーザ出力のしきい値を1000Wとする場合の例について示したが、このしきい値近傍で加工する場合を考慮することが好ましい。例えば板圧1mm〜3.2mmの軟鋼を切断加工する場合や、板圧1.5mm程度のステンレレスを切断加工する場合には、1000W近傍のレーザ出力が用いられる。
その一方で、レーザ発振器の出力を測定するパワーセンサの出力は小さいため、図3に示すように増幅器を配置してパワーセンサの出力を増幅する必要がある。具体的には、1000倍程度のゲインを有する増幅器が用いられる。他方、パワーセンサは、部分反射鏡からの漏れ光を積分球に入射し、さらにその漏れ光を受光しているため、部分反射鏡での透過率のバラツキや、積分球での反射率のバラツキ、パワーセンサでの感度のバラツキ等で、約20%程度のバラツキが生ずる。これらのバラツキは、実際のレーザ出力を測定し、増幅器のゲイン調整を行うことで補正することはできるが、かかる場合でも、これらのバラツキの蓄積効果や、増幅器の温度特性などに鑑みて、5%程度のバラツキ(変動幅)を考慮しておくことが好ましい。
このため、上記の実施の形態では、つぎの2点を考慮しておくことが好ましい。
まず、図3に示す構成において、各演算部がNC装置からの出力情報に基づいて自身が処理すべきか否かを判断する場合について考える。例えば1000W近傍での加工を行う場合、図4の例では、演算部42bが演算処理を行うが、パワーセンサのモニタ出力が例えば1050Wに変動した場合には、演算部42bが処理を中断してしまい、加工処理が正常に行われなくなる懸念が生ずる。したがって、例えば穴空け、切断などの一連の加工処理が行われている場合には、処理中の演算部が継続して処理を行うように制御することが好ましい。
また、パワーセンサのモニタ出力をA/D変換するA/D変換器において、パワーセンサのモニタ出力がA/D変換器の最大出力を超えてしまう場合には、レーザ発振器の出力を正しく検出することができない。そこで、A/D変換器の最大出力が、パワーセンサのモニタ出力の変動幅を考慮した上限値となるように設計することが好ましい。
なお、出力指令に対する発振器投入電流指令については、図4に示した加工条件1を、例えば図9に示す加工条件1''(加工条件2''は加工条件2と同じ)のように変更してもよい。図9において、同図のグラフ上における太線部で示すように、加工条件1''から加工条件2''に切り替える場合のしきい値は950Wである。その一方で、A/D変換器は、加工条件1''において、1000Wのレーザ出力に対応できるように設計されていることを意味している。このような加工条件に設定することにより、高価、高精度なA/D変換器を使用することなく、最大出力電力が増大した場合における低出力時の出力の安定化を確保することができるとともに、パワーセンサのモニタ出力が変動した場合であっても、制御系を切り替えて使用する場合の各制御系における円滑な処理を確保することができる。
また、図9に示した加工条件2''は、例えば図10に示す加工条件2'''(加工条件1'''は加工条件1''と同じ)のように、レーザ出力(NC装置からの出力指令およびパワーセンサのモニタ出力)における950Wを超える差分成分のみをA/D変換するようにしてもよく、高出力を制御する側の演算部に接続されるA/D変換器の実質的な分解能を高めることができ、低出力側の出力の安定化のみならず、高出力側の出力をより安定化することができる。
以上のように、本発明は、レーザ光を被加工物に照射して所望の加工を行う種々のレーザ加工装置に適用されて好適である。
本発明の好適な実施の形態にかかるレーザ加工装置の全体構成を示す図である。 レーザ加工装置を構成するレーザ発振器の内部構造を示す断面図である。 図2−1に付したX−X線部の断面図である。 レーザ発振器への投入電力を制御する制御系の構成を示す図である。 2つの制御系を切り替えて使用する場合の切り替え条件を説明するためのグラフである。 図4の加工条件が与えられた場合の制御系の選択動作を示すフローチャートである。 出力指令手段(NC装置)から各演算部に出力される加工条件の一例を示す図である。 3つの制御系を切り替えて使用する場合の切り替え条件を説明するためのグラフである。 3つの制御系を切り替えて使用する場合の図7とは異なる他の切り替え条件を示すグラフである。 2つの制御系を切り替えて使用する場合のレーザ出力の変動を考慮した切り替え条件を示すグラフである。 レーザ出力の変動を考慮した図9とは異なる他の切り替え条件を示すグラフである。
符号の説明
8 制御装置
10,55 電源装置
11 冷却装置
12,56 レーザ発振器
13,32 レーザ光
14 レーザ光伝送ミラー
15 レーザ加工機
16 加工ヘッド
17 集光レンズ
18 被加工物
20 レーザ共振器
21 放電電極
22 レーザ媒質
23 筐体
24 ブロア
25 熱交換器
26,27 全反射鏡
28,29 部分反射鏡
30,31 レーザ光反射手段
33 レーザ共振器本体部
34,35 開口部
36 ダクト
38,58 パワーセンサ
39 光路
41 出力指令手段(NC装置)
42a,42b 演算部
51a,51b F/F制御手段
52a,52b F/B制御手段
53a,53b 電流値演算手段
55 電源装置
61,62,65,66 A/D
63,64 D/A
71,72 増幅器

Claims (4)

  1. レーザ光を出力するレーザ発振器と、前記レーザ発振器に励起電力を供給する電源装置と、前記レーザ発振器から出力されるレーザ光の出力を検出する出力検出手段と、少なくとも出力指令を含む加工条件が入力され、前記レーザ発振器に所要の励起電力を供給するために前記電源装置が投入する投入電流を前記出力指令に基づいて決定するとともに、該投入電流に基づく制御電圧を演算して該電源装置に出力する演算手段と、を備えたレーザ加工装置において、
    前記演算手段は、
    前記出力指令が所定値以下となる低出力の出力指令を処理する第1の演算部と、
    前記出力指令が所定値を超える高出力の出力指令を処理する第2の演算部と、
    を備えたことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記第1の演算部が処理を行うか、あるいは前記第2の演算部が処理を行うかを決定する処理指令が、前記加工条件に含められて前記第1の演算部および前記第2の演算部にそれぞれ伝達されることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記第1の演算部および前記第2の演算部のそれぞれは、前記出力指令に基づいて自身が処理すべき加工内容であるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記出力検出手段の検出出力をディジタル信号に変換して前記第1の演算部に出力する第1のA/D変換器と、
    前記出力検出手段の検出出力をディジタル信号に変換して前記第2の演算部に出力する第2のA/D変換器と、
    を備え、
    前記第1のA/D変換器および前記第2のA/D変換器として、それぞれ同等の分解能を有するA/D変換器が用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
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