JP2008142166A - 画像表示システム、プログラム、および画像表示方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる技術を提供する。
【解決手段】被写体の内部構造に係る2つの動画像を入力する。次に、各動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる基準部と当該基準部に対して相対的に移動する可動部とを検出する。更に、各動画像を構成する各フレーム画像に対して基準部及び可動部の位置を各々示す基準表示要素及び可動表示要素を設定する。そして、2つの動画像の間で、フレーム画像毎に設定された基準表示要素及び可動表示要素をそれぞれ重畳させて再生表示させる。
【選択図】図2
【解決手段】被写体の内部構造に係る2つの動画像を入力する。次に、各動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる基準部と当該基準部に対して相対的に移動する可動部とを検出する。更に、各動画像を構成する各フレーム画像に対して基準部及び可動部の位置を各々示す基準表示要素及び可動表示要素を設定する。そして、2つの動画像の間で、フレーム画像毎に設定された基準表示要素及び可動表示要素をそれぞれ重畳させて再生表示させる。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像表示に関する。
従来から放射線(X線等)を用いた撮影が種々の分野で利用されており、特に医療分野においては、人体の内部構造の診断において極めて有効な手段として頻繁に用いられている。
この医療分野における診断では、ある患部の経過観察のために、過去のX線による撮影画像と現在のX線による撮影画像とを比較するような行為が行われている。また、人体においては、腕や足などのように略左右対称の部分が多く存在しており、この左右に存在する部分を比較するような行為も行われている。
そして、過去の撮影画像と現在の撮影画像とを比較したり、人体の左右に存在する部分(具体的には乳房)に係る撮影画像を比較する医療用画像処理装置も提案されている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、上記特許文献1で提案された装置は患部に係る静止画像を比較するものであり、関節などといった2以上の部分の相対的な位置関係が変化する部分についての診断には不向きであった。
そして、このような問題は、医療分野に関わらず、その他2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を行う分野一般に共通する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、画像表示システムであって、第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力する入力手段と、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出する検出手段と、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定する表示要素設定手段と、前記第1および第2の動画像の間で、各フレーム画像ごとに前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて重畳動画像を生成する重畳画像生成手段と、前記重畳動画像を表示部において再生表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像表示システムであって、前記重畳画像生成手段が、各フレーム画像ごとに、前記第1および第2の基準部の位置が略一致するように、前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて前記重畳動画像を生成することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の画像表示システムであって、前記表示要素設定手段が、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とを付与することで第1の要素付き動画像を生成するとともに、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とを付与することで第2の要素付き動画像を生成し、前記重畳画像生成手段が、前記第1の要素付き動画像を構成する各フレーム画像と、前記第2の要素付き動画像を構成する各フレーム画像とをそれぞれ重畳させて前記重畳動画像を生成することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体が、人体において略左右対称に存在する所定の左側および右側部分であり、前記重畳画像生成手段が、各フレーム画像ごとに、前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素を略左右反転させて、前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素に対して重畳させることで前記重畳動画像を生成することを特徴とする。
また、請求項5の発明は、画像表示システムであって、第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力する入力手段と、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出する検出手段と、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定する表示要素設定手段と、各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを表示部において略同一のタイミングで再生表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項5に記載の画像表示システムであって、前記表示制御手段が、各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを前記表示部において略左右に並べて再生表示させることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項5または請求項6に記載の画像表示システムであって、前記表示要素設定手段が、前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とを付与することで第1の要素付き動画像を生成するとともに、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とを付与することで第2の要素付き動画像を生成し、前記表示制御手段が、前記第1および第2の要素付き動画像を前記表示部において略同一のタイミングで再生表示させることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体が、人体において略左右対称に存在する所定の左側および右側部分であることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8に記載の画像表示システムであって、前記表示制御手段が、各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とが設定された動画像、および各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とが設定された動画像を、当該両動画像のうちの何れか一方の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させた上で、前記表示部において略同一のタイミングで再生表示させることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項1から請求項3、および請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1の被写体の内部構造に係る第3の動画像を構成する各フレーム画像、または前記第2の被写体の内部構造に係る第4の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させて前記第1および第2の動画像を生成する画像反転手段をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項11の発明は、請求項1から請求項3、および請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体が、第1の時刻および当該第1の時刻から時を経た第2の時刻における同一の被写体であることを特徴とする。
また、請求項12の発明は、請求項1から請求項11のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の基準表示要素が、前記第1および第2の基準部の位置をそれぞれ示す線および点のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
また、請求項13の発明は、請求項1から請求項12のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の可動表示要素が、前記第1および第2の可動部の位置をそれぞれ示す線および点のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
また、請求項14の発明は、請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像毎に相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する対応動画像生成手段とを更に備えることを特徴とする。
また、請求項15の発明は、請求項14に記載の画像表示システムであって、前記対応動画像生成手段が、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1および第2の状態にある第1および第2のフレーム画像をそれぞれ認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1および第2の状態にある第3および第4のフレーム画像をそれぞれ認識するフレーム画像認識手段と、前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用し且つ前記第2のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用するとともに、前記第3のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用し且つ前記第4のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用する画像採用手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間を構成する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの前記第3のフレーム画像と前記第4のフレーム画像との間を構成する第2のフレーム画像群とから、所定のルールに従ってフレーム画像毎に相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段とを有することを特徴とする。
また、請求項16の発明は、請求項15に記載の画像表示システムであって、前記画像選択手段が、前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、時間的に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成することを特徴とする。
また、請求項17の発明は、請求項16に記載の画像表示システムであって、前記画像選択手段が、前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、前記第1のフレーム画像群を構成するM番目(Mは自然数)のフレーム画像と、前記第2のフレーム画像群を構成するM番目のフレーム画像とを選択的に採用することを特徴とする。
また、請求項18の発明は、請求項15に記載の画像表示システムであって、前記画像選択手段が、前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、前記第1のフレーム画像群と第2のフレーム画像群との間で前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態と前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態とが他の残余のフレーム画像の組合せよりも近似しているフレーム画像の各組合せをそれぞれ構成する各フレーム画像を、それぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成することを特徴とする。
また、請求項19の発明は、請求項14に記載の画像表示システムであって、前記対応動画像生成手段が、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1の状態にある第1のフレーム画像を認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1の状態にある第2のフレーム画像を認識するフレーム画像認識手段と、前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用するとともに、前記第2のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用する画像採用手段と、前記第3の動画像を構成し且つ前記第1のフレーム画像の後に時間順次に連続する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成し且つ前記第2のフレーム画像の後に時間順次に連続する第2のフレーム画像群とから、時間的に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段とを有することを特徴とする。
また、請求項20の発明は、請求項14に記載の画像表示システムであって、前記対応動画像生成手段が、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1の状態にある第1のフレーム画像を認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1の状態にある第2のフレーム画像を認識するフレーム画像認識手段と、前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用するとともに、前記第2のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用する画像採用手段と、前記第3の動画像を構成し且つ前記第1のフレーム画像の前に時間順次に連続する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成し且つ前記第2のフレーム画像の前に時間順次に連続する第2のフレーム画像群とから、時間的に逆行する方向に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段とを有することを特徴とする。
また、請求項21の発明は、請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているN番目(Nは自然数)のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との相対的な位置関係に係る第Nの特徴量と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているn番目(nは自然数)のフレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との相対的な位置関係に係る第nの特徴量とを認識する特徴量認識手段と、前記第Nの特徴量と前記第nの特徴量との差分と、当該第nの特徴量と第n+1の特徴量との差分とに従って、前記第4の動画像を構成する第nのフレーム画像と第n+1のフレーム画像とを用いた線形補間を行うことにより、前記N番目のフレーム画像に対応する補間フレーム画像を生成する補間画像生成手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているフレーム画像群によって構成される前記第1の動画像と、当該第1の動画像を構成する複数のフレーム画像に対してフレーム画像毎に対応させて前記補間画像生成手段によって生成された複数の補間フレーム画像によって構成される前記第2の動画像とを生成する対応動画像生成手段とを更に備えることを特徴とする。
また、請求項22の発明は、請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているN番目(Nは自然数)のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との相対的な位置関係に係る第Nの特徴量と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているn番目(nは自然数)のフレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との相対的な位置関係に係る第nの特徴量とを認識する特徴量認識手段と、前記第Nの特徴量と前記第nの特徴量との差分と、当該第nの特徴量と第n−1の特徴量との差分とに従って、前記第4の動画像を構成する第nのフレーム画像と第n−1のフレーム画像とを用いた線形補間を行うことにより、前記N番目のフレーム画像に対応する補間フレーム画像を生成する補間画像生成手段と、前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているフレーム画像群によって構成される前記第1の動画像と、当該第1の動画像を構成する複数のフレーム画像に対してフレーム画像毎に対応させて前記補間画像生成手段によって生成された複数の補間フレーム画像によって構成される前記第2の動画像とを生成する対応動画像生成手段とを更に備えることを特徴とする。
また、請求項23の発明は、請求項21または請求項22に記載の画像表示システムであって、前記第Nの特徴量が、前記N番目のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との成す角度であり、前記第nの特徴量が、前記第4の動画像を構成する各フレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部とが成す角度であることを特徴とする。
また、請求項24の発明は、請求項21または請求項22に記載の画像表示システムであって、前記第Nの特徴量が、前記N番目のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との離隔距離であり、前記第nの特徴量が、前記第4の動画像を構成する各フレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との離隔距離であることを特徴とする。
また、請求項25の発明は、画像表示システムに含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記画像表示システムを、請求項1から請求項24のいずれかに記載の画像表示システムとして機能させるプログラムである。
また、請求項26の発明は、画像表示方法であって、(a)第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力するステップと、(b)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出するステップと、(c)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定するステップと、(d)各フレーム画像ごとに前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて重畳動画像を生成するステップと、(e)前記重畳動画像を表示部において再生表示させるステップとを備えることを特徴とする。
また、請求項27の発明は、画像表示方法であって、(A)第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力するステップと、(B)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出するステップと、(C)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定するステップと、(D)各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを表示部において略同一のタイミングで再生表示させるステップとを備えることを特徴とする。
請求項1から請求項4のいずれに記載の発明によっても、2つの動画像について、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を重畳させた動画像を生成して表示させることで、被写体の動きが比較し易い態様で表示されるため、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、基準部が一致するように被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を重畳させた動画像を生成して表示させることで、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いがより認識し易い状態で表示されるため、更に2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素だけでなく、2つの動画像も重畳させた動画像を生成して表示させることで、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いが更に認識し易い状態で表示される。
また、請求項4に記載の発明によれば、被写体が人体において略左右対称に存在する所定の部分である場合には、一方の動画像を略左右反転させた後に2つの動画像を重畳させて動画像を生成して表示させることで、略左右対称の部分の動きがより比較し易い態様で表示される。
また、請求項5から請求項24のいずれに記載の発明によっても、2つの動画像について、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を略同一のタイミングで表示させることで、被写体の動きが比較し易い態様で表示されるため、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を設定した2つの動画像を左右に並べて表示させることで、被写体の動きがより比較し易い態様で表示されるため、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価をより容易に行うことができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素だけでなく、2つの動画像も併せて略同一のタイミングで表示させることにより、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いが更に認識し易い状態で表示される。
また、請求項8に記載の発明によれば、2つの動画像が人体において略左右対称に存在する所定の部分に係るものである場合には、2つの動画像を略同一のタイミングで表示させることにより、所定の部分の内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、2つの動画像が人体において略左右対称に存在する所定の部分に係るものである場合には、一方の動画像を略左右反転させて2つの動画像を略同一のタイミングで表示させることにより、被写体の動きがより比較し易い態様で表示されるため、所定の部分の内部構造の診断や評価をより容易に行うことができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、2つの動画像が人体において略左右対称に存在する所定の部分に係るものである場合には、一方の動画像を略左右反転させるような構成を採用することで、2つの動画像でとらえられた被写体の向きが揃うため、被写体の動きがより比較し易い態様となる。
また、請求項11に記載の発明によれば、2つの動画像を同じ被写体について時間を違えて撮影したものとすることで、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の経時的な変化に関して診断や評価をより簡単に行うことができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、被写体の基準部の位置を示す表示要素を線や点とすることで、動画像の見易さを低下させることなく、被写体の動きをより比較し易い態様で表示させることができる。
また、請求項13に記載の発明によれば、被写体の可動部の位置を示す表示要素を線や点とすることで、動画像の見易さを低下させることなく、被写体の動きをより比較し易い態様で表示させることができる。
また、請求項14から請求項24のいずれに記載の発明によっても、2つの動画像を構成する各フレーム画像群から、フレーム画像ごとに対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、被写体の動きを更に比較し易い態様で表示させることができる。
また、請求項25に記載の発明によれば、請求項1から請求項24に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項26に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
また、請求項27に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明と同様な効果を得ることができる。
人体には略左右対称の一対の関節が多く存在している。そして、腕や足の関節については、一対の関節のうちの正常である一方の関節と異状がある他方の関節との間で動きを正確に比較することができれば、診断における非常に有効な手段となり得る。そこで、本発明の実施形態に係る画像表示システムは、X線撮影等で得られた一対の関節等の動きをそれぞれとらえた2つの動画像をより比較し易い態様で表示することができるように構成されている。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
<画像表示システムの概要>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示システム1の概要を例示する図である。
<画像表示システムの概要>
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像表示システム1の概要を例示する図である。
画像表示システム1は、パーソナルコンピュータ(以下単に「パソコン」と称する)2と、パソコン2とデータ送受信可能に接続される表示部3、医療用画像撮影装置5、および装着部6と、パソコン2に対してユーザーが各種選択事項等を入力する操作部4とを備えて構成されている。
パソコン2は、制御部210、入出力(I/F)220、および記憶部230を備えている。
入出力I/F220は、パソコン2と、表示部3、操作部4、医療用画像撮影装置5、および装着部6との間でデータの送受信をするためのインターフェイス(I/F)であり、制御部210との間でデータの送受信を行う。
記憶部230は、例えばハードディスク等で構成されており、後述する診断用の画像表示動作を実現するためのプログラムPG等を格納している。
制御部210は、主にCPU、ROM200a、およびRAM200b等を有し、パソコン2の各部を統括制御する部分である。そして、この制御部210は、記憶部230に格納されているプログラムPGを読み込んでCPUで実行することにより、診断用の撮影画像データに対して所定の画像処理を施して、診断に用いる比較動画像データ(後述)を生成し、表示部3において可視的に出力させる動作(診断用の画像表示動作)を実行する。
このように、パソコン2は、診断用の撮影画像データに基づいて診断用の画像表示動作を実現する画像表示装置として働く。
表示部3は、例えば液晶表示ディスプレイ等によって構成され、制御部210で生成される比較動画像データ(比較動画像)を可視的に出力する。つまり、比較動画像が表示部3において再生表示される。
操作部4は、キーボードやマウス等から構成され、ユーザーの各種操作にしたがって各種電気信号を入出力I/F220に送信する。
医療用画像撮影装置5は、例えばX線撮影装置などによって構成され、入出力I/F220に対してデータ送受信可能に接続されている。この医療用画像撮影装置5は、例えば制御部210からの入出力I/F220を介した制御信号に応答して、患部を撮影した画像データ(ここでは、2つの動画像データD1,D2)を入出力I/F220を介して制御部210に送信する。
ここでは、2つの動画像データD1,D2は、例えばX線撮影によって得られた診断用の一対の動画像データであり、それぞれ被写体にあたる人体の患部(例えば、関節などの動く部分)に係る表面でない内部の構造(内部構造)をとらえた動画像データである。以下では、動画像データD1,D2が人体において略左右対称に存在する被写体である所定の左側および右側部分(たとえば、左側の膝関節および右側の膝関節)に係る画像データである例を挙げて説明する。
なお、医療用画像撮影装置5では、例えば、所定の記憶部において、患者ごとに一対を成す動画像データD1,D2が同一フォルダに格納される等して管理されている。
装着部6は、各種ディスクなどといった記憶メディア61を着脱自在に装着することができる。そして、装着部6に装着された記憶メディア61に格納されている各種データやプログラム等を入出力I/F220を介して制御部210や記憶部230に取り込むことができる。また、装着部6に装着された記憶メディア61に患部を撮影した画像データ(ここでは、2つの動画像データD1,D2)が格納されている場合には、制御部210からの入出力I/F220を介した信号に応答して、患部を撮影した画像データが装着部6から入出力I/F220を介して制御部210に対して送信される。
<診断用の画像表示動作に係る機能構成>
図2は、画像表示システム1のうちの診断用の画像表示動作に係る機能構成を例示するブロック図である。なお、ここでは、医療用画像撮影装置5から左膝の関節に係る動画像データ(以下「左膝動画像」とも称する)DLと右膝の関節に係る動画像データ(以下「右膝動画像」とも称する)DRとがパソコン2に対して入力される態様について例示している。
図2は、画像表示システム1のうちの診断用の画像表示動作に係る機能構成を例示するブロック図である。なお、ここでは、医療用画像撮影装置5から左膝の関節に係る動画像データ(以下「左膝動画像」とも称する)DLと右膝の関節に係る動画像データ(以下「右膝動画像」とも称する)DRとがパソコン2に対して入力される態様について例示している。
図2で示すように、制御部210では、プログラムPGを読み込んで実行することで、対応画像生成部211、画像反転部212、位置要素設定部213、および比較画像生成部214といった機能構成が実現される。
対応画像生成部211は、医療用画像撮影装置5から入出力I/F220を介して入力されてくる2つの動画像データ(以下「動画像」と略する)DL,DRを受け付けて、左膝動画像DLを構成する複数のフレーム画像データ(以下「フレーム画像」と略する)と、右膝動画像DRを構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、同様な動きをとらえた同数のフレーム画像によって構成される左膝および右膝対応動画像DL1,DR1を生成する。
なお、ここでは、医療用画像撮影装置5から入出力I/F220を介して対応画像生成部211に2つの動画像DL,DRが入力されたが、これに限られず、2つの動画像DL,DRが医療用画像撮影装置5から入出力I/F220および制御部210を介して記憶部230に入力されて、記憶部230で記憶および管理され、対応画像生成部211が記憶部230から2つの動画像DL,DRを読み出すようにしても良い。
ここで、対応画像生成部211における左膝および右膝対応動画像DL1,DR1の生成手法の一例を具体例に沿って説明する。
図3は、左膝および右膝動画像DL,DRの内容例を模式的に示す図である。図3(a)は、左膝動画像DLの内容を模式的に示し、図3(b)は、右膝動画像DRの内容を模式的に示している。なお、実際の左膝および右膝動画像DL,DRは、それぞれ例えば、毎秒30コマ等といった多数のフレーム画像によって構成されているが、図3では、図面の複雑化を防ぐために、実際よりも少ない数のフレーム画像によって構成されている例が示されている。
図3(a)で示すように、左膝動画像DLが、7コマのフレーム画像GL1〜GL7によって構成され、図3(b)で示すように、右膝動画像D2が6コマのフレーム画像GR1〜GR6によって構成されている。なお、図3では、左側から順(矢印の示す順)に時間順次に撮影された複数のフレーム画像GL1〜GL7,GR1〜GR6が空間順次に並べられている。
図4は、対応画像生成部211における左膝および右膝対応動画像DL1,DR1の生成手法の一例を具体的に説明するための図である。
まず、左膝動画像DLを構成する複数のフレーム画像GL1〜GL7のうち、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像GL1と、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像GL7とを認識する。膝関節が最も曲がった状態と最も伸びた状態は、膝関節を形成する頸骨と大腿骨との相対的な位置関係によって規定することができる。そこで、例えば、複数のフレーム画像GL1〜GL7に含まれる各フレーム画像について、X線による撮影画像において最も白い骨(すなわち頸骨と大腿骨)の領域を検出し、その頸骨と大腿骨とが成す角度を評価することで膝関節が最も曲がった状態に係るフレーム画像GL1と最も伸びた状態に係るフレーム画像GL7とを認識することができる。
その一方で、右膝動画像DRについても左膝動画像DLと同様な手法によって、右膝動画像DRを構成する複数のフレーム画像GR1〜GR6のうち、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像GR1と、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像GR6とを認識する。
次に、左膝動画像DLについて、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像GL1の方が膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像GL7よりも時間的に早い状態をとらえたフレーム画像であるため、フレーム画像GL1を左膝対応動画像DL1の最初のフレーム画像(以下「先頭フレーム画像」とも称する)、フレーム画像GL7を左膝対応動画像DL1の最後のフレーム画像(以下「最終フレーム画像」とも称する)として採用する。
その一方で、右膝動画像DRについても同様に、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像GR1を右膝対応動画像DR1の最初のフレーム画像(先頭フレーム画像)、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像GR6を右膝対応動画像DR1の最後のフレーム画像(最終フレーム画像)として採用する。
つまり、例えば、図4において白抜き矢印によって対応関係が示されるように、フレーム画像GL1,GR1が相互に対応する先頭フレーム画像として採用され、フレーム画像GL7,GR6が相互に対応する最終フレーム画像として採用される。
更に、左膝動画像DLを構成する複数のフレーム画像GL1〜GL7のうちの時間的に先頭フレーム画像GL1と最終フレーム画像GL7との間に位置するフレーム画像群(フレーム画像GL2〜GL6によって構成)GLgと、右膝動画像DRを構成する複数のフレーム画像GR1〜GR6のうちの時間的に先頭フレーム画像GR1と最終フレーム画像GR6との間に位置するフレーム画像群(フレーム画像GR2〜GR5によって構成)GRgとから、所定のルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、左膝および右膝対応動画像DL1,DR1を生成する。
ここで言う所定のルールとしては、フレーム画像群GLgとフレーム画像群GRgとから、時間的に連続する順番に従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用するようなルールが挙げられる。例えば、図4において実線矢印によって対応関係が示されるように、時間的に両端側から順次に1コマずつ相互に対応するフレーム画像が選択的に採用される。
より詳細には、先頭フレーム画像GL1,GR1の次のフレーム画像GL2,GR2が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用されるとともに、最終フレーム画像GL7,GR6の一コマ前のフレーム画像GL6,GR5が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用される。そして、先頭フレーム画像GL1,GR1の2コマ後のフレーム画像GL3,GR3が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用されるとともに、最終フレーム画像GL7,GR6の2コマ前のフレーム画像GL5,GR4が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用される。つまり、前と後とからフレーム順次に相互に対応する同数ずつのフレーム画像がそれぞれ採用される。
換言すれば、フレーム画像群GLgとフレーム画像群GRgとから、フレーム画像群GLgを構成する前からM番目(Mは自然数)のフレーム画像と、フレーム画像群GRgを構成する前からM番目のフレーム画像とが相互に対応するフレーム画像として選択的に採用されるとともに、フレーム画像群GLgを構成する後からM番目のフレーム画像と、フレーム画像群GRgを構成する後からM番目のフレーム画像とが相互に対応するフレーム画像として選択的に採用される処理が順次に行われることで、左膝および右膝対応動画像DL1,DR1が生成される。
図5は、左膝および右膝対応動画像DL1,DR1に係るフレーム画像を例示する図である。図5(a)は、図4で示したように、左膝動画像DLから選択的に採用されたフレーム画像GL1〜GL3,GL5〜GL7によって構成される左膝対応動画像DL1を示し、図5(b)は、図4で示したように、右膝動画像DRから選択的に採用されたフレーム画像GR1〜GR6によって構成される右膝対応動画像DR1を示している。
なお、患者に同じぐらいのスピードで屈伸運動をして貰いつつ左右の膝関節を撮影したとしても、屈伸運動に若干の差が生じてしまう。そこで、図4で示すフレーム画像GL4のように、対応するフレーム画像が存在していないフレーム画像が若干生じてしまうが、このようなフレーム画像が削除された状態で、左膝および右膝対応動画像DL1,DR1が生成される。
このようにして対応画像生成部211で生成された左膝および右膝対応動画像DL1,DR1は、画像反転部212に対して入力される。
画像反転部212は、右膝対応動画像DR1を構成する各フレーム画像を略左右対象に反転させることで、右膝に係る反転後の動画像(以下「右膝反転動画像」とも称する)DR2を生成する。
図6は、一例として右膝対応動画像DR1を構成する6つのフレーム画像GR1〜GR6をそれぞれ略左右対象に反転させることで得られる右膝反転動画像DR2を示す図である。この右膝反転動画像DR2は、6つのフレーム画像GR1〜GR6をそれぞれ略左右対象に反転させた6つのフレーム画像G1R〜G6Rによって構成される。なお、図6では、下段において左右反転後の6つのフレーム画像G1R〜G6Rがこの順番で時間順次に並べられ、比較のために上段において左右反転されていない左膝対応動画像DL1を構成する6つのフレーム画像GL1〜GL6が空間順次に並べられている。
このようにして、画像反転部212で生成された右膝反転動画像DR2および左膝対応動画像DL1が、位置要素設定部213に対して入力される。
位置要素設定部213は、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像について移動の基準となる部分(以下「基準部」とも称する)と、当該基準部に対して相対的に移動する部分(以下「可動部」とも称する)とを検出するとともに、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像に対して、それぞれ基準部の位置を示す表示要素(以下「基準表示要素」とも称する)と可動部の位置を示す表示要素(以下「可動表示要素」とも称する)とを設定する。
ここでは、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素および可動表示要素がそれぞれ付与されることで、左膝に係る動画像(以下「要素付き左膝動画像」とも称する)DL3と右膝に係る動画像(以下「要素付き右膝動画像」とも称する)DR3とが生成される。
上述したように、一般に膝関節は大腿骨と脛骨とによって形成されている。そこで、位置要素設定部213では、例えば、標準的な脛骨の形状パターンを用いたパターンマッチング等により、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像から頸骨をとらえた画像領域を基準部として検出する一方、標準的な大腿骨の形状パターンを用いたパターンマッチング等により、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像から大腿骨をとらえた画像領域を可動部として検出することができる。なお、X線による撮影画像において白い画像領域を骨をとらえた画像領域として検出し、更に形状や相対的な位置関係等を利用して各フレーム画像において頸骨と大腿骨とが占める画像領域を区別することで、基準部と可動部とを検出することもできる。
図7は、要素付き左膝動画像DL3を構成するフレーム画像および要素付き右膝動画像DR3を構成するフレーム画像を例示する図である。
図7(a)では、左膝対応動画像DL1を構成するフレーム画像GL1に対して基準表示要素および可動表示要素が付されたフレーム画像(以下「要素付きフレーム画像」とも称する)GL1eが示され、図7(b)では、右膝反転動画像DR2を構成するフレーム画像G1Rに対して基準表示要素および可動表示要素が付されたフレーム画像(要素付きフレーム画像)G1Reが示されている。
一方、図7(a)で示すように、フレーム画像GL1eでは、基準表示要素として、基準部である頸骨の長手方向に沿って頸骨の略中心を通る線(基準線)SLaと、基準線SLaが頸骨の外縁と交わる点(基準点)SPaとが付され、可動表示要素として、可動部である大腿骨の長手方向に沿って大腿骨の略中心を通る線(可動線)MLaが付されている。
図7(b)で示すように、フレーム画像G1Reでは、基準表示要素として、基準部である頸骨の長手方向に沿って頸骨の略中心を通る線(基準線)SLbと、基準線SLbが頸骨の外縁と交わる点(基準点)SPbとが付され、可動表示要素として、可動部である大腿骨の長手方向に沿って大腿骨の略中心を通る線(可動線)MLbが付されている。
なお、頸骨ならびに大腿骨の略中心を通る基準線SLa,SLbならびに可動線MLa,MLbの位置については、例えば、頸骨ならびに大腿骨をとらえた画像領域に対する直線近似などの演算によって設定することができる。また、基準点SPa,SPbの位置については、基準線SLa,SLbの位置が決まれば、頸骨をとらえた画像領域の縁部と基準線SLa,SLbとの交点を求めることで設定することができる。
そして、左膝対応動画像DL1を構成する他のフレーム画像GL2,GL3,GL5〜GL7に対しても、フレーム画像GL1に対する付与ルールと同様なルールに従って、基準線SLaと基準点PLaと可動線MLaとを付与しつつ各要素付きフレーム画像をそれぞれ生成することで、要素付き左膝動画像DL3が生成される。また、右膝反転画像DR2を構成する他のフレーム画像G2R〜G6Rに対しても、フレーム画像G1Rに対する付与ルールと同様なルールに従って、基準線SLbと基準点SPbと可動線MLbとを付与しつつ各要素付きフレーム画像を生成することで、要素付き右膝動画像DR3が生成される。
ここで、一般に、X線を用いて撮影された画像は、白黒のパターンで示されるため、基準線SLa,SLbと基準点SPa,SPbと可動線MLa,MLbとを赤や緑や青などといった種々の色に設定して元の動画像とは区別可能な表示態様とすることが見易さの観点から好ましい。
比較画像生成部214は、要素付き左膝動画像DL3を構成する各要素付きフレーム画像と要素付き右膝動画像DR3を構成する各要素付きフレーム画像とをそれぞれ重畳させることで、2つの動画像でとらえた部分の動きを比較するための動画像(以下「比較動画像」とも称する)として重畳動画像DDを生成する。具体的には、要素付き左膝動画像DL3を構成するX番目(Xは自然数)の要素付きフレーム画像と要素付き右膝動画像DR3を構成するX番目の要素付きフレーム画像とをそれぞれ重畳(すなわち合成)させることで重畳動画像DDが生成される。
このとき、各フレーム画像ごとに、要素付き左膝動画像DL3を構成するX番目の各要素付きフレーム画像における基準部(ここでは頸骨が占める画像領域)の位置と、要素付き右膝動画像DR3を構成するX番目の各要素付きフレーム画像における基準部(ここでは頸骨が占める画像領域)の位置とが略一致するように、要素付き左膝動画像DL3を構成するX番目の要素付きフレーム画像と要素付き右膝動画像DR3を構成するX番目の要素付きフレーム画像とがそれぞれ重ね合わされることが好ましい。
基準部の位置が略一致するように2つのフレーム画像を重畳させる手法としては、単純に2つのフレーム画像においてそれぞれ頸骨の形状が最も合致するように2つのフレーム画像の位置関係を調整して合成させる手法や、基準線SLaおよび基準点SPaに対して、基準線SLbおよび基準点SPbが一致するように2つのフレーム画像の位置関係を調整して合成させる手法などが挙げられる。
図8は、重畳動画像DDを構成するフレーム画像を例示する図である。図8では、図7で示した2つの要素付きフレーム画像GL1e,G1Reが重畳されて生成されたフレーム画像GC1が示されている。
なお、X線を用いた動画撮影において撮影距離や撮影方向を保持することで、相互に重畳される対象である2つのフレーム画像における基準部の大きさや位置を、当該2つのフレーム画像間で大きくは相違させないようにすることができるため、当該2つのフレーム画像を比較的精度良く重畳させることが可能である。
このようにして比較画像生成部214において生成された重畳動画像DDは、入出力I/F220を介して表示部3に対して出力される。そして、表示部3では、制御部210からの重畳動画像DDの入力ならびに制御信号に基づいて、重畳動画像DDが再生表示される。
<診断用の画像表示動作に係る動作フロー>
図9は、画像表示システム1における診断用の画像表示動作に係る動作フローを示すフローチャートである。なお、ここでは、一対をなす2つの動画像が上述した左膝動画像DLおよび右膝動画像DRである例を挙げて説明する。本動作フローは、ユーザーが操作部4を種々操作すると、制御部210においてプログラムPGが実行されて開始され、図9のステップS1に進む。
図9は、画像表示システム1における診断用の画像表示動作に係る動作フローを示すフローチャートである。なお、ここでは、一対をなす2つの動画像が上述した左膝動画像DLおよび右膝動画像DRである例を挙げて説明する。本動作フローは、ユーザーが操作部4を種々操作すると、制御部210においてプログラムPGが実行されて開始され、図9のステップS1に進む。
ステップS1では、ユーザーによる操作部4の操作に応答して、制御部210によって一対をなす左膝および右膝動画像DL,DRが指定される。例えば、医療用画像撮影装置5において記憶および管理されている多数の動画像の中から一対をなす左膝および右膝動画像DL,DRを指定するような態様が考えられる。
ステップS2では、対応画像生成部211によって、ステップS1で指定された一対をなす左膝および右膝動画像DL,DRが読み込まれる。例えば、医療用画像撮影装置5から入出力I/F220を介して図3で示したような左膝および右膝動画像DL,DRが読み込まれる。
ステップS3では、対応画像生成部211により、左膝動画像DLを構成する複数のフレーム画像と右膝動画像DRを構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像がそれぞれ選択採用される。例えば、図4で示したように相互に対応する複数のフレーム画像が選択採用されることで、図5で示したような同様な動きをとらえた同数のフレーム画像によって構成される左膝および右膝対応動画像DL1,DR1が生成される。
ステップS4では、画像反転部212により、右膝対応動画像DR1を構成する各フレーム画像が略左右反転されることで、右膝反転動画像が生成される。ここでは、例えば、図6を示して説明したように、右膝対応動画像DR1を構成する各フレーム画像がそれぞれ略左右反転されることで、右膝反転動画像DR2が生成される。
ステップS5では、位置要素設定部213により、2つの動画像を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素と可動表示要素とが設定される。例えば、図7を示して説明したように、左膝対応動画像DL1および右膝反転動画像DR2を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素および可動表示要素がそれぞれ付与されることで、要素付き左膝動画像DL3と要素付き右膝動画像DR3とが生成される。
ステップS6では、比較画像生成部214により、ステップS5で生成された要素付き左膝動画像DL3と要素付き右膝動画像DR3とから比較動画像が生成される。例えば、図8を示して説明したように、要素付き左膝動画像DL3と要素付き右膝動画像DR3とが重畳されて合成されることで、比較動画像に相当する1つの重畳動画像DDが生成される。
ステップS7では、制御部210の制御により、ステップS6で生成された比較動画像が、表示部3において再生表示される。例えば、各フレーム画像が、図8で示したようなフレーム画像によって構成される重畳動画像DDが表示部3において再生表示される。
ここで再生表示される重畳動画像DDでは、基準表示要素および可動表示要素が付与されているため、ユーザーは、表示部3において再生表示される重畳動画像DDを見ることで、左膝の動きと右膝の動きの違いをより明確に把握することができる。つまり、正常な一方と、異状が生じた他方とを容易に比較することができ、診断や評価に有効利用することができる。
以上のように、第1実施形態に係る画像表示システム1では、2つの動画像について、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を重畳させた動画像を生成して表示させる。このような構成を採用することで、被写体の動きが比較し易い態様で表示されるため、例えば関節等といった2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、基準部が略一致するように被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を重畳させた動画像を生成して表示させる。このような構成により、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いがより認識し易い状態で表示される。このため、更に2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素だけでなく、2つの動画像も重畳させた動画像を生成して表示させる。このため、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いが更に認識し易い状態で表示される。その結果、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価をより簡単に行うことができる。
また、2つの動画像が人体において略左右対称に存在する所定の部分に係るものである場合には、一方の動画像を左右反転させる。このような構成を採用することで、2つの動画像でとらえられた被写体の向きが揃うため、被写体の動きがより比較し易い態様となる。
また、2つの動画像を構成する各フレーム画像群から、フレーム画像ごとに対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用する。このため、フレーム数を合わせることができ、結果的に、被写体の動きを更に比較し易い態様で表示させることができる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態に係る画像表示システム1では、2つの動画像を重畳させることで1つの重畳動画像を生成して再生表示したが、第2実施形態に係る画像表示システム1Aでは、2つの動画像を重畳させることなく、同期させつつ並べて再生表示させる。なお、第2実施形態に係る画像表示システム1Aは、第1実施形態に係る画像表示システム1と比較して、取り扱う一対の動画像が異なり、制御部210の機能が変更されて制御部210Aとなっているが、その他の部分については同様な構成となっている。
上記第1実施形態に係る画像表示システム1では、2つの動画像を重畳させることで1つの重畳動画像を生成して再生表示したが、第2実施形態に係る画像表示システム1Aでは、2つの動画像を重畳させることなく、同期させつつ並べて再生表示させる。なお、第2実施形態に係る画像表示システム1Aは、第1実施形態に係る画像表示システム1と比較して、取り扱う一対の動画像が異なり、制御部210の機能が変更されて制御部210Aとなっているが、その他の部分については同様な構成となっている。
以下、第1実施形態に係る画像表示システム1と同じ部分については同じ符号を付して説明を省略しつつ、第2実施形態に係る画像表示システム1Aのうち、第1実施形態に係る画像表示システム1と異なる部分について説明する。
なお、ここでは、第1実施形態と同様に、2つの動画像データD1,D2が人体の患部(例えば、関節などの動く部分)に係る表面でない内部構造をとらえた動画像データである例を挙げて説明する。
<診断用の画像表示動作に係る機能構成>
図10は、第2実施形態に係る画像表示システム1Aにおける診断用の画像表示動作に係る機能構成を例示するブロック図である。ここでは、医療用画像撮影装置5から現在の膝関節に係る動画像データ(以下「現在膝動画像」とも称する)DNと過去の膝関節に係る動画像データ(以下「過去膝動画像」とも称する)DPがパソコン2に対して入力される態様について例示している。ここで言う「現在の膝関節」および「過去の膝関節」は、ある時刻および当該ある時刻から時を経た時刻における同一の被写体に相当する同一人物の同じ膝関節にあたる。
図10は、第2実施形態に係る画像表示システム1Aにおける診断用の画像表示動作に係る機能構成を例示するブロック図である。ここでは、医療用画像撮影装置5から現在の膝関節に係る動画像データ(以下「現在膝動画像」とも称する)DNと過去の膝関節に係る動画像データ(以下「過去膝動画像」とも称する)DPがパソコン2に対して入力される態様について例示している。ここで言う「現在の膝関節」および「過去の膝関節」は、ある時刻および当該ある時刻から時を経た時刻における同一の被写体に相当する同一人物の同じ膝関節にあたる。
図10で示すように、制御部210Aでは、プログラムPGAを読み込んで実行することで、対応画像生成部211A、位置要素設定部213A、および比較画像生成部214Aといった機能構成が実現される。
対応画像生成部211Aは、医療用画像撮影装置5から入出力I/F220を介して入力されてくる現在および過去膝動画像DN,DPを受け付けて、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像と、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、同様な動きをとらえた同数のフレーム画像によって構成される現在および過去膝対応動画像DN1,DP1を生成する。
ここで、対応画像生成部211Aにおける現在および過去膝対応動画像DN1,DP1の生成手法の一例を具体例に沿って説明する。
図11は、現在および過去動画像DN,DPの内容例を模式的に示す図である。図11(a)は、過去膝動画像DPの内容を模式的に示し、図11(b)は、現在膝動画像DNの内容を模式的に示している。なお、実際の現在および過去動画像DN,DPは、それぞれ例えば、毎秒30コマ等といった多数のフレーム画像によって構成されているが、図11では、図面の複雑化を防ぐために、実際よりも少ない数のフレーム画像によって構成されている例が示されている。
図11(a)で示すように、過去膝動画像DPが、6コマのフレーム画像P1〜P6によって構成され、図11(b)で示すように、現在膝動画像DNが6コマのフレーム画像N1〜N6によって構成されている。なお、図11では、左側から順(矢印の示す順)に時間順次に撮影された複数のフレーム画像P1〜P6,N1〜N6が空間順次に並べられている。
図12は、対応画像生成部211Aにおける現在および過去膝対応動画像DN1,DP1の生成手法の一例を具体的に説明するための図である。
まず、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像P1〜P6のうち、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像P1を認識する一方で、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像N1〜N6のうち、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像N1を認識する。ここでは、第1実施形態に係る対応画像生成部211と同様な手法によって、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像N1,P1を認識することができる。
次に、過去膝動画像DPについて、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像P1を過去膝対応動画像DP1の時間的に最初のフレーム画像(先頭フレーム画像)として採用する一方で、現在膝動画像DNについて、膝関節が最も伸びた状態をとらえたフレーム画像N1を現在膝対応動画像DN1の時間的に最初のフレーム画像(先頭フレーム画像)として採用する。
つまり、例えば、図12において白抜き矢印によって対応関係が示されるように、フレーム画像P1,N1が相互に対応する先頭フレーム画像として採用される。
更に、過去膝動画像DPを構成し且つ先頭フレーム画像P1の後に時間順次に連続するフレーム画像群(ここでは複数のフレーム画像P2〜P6によって構成)Pgと現在膝動画像DNを構成し且つ先頭フレーム画像N1の後に時間順次に連続するフレーム画像群(ここでは複数のフレーム画像N2〜N6によって構成)Ngとから、所定のルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1を生成する。
ここで言う所定のルールとしては、フレーム画像群Pgとフレーム画像群Ngとから、時間的に連続する順番に従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用するようなルールが挙げられる。例えば、図12において実線矢印によって対応関係が示されるように、時間的に先頭側から順次に1コマずつ相互に対応するフレーム画像として選択的に採用される。
より詳細には、先頭フレーム画像N1,P1の次のフレーム画像N2,P2が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用され、順次にフレーム画像N3,P3、フレーム画像N4,P4、フレーム画像N5,P5、フレーム画像N6,P6が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用される。つまり、前から順次にフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像がそれぞれ採用される。
換言すれば、フレーム画像群Ngとフレーム画像群Pgとから、フレーム画像群Ngを構成する前からM番目(Mは自然数)のフレーム画像と、フレーム画像群Pgを構成する前からM番目のフレーム画像とが相互に対応するフレーム画像として選択的に採用される処理が順次に行われることで、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成される。
なお、図12では、過去膝動画像DPを構成するフレーム画像P1〜P6と、現在膝動画像DNを構成するフレーム画像N1〜N6とは、同数であるため、図12は、そのまま、フレーム画像P1〜P6によって構成された過去膝対応動画像DP1と、フレーム画像N1〜N6によって構成された現在膝対応動画像DN1とが示されていることになる。
このようにして対応画像生成部211Aで生成された現在および過去膝対応動画像DN1,DP1は、位置要素設定部213Aに対して入力される。
位置要素設定部213Aは、現在膝対応動画像DN1および過去膝対応動画像DP1を構成する各フレーム画像について可動の基準となる基準部と、当該基準部に対して相対的に移動する可動部とを検出するとともに、現在膝対応動画像DN1および過去膝対応動画像DP1を構成する各フレーム画像に対して、それぞれ基準部の位置を示す基準表示要素と可動部の位置を示す可動表示要素とを設定する。
ここでは、現在膝対応動画像DN1および過去膝対応動画像DP1を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素および可動表示要素がそれぞれ付与されることで、現在の膝関節に係る動画像(以下「要素付き現在膝動画像」とも称する)DN2と過去の膝関節に係る動画像(以下「要素付き過去膝動画像」とも称する)DP2とが生成される。
なお、位置要素設定部213Aにおける基準表示要素および可動表示要素の設定方法や基準表示要素および可動表示要素の表示態様などは、第1実施形態に係る位置要素設定部213における設定方法や表示態様と同様であるため、ここでは説明を省略する。
図13は、要素付き過去膝動画像DP2を構成するフレーム画像および要素付き現在膝動画像DN2を構成するフレーム画像を例示する図である。
図13(a)では、過去膝対応動画像DP1を構成するフレーム画像P6に対して基準表示要素および可動表示要素が付されたフレーム画像(要素付きフレーム画像)P6eが示され、図13(b)では、現在膝対応動画像DN1を構成するフレーム画像N6に対して基準表示要素および可動表示要素が付されたフレーム画像(要素付きフレーム画像)N6eが示されている。
図13(a)で示すように、フレーム画像P6eでは、基準表示要素として、基準部である頸骨の長手方向に沿って頸骨の略中心を通る線(基準線)SLpと、基準線SLpが頸骨の外縁と交わる点(基準点)SPpとが付され、可動表示要素として、可動部である大腿骨の長手方向に沿って大腿骨の略中心を通る線(可動線)MLpが付されている。
一方、図13(b)で示すように、フレーム画像N6eでは、基準表示要素として、基準部である頸骨の長手方向に沿って頸骨の略中心を通る線(基準線)SLnと、基準線SLnが頸骨の外縁と交わる点(基準点)SPnとが付され、可動表示要素として、可動部である大腿骨の長手方向に沿って大腿骨の略中心を通る線(可動線)MLnが付されている。
そして、過去膝対応動画像DP1を構成する他のフレーム画像P1〜P5に対しても、フレーム画像P6に対する付与ルールと同様なルールに従って、基準線SLpと基準点SPpと可動線MLpとを付与しつつ各要素付きフレーム画像をそれぞれ生成することで、要素付き過去膝動画像DP2が生成される。また、現在膝対応動画像DN1を構成する他のフレーム画像N1〜N5に対しても、フレーム画像N6に対する付与ルールと同様なルールに従って、基準線SLnと基準点SPnと可動線MLnとを付与しつつ各要素付きフレーム画像を生成することで、要素付き現在膝動画像DN2が生成される。
比較画像生成部214Aは、要素付き過去膝動画像DP2と要素付き現在膝動画像DN2とが所定方向に並べられて略同時に同じフレームレート(略同一のタイミング)で同期されつつ再生表示されるように、要素付き過去膝動画像DP2を構成する各フレーム画像と、当該各フレーム画像にそれぞれ対応する要素付き現在膝動画像DN2を構成する各フレーム画像とを所定方向に隣接させて並べた比較用の各フレーム画像(比較用フレーム画像)を生成することで、比較用の動画像(比較動画像)DNPを生成する。
なお、上記所定方向としては、ユーザーによる過去と現在の部分の比較のし易さから、略左右方向であることが好ましい。
図14は、比較動画像DNPを構成するフレーム画像を例示する図である。図14では、図13で示した2つの要素付きフレーム画像P6e,N6eが左右に隣接配置されて生成されたフレーム画像NP6が示されている。
このようにして比較画像生成部214Aにおいて生成された比較動画像DNPは、入出力I/F220を介して表示部3に対して出力される。そして、表示部3では、制御部210Aからの比較動画像DNPの入力ならびに制御信号に基づいて、比較動画像DNPが再生表示される。
つまり、制御部210Aの制御下で、各フレーム画像ごとに基準表示要素および可動表示要素がそれぞれ設定された要素付き現在膝動画像DN2と要素付き過去膝動画像DP2とが表示部3において略同一のタイミングで同期されつつ再生表示される。
<診断用の画像表示動作に係る動作フロー>
図15は、画像表示システム1Aにおける診断用の画像表示動作に係る動作フローを示すフローチャートである。なお、ここでは、一対をなす2つの動画像が現在膝動画像DNおよび過去膝動画像DPである例を挙げて説明する。本動作フローは、ユーザーが操作部4を種々操作すると、制御部210AにおいてプログラムPGAが実行されて開始され、図15のステップS11に進む。
図15は、画像表示システム1Aにおける診断用の画像表示動作に係る動作フローを示すフローチャートである。なお、ここでは、一対をなす2つの動画像が現在膝動画像DNおよび過去膝動画像DPである例を挙げて説明する。本動作フローは、ユーザーが操作部4を種々操作すると、制御部210AにおいてプログラムPGAが実行されて開始され、図15のステップS11に進む。
ステップS11では、図9のステップS1と同様に、ユーザーによる操作部4の操作に応答して、制御部210Aによって一対をなす現在および過去膝動画像DN,DPが指定される。
ステップS12では、図9のステップS2と同様に、対応画像生成部211Aによって、ステップS11で指定された一対をなす現在および過去膝動画像DN,DPが読み込まれる。例えば、図11で示したような現在および過去膝動画像DN,DPが読み込まれる。
ステップS13では、対応画像生成部211Aにより、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像と過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像がそれぞれ選択採用される。例えば、図12で示したように相互に対応する同数のフレーム画像が選択採用されることで、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成される。
ステップS14では、位置要素設定部213Aにより、2つの動画像を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素と可動表示要素とが設定される。例えば、図13を示して説明したように、現在膝対応動画像DN1および過去膝反転動画像DP2を構成する各フレーム画像に対して基準表示要素および可動表示要素がそれぞれ付与されることで、要素付き現在膝動画像DN2と要素付き過去膝動画像DP2とが生成される。
ステップS15では、比較画像生成部214Aにより、ステップS14で生成された要素付き現在膝動画像DN2と要素付き過去膝動画像DP2とから比較動画像が生成される。例えば、図14を示して説明したように、要素付き現在膝動画像DN2と要素付き過去膝動画像DP2とが左右に隣接配置されることで、比較動画像DNPが生成される。
ステップS16では、制御部210Aの制御により、ステップS15で生成された比較動画像DNPが、表示部3において再生表示される。例えば、各フレーム画像が、図14で示されたようなフレーム画像によって構成される比較動画像DNPが表示部3において再生表示される。
ここで再生表示される比較動画像DNPでは、基準表示要素および可動表示要素が付与されている。このため、ユーザーは、表示部3において再生表示される比較動画像DNPを見ることで、例えば、可動範囲の変化などといった現在と過去とにおける膝の動きの違い、すなわち治り具合の経過等をより明確に把握することができる。
以上のように、第2実施形態に係る画像表示システム1Aでは、2つの動画像について、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を略同一のタイミングで表示させる。このような構成により、被写体の動きが比較し易い態様で表示されるため、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
また、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素を設定した2つの動画像を略左右に並べて表示させる、いわゆるステレオ表示を実行することで、被写体の動きがより比較し易い態様で表示されることになる。例えば、ユーザーが視点(すなわち焦点の距離)をずらしていくことで、2つの動画像のうちの同様な画像領域が擬似的に立体的に浮き上がって見え、相違する部分を明確に把握することができるようになる。したがって、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価をより容易に行うことができる。
また、被写体の基準部および可動部の位置をそれぞれ示す表示要素だけでなく、2つの動画像も併せて略同一のタイミングで表示させる。このため、2つの動画像でとらえた被写体の動きの違いが更に認識し易い状態で表示される。その結果として、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価をより容易に行うことができる。
また、2つの動画像を同じ被写体について時間を違えて撮影したものとすることで、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の経時的な変化に関して診断や評価をより容易に行うことができる。
なお、上述したような視点をずらすことで2つの動画像の共通点を擬似的に立体的に浮き上がらせて視認することは、個人的な技能に依るもので誰にでもできることではない。このため、より多くのユーザーが2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を精度良く行うことができるようにするといった観点からすれば、2つの動画像を重畳させて表示させる第1実施形態に係る手法の方が好ましい。
<変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
◎例えば、上記第1実施形態では、右膝対応動画像DR1を構成する各フレーム画像を略左右反転させて右膝反転動画像DR2を生成したが、これに限られず、左膝および右膝対応動画像DL1,DR1のうちの何れか一方の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させることで、適宜左膝に係る反転後の動画像(左膝反転動画像)又は右膝反転動画像を生成することで、画像でとらえられている被写体の向きを揃えるようにしても良い。
◎また、上記第1実施形態では、要素付き左膝動画像DL3を構成する各要素付きフレーム画像と要素付き右膝動画像DR3を構成する各要素付きフレーム画像とをそれぞれ重畳させることで重畳動画像DDを生成したが、これに限られず、例えば、重畳動画像DDは、位置要素設定部213によって各フレーム画像ごとに設定された基準表示要素および可動表示要素のみを重畳させたものであっても良し、重畳される対象の一方が基準表示要素および可動表示要素が付与された動画像であり、他方が動画像に設定された基準表示要素および可動表示要素のみであっても良い。
◎また、上記第1実施形態では、一方の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させた後に、基準表示要素ならびに可動表示要素を設定したが、これに限られず、2つの動画像について、基準表示要素ならびに可動表示要素を設定した後に、一方の動画像に係る基準表示要素ならびに可動表示要素を略左右反転させても良いし、一方の動画像に係る基準表示要素ならびに可動表示要素を動画像ごと略左右反転させても良い。つまり、重畳動画像DDを生成する前に、略左右対象に反転させる処理を行うようにすれば、略左右対称の部分の動きが比較し易い態様で表示されるため、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
◎また、上記第1実施形態では、2つの動画像を構成する複数のフレーム画像からフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用する手法として、先頭フレーム画像と最終フレーム画像との間の2つのフレーム画像群(例えばフレーム画像群GLgとフレーム画像群GRg)から、時間的に連続する順番に従って時間的に両端側から順次に1コマずつ同数のフレーム画像を相互に対応するフレーム画像として選択的に採用していく手法を用いたが、これに限られない。例えば、2つのフレーム画像群から、先頭フレーム画像と最終フレーム画像との間の2つのフレーム画像群(例えば、フレーム画像群GLgとフレーム画像群GRg)から、2つのフレーム画像群の間で基準部に対する可動部の状態が他の残余のフレーム画像の組合せよりも近似しているフレーム画像の各組合せを認識し、当該各組合せをそれぞれ構成する各フレーム画像を相互に対応するフレーム画像であるとしてそれぞれ選択的に採用していくようにしても良い。
ここで基準部に対する可動部の状態としては、例えば、基準部である大腿骨と可動部である頸骨との成す角度が挙げられる。そして、例えば、複数のフレーム画像GL2,GL3,GL5,GL6,GR2〜GR5に含まれる各フレーム画像について、X線による撮影画像において最も白い骨(すなわち頸骨と大腿骨)の領域を検出し、その頸骨と大腿骨とが成す角度を評価することで、当該角度がフレーム画像群GLgとフレーム画像群GRgとの間で最も近似しているフレーム画像の組合せを、相互に対応するフレーム画像として選択的に採用することができる。また、パターンマッチング等を用いても最も近似しているフレーム画像の組合せを検出することができる。
◎また、上記第2実施形態では、対応画像生成部211Aによって、現在および過去膝対応動画像DN,DPより、前からフレーム順次にフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像がそれぞれ採用されて、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成されたが、これに限られない。例えば、対応画像生成部211Aによって、現在および過去膝対応動画像DN,DPより、後からフレーム順次にフレーム画像ごとに相互に対応するフレーム画像がそれぞれ採用されて、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成されても良い。
以下、具体的な処理に係る動作手順を例示する。
まず、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像P1〜P6のうち、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像P6を認識する一方で、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像N1〜N6のうち、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像N6を認識する。
次に、過去膝動画像DPについて、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像P6を過去膝対応動画像DP1の時間的に最後のフレーム画像(最終フレーム画像)として採用する一方で、現在膝動画像DNについて、膝関節が最も曲がった状態をとらえたフレーム画像N6を現在膝対応動画像DN1の時間的に最後のフレーム画像(最終フレーム画像)として採用する。
そして、過去膝動画像DPを構成し且つ最終フレーム画像P6の前に時間順次に連続するフレーム画像群(ここでは複数のフレーム画像P1〜P5によって構成)と現在膝動画像DNを構成し且つ最終フレーム画像N6の前に時間順次に連続するフレーム画像群(ここでは複数のフレーム画像N1〜N5によって構成)とから、所定のルールに従ってフレーム画像ごとに相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1を生成する。
なお、ここで言う所定のルールとしては、2つのフレーム画像群から、時間的に逆行する方向に連続する順番に従って各フレーム画像を相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ選択的に採用するようなルールが挙げられる。例えば、時間的に最後尾のフレーム画像からフレーム順次に1コマずつ相互に対応するフレーム画像として選択的に採用される。
より詳細には、最終フレーム画像N6,P6の前のフレーム画像N5,P5が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用され、順次にフレーム画像N4,P4、フレーム画像N3,P3、フレーム画像N2,P2、フレーム画像N1,P1が相互に対応するフレーム画像としてそれぞれ採用される。つまり、後から順次に相互に対応するフレーム画像がそれぞれ採用される。
換言すれば、2つのフレーム画像群から、一方のフレーム画像群を構成する後からM番目(Mは自然数)のフレーム画像と、他方のフレーム画像群を構成する後からM番目のフレーム画像とが相互に対応するフレーム画像として選択的に採用される処理が順次に行われることで、現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成される。
◎また、上記実施形態では、2つの動画像について、フレーム順次に相互に対応するフレーム画像を選択的に採用したが、これに限られず、例えば、一方の動画像を構成する複数のフレーム画像に対応するフレーム画像を、他方の動画像を構成する複数のフレーム画像から補間処理を用いて生成するようにしても良い。
このような構成について説明する。なお、以下では、一例として、対応画像生成部211Aにおいて、第2実施形態で用いた現在および過去膝動画像DN,DPから現在および過去膝対応動画像DN1,DP1が生成される例を挙げて説明する。
図16は、変形例に係る現在膝対応動画像DN1の生成手法を説明するための図である。
まず、対応画像生成部211Aが、現在および過去膝動画像DN,DPを受け付ける。
そして、対応画像生成部211Aが、過去膝動画像DPを構成する1つのフレーム画像(図16ではフレーム画像P2)を任意に指定するとともに、当該指定された1つのフレーム画像での基準部に対する可動部の状態が他の残余のフレーム画像よりも近似しているフレーム画像(図16ではフレーム画像N2)を、現在膝動画像DNを構成するフレーム画像N1〜N6から検出する。
なお、基準部に対する可動部の状態としては、例えば、基準部である大腿骨と可動部である頸骨との成す角度が挙げられ、X線による撮影画像において最も白い骨(すなわち頸骨と大腿骨)の領域を検出し、その頸骨と大腿骨とが成す角度を評価することができる。なお、当該角度は、頸骨をとらえた画像領域を直線近似して求まる直線と、大腿骨をとらえた画像領域を直線近似して求まる直線とが成す角度を算出することで求まる。また、パターンマッチング等を用いても最も近似しているフレーム画像の組合せを検出できる。
次に、対応画像生成部211Aが、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像P1〜P6に含まれているN番目(Nは自然数)のフレーム画像(第Nのフレーム画像、図16では上述のごとく任意に指定されたフレーム画像P2)における基準部(ここでは頸骨)と可動部(ここでは大腿骨)との相対的な位置関係(ここでは角度関係)に係る第Nの特徴量(ここでは頸骨と大腿骨とが成す角度θs)を認識する。
その一方で、対応画像生成部211Aが、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像N1〜N6に含まれているn番目(nは自然数)のフレーム画像(第nのフレーム画像、図16では上述のごとく任意に指定されたフレーム画像P2と最も近似しているフレーム画像N2)における基準部(ここでは頸骨)と可動部(ここでは大腿骨)との相対的な位置関係(ここでは角度関係)に係る第nの特徴量(ここでは頸骨と大腿骨とが成す角度θ1)を認識する。更に、現在膝動画像DNを構成する他のフレーム画像についても特徴量を認識しておく。
その次に、対応画像生成部211Aが、第Nの特徴量(ここでは角度θs)と第nの特徴量(ここでは角度θ1)との差分(θs−θ1)を求める。なお、ここでは、θs>θ1であるものとして説明する。
そして、対応画像生成部211Aが、第nの特徴量(図16では、角度θ1)と第n+1の特徴量(図16では、角度θ2)との差分(θ2−θ1)を求める。なお、ここでは、時間経過とともに頸骨と大腿骨との成す角度が徐々に拡大していく動画像を取り扱っているため、θ2>θ1となっている。
その後、対応画像生成部211Aが、第Nの特徴量と第nの特徴量との差分と、第nの特徴量と第n+1の特徴量との差分とによって求まる比(図16では、{θs−θ1}:{[θ2−θ1]−[θs−θ1]})に従って、現在膝動画像DNを構成する第nのフレーム画像と第n+1のフレーム画像とを用いた線形補間を行うことにより、第Nのフレーム画像に対応するフレーム画像(第nの補間フレーム画像)を生成する。より詳細には、現在膝動画像DNを構成する時間的に連続する2つのフレーム画像から、過去膝動画像DPを構成する1つのフレーム画像と特徴量(ここでは角度)が合致する補間フレーム画像が生成される。
例えば、過去膝動画像DPを構成するフレーム画像P2の特徴量が角度θsである場合、現在膝動画像DNを構成する複数のフレーム画像のうち、時間的に連続する2つのフレーム画像であり且つ特徴量が角度θsよりも小さな角度θ1となるフレーム画像と角度θsよりも大きな角度θ2となるフレーム画像、すなわち2つのフレーム画像N2,N3を検出し、当該2つのフレーム画像を用いた線形補間処理によって、特徴量が角度θsとなる補間フレーム画像を生成する。そして、当該補間フレーム画像をフレーム画像P2に対応するフレーム画像として採用する。
更にその後、上記第Nの特徴量と第nの特徴量との差分と、第nの特徴量と第n+1の特徴量との差分とによって求まる比(図16では、{θs−θ1}:{[θ2−θ1]−[θs−θ1]})を一定の補間係数として、現在膝動画像DNを構成する時間的に連続する2つのフレーム画像ごとに、線形補間処理を行うことで、過去膝動画像DPを構成する各フレーム画像に対応する各補間フレーム画像を生成することができる。
対応画像生成部211Aでは、このような処理により、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像をそのまま用いた過去膝対応動画像DP1と、過去膝動画像DPを構成する複数のフレーム画像に対してフレーム画像ごとに対応させて現在膝動画像DNを構成する時間的に連続する2つのフレーム画像ごとに線形補間処理を行うことで生成された複数の補間フレーム画像を用いた現在膝対応動画像DN1とを生成することができる。
このような線形補間を用いて現在膝対応動画像DN1を生成する手法は、2つの動画像間で各フレーム画像でとらえられている被写体の状態が微妙にずれ続けているような場合などにおいて、非常に有効的である。つまり、2つの動画像間における基準となるフレーム画像間で生じている特徴量の差分を補正するように、一方の動画像を構成する各フレーム画像を調整するのである。
なお、上記では、θs>θ1である場合について説明したが、θs<θ1である場合には、第nのフレーム画像と第n−1のフレーム画像との間で線形補間処理を行えば良い。また、2つの動画像間における基準となるフレーム画像が、過去膝動画像DPおよび現在膝動画像DNを構成する同じ順番のフレーム画像(すなわちN=n)である必要性もない。
また、ここでは、過去膝動画像DPを基準とした線形補間処理によって現在膝対応動画像DN1を生成したが、逆に現在膝動画像DNを基準とした線形補間処理によって過去膝対応動画像DP1を生成するようにしても良い。
更に、ここでは、特徴量として角度を用いたが、これに限られず、例えば、肺の動きをとらえた動画像については、肺の最上部と横隔膜との離隔距離などといった他のパラメータを用いる例も挙げられる。
◎また、上記第2実施形態では、同一の被写体である膝関節を時間を違えて撮影した2つの動画像を略同一のタイミングで表示したが、これに限られず、例えば、第1実施形態と同様に、人体において略左右対称に存在する所定の左側および右側部分(例えば、左膝関節および右膝関節)をそれぞれ撮影した2つの動画像を略同一のタイミングで表示しても良い。なお、このときには、被写体の向きが左右逆となることを回避するために、基準表示要素および比較表示要素が設定される前または後に、一方の動画像を略左右対象に反転させることが好ましい。つまり、被写体の動きがより比較し易い態様で表示されるため、所定の部分の内部構造の診断や評価をより容易に行うことができて好ましい。
また、2つの動画像について設定された基準表示要素および比較表示要素のみを略同一のタイミングで表示させても良い。更に、少なくとも一方の動画像について、基準表示要素および比較表示要素が付与された動画像を表示するようにすれば、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価をより容易に行うことができる。なお、第1実施形態において、同一の被写体である膝関節を時間を違えて撮影した2つの動画像を画像処理および表示処理の対象としても良い。
◎また、上記第2実施形態では、2つの動画像DN2,DP2を並べた比較動画像DNPを生成したが、これに限られず、単に、2つの動画像DN2,DP2を略同時のタイミングで同期させながら並べて再生表示するようにしても良い。
◎また、上記実施形態では、基準表示要素として基準部にあたる頸骨の長手方向に沿って頸骨の略中心を通るように基準線を設定したり、可動表示要素として可動部にあたる大腿骨の長手方向に沿って大腿骨の略中心を通るように可動線を設定したが、これに限られない。例えば、頸骨や大腿骨のエッジの部分を直線近似して求めた位置に基準線や可動線を設定するようにするなど、その他の設定態様および表示態様としても良い。また、基準点についても、例えば、特徴的な形状を有する箇所等に適宜設定するようにしても良い。
このように、被写体の基準部の位置を示す表示要素を線や点とすることや、被写体の可動部の位置を示す表示要素を線や点とすることにより、動画像の見易さを低下させることなく、被写体の動きをより比較し易い態様で表示させることができる。
◎また、上記第1実施形態では、一対をなす動画像が左膝および右膝動画像DL,DRである例について説明したが、これに限られず、一対をなす動画像は、例えば、肩関節や肘関節等、その他の部分をとらえた動画像であっても良い。
◎また、上記実施形態では、基準表示要素として基準部の所定の位置を示す基準線や基準点を設定し、可動表示要素として可動部の所定の位置を示す可動線を設定したが、これに限られず、例えば、基準表示要素として基準部の所定の位置を示す基準線や基準点のうち少なくとも一方を設定するようにしても良いし、可動表示要素として可動部の所定の位置を示す可動線や点のうち少なくとも一方を設定するようにしても良い。
◎また、上記実施形態では、基準表示要素や可動表示要素が自動的に設定されたが、これに限られず、例えば、各フレーム画像ごとに、ユーザーが手動で指定することで設定されても良い。但し、動画像を構成するフレーム画像の数を考慮すると、基準表示要素や可動表示要素が自動的に設定される方が、ユーザーに掛かる作業負担を軽減する面でより好ましい。
◎また、上記実施形態では、基準部に対する可動部の状態(例えば、膝関節が最も伸びた状態や、膝関節が最も曲がった状態など)が自動的に検出されたが、これに限られず、例えば、ユーザーがフレーム画像を視認することで、基準部に対する可動部の状態を適宜認識してフレーム画像を指定することで基準部に対する可動部のある状態が検出されても良い。但し、自動的に検出される方が、ユーザーに掛かる作業負担を軽減する面でより好ましい。
◎また、上記実施形態では、画像処理および表示処理の対象となった2つの動画像が、X線を用いた人体の内部構造に係る透過像であったが、これに限られない。例えば、MRI(Magnetic Resonance Imaging)やPET(Positron Emission Tomography)やエコーなどを用いて人体の内部構造をとらえた各種動画像(すなわち内部画像)であっても良い。
◎また、上記実施形態では、関節を例示して説明したが、これに限られず、人体の種々の内部構造に係る動画像に対して本発明を適用することができる。更に、超音波や各種振動などを用いて得られた人体以外の各種内部構造に係る動画像に対しても本発明を適用することができる。つまり、医療用途以外の各種構造体等に対して本発明を適用することによっても、2以上の部分の相対的な位置関係が変化する内部構造の診断や評価を容易に行うことができる。
◎なお、上記実施形態ならびに変形例で説明した構成は、矛盾が生じない限り適宜一部の構成を入れ換えても良い。
1,1A 画像表示システム
2 パソコン
3 表示部
5 医療用画像撮影装置
210,210A 制御部
211,211A 対応画像生成部
212 画像反転部
213,213A 位置要素設定部
214,214A 比較画像生成部
220 記憶部
MLa,MLb,MLn,MLp 可動線
SLa,SLb,SLn,SLp 基準線
SPa,SPb,SPn,SPp 基準点
PG,PGA プログラム
2 パソコン
3 表示部
5 医療用画像撮影装置
210,210A 制御部
211,211A 対応画像生成部
212 画像反転部
213,213A 位置要素設定部
214,214A 比較画像生成部
220 記憶部
MLa,MLb,MLn,MLp 可動線
SLa,SLb,SLn,SLp 基準線
SPa,SPb,SPn,SPp 基準点
PG,PGA プログラム
Claims (27)
- 画像表示システムであって、
第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力する入力手段と、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出する検出手段と、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定する表示要素設定手段と、
前記第1および第2の動画像の間で、各フレーム画像ごとに前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて重畳動画像を生成する重畳画像生成手段と、
前記重畳動画像を表示部において再生表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1に記載の画像表示システムであって、
前記重畳画像生成手段が、
各フレーム画像ごとに、前記第1および第2の基準部の位置が略一致するように、前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて前記重畳動画像を生成することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1または請求項2に記載の画像表示システムであって、
前記表示要素設定手段が、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とを付与することで第1の要素付き動画像を生成するとともに、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とを付与することで第2の要素付き動画像を生成し、
前記重畳画像生成手段が、
前記第1の要素付き動画像を構成する各フレーム画像と、前記第2の要素付き動画像を構成する各フレーム画像とをそれぞれ重畳させて前記重畳動画像を生成することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体が、
人体において略左右対称に存在する所定の左側および右側部分であり、
前記重畳画像生成手段が、
各フレーム画像ごとに、前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素を略左右反転させて、前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素に対して重畳させることで前記重畳動画像を生成することを特徴とする画像表示システム。 - 画像表示システムであって、
第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力する入力手段と、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出する検出手段と、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定する表示要素設定手段と、
各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを表示部において略同一のタイミングで再生表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項5に記載の画像表示システムであって、
前記表示制御手段が、
各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを前記表示部において略左右に並べて再生表示させることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項5または請求項6に記載の画像表示システムであって、
前記表示要素設定手段が、
前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とを付与することで第1の要素付き動画像を生成するとともに、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とを付与することで第2の要素付き動画像を生成し、
前記表示制御手段が、
前記第1および第2の要素付き動画像を前記表示部において略同一のタイミングで再生表示させることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体が、
人体において略左右対称に存在する所定の左側および右側部分であることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項8に記載の画像表示システムであって、
前記表示制御手段が、
各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素と前記第1の可動表示要素とが設定された動画像、および各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素と前記第2の可動表示要素とが設定された動画像を、当該両動画像のうちの何れか一方の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させた上で、前記表示部において略同一のタイミングで再生表示させることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項3、および請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1の被写体の内部構造に係る第3の動画像を構成する各フレーム画像、または前記第2の被写体の内部構造に係る第4の動画像を構成する各フレーム画像を略左右反転させて前記第1および第2の動画像を生成する画像反転手段、
をさらに備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項3、および請求項5から請求項7のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体が、
第1の時刻および当該第1の時刻から時を経た第2の時刻における同一の被写体であることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項11のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の基準表示要素が、
前記第1および第2の基準部の位置をそれぞれ示す線および点のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項12のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の可動表示要素が、
前記第1および第2の可動部の位置をそれぞれ示す線および点のうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像とから、予め設定されたルールに従ってフレーム画像毎に相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する対応動画像生成手段と、
を更に備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項14に記載の画像表示システムであって、
前記対応動画像生成手段が、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1および第2の状態にある第1および第2のフレーム画像をそれぞれ認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1および第2の状態にある第3および第4のフレーム画像をそれぞれ認識するフレーム画像認識手段と、
前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用し且つ前記第2のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用するとともに、前記第3のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用し且つ前記第4のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用する画像採用手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像との間を構成する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの前記第3のフレーム画像と前記第4のフレーム画像との間を構成する第2のフレーム画像群とから、所定のルールに従ってフレーム画像毎に相互に対応する同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段と、
を有することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項15に記載の画像表示システムであって、
前記画像選択手段が、
前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、時間的に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項16に記載の画像表示システムであって、
前記画像選択手段が、
前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、前記第1のフレーム画像群を構成するM番目(Mは自然数)のフレーム画像と、前記第2のフレーム画像群を構成するM番目のフレーム画像とを選択的に採用することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項15に記載の画像表示システムであって、
前記画像選択手段が、
前記第1のフレーム画像群と前記第2のフレーム画像群とから、前記第1のフレーム画像群と第2のフレーム画像群との間で前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態と前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態とが他の残余のフレーム画像の組合せよりも近似しているフレーム画像の各組合せをそれぞれ構成する各フレーム画像を、それぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項14に記載の画像表示システムであって、
前記対応動画像生成手段が、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1の状態にある第1のフレーム画像を認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1の状態にある第2のフレーム画像を認識するフレーム画像認識手段と、
前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用するとともに、前記第2のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最初のフレーム画像として採用する画像採用手段と、
前記第3の動画像を構成し且つ前記第1のフレーム画像の後に時間順次に連続する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成し且つ前記第2のフレーム画像の後に時間順次に連続する第2のフレーム画像群とから、時間的に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段と、
を有することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項14に記載の画像表示システムであって、
前記対応動画像生成手段が、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第1の基準部に対する前記第1の可動部の状態が第1の状態にある第1のフレーム画像を認識する一方で、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像のうち、前記第2の基準部に対する前記第2の可動部の状態が前記第1の状態にある第2のフレーム画像を認識するフレーム画像認識手段と、
前記第1のフレーム画像を前記第1の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用するとともに、前記第2のフレーム画像を前記第2の動画像を構成する複数のフレーム画像のうちの時間的に最後のフレーム画像として採用する画像採用手段と、
前記第3の動画像を構成し且つ前記第1のフレーム画像の前に時間順次に連続する第1のフレーム画像群と、前記第4の動画像を構成し且つ前記第2のフレーム画像の前に時間順次に連続する第2のフレーム画像群とから、時間的に逆行する方向に連続する順番に従って同数のフレーム画像をそれぞれ選択的に採用することで、前記第1および第2の動画像を生成する画像選択手段と、
を有することを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているN番目(Nは自然数)のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との相対的な位置関係に係る第Nの特徴量と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているn番目(nは自然数)のフレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との相対的な位置関係に係る第nの特徴量とを認識する特徴量認識手段と、
前記第Nの特徴量と前記第nの特徴量との差分と、当該第nの特徴量と第n+1の特徴量との差分とに従って、前記第4の動画像を構成する第nのフレーム画像と第n+1のフレーム画像とを用いた線形補間を行うことにより、前記N番目のフレーム画像に対応する補間フレーム画像を生成する補間画像生成手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているフレーム画像群によって構成される前記第1の動画像と、当該第1の動画像を構成する複数のフレーム画像に対してフレーム画像毎に対応させて前記補間画像生成手段によって生成された複数の補間フレーム画像によって構成される前記第2の動画像とを生成する対応動画像生成手段と、
を更に備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項1から請求項13のいずれかに記載の画像表示システムであって、
前記第1および第2の被写体の内部構造に係る第3および第4の動画像を受け付ける画像受付手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているN番目(Nは自然数)のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との相対的な位置関係に係る第Nの特徴量と、前記第4の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているn番目(nは自然数)のフレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との相対的な位置関係に係る第nの特徴量とを認識する特徴量認識手段と、
前記第Nの特徴量と前記第nの特徴量との差分と、当該第nの特徴量と第n−1の特徴量との差分とに従って、前記第4の動画像を構成する第nのフレーム画像と第n−1のフレーム画像とを用いた線形補間を行うことにより、前記N番目のフレーム画像に対応する補間フレーム画像を生成する補間画像生成手段と、
前記第3の動画像を構成する複数のフレーム画像に含まれているフレーム画像群によって構成される前記第1の動画像と、当該第1の動画像を構成する複数のフレーム画像に対してフレーム画像毎に対応させて前記補間画像生成手段によって生成された複数の補間フレーム画像によって構成される前記第2の動画像とを生成する対応動画像生成手段と、
を更に備えることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項21または請求項22に記載の画像表示システムであって、
前記第Nの特徴量が、
前記N番目のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との成す角度であり、
前記第nの特徴量が、
前記第4の動画像を構成する各フレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部とが成す角度であることを特徴とする画像表示システム。 - 請求項21または請求項22に記載の画像表示システムであって、
前記第Nの特徴量が、
前記N番目のフレーム画像における前記第1の基準部と前記第1の可動部との離隔距離であり、
前記第nの特徴量が、
前記第4の動画像を構成する各フレーム画像における前記第2の基準部と前記第2の可動部との離隔距離であることを特徴とする画像表示システム。 - 画像表示システムに含まれるコンピュータによって実行されることにより、前記画像表示システムを、請求項1から請求項24のいずれかに記載の画像表示システムとして機能させるプログラム。
- 画像表示方法であって、
(a)第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力するステップと、
(b)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出するステップと、
(c)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定するステップと、
(d)各フレーム画像ごとに前記第1および第2の基準表示要素と前記第1および第2の可動表示要素とをそれぞれ重畳させて重畳動画像を生成するステップと、
(e)前記重畳動画像を表示部において再生表示させるステップと、
を備えることを特徴とする画像表示方法。 - 画像表示方法であって、
(A)第1の被写体の内部構造に係る第1の動画像と、第2の被写体の内部構造に係る第2の動画像とを入力するステップと、
(B)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第1の基準部と当該第1の基準部に対して相対的に移動する第1の可動部とを検出する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像において移動の基準となる第2の基準部と当該第2の基準部に対して相対的に移動する第2の可動部とを検出するステップと、
(C)前記第1の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第1の基準部の位置を示す第1の基準表示要素と前記第1の可動部の位置を示す第1の可動表示要素とを設定する一方で、前記第2の動画像を構成する各フレーム画像に対して前記第2の基準部の位置を示す第2の基準表示要素と前記第2の可動部の位置を示す第2の可動表示要素とを設定するステップと、
(D)各フレーム画像ごとに前記第1の基準表示要素および前記第1の可動表示要素が設定された動画像と、各フレーム画像ごとに前記第2の基準表示要素および前記第2の可動表示要素が設定された動画像とを表示部において略同一のタイミングで再生表示させるステップと、
を備えることを特徴とする画像表示方法。
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2006
- 2006-12-07 JP JP2006330454A patent/JP2008142166A/ja active Pending
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