JP2008139540A - 液晶装置、液晶装置の製造方法、電子機器、投射型表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板の液晶層側から液晶層に向けて突出されるとともに画素領域Xの周辺に形成される突出部80,90が基板10,20に形成され、突出部80,90が形成された基板10,20の液晶層側を含む全ての基板の液晶層側に配向膜40,60が形成され、配向膜40,60のうち、突出部80,90上に位置する部位41,61が液晶分子を基板面方向に一様に配向する水平配向領域とされ、他の部位42,62が液晶分子を基板面に垂直な方向に配向する垂直配向領域とされている。
【選択図】図4
Description
液晶分子は、電圧印加時において、与えられたプレチルト角の方向に応じて倒れる性質を有している。このため、特許文献1及び特許文献2に開示された手法によれば、電圧印加時に液晶分子を同一方向に倒すことができる。
また、特許文献2に開示された手法では、配向膜の厚さを変化させることによって画素電極の周辺領域の配向規制力を画素内側の配向規制力より強くすることによって画素内部におけるディスクリネーション発生を抑制することができ、明るさ低下やコントラスト低下を回避できるとしている。しかしながら、配向膜の膜厚を変化させる具体的な手法については開示されておらず、実現性に乏しい。
また、本発明の液晶装置によれば、突出部上以外の配向膜の部位が、垂直配向領域とされているため、画素領域に位置する液晶分子が、電圧無印加時に基板面に対して垂直に配向される。よって、黒表示の際の光漏れが生じることを防止し、コントラストの高い表示が可能となる。
したがって、本発明の液晶装置は、ディスクリネーションの発生がなくかつ高コントラストな液晶装置となる。
このような構成を採用することによって、両側の基板の画素領域の周辺部分が水平配向領域とされる。このため、突出部上の液晶分子に対してより強い配向規制力が加わるため、より確実に画素領域に位置する液晶分子を電圧印加時に一様な方向に倒すことができる。
また、本発明の液晶装置においては、上記突出部が、配線であるという構成を採用する。
また、本発明の液晶装置においては、上記突出部が、ブラックマトリクスであるという構成を採用する。
水平配向領域によって配向される液晶分子のプレチルト角が0°の場合、すなわち液晶分子が基板面と平行の場合には、水平配向領域における液晶分子を一様な方向に向かせることが難しい。このため、水平配向領域におけるプレチルト角は0°以上であることが好ましい。
また、液晶分子のプレチルト角が90°すなわち基板面に対して垂直に近い場合には、電圧印加時に電界によって水平配向領域の液晶分子の配列に乱れが生じる虞がある。
したがって、水平配向領域によって配向される液晶分子のプレチルト角は、0°より大きく70°以下であることが好ましい。
したがって、ディスクリネーションの発生がなくかつ高コントラストな液晶装置を容易に製造することが可能となる。
このような構成を採用することによって、両方の基板に対して突出部が形成されるため、水平配向領域を両方の基板側に形成することができる。
このような構成を採用することによって、所望の箇所に選択的に突出部を形成することが容易となる。
本発明の液晶装置は、ディスクリネーションの発生がなくかつ高コントラストな液晶装置であるため、このような液晶装置を備える電子機器は、優れた表示特性を発揮することができる。
本発明の液晶装置は、ディスクリネーション発生がなくかつ高コントラストな液晶装置であるため、このような液晶装置を備える投射型表示装置は、優れた表示特性を発揮することができる。
以下に示す本実施形態の液晶装置は、スイッチング素子としてTFT(Thin-Film Transistor)素子を用いたアクティブマトリクス型の透過型液晶装置である。
図2はデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の構造を示す平面図である。
図3は本実施形態の透過型液晶装置について素子領域の断面図であって、図2のA−A’線断面図である。
また、図4は本実施形態の透過型液晶装置について複数の画素領域を模式的に示す断面図である。
なお、図3及び図4においては、図示上側が光入射側、図示下側が視認側(観察者側)である場合について図示している。
図3及び図4に示すように、本実施形態の透過型液晶装置においては、TFTアレイ基板10と、これに対向配置される対向基板20との間に液晶層50が挟持されている。液晶層50は、初期配向状態が垂直配向を呈する誘電異方性が負の液晶分子からなるもので、当該透過型液晶装置は垂直配向モードの表示装置である。
すなわち、本実施形態の透過型液晶装置では、誘電異方性が負の液晶分子からなる液晶層50が一対の基板10,20間に挟持されている。
画素電極9に電圧が印加された場合には、画素電極9上の液晶分子の配列が変化することによって表示が行われるが、画素電極9同士の間に位置する液晶分子は、表示に寄与しない。すなわち、液晶層50は、画素電極9上に位置し表示に寄与する画素領域Xと、表示に寄与しない画素領域Xの周辺領域Yとに区分けされている。つまり、液晶層50は、TFTアレイ基板10の基板面内において複数の画素領域Xに区分けされており、画素領域X同士の境界領域が周辺領域Yとされている。
そして、突出部80は、画素電極9を囲うように周辺領域Yに接する領域に突出して形成されている。
この配向膜40は、SiO2などの無機材料を斜方蒸着などの真空成膜などの手法によって基板上に成膜したものである。そして、突出部80上に位置する部位がラビング処理されることによって水平配向領域41とされ、他の部位がラビング処理されずに垂直配向領域42とされている。
このような配向膜40により、画素領域Xの液晶分子が垂直配向領域42に基づいてTFTアレイ基板10に対して垂直に配向される一方、周辺領域Yの液晶分子が水平配向領域41に基づいてTFTアレイ基板10に対して所定のプレチルト角を有して略水平に一様に配向される。
そして、突出部90は、TFTアレイ基板10に形成された突出部80と同様に、周辺領域Yに接する領域に突出して形成されている。
配向膜60は、TFTアレイ基板10側に形成された配向膜40と同様、突出部90上に位置する部位が水平配向領域61とされ、他の部位が垂直配向領域62とされている。
このような配向膜60により、画素領域Xの液晶分子及び周辺領域Yの液晶分子に対するより強い配向規制力を有することができる。
また、本実施形態の透過型液晶装置によれば、突出部80,90上以外の配向膜40,の部位が、垂直配向領域42,62とされているため、画素領域Xに位置する液晶分子が、電圧無印加時にTFTアレイ基板10及び対向基板20の基板面に対して垂直に配向される。よって、黒表示の際の光漏れが生じることを防止し、コントラストの高い表示が可能となる。
したがって、本実施形態の透過型液晶装置は、ディスクリネーションの発生がなくかつ高コントラストな液晶装置となる。
水平配向領域41,61によって配向される液晶分子51aのプレチルト角が0°の場合、すなわち液晶分子51aが基板面と平行の場合には、水平配向領域41,61における液晶分子51aを一様な方向に向かせることが難しい。このため、水平配向領域41,61におけるプレチルト角は0°以上であることが好ましい。
また、液晶分子51aのプレチルト角が90°すなわち基板面に対して垂直に近い場合には、電圧印加時に電界によって水平配向領域41,61の液晶分子の配列に乱れが生じる虞がある。
したがって、水平配向領域41,61によって配向される液晶分子51aのプレチルト角は、0°より大きく70°以下であることが好ましい。
まず、TFTアレイ基板10を作成する。
ここでは、ガラス等からなる透光性の基板10Aを用意し、これに第1遮光膜11a、第1層間絶縁膜12、半導体層1a、各種配線3a,3b,6a、絶縁膜4,7、画素電極9等を公知の方法で形成する。続いて、画素電極9間に突出部80を形成し、画素電極9及び突出部80上に配向膜40を形成する。
ここで、突出部80上の配向膜40の部位、すなわち周辺領域Yに形成された配向膜40の部位は、他の部位と比較して盛り上がっているため、ローラを水平方向に移動させてラビング処理を行うことによって、容易に突出部80上の配向膜40の部位を選択的にラビング処理することができる。
そして、配向膜40のうち、ラビング処理された部位は水平配向領域として機能し、ラビング処理されない部位は垂直配向領域として機能する。このため、上述のようなラビング処理を行うことによって、容易に、画素領域Xに位置する配向膜40の部位を垂直配向領域とし、周辺領域Yに位置する配向膜40の部位を水平配向領域とすることができる。
したがって、ディスクリネーションの発生がなくかつ高コントラストな液晶装置を容易に製造することが可能となる。
このような場合には、配線やブラックマトリクスを周辺領域Yに応じた位置に従来よりも厚く形成することによって実現可能である。
これによって、別途突出部を形成する必要がなくなるため、製造工程の簡略化、製造コストの削減等を達成することができる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばフォトリソグラフィー工程によって突出部を形成しても良い。フォトリソグラフィー工程によって突出部を形成する場合には、周知のように、まず、レジストを基板上に配置し、露光工程及び現像工程を経て突出部が形成される。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、突出部の形成位置は、TFTアレイ基板10においては、配向膜40より基板10A側であれば良く、対向基板20においては、配向膜60より基板20A側であれば良い。
上記実施の形態の液晶装置を備えた電子機器の例について説明する。
図10(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図10(a)において、符号1500は携帯電話本体を示し、符号1501は上記実施形態の液晶装置を用いた液晶表示部を示している。
次に、上記実施形態の透過型液晶装置を光変調手段として備えた投射型表示装置(プロジェクタ)の構成について、図11を参照して説明する。図11は、上記実施形態の透過型液晶装置を光変調装置として用いた投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。図11において、810は光源、813、814はダイクロイックミラー、815、816、817は反射ミラー、818は入射レンズ、819はリレーレンズ、820は出射レンズ、822、823、824は液晶光変調装置、825はクロスダイクロイックプリズム、826は投写レンズを示す。
Claims (11)
- 誘電異方性が負の液晶分子からなる液晶層が一対の基板間に狭持されるとともに、前記基板の基板面内において前記液晶層が複数の画素領域に区分けされた液晶装置であって、
前記基板の液晶層側から前記液晶層に向けて突出されるとともに前記画素領域の周辺に形成される突出部が少なくともいずれか一方の基板に形成され、
前記突出部が形成された前記基板の液晶層側を含む全ての前記基板の液晶層側に配向膜が形成され、
前記配向膜のうち、前記突出部上に位置する部位が前記液晶分子を前記基板面方向に一様に配向する水平配向領域とされ、他の部位が前記液晶分子を前記基板面に垂直な方向に配向する垂直配向領域とされている
ことを特徴とする液晶装置。 - 前記突出部は、両方の前記基板に対して形成されていることを特徴とする請求項1記載の液晶装置。
- 前記突出部は、樹脂からなることを特徴とする請求項1または2記載の液晶装置。
- 前記突出部は、配線であることを特徴とする請求項1または2記載の液晶装置。
- 前記突出部は、ブラックマトリクスであることを特徴とする請求項1または2記載の液晶装置。
- 前記垂直配向領域によって配向される液晶分子のプレチルト角が90°であるとした場合に、前記水平配向領域によって配向される液晶分子のプレチルト角は、0°より大きく70°以下であることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の液晶装置。
- 誘電異方性が負の液晶分子からなる液晶層が一対の基板間に狭持されるとともに、前記基板の基板面内において前記液晶層が複数の画素領域に区分けされた液晶装置の製造方法であって、
少なくともいずれか一方の基板の前記画素領域の周辺に対応する領域に突出部を形成する第1工程と、
前記突出部が形成された前記基板の液晶層側を含む全ての前記基板の液晶層側に前記液晶分子を前記基板面に垂直な方向に配向する垂直配向領域を形成する第2工程と、
前記垂直配向領域の前記突出部上に位置する部位のみを選択的にラビング処理することによって、前記突出部上に位置する前記配向膜の部位を、前記液晶分子を前記基板面方向に配向する水平配向領域とする第3工程と、
前記配向膜が形成された前記基板同士を貼り合わせるとともに基板間に液晶層を形成する第4工程と
を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。 - 前記第1工程において、両方の前記基板に対して前記突出部を形成することを特徴とする請求項7記載の液晶装置の製造方法。
- 前記第1工程において、液滴吐出法を用いて材料を吐出配置し、該吐出配置された材料を乾燥させることによって前記突出部を形成することを特徴とする請求項7または8記載の液晶装置の製造方法。
- 請求項1〜6いずれかに記載の液晶装置を備えることを特徴とする電子機器。
- 請求項1〜6いずれかに記載の液晶装置を備えることを特徴とする投射型表示装置。
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JP2006325368A JP2008139540A (ja) | 2006-12-01 | 2006-12-01 | 液晶装置、液晶装置の製造方法、電子機器、投射型表示装置 |
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US8164725B2 (en) | 2008-03-18 | 2012-04-24 | Seiko Epson Corporation | Liquid crystal device and electronic apparatus |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001343651A (ja) * | 2000-03-31 | 2001-12-14 | Sharp Corp | 液晶表示装置およびその製造方法 |
JP2006154736A (ja) * | 2004-11-26 | 2006-06-15 | Samsung Sdi Co Ltd | Ocbモード液晶層を備えた液晶表示装置 |
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