JP2008139360A - オーディオ再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮されたオーディオデータを伸張して再生するオーディオ再生装置において、オーディオデータに対して音響処理を行う際の処理装置の処理負担を低減しつつ、製造コストの削減を図る。
【解決手段】メインCPU10は、メインCPU用制御プログラム16によって起動し、サブCPU20は、ブートROM24に格納された起動処理プログラムによって起動する。メインCPU10およびサブCPU20が起動したら、通信線を介してサブCPU用制御プログラム18がサブCPU20へ送られ、サブCPU20はこれをSRAM22に格納して実行する。サブCPU20は、特殊効果処理後のオーディオデータと特殊再生後のオーディオデータとをそれぞれに対応するゲインを乗じて合成し、合成されたオーディオデータをD/A変換器40を介して外部へ出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮されたオーディオデータを再生するオーディオ再生装置に関する。
従来より、記録媒体に記録されたオーディオデータを再生するオーディオ再生装置が知られている。
特許文献1には、記録媒体に記録されたオーディオデータを再生し、再生されたオーディオデータに対して特殊再生のための処理を行うとともに、入力端子に供給されるオーディオデータに特殊効果を施す処理を行い、特殊再生されたオーディオデータと特殊効果が施されたオーディオデータとを合成して出力するオーディオ再生装置が開示されている。
また、近年、携帯型のCDプレーヤやMDプレーヤなどに代わって、MP3(MPEG Audio Layer−3)などの高い圧縮率を得る音声圧縮方式を使用して、フラッシュメモリや小型のハードディスクなどに大量のオーディオデータを格納して再生するオーディオ再生装置が普及してきている。
特開2004−220708号公報
上記のように、MP3形式などの高圧縮率の圧縮形式で圧縮されたオーディオデータを伸張してから再生することは、そのような圧縮形式で圧縮されていないオーディオデータを再生するよりも、CPUなどの処理装置の処理負担が大きい。したがって、例えば、圧縮されたオーディオデータを伸張して再生するオーディオ再生装置において、特許文献1のように、特殊再生や特殊効果などの音響処理を行うと、処理装置の処理負担はさらに大きくなる。そこで、単に処理装置を増やして処理を分担させることも考えられるが、一台のオーディオ再生装置に複数の処理装置を設けることはコストの増加につながる。
本発明は、圧縮されたオーディオデータを伸張して再生するオーディオ再生装置において、オーディオデータに対して音響処理を行う際の処理装置の処理負担を低減しつつ、製造コストの削減を図ることを目的とする。
本発明に係るオーディオ再生装置は、第1CPUと、前記第1CPUとは異なるメモリ空間を有する第2CPUと、前記第1CPUと前記第2CPUとを結ぶ通信線と、前記第1CPUのメモリ空間内に配置され、前記第1CPUによって実行されるプログラムと前記第2CPUによって実行されるプログラムとを格納するROMと、前記第2CPUのメモリ空間内に配置されるRAMと、を備え、前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第1CPUによって前記ROMから読み出され、前記通信線を介して前記第2CPUに転送され、前記第2CPUによって前記RAMに格納されて実行されることを特徴とする。
本発明に係るオーディオ再生装置の1つの態様によれば、請求項1に記載のオーディオ再生装置において、前記第2CPUは、オーディオ入出力インタフェースを備え、前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第2CPUに入力されたオーディオ信号に対して特殊効果処理を行うものである、ことを特徴とする。
本発明に係るオーディオ再生装置の1つの態様によれば、変更後の特殊効果処理に対応する前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第1CPUによって前記ROMから読み出され、前記通信線を介して前記第2CPUに転送され、前記第2CPUによって前記RAM上に格納されることによって、前記特殊効果処理の変更が行われる、ことを特徴とする。
本発明によれば、第2CPUで実行される音響処理プログラムを、第1CPUに接続されたROMに格納しておき、必要に応じて、第1CPUによってROMから読み出された音響処理プログラムが通信線を介して第2CPUに対して送られ、第2CPUに接続されたRAMに格納されて、実行される。これにより、第2CPUには、音響処理プログラムを格納しておくためのROMが不要になり、製造コストの削減を図りつつ、第1CPUと第2CPUとにより、オーディオデータに対する処理を分担できる。
本発明を実施するための最良の形態を具体的に示した実施形態について、以下図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態におけるオーディオ再生装置の機能ブロックを示す。オーディオ再生装置100は、非可逆圧縮方式の1つであるMP3でオーディオデータを圧縮符号化することで得られるMP3ファイルをデコード(伸張)して再生を行う。さらに、オーディオ再生装置100は、電子楽器、マイクロフォンなどの入力機器などが接続され、接続された電子楽器による演奏音やマイクロフォンからの入力音を、MP3ファイルを再生して得られた音楽にミキシングして、ヘッドフォンや音響装置に出力する。なお、このとき、オーディオ再生装置100では、電子楽器による演奏音やマイクロフォンからの入力音に内蔵エフェクタにより特殊効果処理を行うことが可能である。また、オーディオ再生装置100は、MP3ファイルを再生して得られた音楽に特殊再生処理を行う。
本実施形態では、MP3ファイルをデコードする処理を行うメインCPU(中央処理装置)10と、入力音に特殊効果処理を行うサブCPU20とを設けることで、各処理が並列して行われる場合の処理負担を低減する。また、サブCPU20は、サブCPU20が起動する際に最低限必要なブートプログラムを記憶するブートROM24を搭載する。しかし、その他、サブCPU20が実行する特殊効果処理用のプログラムなどを記憶するROMは接続されていない。サブCPU20は、メインCPU10に接続されたROM12に記録された特殊効果処理用のプログラムをメインCPU10を介して受け取り、サブCPU20に接続されたRAMに格納して実行する。このように、本実施形態では、サブCPU20用に特殊効果処理用のROMを設けないことで、装置全体として、部品点数を削減し、製造コストの削減および装置の小型化を実現する。
以下、図1を参照して、各部についてさらに説明する。
メインCPU10は、データバスおよびアドレスバスによって、同一空間上のROM(例えば、NOR型フラッシュROM)12、RAM(例えば、SDRAM(Synchronous DRAM))14と接続される。ROM12やRAM14はメインCPU10に内蔵されてもよい。メインCPU10は、ROM12に格納された制御プログラムなどを実行することで、MP3デコード部32、MP3エンコード部34、特殊再生部36として機能する。メインCPU10には、ユーザインタフェースとして、液晶ディスプレイなどの表示部50、ボタンやスイッチによる指示信号を入力するための操作部52が接続される。さらに、メインCPU10は、IC(Inter Integrated Circuit)バス、IS(Inter-IC Sound)インタフェース、およびUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)インタフェースを介してサブCPU20と接続される。
メインCPU10は、SDカードインタフェースも有しており、MP3により圧縮されたオーディオデータなどを格納するSDカード62と接続される。オーディオ再生装置100は、例えばUSB−SDカードブリッジ60を介して外部のパーソナルコンピュータ(以下、PCとする)などと接続され、SDカード62が外付けのドライブとして認識される。
ユーザが表示部50や操作部52などのユーザインタフェースを介して再生を指示すると、メインCPU10はSDカード62に格納されたMP3ファイルをMP3デコード部32においてデコードして、順次RAM14に展開し、再生を行い、ISインタフェースを介して、サブCPU20に向けて出力する。このとき、ユーザの設定によって、特殊再生部36において、ループ、キー変更、ピッチ変更、テンポ変更などの特殊再生を施すことができる。
ROM12は、メインCPU10の制御プログラム16、そのサブルーチンとしてのMP3デコードプログラム、その他各種のデータテーブルを格納する。さらに、ROM12は、サブCPU20の制御プログラム18も格納する。また、ROM12には、プログラムの書き換え(バージョンアップ)を行うためのプログラムが含まれている。SDカード62にバージョンアップ用のファイルを格納した状態で、ユーザが所定の操作を行うと、バージョンアップ処理が起動され、このプログラムがRAM14に展開されて実行される。すると、SDカード62に格納されたバージョンアップ用のファイルが解凍され、ROM12の書き換えが行われる。
一方、サブCPU20は、SRAM22とサブCPU20の起動処理プログラムを格納するブートROM24とを内蔵する。サブCPU20内部で、SRAM22は、CPUコア(図示せず)とバス接続されて、そのメモリ空間内に配置されるが、外部でバス接続されてもよい。ただし、サブCPU20とメインCPU10とでは、データバスおよびアドレスバスが共通でない、すなわち、メモリ空間が異なるので、サブCPU20からメインCPU10に接続されたROM12に直接アクセスすることはできない。サブCPU20は、入出力ポートを介してA/D変換器42およびD/A変換器40と接続される。A/D変換器42は、電子楽器による演奏音やマイクロフォンからの入力音をデジタルデータに変換する。また、D/A変換器40は、外部にオーディオデータをアナログデータに変換して出力する。
オーディオ再生装置100の電源リセット後、メインCPU10は、ROM12に格納されているメインCPU10の制御プログラム16によって起動し、サブCPU20は、内蔵のブートROM24に格納された起動処理プログラムによって起動する。メインCPU10およびサブCPU20の両方が起動したら、通信線であるICインタフェースを介してメインCPU10からサブCPU20へサブCPU用制御プログラム18が送られ、サブCPU20はこれを内蔵のSRAM22に格納して実行する。サブCPU20は、A/D変換器42から入力されたオーディオデータに対して、サブCPU用制御プログラムによって実現される特殊効果部38において特殊効果処理を施し、特殊効果処理後のオーディオデータと、メインCPU10からISインタフェースを介して入力された特殊再生後のオーディオデータとを、それぞれに対応するゲインを乗じて合成し、合成されたオーディオデータをD/A変換器40を介して外部へ出力する。なお、A/D変換器42とD/A変換器40はサブCPU20に内蔵されていてもよい。ここで、特殊効果処理は、例えば、エレキギターなどのエフェクタによって行われる音響処理と同等の処理のことをいい、ディストーション、コンプレッサ、トーンコントロール、フランジャ、リバーブ、ディレイ、フェイザ、エキサイタ、ピッチシフト、コーラス、トレモロ、ビブラート、オートワウなどの音響処理のことをいう。
サブCPU20の制御プログラム18は、システム部分と特殊効果部分とから構成されている。ただし、ROM12には、オーディオ再生装置100で実現できるすべての特殊効果に対応するプログラムがまとめて格納されている。電源リセット後は、システム部とその特殊効果プログラムのうち、デフォルト設定されている特殊効果処理に対応するプログラムがメインCPU10によって読み出され、ICバスを介してサブCPU20に送信される。ユーザが特殊効果処理の設定を切り替えると、メインCPU10は新たに選択された特殊効果に対応する特殊効果プログラムのみをROM12から読み出し、ICバスを介してサブCPU20に送信する。サブCPU20は、メインCPU10から受け取った特殊効果プログラムを、制御プログラムの特殊効果部分に組み込む。すなわち、SRAM22の特殊効果部分を置き換えて格納する。つまり、この構成では、SRAM22の容量はシステム部分と特殊効果部分とその他のワーク領域を確保できる程度あればよい。特殊効果処理は、選択的に実行されるので、すべての特殊効果に対応するプログラムを同時に格納できるようなRAMまたはROMをサブCPU20は直接接続しておく必要がない。
このように構成されたオーディオ再生装置100によれば、SDカード62に格納されたMP3ファイルをメインCPU10においてデコードして、得られたオーディオデータを特殊再生させながら、電子楽器やマイクロフォンから入力された演奏音や歌唱音に対して特殊効果を施す。そして、特殊再生されたオーディオデータと特殊効果処理が施されたオーディオデータとを合成して、ミキシングを行う。
さらに、ROM12にMP3のエンコード用プログラムを格納しておけば、メインCPU10は、そのエンコード用プログラムを用いて、A/D変換器42より入力されたオーディオデータをエンコードして、SDカード62にMP3ファイルとして格納することができる。つまり、サブCPU20が、A/D変換器42から受信したオーディオデータに特殊効果処理を施して、ISインタフェースを介してメインCPU10に出力する。メインCPU10は、受け取った特殊効果処理済みのオーディオデータをエンコードしてMP3ファイルを生成し、SDカード62に記録する。これにより、オーディオ再生装置100は、MP3レコーダとしても機能する。
また、SDカード62に格納されたMP3形式で圧縮された所謂リズム音源ファイルを、メインCPU10がデコードして、ワークメモリとしてのRAM14に展開した状態で、サブCPU20が、演奏音や歌唱音などの入力音に特殊効果処理を行う。さらに、リズム音源と入力音とをミキシングしてオーディオデータとしてD/A変換器40を介して出力すると同時に、ミキシングされたオーディオデータをメインCPU10に戻し、メインCPU10がオーディオデータに対してエンコードを行い、MP3ファイルとしてSDカード62に記録する。これにより、ミキシング録音を実現することができる。
以上、本実施形態では、オーディオ再生装置100は、プロセッサとして、メインCPU10とサブCPU20とを備え、サブCPU20において特殊効果処理を行う。多くの種類の特殊効果を実現できるようにするためには、その種類の多さに応じて必要な特殊効果プログラムも増える。しかし、特殊効果プログラムは、演奏前にその都度必要なものを選択して実行されるものなので、演奏中に他の特殊効果プログラムに瞬時に切り替えることはない。
よって、本実施形態では、メインCPU10に接続されたROM12に特殊効果プログラムを格納しておき、演奏前に選択された特殊効果プログラムがメインCPU10からサブCPU20に提供される。なお、特殊効果プログラムは、記憶スペース削減のため、ROM12に圧縮された形で格納されていて、メインCPU10またはサブCPU20が伸張するようにしてもよい。サブCPU20は、提供された特殊効果プログラムを内蔵のSRAM22上で実行する。これにより、サブCPU20には特殊効果プログラムを格納するためのROMが不要となる。また、メインCPU10に接続されたROM12を大容量のものとすれば、特殊効果処理の種類の多さにも対応できる。なお、メインCPU10はSDカードインタフェースも備えているので、ここに特殊効果プログラムを格納するように構成することも可能である。さらに、部品コストを削減し、基板上のROM配置のスペースを削減することができる。また、メインCPU10に接続されたROM12にサブCPU20の特殊効果プログラムを含む制御プログラム18を記憶させておくことで、サブCPU20の制御プログラムのバージョンアップもメインCPU10の制御プログラム16と同様にPCを介して実行することができる。よって、サブCPU20の制御プログラム18をバージョンアップするための回路や端子を別途設ける必要がない。
本実施形態に係るオーディオ再生装置の機能ブロックを示す図である。
符号の説明
10 メインCPU、12 ROM、14 RAM、20 サブCPU、32 MP3デコード部、34 MP3エンコード部、36 特殊再生部、38 特殊効果部、40 D/A変換器、42 A/D変換器、50 表示部、52 操作部、60 メモリコントローラ、62 SDカード。

Claims (3)

  1. 第1CPUと、
    前記第1CPUとは異なるメモリ空間を有する第2CPUと、
    前記第1CPUと前記第2CPUとを結ぶ通信線と、
    前記第1CPUのメモリ空間内に配置され、前記第1CPUによって実行されるプログラムと前記第2CPUによって実行されるプログラムとを格納するROMと、
    前記第2CPUのメモリ空間内に配置されるRAMと、
    を備え、
    前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第1CPUによって前記ROMから読み出され、前記通信線を介して前記第2CPUに転送され、前記第2CPUによって前記RAMに格納されて実行されることを特徴とするオーディオ再生装置。
  2. 請求項1に記載のオーディオ再生装置において、
    前記第2CPUは、オーディオ入出力インタフェースを備え、
    前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第2CPUに入力されたオーディオ信号に対して特殊効果処理を行うものである、
    ことを特徴とするオーディオ再生装置。
  3. 請求項2に記載のオーディオ再生装置において、
    変更後の特殊効果処理に対応する前記第2CPUによって実行されるプログラムが、前記第1CPUによって前記ROMから読み出され、前記通信線を介して前記第2CPUに転送され、前記第2CPUによって前記RAM上に格納されることによって、前記特殊効果処理の変更が行われる、
    ことを特徴とするオーディオ再生装置。
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