JP2008138976A - 煙制御システム - Google Patents

煙制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2008138976A
JP2008138976A JP2006327453A JP2006327453A JP2008138976A JP 2008138976 A JP2008138976 A JP 2008138976A JP 2006327453 A JP2006327453 A JP 2006327453A JP 2006327453 A JP2006327453 A JP 2006327453A JP 2008138976 A JP2008138976 A JP 2008138976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
smoke
fan
smoke control
secondary battery
control system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006327453A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Nagaoka
勉 長岡
Kimihiko Mogami
公彦 最上
Noriyuki Takahashi
紀行 高橋
Shigeo Uehara
茂男 上原
Toyohiro Matsuo
豊広 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takenaka Komuten Co Ltd
Original Assignee
Takenaka Komuten Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takenaka Komuten Co Ltd filed Critical Takenaka Komuten Co Ltd
Priority to JP2006327453A priority Critical patent/JP2008138976A/ja
Publication of JP2008138976A publication Critical patent/JP2008138976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ventilation (AREA)
  • Respiratory Apparatuses And Protective Means (AREA)

Abstract

【課題】室内の煙量を早期かつ継続的に排出することにより、煙層の下端位置の低下時間を遅延させ、火災現場から人が安全に避難することができる可能性を高めることができる、煙制御システムを提供することを課題とする。
【解決手段】排煙ファン3の電源として二次電池10を付置し、商用電源停止時には、運転中の排煙ファン3を不停止で運転継続可能とする。ここで、排煙ファン3は、交流ファンとして構成することができ、あるいは、直流ファンとして構成することもできる。また、排煙ファン3を煙制御対象区画毎に配置することができ、排煙ファン3の各々に二次電池10を配置することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、煙制御対象区画において煙を排出するための煙制御システムに関し、特に、電源として二次電池を利用可能とした煙制御システムに関する。
火災現場から安全に避難するためには、火災に伴って発生した煙を火災現場の外部に迅速に排出することが必要になる。このため、従来から、建築基準法により、建築物の用途や規模に基づいて、排煙設備を設置することが義務付けられている。
この従来の排煙設備は、後述する図7に示すように、建屋の各階の天井に設けた排煙口100、各階の天井裏に設けられた排煙ダクト101、各階の排煙ダクト101に連通された集合排煙ダクト102、屋上に設けられた大型排煙ファン103、及び、受変電設備104を備えて構成されていた。そして、人による排煙設備の起動指令や図示しない煙感知器の煙感知に基づく起動指令により、受変電設備104を介して受電及び変圧された商用電源によって大型排煙ファン103が駆動され、各階の室内の煙が、排煙口100、排煙ダクト101、及び、集合排煙ダクト102を順次介して大型排煙ファン103にて集中的に吸引され、建屋の外部に排出されていた(例えば特許文献1参照)。
ここで、大型排煙ファン103を駆動するための商用電源は、屋外から建屋に引き込まれた電力線105を介して受変電設備104に供給されている。しかしながら、このような商用電源の供給は、大地震に伴う電力インフラの被害やビル内の火災の拡大による受変電設備104の被害によって停止される可能性があることから、さらに建屋には非常用電源設備が設けられている。この非常用電源設備は例えばエンジン式の非常用発電機106を備えており、大型排煙ファン103の運転中に商用電源が停電した場合には、この非常用発電機106を起動させて大型排煙ファン103を駆動していた。
特開2005−90885号公報
しかしながら、従来のように非常用発電機106を非常用電源とした場合、大型排煙ファン103の定格運転中に商用電源が停電すると、この大型排煙ファン103の運転を一旦停止してから再起動して定格運転に復帰させるまでの時間が、この間における様々な遅延要因の累積時間によって、避難上無視できない時間になる可能性がある。
このような遅延要因に拠る時間としては、例えば、商用電源停電後に非常用発電機106の電圧確立を行うために要する時間、非常用発電機106にて各負荷を順次起動することによる大型排煙ファン103への送電切り換えに要する時間、慣性力が大きい大型排煙ファン103をスターデルタ起動等の始動電力抑制起動によって起動した際に当該大型排煙ファン103が定格運転に至るまでに要する時間、及び、排煙経路が比較的長くなる集中排煙方式において排煙口100から煙が実際に吸引され始めるまでの時間がある。
これらの遅延要因に拠る時間の実際の長さは諸条件によって異なるが、これら様々な遅延時間が直列的に加算されることで、その累積時間が1〜3分程度になる可能性がある。そして、この累積時間の間に、大型排煙ファン103の排煙能力が喪失するか少なくとも低下することになるため、煙制御対象区画の煙量の増加を抑制できず、避難者が煙を吸引してしまう可能性が増大することになり、避難者の生死を分ける可能性があった。
また、従来のように電源設備を集中配置している場合、この電源設備が大型化すると共にその重量も重くなるために地震の揺れによる被害に遭いやすく、またこのような被害によって電源設備の機能が損なわれた場合には非常用電源が全て停電することになる。さらに、従来は非常用発電機を地下室に設置することが多かったので、水害によって地下室が浸水した場合には非常用発電機が動作不要となる可能性があり、この場合にも非常用電源が全て停電することになる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、煙制御対象区画の煙を早期かつ継続的に排出することにより、煙制御対象区画における煙量の増加を抑制し、火災現場から人が安全に避難することができる可能性を高めることができる、煙制御システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の煙制御システムは、煙制御用ファンの電源として二次電池を付置し、商用電源停止時には、運転中の前記煙制御用ファンを不停止で運転継続可能とすることを特徴とする。
請求項2に記載の煙制御システムは、請求項1に記載の煙制御システムにおいて、商用電源停止後に前記煙制御用ファンに運転指令が出されたときには、前記二次電池の電源によって前記煙制御用ファンを直ちに起動可能とすることを特徴とする。
請求項3に記載の煙制御システムは、請求項1又は2に記載の煙制御システムにおいて、前記煙制御用ファンを交流ファンとし、商用電源供給時には、商用電源にて前記交流ファンを駆動可能とし、商用電源停止時には、前記二次電池から出力され直流/交流変換された電力にて前記交流ファンの駆動を可能としたことを特徴とする。
請求項4に記載の煙制御システムは、請求項1又は2に記載の煙制御システムにおいて、前記煙制御用ファンを直流ファンとし、商用電源供給時及び商用電源停止時のいずれの場合においても、前記二次電池にて前記直流ファンの駆動を可能としたことを特徴とする。
請求項5に記載の煙制御システムは、請求項1又は2に記載の煙制御システムにおいて、前記煙制御用ファンを直流ファンとし、商用電源供給時には、商用電源から出力され交流/直流変換された電力にて前記直流ファンの駆動を可能とし、商用電源停止時には、前記二次電池にて前記直流ファンの駆動を可能としたことを特徴とする。
請求項6に記載の煙制御システムは、請求項1から5のいずれか一項に記載の煙制御システムにおいて、前記煙制御用ファンを煙制御対象区画毎に配置したことを特徴とする。
請求項7に記載の煙制御システムは、請求項6に記載の煙制御システムにおいて、前記煙制御用ファンの各々に前記二次電池を配置したことを特徴とする。
請求項8に記載の煙制御システムは、請求項1から7のいずれか一項に記載の煙制御システムにおいて、前記二次電池を、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、又は、NAS電池としたことを特徴とする。
請求項1に記載の本発明によれば、運転中の前記煙制御用ファンを不停止で運転継続可能とすることにより、従来の運転制御方法に比べて、煙制御対象区画における煙量の増加を抑制でき、人が対象領域から安全に避難可能な時間を増加させることができるため、安全性を向上させることができる。
請求項2に記載の本発明によれば、商用電源停止後に前記煙制御用ファンに運転指令が出されたときには、前記二次電池の電源によって前記煙制御用ファンを直ちに起動できるので、煙制御用ファンを起動する前に地震等によって商用電源が停止した場合であっても、その後に煙制御用ファンに運転指令が出されたときには即座に煙制御を開始できる。
請求項3に記載の本発明によれば、商用電源にて交流ファンを運転することで、商用電源供給時には長時間に渡って煙制御用ファンを運転でき、排煙設備の信頼性を向上させることができる。
請求項4に記載の本発明によれば、直流ファンを用いることで、簡易な電源システムを用いて煙制御システムを構築できるため、システムの設置コストを低減できる。
請求項5に記載の本発明によれば、商用電源供給時には長時間に渡って煙制御用ファンを運転できるので、排煙設備の信頼性を向上させることができる。さらには、直流ファンを用いることで、簡易な電源システムを用いて煙制御システムを構築できるため、システムの設置コストを低減できる。
請求項6に記載の本発明によれば、煙制御用ファンを煙制御対象区画毎に分散配置したことにより、煙制御用ファンを従来よりも小型化でき、定格運転に至る迄の時間を比較的短くすることができる。また、従来の集中排煙システムに比べて、排煙口から煙制御用ファンに至る排煙経路を比較的短くできることから、排煙口から実際に煙が吸引されるまでに時間を短くできる。従って、煙制御用ファンの起動後、制御対象スペースからの排煙が従来よりも迅速に開始されるので、安全性を一層向上させることができる。
請求項7に記載の本発明によれば、煙制御用ファンの各々に二次電池を個別的に配置したことにより、従来の集中配置に比べてこれら煙制御用ファン及び二次電池を小型軽量化でき、これら煙制御用ファン及び二次電池を天井裏の近傍位置に配置したり、スペースが小さいEPS室内に設置することが容易になり、ひいては二次電池の防火対策も容易に行なうことができる。さらに、このように二次電池を分散配置した場合には、各二次電池を小型軽量化できるので地震の揺れによる被害に遭いにくくすることができ、仮に被害に遭った場合であっても全ての二次電池の機能が損なわれるリスクは極めて低くなるため、非常用電源を確保することができる。また、二次電池を煙制御用ファンと共に天井裏に設置することが容易になり、水害の被害に遭いにくくすることができるので、非常用電源の信頼性を一層向上させることができる。
請求項8に記載の本発明によれば、二次電池として、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、又は、NAS電池の如きエネルギー密度の高い二次電池を用いることにより、小型の二次電池であっても煙制御用ファンを所望の時間だけ連続運転することができる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る煙制御システムの各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態の基本的概念について説明する。各実施の形態に係る煙制御システムは、煙制御対象区画で発生した煙を制御するためのシステムである。ここで、制御対象になる煙は、その発生原因や種類を問わず、火災により発生した煙の他、化学的に発生した有毒ガスを含む。また、「煙制御」とは、対象領域の煙量の増加を、少なくとも当該制御がない状態に比べて抑制することを意味し、その具体的な形態としては、対象領域から煙を吸引することによって当該煙を対象領域の外部に吸引排出すること、及び、対象領域に外気を供給することによって煙を当該対象領域の外部に加圧排出することを含む。下記実施の形態では、排煙ファンによって対象領域から煙を吸引する例について説明する。
この煙制御システムの特徴の一つは、煙制御用ファンの電源として二次電池を付置し、商用電源停止時には、運転中の前記煙制御用ファンを不停止で運転継続可能とすることにある。ここで、「不停止」とは、煙制御用ファンによる煙の制御能力を実質的に低下させない(煙制御用ファンを実質的に不停止とする)ことを意味し、煙制御用ファンに対する供給電力の瞬断(供給電力の瞬停や定格電圧以下への電圧降下を含む)を完全に防止することの他、瞬断が生じた場合であっても、煙の制御能力を実質的に低下させることがない程度の間に二次電池電力に切り換えることで、煙制御用ファンの能力低下を人の避難に実質的な影響を与えない程度の状態に抑制することを含む。
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。
〔実施の形態1〕
まず実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、排煙ファンを交流ファンとした形態である。
(システム構造)
最初に、本実施の形態1に係る煙制御システムの構造について説明し、次に、この煙制御システムにおける運転制御方法について説明する。図1は、本実施の形態1に係る煙制御システムの全体構成を示す側面図、図2は、煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。図1において、建屋Bは複数のフロアF1、F2から構成されており、各フロアF1、F2は天井Cを境界として煙制御対象スペースS1と天井裏スペースS2とに区画されている。
ここで、各フロアF1、F2の煙制御対象スペースS1は、本実施の形態1における煙制御の対象領域であり、防煙垂れ壁等の防煙設備によって複数の煙制御対象区画(防煙区画)S1a〜S1dに区分されている。そして、これら煙制御対象区画S1a〜S1dの各々に対応する位置に、複数の排煙口1、排煙ダクト2、排煙ファン3、及び、二次電池10が配置されている。また、建屋Bには外部から電力線30が引き込まれており、この電力線30が受変電設備31を介して各排煙ファン3に接続され、各排煙ファン3に商用電源が供給される。
複数の排煙口1は排煙ダクト2にそれぞれ連通されており、この排煙ダクト2の端部に排煙ファン3が連通されている。そして、排煙ファン3を駆動することにより、煙制御対象区画S1a〜S1dの煙が、排煙口1、排煙ダクト2、及び、排煙ファン3を順次介して、建屋Bの外部に排出される。
この排煙ファン3は、各煙制御対象区画S1a〜S1dからの排煙を行う排煙手段であり、少なくとも必要換気量及び圧力損失を上回る静圧及び風量を有するものであって、その具体的な形式は、軸流ファンやターボファンを含む任意の形式のファンを用いることができる。この排煙ファン3は、図2に示すように交流モータM1を駆動源とする交流ファンとして構成されている。ここでは、上述のように煙制御対象区画S1a〜S1d毎に排煙ファン3を配置しているため、従来のように対象領域の全領域を1台の大型排煙ファンで担っていた場合に比べて、1台あたりの排煙ファン3の負荷を小さくでき、小型の排煙ファン3を用いることができる。
また、二次電池10は、排煙ファン3の予備電源として付置されたものであり、排煙ファン3の各々に配置されている。ここでは、上述のように各排煙ファン3を小型化しているので、各排煙ファン3の起動電流も比較的小さくて済むことから、小型の二次電池10を用いることができる。この二次電池10の具体的種類は任意であるが、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、又は、NAS電池を用いることが好ましい。これら各電池はエネルギー密度が特に高いため、小型の二次電池10であっても排煙ファン3を所望の時間(例えば建築基準法にて定められている30分)連続運転することができる。ただし、このような点を考慮する必要がない場合には、この他の二次電池を用いてもよく、例えば、鉛蓄電池やレドックスフロー電池を用いることができる。
さらに、排煙ファン3及び二次電池10は、煙制御対象区画S1a〜S1d毎に個別的に配置されているので、従来の集中配置に比べてこれら排煙ファン3及び二次電池10を小型軽量化できる。このため、これら排煙ファン3及び二次電池10を天井裏スペースS2の近傍位置に配置したり、スペースが小さいEPS室内に設置することが容易になり、ひいては二次電池10の防火対策も容易に行なうことができる。
ここで、図2に示すように、二次電池10の近傍には、コンバータ回路21及びインバータ回路22が設けられている。コンバータ回路21は、交流/直流変換を行う変換手段であり、インバータ回路22は、直流/交流変換を行う変換手段である。また、電力線30には、当該電力線30に対して二次電池10を接続するための切り換えスイッチ23、24が設けられている。この他、商用電源の停電監視、当該煙制御システムに対する起動指令の有無の監視、及び、切り換えスイッチ23、24の切り換え制御を行うための制御部が設けられているが、この制御部については図示を省略する。また、実際には、二次電池10の前段に、必要に応じて充電制御回路や整流回路が設けることもできるが、これらについては図示を省略する。
(運転制御方法−従来例)
次に、本実施の形態1に係る運転制御方法について説明し、次に、この煙制御システムにおける運転制御方法について説明する。まず、比較例として、従来の煙制御システムにおける運転制御方法について説明する。図3は、従来の煙制御システムにおける運転制御のフローチャート、図4は、従来の煙制御システムにおける運転制御のタイムチャートである。ここでは、従来の煙制御システムとして、後述する図7に示すような、各フロアを1台の大型排煙ファン103で集中排煙するものであって、非常用電源として非常用発電機106を備えたものを想定する。
これら図3,4に示すように、従来の煙制御システムにおいては、当該煙制御システムに対する起動指令の有無が監視され(ステップSA−1)、起動指令があった場合には(ステップSA−1,Yes)、商用電源にて排煙ファンが起動される(ステップSA−2,タイミングTA−1)。この起動後、排煙ファンが定格運転に至り(タイミングTA−2)、制御対象スペースからの排煙が実質的に開始される。その後、商用電源の停電の有無が監視されると共に(ステップSA−3)、排煙ファンの停止指示の有無が監視され(ステップSA−4)、係員からの排煙ファンの停止指示があった場合には(ステップSA−4,Yes)、当該排煙ファンを停止させ(ステップSA−9)、運転制御処理を終了する。
一方、排煙ファンの停止の前に、商用電源の停電が検知された場合には(ステップSA−3,Yes、タイミングTA−3)、停電である旨を確認した後に非常用発電機を起動する(ステップSA−5、タイミングTA−4)。そして、この非常用発電機の定格電圧が確立するのを待って(ステップSA−6、タイミングTA−6)、非常用発電機にて生成された電力を排煙ファンに供給して、排煙ファンの運転を行う(ステップSA−7)。
その後、排煙ファンの停止指示の有無が監視され(ステップSA−8)、係員からの排煙ファンの停止指示があった場合には(ステップSA−8,Yes)、当該排煙ファンを停止させ(ステップSA−9)、運転制御処理を終了する。
ここで、停電発生から電力供給再開までには、上述した様々な遅延時間が直列的に加算されることで、その累積時間には排煙ファンに電力が供給されず、慣性によるファン回転も停止する可能性が高い(タイミングTA−5)。そして、非常用発電機の定格電圧確立後に排煙ファンが起動され(タイミングTA−6)、排煙ファンが再び定格運転に至り(タイミングTA−7)、制御対象スペースからの排煙が実質的に再開される。すなわち、図4に示すタイミングTA−3からTA−7に至る間では、排煙ファンの排煙風量が少なくとも低下することになり、特にタイミングTA−5からTA−6に至る間では、排煙ファンの排煙風量が喪失する可能性が高い。
(運転制御方法−実施の形態1)
次に、本実施の形態1に係る運転制御方法について説明する。図5は、本実施の形態1に係る煙制御システムにおける運転制御のフローチャート、図6は、本実施の形態1に係る煙制御システムにおける運転制御のタイムチャートである。これら図5,6に示すように、本実施の形態1に係るの煙制御システムにおいては、当該煙制御システムに対する起動指令の有無が監視され(ステップSB−1)、起動指令がある迄は(ステップSB−1,No)、商用電源にて二次電池10の充電が行われる(ステップSB−2)。具体的には、図2の切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御され、商用電源がコンバータ回路21に供給される。そして、コンバータ回路21で交流/直流変換された電力が二次電池10に供給され、当該二次電池10が充電される。このため、二次電池10を常時充電状態に維持でき、必要時の二次電力を確保できる。
その後、図5,6に示すように、起動指令があった場合には(ステップSB−1,Yes)、商用電源にて排煙ファン3が起動される(ステップSB−3,タイミングTB−1)。具体的には、図2の切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御され、二次電池10とコンバータ回路21との接続が切り離されると共に、商用電源が排煙ファン3の交流モータM1に供給される。
この起動後、図5,6に示すように、排煙ファン3が定格運転に至り(タイミングTB−2)、制御対象スペースからの排煙が開始される。ここで、排煙ファン3は従来よりも小型であるため、定格運転に至る迄の時間が比較的短い。また、従来の集中排煙システムに比べて、排煙口1から排煙ファン3に至る排煙経路が比較的短くなることから、排煙口1から実際に煙が吸引されるまでに時間が短い。従って、排煙ファン3の起動後、制御対象スペースからの排煙が従来よりも迅速に開始される。
その後、商用電源の停電の有無が監視されると共に(ステップSB−4)、排煙ファン3の停止指示の有無が監視され(ステップSB−5)、係員からの排煙ファン3の停止指示があった場合には(ステップSB−5,Yes)、当該排煙ファン3を停止させ(ステップSB−9)、処理を終了する。
一方、係員にて排煙ファン3が停止される前に、商用電源の停電が検知された場合には(ステップSB−4,Yes、タイミングTB−3)、二次電池10の電力にて排煙ファン3が不停止で運転される(ステップSB−6及びSB−7、タイミングTB−4)。具体的には、図2の切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御され、二次電池10がインバータ回路22を介して電源線30に接続される。そして、この二次電池10の電力がインバータ回路22にて直流/交流変換された後、排煙ファン3の交流モータM1に供給される。このため、商用電源が停電した場合であっても、二次電池10の電力にて排煙ファン3の運転を継続させることができる。
その後、図5,6に示すように、排煙ファン3の停止指示の有無が監視され(ステップSB−8)、排煙ファン3の停止があった場合には(ステップSB−8,Yes)、当該排煙ファン3を停止させ(ステップSB−9)、運転制御処理を終了する。
ここで、二次電池10からの電力供給は、従来の非常用発電機の如き起動時間が不要であり、特に定格電圧確立までの時間を要することなく即座に行うことが可能である。また、排煙ファン3毎に二次電池10を配置しているので、順次起動を行なう必要性もなく、二次電池10の電力を排煙ファン3に直ちに供給できる。さらに、排煙ファン3が小型であるため、慣性力が小さく、スターデルタ起動等の始動電力抑制起動を行う必要もない。さらには、排煙経路が比較的短いために、排煙口1から煙が実際に吸引され始めるまでの時間が短くなる。このため、図6に示すタイミングTB−3からTB−4に至る間では、排煙ファンの排煙風量がわずかに低下する可能性はあるものの、排煙ファンが慣性によって回転を継続している間に電力供給を再開できるため、排煙風量が完全にゼロとなる可能性は低く、排煙風量を実質的に同一レベルに維持でき、排煙ファン3を不停止で運転継続することができる。
(対象領域の煙層レベルの影響)
最後に、図3,4の如き従来の運転制御方法と、図5,6の如き本実施の形態1に係る運転制御方法とが、煙制御対象領域の煙層レベルに対してもたらす影響の相違について説明する。図7は、従来の煙制御システムにおける煙層レベルの変化を概念的に示す側面図、図8は、本実施の形態1に係る煙制御システムにおける煙層レベルの変化を概念的に示す側面図である。ここでは、図7(a),図8(a)に示すように、地震により、火災が発生すると同時に電線が断線して商用電源の供給が停止した場合を想定する。
まず、従来の運転制御方法では、図7(b)に示すように、煙制御対象領域に煙が発生し、商用電源が停電すると、非常用発電機106にて大型排煙ファン103を起動することになる。ここで、上述したように、非常用発電機106の起動から定格電圧確立までには、上述した様々な遅延時間が直列的に加算されることで、その累積時間が1〜3分程度になる可能性があるので、煙制御対象領域における煙の増加を抑制できず、煙層の下端レベルが比較的急速に低下することになる。そして、図7(c)に示すように、煙層の下端レベルが比較的急速に人体レベルに至り、火災現場からの避難が困難になる。
一方、本実施の形態1に係る運転制御方法では、図8(b)に示すように、煙制御対象区画S1a〜S1dのいずれかに煙が発生し、商用電源が停電しても、排煙ファン3を不停止運転できるため、煙制御対象区画S1a〜S1dにおける煙の増加を抑制することが可能となり、煙層の下端レベルが比較的急速に低下することを防止できる。そして、図8(c)に示すように、人が煙制御対象区画S1a〜S1dから避難する迄、煙層の下端レベルが人体レベルに至ることを防止することができる。
図9は、本発明者によるシミュレーション結果を示すグラフであり、従来の煙制御システムと本実施の形態1に係る煙制御システムとの煙層レベルの変化を概念的に示す側面図である。ここでは、長さ10m×幅20m×高さ2.5mの室内の中央床面に火源を設置し、室内の壁面近傍位置における煙層レベルの下端の高さを示した。また、地震により、火災が発生すると同時に電線が断線して商用電源の供給が停止した場合を想定し、火源設置と同時に非常用発電機を起動し、この起動から排煙ファンの運転開始迄に、上述した遅延時間が直列的に加算されることで、その累積時間として2分間を要したものと仮定した。
従来の煙制御システムにおいては、点線で示すように、火災と同時に煙が発生し、煙層レベルの下端の高さが比較的急速に下降し、約97秒で人体高さ(ここでは1.8m。以下同じ)に達した(タイミングTC−1)。
一方、本実施の形態1に係る煙制御システムにおいては、実線で示すように、煙層レベルの下端の高さの下降速度が抑制され、人体高さに至るまでに約157秒という時間を確保することができた(タイミングTC−2)。従って、本実施の形態1に係る運転制御方法においては、従来の運転制御方法に比べて、人が対象領域から安全に避難可能な時間が約60(=157−97)秒だけ増加したことになり、安全性が向上したことが確認された。
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、排煙ファン3は従来よりも小型であるため、定格運転に至る迄の時間が比較的短い。また、従来の集中排煙システムに比べて、排煙口1から排煙ファン3に至る排煙経路が比較的短くなることから、排煙口1から実際に煙が吸引されるまでに時間が短い。従って、排煙ファン3の起動後、制御対象スペースからの排煙が従来よりも迅速に開始される。
また、実施の形態1によれば、二次電池10からの電力供給は、非常用発電機のように定格電圧確立までの時間を要することなく即座に行うことが可能である。また、排煙ファン3は、供給電力の停止直後は、慣性によるファン回転を継続しているため、その後の短時間で電力供給が再開された場合には、送風量が実質的に低下しないという利点がある。このため、排煙ファン3の排煙風量がわずかに低下する可能性はあるものの、完全にゼロとなる可能性は低く、排煙風量を実質的に同一レベルに維持でき、排煙ファン3を不停止で運転継続することができる。
これらのことから、本実施の形態1に係る運転制御方法においては、従来の運転制御方法に比べて、煙の増加を抑制でき、人が対象領域から安全に避難可能な時間を増加させることができるため、安全性を向上させることができる。
さらに、煙制御対象区画S1a〜S1d毎に排煙ファン3を配置しているため、1台あたりの排煙ファン3の負荷を小さくでき、小型の排煙ファン3を用いることができる。またこのように各排煙ファン3を小型化しているので、小型の二次電池10を用いることができる。
さらにまた、商用電源にて交流ファンを運転することで、商用電源供給時には長時間に渡って排煙ファン3を運転でき、排煙設備の信頼性を向上させることができる。
しかも、従来の集中配置に比べてこれら排煙ファン3及び二次電池10を小型軽量化でき、これら排煙ファン3及び二次電池10を天井裏スペースS2の近傍位置に配置したり、スペースが小さいEPS室内に設置することが容易になり、二次電池10の防火対策も容易に行なうことができる。さらに、このように二次電池10を分散配置した場合には、各二次電池10を小型軽量化できるので地震の揺れによる被害に遭いにくくすることができ、仮に被害に遭った場合であっても全ての二次電池10の機能が損なわれるリスクは極めて低くなるため、非常用電源を確保することができる。また、二次電池10を排煙ファン3と共に天井裏に設置しているので、水害の被害に遭いにくくすることができ、非常用電源の信頼性を一層向上させることができる。
また、二次電池10として、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、又は、NAS電池の如きエネルギー密度の高い二次電池を用いることで、小型の二次電池10であっても排煙ファン3を所望の時間連続運転することができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、排煙ファンの駆動源を直流モータとした形態であって、二次電池からの電力のみにて排煙ファンを運転可能とした形態である。なお、実施の形態2の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の名称又は符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
(システム構造)
最初に、本実施の形態2に係る煙制御システムの構造について説明し、次に、この煙制御システムにおける運転制御方法について説明する。図10は、本実施の形態2に係る煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。この図10に示すように、本実施の形態2に係る排煙ファン4は、駆動源として直流モータM2を備える直流ファンとして構成されている。この排煙ファン4には二次電池10が接続されており、この二次電池10にはコンバータ回路21を介して商用電源が接続されている。
(運転制御方法)
次に、本実施の形態2に係る運転制御方法について説明する。図11は、本実施の形態2に係る煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。この図11に示すように、本実施の形態2に係るの煙制御システムにおいては、当該煙制御システムに対する起動指令の有無が監視される(ステップSC−1)。また、この際に、商用電源にて二次電池10の充電が行われる(ステップSC−2)。具体的には、図10に示すように、商用電源がコンバータ回路21に供給され、このコンバータ回路21で交流/直流変換された電力が二次電池10に供給されることにより、当該二次電池10が充電される。このため、二次電池10を常時充電状態に維持でき、必要時の二次電力を確保できる。
その後、図11に示すように、起動指令があった場合には(ステップSC−1,Yes)、二次電池10にて排煙ファン4が起動される(ステップSC−3)。すなわち、図10の二次電池10の電力が排煙ファン4の直流モータM2に供給される。このため、商用電源供給時のみならず、商用電源停止時においても、二次電池10の電力にて排煙ファン4の運転を継続させることができる。
その後、図11に示すように、排煙ファン4の停止指示の有無が監視され(ステップSC−4)、排煙ファン4の停止指示があった場合には(ステップSC−4,Yes)、当該排煙ファン4を停止させ(ステップSC−5)、運転制御処理を終了する。
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、直流モータM2を用いて排煙ファン4を運転できるため、簡易な電源システムを用いて煙制御システムを構築でき、システムの設置コストを低減できる。
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態3は、排煙ファンの駆動源を直流モータとした形態であって、商用電源又は二次電池からの電力にて排煙ファンを運転可能とした形態である。なお、実施の形態3の構成は、特記する場合を除いて実施の形態2の構成と略同一であり、実施の形態2の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態2で用いたのと同一の名称又は符号を必要に応じて付して、その説明を省略する。
(システム構造)
最初に、本実施の形態3に係る煙制御システムの構造について説明し、次に、この煙制御システムにおける運転制御方法について説明する。図12は、本実施の形態3に係る煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。この図12に示すように、本実施の形態3に係る排煙ファン4は、駆動源として直流モータM2を備える直流ファンとして構成されている。
ここで、二次電池10の近傍には、コンバータ回路21が設けられている。また、電力線30には、当該電力線30に対して二次電池10を接続するための切り換えスイッチ23、24が設けられている。
(運転制御方法)
次に、本実施の形態3に係る運転制御方法について説明する。図13は、本実施の形態3に係る煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。この図13に示すように、本実施の形態3に係るの煙制御システムにおいては、当該煙制御システムに対する起動指令の有無が監視され(ステップSD−1)、起動指令がある迄は(ステップSD−1,No)、商用電源にて二次電池10の充電が行われる(ステップSD−2)。具体的には、図12の切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御されることにより、商用電源がコンバータ回路21に供給され、このコンバータ回路21で交流/直流変換された電力が二次電池10に供給されることにより、当該二次電池10が充電される。このため、二次電池10を常時充電状態に維持でき、必要時の二次電力を確保できる。
その後、図13に示すように、起動指令があった場合には(ステップSD−1,Yes)、商用電源にて排煙ファン4が起動される(ステップSD−3)。具体的には、図12に示すように、切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御されることにより、二次電池10と電源線30との接続が切り離されると共に、コンバータ回路21が排煙ファン4に接続され、このコンバータ回路21で交流/直流変換された商用電源が、排煙ファン4の直流モータM2に供給される。
一方、図13に示すように、係員にて排煙ファン3が停止される前に、商用電源の停電が検知された場合には(ステップSD−4)、二次電池10の電力にて排煙ファン4の運転が継続される(ステップSD−6,SD−7)。具体的には、図12に示すように、切り換えスイッチ23、24が図示しない制御部にて制御されることにより、コンバータ回路21と排煙ファン4との接続が切り離されると共に、直流モータM2に対して二次電池10が接続される。そして、この二次電池10の電力が直流モータM2に供給される。このため、商用電源が停電した場合であっても、二次電池10の電力にて排煙ファン4の運転を継続させることができる。
その後、図13に示すように、排煙ファン4の停止指示の有無が監視され(ステップSD−8)、排煙ファン4の停止指示があった場合には(ステップSD−8,Yes)、当該排煙ファン4を停止させ(ステップSD−9)、運転制御処理を終了する。
(実施の形態3の効果)
このように実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、商用電源供給時には長時間に渡って排煙ファン3を運転でき、排煙設備の信頼性を向上させることができる。さらには、実施の形態2と同様に、直流モータM2を用いて排煙ファン4を運転することで、簡易な電源システムを用いて煙制御システムを構築でき、システムの設置コストを低減できる。
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(煙制御方式について)
上記各実施の形態では、吸引による煙排出(排煙)を行う例について説明したが、加圧による煙排出を行ってもよく、あるいは、両者を組み合わせてもよい。例えば、図14(a)の側面図に示すように、加圧ファン5にて外気を煙制御対象スペースS1に供給することにより、煙制御対象スペースS1の煙を外部に加圧排出してもよい。あるいは、図14(b)の側面図に示すように、加圧ファン5にて外気を付室(又は階段室)S3に供給することにより、付室S3の気圧を高めて当該付室S3への煙の流入を防止し、付室S3を介して人が安全に避難することを可能としてもよい。またこの場合において、排煙ファン3にて煙制御対象スペースS1の煙を外部に吸引排出してもよい。そして、これら図14(a)、(b)に示すシステムにおいても、実施の形態1〜3と同様の構成及び制御により、商用電源又は二次電池10にて加圧ファン5を不停止で運転継続させることができる。
(商用電源停止後に煙制御用ファンの運転指令が出された場合について)
上記各実施の形態においては、主として、商用電源にて排煙ファンを運転し、その後、商用電源が停電した場合に、二次電池の電力にて排煙ファンを継続運転する例について説明した。しかしながら、実際には、地震等により電力供給インフラが被害を受けたり、ビル内の受変電設備が被害を受けたりすることで商用電源がまず停電し、その後に火災が発生して煙制御用ファンの運転指令が出される場合がある。このような場合においても、上記各実施の形態によれば、商用電源停止後に煙制御用ファンの運転指令が出された場合に、二次電池の電源によって排煙ファンを直ちに起動できることが判る。すなわち、実施の形態1の構成では、図5において、ステップSB−1からステップSB−7へ移行して、二次電池の電源によって排煙ファンを直ちに起動する。また、実施の形態2の構成では、図11に示すように、商用電源の有無に関わらず、ステップSC−1からステップSC−3に移行して、二次電池の電源によって排煙ファンを直ちに起動する。あるいは、実施の形態3の構成では、図13において、ステップSD−1からステップSD−7へ移行して、二次電池の電源によって排煙ファンを直ちに起動する。このように、排煙ファンを起動する前に地震等によって商用電源が停止した場合であっても、その後に排煙ファンに運転指令が出されたときには即座に煙制御を開始できる。
(構成又は制御処理について)
前記文書中や図面中で示した各部の構成、数値、又は、手順は、あくまで例示であり、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
この発明に係る煙制御システムは、煙制御対象区画から煙制御用ファンにて煙を排出するシステムにおいて、煙制御用ファンの電源として二次電池を利用可能としたものであり、特に、室内の煙量を早期かつ継続的に排出することに有用である。
本発明の実施の形態1に係る煙制御システムの全体構成を示す側面図である。 煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。 従来の煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。 従来の煙制御システムにおける運転制御のタイムチャートである。 本実施の形態1に係る煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。 本実施の形態1に係る煙制御システムにおける運転制御のタイムチャートである。 従来の煙制御システムにおける煙層レベルの変化を概念的に示す側面図である。 本実施の形態に係る煙制御システムにおける煙層レベルの変化を概念的に示す側面図である。 シミュレーション結果を示すグラフであり、従来の煙制御システムと本実施の形態に係る煙制御システムとの煙層レベルの変化を概念的に示す側面図である。 本発明の実施の形態2に係る煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。 煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る煙制御システムの要部の電気的構成を示すブロック図である。 煙制御システムにおける運転制御のフローチャートである。 煙制御方式の変形例を示す図であり、(a)は加圧による煙排出を行う煙制御システムの全体構成を示す側面図、(b)は吸引による煙排出と加圧による煙排出とを組み合わせた煙制御システムの全体構成を示す側面図である。
符号の説明
B 建屋
F1、F2 フロア
C 天井
S1 制御対象スペース
S1a〜S1d 煙制御対象区画
S2 天井裏スペース
S3 付室(又は階段室)
1 排煙口
2 排煙ダクト
3、4 排煙ファン
5 加圧ファン
M1 交流モータ
M2 直流モータ
10 二次電池
21 コンバータ回路
22 インバータ回路
23、24 切り換えスイッチ
30 電力線
31 受変電設備

Claims (8)

  1. 煙制御用ファンの電源として二次電池を付置し、
    商用電源停止時には、運転中の前記煙制御用ファンを不停止で運転継続可能とすること、
    を特徴とする煙制御システム。
  2. 商用電源停止後に前記煙制御用ファンに運転指令が出されたときには、前記二次電池の電源によって前記煙制御用ファンを直ちに起動可能とすること、
    を特徴とする請求項1に記載の煙制御システム。
  3. 前記煙制御用ファンを交流ファンとし、
    商用電源供給時には、商用電源にて前記交流ファンを駆動可能とし、
    商用電源停止時には、前記二次電池から出力され直流/交流変換された電力にて前記交流ファンの駆動を可能としたこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の煙制御システム。
  4. 前記煙制御用ファンを直流ファンとし、
    商用電源供給時及び商用電源停止時のいずれの場合においても、前記二次電池にて前記直流ファンの駆動を可能としたこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の煙制御システム。
  5. 前記煙制御用ファンを直流ファンとし、
    商用電源供給時には、商用電源から出力され交流/直流変換された電力にて前記直流ファンの駆動を可能とし、
    商用電源停止時には、前記二次電池にて前記直流ファンの駆動を可能としたこと、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の煙制御システム。
  6. 前記煙制御用ファンを煙制御対象区画毎に配置したこと、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の煙制御システム。
  7. 前記煙制御用ファンの各々に前記二次電池を配置したこと、
    を特徴とする請求項6に記載の煙制御システム。
  8. 前記二次電池を、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ、又は、NAS電池としたこと、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の煙制御システム。
JP2006327453A 2006-12-04 2006-12-04 煙制御システム Pending JP2008138976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006327453A JP2008138976A (ja) 2006-12-04 2006-12-04 煙制御システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006327453A JP2008138976A (ja) 2006-12-04 2006-12-04 煙制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008138976A true JP2008138976A (ja) 2008-06-19

Family

ID=39600629

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006327453A Pending JP2008138976A (ja) 2006-12-04 2006-12-04 煙制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008138976A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100991361B1 (ko) * 2010-03-22 2010-11-02 주식회사 청수이앤에스 화재경보기능 및 가스누설차단기능을 갖는 공기환기순환장치
JP2014018311A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Kyoritsu Air Tech Inc 防災システム
KR20160129642A (ko) * 2015-04-30 2016-11-09 (주)화용씨티에스 화재감지에 의한 배기 시스템
JP2019174026A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 日本碍子株式会社 収容装置及び収容装置の排気方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000084101A (ja) * 1998-09-09 2000-03-28 Hirayama Setsubi Kk 煙浄化設備付建物構造
JP2002345706A (ja) * 2001-05-25 2002-12-03 Toshiba Corp 充電式電気掃除機

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000084101A (ja) * 1998-09-09 2000-03-28 Hirayama Setsubi Kk 煙浄化設備付建物構造
JP2002345706A (ja) * 2001-05-25 2002-12-03 Toshiba Corp 充電式電気掃除機

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100991361B1 (ko) * 2010-03-22 2010-11-02 주식회사 청수이앤에스 화재경보기능 및 가스누설차단기능을 갖는 공기환기순환장치
JP2014018311A (ja) * 2012-07-13 2014-02-03 Kyoritsu Air Tech Inc 防災システム
KR20160129642A (ko) * 2015-04-30 2016-11-09 (주)화용씨티에스 화재감지에 의한 배기 시스템
KR101718152B1 (ko) * 2015-04-30 2017-03-21 (주)화용씨티에스 화재감지에 의한 배기 시스템
JP2019174026A (ja) * 2018-03-28 2019-10-10 日本碍子株式会社 収容装置及び収容装置の排気方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008138976A (ja) 煙制御システム
JP5240685B2 (ja) エレベータ
JP5431090B2 (ja) 真空ポンプシステム、及びその運転方法
US11384694B2 (en) Auxiliary device system of aircraft engine
JP5105431B2 (ja) 電力変換装置
JP2000333386A (ja) バックアップ電源システム
JP2008007269A (ja) エレベータ装置
JP2005203145A (ja) 燃料電池発電装置における自立負荷への給電方法
JP3357238B2 (ja) 燃料電池の並列運転システム
JP2007244035A (ja) 電気車制御装置
JP2003157870A (ja) 電源システムおよび電源システムの制御方法
JP2022159754A (ja) マンホールポンプシステム、マンホールポンプ制御装置、及びマンホールポンプ制御方法
JP4926429B2 (ja) エレベータ装置
JP2005020879A (ja) 非常用発電機を活用した無停電システムと方法
JP5477032B2 (ja) 燃料電池システム
JP7171174B2 (ja) 真空ポンプ及びモータ制御装置
KR101048755B1 (ko) 소방용 엔진펌프 시스템 및 이를 이용한 소방용 엔진펌프 구동방법
JP7138258B1 (ja) マンホールポンプシステム、マンホールポンプ制御装置、及びマンホールポンプ制御方法
JP2002137875A (ja) エレベータの停電時運転装置
JPH06295735A (ja) 燃料電池発電システム
CN2634558Y (zh) 火灾逃生报警装置
JP3076744B2 (ja) 換気扇
JP2006238676A (ja) Acアダプター装置
JP2002317992A (ja) エアコンディショナーの起動回路
JP2007166842A (ja) 電話交換装置及びその消費電力抑制方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20090928

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091015

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110527

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110601

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111005