JP2008138716A - 試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ - Google Patents

試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ Download PDF

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Abstract

【課題】プロセスラインの動作中においてバルブを部分作動させてこのバルブの機能試験を行うことができ、この機能試験を高い精度で行ってバルブの誤作動を防ぎ、緊急時等において流路を確実に遮断して安定して作動できる耐久性の高い部分作動検査機構を設けたスプリングリターン式アクチュエータを提供すること。
【解決手段】第1シリンダ室13を有する第1ピストン12と連結部材14を介して所定間隙位置に第2シリンダ室17を有する第2ピストン16を設け、第2ピストン16を開度調整部材18で所定の位置で係合させ、ロッド11の途中に回転変換機構30、先端にスプリング装置40を設け、第1、第2シリンダ室13、17に圧縮流体供給源50より第1、第2電磁弁60、70を介して圧縮流体を給排気させて稼動状態でロッド11を所定開度まで試験移動させ、緊急時に緊急遮断できるようにした試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、プラントなどのガス供給ライン(プロセスライン)等の流路に設けられて、緊急時に流路を遮断するための緊急遮断用アクチュエータに関し、特に、所定の開度状態で作動させて機能試験等を行う試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータに関する。
従来より、プラントなどのガス供給ライン等には、緊急時に流路を遮断するための緊急遮断弁が設けられている。緊急遮断弁は、火災や電気及び空気信号の断裂等の供給ラインの異常に応じて急速に弁体を閉止動作させるようにしたものである。
この緊急遮断弁は、通常運転中には動作することがなく、全開状態で固定されていることが多いため、弁体が固着したり異物が噛み込みやすくなる傾向にある。そのため、弁体が固着したり異物を噛み込んだりすると緊急時にバルブの作動不良を生じる可能性があり、この場合、信頼性の低下に繋がることになる。
この状態を防止するため、プロセスラインには、運転中に緊急遮断弁の状態をチェックするためのパーシャルストロークテスト(以下、PSTという)と呼ばれるテストが一般的に行われている。PSTは、運転中において、供給プロセスに影響を与えないためにバルブを部分的に作動させて、緊急遮断弁の機能試験を行うようにしたものであり、運転中のプロセスラインを閉止させることなくバルブを全開状態から中間開度まで開度制御しながら緊急遮断弁の作動試験を行い、確実に作動できることを確認できるようにしたものである。
ところで、プロセスラインの安全性の基準は、例えば、国際安全規格や高圧ガス保安協会等で定められており、この基準を満たすためにPSTは定期的に行われるのが通常である。これにより、プロセスラインにおける緊急遮断弁の信頼性を高め、緊急時において確実に作動できるようにしている。
このようなバルブの動作確認をできるようにしたプロセスライン用の緊急遮断弁として、特許文献1の緊急遮断弁がある。この緊急遮断弁は、弁軸側に係合部、弁軸側の外部にストッパ部材を設け、この係合部とストッパ部材を係合させて弁軸の回転を規制することにより、弁作動時のバルブ開度を所定の値以下にならないように制限したものであり、弁体の回転をメカニカルストッパで機械的に規制した上で、作動確認を行うことができるようにしたものである。
また、前記PST機能付きの緊急遮断弁として、空気式スプリングリターン機構を有する駆動部と、電磁弁や空気作動弁などを回路的に組み合わせることで、プロセスラインの開状態を維持しながらバルブを作動させて動作確認を行えるようにしたものが提案されつつある。この緊急遮断弁は、駆動部のシリンダに対して、全閉用と中間開度用の圧縮空気給排気路を設け、回路で接続された電磁弁等を制御して各給排気口からシリンダ内に圧縮空気を送ったり排気したりすることでバルブの回転を制御している。バルブを中間開度にする際には、中間開度用の給排気口より圧縮空気を排気することで、この給排気口までピストンを動作させるようにし、このように、この緊急遮断弁における中間開度は、中間開度用給排気口の位置によって決定し、この位置までピストンが動作してバルブが中間開度となる。
一方、バルブを全閉、中間及び全開の位置に開閉できるようにした緊急遮断用のスプリング型二段開閉式アクチュエータが特許文献2に開示されている。このアクチュエータは、バルブの全閉時から圧力流体を供給したときに、ばねを圧縮させながらピストンを移動させて中間開度及び全開状態にできるようにしたものである。シリンダ装置内には、主ピストンと中間開度用ピストンを設け、各ピストンに圧力流体を作用させており、バルブを中間開度にする際には、中間開度用ピストンに圧力流体を作用させ、この中間開度用ピストンが移動距離調節用の調節用ボルトによって決められた移動距離まで移動することで所定の中間開度となるようにしている。
以上のように、PST等の機能試験時においては、緊急遮断弁によって流路の開状態を維持させながら、この緊急遮断弁を全開から中間開度まで作動させて機能試験を行っているが、確実にPST等の機能試験を行うためには、緊急遮断弁が全開から所定の中間開度まで繰り返し作動できるような機構を有している必要がある。
特開2005−163962号公報 特開平7−269511号公報
しかしながら、特許文献1の緊急遮断弁は、弁作動時におけるバルブ本体の開度を、所定の値以下にならないように中間開度まで作動させ、この状態で停止させて作動確認を行うようにしたものに過ぎない。
また、前述の緊急遮断弁は、駆動部のピストンのストロークの途中に給排気口を設け、この給排気口の位置によって中間開度を決めているため、ピストンのストロークが一定の位置に固定され、一定のストロークのみでしかPSTを行うことができなかった。また、この給排気口はピストンのストローク途中に設けられているためエアポート径が小さくなっており、給排気口にゴミや潤滑用のグリスが詰まって給排気に悪影響を及ぼす可能性があった。更に、給排気口をピストンが通過する際に、ピストン外周に設けたシール用のOリングが損傷するおそれもあった。
また、この緊急遮断弁は、給排気口の位置までピストンを移動することで中間開度にしているため、ピストンの移動時にこのピストンが慣性力によって所定のストロークをオーバーすることがあり、この場合、ストロークが固定できず、PSTを正確に行えない可能性があった。
一方、特許文献2は、バルブの全閉状態で圧縮流体を供給して中間開度まで作動させ、この中間開度の状態を維持して流量制御を行えるようにした中間開度設定用のアクチュエータである。このため、このアクチュエータのピストンのメカニカルストロークの調整範囲は、(ばねの弾発状態における)全閉状態から中間開度までの範囲となっている。ところが、PST機能付きの緊急遮断弁は、前述のように全開状態から中間開度までの所定のストローク(回転角度)を作動する構造になっており、この特許文献2にアクチュエータは、PST機能付きの緊急遮断弁としてそのまま応用することは不可能であった。
この特許文献2における、このアクチュエータの圧縮空気の給排気制御用の回路は、緊急電磁弁等を制御してバルブを流れる流量を調整したり、バルブ開の状態から緊急遮断することはできるものの、全開から中間開度までの繰り返し動作を行い得るようにしたものではない。
これらにより、このアクチュエータは、全開から所定の中間開度までの作動範囲において、繰り返し作動させ、バルブが問題無く動作することを確認することを主な目的としたPST用として利用することは考慮されていない。
本発明は、上記の実情に鑑みて鋭意研究の結果開発に至ったものであり、その目的とするところは、プロセスラインの動作中においてバルブを部分作動させてこのバルブの機能試験を行うことができ、この機能試験を高い精度で行ってバルブの誤作動を防ぎ、緊急時等において流路を確実に遮断して安定して作動できる耐久性の高い部分作動検査機構を設けたスプリングリターン式アクチュエータを提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、シリンダ内に第1シリンダ室を有する第1ピストンと、この第1ピストンと連結部材を介して所定間隙位置に第2シリンダ室を有する第2シリンダ室を有する第2ピストンを設け、この第2ピストンを開度調整部材で所定の位置で係合させ、第1ピストンに設けたロッドの途中に回転変換機構を設け、ロッドの先端にスプリング装置を設けると共に、第1、第2シリンダ室に、圧縮流体供給源よりそれぞれ第1、第2電磁弁を介して圧縮流体を給排気させて、稼動状態でロッドを回転変換機構の所定開度まで試験移動させると共に、緊急時に緊急遮断できるようにした試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項2に係る発明は、ロッドを試験移動させるときの回転変換機構の開度は、全開から略70°開度までの所定の角度に設定した試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項3に係る発明は、第1、第2シリンダ室と第1、第2電磁弁とを結ぶ回路を圧縮流体回路とし、この圧縮流体回路に、第1シリンダ室と第1電磁弁との間に空気作動弁を配設し、第1電磁弁を試験移動用切換電磁弁とし、空気作動弁を前記第2電磁弁と連動させ、この第2電磁弁を緊急遮断時の動作指示用電磁弁とした試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項4に係る発明は、第1、第2シリンダ室と前記第1、第2電磁弁との間に3方ロックアップ弁をそれぞれ設け、空気圧の低下等により前記3方ロックアップ弁を作動させ、この作動に伴って第1、第2シリンダ室から圧縮空気を排気できるようにした試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項5に係る発明は、第1シリンダ室と第1電磁弁との間に空気作動弁を設け、第2シリンダ室と第2電磁弁との間に3方ロックアップ弁を設け、空気作動弁と3方ロックアップ弁を連動させ、空気圧の低下により3方ロックアップ弁を作動させ、この作動に伴って空気作動弁を連動させて、第1、第2シリンダ室から圧縮空気を排気させた試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項6に係る発明は、第1、第2シリンダ室と第1、第2電磁弁とを結ぶ回路を圧縮流体回路とし、この圧縮流体回路に自励発信回路を付設した試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。
請求項1に係る発明によると、プロセスラインの動作中においてバルブを部分作動させてPST等の機能試験を確実に行うことができ、しかも、部分作動させる際の開度を調整できることで機能試験を行うことができると共に、PST中であっても緊急時等において流路を確実に遮断し、安定して作動できる部分作動検査機構を設けたスプリングリターン式アクチュエータを提供することができる。また、本発明のアクチュエータは、回路内の電磁弁を減らすことで安価に設けたり、この回路を各種の仕様に対応して変更することもでき、例えば、回路を変更することで、バルブを閉状態から開状態まで作動させる際に中間開度に保持可能な2段開閉式のアクチュエータとしても利用できる試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータである。また、提案されているアクチュエータと比較して、給排気口やOリングの損傷を防いで、耐久性を向上することもできる緊急遮断用アクチュエータとして提案できる。
請求項2に係る発明によると、回転変換機構によるバルブの作動開度を広い調整範囲によって設定することができ、この実施に応じて適量の作動開度によって機能試験を行って、緊急時の遮断動作の信頼性を向上することができる試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータを提案できる。
請求項3に係る発明によると、機能試験時等において、第1電磁弁を切換えることによりバルブの繰り返し作動を所定のストローク内において正確に行うことができ、一方、緊急遮断が必要な際には、第2電磁弁のみを動作することで確実に緊急遮断を行うことができる試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータを提供できる。これにより、機能試験時、緊急遮断時の動作をそれぞれ的確に行うことができる。
請求項4及び5に係る発明によると、空気圧が低下したときに、試験作動時であっても第1、第2シリンダ室から圧縮空気を排気させることにより、緊急時の遮断を確実に行うことができる試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータを得ることが可能となる。
請求項6に係る発明によると、自励発信回路を利用した圧縮流体回路を設けることができ、この自励発信回路を切換えることで中間開度から全開まで作動させることができ、しかも、繰り返し切換えることで所定開度範囲内におけるバルブの繰り返し開閉を容易に行って、PST等の機能試験を行うことのできる試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータを提供できる。
以下に、本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの実施形態及び作用を図面に基づいて詳細に説明する。
図1ないし図3においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの第1実施形態を示している。図において、アクチュエータ本体1は、シリンダ装置10と回転変換機構30、スプリング装置40を有している。シリンダ装置10は、内部に圧縮流体を給排気して、ピストンとこのピストンに接続されたピストンロッド(ロッド)11を往復作動させ、回転変換機構30は、ロッド11の往復運動を出力軸31の回転運動に変換させ、スプリング装置40は、スプリング41の弾発力によってロッド11を復作動させることができるようにしている。アクチュエータ本体1において、回転変換機構30の一方の側にシリンダ装置10が接続され、他方の側にスプリング装置40が接続されて一体に構成されている。以下に、シリンダ装置10、回転変換機構30、スプリング装置40をそれぞれ詳しく説明する。なお、実施形態において、ロッド12がスプリング41の弾発力に抗する向きに作動する場合を往作動、スプリング41の弾発力の向きに作動する場合を復作動という。
シリンダ装置10内には、第1シリンダ室13を有する第1ピストン12と、この第1ピストン12とピンからなる連結部材14を介した所定間隙位置に、第2シリンダ室17を有する第2ピストン16を設けている。更に、第1ピストン12には前記ロッド11が取付けられ、このロッド11の途中に回転変換機構30が設けられ、また、ロッド11の先端にスプリング装置40が設けられている。
第1ピストン12は、ロッド11に対してナット15で固定され、ロッド11の往復作動に従って第1シリンダ室13内を摺動して往復できるように設けている。一方、第2ピストン16は、ロッド11に固定されておらず、第1ピストン12に(例えば、3本以上の本数によって)固定された連結部材14を介して第1ピストン12を押圧し、そして、ロッド11を押圧できるように設けている。これにより、フィルター付レギュレータ等からなる圧縮流体供給源50から電磁弁を経て給排気口に送られた圧力流体が第2ピストン16に作用し、この第2ピストン16が連結部材14を介して第1ピストン12を押圧し、その結果、ロッド11が図示しない所定距離のストロークを移動できるようになっている。
第2ピストン16は、ロッド状の開度調整部材18によってその中心が案内されて第2シリンダ室17内を摺動自在に設けられている。開度調整部材18は、シリンダ装置10のエンドキャップ10aにナット21を介して取付けた調節用ブッシュ20の内側に螺合されている。調節用ブッシュ20は、ナット21を緩めてエンドキャップ10aに対して進退させることで位置を調節することができる。すなわち、調節用ブッシュ20は、第2ピストン16の復作動時における後端位置を調節するストッパ装置であり、この調節用ブッシュ20によって、全閉状態における第2ピストン16の位置を微調整可能に設けている。これにより、出力軸31に接続された図示しないジスクの全閉状態を微調整でき、この微調整により本発明のアクチュエータをボール弁やバラフライ弁等の90°開閉用の全てのバルブに適用することができるようになっている。
第2ピストン16は、往作動時において、調節用ブッシュ20に取付けられた開度調整部材18のナット19に当接することで作動が停止する。開度調整部材18は、ナット23を緩めて進退させることでその位置を調節することができる。すなわち、開度調整部材18は、第2ピストン16の往作動時に所定の位置で係合させ、この第2ピストン16の移動距離を調節可能に設けている。
アクチュエータ本体1は、上記の構造により、圧縮流体供給源50からの圧力流体の給気により第2ピストン16を作動させてロッド11を所定距離だけ移動させ、この状態で圧縮流体供給源50から電磁弁を経て給排気口13aに圧力流体を給気して第1ピストン12に作用させることでロッド11を往方向に残余のストロークによって移動させることが可能になっている。また、電磁弁を切替えて第1ピストン12に作用していた圧力流体を排気して、ロッド11をスプリング41の弾発力によって残余のストロークによって復方向に戻らせることが可能になっている。
また、圧縮流体供給源50から電磁弁への給気を遮断し、給排気口17aへの接続を開放する状態にし、第2ピストン16に圧力流体が作用しない状態にして、給排気口13aからの第1ピストン12に作用する圧力流体を解除して、スプリング41の弾発力によってロッド11を複方向へ全ストローク移動させることが可能になっている。
回転変換機構30は、ロッド11に固定されたピン32と、出力軸31に固定されたスコッチヨーク34から成り、この回転変換機構30は、ロッド11が往復運動したときにピン32がスコッチヨーク34を押すことでこのスコッチヨーク34が回転し、この回転によって出力軸31を回転させてボールバルブやバタフライバルブのジスクを開又は閉状態まで回転させることができる。回転変換機構30は、本実施形態のようなピン32とスコッチヨーク34による機構以外であってもよく、例えば、図示しないラックとピニオンによる機構や、ギヤ機構などの他の変換機構を用いるようにしてもよい。
回転変換機構30は、略筒状のボデー35内に内装され、このボデー35のシリンダ装置10側にボデー35の側部を覆うことができるカバー状のロッドガイド36、スプリング装置40側にボデーの他の側部を覆うことができるロッドガイド37を設けている。ロッドガイド36には、前記のシリンダ装置10がボルト22によって接続されている。
スプリング装置40は、パイプ状に形成したスプリングケース42と、スプリングカバー43と、調節用ねじ44を有し、内部にスプリング41を弾発した状態に設けている。スプリングカバー43は、スプリングケース42の端部側に取付けられ、このスプリングカバー43に調節用ねじ44が取付けられている。調節用ねじ44の端部側にはロッド11の先端側が当接でき、ロッド11の往運動時における位置を決定することが可能になっている。調節用ねじ44は、ナット45を緩めてねじ込んだりねじ戻したりしてその端部位置を調節することができる。すなわち、調節用ねじ44は、ロッド11の往運動の先端側の位置を調節するストッパ装置となる。
スプリング装置40の構成時には、予めロッド11の先端側にスプリングリテーナ46をナット47で固定した状態にしておき、このスプリングリテーナ46とスプリングカバー43の間にスプリング41を弾発させながらスプリングケース42とスプリングカバー43を回転変換機構30のロッドガイド37に仮着し、このロッドガイド37とスプリングカバー43とをタイロッド48で接続することで一体化する。これにより、スプリング装置40とロッドガイド37(回転変換機構30)の一体化後に、スプリング41によってロッド11が復作動方向に弾発するようになっている。なお、図示しないが、スプリング装置40内には複数のスプリングを設けることもでき、この場合、弾発力を強くすることができる。
次に、アクチュエータ本体に接続された回路について説明する。アクチュエータ本体1には、圧縮流体供給源50と、第1、第2電磁弁60、70の2つの電磁弁が接続されている。シリンダ装置10の第1、第2シリンダ室13、17は、第1、第2電磁弁60、70とそれぞれ結ばれて回路を構成し、この回路を圧縮流体回路51としている。圧縮流体回路51には、第1シリンダ室13と第1電磁弁60との間に空気作動弁52を配設し、第1電磁弁60を試験移動用の切換電磁弁とし、空気作動弁52を第2電磁弁70と連動させて、この第2電磁弁70を緊急遮断時の動作指示用電磁弁としている。なお、図中のスピードコントローラ53は、動作時における圧縮流体の給気速度を制御することができ、このスピードコントローラ53を取付けることで給排気口13a、17aを大きく加工でき、任意の給気速度に調整することができる。スピードコントローラ53の取付けは任意であり、図2や図3に示したように省略することもできる。これは、以降の実施形態においても同様である。
本発明における緊急遮断用アクチュエータは、第2シリンダ室17に圧縮流体供給源50より第2電磁弁70を介して圧縮流体を給気して弁開状態とし、この状態で第1シリンダ室13に圧縮流体供給源50より第1電磁弁60を介して圧縮流体を給排気して、稼動状態(図示しないガス供給ラインの運転中)でロッド11を回転変換機構30の所定開度まで試験移動させて、この所定開度においてPST等の機能試験を行えるようにしたものである。
また、圧縮流体回路51内において、機能試験用の電磁弁60、70と、エアオペレート切換え式の空気作動弁52を設けることにより、機能試験中であっても、緊急時において第1、第2シリンダ室13、17から排気して緊急遮断できるようにし、稼動を停止できるようにした試験移動機構付きの緊急遮断用アクチュエータである。
稼動中においては、ロッド11を試験移動させるときの回転変換機構30の開度は、図3の全開の状態から、図2の70°開度までの所定の開度にできるように設定しており、この全開から中間開度の稼動範囲内において繰り返し往復作動させて機能試験を行うことができるようにしている。このため、本実施形態におけるアクチュエータ本体1は、開度調整部材18とシリンダ装置10の全長を長くして、回転変換機構30の開度調整範囲を全開状態から略70°開度までの広い範囲にとれるようにしている。この開度の調整は、開度調整部材18を調節用ブッシュ20に対して進退させることで行うことができ、全開の状態から略70°開度までの任意の角度に調整することができる。
続いて、図1の緊急遮断用アクチュエータの圧縮流体回路における動作を説明する。図1においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの圧縮流体回路51をオフにし、ジスクが全閉位置になった状態を示している。
この場合、第1、第2電磁弁60、70は双方とも消磁(オフ)しているため、圧縮流体供給源50からの圧力流体はこの第1、第2電磁弁60、70によって遮断され、給排気口13a、17aは、何れも第1、第2電磁弁60、70によって開放されており、圧力流体は、第1、第2ピストン12、16の何れにも作用していない。このため、第1ピストン12に接続されたロッド11は、スプリング41の弾発力によって復作動状態になっており、ジスクは全閉状態になっている。
図2において、第1電磁弁60を消磁(消磁を維持)、第2電磁弁70を励磁(オン)にすると、圧縮流体は、第2シリンダ室17のみに供給され、第2ピストン16が圧縮流体に押される方向に移動する。この場合、第2ピストン16がその移動に伴って連結部材14を押すことにより、第1ピストン12を押圧する。第2ピストン16は、開度調整部材18のナット19に当接するまで移動し、このナット19によって第2ピストン16が停止したときに第1ピストン12も同時に停止する。この動作によってロッド11が所定距離を移動し、このロッド11の移動が回転変換機構30によって出力軸31の回転に変換され、出力軸31が図において半時計方向に回転し、ジスクが中間開度まで開弁した状態で停止する。このときの回転変換機構30(ジスク)の開度が全開から略70°開度までの予め設定した角度となる。また、ロッド11の往作動により、スプリング装置40のスプリング41が圧縮される。
次に、この第2シリンダ室17への圧縮流体の給気状態を維持しながら(第2電磁弁70の励磁を維持したまま)、図3において、第1電磁弁60を励磁すると、圧縮流体が給排気口13aより第1シリンダ室13に供給され、第1ピストン12が圧縮流体に押されて移動する。この第1ピストン12の移動によりロッド11が作動し、このロッド11の作動が回転変換機構30によって変換され、出力軸31は更に半時計方向に回転してジスクを全開状態まで作動させる。
機能試験(例えば、PST)を行う場合には、この状態で第1電磁弁60の励磁・消磁を切換えることにより行うようにする。第1電磁弁60を消磁側に切換えると、第1シリンダ室13内の圧縮流体は、空気作動弁52を介してこの第1電磁弁60から排気される。第1シリンダ室13内から圧縮流体が排気されると、第1ピストン12がスプリング41の弾発力によって圧縮流体供給時と反対の方向に移動し、この第1ピストン12の連結部材14の先端が第2ピストン16に当接する。このとき、第2シリンダ室17には圧縮流体の供給が続けられて移動した状態を維持しているため、第1ピストン12がこの位置で停止する。この第1ピストン12の移動に伴ってロッド11が移動し、図2のように、アクチュエータの出力軸31が回転変換機構30を介して時計方向に回転し、ジスクが所定の中間開度まで作動する。
続いて、第1電磁弁60を励磁側に切換えると、空気作動弁52を介して再度第1シリンダ室13に圧縮流体が供給され、回転変換機構30は図3の状態まで復帰する。この第1電磁弁60への消磁・励磁を繰り返し行うことで、アクチュエータの稼動状態を維持したままで第1シリンダ室13への圧縮流体の給排気を切換えて、回転変換機構30の全開状態から略70°までの所定の開度における試験移動を繰り返し行って機能試験を行うことができる。なお、第1シリンダ室13への圧縮流体の供給は、スピードコントローラ53で制御することにより、機能試験時における作動スピードを調整でき、幅広い機能試験を実施できる。
上記のアクチュエータの稼動中に緊急遮断を行う場合、図1に示すように第2電磁弁70を消磁すると第2シリンダ室17から圧縮流体が排気され、このとき、第2電磁弁70と回路で接続された空気作動弁52から第1シリンダ室13の圧縮流体も排気される。このように、空気作動弁52は、第2電磁弁70と連動して第1シリンダ室13内の圧縮空気を排気することで、第2電磁弁70は、緊急遮断時における動作指示用電磁弁としても機能し、このように1つのステップで第1、第2シリンダ室13、17の双方から同時に圧縮流体を排気することができる。
第1、第2シリンダ室13、17から圧縮流体が排気されると、スプリング41の弾発力によって第1ピストン12が圧縮流体供給時と反対の復方向に作動し、この作動と同時に連結部材14を介して第2ピストン16が押圧されて、この2つのピストン12、16が図1の状態まで復帰する。
第1ピストン12が作動すると、この作動に伴ってロッド11も作動し、このロッド11の作動が回転変換機構30によって回転動作に変換され、出力軸31は閉方向に回転される。この動作により、スプリング41の弾発力でジスクを急速に閉状態まで作動させることができ、緊急時の動作に対応させることができる。
本発明の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータは、上記のような回路構成とし、第1電磁弁60のみを励磁・消磁することでPST等の機能試験を行うことが可能となり、1つの電磁弁の作動のみで済むことから、故障の確率が少なくなっている。
また、第2電磁弁70と空気作動弁52は、中間開度に固定するために利用しているため、緊急遮断時以外は殆ど作動させる必要はなくなっている。
以上のことにより、アクチュエータの回路における、電磁弁等からなるエア機器を最少の数によって構成することができ、また、機能試験中、及び緊急遮断時の何れにおいても、作動するエア機器が最少数で済むことにより、故障の確率を少なくすることができる。このため、例えば、高圧ガス保安協会の安全度水準(SIL)などでも厳しく規制されている故障の確率を小さくすることができる。
また、試験移動時における回転変換機構30の角度は、開度調整部材18により全開から70°開度までの任意の角度に調整でき、この角度を開度調整部材18のメカニカルストッパ機能によって調整していることにより、機能試験時の開度を正確に設定することができ、ジスクが開閉動作したときに、このジスクの慣性力の影響などによってロッド11のストロークが変わることがない。従って、ジスクが作動範囲をオーバーランしてバルブの流量が変化したりするのを防ぐことができる。
第1、第2ピストン12、16の作動時には、このピストン12、16が給排気口13a、17aを通過することが無いため、口径を大きく設けることができ、ゴミや潤滑用のグリスが詰まったりするのを防いで円滑な給排気作動を維持することができる。また、各ピストン12、16の外周側に装着したOリング12a、16aも給排気口13a、17aを通過することが無いため、このOリング12a、16aが損傷したりすることがない。
図4、図5においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの第2実施形態を示している。図において、アクチュエータ本体1は、前記第1実施形態と同じであるため、その説明を省略する。また、回路についても、前記実施形態と同一箇所は同一符号によってあらわし、その説明を省略する。これは、以降の実施形態についても同様である。
第2実施形態におけるアクチュエータは、アクチュエータ本体1の第1、第2シリンダ室13、17と第1、第2電磁弁60、70とを結ぶ回路を圧縮流体回路55とし、第1電磁弁60を試験移動用切換電磁弁並びに緊急遮断弁、第2電磁弁70を中間開度固定用並びに緊急遮断弁として機能させるようにしたものである。
この実施形態における圧縮流体回路55は、前記のように電磁弁2個を使用した回路であって、この回路をシーケンス制御することで作動するようにしている。
図示しないが、第1、第2電磁弁60、70を双方とも消磁状態にし、圧縮流体回路55をオフにすると、アクチュエータ本体1のロッド11は、前記実施形態と同様にスプリング41の弾発力によって復作動し、これによりジスクが全閉状態となる。
図4において、第1電磁弁60を消磁、第2電磁弁70を励磁にすると、圧縮流体は、第2シリンダ室17のみに供給され、第2ピストン16が圧縮流体に押される方向に移動し、前記と同様にこの第2ピストン16が連結部材14を押すことにより、第1ピストン12を同方向に押している。第2ピストン16は、開度調整部材18のナット19に当接するまで移動し、このナット19によって第2ピストン16と第1ピストン12が停止する。これにより、ロッド11が所定距離を移動し、このロッド11の移動が回転変換機構30により変換されてジスクが中間開度となる。中間開度における回転変換機構30(ジスク)の開度は、全開から略70°開度までの任意の角度に設定しておく。このとき、ロッド11に移動によって、スプリング41は圧縮されている。
次いで、この第2シリンダ室17への圧縮流体の供給状態を維持しつつ、図5において、第1電磁弁60を励磁すると、圧縮流体が第1シリンダ室13内にも供給され、第1ピストン12が圧縮流体に押されて作動し、この第1ピストン12の作動によってロッド11が作動して、回転変換機構30の変換により出力軸31が回転してジスクが全開状態となる。
PST等の機能試験時には、この状態から第1電磁弁60の励磁・消磁を切換えることにより行うことができる。第1電磁弁60を消磁側に切換えると、第1シリンダ室13内の圧縮流体がこの第1電磁弁60から排気される。この排気により、図4に示すように第1ピストン12がスプリング41の弾発力によって圧縮流体供給時と反対の復作動方向に移動し、連結部材14の先端が第2ピストン16に当接して第1ピストン12がこの位置で停止する。この第1ピストン12の移動によってロッド11が移動し、このロッド11の移動によって出力軸31が回転変換機構30を介して時計方向に回転してジスクが所定の中間開度まで作動する。
続いて、第1電磁弁60を励磁側に切換えると、第1シリンダ室13に圧縮流体が供給されて図5の状態まで再度復帰する。この第1電磁弁60への消磁・励磁を繰り返し行うことで、アクチュエータの稼動状態を維持しながら、回転変換機構30の全開状態から略70°までの所定の開度における試験移動を繰り返し行って機能試験を行うことができる。
アクチュエータの稼動中に緊急遮断を行う場合には、図示しないが、第1、第2電磁弁60、70への信号を消磁することにより行う。第1、第2電磁弁60、70を消磁すると、第1、第2シリンダ室13、17から圧縮流体が排気される。この圧縮流体の排気によりスプリング41が弾発して、第1ピストン12が圧縮流体供給時と反対の復作動方向に作動し、この作動と同時に連結部材14を介して第2ピストン16が押されて、第1、第2の2つのピストン12、16が復方向に作動する。
第1ピストン12が作動すると、この作動に伴ってロッド11も作動し、このロッド11の作動が回転変換機構30によって回転動作に変換され、出力軸31が閉方向に回転される。
図6ないし図8においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの第3実施形態を示している。図において、このアクチュエータは、圧縮流体回路56中の第1、第2シリンダ室13、17と第1、第2電磁弁60、70との間に3方ロックアップ弁57、58をそれぞれ設けたものである。この回路により、圧縮流体回路56中に空気圧の低下等が生じた場合、この3方ロックアップ弁57、58を作動させ、この作動に伴って第1、第2シリンダ室13、17から圧縮空気を排気させて緊急遮断を行うことができるようにしたものである。
図6においては、3方ロックアップ弁57、58を作動させて排気した状態を示しており、この排気によってアクチュエータ本体1を遮断状態に設けている。図7においては、第1電磁弁60を消磁、第2電磁弁70を励磁して、前記実施形態と同様に、回転変換機構30を中間開度まで作動させた状態を示している。また、図8においては、第1、第2電磁弁60、70の双方を励磁して、回転変換機構30を全開にした状態を示している。図7の中間開度の状態から、第1電磁弁60の励磁と消磁を繰り返すことで、回転変換機構30の試験移動を行うことができ、これにより、アクチュエータの機能試験を行うことができる。
また、このアクチュエータの稼動中に緊急遮断を行う場合には、第2実施形態の場合と同様に、第1、第2電磁弁60、70を消磁とすることで第1、第2シリンダ室13、17から圧縮流体が排気され、スプリング41の弾発力によるピストン12、16の復作動に伴って出力軸31を閉方向に回転させて、ジスクを閉状態に回転させることができる。
図9ないし図11においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの第4実施形態を示している。この実施形態は、第1シリンダ室13と第1電磁弁60との間に空気作動弁52を設け、また、第2シリンダ室17と第2電磁弁70との間に3方ロックアップ弁57を設け、空気作動弁52と3方ロックアップ弁57を連動させることができるようにしたものである。これにより、図示しないコンプレッサの停止、配管の損傷などにより空気配管内の空気圧が低下して、指定したある圧力に達したときに、3方ロックアップ弁57を作動し、この作動に伴って空気作動弁52を連動させて第1、第2シリンダ室13、17から圧縮空気を排気させて、緊急遮断を行うようにしたものである。指定圧力(設定圧力)は、一般的なスプリングリターン式アクチュエータのスプリングの弾発力が4kg/cmであるため、3kg/cm前後にするとよい。
図9は、上記アクチュエータの緊急遮断時における回路状態を示したものである。また、図10においては、第1電磁弁60を消磁、第2電磁弁70を励磁して回転変換機構30の開度を中間開度まで作動させた状態を示し、図11においては、第1、第2電磁弁60、70の双方を励磁して、回転変換機構30の開度を全開にした状態を示したものである。
なお、中間開度(機能試験)時、及び全開(緊急遮断)時におけるアクチュエータ本体1並びに第1、第2電磁弁60、70の動作は、前述の実施形態と同様に機能するため省略する。
図12ないし図15においては、本発明の緊急遮断用アクチュエータの第5実施形態を示している。この実施形態は、第1、第2シリンダ室13、17と第1、第2電磁弁60、70とを結ぶ回路を圧縮流体回路71とし、この圧縮流体回路71に自励発信回路72を付設したものである。
この圧縮流体回路71において、第1シリンダ室13と圧縮流体供給源50との間には、第1空気作動弁74と、第2電磁弁70と連動する第2空気作動弁75を配設している。
また、試験移動用切換電磁弁としての第1電磁弁60と、第1空気作動弁74との間には、中間リミットバルブ76、全開リミットバルブ77を配設している。これにより、圧縮流体供給源50から、第1電磁弁60、中間リミットバルブ76、全開リミットバルブ77、第1空気作動弁74までの自励発信回路72を構成している。
なお、リミットバルブ76、77は、このリミットバルブの図示しないローラが、出力軸31に固定した図示しないカムにより押されることにより、空気流路を切換えられるように動作する。
図12において、第1電磁弁60の消磁状態で第2電磁弁70を励磁して圧力流体を第2シリンダ室17に供給すると、第2ピストン16、第1ピストン12が移動して回転変換機構30が中間開度まで作動する。このとき、第2空気作動弁75は給気状態となっているが、第1空気作動弁74は排気状態となっていることから、第1シリンダ室13には給気されず、中間開度が維持される。
なお、自励発信回路72の入切を行う第1電磁弁60は消磁の状態になっている。
次に、第2シリンダ室17への圧縮流体の給気状態を維持しながら、図13のように第1電磁弁60を励磁し、圧縮空気を、中間リミットバルブ76を介して第1空気作動弁74に供給する。これにより、第1空気作動弁74が切換わって給気状態となり、圧縮空気が第1、第2空気作動弁74、75を介して第1シリンダ室13に供給される。そして、第1ピストン12が移動し、回転変換機構30を全開状態まで作動する。
回転変換機構30を中間開度から全開状態まで作動する際には、中間リミットバルブ76が第1電磁弁60との回路を閉塞して全開リミットバルブ77に連通するように切換わる。そして、回転変化機構30が全開状態となると、図14に示すように、全開リミットバルブ77が排気状態に切換わる。これにより、第1空気作動弁74が切換わって排気状態となり、圧縮空気が第1シリンダ室13から、第1、第2空気作動弁74、75を介して排出される。そして、第1ピストン12がスプリング41の弾発力によって圧縮流体供給時と反対の方向に移動し、回転変換機構30を中間開度まで作動する。
回転変換機構30を全開状態から中間開度まで作動する際には、全開リミットバルブ77が、中間リミットバルブ76との開度を閉塞するよう切換わる。そして、回転変換機構30が中間開度状態となると、図13に示すように、中間リミットバルブ76は全開リミットバルブ77との接続を断って第1電磁弁60に連通するよう切換わる。これにより、第1空気作動弁74が切換わって給気状態となり、圧縮空気が第1、第2空気作動弁74、75を介して第1シリンダ室13に供給される。これにより、第1ピストン12が移動し、回転変換機構30を全開状態まで作動する。
以上のようにして、回転変換機構30は、全開状態と中間開度との間を第1、第2電磁弁60、70の操作を行うことなく、自動的に往復作動することができる。
図15に示すように、第2電磁弁70を消磁すると、第2シリンダ室17から圧縮空気が排気されると共に、第2電磁弁70に連動して第2空気作動弁75が切換わり、第1シリンダ室13の圧縮空気も排気される。これにより、前記実施形態と同様に、スプリング41が弾発して出力軸31が閉方向に回転される。
なお、図15では、自励発信回路72の入切を行う第1電磁弁60は、消磁状態となっているが、励磁状態でも、上記の緊急遮断動作を行うことができる。
本発明の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータは、上記の実施形態以外の回路構成に設けることもでき、スプリングリターン装置を有するアクチュエータ本体と組合わせることで各種の回路構成に設けることができる。
本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの第1実施形態を示した回路図である。 図1における回転変換機構の中間開度状態を示した回路図である。 図1における回転変換機構の全開状態を示した回路図である。 本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの第2実施形態を示した回路図である。 図4における回転変換機構の全開状態を示した回路図である。 本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの第3実施形態を示した回路図である。 図6における回転変換機構の中間開度状態を示した回路図である。 図6における回転変換機構の全開状態を示した回路図である。 本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの第4実施形態を示した回路図である。 図9における回転変換機構の中間開度状態を示した回路図である。 図9における回転変換機構の全開状態を示した回路図である。 本発明における試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータの第5実施形態を示した回路図である。 図12における第1電磁弁を励磁した状態を示す回路図である。 図12における回転変換機構の全開状態を示した回路図である。 図12における回転変換機構の全閉状態を示した回路図である。
符号の説明
1 アクチュエータ本体
10 シリンダ装置
11 ロッド
12 第1ピストン
13 第1シリンダ室
14 連結部材
16 第2ピストン
17 第2シリンダ室
18 開度調整部材
30 回転変換機構
40 スプリング装置
50 圧縮流体供給源
51 圧縮流体回路
52 空気作動弁
57、58 3方ロックアップ弁
60 第1電磁弁
70 第2電磁弁
72 自励発信回路

Claims (6)

  1. シリンダ内に第1シリンダ室を有する第1ピストンと、この第1ピストンと連結部材を介して所定間隙位置に第2シリンダ室を有する第2ピストンを設け、この第2ピストンを開度調整部材で所定の位置で係合させ、前記第1ピストンに設けたロッドの途中に回転変換機構を設け、前記ロッドの先端にスプリング装置を設けると共に、前記第1、第2シリンダ室に、圧縮流体供給源よりそれぞれ第1、第2電磁弁を介して圧縮流体を給排気させて、稼動状態で前記ロッドを前記回転変換機構の所定開度まで試験移動させると共に、緊急時に緊急遮断できるようにしたことを特徴とする試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
  2. 前記ロッドを試験移動させるときの前記回転変換機構の開度は、全開から略70°開度までの所定の角度に設定した請求項1に記載の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
  3. 前記第1、第2シリンダ室と第1、第2電磁弁とを結ぶ回路を圧縮流体回路とし、この圧縮流体回路に、前記第1シリンダ室と第1電磁弁との間に空気作動弁を配設し、前記第1電磁弁を試験移動用切換電磁弁とし、前記空気作動弁を前記第2電磁弁と連動させ、この第2電磁弁を緊急遮断時の動作指示用電磁弁とした請求項1又は2に記載の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
  4. 前記第1、第2シリンダ室と前記第1、第2電磁弁との間に3方ロックアップ弁をそれぞれ設け、空気圧の低下等により前記3方ロックアップ弁を作動させ、この作動に伴って前記第1、第2シリンダ室から圧縮空気を排気できるようにした請求項1又は2に記載の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
  5. 前記第1シリンダ室と第1電磁弁との間に空気作動弁を設け、前記第2シリンダ室と第2電磁弁との間に3方ロックアップ弁を設け、前記空気作動弁と3方ロックアップ弁を連動させ、空気圧の低下により前記3方ロックアップ弁を作動させ、この作動に伴って空気作動弁を連動させて、前記第1、第2シリンダ室から圧縮空気を排気させた請求項1又は2に記載の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
  6. 前記第1、第2シリンダ室と第1、第2電磁弁とを結ぶ回路を圧縮流体回路とし、この圧縮流体回路に自励発信回路を付設した請求項1又は2に記載の試験移動機構付き緊急遮断用アクチュエータ。
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