JP2008138597A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動スクロールの摺動面の磨耗を抑制すると共に焼き付きの発生を防ぐことが可能なスクロール型圧縮機を提供する。
【解決手段】スクロール型圧縮機において、可動スクロール34の摺動面34aを含む背面34が、軸受部材15のスラスト支持面15eに接触しない非接触面34bも含み、また自転防止機構を備える。摺動面34aと溝部42は離間しているか又は接しており、接している場合は、溝部42の周囲の領域のうち溝部42に対して円周方向及び半径方向内側で隣接する領域が非接触面34bであるように、及び摺動面34aの内周縁を表す輪郭線が溝部42の輪郭線に点接触で接するか又は滑らかに合流するように摺動面34aが形成される。
【選択図】図3

Description

本発明はスクロール型圧縮機に関する。
よく知られているようにスクロール型圧縮機においては、固定スクロールがハウジングに固定されるとともに、可動スクロールが公転のみ可能に支承されている。固定スクロール及び可動スクロールはそれぞれ側板と、実質的に同じ形状の渦巻き形の羽根とを有しており、両スクロールは対向するとともに180°の位相差をもって噛み合うことによって、それらの渦巻き形の羽根の間に対になった複数個の圧縮室を形成する。そして可動スクロールが公転運動をすると、全ての圧縮室が両スクロールの中心の方向に移動して容積を縮小し、冷媒圧縮機の場合は冷媒ガスを圧縮して冷凍回路を循環させる。
ところで、近年は二酸化炭素を冷媒とする冷凍サイクルが用いられるようになってきたが、二酸化炭素を冷媒として使用する場合には、フロン系の冷媒を使用する場合に比べて、冷凍サイクルの運転時の圧力が非常に高いので、スクロール型圧縮機を用いる場合には、可動スクロールの軸方向に非常に大きなスラスト荷重が作用する。従って、圧縮室とは反対側の可動スクロールの側板の背面側における摺動面をハウジング側に固定された部材のスラスト支持面によって摺動可能に平面支持する場合には、高負荷運転の状態において摺動面に大きな磨耗または焼き付きが発生し易いという問題がある。また、スクロール型圧縮機では、受圧面積が大きいので摺動面における潤滑油の油膜形成が難しくそのことも前述の問題の要因となっている。
さらに、スクロール型圧縮機では、可動スクロールが圧縮室で流体を圧縮しながら公転運動をし、その結果ラジアル方向に移動することから、旋回軸に垂直な軸線まわりの回転モーメント(傾転モーメント)が可動スクロールに作用し、この傾転モーメントに起因して前記スラスト荷重が偏荷重となり、このことがさらに条件を厳しくしている。
図8は、従来技術によるスクロール型圧縮機の可動スクロール132の摺動面134a側を示す平面図である。この可動スクロール132は、偏心軸(不図示)に結合するためのボス135を中心部に有し、外周側に(ハッチングを施した)摺動面134aを有し、内周側に摺動面134aより低位の非接触面134bを有している。オルダムリング(不図示)などで構成される自転防止機構が、圧縮機の体格の制約から可動スクロールの背面側に配設されることが多く、したがって自転防止機構を成立させるための溝部を可動スクロールもしくはハウジングの摺動面側に配置する必要がある。図8で示す従来例では、前記キー溝部142は、長円形のものであって、摺動面134aの領域に侵入するような様態で配置されているので、摺動面134aの内周縁は分断され、またa部で示されるような角部で且つキー溝部142に隣接する部分が形成される。そして磨耗あるいは焼き付きはこのようなa部で発生し易かった。
これは、旋回する可動スクロール132に前述の傾転モーメントとスラスト荷重とが作用すると、最大スラスト荷重の発生部の位置が円周方向に移動する所謂みそすり状のスラスト荷重が摺動面134aに作用するとともに、摺動面の内周縁に沿って高面圧部が形成され、その結果キー溝部142によって受圧面積が減少した摺動面の内周縁側の前記a部の面圧が高まること、及びa部が、非接触面134bより深さの深いキー溝部142に隣接していることからオイルの供給に関して不利であること等が要因として考えられる。
一方、従来より、摺動面に種々の工夫を施したスクロール型圧縮機が提案されている。
特許文献1には、可動スクロール等の摺動面に、微細な穴からなる微細油溜めを多数有する耐磨耗板を設け、潤滑油をこの微細油溜めの穴の壁面によって吸着・保持する技術が記載されている。しかしながら、この特許文献1に記載の技術では、吸着・保持できる潤滑油の量に限りがあること、及び前記耐磨耗板の制作方法が比較的複雑であるという問題が見出される。
特許第3426720号公報
本発明は、上記問題点に鑑みて、可動スクロールの摺動面の磨耗を抑制すると共に焼き付きの発生を防ぐことができるスクロール型圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ハウジング(13)に固定された固定スクロール(38)と、回転動力を伝達する回転軸(21)と、固定スクロール(38)に対向配置されるとともに、回転軸(21)から所定の距離だけ偏心した偏心軸(37)を介して回転軸(21)に連結されることにより回転軸(21)に対して公転し、固定スクロール(38)と協働して流体を圧縮する可動スクロール(32)と、可動スクロール(32)の側板(33)に対向してそれを回転軸(21)の軸方向で支持するスラスト支持面(15e)を有する軸受部材(15)と、可動スクロール(32)の自転を防止する自転防止機構と、を具備するスクロール型圧縮機において、可動スクロールの側板(33)が、スラスト支持面(15e)に接触して摺動する摺動面(34a)と、摺動面(34a)内部でスラスト支持面(15e)に接触しない非接触面(34b)とを含むとともに、非接触面に溝部(42)を備え、摺動面(34a)と溝部(42)は離間しているか又は接していて、接している場合は、溝部(42)の周囲の領域のうち、溝部(42)に対して円周方向で隣接する領域及び半径方向内側で隣接する領域が非接触面(34b)であるように、及び摺動面(34a)の内周縁を表す輪郭線が溝部(42)の輪郭線に点接触で接するか又は滑らかに合流するように摺動面(34a)が形成されることを特徴としている。
このように構成することにより、摺動面(34a)の内周縁側の形状は漸進的に滑らかに変化するので、傾転モーメントに起因する面圧の局部的な上昇が緩和されること、及び摺動面(34a)が溝部(42)に隣接するとしても、隣接範囲が溝部(42)の半径方向外側の端に限定されて油膜の切れ易い部分の発生が抑制されること、及び摺動面(34a)のうち、半径方向内側にあってスラスト荷重が比較的大きくなる部分を除いて摺動面(34a)を形成可能であることから、磨耗あるいは焼き付きの生じ難い摺動面(34a)が得られる。
なお、前述の半径方向内側にあってスラスト荷重が比較的大きくなる部分について説明すると、スクロール型圧縮機では傾転モーメントが可動スクロールに作用するので、摺動面及びスラスト支持面に相互に作用するスラスト荷重には、傾転モーメントに対する反力も含まれていて、この反力は、その作用点が摺動面(34a)の半径方向内側の中心軸線に近いほど大きくなることに基づいている。
また、自転防止機構は、好適には、軸方向で突出するキー部(36b、36c)を備えるオルダムリング(36)であって、溝部(42)は、キー部(36b)に組み合わされるキー溝部(42)であることが可能である。
また本発明では、摺動面(34a)は様々な形状が可能であり、例えば略円環状、又は内周縁の径をキー溝部の配置される方向で大きくした形状、又はキー溝部(42)が半径方向に細長い長円形の場合には、摺動面(34a)の内周縁がキー溝部(42)の半径方向外側の端の長円形の円弧に、長円形の縦軸線に対して傾斜した接線(TL)として合流するように形成することも可能である。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、摺動面(34a)が、複数の互いに離間した島状摺動面(34a2,34a3)を少なくとも部分的に含むことを特徴としている。
これにより、摺動面(34a)に供給された潤滑油を、島状摺動面(34a2,34a3)の間の溝あるいは間隙に保持することができるので油膜の維持が促進される。
また、請求項7に記載の発明では、ハウジング(13)に固定された固定スクロール(38)と、回転動力を伝達する回転軸(21)と、固定スクロール(38)に対向配置されるとともに、回転軸(21)から所定の距離だけ偏心した偏心軸(37)を介して回転軸(21)に連結されることにより回転軸(21)に対して公転し、固定スクロール(38)と協働して流体を圧縮する可動スクロール(32)と、可動スクロール(32)の側板(33)に対向してそれを回転軸(21)の軸方向で支持するスラスト支持面(15e)を有する軸受部材(15)と、可動スクロール(32)の自転を防止する自転防止機構と、を具備するスクロール型圧縮機において、軸受部材(15)の可動スクロール(32)に対向する側の面が、スラスト支持面(15e)と、スラスト支持面(15e)内部で摺動面(34a)に接触しない軸受部材側非接触面(15g)とを含み、軸受部材側非接触面(15g)が、溝部(42)を備え、スラスト支持面(15e)と溝部(42)は離間しているか又は接していて、接している場合は、溝部(42)の周囲の領域のうち、溝部(42)に対して円周方向で隣接する領域及び半径方向内側で隣接する領域は軸受部材側非接触面(15g)であるように、及びスラスト支持面(15e)の内周縁を表す輪郭線が溝部(42)の輪郭線に点接触で接するか又は滑らかに合流するようにスラスト支持面(15e)が形成されることを特徴としている。
これにより、請求項1の発明における摺動面(34a)の場合と同様に、磨耗あるいは焼き付きの生じ難いスラスト支持面(15e)が得られる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の一実施形態につき、図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本実施形態におけるスクロール型圧縮機11を示す縦断面図である。以下二酸化炭素冷媒を使用し、吐出される二酸化炭素の圧力が臨界圧力を超える冷凍回路中で用いられる圧縮機を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態におけるスクロール型圧縮機11は、密閉容器13内に電動機部27と圧縮機構部10とを収容した密閉型電動圧縮機である。
密閉容器13は、円筒形をなす円筒ケース13aと、この円筒ケース13aの両端に組みつけられた電動機側端部ケース13b、圧縮機構側端部ケース13cとを備えている。
電動機部27は、円筒ケース13aの内周面に固定された固定子25と、電動機部27によって回転駆動されるシャフト21に固定される回転子23とを備えている。
圧縮機構部10は、円筒ケース13a内において上記固定子25に隣接する位置に固定された軸受部材15と、軸受部材15に設けられた主軸受17によって支持されたクランク機構28により公転する可動スクロール32と、可動スクロール32と対向配置されるように円筒ケース13aに固定されて可動スクロール32と共に後述する圧縮室45を形成する固定スクロール38とを備えている。
尚、シャフト21は、電動機側端部ケース13bの近くに設けられた円盤状の支持部材14に固定された副軸受19と、上記主軸受17とによって水平に支持されている。
可動スクロール32は、円盤状の可動側板33と、可動側板33の端面から固定スクロール38側に向かってインボリュート曲線状に立設した可動側渦巻羽根41と、可動側渦巻羽根41と反対側の端面から軸受部材15側に向かって円筒状に立設したボス部35を備える。
固定スクロール38は、円筒ケース13aに固定された固定側板39と、固定側板39の可動スクロール32側の端面にインボリュート曲線状に設けられた固定側渦巻羽根43を備える。
軸受部材15は、電動機部27側から固定スクロール38側に向かって、順次径が大きくなる3段円筒状をなしており、電動機部27に近い小径円筒部15aは主軸受17を構成し、該小径円筒部15aに隣接する中径円筒部15bはクランク機構28を収容するクランク室29を構成し、固定スクロール38に近い大径円筒部15cは内部に可動スクロール32を収容するスクロール収納部31を形成すると共に、円筒ケース13aの内周面に焼き嵌めなどの固定手段によって固定されている。
クランク機構28は、シャフト21の圧縮機構部10側の端部に一体に設けられた偏心軸37と可動スクロール32のボス部35によって構成されている。偏心軸37は、上記主軸受17及び副軸受19の軸中心から所定量だけ偏心するように設けられている。
軸受部材15を構成する上記大径円筒部15cと中径円筒部15bとを繋ぐ円板部15dと可動スクロール32との間には、可動スクロール32の自転を防止するために、オルダムリング36が配置されている。これにより、可動スクロール32は公転のみが許容される。圧縮機構部10は、可動側渦巻羽根41と固定側渦巻羽根43の噛み合いによって形成される複数の圧縮室45が、可動スクロール32が固定スクロール38に対して旋回することで体積を縮小することにより、固定側渦巻羽根43の最外周側に連通する吸入室46に吸入管47から供給された冷媒を圧縮する。
本実施例で用いられるオルダムリング36は、図2に示されるように、リング状のプレート36aの一方の面から面の法線方向に突出した一対の第1キー部36bと他方の面から突出した一対の第2キー部36cとを有しており、一対の第1キー部36bを結ぶ線分と一対の第2キー部36cを結ぶ線分は直交している。第1キー部36bは、図1に示されるように、可動スクロールの背面32に形成された一対の長円形の第1キー溝部42に受容され、第2キー部36cは、軸受部材の円板部15dに形成された図示されない一対の長円形の第2キー溝部に受容される。各キー部36b、36c及びキー溝部42は、キー部がキー溝に嵌合すると共にオルダムリング36の半径方向でキー溝内を滑動するように形成されている。
ところで、可動スクロール32には、冷媒を圧縮する時の圧縮反力と、可動スクロール背面32側の圧力によるスラスト方向の力との差によって結果として可動側板33が受ける軸方向の力(本実施形態においては固定スクロール38側から円板部15dに向けて可動側板33を押す力)が作用する。そしてこの軸方向の力(スラスト)を安定に支持しながら可動スクロールを公転させるために、可動スクロール32に対向する側の円板部15dの端面にはスラスト支持面15eが設けられ、可動スクロール背面32には前記スラスト支持面15eに接触してそこを摺動する摺動面34aが形成されている。
固定側渦巻羽根43の中心部には、固定側板39を軸方向に貫通する吐出口49が設けられていて、可動スクロール32と固定スクロール38とによって圧縮された冷媒はこの吐出口49から吐出室50に吐出される。
吐出室50に吐出された高温高圧の冷媒は、吐出室50から上方に延びる冷媒流路57を経て遠心分離式のオイルセパレータ63に導かれる。オイルセパレータ63に流入した冷媒は、冷媒に含まれていたオイルが遠心分離された後、吐出管59を経て外部の冷媒回路へと送られる。
一方、オイルセパレータ63によって分離されたオイルは、重力によって下方に移動し、小径孔64を通って高圧貯油室65に貯えられる。
高圧貯油室65に貯えられた、相対的に高圧のオイルは、固定側板39を貫通するオイル戻し通路67を通って可動側板33内部に設けられたオイル通路69に導かれ、そこを通って、シャフト21の端部とボス部35の底面との間の空間に流入し、さらにシャフト21内部を軸方向に貫通するオイル通路71に流入する。
オイル通路71に流入したオイルの一部は径方向孔71aから、シャフト21に設けられたシャフト溝21aに流入し、主軸受17、クランク機構28、スラスト支持面15e、及び摺動面34aを潤滑した後、スクロール収納部31に至る。尚、中径円筒部15bには、シャフト21よりも上部のスラスト支持面15eへオイルを導くため、シャフト21よりも上部において、径方向孔71aとスラスト支持面15eとを連通させるオイル溝72が形成されている。
また、オイル通路71を図1の左方へ流れたオイルは、その一部が副軸受19を潤滑し、大部分がオイル通路71の端から、密閉容器13内の全領域の下方に拡がる低圧貯油室66内に落下する。低圧貯油室66に貯留されたオイルは、軸受部材15の下方に設けられたオイル戻し孔73を通ってスクロール収納部31に至り、可動スクロール32と固定スクロール38の摺動面に供給され、圧縮室45で冷媒と共に圧縮される。
次に、図3を参照して、可動スクロールの背面32側について詳細に説明する。本実施例の可動スクロールの背面は円形の外形を有しており、その円の中心部に偏心軸37(不図示)が結合されるボス部35が形成されている。図3においてハッチングを施された円環状の摺動面34aが、ボス部35の中心軸線に対する半径方向外側に形成され、摺動面34aとボス部との間の領域に、摺動面34aよりも低位のつまり凹んだ面34bが形成されている(この凹んだ面は軸受部材のスラスト支持面15eに接触しないので今後は非接触面34bと呼ぶ)。また、前述の一対の長円形の第1キー溝部42は、その半径方向外側の端が摺動面34aの内周縁に接するように、前記非接触面34bに形成されている。その結果第1キー溝部42に隣接する領域は、前記中心軸線に対する半径方向外側の端に隣接する領域を除けば、全て非接触面34bである。
摺動面34aをこのように形成することにより、前述の図8のa部のような、第1キー溝部42に隣接した角部分が形成されないので、面圧が局部的に高く且つ油膜の切れ易い領域の発生が抑えられる。なお、前記実施例における第1キー溝部42は、前記半径方向外側の端が摺動面34aの内周縁に接していたが、本発明における第1キー溝部42の前記半径方向外側の端は、摺動面34aから完全に離間されていてもよい。
次に、第2の実施例における可動スクロールの摺動面34aについて図4を参照して説明する。この実施例の摺動面34aは環状ではあるがその内周側の境界線が円形ではなく略楕円形である。その結果、一対の第1キー溝部42を結ぶ方向(図4の縦方向)における境界線の径L1が、前記方向に直交する方向(図4の水平方向)における境界線の径L2より大きくなるように摺動面34aが形成される。
次に、第3の実施例における可動スクロールの摺動面34aについて図5を参照して説明する。この実施例の摺動面34aはその内周側の境界線の大部分が円形で第1キー溝部42の前記半径方向外側の端より内側をとおっているが、一対の第1キー溝部42に接する部分の境界線は、第1キー溝部42の円弧に、一対の第1キー溝部42を結ぶ線分に対して本実施例では約45度の角度の接線TLとして合流している。
次に、第4の実施例における可動スクロールの摺動面34aについて図6を参照して説明する。この実施例の摺動面34aは、可動スクロール背面34の外周縁側に形成された環状摺動面34a1と、この環状摺動面34a1より半径方向内側に形成された複数の第1の島状摺動面34a2と第1の島状摺動面34a2より小径の複数の第2の島状摺動面34a3とから構成されている。なお、第1及び第2の島状摺動面34a2、34a3の頂面と環状摺動面34a1の頂面は同一平面内にある。第1及び第2の島状摺動面34a2、34a3は互いに及び環状摺動面34a1から離間されており、従って離間によって生じた間隙あるいは溝を潤滑油が流れることができる。またこの実施例では、第1キー溝部42は、四隅に円弧を有する矩形状であって、その半径方向外側の端部も摺動面(環状摺動面34a1)から離間されている。
前記実施例では、摺動面は、環状摺動面を含んでいたが、摺動面の全てが島状摺動面から構成されてもよい。
次に、第5の実施例について図7を参照して説明する。図7は、軸受部材の、可動スクロールに対向する側の面を示した図である。この面は、最外周側に大径円筒部15cの端面15f、中心部に円形のクランク室29、前記大径円筒部15cの端面15fに隣接するスラスト支持面15e、及びスラスト支持面15eの内側に、スラスト支持面15eよりも低位のつまり凹んだ軸受部材側非接触面15gが形成され、一対の長円形の第2キー溝部42が前記非接触面15gに形成されている。スラスト支持面15eの内周縁は、大部分が円弧であるが、第2キー溝部42の近くでは円弧ではなく、第2キー溝部42の半径方向外側の端の円弧に約30度の接線で合流している。その結果第2キー溝部42に隣接する領域は、前述の半径方向外側の端に隣接する領域を除けば、全て非接触面15gである。
本発明における摺動面34a及びスラスト支持面15eは、前述した実施例で示した形状以外の様々な形状が可能であり、また第1及び第2キー溝部の形状も長円形あるいは矩形に限定されるものではない。
また、上記実施例では、可動スクロール32の背面に、スラスト支持面15eに接触して摺動する摺動面34aと、摺動面34a内部でスラスト支持面15eに接触しない非接触面34bとを設けるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動スクロールと固定スクロールとの間にスラスト支持面を配置し、可動スクロールの渦巻き形の羽根の外周部に非接触面と摺動面を形成するようにしてもよい。
本発明のスクロール型圧縮機の一実施例を示す縦断面図である。 前記スクロール型圧縮機に用いられるオルダムリングの斜視図である。 図1に示すスクロール型圧縮機の可動スクロールの摺動面側を示す正面図である。 第2の実施例のスクロール型圧縮機の可動スクロールの摺動面側を示す正面図である。 第3の実施例のスクロール型圧縮機の可動スクロールの摺動面側を示す正面図である。 第4の実施例のスクロール型圧縮機の可動スクロールの摺動面側を示す正面図である。 第5の実施例のスクロール型圧縮機の軸受部材のスラスト支持面側を示す正面図である。 従来技術によるスクロール型圧縮機の可動スクロールの摺動面側を示す正面図である。
符号の説明
32 可動スクロール
34 可動スクロール背面
34a 摺動面
34b 非接触面
35 ボス部
42 第1キー溝部

Claims (8)

  1. ハウジング(13)に固定された固定スクロール(38)と、
    回転動力を伝達する回転軸(21)と、
    前記固定スクロール(38)に対向配置されるとともに、前記回転軸(21)から所定の距離だけ偏心した偏心軸(37)を介して前記回転軸(21)に連結されることにより前記回転軸(21)に対して公転し、前記固定スクロール(38)と協働して流体を圧縮する可動スクロール(32)と、
    前記可動スクロール(32)の側板(33)に対向してそれを前記回転軸(21)の軸方向で支持するスラスト支持面(15e)を有する軸受部材(15)と、
    前記可動スクロール(32)の自転を防止する自転防止機構と、
    を具備するスクロール型圧縮機において、
    前記可動スクロールの側板(33)が、前記スラスト支持面(15e)に接触して摺動する摺動面(34a)と、前記摺動面(34a)内部で前記スラスト支持面(15e)に接触しない非接触面(34b)とを含むとともに、前記非接触面に溝部(42)を備え、
    前記摺動面(34a)と前記溝部(42)は離間しているか又は接していて、接している場合は、前記溝部(42)の周囲の領域のうち、前記溝部(42)に対して円周方向で隣接する領域及び半径方向内側で隣接する領域が前記非接触面(34b)であるように、及び前記摺動面(34a)の内周縁を表す輪郭線が前記溝部(42)の輪郭線に点接触で接するか又は滑らかに合流するように前記摺動面(34a)が形成されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 前記自転防止機構は、前記軸方向で突出するキー部(36b、36c)を備えるオルダムリング(36)であって、
    前記溝部(42)は、前記キー部(36b)に組み合わされるキー溝部(42)であることを特徴とする、請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  3. 前記摺動面(34a)が略円環状であることを特徴とする、請求項1または2に記載のスクロール型圧縮機。
  4. 前記可動スクロールの背面(34)が一対の溝部(42)を備え、該一対の溝部(42)を結ぶ第1の方向における前記摺動面(34a)の内周縁の径(L1)が、前記第1の方向に直交する第2の方向における内周縁の径(L2)より大であるように、前記摺動面(34a)が形成されることを特徴とする、請求項3に記載のスクロール型圧縮機。
  5. 前記一対の溝部(42)が長円形である、請求項4に記載のスクロール型圧縮機であって、
    前記摺動面(34a)の内周縁は、前記溝部(42)の前記半径方向外側の端の前記長円形の円弧に、前記長円形の縦軸線に対して傾斜した接線(TL)として合流することを特徴とする、スクロール型圧縮機。
  6. 前記摺動面(34a)が、複数の互いに離間した島状摺動面(34a2、34a3)を少なくとも部分的に含むことを特徴とする、請求項1に記載のスクロール型圧縮機。
  7. ハウジング(13)に固定された固定スクロール(38)と、
    回転動力を伝達する回転軸(21)と、
    前記固定スクロール(38)に対向配置されるとともに、前記回転軸(21)から所定の距離だけ偏心した偏心軸(37)を介して前記回転軸(21)に連結されることにより前記回転軸(21)に対して公転し、前記固定スクロール(38)と協働して流体を圧縮する可動スクロール(32)と、
    前記可動スクロール(32)の側板(33)に対向してそれを前記回転軸(21)の軸方向で支持するスラスト支持面(15e)を有する軸受部材(15)と、
    前記可動スクロール(32)の自転を防止する自転防止機構と、
    を具備するスクロール型圧縮機において、
    前記軸受部材(15)の前記可動スクロール(32)に対向する側の面が、前記スラスト支持面(15e)と、前記スラスト支持面(15e)内部で前記摺動面(34a)に接触しない軸受部材側非接触面(15g)とを含み、前記軸受部材側非接触面(15g)が溝部(42)を備え、
    前記スラスト支持面(15e)と前記溝部(42)は離間しているか又は接していて、接している場合は、前記溝部(42)の周囲の領域のうち、前記溝部(42)に対して円周方向で隣接する領域及び半径方向内側で隣接する領域は前記軸受部材側非接触面(15g)であるように、及び前記スラスト支持面(15e)の内周縁を表す輪郭線が前記溝部(42)の輪郭線に点接触で接するか又は滑らかに合流するように前記スラスト支持面(15e)が形成されることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  8. 前記流体が二酸化炭素であり、吐出される二酸化炭素の圧力が臨界圧力を超えることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のスクロール型圧縮機。
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