JP2008138338A - キトサン分解物を利用した繊維の加工処理方法 - Google Patents

キトサン分解物を利用した繊維の加工処理方法 Download PDF

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智己 吉井
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Abstract

【課題】糊付け処理に従来から使用されている澱粉糊やPVAに代わる素材であって従来の糊付け処理の問題(糊抜き処理の必要性、糊残りによる黴の発生)がない素材、並びに当該素材を用いた繊維の加工処理方法を提供する。また、当該方法によって処理された繊維並びに当該繊維を用いて製織してなる繊維製品を提供する。
【解決手段】本発明の繊維の加工処理方法は、繊維をチーズ状に巻き取った状態でキトサン分解物の溶液に浸潤処理(チーズ糊付け加工処理)することによって実施する。
【選択図】なし

Description

本発明は、繊維の加工処理方法に関する。具体的には、製織準備工程において澱粉糊やポリビニルアルコールなどを用いた従来の糊付けに代わる別の糊付け処理で糸に強度を持たせることを可能にした繊維の加工処理方法に関する。さらに本発明は、当該方法によって得られた繊維および繊維製品に関する。当該本発明の方法によれば、従来法では必須であった製織後の糊抜きが不要であり、また糊抜きが不十分であった場合に生じる黴の問題を回避することができ、品質の高い繊維製品を安定して提供することが可能になる。
タオル加工などの織布作業において、製織準備工程における糊付け処理は糸に織りに耐えうる強度を付与するために重要な処理の一つであり、その良否が織機の能率、製品の品質に大きな影響を与える。現在タオルの製造に多く使用されている澱粉糊は紡績糸の製造が大規模に始まった明治以降から多用されているものであり、その糊付け方法は、PVA(ポリビニルアルコール)等との併用といった多少の改良はあるものの、基本的に昔の方法と変わっていない。かかる方法は、簡易でありコストが安いという点で多く利用されているが、製織後、酵素処理による糊抜き加工が必要であり、また糊抜き加工が不十分である場合、カビ等の微生物の増殖につながり、商品クレームの対象となることがある。また、今の原油高の影響もあり、ボイラーを使用する糊抜き、洗浄加工工程の見直しの必要性も出ている。
なお、キトサンを用いて繊維を処理する方法を開示する文献として、特許文献1〜5を挙げることができる。
特開昭64−61572号公報 特開平11−100712号公報 特開2001−181976号公報 特開2003−328270号公報 特開2005−314823号公報
本発明は上記従来の製織準備工程における糊付け処理の問題を解消することを目的とする。より詳細には、本発明は、糊付け処理に従来から使用されている澱粉糊やPVAに代わる素材であって従来の糊付け処理の問題(製織後の糊抜き処理の必要性、糊残りによる黴の発生)がない素材、並びに当該素材を用いた糊付け処理法および当該糊付け処理を有する繊維加工方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は当該方法によって処理された繊維、並びに当該繊維を用いて製織されてなる繊維製品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題の解決を目的に鋭意検討を重ねていたところ、製織準備工程における糊付け処理において、従来の糊剤に代えてキトサンを加水分解して得られるキトサン分解物を用いることによって、繊維に製織に耐えうる強度を付与することができることを見出した。特に、キトサンをそのまま使用すると繊維への浸透性が低いのに対して、キトサンを低分子化した上記キトサン分解物を用いることによって繊維への浸透性が高まり、繊維をチーズ状に巻き取った状態でも、チーズ加工機を用いて糊付け(チーズ糊付け)することができることを確認した。さらに本発明者らは、当該キトサン分解物は繊維内に残存していても黴発生の原因とならず、むしろキトサン分解物が有する抗菌作用により黴発生を防止することができること、加えて繊維内に残存させることによって抗菌性や柔軟性を繊維に付与することができることを見出した。
本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであり、下記の構成を有するものである:
項1.製織準備工程において、繊維にキトサン分解物含有溶液を含浸させることによって糊付けする工程を有する、繊維の加工処理方法。
項2.繊維へのキトサン分解物含有溶液の含浸処理が、チーズ状に巻き取った状態の繊維をキトサン分解物含有溶液に浸漬することによって行うものである、項1記載の繊維の加工処理方法。
項3.上記キトサン分解物が、キトサンをキトサナーゼおよびキチナーゼから選択される少なくとも1種の酵素で処理した後の分子量50,000〜100の成分である項1または2に記載する繊維の加工処理方法。
項4.上記キトサン分解物が、電気透析酵素反応によって調製したものである項3に記載するの繊維の加工処理方法。
項5.項1乃至4のいずれかに記載する方法で製造された繊維。
項6.項5に記載する繊維を用いて製織する工程を有する、繊維製品の製造方法。
項7.項5に記載する繊維を用いて製織した後、糊抜きをすることなく縫製仕上げ処理することを特徴とする、項6に記載する繊維製品の製造方法。
項8.項6または7に記載する方法で製造された繊維製品。
項9.繊維製品がタオルである、項8に記載する繊維製品。
本発明の繊維の加工処理方法によれば、従来の製織準備工程で行っていた糊付け処理では必須であった製織後の糊抜き処理が不要であるため、繊維および繊維製品の製造コストの削減が可能であり、しかも従来の方法では糊抜き処理が不十分であった場合に生じる黴発生の問題が生じないため、商品クレームが生じない品質の高い繊維製品を安定して提供することができる。また繊維および繊維製品に、キトサン分解物が有する抗菌作用や柔軟作用に基づいて、抗菌性および柔軟性といった機能を付与することができるため、衛生的で高付加価値の繊維および繊維製品を提供することができる。
(1)繊維の加工処理方法、およびそれによって得られる繊維
織布は、通常、糸繰り,撚糸,糊付けおよび整経等の処理を有する製織準備工程、並びに当該製織準備工程で得られた繊維を織布に織りあげていく製織工程を経て製造される。
本発明が提供する繊維の加工処理方法は、上記の製織準備工程における糊付けを(従来の澱粉糊を使用した糊付けに代えて)、繊維にキトサン分解物含有溶液を含浸させることによって行うことを特徴とするものである。
本発明の方法が対象とする繊維は、綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維;ナイロンなどのポリアミド系合成繊維、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系合成繊維、ビニロンなどのポリビニルアルコール系合成繊維、ポリアクリロニトリルなどのアクリル系合成繊維、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン系合成繊維、ポリウレタンなどのポリウレタン系合成繊維などの合成繊維;レーヨン、ポリノジック、キュプラ、リヨセル、アセテートなどの再生繊維;アセテート、トリアセテートおよびポリミックスなどの半合成繊維;ガラス繊維や炭素繊維などの無機質繊維などであり、繊維の種類に特に制限されるものではない。好ましくは綿、麻、絹、羊毛などの天然繊維であり、より好ましくは綿や麻などの植物性の天然繊維である。
かかる繊維は、本発明による糊付け処理を行うまえに、予め精練処理または漂白処理を行っておくことが好ましい。
本発明の処理に使用するキトサン分解物は、キトサンの加水分解物であって、分子量が100,000〜100の範囲、より好ましくは分子量70,000〜100の範囲、さらに好ましくは分子量50,000〜100の範囲にある成分である。
当該キトサン分解物は、キトサンを、キトサナーゼ(EC3.2.1.132)およびキチナーゼ(EC3.2.1.14)から選択される少なくとも1つの酵素で加水分解した後、分画分子量100,000、好ましくは70,000、より好ましくは50,000を有する限外濾過膜を用いて、限外濾過または透析することによって取得することができる。なお、当該透析は、例えば電気透析装置を用いて行うこともできる。
キトサナーゼおよびキチナーゼは、少なくとも基質キトサンのGlcN-GlcN結合を切断する作用(GlcN-GlcN結合切断作用)を有するものであればよく、他の作用として、基質キトサンのGlcNac-GlcN結合を切断する作用(GlcNac-GlcN結合切断作用)および/または基質キトサンのGlcN-GlcNac結合を切断する作用(GlcN-GlcNac結合切断作用)を有するものであってもよい。キトサナーゼは、かかるGlcN-GlcN結合切断作用を有するものであれば、その由来を特に制限するものではない。例えば、Burkholderia gladioliなどの土壌菌由来、Bacillus subtilisなどのバチルス属由来、Fusarium solaniやFusarium solani f. robiniaeなどの糸状菌由来、Aspergillus oryzaeなどの麹菌由来、Streptomycesなどの放線菌由来のものを、制限なく使用することができる。なお、本発明で使用されるキトサナーゼは、少なくとも上記作用を有する酵素であればよく、他の酵素作用を同時に備えるものであってもよい。
キトサン分解物は、上記するようにキトサンを酵素処理した後に、限外濾過または透析することによって調製することもできるが、例えば、電気透析酵素反応装置を用いた電気透析酵素反応によって、酵素処理と限外濾過または透析処理とを同時に行って調製することもできる。
以下、キトサン分解物の調製に使用される電気透析酵素反応装置の原理を、図1を参照しながら説明する。なお、図1は電気透析酵素反応装置の一例であり、キトサン分解物の調製に使用される装置は当該装置に限定されるものではない。
電気透析酵素反応装置は、酵素反応を行うとともに、当該反応で得られた反応生成物を分別取得する装置である。当該装置は、酵素と基質を含む反応溶液を入れる反応槽、当該反応槽中の反応溶液に電圧を印加する手段、酵素反応によって基質から生成した反応生成物を基質と分別し、さらに反応生成物を、正電荷を有する生成物および/または負電荷を有する生成物とに分別する手段を有している。なお、本発明が対象とするキトサン分解物は正電荷を有しているため、本発明では反応生成物から正電荷を有する生成物を分別する手段だけを有する電気透析酵素反応装置であってもよい。
かかる電気透析酵素反応装置は、具体的には図1に示すように、電気透析部において2つの反応槽、2つの分離槽、当該反応槽と分離槽を間において2つの電極槽〔電極槽(−極)と電極槽(+極)〕を有する。ここで、分離槽は、正電荷を有する反応生成物(キトサン分解物)を基質から分別して収容する分離槽であり、反応槽と分離槽は交互に配置される。そして反応槽(+極)と分離槽(−極)は限外濾過膜(UF)で仕切られ、反応槽(−極)と分離槽(+極)は透析膜(ED)で仕切られている。また、分離槽(−極)、反応槽(+極)と電極槽は透析膜6で仕切られている。反応槽、分離槽、電極槽中の溶液はポンプ11により恒温槽(water bath)13に送られ一定の温度に保たれる。
反応槽には、酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)とその基質(キトサン)を含む反応溶液を入れる。当該反応溶液中で基質(キトサン)と酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)とが反応して反応生成物(キトサン分解物)が生じる。
反応溶液としては、pHを安定させるために、グリシン緩衝液、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、ホウ酸緩衝液等の各種緩衝液を用いることが好ましい。緩衝液の濃度は通常0.001〜2Mの範囲で用いられる。好ましくは0.05〜1M、より好ましくは0.05〜0.1Mの範囲である。反応温度及び反応pHは酵素反応が起こる温度及びpHであれば特に限定されないが、用いる酵素の最適温度及び最適pHに応じて適宜設定することが望ましい。具体的には、反応温度は5〜95℃の範囲から適宜選択されるが、通常10〜60℃の範囲、好ましくは20〜50℃の範囲、より好ましくは30〜40℃の範囲である。
また、pHは通常pH2〜10の範囲、好ましくはpH3〜8の範囲、より好ましくはpH4.5〜6の範囲である。
また、反応が促進されるように、スターラー等の撹拌装置を使用することもできる。撹拌するときの速度は、10~2000rpm、好ましくは10~100rpmが例示できる。すなわち、反応槽内の反応溶液は、適宜反応条件等によって、スターラーバー(Stirring bar)およびスターラー(Stirrer)などの撹拌装置を用いて撹拌することもでき、またヒーターやインキュベータ等の恒温装置を用いて酵素反応に応じて所定の温度に一定に保つこともできる。なお、図1に示す装置は、恒温装置として恒温槽13を用いて、反応槽、分離槽および電極槽中の溶液を保温槽(反応液)14,(分離液)15,(電極液)16にポンプ11で循環させることにより、反応槽、分離槽および電極槽中の溶液を所定の温度に保つように構成されている。
分離槽は、酵素反応によって基質(キトサン)から生成した反応生成物(キトサン分解物)を、基質(キトサン)から分別して収容する部位である。
当該限外濾過膜としては、反応槽から酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)およびその基質(キトサン)が透過せず、酵素反応によって生じた反応生成物(キトサン分解物)が透過して分離槽内に移入するような分画分子量、具体的には分子量が100,000〜100の範囲、より好ましくは分子量70,000〜100の範囲、さらに好ましくは分子量50,000〜100の範囲のものを使用することができる。
なお、上記条件を満たすものであれば、限外濾過膜の種類は特に制限されるものではない。また、限外濾過膜には平膜型、多段平膜型、中空糸型等のタイプがあるが、いずれの型式も使用することができる。
分離槽は、内部がさらに1またはそれ以上の限外濾過膜で仕切られていてもよい。その結果、反応槽の一方の側または両側に2以上の部屋をもつ分離槽が形成されてなる格好となる。この場合、分離槽を仕切る限外濾過膜は、反応槽から電極槽(−極)にむけて順次孔径が小さくなるように異なる分画分子量を有するものであることが好ましく、これにより、反応生成物(キトサン分解物)を分子量に応じて分離槽内の各部屋に分別して収容することができる。
ここで透析膜としては、酵素反応に使用する酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)、基質(キトサン)、及び酵素反応によって生じる反応生成物(キトサン分解物)が通過せず、且つ電流が流れるものを挙げることができる。例えば、かかる条件を満たすイオン交換膜、逆浸透膜、限外濾過膜等を例示することができる。具体的には、イオン交換膜であれば、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール等の多種ポリマー;また逆浸透膜であれば、ポリアミド等;また、限外ろ過膜であればセルロース、ポリエーテルスルホン等の多種ポリマーを例示することができる。なお、透析膜の排除限界は、分子量100〜10,000、好ましくは100〜1,000、より好ましくは100〜200を挙げることができる。
分離槽(−極)と電極槽(−極)との間に上記透析膜を設けることにより、分離槽(−極)に分別収容された反応生成物(キトサン分解物)を電極(Electrode)と遮断することができ、その結果、反応生成物(キトサン分解物)が電極によって直接悪影響を受けることを避けることができる。また、反応槽と電極槽(+極)との間にも同様に上記透析膜を設けることにより、基質(キトサン)と酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)を電極と遮断することができ、その結果、これらの成分が電極によって直接悪影響を受けることを避けることができる。
なお、電圧印加によって、反応液中の塩類が限外濾過膜および透析膜を通過して電極槽に移動する。このため、電極槽内の溶液は、別途設けた緩衝液槽16中の溶液と例えばポンプ11を利用して循環できるようにしておくことができ、こうすることで電極槽の溶液の塩濃度または温度、ひいては分離槽および反応槽の溶液の塩濃度や温度を一定に維持することができる。
また各電極槽内には、反応溶液に電圧を印加する手段として電極が備えられており、電圧の印加によって反応溶液中に電流が流れるようになっている。電極は導電性のあるものであればよく、公知のものが使用でき、特に限定はされないが、金、白金、銀、銅、鉄、アルミニウム、チタン、ニッケル、亜鉛、すず等の金属類;白金チタン等の二種以上の金属からなる合金あるいは炭素等が挙げられる。好ましくは白金チタンを挙げることができる。
電圧を印加する方法としては、電圧を印加することのできるいかなる方法も用いることができる。例えば、簡便には電気泳動用や電気化学測定用の定電流・定電圧装置、またはパルスジェネレータ、ファンクションシンセサイザ等の信号発生器を用いる方法を挙げることができる。なお、出力波形は特に制限されず、正弦波または方形波などのいずれであってもよい。反応溶液に加える電圧や電流は、酵素が不可逆的に変性しない範囲で有効であり、電流にして通常0〜5A、好ましくは0〜1A、より好ましくは0〜0.5Aであり、電圧にして通常0〜500V、好ましくは0〜200V,より好ましくは0〜100Vである。但し、電流が0Aであるとき電圧は0Vではなく、電圧が0Vであるとき電流が0Aではない。
より具体的には、電気透析酵素反応装置の反応槽、電極槽((−)極、(+)極)および分離槽に、0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜1重量%濃度の緩衝液(pH3〜10)を充填し、反応槽に0.1〜3重量%、好ましくは0.1〜1重量%となるように基質(キトサン)を、また0.1〜5U/ml、好ましくは0.5〜3U/mlとなるようにキトサナーゼまたは/およびキチナーゼを添加し、1〜100V、0.01〜0.5Aの条件で電圧を印加した状態で、加水分解反応を開始する。そうすると、反応槽で酵素反応して加水分解されたキトサンの分解生成物のうち、正の電荷を有するキトサン分解物は反応槽から−極側の分離槽に移動する。移動したキトサン分解物は、ポンプ11により、保温槽(分離液)15へ運ばれ、分離槽、保温槽(分離液)15に自動的に所望のキトサン分解物が蓄積(濃縮)されることになる。
斯くして、かかる装置によって、キトサンと酵素(キトサナーゼまたは/およびキチナーゼ)との反応によってキトサン分解物が生成されるのと同時に、その等電点または分子量に応じて、分離槽、保温槽(分離液)15から所望のキトサン分解物を分別取得することができる。分離槽に分別蓄積されたキトサン分解物は、当該分離槽から取り出して、さらに精製処理に供してもよい。
なお、電気透析酵素反応装置として、図1に示す装置に代えて図2に示す装置を用いることもできる。図2中の符号はいずれも図1で示す符号に一致する。
繊維の処理に使用するキトサン分解物含有溶液は、上記のキトサン分解物を溶解して均一溶液を形成するものであればよい。
キトサン分解物を溶解させる溶媒としては、好適には水を挙げることができる。セルロースは酸性に弱いため、好ましくは中性からアルカリのpH領域にある水を用いることができる。
キトサン分解物含有溶液に含まれるキトサン分解物の割合としては、特に制限されないが、キトサン分解物の総濃度として、通常20〜0.01重量%、好ましくは10〜0.01重量%、より好ましくは5〜0.01重量%を挙げることができる。
キトサン分解物含有溶液には、他成分として平滑剤を配合してもよい。ここで平滑剤とは、繊維に表面平滑性と柔軟性を付与するための成分である。平滑剤としては、かかる作用を有するものであれば特に制限されないが、例えば、オリーブ油、ツバキ油、米油、ひまわり油、菜種油等の植物油;シリコンオイル;パラフィンワックスなどの合成ワックスを挙げることができる。平滑剤は、キトサン分解物含有溶液中に、通常2〜0.01重量%、好ましくは1〜0.1重量%の範囲で配合することができる。
さらに上記平滑剤を分散するために、さらに分散剤を配合することもできる。分散剤としては、平滑剤を分散する作用を有するものであれば特に制限されないが、例えば、ショ糖脂肪酸エステル等、食品分野で分散剤(食品添加剤)として使用される成分を広く用いることができる。分散剤は、キトサン分解物含有溶液中に、通常5〜0.0001重量%、好ましくは1〜0.001重量%の範囲で配合することができる。
キトサン分解物含有溶液を繊維に含浸させる方法は、キトサン分解物含有溶液が繊維の内部まで十分に浸透し浸潤する方法であれば特に制限されない。例えば、繊維にキトサン分解物含有溶液を塗布または噴霧する方法であってもよいが、好ましくはキトサン分解物含有溶液に繊維を浸漬する方法を挙げることができる。より具体的には、糊付け処理する対象の繊維を巻いた木管(チーズ)をそのままキトサン酸溶液に浸漬する方法を例示することができる(チーズ糊付け)。加水分解前のキトサンを用いたチーズ糊付け処理によると、キトサンがチーズ表面(糸束表面)だけに付着して、繊維内部にまで浸透させることができないのに対して、キトサン分解物を用いた本発明の方法によれば、かかるチーズ糊付け処理によってもキトサン分解物を繊維内部にまで浸透させることがことができ、効率的に糊付けすることができる。
かかるチーズ糊付けは、つぼ糊付け式またはローラ糊付け式のいずれ方式でも行うことができるが、簡便にはチーズ加工機を用いて行うことができる。糊付け温度は5〜120℃の範囲から適宜選択されるが、通常10〜110℃の範囲、好ましくは20〜100℃の範囲、より好ましくは30〜90℃の範囲である。また、pHは通常pH2〜10の範囲、好ましくはpH3〜10の範囲、より好ましくはpH4〜10の範囲である。
チーズ加工機を用いた本発明のチーズ糊付けは、制限されないが、通常、タンク内にチーズ状の糸を入れて、キトサン分解物含有溶液を糊液としてタンク内をチーズの外側から内側、内側から外側に循環させることにより行うことができる。次いで処理されたチーズの糸は、ただちに、チーズ内に乾燥空気を強制通風しながら乾燥される。
斯くして、キトサン分解物含有溶液で処理された繊維は、製織に耐えうる十分な強度を備えるとともに、キトサン分解物の抗菌作用に基づいて抗菌性を備えている。
製織には、上記本発明の方法で処理された繊維を、緯糸、経糸およびパイル糸のすべての糸として使用することができるが、製織に際して経糸およびパイル糸に本発明の加工処理繊維を使用することが好ましい。これらの糸は製織後、糊抜き処理をする手間を省くことができる。
製織は、例えばシャットル織機、レピア織機、ジェット織機、グリッパ織機などの織機を用いて定法に従って行うことができる。製織後、縫製などの仕上げ加工を行うことにより、繊維製品を調製することができる。
本発明が対象とする繊維製品としては、上記方法で処理された繊維で製造されるものであれば特に制限されないが、ハンカチ、手ぬぐい、タオルなど:ブラウス、ワンピース、下着、ベビー用品などの衣類や肌着;ふとんカバー、シーツ、枕カバーなどの寝装具;カーテンや座布団カバーなどの装飾品;ガーゼ、マスク、シーツなどの衛生用品などを挙げることができる。好ましくは、タオルやタオル地のハンカチである。
以下、本発明をより詳細に説明するために実施例を例示として挙げる。但し、本発明はかかる実施例に何ら制限されるものではない。なお、下記の実施例において特に言及しない限り、「%」は「重量%」を意味するものとする。
実施例1 キトサン分解物によるチーズ糊付処理(その1)
(1)キトサン分解物の調製
水にキトサン(PSH-80、焼津水産化学工業製、平均分子量約800,000)を、2%になるよう攪拌機により分散させ、これに0.2 M乳酸および8 mM NaOH(1N NaOH 40 ml/5 L水)を加えpH3.2にした。斯くして調製したキトサン水溶液に、Aspergillus niger由来のキトサナーゼ作用を有する酵素(商品名「スミチームSPC」、新日本化学工業製)0.01%を加え、50℃で20時間反応させた。反応後、反応液から1 mlを採取し、下記の条件のHPLCに供して、生成したキトサン分解物を分析した。
カラム : Shodex Ohpak SB-804 HG (8.0 mm×300 mm)
恒温槽 : 40℃
注入量 : 20 μl
移動槽 : 0.2 M酢酸+酢酸ナトリウム溶液(pH5.3)
流速 : 0.7 ml/min。
生成したキトサン分解物のHPLCクロマトグラムを図3に示す。キトサン分解物は保持時間12.69分と13.65分付近にピークを有しており、この結果からキトサン分解物の分子量は数百〜50,000の範囲にあることが確認された。
(2)チーズ加工機による糊付け
上記で調製したキトサン分解物(最終濃度0.05、0.1および0.3%)、平滑剤として0.2%のオリーブ油、および分散剤として0.01%ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステル、三菱化学工業製)を含有する水溶液を調製し、これを糊液として、高温高圧チーズ加工機(HUHT-250/550 HISAKA製)のタンク(浴槽)に充填した。チーズ状に巻き取った16/1及び24/1単綿糸を、高温高圧チーズ加工機のタンクに供して糊付けを行った〔糊付け温度90℃、糊付け時間30分、浴比 1:20(20 L)〕。糊付け後、65分脱水、乾燥、調湿を行い、繊維を調製した。
(3)加工処理繊維の物性評価
(2)で調製した繊維を恒温恒湿室(20℃、65%)に一晩放置した後、物性(動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度)を測定した。
(a) 動摩擦係数(μ)
糸用摩擦係数試験機(商品名「アトリフィルII」、MESDANLAB)を用いて、JIS L1095の試験法に従って、繊維の動摩擦係数(μ)を求めた。なお、「動摩擦係数」は糸表面の滑りやすさを評価する指標である。
(b)抱合力(回)
摩擦盤回転速度80rpm、付加重量120gの条件で、抱合力試験機(蛭田理研製)を用いて、当該試験機の規格に従って糸が切れるまでの回数を調べた。なお、「抱合力」は糸繊維の結束力を評価する指標である。
(c)引張り強度(cN)および伸度(%)
自動引張試験機(商品名「USTER TENSORAPID4-C」、ウスターテクノロジーズ製)を用いて、JIS L1095の試験法に従って、糸の引張り強度(cN)と伸度(%)を調べた。なお、「引張り強度」は文字通りどの程度の重さに耐えられるかの糸の強度を評価する指標であり、また「伸度」は糸の伸びを評価する指標である。糸に全く伸びがないと織機で織るときに余裕がなくなり切れやすくなる。
キトサン分解物を用いてチーズ糊付した16/1単糸について測定した物性を表1に示す。なお、表1には対照試験として、本発明のキトサン分解物での処理に代えて、精練漂白加工した綿糸16/1単糸を合成ワックスで処理した糸について同様に、動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度を測定した結果を示す(オイリング加工(16/1))。本発明の加工処理繊維がこれと同等の物性を示していれば、タオル織りの緯糸およびパイル糸として使用することができる。
Figure 2008138338
0.05〜0.3%の割合でキトサン分解物を含む水溶液を用いたチーズ糊付けによって、タオル製織(パイル糸、緯糸)に耐えうる動摩擦係数、抱合力、引張り強度、伸度を有していた。但し、0.3%のキトサン分解物を用いた場合にはチーズ綿糸にキトサン由来の着色が見られた。
実施例2 キトサン分解物によるチーズ糊付処理(その2)
(1)チーズ加工機による糊付け
実施例1で調製したキトサン分解物(最終濃度0.2%、0.3%)、平滑剤としてオリーブ油(0.01%、0.025%、0.05%)、および分散剤としてショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステル、三菱化学工業製)(0.0005%、0.002%、0.005%)を含有する水溶液を調製し、これを糊液として、高温高圧チーズ加工機(HUHT-250/550 HISAKA製)のタンク(浴槽)に充填した。チーズ状に巻き取った24/1単綿糸を、高温高圧チーズ加工機のタンクに供して糊付けを行った〔糊付け温度90℃、糊付け時間30分、浴比 1:20(20 L)〕。糊付け後、65分脱水、乾燥、調湿を行い、繊維を調製した。
(2)加工処理繊維の物性評価
(1)で調製した繊維を恒温恒湿室(20℃、65%)に一晩放置した後、実施例1と同じ方法で物性(動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度)を測定した。
結果を表2に示す。表2には、実施例1と同様に、対照試験として、本発明のキトサン分解物含有溶液での処理に代えて、精練漂白加工した綿糸16/1単糸を合成ワックスで処理した糸について同様に、動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度を測定した結果を示す(オイリング加工(16/1))。
Figure 2008138338
0.2%および0.3%キトサン分解物の水溶液を用いることにより抱合力、引張り強度、および伸度の値がタオル製織に耐えうる数値を有していた。0.01%オリーブ油では摩擦係数0.301と比較的高かったのに比べて、0.025%オリーブ油では摩擦係数0.220、抱合力5と、タオル緯糸、パイル糸に十分使用できる物性を示していた。但し、0.3%キトサン分解物では、16/1単糸と同様にチーズ綿糸にキトサン由来の着色が見られた。
実施例3 キトサン分解物によるチーズ糊付処理(その3)
(1)キトサン分解物の調製
キトサン7B(フナコシ(株)製)の2% (w/v) 水溶液を用いて、酵素分解および電気透析を行った。使用した電気透析装置(丸形電気透析装置、ユアサアイオニクス(株)製)の概略図を図1に示す。酵素分解には、Bacillus pumilsBN262由来のキトサナーゼ(和光純薬工業(株))を用いた。
電気透析装置(図1)の反応槽、分離槽、及び電解槽のそれぞれに1000 mlの0.1 mol/l 酢酸緩衝液(pH 5.4)を充填した。反応槽には、さらに上記酵素(キトサナーゼ)、ならびに上記キトサンの2% (w/v)水溶液をキトサン濃度が0.5% (w/v)となるように添加し、反応温度35℃、撹拌速度500 rpmに設定して反応させ、同時に電気透析による分離を行った。限外濾過膜 P0200 (アドバンテック、分画分子量20,000)と逆浸透複合膜 NTR-7450(日東電工(株))を使用し、15 V定電圧で20時間、電気透析と酵素反応を同時に行った。
電気透析後、分離槽からキトサン分解物溶液を回収した。回収したキトサン分解物50 mgを水10 mlに溶解し、さらにHPLC溶離液(移動相)で10倍希釈した試料を、下記の条件のHPLCに供して、生成したキトサン分解物を分析した。
カラム : Shodex Ohpak SB-804 HG (8.0 mm×300 mm)
恒温槽 : 40℃
注入量 : 20 μl
移動相 : 0.2 M酢酸+酢酸ナトリウム溶液(pH5.3)
流速 : 0.7 ml/min。
結果を図4に示す。キトサン分解物のピークは、保持時間14.05分付近にあり、このことからキトサン分解物は、主として分子量約5,000であることが確認された。
(2)チーズ加工機による糊付け
(1)で調製したキトサン分解物(最終濃度:0.05%、0.1%、0.3%)、平滑剤として0.2%オリーブ油、および分散剤として0.01%ショ糖脂肪酸エステル(リョートーシュガーエステル、三菱化学工業製)を含有する水溶液を調製し、これを糊液として、高温高圧チーズ加工機(HUHT-250/550 HISAKA製)のタンク(浴槽)に充填した。チーズ状に巻き取った16/1単綿糸を、高温高圧チーズ加工機のタンクに供して糊付けを行った〔糊付け温度90℃、糊付け時間30分、浴比 1:20(20 L)〕。糊付け後、65分脱水、乾燥、調湿を行い、繊維を調製した。
(3)加工処理繊維の物性評価
(2)で調製した繊維を恒温恒湿室(20℃、65%)に一晩放置した後、実施例1と同じ方法で物性(動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度)を測定した。
結果を表3に示す。表3には、実施例1と同様に、対照試験として、本発明のキトサン分解物含有溶液での処理に代えて、精練漂白加工した綿糸16/1単糸を合成ワックスで処理した糸について同様に、動摩擦係数、抱合力、引張り強度および伸度を測定した結果を示す(オイリング加工(16/1))。
Figure 2008138338
キトサン分解物0.05〜0.3%において、既存法のオイリング加工によって得られた物性と同等またはそれ以上の物性(動摩擦係数、抱合力、引張り強度、伸度)を有しており、これらの繊維は、タオル製織に耐えることが確認できた。
(4)タオルの製織
上記(2)で加工処理した繊維を用いて、下記表4の条件でタオルを製織した。
Figure 2008138338
実験例1 キトサン分解物の抗菌作用
上記実施例3(1)で調製したキトサン分解物の抗菌作用を評価した。
具体的には、実施例3(1)において電気透析後、分離槽中の溶液をエタノール最終濃度70容量%の条件でエタノール処理して、沈殿した残渣(エタノール沈殿物)を回収した。
斯くして酵素分解電気透析を行いて得られた試料(エタノール沈殿物:ppt)を、高圧蒸気滅菌したリン酸緩衝生理食塩水PBS (pH7.1: 0.8% NaCl, 0.02% KCl, 0.29% Na2HPO4・12H2O, 0.02% KH2PO4) に25、50、100 mg/ml となるように溶解した(試料溶液)。黄色ブドウ球菌(S.aureus JCM 2151)を普通ブイヨン培地(0.5% Beef extract、1% Pepton、0.3% NaCl)で37℃、24時間、カンジダ(C. albicans)をサブロー培地(Pepton 10g, Glucose 40g/L, pH5.9)で27℃24時間培養した。培養液をPBSで、カンジダ(C. albicans)を10-4に希釈、黄色ブドウ球菌(S. aureus)は 10-3に希釈した。各試料溶液 100μl(ppt:2.5mg、5mg、10mg含有)に、培養液の希釈液1000μlを加え、37℃、27℃で振とう培養し、一定時間ごとに菌の増殖の程度を、590 nm の吸光度で測定した。
エタノール沈殿物の黄色ブドウ球菌(S. aureus)およびカンジダ(C. albicans)に対する抗菌作用を図5(A,B)に、エタノール上清の黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対する抗菌作用を図6に示す。この結果から、キトサン分解物に、抗菌作用があることが確認された。
キトサン分解物の調製に用いる電気透析酵素反応装置の概略図の一例である。 キトサン分解物の調製に用いる電気透析酵素反応装置の概略図の他の例である。 実施例1において得られたキトサン分解物のHPLCクロマトグラムである。 実施例3において電気透析酵素反応装置を用いて調製したキサンタン分解物のHPLCクロマトグラムである。 キトサン分解物(エタノール沈殿物:ppt)の黄色ブドウ球菌(S. aureus)(図A)およびカンジダ(C. albican)(図B)に対する抗菌作用を、菌増殖の点から評価した図である。 キトサン分解物(エタノール沈殿の上清)の黄色ブドウ球菌(S. aureus)に対する抗菌作用を、菌増殖の点から評価した図である。
符号の説明
1 電気透析部
2 反応槽
3 分離槽
4 電極槽
5 限外ろ過膜
6 透析膜
7 スターラー
8 スターラーバー
9 電極
10 電源
11 ポンプ
12 温度計
13 恒温槽
14 保温槽(反応液)
15 保温槽(分離液)
16 保温槽(緩衝液)

Claims (9)

  1. 製織準備工程において、繊維にキトサン分解物含有溶液を含浸させることによって糊付けする工程を有する、繊維の加工処理方法。
  2. 繊維へのキトサン分解物含有溶液の含浸処理が、チーズ状に巻き取った状態の繊維をキトサン分解物含有溶液に浸漬することによって行うものである、請求項1記載の繊維の加工処理方法。
  3. 上記キトサン分解物が、キトサンをキトサナーゼおよびキチナーゼから選択される少なくとも1種の酵素で処理した後の分子量50,000〜100の成分である請求項1または2に記載する繊維の加工処理方法。
  4. 上記キトサン分解物が、電気透析酵素反応によって調製されたものである請求項3に記載するの繊維の加工処理方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載する方法で製造された繊維。
  6. 請求項5に記載する繊維を用いて製織する工程を有する、繊維製品の製造方法。
  7. 請求項5に記載する繊維を用いて製織した後、糊抜きをすることなく縫製仕上げ処理することを特徴とする、請求項6に記載する繊維製品の製造方法。
  8. 請求項6または7に記載する方法で製造された繊維製品。
  9. 繊維製品がタオルである、請求項8に記載する繊維製品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012503104A (ja) * 2008-09-22 2012-02-02 レンツィング アクチェンゲゼルシャフト セルロース成形体の処理方法
CN101736583B (zh) * 2009-12-18 2012-07-25 东华大学 生物酶法改性甲壳素浆料的制备方法
JP2020026584A (ja) * 2018-08-10 2020-02-20 祐宏 甚野 擬麻糸の製造方法

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