JP2008137332A - インキ制御装置並びに印刷機及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インキ制御装置並びに印刷機及び印刷方法において、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ると共に作業者にかかる負担を軽減可能とする。
【解決手段】印刷物の絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる相対位置適合パネルを有する色見台を設けると共に、インキキーゾーン表示画面31と色調整量表示画面32と色調整量操作画面33を有する操作装置21を設け、相対位置適合パネルにより印刷物の絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させ、インキキーゾーン表示画面31を用いて色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択し、色調整量操作画面33を用いて色調整を行う指示値を入力すると、演算装置がインキキーゾーンごとのインキキー開度を自動的に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷幅方向に区画された複数のインキ領域ごとにインキ供給量を調整可能なインキ制御装置、並びにこのインキ制御装置を有する印刷機及び印刷方法に関する。
一般的なオフセット印刷機では、印刷シートの搬送経路に沿って4つのインキ色、つまり、藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(yellow)、墨(Black)ごとの印刷ユニットが配置されており、各印刷ユニットは、インキキー式のインキ供給装置を有している。このインキ供給装置では、インキキーのインキ元ローラに対する隙間量(インキキー開度)によりインキ供給量を調整することができる。従って、各インキキーにより供給量を調整されたインキは、インキローラ群を介して版胴の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴を介して絵柄として印刷シートに転写される。
このように構成されたオフセット印刷機のインキ供給装置では、印刷ユニットごとに印刷幅方向に沿って複数配列された複数のインキキーを有しており、印刷用紙の幅方向に区画された複数のインキ領域(インキキーゾーン)単位でインキ供給量を調整可能となっている。従って、印刷機の色調整は、オペレータの意図による色調整をプロセス色に分解した上で変化量を設定し、これを絵柄の面積率、インキ元ローラの回転数、印刷応答性など種々の要因を考慮してインキキー開度に変換するといった非常に高度なスキルが要求される。
図20は、上述したような印刷機におけるインキ制御装置のインキ供給量制御のフローチャートである。この図20に示すように、ステップS001にて、印刷準備が完了すると、ステップS002にて、試し刷りを行う。そして、ステップS003にて、オペレータが試し刷りされた印刷物を目視し、色調整が必要かどうかを判断する。ここで、色調整が不要であると判断すれば、ステップS011にて、本刷りを実施する一方、色調整が必要であると判断すれば、ステップS004以降で色調整作業を行う。
即ち、ステップS004にて、オペレータが試し刷りされた印刷物に対して、色調整が必要なインキキーゾーンごとに色分解を行い、藍(c)、紅(m)、黄(y)、墨(k)のインキ増減量を設定する。ステップS005では、各インキキーゾーンの画線率考慮し、ステップS006にて、各インキキーゾーンごとのインキキーの開度調整量を設定する。そして、ステップS007〜S010にて、各インキキーを操作してインキキーの開度を調整する。その後、ステップS002に戻って、再度、試し刷りを行い、ステップS003にて、オペレータが試し刷りされた印刷物を目視し、色調整が必要かどうかを判断する。この繰り返し作業により画像の色調整を行ってオペレータの所望の色とする。
なお、このような印刷機のインキ制御装置の他の例としては、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
特開2000−085107号公報 特開2004−034375号公報
ところが、4つの印刷ユニットごとに、印刷用紙の幅方向に区画された複数のインキキーゾーン単位でインキ供給量を調整可能な複数のインキキーを有するインキ供給装置では、1つの印刷ユニットで、例えば、30個のインキキーを有していた場合、4つの印刷ユニットでは120個のインキキーが存在することとなり、オペレータがこの120個のインキキーを操作して色調整することは煩雑な作業となる。その上、画像の色調整を行うためのインキキーの操作は、上述したように、絵柄の面積率、インキ元ローラの回転数、印刷応答性など種々の要因を考慮する必要から、非常に高度なスキルが要求されるものであり、オペレータに大きな作業負荷が発生してしまうという問題がある。
なお、上述した特許文献1に記載されたインキ供給量設定装置では、複数のインキ供給装置に対応して個別設定スイッチを設け、右揃えモードにて、一つの個別設定スイッチにより設定値が入力されると、その右側の個別設定スイッチの値も連動して設定されるようにしている。この場合、複数の個別設定スイッチの操作時間は短縮されるものの、色調整するときには、全ての個別設定スイッチを操作する必要があり、色調整作業時の煩雑さを解消することができず、また、オペレータの作業負荷も解消することができない。
また、特許文献2に記載された印刷装置では、タッチパネル方式のコントロールパネルにおける表示画面上に各インキキーの開度を調整するためのキー操作スイッチを表示し、切替スイッチを操作すると、キー操作スイッチと印刷を実行している印刷物の絵柄を同時に表示しているものの、オペレータが多数のインキキーを操作して印刷物の絵柄の色調整をすることとなり、煩雑な作業となってしまう。
本発明は上述した課題を解決するものであり、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ると共に作業者にかかる負担を軽減可能としたインキ制御装置並びに印刷機及び印刷方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明のインキ制御装置は、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、該相対位置適合手段により相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、該色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、該色調整量設定手段により設定された色調整量に基づいて前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2の発明のインキ制御装置では、前記色調整用インキ領域選択手段は、相対位置が適合した絵柄における色調整を行う複数のインキ領域を選択し、前記色調整量設定手段は、前記色調整用インキ領域選択手段により選択された複数のインキ領域の色調整量を入力される一つの指示値に基づいて設定することを特徴としている。
請求項3の発明のインキ制御装置では、前記色調整量設定手段は、前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を、指示値と、画線率と、インキ元ローラの回転数に基づいてインキ領域ごとに設定することを特徴としている。
請求項4の発明のインキ制御装置では、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台と、複数のインキ領域を表示するインキ領域表示手段とを設け、前記相対位置適合手段は、前記色見台に印刷物における印刷方向に直行する方向に並設されると共に前記インキ領域表示手段により表示された複数のインキ領域の区画方向に沿って並設される複数の位置適合マークを有し、前記色調整用インキ領域選択手段は、複数の位置適合マークを用いて前記インキ領域表示手段により表示された色調整を行うインキ領域を選択することを特徴としている。
請求項5の発明のインキ制御装置では、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、前記相対位置適合手段は、印刷物の印刷方向に直行する方向に沿って前記色見台に並設される複数の位置適合マークを有し、前記色調整用インキ領域選択手段は、複数の位置適合マークに対応した複数の選択スイッチを有し、該複数の選択スイッチを用いて色調整を行うインキ領域を選択することを特徴としている。
請求項6の発明のインキ制御装置では、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、前記色調整用インキ領域選択手段は、前記色見台に載置された印刷物上を移動して色調整を行うインキ領域を選択する領域選択部材を有し、前記相対位置適合手段は、印刷物上を移動する前記領域選択部材の位置を検出する位置検出センサを有し、該位置検出センサが検出した前記領域選択部材の位置を複数のインキ領域に適合させることを特徴としている。
請求項7の発明のインキ制御装置では、絵柄が印刷された印刷物の画像を取り込む画像取込手段を設け、前記相対位置適合手段は、前記画像取込手段が取り込んだ画像を拡大または縮小することで予め設定された用紙サイズに適合させ、インキキー領域を割り付けることを特徴としている。
請求項8の発明の印刷機は、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、該相対位置適合手段により相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、該色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、該色調整量設定手段により設定された色調整量に基づいて前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段と、該インキ供給量変更手段により変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整可能なインキ供給手段とを備えたことを特徴とするものである。
請求項9の発明の印刷方法は、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、選択されたインキ領域の色調整量を設定し、設定された色調整量に基づいてインキ領域におけるインキ供給量を変更し、変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整することを特徴とするものである。
請求項1の発明のインキ制御装置によれば、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、設定された色調整量に基づいて選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段とを設けたので、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、この相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、この選択されたインキ領域に対して色調整量を指示すると、そのインキ領域におけるインキ成分ごとの調整量が自動的に設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキ領域ごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
請求項2の発明のインキ制御装置によれば、色調整用インキ領域選択手段は、相対位置が適合した絵柄における色調整を行う複数のインキ領域を選択し、色調整量設定手段は、色調整用インキ領域選択手段により選択された複数のインキ領域の色調整量を入力される一つの指示値に基づいて設定するので、選択した複数のインキ領域に対して、印刷絵柄に対応する画像と一つの指示値に基づいてインキ領域ごとに異なる色調整量が設定されることとなり、複数のインキ領域のインキ供給量を容易に、且つ、短時間で調整することができ、作業性を向上することができる。
請求項3の発明のインキ制御装置によれば、色調整量設定手段は、選択されたインキ領域の色調整量を、指示値と、画線率と、インキ元ローラの回転数に基づいてインキ領域ごとに設定するので、画線率の異なる各インキ領域のインキ供給量を容易に、且つ、短時間で簡単に調整することができ、作業性を向上することができる。
請求項4の発明のインキ制御装置によれば、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台と、複数のインキ領域を表示するインキ領域表示手段を設け、相対位置適合手段は、色見台に印刷物における印刷方向に直行する方向に並設されると共にインキ領域表示手段により表示された複数のインキ領域の区画方向に沿って並設される複数の位置適合マークを有し、色調整用インキ領域選択手段は、この複数の位置適合マークを用いてインキ領域表示手段により表示された色調整を行うインキ領域を選択するので、複数の位置適合マークが、印刷物が載置される色見台とインキ領域表示手段により表示される複数のインキ領域に設けられることで、この複数の位置適合マークにより印刷物の絵柄と各インキ領域とを適合することができ、位置適合マークを指示するだけで容易に色調整を行う複数のインキ領域を選択することができる。
請求項5の発明のインキ制御装置によれば、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、相対位置適合手段は、印刷物の印刷方向に直行する方向に沿って色見台に並設される複数の位置適合マークを有し、色調整用インキ領域選択手段は、この複数の位置適合マークに対応した複数の選択スイッチを有し、この複数の選択スイッチを用いて色調整を行うインキ領域を選択するので、印刷物が載置される色見台に複数の位置適合マークが設けられ、この複数の位置適合マークに対応して複数の選択スイッチが設けられることで、この複数の位置適合マークにより印刷物の絵柄と各インキ領域とを適合することができ、選択スイッチを操作するだけで容易に色調整を行う複数のインキ領域を選択することができる。
請求項6の発明のインキ制御装置によれば、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、色調整用インキ領域選択手段は、色見台に載置された印刷物上を移動して色調整を行うインキ領域を選択する領域選択部材を有し、相対位置適合手段は、印刷物上を移動する領域選択部材の位置を検出する位置検出センサを有し、この位置検出センサが検出した領域選択部材の位置を複数のインキ領域に適合させるので、色見台に印刷物上を移動する領域選択部材の位置を検出する位置検出センサが設けせれることで、領域選択部材を印刷物上を移動して色調整を行うインキ領域を選択すると、位置検出センサがこの領域選択部材の位置を検出し、この検出した領域選択部材の位置を複数のインキ領域に適合させることとなり、領域選択部材を移動するだけで容易に色調整を行う複数のインキ領域を選択することができる。
請求項7の発明のインキ制御装置によれば、絵柄が印刷された印刷物の画像を取り込む画像取込手段を設け、相対位置適合手段は、画像取込手段が取り込んだ画像を拡大または縮小することで予め設定された用紙サイズに適合させ、インキキー領域を割り付けるので、印刷画像を容易に取り込むことができる。
請求項8の発明の印刷機によれば、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、設定された色調整量に基づいて選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段と、変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整可能なインキ供給手段を設けたので、
印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、この相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、この選択されたインキ領域に対して色調整量を指示すると、そのインキ領域におけるインキ成分ごとの調整量が自動的に設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキ領域ごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
請求項9の発明の印刷方法によれば、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、選択されたインキ領域の色調整量を設定し、設定された色調整量に基づいてインキ領域におけるインキ供給量を変更し、変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整するようにしたので、印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、この相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、この選択されたインキ領域に対して色調整量を指示すると、そのインキ領域におけるインキ成分ごとの調整量が自動的に設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキ領域ごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るインキ制御装置並びに印刷機及び印刷方法の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図、図2は、実施例1の印刷機における色見台の外観図、図3は、実施例1の印刷機におけるインキ制御装置の外観図、図4は、実施例1の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図、図5は、実施例1の印刷機におけるインキ制御装置のインキキーゾーンごとのインキ供給量制御の処理ブロック図、図6は、画線率に対するインキキー開度変更量を表すグラフ、図7は、実施例1の印刷機におけるインキ制御装置のインキ供給量制御のフローチャート、図8は、実施例1の印刷機が適用されたオフセット印刷機の概略構成図である。
実施例1のインキ制御装置並びに印刷機が適用されたオフセット印刷機において、図8に示すように、印刷シートSの搬送経路に沿って、インキ色としての藍(Cyan)、紅(Magenta)、黄(yellow)、墨(Black)ごとに印刷ユニット101,201,301,401が設置されており、各印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402が設けられている。このインキ供給装置102,202,302,402は、インキ元ローラ103,203,303,403とインキブレード104,204,304,404からなるインキつぼ装置を有し、また、調整ねじによりインキ元ローラ103,203,303,403とインキブレード104,204,304,404との隙間量(インキキー開度)を調整可能なインキキー105,205,305,405を有している。本実施例の場合、インキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に複数併設されており、インキキー105,205,305,405の幅単位のインキ領域、つまり、本実施形態においてはインキキーゾーンごとにインキ供給量の調整をインキキー開度の増減により調整する構成を採用する。なお、インキキーが微細幅に分割されている装置においては、例えば隣接するインキキーをセットにして選択するなど、一つのインキ領域と複数のインキキーゾーンを対応付けてインキ供給量を調整する構成を採用しても良い。
また、印刷シートSの搬送経路を挟んで、上方にブランケット106,206,306,406及び版胴107,207,307,407が配置される一方、圧胴108,208,308,408が配置されている。そして、インキ供給装置102,202,302,402と版胴107,207,307,407との間にインキローラ群109,209,309,409が配置されている。従って、インキ供給装置102,202,302,402のインキキー105,205,305,405により供給量を調整されたインキは、インキローラ群109,209,309,409で適度に練られ、薄膜を形成した後に版胴107,207,307,407の版面に供給され、版面に付着したインキがブランケット胴106,206,306,406を介して絵柄として印刷シートSに転写される。
このように構成された本実施例のオフセット印刷機にて、4つの印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402を有し、対応して設けられたインキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に区画された複数(本実施例では、30ゾーン)のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することができる。そして、本実施例では、試し刷りされた印刷物に対してオペレータが色調整をするとき、色調整のための一つの指示値を入力すると、色調整を行う全てのインキキーゾーン(インキ領域)のインキ成分ごとの増減量を自動的に算出し、印刷標準データ(画像情報)に基づいて設定されたインキ成分ごとの供給量に対して、このインキ成分ごとの増減量を加算してインキ成分ごとのインキ供給量を設定するようにしている。
即ち、本実施例のオフセット印刷機におけるインキ制御装置の装置構成において、図3及び図4に示すように、インキ制御装置11は、第1パラレルパスラインP1を介して印刷ユニット101,201,301,401に接続され、インキキー105,205,305,405の開度を操作する調整ねじを制御するインキキー開度コントローラによるインキキー開度の制御や、インキ元ローラ103,203,303,403の回転量を操作する駆動装置を制御するインキ元ローラ回転コントローラによるインキ元ローラの回転数などの制御が可能となっている。そして、このインキ制御装置11は、インキキーゾーンごとの色調整量を設定してインキ供給量を制御する演算装置12を有しており、この演算装置12には、LANボード13、データベース14、入出力ポート15が接続されている。また、演算装置12は、基準インキ供給量設定部16、インキ増減量設定部17、インキ増減量加算部18、インキ供給量制御部19を有している。この場合、本実施例では、本発明のインキ供給量変更手段が印刷ユニット101,201,301,401のインキキー開度コントローラにより構成される。
このインキ制御装置11は、オペレータから入力される操作情報を遠隔で受け付け演算装置12などにより処理可能とする操作装置21を有している。この操作装置21は、上下2つのタッチパネル21a,21bから構成されている。そして、この操作装置21は、複数のインキキーゾーンをタッチパネル21a,21bに表示する表示機能(インキ領域表示手段)と、表示されたインキキーゾーンに対応してオペレータがタッチパネル21a,21bを指先で選択操作して色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択する色調整部選択機能(色調整用インキ領域選択手段)を有している。
また、インキ制御装置11は、第2パラレルパスラインP2を介してCIP3(Cooperation for Integration of Prepress, Press, Postpress)サーバ22、RIP(Raster Image Processor)23に接続されている。このCIP3サーバ22は、オフセット印刷機のインキ供給量を設定するために、印刷画像の画線率を含んだ印刷標準データとしてのPPF(Print Production Format)データを第2パスラインP2によりインキ制御装置11に出力する。RIP23は、印刷画像データを網点データに置き換えるものであり、この網点データをCIP3サーバ22に渡し、PPFデータを作成する。なお、図3において、演算装置12には、ハブ24が接続され、このハブ24にパラレルパスラインP1,P2が接続されている。
更に、本実施例では、図2に示すように、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台25が設けられている。この色見台25は、印刷物Sを載置可能な作業台26と、この印刷物Sを貼り付け可能な作業パネル27を有しており、この作業台26には、印刷物Sを所定の位置に位置決め載置したときに、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる相対位置適合パネル(相対位置適合手段)28が設けられている。この相対位置適合パネル28は、作業台26に載置された印刷物Sの手前側に左右方向に沿って設けられ、印刷物Sにおける印刷方向(図2にて上下方向)に直行する左右方向に沿って複数の位置適合マークとしてのインキキーゾーン番号(NO,1〜30)が転記されている。従って、この相対位置適合パネル28により印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができる。
ここで、本実施例のオフセット印刷機を操作する操作装置21について詳細に説明する。図1乃至図4に示すように、操作装置21は、指先で画面をタッチすることで操作可能なタッチパネル式のディスプレスであって、複数のインキキーゾーンを表示するインキキーゾーン表示画面31と、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量を行う色調整量操作画面33とを有している。
インキキーゾーン表示画面31は、複数に区画されたインキキーゾーンを表示することができる。この場合、インキ供給装置102,202,302,402の各インキキー105,205,305,405が、印刷幅方向に区画された30個インキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することから、30個のインキキーゾーンに区画する補助線が表示されると共に、インキキーゾーン番号(NO,1〜30)が表示されるようになっている。また、インキキーゾーン表示画面31の側方には、印刷シートの表と裏を選択するシート選択スイッチ34a,34bと、4つのインキ色としての墨(K)、(C)、紅(M)、黄(Y)単独で画像を表示するための色選択スイッチ35が設けられている。
従って、例えば、色見台25の作業台26上に多数の果物をバスケットに入れた絵柄が印刷された印刷物Sが載置され、インキキーゾーン表示画面31に、複数のインキキーゾーンを区画する補助線及びインキキーゾーン番号(NO,1〜30)が表示された状態で、この果物の絵柄にて、ある特定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、色見台25の相対位置適合パネル28を用いて色調整したい果物が存在するインキ領域W(インキキーゾーンNO,7〜14)を把握し、インキキーゾーン表示画面31における色調整したい果物が存在するインキ領域W(インキキーゾーンNO,7〜14)を指先でタッチすることで、色調整を行うインキキーゾーンNO,7〜14を選択することができる。
色調整量表示画面32には、4つのインキ色としての墨(K)、(C)、紅(M)、黄(Y)に対応して、画像のインキキーゾーンごとの色調整量を表示する4つの表示部36,37,38,39が設けられている。この場合、各表示部36,37,38,39における水平線が前回の調整基準値で、今回調整する色調整量の増量が上方に伸びる棒グラフとして表示され、色調整量の減量が下方に伸びる棒グラフとして表示される。また、この色調整量表示画面32の下方には、調整した各インキ色の調整量を0にリセットするリセットスイッチ40が設けられている。なお、色調整量表示画面32でも、インキキーゾーン表示画面31と同様に、色調整を行うインキキーゾーンを選択することができる。
色調整量操作画面33には、4つのインキ色としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)の色調整量(増量または減量)を設定するための8つの調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bが設けられている。また、この色調整量操作画面33上方には、ユニット別スイッチ45が設けられると共に、側方には、送信スイッチ46が設けられている。
従って、インキキーゾーン表示画面31(または、色調整量表示画面32)にて、色調整を行うインキキーゾーンが選択されると、オペレータは、色調整量操作画面33の各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bのいずれかをタッチすることで、各インキ色ごとに色調整の指示値(増減値または減量値)を入力することができる。すると、この各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bの操作に応じて、その指示値、つまり、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で、即ち、インキ成分ごとの色調整量の総量が色調整量表示画面32に表示される。そして、送信スイッチ46を操作することで、この色調整量表示画面32に表示された色調整量の総量、つまり、インキキー開度を一括送信することができる。
本実施例では、上述したように複数のインキキーゾーンを選択し、この選択したインキキーゾーンに対して一括して色調整のための同一の指示値を設定すると、インキキーゾーンごとに異なる最適な色調整が自動的に設定される。即ち、複数のインキキーゾーンに対して色調整のための同一の指示値を設定しても、インキキーゾーンごとに画線率が異なるため、この画線率、インキ元ローラ回転数に応じて異なる最適なインキ供給量、つまり、インキキー開度を設定している。
図5に示すように、処理ブロックP21では、オペレータが色調整量操作画面33により入力した指示値に基づいて現在のインキ色の濃度との濃度差(インキ膜厚さ)を換算処理する。また、処理ブロックP22では、PPFデータに基づいてインキキーゾーンごとの画線率を計算する。更に、処理ブロックP23では、インキ供給装置102,202,302,402におけるインキ元ローラ回転数を出力する。
そして、処理ブロックP24では、選択された複数のインキキーゾーンにて、インキキーゾーンごとのインキキー開度変更量を計算する。この場合、画線率とインキ元ローラ回転数を用いて予め設定されたパラメータテーブルにより制御ゲインを設定し、濃度差とこの制御ゲインを用いてインキキー開度変更量を求めている。本実施例では、この計算方法を図6に示すようなマップとし、このマップを用いて画線率に対するインキキー開度変更量を設定する。その後、処理ブロックP25では、現在のインキキー開度に設定したインキキー開度変更量を加算することで、処理ブロックP26にて、修正インキキー開度を設定する。
なお、このインキキー開度を設定する処理にて、本実施例では、画線率に対するインキキー開度変更量を予め設定されたマップを用いて設定するようにしたが、画線率とインキ元ローラ回転数などを用いてパラメータテーブルにより計算式を用いてインキキー開度変更量を求めてもよい。
以下、本実施例のオフセット印刷機におけるインキ制御装置11によるインキ供給量制御方法について、図7のフローチャートを用いて説明する。インキ制御装置11によるインキ供給量制御方法において、図7に示すように、ステップS11にて、版胴への刷版の取付やプレインキングなどの印刷前準備が完了すると、ステップS12にて、図示しない試し刷りスイッチを操作することで、PPFデータに基づいて設定された画像の試し刷りを実施する。この試し刷り作業は、PPFデータに基づいて設定された基準のインキ供給量により各インキ供給装置102,202,302,402のインキキー開度コントローラ及びインキ元ローラ回転コントローラを制御し、印刷ユニット101,201,301,401を稼動して実施する。
この試し刷りが終了すると、オペレータは、ステップS13にて、この試し刷りされた印刷物を色見台25の作業台26上に載置し、ステップS14にて、この印刷物の画像を目視評価することで、色調整作業が必要かどうかを判断する。ここで、試し刷りされた印刷画像に対して色調整作業が不要であると判断した場合には、ステップS23に移行して図示しない本刷りスイッチを操作して本刷りを実施する。一方、試し刷りされた印刷画像に対して色調整作業が必要であると判断した場合には、ステップS15以降で、印刷物の画像の色調整作業を開始する。
まず、ステップS15にて、操作装置21のインキキーゾーンインキキーゾーン表示画面31に複数のインキキーゾーンを区画する補助線及びインキキーゾーン番号(NO,1〜30)を表示し、ステップS16にて、オペレータは、相対位置適合パネル28を用いて色見台25の作業台26上に載置された印刷物の画像(絵柄)と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる。そして、ステップS17にて、色見台25に載置された印刷物における果物の絵柄にて、所定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、相対位置適合パネル28により色調整したい果物が存在するインキキーゾーンを把握し、インキキーゾーン表示画面31にて、この把握したインキキーゾーンを指先でタッチすることで、色調整を行うインキキーゾーンを選択する。
ステップS18にて、オペレータは、ユニット別スイッチ45を操作してから、指先で色調整量操作画面33にて、調整したいインキ色における調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bをタッチすることで、色調整のための指示値を入力する。すると、色調整量表示画面33の表示部36,37,38,39に各インキ色の調整量が表示される。このとき、設定した色調整のための指示値を元に戻して調整をやり直したい場合には、リセットスイッチ40を操作する。
そして、ステップS19では、特定の果物以外に色調整を行う箇所があるかどうかを判断し、その他に色調整を行う箇所がある場合には、ステップS17に戻り、インキキーゾーン表示画面31における特定のインキキーゾーンを選択し、前述と同様に、色調整量操作画面33で調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bを用いて指示値を入力する。このとき、色調整のために選択したインキキーゾーンがオーバーラップしたときには、最後に調整した指示値が優先して処理される。また、色調整のために選択したインキキーゾーンがオーバーラップしたときには、全ての指示値を平均化して処理してもよい。
一方、ステップS19にて、その他に色調整を行う箇所がない場合には、ステップS20にて、演算装置12は、色調整の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンに対応してインキ成分ごとのインキ増減量を算出し、各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとのインキ供給量にこのインキ増減量を加算し、インキ成分ごとのインキ供給量を変更する。そして、このインキ成分ごとのインキ供給量に応じてインキキーゾーンにおけるインキキー105,205,305,405の開度変更量を算出し、インキキー開度を設定する。
ステップS21では、送信スイッチ46を操作し、設定したインキキー開度を一括して印刷ユニットのインキキー開度コントローラに送信する。このとき、色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態(色調整量の総量)で色調整量表示画面32に表示され、送信スイッチ46を操作することで、この色調整量表示画面32に表示された色調整量の総量を一括送信することができる。そして、ステップS22にて、変更されたインキ成分ごとのインキキー開度に基づいて各インキ供給装置102,202,302,402における多数のインキキー105,205,305,405のインキキー開度を変更する。
その後、ステップS12に戻り、オペレータが試し刷りボタンを操作することで試し刷りを実施する。この試し刷り作業は、色調整作業で変更されたインキ供給量により各インキ供給装置102,202,302,402のインキキー開度コントローラ及びインキ元ローラ回転コントローラを制御し、印刷ユニット101,201,301,401を稼動して実施する。
2回目の試し刷りが終了すると、オペレータは、ステップS13にて、新たに試し刷りされた印刷物を色見台25の作業台26上に載置し、ステップS14にて、この印刷物の画像を目視評価することで、色調整作業が必要かどうかを判断する。ここで、新たに試し刷りされた印刷画像に対して再び色調整作業が必要であると判断した場合には、上述したように、ステップS15以降で、印刷画像の色調整作業を開始する一方、試し刷りされた印刷画像に対して色調整作業が不要であると判断した場合には、ステップS23に移行して本刷りを実施し、作業を完了する。
このように実施例1のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整可能なインキキー105,205,305,405を有するインキ供給装置102,202,302,402にて、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる相対位置適合パネル28を有する色見台25を設けると共に、インキキーゾーン表示画面31と色調整量表示画面32と色調整量操作画面33を有する操作装置21を設け、相対位置適合パネル28により印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させ、インキキーゾーン表示画面31を用いて色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択し、色調整量操作画面33を用いて色調整を行う指示値を入力すると、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、変更されたインキ成分ごとの供給量に応じてインキ供給装置102,202,302,402を制御するようにしている。
この場合、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、インキキー開度を変更するようにしている。
従って、色見台25の相対位置適合パネル28には複数のインキキーゾーン番号が転記されており、この相対位置適合パネル28を用いて容易に印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができ、演算装置12は、PPFデータに基づいた印刷絵柄画像をディスプレイなどに表示する必要はなく、簡単な構成で色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択することができる。
そして、選択された複数のインキキーゾーンに対して、色調整を行うための指示値を入力すると、この各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量が設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
また、本実施例では、インキキーゾーン表示画面31により色調整を行う2つ以上のインキキーゾーンを選択し、この選択されたインキキーゾーンの色調整量を、同一の指示値と画線率とインキ元ローラの回転数に基づいて各インキキーゾーンごとに異なる最適なものとして設定している。従って、画線率の異なる各インキキーゾーンのインキ供給量を容易に、且つ、短時間で調整することができ、作業性を向上することができる。
この場合、複数のインキキーゾーンを選択し、この選択されたインキキーゾーンに対して同量の色調整量の指示値を指示しても、各インキキーゾーンごとに画像の画線率が相違するため、適正なインキ供給量を設定することができない。そこで、この実施例1では、複数のインキキーゾーンに対して指示された色調整量のための同一の指示値を、画線率とインキ元ローラ回転数、制御ゲインパラメータを用いてインキキーゾーンごとに異なる最適値として計算し、最適なインキ供給量を設定することで適正なインキ供給量を設定することができる。
そして、実施例1のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、4つのインキ色としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)に対応して、画像のインキキーゾーンごとの色調整量を表示する4つの表示部36,37,38,39を有する色調整量表示画面32を設け、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を行った全ての調整量を加算し、インキ成分ごとの色調整量の総量としてこの色調整量表示画面32に表示し、送信スイッチ46を操作することで、この色調整量表示画面32に表示された色調整量の総量を演算装置12に一括送信するようにしている。従って、色調整量の総量を演算装置12に一括送信することで、インキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったり、色調整量を訂正したり、リセットしたりすることができ、作業性を向上することができる。
なお、この実施例1にて、相対位置適合パネル28に、複数の位置適合マークとしてインキキーゾーン番号(NO,1〜30)を転記し、インキキーゾーン表示画面31にインキキーゾーン番号(NO,1〜30)を表示可能としたが、この構成に限定されるものではない。例えば、複数の位置適合マークとして、インキキーゾーン番号(NO,1〜30)の代わりに異なる記号(○、□、△など)やアルファベットなどを使用してもよい。
図9は、本発明の実施例2に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図、図10は、実施例2の印刷機における色見台の外観図、図11は、実施例2の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。なお、本実施例のオフセット印刷機における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図8を用いて説明すると共に、実施例1で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2のインキ制御装置並びに印刷機が適用されたオフセット印刷機において、図8及び図11に示すように、4つの印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402を有し、対応して設けられたインキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に区画された複数(本実施例では、30ゾーン)のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することができる。そして、本実施例では、試し刷りされた印刷物に対してオペレータが色調整をするとき、色調整のための一つの指示値を入力すると、色調整を行う全てのインキキーゾーンのインキ成分ごとの増減量を自動的に算出し、印刷標準データに基づいて設定されたインキ成分ごとの供給量に対して、このインキ成分ごとの増減量を加算してインキ成分ごとのインキ供給量を設定するようにしている。
即ち、インキ制御装置11は、第1パラレルパスラインP1を介して印刷ユニット101,201,301,401に接続され、インキキー105,205,305,405の開度を操作する調整ねじを制御するインキキー開度コントローラによるインキキー開度の制御や、インキ元ローラ103,203,303,403の回転量を操作する駆動装置を制御するインキ元ローラ回転コントローラによるインキ元ローラの回転数などの制御が可能となっている。そして、このインキ制御装置11は、インキキーゾーンごとの色調整量を設定してインキ供給量を制御する演算装置12を有しており、この演算装置12には、LANボード13、データベース14、入出力ポート15が接続されている。また、演算装置12は、基準インキ供給量設定部16、インキ増減量設定部17、インキ増減量加算部18、インキ供給量制御部19を有している。
このインキ制御装置11は、オペレータが演算装置12などを遠隔で操作可能な色見台51と操作装置61を有している。また、インキ制御装置11は、第2パラレルパスラインP2を介してCIP3サーバ22、RIP23に接続されている。このCIP3サーバ22は、オフセット印刷機のインキ供給量を設定するために、印刷画像の画線率を含んだ印刷標準データとしてのPPFデータを第2パスラインP2によりインキ制御装置11に出力する。RIP23は、印刷画像データを網点データに置き換えるものであり、この網点データをCIP3サーバ22に渡し、PPFデータを作成する。
上述した色見台51は、図10に示すように、印刷物Sを載置可能な作業台52と、この印刷物Sを貼り付け可能な作業パネル53を有しており、この作業台52には、印刷物Sを所定の位置に位置決め載置したときに、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させると共に、色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択するインキキーゾーン選択パネル(相対位置適合手段、色調整用インキ領域選択手段)54が設けられている。このインキキーゾーン選択パネル54は、作業台52に載置された印刷物Sの手前側に左右方向に沿って設けられ、印刷物Sにおける印刷方向(図10にて上下方向)に直行する左右方向に沿って複数の位置適合マーク及び選択スイッチとしてのインキキーゾーンスイッチ(NO,1〜30)55が設けられている。このインキキーゾーンスイッチ55は、複数のインキキーゾーン番号(NO,1〜30)に対応したものとなっており、インキキーゾーンと同数設けられている。従って、このインキキーゾーンスイッチ55により印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができると共に、特定のインキキーゾーンスイッチ55を操作(ON)することにより色調整を行うインキキーゾーンを選択することができる。
即ち、例えば、色見台51の作業台52上に多数の果物をバスケットに入れた絵柄が印刷された印刷物Sが載置された状態で、この果物の絵柄にて、ある特定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、色見台51のインキキーゾーン選択パネル54を用いて色調整したい果物が存在するインキ領域W(インキキーゾーンNO,7〜14)を把握し、インキキーゾーンスイッチ55における色調整したい果物が存在するインキ領域W(インキキーゾーンNO,7〜14)のスイッチをONすることで、色調整を行うインキキーゾーンNO,7〜14を選択することができる。
一方、操作装置52は、図9に示すように、指先で画面をタッチすることで操作可能なタッチパネル式のディスプレスであって、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量の操作を行う色調整量操作画面33とを有している。
色調整量表示画面32には、4つのインキ色としての墨(K)、(C)、紅(M)、黄(Y)に対応して、画像のインキキーゾーンごとの色調整量を表示する4つの表示部36,37,38,39が設けられている。この場合、各表示部36,37,38,39における水平線が前回の調整基準値で、今回調整する色調整量の増量が上方に伸びる棒グラフとして表示され、色調整量の減量が下方に伸びる棒グラフとして表示される。また、この色調整量表示画面32の下方には、調整した各インキ色の調整量を0にリセットするリセットスイッチ40が設けられている。なお、色調整量表示画面32でも、色見台51と同様に、色調整を行うインキキーゾーンを選択することができる。
色調整量操作画面33には、4つのインキ色としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)の色調整量(増量または減量)を設定するための8つの調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bが設けられている。また、この色調整量操作画面33上方には、ユニット別スイッチ45が設けられると共に、側方には、送信スイッチ46が設けられている。
従って、色見台51のインキキーゾーン選択パネル54(または、色調整量表示画面32)にて、色調整を行うインキキーゾーンが選択されると、オペレータは、色調整量操作画面33の各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bのいずれかをタッチすることで、各インキ色ごとに色調整の指示値(増減値または減量値)を入力することができる。すると、この各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bの操作に応じて、その指示値、つまり、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で、即ち、インキ成分ごとの色調整量の総量が色調整量表示画面32に表示される。そして、送信スイッチ46を操作することで、この色調整量表示画面32に表示された色調整量の総量、つまり、インキキー開度を一括送信することができる。
そして、本実施例では、上述したように複数のインキキーゾーンを選択し、この選択したインキキーゾーンに対して一括して色調整のための同一の指示値を設定すると、インキキーゾーンごとに異なる最適な色調整が自動的に設定される。即ち、複数のインキキーゾーンに対して色調整のための同一の指示値を設定しても、インキキーゾーンごとに画線率が異なるため、この画線率、インキ元ローラ回転数に応じて異なる最適なインキ供給量、つまり、インキキー開度を設定している。
このように実施例2のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させるインキキーゾーン選択パネル54と、色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択するインキキーゾーンスイッチ55を有する色見台51を設けると共に、色調整量表示画面32と色調整量操作画面33を有する操作装置61を設け、インキキーゾーン選択パネル54により印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させ、インキキーゾーンスイッチ55を用いて色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択し、色調整量操作画面33を用いて色調整を行う指示値を入力すると、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、変更されたインキ成分ごとの供給量に応じてインキ供給装置102,202,302,402を制御するようにしている。
この場合、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、インキキー開度を変更するようにしている。
従って、色見台51のインキキーゾーン選択パネル54に複数のインキキーゾーン番号に対応したインキキーゾーンスイッチ55が設けられており、このインキキーゾーン選択パネル54を用いて容易に印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができ、インキキーゾーンスイッチ55を用いて色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択することができ、演算装置12は、PPFデータに基づいた印刷絵柄画像を表示したり、インキキーゾーンを選択するためのディスプレイなどを設ける必要はなく、簡単な構成で色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択することができる。
そして、選択された複数のインキキーゾーンに対して、色調整を行うための指示値を入力すると、この各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量が設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
なお、この実施例2にて、インキキーゾーン選択パネル54に、複数の位置適合マークとしてインキキーゾーン番号(NO,1〜30)に対応したインキキーゾーンスイッチ55を設けたが、この構成に限定されるものではない。例えば、複数の位置適合マークとして、インキキーゾーン番号(NO,1〜30)の代わりに異なる記号(○、□、△など)やアルファベットなどの選択スイッチを使用してもよい。
図12は、本発明の実施例3に係る印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図、図13は、実施例3の印刷機における色見台の外観図である。なお、本実施例のオフセット印刷機における全体構成は、上述した実施例1、2とほぼ同様であり、図8及び図9を用いて説明すると共に、各実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3のインキ制御装置並びに印刷機が適用されたオフセット印刷機において、図8及び図12に示すように、4つの印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402を有し、対応して設けられたインキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に区画された複数(本実施例では、30ゾーン)のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することができる。そして、本実施例では、試し刷りされた印刷物に対してオペレータが色調整をするとき、色調整のための一つの指示値を入力すると、色調整を行う全てのインキキーゾーンのインキ成分ごとの増減量を自動的に算出し、印刷標準データに基づいて設定されたインキ成分ごとの供給量に対して、このインキ成分ごとの増減量を加算してインキ成分ごとのインキ供給量を設定するようにしている。
即ち、インキ制御装置11は、第1パラレルパスラインP1を介して印刷ユニット101,201,301,401に接続され、インキキー105,205,305,405の開度を操作する調整ねじを制御するインキキー開度コントローラによるインキキー開度の制御や、インキ元ローラ103,203,303,403の回転量を操作する駆動装置を制御するインキ元ローラ回転コントローラによるインキ元ローラの回転数などの制御が可能となっている。そして、このインキ制御装置11は、インキキーゾーンごとの色調整量を設定してインキ供給量を制御する演算装置12を有しており、この演算装置12には、LANボード13、データベース14、入出力ポート15が接続されている。また、演算装置12は、基準インキ供給量設定部16、インキ増減量設定部17、インキ増減量加算部18、インキ供給量制御部19を有している。
このインキ制御装置11は、オペレータが演算装置12などを遠隔で操作可能な色見台71と操作装置81を有している。また、インキ制御装置11は、第2パラレルパスラインP2を介してCIP3サーバ22、RIP23に接続されている。このCIP3サーバ22は、オフセット印刷機のインキ供給量を設定するために、印刷画像の画線率を含んだ印刷標準データとしてのPPFデータを第2パスラインP2によりインキ制御装置11に出力する。RIP23は、印刷画像データを網点データに置き換えるものであり、この網点データをCIP3サーバ22に渡し、PPFデータを作成する。
上述した色見台71は、図13に示すように、印刷物Sを載置可能な作業台72と、この印刷物Sを貼り付け可能な作業パネル73を有しており、この作業台72には、印刷物Sを所定の位置に位置決め載置したときに、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させると共に、色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択するインキキーゾーン選択パネル(相対位置適合手段、色調整用インキ領域選択手段)74が設けられている。このインキキーゾーン選択パネル74は、作業台72に載置された印刷物Sの奥側に左右方向に沿って設けられ、印刷物Sにおける印刷方向(図13にて上下方向)に直行する左右方向の両端部に左右一対の位置検出センサ75,76が設けられている。
この位置検出センサ75,76は、領域選択部材77が印刷物S上を移動するとき、その始点と終点の位置を検出するものであり、演算装置12は、位置検出センサ75,76が検出した領域選択部材77の始点位置と終点位置から特定のインキキーゾーンを適合させることができる。具体的には、位置検出センサ75,76は、印刷物S上における領域選択部材77の位置を角度α、βとして検出し、演算装置12は、この検出角度α、βに基づいて印刷物S上における領域選択部材77の位置座標(X,Y)を求め、この領域選択部材77が移動するときの始点及び終点の位置座標(X,Y)に基づいて選択された特定のインキキーゾーンを適合させる。従って、この領域選択部材77及び位置検出センサ75,76により印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができると共に、色調整を行うインキキーゾーンを選択することができる。
即ち、例えば、色見台71の作業台72上に多数の果物をバスケットに入れた絵柄が印刷された印刷物Sが載置された状態で、この果物の絵柄にて、ある特定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、領域選択部材77を印刷物Sの色調整したい果物が存在するインキ領域W(インキキーゾーンNO,7〜14)内を移動させることで、位置検出センサ75,76が領域選択部材77の始点及び終点の位置を角度α、βとして検出し、この検出角度α、βに基づいて領域選択部材77の始点位置及び終点を求め、この始点位置及び終点に対応する特定のインキキーゾーンを適合させ、色調整を行うインキキーゾーンNO,7〜14を選択することができる。
なお、領域選択部材77は、ペンタイプのものであるが、オペレータの指先を利用することもできる。
一方、操作装置81は、図9に示すように、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量を行う色調整量操作画面33とを有している。色調整量表示画面32には、4つのインキ色としての墨(K)、(C)、紅(M)、黄(Y)に対応して、画像のインキキーゾーンごとの色調整量を表示する4つの表示部36,37,38,39が設けられている。この場合、各表示部36,37,38,39における水平線が前回の調整基準値で、今回調整する色調整量の増量が上方に伸びる棒グラフとして表示され、色調整量の減量が下方に伸びる棒グラフとして表示される。また、この色調整量表示画面32の下方には、調整した各インキ色の調整量を0にリセットするリセットスイッチ40が設けられている。なお、色調整量表示画面32でも、色見台51と同様に、色調整を行うインキキーゾーンを選択することができる。
色調整量操作画面33には、4つのインキ色としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)の色調整量(増量または減量)を設定するための8つの調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bが設けられている。また、この色調整量操作画面33上方には、ユニット別スイッチ45が設けられると共に、側方には、送信スイッチ46が設けられている。
従って、色見台71のインキキーゾーン選択パネル74(または、色調整量表示画面32)にて、色調整を行うインキキーゾーンが選択されると、オペレータは、色調整量操作画面33の各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bのいずれかをタッチすることで、各インキ色ごとに色調整の指示値(増減値または減量値)を入力することができる。すると、この各調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43b,44a,44bの操作に応じて、その指示値、つまり、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で色調整量表示画面32に表示される。この場合、選択したインキキーゾーンごとの色調整作業を複数回行ったときには、インキ成分としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)ごとの増減量が加算されて状態で、即ち、インキ成分ごとの色調整量の総量が色調整量表示画面32に表示される。そして、送信スイッチ46を操作することで、この色調整量表示画面32に表示された色調整量の総量、つまり、インキキー開度を一括送信することができる。
そして、本実施例では、上述したように複数のインキキーゾーンを選択し、この選択したインキキーゾーンに対して一括して色調整のための同一の指示値を設定すると、インキキーゾーンごとに異なる最適な色調整が自動的に設定される。即ち、複数のインキキーゾーンに対して色調整のための同一の指示値を設定しても、インキキーゾーンごとに画線率が異なるため、この画線率、インキ元ローラ回転数に応じて異なる最適なインキ供給量、つまり、インキキー開度を設定している。
このように実施例3のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させると共に色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択するインキキーゾーン選択パネル74を有する色見台71を設けると共に、色調整量表示画面32と色調整量操作画面33を有する操作装置81を設け、領域選択部材77を印刷物Sの色調整したいインキ領域内を移動させ、位置検出センサ75,76がこの領域選択部材77の始点及び終点の位置を検出子、この始点位置及び終点に対応する特定のインキキーゾーンを適合させることで、色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択し、色調整量操作画面33を用いて色調整を行う指示値を入力すると、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、変更されたインキ成分ごとの供給量に応じてインキ供給装置102,202,302,402を制御するようにしている。
この場合、演算装置12が、選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、インキキー開度を変更するようにしている。
従って、色見台71のインキキーゾーン選択パネル74に領域選択部材77の移動位置を検出する位置検出センサ75,76が設けられており、オペレータが領域選択部材77を印刷物Sの色調整したいインキ領域内を移動させるだけで、容易に印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させることができると共に、色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択することができ、演算装置12は、PPFデータに基づいた印刷絵柄画像を表示したり、インキキーゾーンを選択するためのディスプレイなどを設ける必要はなく、簡単な構成で色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択することができる。
そして、選択された複数のインキキーゾーンに対して、色調整を行うための指示値を入力すると、この各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量が設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
なお、この実施例3にて、インキキーゾーン選択パネル74に、領域選択部材77の位置を検出する位置検出センサとして、域選択部材77の始点及び終点の角度α、βを検出する位置検出センサ75,76を設けたが、この構成に限定されるものではない。例えば、インキキーゾーンに対応して位置を検出する光電管などの位置検出センサを使用してもよい。
図14は、本発明の実施例4に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図、図15は、実施例4の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図、図16は、実施例4の印刷機における色見台の外観図、図17は、実施例4の印刷機におけるインキ制御装置における画像取込処理を表すフローチャートである。なお、本実施例のオフセット印刷機における全体構成は、上述した実施例1とほぼ同様であり、図8を用いて説明すると共に、実施例1で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4のインキ制御装置並びに印刷機が適用されたオフセット印刷機において、図8及び図15に示すように、4つの印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402を有し、対応して設けられたインキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に区画された複数(本実施例では、30ゾーン)のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することができる。そして、本実施例では、試し刷りされた印刷物に対してオペレータが色調整をするとき、色調整のための一つの指示値を入力すると、色調整を行う全てのインキキーゾーンのインキ成分ごとの増減量を自動的に算出し、印刷標準データに基づいて設定されたインキ成分ごとの供給量に対して、このインキ成分ごとの増減量を加算してインキ成分ごとのインキ供給量を設定するようにしている。
即ち、インキ制御装置11は、第1パラレルパスラインP1を介して印刷ユニット101,201,301,401に接続され、インキキー105,205,305,405の開度を操作する調整ねじを制御するインキキー開度コントローラによるインキキー開度の制御や、インキ元ローラ103,203,303,403の回転量を操作する駆動装置を制御するインキ元ローラ回転コントローラによるインキ元ローラの回転数などの制御が可能となっている。そして、このインキ制御装置11は、インキキーゾーンごとの色調整量を設定してインキ供給量を制御する演算装置12を有しており、この演算装置12には、LANボード13、データベース14、入出力ポート15が接続されている。また、演算装置12は、基準インキ供給量設定部16、インキ増減量設定部17、インキ増減量加算部18、インキ供給量制御部19を有している。
このインキ制御装置11は、オペレータが演算装置12などを遠隔で操作可能な操作装置91を有している。この操作装置91は、取り込んだ画像データに基づいてその取込画像を表示する表示機能(画像表示手段)と、表示された画像からオペレータが指先で選択操作して色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択する色調整部選択機能(色調整用インキ領域選択手段)を有している。
また、インキ制御装置11は、第2パラレルパスラインP2を介してCIP3サーバ22、RIP23に接続されている。このCIP3サーバ22は、オフセット印刷機のインキ供給量を設定するために、印刷画像の画線率を含んだ印刷標準データとしてのPPFデータを第2パスラインP2によりインキ制御装置11に出力する。RIP23は、印刷画像データを網点データに置き換えるものであり、この網点データをCIP3サーバ22に渡し、PPFデータを作成する。
色見台92は、図16に示すように、印刷物Sを載置可能な作業台93と、この印刷物Sを貼り付け可能な作業パネル94を有している。また、この色見台92の上部には、作業台93に載置された印刷物Sを撮影するカメラ95が設けられている。このカメラ95は、作業台93に載置された印刷物Sを撮影し、この撮影画像を演算装置12に出力することができ、演算装置12は、この撮影画像を拡大あるいは縮小することで、インキキーゾーンに割付し、後述する画像表示画面96に表示することができ、この演算装置12は、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる相対位置適合手段を有している。
即ち、画像取込処理において、図17に示すように、ステップS31にて、カメラ95により作業台93に載置された印刷物Sを撮影して撮影画像を演算装置12に出力する。ステップS32にて、作業台93の印刷物Sのエッジ位置からその画像サイズを認識する一方、実際に印刷を行う用紙サイズを取得する。ステップS33にて、撮影画像の画像サイズを用紙サイズに変換(拡大)し、ステップS34にて、変換した画像に対してインキキーゾーンを割付し、ステップS35にて、画像表示画面96に表示する。このステップS33にて、撮影画像に歪等があるときには、台形補正処理を実行する。また、ステップS32にて、予め、インキキーゾーンと撮影位置(領域)との関係を校正しておき、印刷用紙を作業台93の決められた位置に載置することで、所定のサイズの画像を取得するようにしてもよい。
また、操作装置91は、図14に示すように、指先で画面をタッチすることで操作可能なタッチパネル式のディスプレスであって、カメラ95が撮影した画像データに基づいた印刷絵柄画像をインキキーゾーンに区画して表示する画像表示画面96と、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量の操作を行う色調整量操作画面33とを有している。
画像表示画面96は、カメラ95が撮影した取込画像を表示することができる。この場合、インキ供給装置102,202,302,402の各インキキー105,205,305,405が、印刷幅方向に区画された30個インキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することから、印刷画像を30個のインキキーゾーンに区画する補助線が表示されると共に、インキキーゾーン番号(NO,1〜30)が表示されるようになっている。
従って、例えば、画像表示画面96には、多数の果物がバスケットに入れられた画像が表示されており、この果物の画像にて、ある特定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、指先で色調整したい果物が存在するインキキーゾーンNO,7〜14をタッチして選択することで、色調整を行うインキキーゾーンを設定することができる。
なお、色調整量表示画面32及び色調整量操作画面33は、上述した実施例1と同様であり、説明は省略する。
そして、本実施例では、上述したように複数のインキキーゾーンを選択し、この選択したインキキーゾーンに対して一括して色調整のための同一の指示値を設定すると、インキキーゾーンごとに異なる最適な色調整が自動的に設定される。即ち、複数のインキキーゾーンに対して色調整のための同一の指示値を設定しても、インキキーゾーンごとに画線率が異なるため、この画線率、インキ元ローラ回転数に応じて異なる最適なインキ供給量、つまり、インキキー開度を設定している。
このように実施例4のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、印刷物Sを撮影可能なカメラ95を有する色見台92を設けると共に、このカメラ95が撮影した画像データに基づいた印刷絵柄画像をインキキーゾーンに区画して表示する画像表示画面96と、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量の操作を行う色調整量操作画面33とを有する操作装置91を設け、演算装置12が、画像の標準データに基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、変更されたインキ成分ごとの供給量に応じてインキ供給装置102,202,302,402を制御するようにしている。
従って、色調整を行うための選択された複数のインキキーゾーンに対する色調整量の指示値を入力すると、この各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量が設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
また、本実施例では、色見台92のカメラ95が撮影した画像データに基づいた印刷絵柄画像を画像表示画面96にインキキーゾーンに区画して表示するため、演算装置12は、PPFデータに基づいた印刷絵柄画像を表示する必要はなく、簡単な構成で色調整作業を行うことができる。
図18は、本発明の実施例5に係る印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図、図19は、実施例5の印刷機における色調計測装置の外観図である。なお、本実施例のオフセット印刷機における全体構成は、上述した実施例1、4とほぼ同様であり、図8及び図14を用いて説明すると共に、各実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5のインキ制御装置並びに印刷機が適用されたオフセット印刷機において、図8及び図18に示すように、4つの印刷ユニット101,201,301,401は、それぞれインキ供給装置102,202,302,402を有し、対応して設けられたインキキー105,205,305,405は、印刷幅方向に区画された複数(本実施例では、30ゾーン)のインキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することができる。そして、本実施例では、試し刷りされた印刷物に対してオペレータが色調整をするとき、色調整のための一つの指示値を入力すると、色調整を行う全てのインキキーゾーンのインキ成分ごとの増減量を自動的に算出し、印刷標準データに基づいて設定されたインキ成分ごとの供給量に対して、このインキ成分ごとの増減量を加算してインキ成分ごとのインキ供給量を設定するようにしている。
即ち、インキ制御装置11は、第1パラレルパスラインP1を介して印刷ユニット101,201,301,401に接続され、インキキー105,205,305,405の開度を操作する調整ねじを制御するインキキー開度コントローラによるインキキー開度の制御や、インキ元ローラ103,203,303,403の回転量を操作する駆動装置を制御するインキ元ローラ回転コントローラによるインキ元ローラの回転数などの制御が可能となっている。そして、このインキ制御装置11は、インキキーゾーンごとの色調整量を設定してインキ供給量を制御する演算装置12を有しており、この演算装置12には、LANボード13、データベース14、入出力ポート15が接続されている。また、演算装置12は、基準インキ供給量設定部16、インキ増減量設定部17、インキ増減量加算部18、インキ供給量制御部19を有している。
このインキ制御装置11は、オペレータが演算装置12などを遠隔で操作可能な操作装置91を有している。この操作装置91は、取り込んだ画像データに基づいてその取込画像を表示する表示機能と、表示された画像からオペレータが指先で選択操作して色調整を行う複数のインキキーゾーンを選択する色調整部選択機能を有している。
また、インキ制御装置11は、第2パラレルパスラインP2を介してCIP3サーバ22、RIP23に接続されている。このCIP3サーバ22は、オフセット印刷機のインキ供給量を設定するために、印刷画像の画線率を含んだ印刷標準データとしてのPPFデータを第2パスラインP2によりインキ制御装置11に出力する。RIP23は、印刷画像データを網点データに置き換えるものであり、この網点データをCIP3サーバ22に渡し、PPFデータを作成する。
更に、インキ制御装置11は、試し刷りされた印刷物Sの色調を計測する全面計測式の色調計測装置502を有している。この色調計測装置502は、図19に示すように、作業台503上に走査装置504により分光センサ505が左右方向に沿って移動自在に支持されて構成されている。従って、作業台503上に試し刷りされた印刷物Sを固定し、走査装置504により分光センサ505を印刷物Sの印刷絵柄上を移動させることで、分光センサ505は印刷物Sの全面にわたって印刷絵柄を読込み、この印刷絵柄を演算装置12に出力することができ、演算装置12は、この印刷絵柄を拡大あるいは縮小することで、インキキーゾーンに割付し、画像表示画面96に表示することができ、この演算装置12は、印刷物Sの絵柄と複数のインキキーゾーンとの相対位置を適合させる相対位置適合手段を有している。
また、操作装置91は、図14に示すように、指先で画面をタッチすることで操作可能なタッチパネル式のディスプレスであって、カメラ95が撮影した画像データに基づいた印刷絵柄画像をインキキーゾーンに区画して表示する画像表示画面96と、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量の操作を行う色調整量操作画面33とを有している。
画像表示画面96は、色調計測装置502が計測したインキキーゾーンごとの色調に基づいて印刷物Sの絵柄画像を表示することができる。この場合、インキ供給装置102,202,302,402の各インキキー105,205,305,405が、印刷幅方向に区画された30個インキキーゾーンごとにインキ供給量を調整することから、印刷画像を30個のインキキーゾーンに区画する補助線が表示されると共に、インキキーゾーン番号(NO,1〜30)が表示されるようになっている。
従って、例えば、画像表示画面96には、多数の果物がバスケットに入れられた画像が表示されており、この果物の画像にて、ある特定の果物の色を調整したいとき、オペレータは、指先で色調整したい果物が存在するインキキーゾーンNO,7〜14をタッチして選択することで、色調整を行うインキキーゾーンを設定することができる。
そして、本実施例では、上述したように複数のインキキーゾーンを選択し、この選択したインキキーゾーンに対して一括して色調整のための同一の指示値を設定すると、インキキーゾーンごとに異なる最適な色調整が自動的に設定される。即ち、複数のインキキーゾーンに対して色調整のための同一の指示値を設定しても、インキキーゾーンごとに画線率が異なるため、この画線率、インキ元ローラ回転数に応じて異なる最適なインキ供給量、つまり、インキキー開度を設定している。
このように実施例5のインキ制御装置を有するオフセット印刷機にあっては、印刷物Sの色調を計測可能な色調計測装置502を設けると共に、この色調計測装置502が計測した色調に基づいた印刷絵柄画像をインキキーゾーンに区画して表示する画像表示画面96と、設定された色調整量をインキキーゾーンごとに表示する色調整量表示画面32と、色調整量の操作を行う色調整量操作画面33とを有する操作装置91を設け、演算装置12が、画像の標準データに基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの供給量を設定する一方、色調整量の指示値に基づいて選択された複数のインキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量を設定し、このインキ成分ごとの供給量に増減量を加算してインキ成分ごとの供給量を変更し、変更されたインキ成分ごとの供給量に応じてインキ供給装置102,202,302,402を制御するようにしている。
従って、色調整を行うための選択された複数のインキキーゾーンに対する色調整量の指示値を入力すると、この各インキキーゾーンにおけるインキ成分ごとの増減量が設定されることとなり、印刷幅方向に区画された複数のインキキーゾーンごとのインキ供給量を容易に調整することができ、色調整作業の簡略化を図ることで作業性の向上を図ることができると共に、作業者にかかる負担を軽減することができる。
また、本実施例では、色調計測装置502が計測した色調に基づいた印刷絵柄画像を画像表示画面96にインキキーゾーンに区画して表示するため、演算装置12は、PPFデータに基づいた印刷絵柄画像を表示する必要はなく、簡単な構成で色調整作業を行うことができる。
なお、上述した各実施例では、色調整装置として、4つのインキ色としての墨(K)、藍(C)、紅(M)、黄(Y)の色調整量(増量または減量)を設定するための4種類の調整スイッチ41a,41b,42a,42b,43a,43,44a,44bを設けたが、この構成に限定されるものではない。例えば、藍(C)、紅(M)、黄(Y)の色調整量を増減する調整スイッチに加えて、その中間色である青(Blue)、赤(Red)、緑(Green)の色調整量を増減する調整スイッチを設けてもよく、色調整度合を表示する度合表示部を設けてもよい。また、色調整を行う操作前表示部と操作後表示部を設け、調整後の印刷色との色の違いを、CIELAB色空間での偏差値を用いて表示してもよい。更に、各インキ色としての藍(C)、紅(M)、黄(Y)に対応して、色相、明度、彩度に基づいて色調整量を設定するようにしてもよい。
本発明に係るインキ制御装置並びに印刷機及び印刷方法は、印刷画像の色調整を行うためのインキ領域に対して色調整量の指示値を入力することで、このインキ領域におけるインキ成分ごとの増減量を設定するものであり、いずれの印刷機にも適用することができる。
本発明の実施例1に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図である。 実施例1の印刷機における色見台の外観図である。 実施例1の印刷機におけるインキ制御装置の外観図である。 実施例1の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。 実施例1の印刷機におけるインキ制御装置のインキキーゾーンごとのインキ供給量制御の処理ブロック図である。 画線率に対するインキキー開度変更量を表すグラフである。 実施例1の印刷機におけるインキ制御装置のインキ供給量制御のフローチャートである。 実施例1の印刷機が適用されたオフセット印刷機の概略構成図である。 本発明の実施例2に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図である。 実施例2の印刷機における色見台の外観図である。 実施例2の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。 本発明の実施例3に係る印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。 実施例3の印刷機における色見台の外観図である。 本発明の実施例4に係る印刷機におけるインキ制御装置の操作装置を表す概略図である。 実施例4の印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。 実施例4の印刷機における色見台の外観図である。 実施例4の印刷機におけるインキ制御装置における画像取込処理を表すフローチャートである。 本発明の実施例5に係る印刷機におけるインキ制御装置の概略構成図である。 実施例5の印刷機における色調計測装置の外観図である。 従来の印刷機におけるインキ制御装置のインキ供給量制御のフローチャートである。
符号の説明
11 インキ制御装置
12 演算装置
16 基準インキ供給量設定部
17 インキ増減量設定部
18 インキ増減量加算部
19 インキ供給量制御部
21,61,71,91 操作装置
25,51,81,92 色見台
28 相対位置適合パネル(相対位置適合手段)
31 インキキーゾーン表示画面(色調整用インキ領域選択手段、インキキーゾーン表示部)
32 色調整量表示画面(色調整用インキ領域選択手段)
33 色調整量操作画面(色調整量設定手段)
54,74 インキキーゾーン選択パネル(相対位置適合手段)
55 インキキーゾーンスイッチ(色調整用インキ領域選択手段)
75,76 位置検出センサ(色調整用インキ領域選択手段)
77 領域選択部材
95 カメラ
96 画像表示画面(色調整用インキ領域選択手段、画像表示部)
101,201,301,401 印刷ユニット
102,202,302,402 インキ供給装置
105,205,305,405 インキキー
106,206,306,406 ブランケット
107,207,307,407 版胴
108,208,308,408 圧胴
502 色調計測装置

Claims (9)

  1. 印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、該相対位置適合手段により相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、該色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、該色調整量設定手段により設定された色調整量に基づいて前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段とを備えたことを特徴とするインキ制御装置。
  2. 請求項1に記載のインキ制御装置において、前記色調整用インキ領域選択手段は、相対位置が適合した絵柄における色調整を行う複数のインキ領域を選択し、前記色調整量設定手段は、前記色調整用インキ領域選択手段により選択された複数のインキ領域の色調整量を入力される一つの指示値に基づいて設定することを特徴とするインキ制御装置。
  3. 請求項2に記載のインキ制御装置において、前記色調整量設定手段は、前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を、指示値と、画線率と、インキ元ローラの回転数に基づいてインキ領域ごとに設定することを特徴とするインキ制御装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のインキ制御装置において、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台と、複数のインキ領域を表示するインキ領域表示手段とを設け、前記相対位置適合手段は、前記色見台に印刷物における印刷方向に直行する方向に並設されると共に前記インキ領域表示手段により表示された複数のインキ領域の区画方向に沿って並設される複数の位置適合マークを有し、前記色調整用インキ領域選択手段は、複数の位置適合マークを用いて前記インキ領域表示手段により表示された色調整を行うインキ領域を選択することを特徴とするインキ制御装置。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載のインキ制御装置において、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、前記相対位置適合手段は、印刷物の印刷方向に直行する方向に沿って前記色見台に並設される複数の位置適合マークを有し、前記色調整用インキ領域選択手段は、複数の位置適合マークに対応した複数の選択スイッチを有し、該複数の選択スイッチを用いて色調整を行うインキ領域を選択することを特徴とするインキ制御装置。
  6. 請求項1から3のいずれか一つに記載のインキ制御装置において、絵柄が印刷された印刷物を載置する色見台を設け、前記色調整用インキ領域選択手段は、前記色見台に載置された印刷物上を移動して色調整を行うインキ領域を選択する領域選択部材を有し、前記相対位置適合手段は、印刷物上を移動する前記領域選択部材の位置を検出する位置検出センサを有し、該位置検出センサが検出した前記領域選択部材の位置を複数のインキ領域に適合させることを特徴とするインキ制御装置。
  7. 請求項1から3のいずれか一つに記載のインキ制御装置において、絵柄が印刷された印刷物の画像を取り込む画像取込手段を設け、前記相対位置適合手段は、前記画像取込手段が取り込んだ画像を拡大または縮小することで予め設定された用紙サイズに適合させ、インキキー領域を割り付けることを特徴とするインキ制御装置。
  8. 印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させる相対位置適合手段と、該相対位置適合手段により相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択する色調整用インキ領域選択手段と、該色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域の色調整量を設定する色調整量設定手段と、該色調整量設定手段により設定された色調整量に基づいて前記色調整用インキ領域選択手段により選択されたインキ領域におけるインキ供給量を変更するインキ供給量変更手段と、該インキ供給量変更手段により変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整可能なインキ供給手段とを備えたことを特徴とする印刷機。
  9. 印刷物の絵柄と複数のインキ領域との相対位置を適合させ、相対位置が適合した絵柄における色調整を行うインキ領域を選択し、選択されたインキ領域の色調整量を設定し、設定された色調整量に基づいてインキ領域におけるインキ供給量を変更し、変更されたインキ供給量に基づいてインキ領域ごとにインキ供給量を調整することを特徴とする印刷方法。
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