JP2008137137A - Cmpコンディショナおよびその製造方法 - Google Patents

Cmpコンディショナおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スラリーへの金属の溶出を抑えることができるのは勿論、砥粒の脱落を防ぐことができるとともに実用上十分な高いパッド研磨レートを得る。
【解決手段】CMP装置の研磨パッドと対向して接触するコンディショナ本体1のコンディショニング面2に、砥粒3が分散されて固着されてなるCMPコンディショナであって、コンディショナ本体1は、コンディショニング面2側を向くプレート平坦面6aを有するプレート6と、このプレート平坦面6aに砥粒3を固着する樹脂結合相4とを備え、砥粒3は、そのコンディショニング面2側を向く側とは反対側の端部3bがプレート平坦面6aに当接させられた状態で固着される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体ウエハ等の研磨を行うCMP(化学機械的研磨)装置の研磨パッドのコンディショニングに用いられるCMPコンディショナおよびその製造方法に関するものである。
この種のCMPコンディショナにおいては、砥粒をNi等の金属めっき結合相によりステンレス等の台金に固着したものが種々提案されているが、CMP装置においては腐食性の高い強酸性、強アルカリ性のスラリーが用いられたときには、結合相の金属が溶出してしまい、研磨される半導体ウェハがこのスラリーへの金属の溶出を嫌うことから、例えば特許文献1、2には金属めっき相の表面をポリイミド樹脂やフッ素樹脂によって被覆したものが提案されている。また、特許文献2、3には結合相自体を樹脂結合相とし、さらに反転法を用いた製造方法によって砥粒の結合相からの突き出し量を一定としたものが提案されている。
特開2002−331460号公報 特開2002−239905号公報 特開平10−277919号公報 特開平9−225827号公報
ところが、このうち特許文献1、2に記載のCMPコンディショナでは、金属めっき相を被覆した樹脂が研磨パッドのコンディショニング中に剥離したり、あるいはこの被覆樹脂にピンホールが形成されたりするおそれがあり、金属めっき相からの金属の溶出を確実に防止することは困難であった。この点、結合相自体が樹脂で形成された特許文献3、4に記載のCMPコンディショナでは、このような金属の溶出のおそれはないものの、砥粒が樹脂結合相を介して台金に支持されているため、研磨パッドのコンディショニング中にコンディショナをパッドに押圧しながらコンディショニングを行うと、この樹脂結合相の弾性に起因して押圧された砥粒が樹脂結合相に埋没し、実用的なパッド研磨レートを得ることができなくなるおそれがある。
また、これら特許文献3、4に記載のCMPコンディショナでは、上述のように反転法により砥粒の樹脂結合相からの突き出し量が一定となるように砥粒を固着しているが、如何に所定の粒度の砥粒を用いても個々の砥粒の粒径に大小のばらつきが生じることは避けられないため、突き出し量が一定であると、粒径の小さい砥粒は樹脂結合相への埋設深さも小さくなってしまう。そして、このように埋設深さの小さい砥粒は、コンディショニング中に脱落を生じる可能性が高く、こうして脱落した砥粒は半導体ウェハ等にスクラッチを生じさせ、その品位を著しく損なう結果となる。
本発明は、このような背景の下になされたもので、スラリーへの金属の溶出を抑えることができるのは勿論、砥粒の脱落を防ぐことができるとともに実用上十分な高いパッド研磨レートを得ることが可能なCMPコンディショナおよびその製造方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明のCMPコンディショナは、CMP装置の研磨パッドと対向して接触するコンディショナ本体のコンディショニング面に、砥粒が分散されて固着されてなるCMPコンディショナであって、上記コンディショナ本体は、上記コンディショニング面側を向くプレート平坦面を有するプレートと、このプレート平坦面に上記砥粒を固着する樹脂結合相とを備え、上記砥粒は、上記コンディショニング面側を向く側とは反対側の端部が上記プレート平坦面に当接させられた状態で固着されていることを特徴とする。
また、本発明のCMPコンディショナの製造方法は、このようなCMPコンディショナの製造方法であって、第1の平坦面を有する第1の平板の上記第1の平坦面上に上記砥粒を分散して貼着し、次いで第2の平坦面上に熱可塑性樹脂層が形成された第2の平板に、上記第1、第2の平坦面を対向させて上記第1の平板を加圧しながら密着させるとともに加熱して上記熱可塑性樹脂層により上記砥粒を保持した上で上記第1の平板を剥離し、さらに上記第2の平坦面側とは反対側を向く上記砥粒の端部に上記プレートの上記プレート平坦面を当接させた状態で、該プレート平坦面に上記砥粒を上記樹脂結合相によって固着した後、上記熱可塑性樹脂層を溶解して上記第2の平板を剥離することを特徴とする。
このような製造方法では、上記第1の平板の第1の平坦面上に分散されて貼着された砥粒は、その第1の平坦面側を向く端部がこの第1の平坦面に沿って揃えられ、さらに上述のように第1、第2の平板を加圧しながら密着させることにより、該端部が第1の平坦面に当接した状態で第2の平坦面の上記熱可塑性樹脂層により保持される。そこで、この第1の平板を剥離して、代わりに上記プレートをその上記プレート平坦面が第2の平板の第2の平坦面に対向するように配置することにより、このプレート平坦面は第1の平坦面に沿って揃えられていた砥粒の上記端部に当接させられるので、この状態で樹脂結合相により砥粒を固着し、さらに熱可塑性樹脂層を溶解して第2の平板を剥離することで、プレート平坦面側がコンディショニング面とされたコンディショナ本体を有する上記構成のCMPコンディショナを製造することができる。
従って、このような構成のCMPコンディショナでは、まず砥粒が樹脂結合相によって固着されているので、強酸性や強アルカリ性のスラリーに対しても金属の溶出が生じることがなく、半導体ウェハ等の汚染を確実に防止することができる。そして、砥粒はそのコンディショニング面側を向く側とは反対側の端部がプレート平坦面に当接させられた状態で固着されているので、コンディショニング中にこのコンディショニング面が研磨パッドに押しつけられるようにコンディショナ本体が押圧されても、砥粒をプレートによって支持することができて樹脂結合相に埋没するのを防ぐことができる。さらに、こうして砥粒が上記端部をプレート平坦面に当接させて樹脂結合相に固着されることにより、この樹脂結合相への砥粒の埋設深さをプレート平坦面から樹脂結合相表面までの厚さと等しい一定の深さとすることができるので、粒径の小さい砥粒でも確実に保持して脱落を防止することができる。
また、上記構成の製造方法によれば、上述のように第1の平板を剥離したところで、CMPコンディショナにおいて上記コンディショニング面側を向く側とは反対側となる砥粒の端部が、第1の平坦面に沿って揃えられた状態となるので、これにプレート平坦面を当接させて樹脂結合相により砥粒を固着することで、コンディショニング面に分散される砥粒の大部分がプレート平坦面に当接して支持された状態の上記CMPコンディショナを確実かつ容易に製造することができる。
なお、上記プレートの材質としては、こうして当接した砥粒を研磨パッドへの押圧力に抗して支持可能な十分な剛性を備えたものであれば、例えば金属であっても、溶出は樹脂結合相により防止できるので使用可能であるが、より確実な溶出防止を図りつつ砥粒の支持剛性も確保するには、上記プレートは例えばAl(アルミナ)等のセラミックスやカーボンにより形成されるのが望ましい。また、本発明においては、このプレートの材質やプレートの厚さなどを適宜設定することにより、砥粒を高剛性で支持するだけではなく、必要に応じて樹脂結合相に埋没しない程度の適度の弾性をもって支持することも可能となる。
このように、本発明のCMPコンディショナによれば、強酸性や強アルカリ性のスラリーを用いた場合でも金属の溶出を確実に防止して半導体ウェハ等の汚染を防ぐことができるとともに、砥粒の脱落も防止してスクラッチの発生も防ぐことができる。しかも、コンディショナ本体を研磨パッドに押圧しても砥粒が樹脂結合相に埋没するのを防ぐこともできるので、実用的に十分なパッド研磨レートでコンディショニングを行うことができ、これらによりCMP装置において半導体ウェハ等を効率よく高品位かつ高精度に研磨することが可能となる。また、本発明の製造方法によれば、このようなCMPコンディショナを確実かつ容易に製造することが可能となる。
図1は、本発明のCMPコンディショナの一実施形態を示す断面図である。本実施形態のCMPコンディショナは、概略円板状をなすコンディショナ本体1の一方の円板面がCMP装置の研磨パッドと対向して接触するコンディショニング面2とされ、このコンディショニング面2に、砥粒3を分散してエポキシ樹脂等の樹脂結合相4により固着した砥粒層5が形成されている。本実施形態では、上記砥粒3はダイヤモンド超砥粒とされていて、所定の粒度で平均粒径の略揃ったものが、コンディショニング面2側に向けられるその先端部3aを樹脂結合相4から突出させて、該コンディショニング面2上に格子状などに概ね規則正しく配列されている。ただし、砥粒3は所定の粒度であっても、その範囲内で個々の砥粒3の粒径には図1に示すように大小のばらつきがある。
さらに、このコンディショナ本体1には、該コンディショナ本体1がなす円板よりも直径および厚さが一回り小さな円板状のプレート6が、その平坦な一方の円形面をプレート平坦面6aとしてコンディショニング面2側に向けるように内蔵されており、上記砥粒層5はこのプレート平坦面6a上に形成されている。そして、この砥粒層5の砥粒3は、コンディショニング面2側を向く上記先端部3aとは反対側の後端部3bが、このプレート平坦面6aに当接させられた状態で、上記樹脂結合相4により単層に固着されて保持されている。
ここで、上記プレート6は、本実施形態ではAlやSiC等のセラミックスまたはカーボンにより形成されており、コンディショニング面2側とは反対側を向く他方の円形面も上記プレート平坦面6aと平行な平坦面とされている。また、樹脂結合相4は砥粒3の平均粒径の90〜60%程度の略一定の厚さで上記プレート平坦面6a上に形成されており、従ってこのプレート平坦面6aに後端部3bが当接した砥粒3は、この樹脂結合相4の厚さと等しい埋設深さで固着されることになって、上述した個々の砥粒3の粒径のばらつきにより、樹脂結合相4表面からの突き出し量も厳密には一定とならずに図1に示したようにばらついたものとなる。
なお、本実施形態ではこの樹脂結合相4は、上記プレート平坦面6aから周面および上記他方の円形面にかけて、プレート6の表面全体を被覆するように形成されており、例えば他方の円形面側の樹脂結合相4を厚く形成したりすることによって、この部分にネジ孔等のCMP装置への取付部を形成することができる。ただし、このような取付部が形成された図示されないシャーシを、コンディショナ本体1のコンディショニング面2とは反対側に接着等により取り付けてもよい。
図2ないし図6は、このようなCMPコンディショナを製造する場合の本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態を示すものである。本実施形態の製造方法では、まず図2に示すように第1の平坦面11aを有する第1の平板11を用意し、この第1の平坦面11a上に砥粒3を分散して貼着する。
本実施形態の第1の平板11はコンディショナ本体1と略同径の例えばSi等からなる円板状とされて、その一の円形面が第1の平坦面11aとされている。そして、この第1の平坦面11aに液状ののり剤12を噴霧し、次いでこの第1の平坦面11a上に、砥粒3の平均粒径に応じた目開き量を有する網体(メッシュ)を載せてから砥粒3を分散させて、この網体の目を通過した砥粒3を上記のり剤12により接着し、余分な砥粒3を掃き取るなどして除去した後に網体を外すことにより、砥粒3はこの網目に沿うように格子状等に規則正しく配列されて第1の平坦面11a上に貼り着けられる。なお、のり剤12を噴霧する代わりに、例えば両面に接着層が設けられた接着テープによって砥粒3を第1の平坦面11a上に貼着してもよい。
その一方で、図3に示すように第2の平坦面13aを有する第2の平板13を用意しておき、この第2の平坦面13a上にポリアミド等の熱可塑性樹脂層14を形成して、第1の平坦面11aがこの第2の平坦面13aと対向するように第1の平板11を配置し、第2の平板13に加圧しながら密着させるとともに加熱する。本実施形態では、第2の平板13もコンディショナ本体1と略同径の例えばSi等からなる円板状とされて、その一の円形面が第2の平坦面13aとされ、また熱可塑性樹脂層14はこの第2の平坦面13aにポリアミドやナイロン等の熱可塑性樹脂フィルム14aをのり剤14bによって貼着して形成されている。
このような第2の平板13を、第2の平坦面13aが上向きとなるようにホットプレート15上に載置し、その上に砥粒3が貼着された第1の平坦面11aを下向きにして第2の平坦面13aに対向するように第1の平板11を重ね合わせ、さらにその上から荷重Gを付加することにより、加熱と加圧が行われる。そして、この加圧と加熱により、砥粒3は、その第2の平坦面13a側を向く先端部3a側が上記熱可塑性樹脂層14に食い込まされつつ、反対側の後端部3bは第1の平板11の第1の平坦面11aに押しつけられて当接させられ、さらに砥粒3のうちでも粒径の大きいものの先端部3aが第2の平坦面13aに当接したところで、大部分の砥粒3の後端部3bが第1の平坦面11aに当接させられた状態のまま、第1、第2の平坦面11a,13a間に砥粒3が挟み込まれることになる。
その後に加熱を停止して冷却するとともに加圧も解くことにより、砥粒3の先端部3a側が食い込んだままの熱可塑性樹脂層14によって砥粒3が保持された状態となるので、第1の平板11をのり剤12ごと剥離して取り去ると、図4に示すように第2の平板13の第2の平坦面13a上に熱可塑性樹脂層14を介して砥粒3が該熱可塑性樹脂層14から突出させられたものが得られ、第1の平坦面11aに当接させられていたこれらの砥粒3の後端部3bは同一平面上に位置させられることになる。
そこで、次に図5および図6に示すように、第2の平板13の外径と略同径の内径を有する半円弧状の一対の割型15によって第2の平板13を挟み込んで、これらの割型15の内周面15aと砥粒3が突出した熱可塑性樹脂層14とで概略円板状の凹所16を画成し、この凹所16内にセラミックスやカーボン等の上記プレート6を、同一平面上に位置した砥粒3の後端部3bにそのプレート平坦面6aが当接するように載置するとともに、該凹所16に上記樹脂結合相4となるエポキシ樹脂等の液状の樹脂17を流し込んで、少なくとも上記プレート平坦面6aの位置まで充密させる。なお、プレート6の表面全体が樹脂結合相4により被覆された上記実施形態のCMPコンディショナを製造する場合には、図5に示すようにプレート6の外径は上記割型15の内径よりも小さくされるとともに、樹脂17はプレート6の上記他方の円形面を越える位置まで充密される。
従って、この樹脂17を硬化させて砥粒3を樹脂結合相4によって固着した後、割型15を取り外し、さらにエタノール等の溶媒によって熱可塑性樹脂層14のみを溶解させることにより第2の平板13を剥離して取り去ることで、この第2の平板13の上記第2の平坦面13a側がコンディショニング面2とされたコンディショナ本体1を有し、かつこのコンディショニング面2側とは反対側の砥粒3の後端部3bがプレート6のプレート平坦面6aに当接させられた状態で砥粒3が樹脂結合相4により固着された、図1に示したような実施形態のCMPコンディショナを製造することができる。なお、この樹脂結合相4が上記エポキシ樹脂のように透明な場合には、コンディショナ本体1内に封入されたプレート6を外から目視することができる。
このようにして製造される上記構成のCMPコンディショナでは、まず砥粒3を樹脂結合相4によって固着しているので、CMP装置において強酸性や強アルカリ性のスラリーが用いられていても、研磨パッドのコンディショニングの際に金属が溶出することがなく、従って半導体ウェハ等に汚染が生じることもない。そして、個々の砥粒3は、その大部分が後端部3bをプレート6のプレート平坦面6aに当接させて固着されていて、樹脂結合相4への埋設深さがこの樹脂結合相4の厚さと略等しく一定であるので、これらの砥粒3を所定の保持力で確実に樹脂結合相4に保持してその脱落を防止することができ、かかる砥粒3の脱落によって半導体ウェハ等にスクラッチが生じたりするのを防ぐことができる。
さらに、こうして砥粒3がコンディショニング面2とは反対側の後端部3bをプレート平坦面6aに当接させていることにより、このコンディショニング面2を研磨パッドに押し付けるようにコンディショナ本体1を押圧してコンディショニングを行っても、該砥粒3はプレート6に支持された状態となるために樹脂結合相4に埋没したりすることがなく、このため砥粒3の先端部3aを確実に研磨パッドに切り込ませて効率的なコンディショニングを行うことができ、実用上十分なパッド研磨レートを得ることができる。特に本実施形態では、このプレート6が剛性の高いセラミックスやカーボンにより形成されているので砥粒3の支持剛性の向上を図ることができるとともに、金属の溶出も一層確実に防止することができる。
従って、このように、上記構成のCMPコンディショナによれば、樹脂結合相4により金属の溶出を防ぎつつもスクラッチの発生も防止することができ、しかも十分高いパッド研磨レートを得ることができるので、CMP装置において高品位かつ高精度の半導体ウェハ等を効率的に研磨して得ることが可能となる。また、プレート6の材質や厚さ等の寸法を適正に設定することにより、単に砥粒3の支持剛性を高めるだけでなく、パッド研磨条件に応じて樹脂結合相4に埋没しない程度の適度な弾性をもって砥粒3を支持することもでき、これにより広範な研磨条件に適応可能な性能を有するCMPコンディショナを提供することも可能となる。
一方、このようなCMPコンディショナを製造する上記製造方法によれば、第1の平板11の第1の平坦面11aに砥粒3の後端部3bを一旦当接させて同一平面上に位置するように位置決めした上で、砥粒3の先端部3a側を熱可塑性樹脂層14により保持するとともに、この第1の平板11に代えて上記プレート6を配置するものであるから、より確実に多くの砥粒3の後端部3bをプレート平坦面6aに当接させた状態で該砥粒3を樹脂結合相4により固着することができる。しかも、製造工程自体も比較的簡略で製造が容易であるという効果も得られる。
次に、本発明のCMPコンディショナの実施例を挙げて、本発明の効果について具体的に説明する。本実施例では、上述した実施形態の製造方法に基づいて、プレート6がAl(アルミナ)であるCMPコンディショナと、プレート6がカーボンであるCMPコンディショナとの2種類の上記実施形態に基づくCMPコンディショナを製造した。これらを順に実施例1、2とする。ただし、樹脂結合相4は実施例1、2のいずれもエポキシ樹脂である。
また、これら実施例1、2において、コンディショナ本体1の直径は108mm、厚さは3mm、プレート6の直径は98mm、厚さは2mmで、プレート6はコンディショナ本体1内に同軸に配置されている。さらに、砥粒3はダイヤモンド超砥粒であって、粒度は#100(平均粒径150μm)であり、樹脂結合相4表面からの突き出し量が50〜60μmとなるように、またコンディショニング面2に垂直に対向する側から見て砥粒3の占める総面積がコンディショニング面2の表面積の30%となるようにして、コンディショニング面2に格子状に分散配置されている。従って、プレート6は、コンディショナ本体1の厚さ方向には砥粒3の突き出し量が上述のような範囲となるように配置されている。
さらにまた、これらの実施例1、2を製造する際ののり剤12、14bは住友スリーエム株式会社製の商品名スプレーのり55であり、熱可塑性樹脂層14を構成する熱可塑性樹脂フィルム14aはダイセル化学工業株式会社製の商品名ダイアミドフィルム3100であって厚さは90μmであり、樹脂結合相4を構成するエポキシ樹脂は丸本ストルアス株式会社製の商品名スペシフィックス−40であった。また、熱可塑性樹脂層14をホットプレート15によって加熱する際の温度は150℃、加重Gは20kgfで約200Paの圧力を加え、加熱加圧時間は10分であった。さらに、樹脂結合相4は、上記エポキシ樹脂を50℃で8時間加熱して硬化させることにより形成した。
一方、これら実施例1、2に対する比較例として、従来周知の砥粒をNiめっき相によって台金に固着したCMPコンディショナ、特許文献1、2記載のようにこのNiめっき相の表面に2フッ化樹脂を被覆したCMPコンディショナ、特許文献3、4に記載のように突き出し量を揃えて砥粒を実施例3と同様のエポキシ樹脂結合相によって固着したCMPコンディショナおよびPPS(ポリフェニレンサルファイト)樹脂結合相によって固着したCMPコンディショナを製造した。これらを順に比較例1〜4とする。
なお、これら比較例1〜4においても、コンディショナ本体は実施例1、2と同形同大の円板状であり、砥粒も同じ粒度のダイヤモンド超砥粒で集中度や配置も略等しくされている。ただし、比較例3、4においては、コンディショナ本体全体が上述のような樹脂結合相によって形成されている。
そして、これら実施例1、2のCMPコンディショナと、比較例1〜4のCMPコンディショナとで、同一の条件で研磨パッドのコンディショニング実験を行い、その際の砥粒の脱落の有無とパッド研磨レートとを測定した。この結果を、次表1に示す。なお、実験CMP装置は株式会社エム・エー・ティー製のMAT−BC15、研磨パッドはニッタ・ハース株式会社製IC1000であり、加工条件はパッド回転速度45m−1、コンディショナ回転速度は56m−1、コンディショニング時間は10時間、研磨パッドへのコンディショナ本体の押圧荷重は24.2Nであり、スラリーの代わりに純水を研削液として使用した。
Figure 2008137137
この表1の結果より、砥粒の脱落に関しては、実施例1、2および比較例1〜3で脱落は認められなかったのに対し、結合相としてPPS樹脂を用いた比較例4では研削液が純水であるにも関わらず砥粒の脱落が認められた。これは、樹脂結合相による保持力が不十分であるためと考えられる。また、パッド研磨レートに関しては、上記条件では通常20μm/h以上のレートが実用上必要とされるのに対し、結合相がエポキシ樹脂だけで実施例1、2のようなプレートを備えない比較例3ではこれを大幅に下回る結果しか得られず、さらに比較例4に至っては測定しうるだけの研磨レートを得ることすらできなかった。これらに対して、実施例1、2および比較例1、2では、実用上十分な研磨レートが得られていることが分かる。
次に、これら実施例1、2および比較例1〜4のCMPコンディショナを、キャボットジャパン株式会社製のスラリーW2000に50℃で48時間浸漬し、Niの溶出量を定性、定量分析した。この結果を、定性分析結果については表2に、また定量分析結果については表3に示す。
Figure 2008137137
Figure 2008137137
これら表2、3の結果より、結合相が樹脂である実施例1、2および比較例3、4のCMPコンディショナでは、Niの溶出は当然ながら認められない程度であり、定量分析では検出限界値以下であったため溶出量自体を測定することができなかった。これらに対し、Niめっき相によって砥粒を固着しただけの比較例1ではNiの溶出が著しく、またその表面を樹脂で被覆した比較例2でも、定性、定量分析ともに少なからぬNiの溶出が認められた。すなわち、これらの結果より、比較例1〜4のCMPコンディショナでは、砥粒の脱落防止、実用上十分なパッド研磨レート、およびNiの溶出防止のうちいずれかの効果を得ることができなかったのに対し、本発明に係わる実施例1、2のCMPコンディショナでは、これらの効果のすべてを奏功することができることが分かった。
本発明のCMPコンディショナの一実施形態を示す断面図である。 図1に示す実施形態のCMPコンディショナを製造する際の、本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態の第1工程を示す断面図である。 図1に示す実施形態のCMPコンディショナを製造する際の、本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態の第2工程を示す断面図である。 図1に示す実施形態のCMPコンディショナを製造する際の、本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態の第3工程を示す断面図である。 図1に示す実施形態のCMPコンディショナを製造する際の、本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態の第4工程を示す断面図である。 図1に示す実施形態のCMPコンディショナを製造する際の、本発明のCMPコンディショナの製造方法の一実施形態の第4工程を示す平面図である。
符号の説明
1 コンディショナ本体
2 コンディショニング面
3 砥粒
3a 砥粒3の先端部(コンディショニング面2側を向く端部)
3b 砥粒3の後端部(コンディショニング面2側を向く側とは反対側の端部)
4 樹脂結合相
5 砥粒層
6 プレート
6a プレート平坦面
11 第1の平板
11a 第1の平坦面
12,14b のり剤
13 第2の平板
13a 第2の平坦面
14 熱可塑性樹脂層
14a 熱可塑性樹脂フィルム
15 割型
16 樹脂

Claims (3)

  1. CMP装置の研磨パッドと対向して接触するコンディショナ本体のコンディショニング面に、砥粒が分散されて固着されてなるCMPコンディショナであって、上記コンディショナ本体は、上記コンディショニング面側を向くプレート平坦面を有するプレートと、このプレート平坦面に上記砥粒を固着する樹脂結合相とを備え、上記砥粒は、上記コンディショニング面側を向く側とは反対側の端部が上記プレート平坦面に当接させられた状態で固着されていることを特徴とするCMPコンディショナ。
  2. 上記プレートがセラミックスまたはカーボンにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載のCMPコンディショナ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のCMPコンディショナの製造方法であって、第1の平坦面を有する第1の平板の上記第1の平坦面上に上記砥粒を分散して貼着し、次いで第2の平坦面上に熱可塑性樹脂層が形成された第2の平板に、上記第1、第2の平坦面を対向させて上記第1の平板を加圧しながら密着させるとともに加熱して上記熱可塑性樹脂層により上記砥粒を保持した上で上記第1の平板を剥離し、さらに上記第2の平坦面側とは反対側を向く上記砥粒の端部に上記プレートの上記プレート平坦面を当接させた状態で、該プレート平坦面に上記砥粒を上記樹脂結合相によって固着した後、上記熱可塑性樹脂層を溶解して上記第2の平板を剥離することを特徴とするCMPコンディショナの製造方法。
JP2006328022A 2006-12-05 2006-12-05 Cmpコンディショナおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP4946402B2 (ja)

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