JP2008137089A - 旋回軸受取付面の切削加工装置 - Google Patents

旋回軸受取付面の切削加工装置 Download PDF

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Abstract

【課題】複数に分割されたフレーム部を溶接手段で行い、溶接時に発生する熱により旋回軸受の構成部材を取り付けるために切削加工した取付面を高い面精度に保つ。
【解決手段】切削加工装置40は、センタフレーム30において、ベースプレート30aに設けたセンタ孔35に挿通される主軸41を有し、この主軸41はクランプ部42によりベースプレート30aを挟持するように装着され、主軸14に嵌合させた回転筒48に連結した旋回動アーム53に工具部54が位置調整可能に連結されており、工具部54はスライドテーブル56に装着した切削工具58を有し、公転用モータ51を作動させて、切削工具58は自転用モータ57により自転させながら、センタ孔35を中心とした円環状の切削領域Zの切削加工が実行される。
【選択図】図9

Description

下部走行体上に旋回可能に連結される上部旋回体のフレームに、旋回装置の旋回軸受を装着するに当って、円環状に形成される加工面を切削加工する旋回軸受取付面の切削加工装置に関するものである。
建設機械として、例えば油圧ショベルは、クローラ式やホイール式の走行手段を装着した下部走行体に旋回装置を介して上部旋回体が設けられ、上部旋回体は下部走行体に対して旋回可能となっている。上部旋回体には運転室が設置され、また土砂の掘削等といった作業を行うための作業手段が装着されており、上部旋回体を旋回させることによって、作業手段を所望の方向に向けることができる。旋回装置は、外輪と内輪、及びこれら外輪と内輪との間に介装した多数のボールから構成される旋回軸受を有し、この旋回軸受を構成する内輪の内周面にリングギアが形成されており、上部旋回体側にはリングギアに噛合するピニオンと、このピニオンを回転駆動する旋回モータとを装着する構成としている。外輪と内輪とのうちの一方は上部旋回体に、また他方は下部走行体に設けられる。上部旋回体及び下部走行体は、それぞれ旋回フレーム及び走行体フレームを有し、通常、外輪は旋回フレームの下面に、内輪は走行体フレームの上面に、それぞれ多数のボルトを用いて固定される。
外輪と内輪との間にボールが介装されており、外輪と内輪とが相対回転する際には、ボールが転動することになる。外輪と内輪との軸芯が正確に一致していないと、動きに円滑性が欠けるだけでなく、各部の早期磨耗による寿命の低下等という問題点がある。従って、旋回フレーム及び走行体フレームにおける外輪及び内輪の取付面は高い面精度を持たせるために、高精度に切削加工されることになる。この種の研削加工を行うための工作機械としてはフライス盤が用いられる。
走行体フレームの取付面は上面側にあり、かつ寸法・形状も旋回フレームより小型のものである。従って、適宜のステージにこの走行体フレームを設置することにより比較的容易に、しかも円滑に切削加工することができる。一方、旋回フレームは、その下面を切削加工することから、旋回フレームを反転させた状態で加工を行うことになる。しかしながら、旋回フレームには、作業手段が取り付けられるメインビームやテールビーム等が突出しており、反転させた状態で安定的に支持するには、その支持部材への設置箇所を適正に選択しなければならず、旋回フレームの構造が異なれば、異なる構造の支持部材を用いることが必要になる。
ここで、旋回フレームは、構造上の観点から、複数に分割して製造された後、最後の段階で連結される。一般的な旋回フレームでは、センタフレームを有し、このセンタフレームの左右にはサイドフレームが、また後方位置にはテールフレームが連結される。従って、これら各部を連結するようにして組み立てた後では、サイズが極めて大きくなり、また重量化することになる。このために、組み立て後の旋回フレームを反転させた状態で、切削等の加工を行うのは適切ではない。ここで、旋回フレームにおいて、旋回軸受を構成する外輪(または内輪)が取り付けられるのは、センタフレームであるから、従来においては、他のフレームが連結される前の段階で取付面を切削加工するようにしていた。
ここで、前述したセンタフレームとサイドフレーム及びテールフレームとの間の連結は、一般に、溶接手段で行われる。しかしながら、センタフレームにおいて、切削加工により高い面精度が得られているにも拘らず、その後の工程でサイドフレームやテールフレームを溶接すると、溶接時に発生する熱の影響で加工面の部位に変形が生じる等の不都合がある。このために、複数に分割されたフレーム構成部材において、溶接に生じる熱の影響を排除して、加工面の面精度が低下するのを防止した旋回フレームの構造が特許文献1に開示されている。
特開2001−3391号公報
前述した特許文献1の構成では、旋回軸受を構成する外輪を取り付けるために行われる切削加工は、分割されたフレームの状態で行うが、上部旋回体として、他のフレーム部と連結して組み付けるに当って、熱が発生する溶接手段を用いるのではなく、ボルトにより連結する構成としている。
しかしながら、複数に分割されたフレーム部の連結を、ボルトを用いて行うようにした場合、連結強度を高くしようとすると、用いられるボルトの数が著しく多くなり、ボルト孔の加工が面倒になり、またボルトの締付等の作業を必要とすることから、旋回フレーム全体の組み立てが面倒になる等という問題点がある。一方、連結されるボルトの数を減らすと、前述した各部の連結強度が低下することになる。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、複数に分割されたフレーム部を溶接手段により行うようになし、しかも溶接時に発生する熱により旋回軸受の構成部材を取り付けるために切削加工した取付面を高い面精度に保つことができるようにすることにある。
前述した目的を達成するために、本発明は、センタフレームに他の1または複数のフレーム構成部が溶接手段で連結され、前記センタフレームの旋回中心部にセンタジョイントが装着されるセンタ孔を設けた旋回フレームに、前記センタフレームの下面に下部走行体と旋回動作可能に連結される旋回軸受を構成する外輪または内輪の取付面を切削加工する装置であって、溶接された後の前記旋回フレームの前記センタフレームに設けた前記センタ孔に挿通されて、このセンタフレームを挟むようにしてクランプすることにより着脱可能に固定されるクランプ部材を備えた主軸と、前記主軸に装着されて、駆動手段によりこの主軸の軸回りに回転駆動される旋回動アームと、前記旋回動アームに装着されて、前記取付面を含む円環状の切削領域を切削加工する工具部とを備える構成としたことをその特徴とするものである。
旋回フレームは上部旋回体を構成するものであり、その構造や機能の面から複数に分割した状態で製造されて、溶接手段で相互に連結される。これらのうち、旋回中心を含み、旋回軸受が装着される部位がセンタフレームであり、このセンタフレームに他のフレーム構成部が溶接手段で連結される。他のフレーム構成部は、例えば左右のサイドフレームやテールフレーム等であるが、これらに限定されない。旋回フレームを構成する全ての構成部材が連結された後でなければ、取付面の切削加工を行えないというのではない。溶接を伴わない連結部であれば、切削加工を行った後に連結する構成としても良い。
センタフレームの下面に旋回軸受を構成する部材、つまり外輪または内輪が固定的に装着される。旋回フレーム側は内輪であっても良いが、旋回モータは上部旋回体側に設けられ、この旋回モータに装着した旋回ピニオンは内輪の内周面に設けたリングギアに噛合することから、センタフレームに装着される構成部材は、通常、外輪である。また、旋回軸受を構成する内輪及び外輪の固定は複数のボルトを用いて行われる。
溶接によりセンタフレームと他のフレーム構成部とを連結した後の旋回フレームに旋回軸受の構成部材を取り付ける取付部を切削加工するに当っては、この旋回フレームを加工ステージにおいて、所定の位置に設置されることになる。加工ステージには旋回フレームを支持する載置台は、旋回フレームを取付面が下を向くようにして設置すると、加工ステージへの旋回フレームの設置及び取り出しが容易になる。この場合には、主軸はセンタフレームに形成したセンタ孔に対して下方から挿入される。
旋回軸受を構成する部材(通常外輪)は、センタフレームに設けたセンタ孔と同心円となる位置に装着される。従って、このセンタフレームへの切削加工は、センタフレームと概略同心円の領域とする。工具部による切削加工の加工幅を多少広くしておけば、切削領域のセンタ孔に対してあまり厳格な同心性を持たせなくても良い。ただし、小型の工具を用いて、迅速かつ円滑に切削加工するには、あまり加工幅を広くしない方が望ましい。
工具部は、切削工具と、この切削工具が装着されるホルダ部材とから構成されるが、この工具部を装着した旋回動アームは主軸の軸回りに旋回可能となし、主軸はセンタフレームのセンタ孔に挿入されて、クランプ部材でセンタフレームを挟むようにしてクランプ保持される。従って、主軸のセンタ孔に対する調芯性を確保しておけば、最小限の幅で外輪が装着される部位を切削加工することができる。例えば、クランプ部材の少なくとも一方をテーパ形状となし、このテーパ部をセンタ孔のエッジ部分に当接させるように構成することによって、主軸のセンタ孔に対する厳格な調芯性が得られる。センタフレームに装着される旋回軸受の構成部材の直径及び幅が常に一定であれば、工具部を旋回動アームに固定しても良く、また工具部とセンタフレームの表面との位置関係は、センタフレームのセンタ孔に対して進退させるようにして調整することができる。ただし、この工具部の位置制御をより円滑かつ正確に行うには、工具部を旋回動アームに対して、少なくとも主軸の軸心に平行な方向と、それと直交する方向との2軸方向に位置調整可能な構成とする。これによって、切削加工精度が高くなる。
旋回フレームにおいて、旋回軸受の装着部を切削加工した後に熱が作用する工程を含まないことから、切削加工した取付面に変形等が生じることがなく、加工後における加工領域の面精度が維持される。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、図1に旋回装置を有する機械の一例として、油圧ショベルの全体構成を示す。図中において、1は下部走行体、2は上部旋回体であり、上部旋回体2は運転室3及び土砂の掘削等の作業を行う作業手段4が設けられており、またエンジンや油圧ポンプ等の機器類を収納する建屋5が設けられ、さらに図示しない作動油タンク,燃料タンクといったタンク類が設置されている。そして、上部旋回体2の最後部位置には、カウンタウエイト6が装着されている。上部旋回体2と下部走行体1との間に旋回装置7が設けられており、この旋回装置7により上部旋回体2は下部走行体1に対して旋回可能に連結されている。
図2に旋回装置7の要部構成を示す。同図において、10は旋回軸受であり、旋回軸受10は、内輪11及び外輪12と、これら内輪11と外輪12との間に所定のピッチ間隔を持って配置した鋼球からなるベアリング用のボール13とから構成される。内輪11は下部走行体1側のトラックフレーム20に設けた円環状の内輪取付部材21の上面に所定数のボルト22を用いて固定されている。一方、外輪12は上部旋回体2の旋回フレーム23の下面に所定数のボルト24を用いて固定されている。
内輪11の内周面にはリングギア14が形成されており、このリングギア14には、上部旋回体2の旋回フレーム23に設置した旋回モータ15の出力軸に装着したピニオン16が噛合している。従って、旋回モータ15を駆動してピニオン16を回転させると、内輪11が外輪12に対して相対的に回動することになる。下部走行体1は接地されているので、内輪11は固定的に保持されており、上部旋回体2に連結した外輪12が回転することになり、もって上部旋回体2が下部走行体1に対して旋回する。
円滑な旋回動作を行わせるためには、旋回軸受10を構成する内輪11と外輪12はその軸芯が正確に一致していなければならない。内輪11はトラックフレーム20の内輪取付部材21の上面に設けられていることから、この内輪取付部材21の寸法・形状を厳格に管理し、表面を平滑化させ、トラックフレーム20への組み付けを高精度に行うことができる。内輪取付部材21は、図示したものにあっては、トラックフレーム20に溶接手段で装着されている。ただし、この内輪取付部材21の装着方式は、ボルト止め等他の手段により行うこともできる。ここで、図示した構成の旋回装置7においては、内輪取付部材21は厚手のものであり、かつ内輪11が取り付けられる上面は溶接部となる下面から十分離れている。従って、溶接時の熱の影響によって変形する等といった不都合を生じることはない。
これに対して、外輪12は旋回フレーム23の下面に装着される。旋回フレーム23は図3及び図4に示した構成となっている。図中、30はセンタフレーム、31は左側のサイドフレーム、32は右側のサイドフレーム、33はテールフレームであり、これらでフレーム構成部が構成される。センタフレーム30には作業手段4が連結され、左側のサイドフレーム31には運転室3が装着され、右側のサイドフレーム32にはタンク類が装着される。また、左右のサイドフレーム31,32の後方位置からテールフレーム33にかけての部位には建屋5が設置され、カウンタウエイト6はテールフレーム33の後部位置に設置される。
旋回フレーム23を構成するこれら各フレーム構成部30〜33は、図4に示したように、それぞれ独立に製造され、溶接手段で連結されて、図3の状態に組み立てられる。外輪12が取り付けられるのはセンタフレーム30であり、外輪12はセンタフレーム30のベースプレート30aに取り付けられる。このベースプレート30aの上面には、所定の間隔を置いて、一対のフレーム縦板30b,30bが立設されており、作業手段4は両フレーム縦板30b,30b間に枢支ピンで連結されることになる。ベースプレート30aには、旋回モータ15が装着されるモータ装着部34が設けられ、またセンタジョイント(図示せず)が装着されるセンタ孔35が穿設されている。
センタフレーム30の底面部を図5に示す。この図から明らかなように、ベースプレート30aの下面側において、外輪12が領域Zに装着される。この領域Zは切削領域であり、外輪12が装着されるために、その面精度を高くしなければならない。面精度が悪いと、旋回軸受10の作動の円滑性が損なわれることになり、その結果旋回モータ15に対する負荷の増大を招き、ボール13の転動部に偏荷重が作用して、磨耗を進行させる等といった不都合を生じる。このために、領域Zには切削加工により正確な平面度を出すようにしている。
本発明においては、加工が容易なベースプレート30aの段階で、領域Zに切削加工を施して一応の平面化処理が行われ、これを粗加工として、旋回フレーム23が組み立てられた後に精密な研削加工を行うようにしている。なお、加工は1段階で行っても良く、この場合には、各フレーム構成部30〜33からなる旋回フレーム23が溶接されて組み立てられた後に切削加工が行われる。また、粗加工と精密加工との2段階で加工する場合において、第1段階目の加工はベースプレート30aの段階ではなく、ベースプレート30aにフレーム縦板30bを組み込んでセンタフレーム30が組み上がった後に行うようにしても良い。
そこで、センタフレーム30における旋回軸受10の外輪12が装着される部位に対して、仕上げ段階となる精密研削加工を行うために用いられる旋回軸受取付面の切削加工装置の構成を図6乃至図8に示す。まず、図6及び図7において、切削加工装置40は主軸41を有し、この主軸41はねじ部41aと軸部41bとから構成され、ねじ部41aにはクランプ部42が設けられている。
クランプ部42は、共に主軸41に挿通させた固定用円板43とテーパブロック44とから構成される。固定用円板43は、主軸41のねじ部41aと軸部41bとの間の段差部に当接しており、これとねじ部41aに螺合させたナット45との間に挟持されて、固定的に保持されている。テーパブロック44は、固定用円板43と対面する側に向けて連続的に縮径された円錐部44aと、この円錐部44aの最大径部から外向きに張り出した円環状部44bとから構成される。そして、円環状部44bには押えボルト46が複数個所螺挿されており、また円錐部44aの突出側とは反対面には、軸部41bに螺合させた締付用ナット47が当接している。従って、主軸41のねじ部41aはセンタフレーム30のベースプレート30aに形成されているセンタ孔35に挿通されて、固定用円板43とテーパブロック44との間で挟持させ、かつ円錐部44aがセンタ孔35の開口部のエッジ部分に当接することによって、主軸41はセンタ孔35の軸中心位置に位置決めされる。この状態で押えボルト46をベースプレート30aに押圧することにより、主軸41が安定的に保持される。
主軸41における軸部41bには回転筒48が回転自在に嵌合されており、軸部41bと回転筒48との間に軸受49が装着されている。そして、回転筒48の端部には、リング状の従動歯車50が固定して設けられている。また、主軸41の軸部41b側の端部には公転用モータ51が固定して設けられており、この公転用モータ51の出力軸には駆動歯車52が装着されている。駆動歯車52は従動歯車50と噛合しており、公転用モータ51を作動させると、駆動歯車52と従動歯車50とからなる伝達手段によって、回転筒48が主軸41の軸回りに回転することになる。回転筒48には旋回動アーム53が固定して設けられており、この旋回動アーム53は主軸41の軸線と直交する方向に所定の長さ分だけ延在されている。
旋回動アーム53の先端部分には工具部54が位置調整可能に装着されている。工具部54は、旋回動アーム53の軸方向に位置調整可能なホルダ部材55にスライドテーブル56を上下方向、つまり主軸41の軸線方向に位置調整可能に装着させるようにしたものである。このスライドテーブル56には自転用モータ57が装着されており、この自転用モータ57の出力軸にフライス等からなる切削工具58が着脱可能に取り付けられる。
図8に示したように、旋回動アーム53は断面がI字形状となっており、ホルダ部材55は、この旋回動アーム53を抱持するように装着されている。ホルダ部材55には旋回動アーム53の上端部及び下端部における左右への張り出し部に、各々ローラ59が取り付けられており、これらローラ59を旋回動アーム53に沿って転動させることにより、工具部54は旋回動アーム53の軸方向に移動可能となる。工具部54をこの旋回動アーム53に沿って移動させた状態で、任意の位置に固定するために、ホルダ部材55にはストッパボルト60が螺挿されている。従って、ホルダ部材55を旋回動アーム53の軸線方向に移動させて、ストッパボルト60を締め付けて、旋回動アーム53に圧接させることにより、このホルダ部材55は所定の位置に固定的に保持される。また、スライドテーブル56にはねじ軸61が連結して設けられており、このねじ軸61の端部にハンドル61aが取り付けられている。従って、ハンドル61aを適宜回転操作すると、スライドテーブル56に設けた切削工具58がセンタフレーム30の下面に対して近接・離間する方向に位置調整されることになる。
上部旋回体2の旋回フレーム23は、図4に示したように、センタフレーム30と、サイドフレーム31,32及びテールフレーム33がそれぞれ独立に形成されて、これら各構成部を溶接手段で連結することにより組み立てられる。好ましくは、センタフレーム30において、ベースプレート30aの段階で、その下面における外輪12が装着される円環状の領域Zに対して、切削工具を用いて予め平面化処理しておく。ここで、ベースプレート30aは平板状の鋼板から構成されるので、切削工具の位置決め及び切削加工を容易に行うことができる。そして、このベースプレート30aにフレーム縦板30b等を溶接手段で固定することによって、センタフレーム30が組み立てられる。このセンタフレーム30には、フレーム縦板30b及びベースプレート30aに対するサイドフレーム31,32及びテールフレーム33の当接部分が溶接されて、旋回フレーム23が形成されることになる。
既に説明したように、旋回フレーム23を組み立てる際には、それを構成する各部が溶接され、この溶接箇所は、図5からも明らかなように、予め平面化処理した円環状の切削領域Zの反対側面を横切るようになっており、従って溶接時の熱がこの切削領域Zに及ぶことになり、熱変形による反りや歪み等、平面度が損なわれてしまう可能性がある。このために、旋回フレーム23が形成された後に、この切削領域Zの仕上げ加工を行うようにしている。
そこで、旋回フレーム23が形成された後に行われる切削領域Zに対する切削加工を行う方法について、図3を参照して、また図9及び図10に基づいて説明する。溶接工程でセンタフレーム30に左右のサイドフレーム31,32及びテールフレーム33が組み付けられて旋回フレーム23が形成された後、この旋回フレーム23は塗装等の後続工程に移行するが、その間に切削加工ステージを設けて、旋回フレーム23をこの切削加工ステージに搬入する。ここで、旋回フレーム23は、下部走行体1を構成するトラックフレーム20に設置する状態、つまりセンタフレーム30におけるベースプレート30aの外輪12の取付面を下向きにした状態で切削加工ステージに搬入される。
切削加工ステージには、旋回フレーム23が載置される載置台62が配設されている。載置台62は旋回フレーム23を安定的に保持するために、必要な箇所に、必要な箇所、例えば図3に示した位置に3箇所に設けられている。載置台62の高さは、作業者が旋回フレーム23の下部位置に入り込んで作業を行えるスペースが確保される寸法となっている。
旋回フレーム23には、そのセンタフレーム30に形成したセンタ孔35内に切削加工装置40が装着される。即ち、クランプ部42におけるテーパブロック44を主軸41から分離した状態で、この主軸41をセンタ孔35の下側から挿入して、テーパブロック44を主軸41内に挿入する。そして、締付用ナット47を主軸41のねじ部41aに螺合させて、テーパブロック44をセンタ孔35内に挿入させ、締付用ナット47を締め付ける。これによって、図7に示されているように、ベースプレート30aはクランプ部42を構成する固定用円板43とテーパブロック44の円錐部44aとの間で挟持され、かつ主軸41がセンタ孔35の中心位置と一致するように調芯される。この状態で、押えボルト46を締め付けて、その先端をベースプレート30aに圧接させると、主軸41は鉛直状態となってクランプ部42によりセンタフレーム30に固定的に保持される。
切削領域Zはセンタ孔35と同心円の領域であり、所定の幅寸法、具体的には外輪12の幅より僅かに大きい幅寸法を有している。切削加工装置40における主軸41には回転筒48が嵌合されており、この回転筒48には旋回動アーム53が連結されている。そこで、ストッパボルト60を緩めて、旋回動アーム53に連結したホルダ部材55をその軸線方向に移動させて、このホルダ部材55に装着した切削工具58を切削領域Zに対応する位置に配置する。このようにして、ホルダ部材55を移動させることによって、切削工具58の位置調整を行った後、ハンドル61aを操作して、ねじ軸61を回転することによって、切削工具58を連結した自転用モータ57が装着されているスライドテーブル56をベースプレート30aに当接する方向に変位させ、この切削工具58をベースプレート30aにおける切削領域Zの下面に所定の圧接力をもって押し付ける。
このように、切削工具58をベースプレート30aに圧接させた状態で、自転用モータ57を作動させて、切削工具58を自転させ、これと共に公転用モータ51を駆動して、旋回動アーム53を主軸41の軸回りに回転駆動することによって、切削工具58が切削領域Z上を公転させる。これによって、切削領域Zにおける切削加工が行われる。この加工は、旋回フレーム23を形成するために、溶接を行うことにより発生する熱の作用で変形して、切削領域Zの面精度が低下したのを修正して、精密に仕上げるためのものである。
領域Zを高精度に切削加工することによって、この領域Zに装着される旋回軸受10の外輪12の取り付けを高精度に行うことができる。また、内輪11はトラックフレーム20の上面に装着されており、これら内輪11と外輪12との軸芯を正確に一致した状態に組み付けられる。従って、旋回軸受10を円滑に作動させ、部分的な磨耗の進行等といった不都合を回避することができ、旋回軸受10の長寿命化が図られるようになる。
ここで、自転用モータ57による切削工具58の自転と、公転用モータ51による切削工具58の公転との速度比を適宜設定することによって、より好ましくは切削領域Zにおける凹凸の度合いを予め測定して、この測定結果に応じて、公転中における切削工具58の自転速度を変化させるように調整する。この制御を行うために、主軸41に装着したコントローラ63が設けられている。ここで、公転用モータ51は主軸41における固定側に設けられているので、接続コード64はコントローラ63と公転用モータ51と直結することができる。これに対して、自転用モータ57は旋回動アーム53の先端に装着されているので、この自転用モータ57とコントローラ63との間の接続コード65は、スリップリング66を介して接続されることになる。
旋回装置を有する機械の一例としての油圧ショベルの全体構成図である。 旋回装置の要部断面図である。 上部旋回体の構造部を示す平面図である。 図3の上部旋回体の構造部における各フレーム構成部を分解して示す平面図である。 センタフレームの底面図である。 本発明の実施の一形態を示す旋回軸受取付面の切削加工装置の正面図である。 センタフレームに連結した状態での図6の切削加工装置の主軸部の断面図である。 図6の切削加工装置において、工具部と支持アームとの連結部を拡大して示す左側面図である。 切削加工装置において、図3のX−X断面位置での旋回フレームへの装着状態を示す図である。 切削加工装置において、図3のY−Y断面位置での旋回フレームへの装着状態を示す図である。
符号の説明
2 上部旋回体
7 旋回装置
23 旋回フレーム
24 ボルト
30 センタフレーム
30a ベースプレート
30b フレーム縦板
31,32 サイドフレーム
33 テールフレーム
35 センタ孔
40 切削加工装置
41 主軸
42 クランプ部
43 固定用円板
44 テーパブロック
48 回転筒
51 公転用モータ
53 旋回動アーム
54 工具部
55 ホルダ部材
56 スライドテーブル
57 自転用モータ
58 切削工具
62 載置台

Claims (3)

  1. センタフレームに他の1または複数のフレーム構成部が溶接手段で連結され、前記センタフレームの旋回中心部にセンタジョイントが装着されるセンタ孔を設けた旋回フレームに、前記センタフレームの下面に下部走行体と旋回動作可能に連結される旋回軸受を構成する外輪または内輪の取付面を切削加工する装置において、
    溶接された後の前記旋回フレームの前記センタフレームに設けた前記センタ孔に挿通されて、このセンタフレームを挟むようにしてクランプすることにより着脱可能に固定されるクランプ部材を備えた主軸と、
    前記主軸に装着されて、駆動手段によりこの主軸の軸回りに回転駆動される旋回動アームと、
    前記旋回動アームに装着されて、前記取付面を含む円環状の切削領域を切削加工する工具部と
    を備える構成としたことを特徴とする旋回軸受取付面の切削加工装置。
  2. 前記旋回フレームは、その取付面が下を向くようにして支持する載置台を設けた加工ステージに載置され、この載置台に前記旋回フレームを載置した状態で、前記主軸が前記センタフレームに装着されると、前記クランプ部材が前記センタ孔の中心に前記主軸を配置するように調芯する調芯部を有する構成としたことを特徴とする請求項1記載の旋回軸受取付面の切削加工装置。
  3. 前記旋回動アームに連結して設けた前記工具部は、前記主軸の軸心に平行な方向と、それと直交する方向との2軸方向に位置調整可能な構成としたことを特徴とする請求項2記載の旋回軸受取付面の切削加工装置。
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