JP2008136734A - 磁気共鳴信号収集シーケンスおよび磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

磁気共鳴信号収集シーケンスおよび磁気共鳴イメージング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 渦電流やスピンの動きがSSFPシーケンスの位相エンコードパルスを受けて発生させるスピンの位相シフトを小さくする。
【解決手段】 格子点をほぼ同数ずつ含むようにk空間をk空間内の中心点に関する動径方向および中心点を中心とした楕円の円周方向に分割して複数の小領域を定め、一連の高周波励起により磁気共鳴信号を収集する対象の格子点を、複数の小領域のうちで動径方向に並んだ小領域からそれぞれ1つずつ選んだ格子点とするように信号収集をスケジューリングした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージングのための磁気共鳴信号収集シーケンスと、この磁気共鳴信号収集シーケンスを用いた撮影を行う磁気共鳴イメージング装置に関する。
近年の画像診断装置の進展は、臨床現場において心臓検査を実施できるまでに進んできた。磁気共鳴イメージング(MRI)においては、シネ撮像、遅延造影、あるいは負荷心筋パフュージョン撮像などが適用可能になってきている。しかしながら、このような進展にも拘わらず、冠動脈撮像は画質の点や安定性の面で依然として技術的なハードルの高い撮像のままである。冠動脈が細く走行が複雑であること、心臓の動きが複雑で患者によって異なることなどの難点が多数あり、高空間分解能・高時間分解能が必要とされるため、患者のセッティングから撮影条件の設定、磁場不均一性等の調整など、それぞれに高度の技術が要求されてきた。
最近、MRIによる冠動脈撮像は、バランスされたSSFP(steady-state free precession)シーケンスを用い、呼吸ナビゲータ追尾を併用して心臓全体をカバーする方法が提案されている(非特許文献1および非特許文献2を参照)。
この方法では、直径数mm以下という細い冠動脈を画像化することが求められるため、空間分解能の高い画像であるだけでなく、画像アーチファクトも少なくなければならない。
一般的に、SSFPシーケンスの画像アーチファクトとして、渦電流やフローなどに起因した位相シフトがもたらすゴースト状アーチファクトが知られている(例えば、特許文献1を参照)。この種のアーチファクトは、心臓のような高精細な画像が求められる場合の主たる劣化要因になっている。SSFPシーケンスでは、スライス選択傾斜磁場パルスや読み出し傾斜磁場パルスが一定パターンで繰り返され、これらのパルスによって発生する渦電流や動いているスピンによる位相シフトは比較的一定である。高周波(RF)印加を繰り返す単位時間(TR)内に発生する一定の位相シフトは、SSFPの定常状態を壊したり変化させることは無い。もちろん、その位相シフトがある場合の定常状態と無い場合の定常状態とは異なるが、その位相シフト量が少ない(±数10°以下である)限りは実用上問題とならない。しかしながら、スピンワープ(spin warp)法を併用したSSFPシーケンスにおける位相エンコード傾斜磁場パルスは、読み出し傾斜磁場パルスの前後に配置され、極性の異なる単一パルスとして印加される。このため、比較的大きな1次モーメント量を有し、よって、動いているスピンの位相を容易にシフトさせる。また、渦電流による位相シフトも積算し易い。さらに、位相エンコードパルスの大きさは、臨床的に求められる所定のエンコード収集順に基づいて、TR毎に変更される。つまり、位相エンコードパルスによる位相シフト量はTR毎に容易に変化し得るので、スピンの定常状態に摂動を加えることになり、収集される信号の大きさや位相を変化せしめ、結果として画像アーチファクトをもたらすことになる。
3Dのスピンワープ法においては、2軸方向(PE方向,SE方向)の位相エンコードパルスが使用されるので、位相シフト量の空間分布や時間変化は複雑になる。
特許文献1では、このアーチファクトを減らす方法として2つの方法を提案している。そのひとつが“pairing”と呼ばれている方法であり、位相エンコードパルスに対して有効な方法である。この方法では、同一ペアを組んだスピンの位相シフト量はほぼ同一であるので、n回目の励起と(n+2)回目の励起がほぼ同一条件になり、定常状態を維持していることになる。
米国特許公報7,046,004号 Weberら、「Whole-Heart Steady-State Free Precession Coronary Artery Magnetic Resonance Angiography」、Magnetic Resonance In Medicine誌、Wiley-Liss, inc.、2003年、Vol. 50、p.1223-1228 佐久間ら、「Whole heart coronary MRA」、映像情報MEDIAL誌、産業開発機構株式会社、2004年、第36巻、第10号、通巻730号、p.1074-1078
しかしながら、上記の“pairing”とよばれる方法では、異なるペアの間では異なる位相シフト量になることに注意が必要である。特に、特許文献1の図8に示されているような“centric-pair trajectory”のケースでは、kスペースの正側から負側(およびその逆)へエンコード量が大きくジャンプするため、磁化の位相シフトのジャンプが大きく発生し、この位相シフトが磁気共鳴信号の位相に重畳される。この位相シフトはフーリエ変換後にはゴースト状のアーチファクトをもたらす原因になり得る。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、渦電流やスピンの動きがSSFPシーケンスの位相エンコードパルスを受けて発生させるスピンの位相シフトを小さくすることにある。
本発明の第1の態様は、複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を繰り返し行いながらk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、前記k空間点をほぼ同数ずつ含むように前記k空間を前記k空間内の基準点に関する動径方向および前記基準点を中心とした円または楕円の円周方向に分割して複数の小領域を定め、前記一連の高周波励起により前記磁気共鳴信号を収集する対象のk空間点を、前記複数の小領域のうちで前記動径方向に並んだ小領域からそれぞれ1つずつ選んだk空間点とするように信号収集をスケジューリングした。
本発明の第2の態様は、複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を複数回繰り返し行いながらk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、連続して収集される前記磁気共鳴信号にそれぞれ加える位相エンコードパルスの面積差を前記一連の高周波励起の中でほぼ一定とするとともに、前記面積差を前記複数回の一連の高周波励起のそれぞれで変化させるように信号収集をスケジューリングした。
本発明の第3の態様は、複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を複数回繰り返し行いながら、位相空間のみで埋めるk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、前記一連の高周波励起の中では前記の対象とした動径方向の周辺に位置するk空間点についての磁気共鳴信号を収集するとともに、前記複数回の一連の高周波励起のそれぞれで対象とする動径方向を変化させるように信号収集をスケジューリングした。
本発明の第4の態様による磁気共鳴イメージング装置は、静磁場中に載置された被検体に対して傾斜磁場および高周波パルスを印加する印加手段と、前記傾斜磁場および前記高周波パルスの印加に応じて前記被検体から放射される磁気共鳴信号を検出するための高周波コイルと、前記高周波コイルを用いて前記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴信号収集シーケンスにより磁気共鳴信号の収集を行うように前記印加手段を制御する手段とを備える。
本発明によれば、渦電流やスピンの動きがSSFPシーケンスの位相エンコードパルスを受けて発生させるスピンの位相シフトを小さくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置と称する)の構成を示す図である。
このMRI装置は、被検体としての患者Pを載せる寝台部と、静磁場を発生させる静磁場発生部と、静磁場に位置情報を付加するための傾斜磁場発生部と、高周波信号を送受信する送受信部と、システム全体のコントロールおよび画像再構成を担う制御・演算部と、被検体Pの心時相を表す信号としてのECG信号を計測する心電計測部と、患者Pに息止めを指令するための息止め指令部とを備えている。
静磁場発生部は、例えば超電導方式の磁石1と、この磁石1に電流を供給する静磁場電源2とを含み、被検体Pが遊挿される円筒状の開口部(診断用空間)の軸方向(Z軸方向)に静磁場H0を発生させる。なお、この磁石部にはシムコイル14が設けられている。このシムコイル14には、後述するホスト計算機の制御下で、シムコイル電源15から静磁場均一化のための電流が供給される。寝台部は、被検体Pを載せた天板を磁石1の開口部に退避可能に挿入できる。
傾斜磁場発生部は、傾斜磁場コイルユニット3を含む。この傾斜磁場コイルユニット3は、互いに直交するX、YおよびZ軸方向の傾斜磁場を発生させるための3組のコイル3x、コイル3y,コイル3zを備える。傾斜磁場発生部はまた、コイル3x〜3zに電流を供給する傾斜磁場電源4を含む。傾斜磁場電源4は、後述するシーケンサ5の制御のもと、傾斜磁場を発生させるためのパルス電流をコイル3x〜3zに供給する。
傾斜磁場電源4からコイル3x〜3zに供給されるパルス電流を調整することにより、物理軸であるX,Y,Z方向の各軸の傾斜磁場を合成して、互いに直交するスライス方向傾斜磁場Gs、位相エンコード方向傾斜磁場Ge、および読出し方向(周波数エンコード方向)傾斜磁場Grの各論理軸方向を任意に設定することができる。スライス方向、位相エンコード方向および読出し方向の各傾斜磁場は、静磁場H0に重畳される。
送受信部は、磁石1内の撮影空間にて被検体Pの近傍に配設されるRFコイル7と、このコイル7に接続された送信器8Tおよび受信器8Rとを含む。送信器8Tおよび受信器8Rは、後述するシーケンサ5の制御の下で動作する。送信器8Tは、核磁気共鳴(NMR)を起こさせるためのラーモア周波数のRFパルスをRFコイル7に供給する。受信器8Rは、RFコイル7が受信したエコー信号(高周波信号)を取り込み、これに前置増幅、中間周波変換、位相検波、低周波増幅、フィルタリングなどの各種の信号処理を施した後、A/D変換してエコー信号に応じたデジタル量のエコーデータ(原データ)を生成する。
制御・演算部は、シーケンサ(シーケンスコントローラとも呼ばれる)5、ホスト計算機6、演算ユニット10、記憶ユニット11、表示器12、入力器13および音声発生器16を含む。このうち、ホスト計算機6は、記憶したソフトウエア手順により、シーケンサ5にパルスシーケンス情報を指令するとともに、装置全体の動作を統括する機能を有する。
ホスト計算機6は、位置決め用スキャンなどの準備作業に引き続いて、イメージングスキャンを実施する。イメージングスキャンは、画像再構成に必要なエコーデータの組を収集するスキャンであり、ここでは2次元スキャンに設定されている。イメージングスキャンは、ECG信号に依るECGゲート法を併用して行うことができる。なお、このECGゲート法は場合によっては併用しなくても良い。
シーケンサ5は、CPUおよびメモリを備えており、ホスト計算機6から送られてきたパルスシーケンス情報を記憶し、この情報にしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Tおよび受信器8Rのそれぞれの動作を制御するとともに、受信器8Rが出力したエコーデータを一旦入力し、これを演算ユニット10に転送する。パルスシーケンス情報は、一連のパルスシーケンスにしたがって傾斜磁場電源4、送信器8Tおよび受信器8Rを動作させるために必要な全ての情報であり、例えばコイル3x〜3zに印加するパルス電流の強度、印加時間、印加タイミングなどに関する情報を含む。
演算ユニット10は、受信器8Rが出力したエコーデータをシーケンサ5を介して入力する。演算ユニット10は、その内部メモリ上のフーリエ空間(k空間または周波数空間とも呼ばれる)にエコーデータを配置し、このエコーデータを各組毎に2次元または3次元のフーリエ変換に付して実空間の画像データに再構成する。
記憶ユニット11は、再構成された画像データのみならず、上述の合成処理や差分処理が施された画像データを保管することができる。表示器12は、ホスト計算機6の制御の下に画像を表示する。入力器13を介して、術者が希望する撮影条件、パルスシーケンス、画像合成や差分演算に関する情報をホスト計算機6に入力できる。
息止め指令部の一要素として音声発生器16を備える。この音声発生器16は、ホスト計算機6から指令の下に、息止め開始および息止め終了のメッセージを音声として発することができる。
心電計測部は、被検体の体表に付着させてECG信号を電気信号として検出するECGセンサ17と、このセンサ信号にデジタル化処理を含む各種の処理を施してホスト計算機6およびシーケンサ5に出力するECGユニット18とを含む。心電計測部による計測信号は、イメージングスキャンを実行するときにシーケンサ5により用いられる。これにより、ECGゲート法(心電同期法)による同期タイミングを適切に設定でき、この同期タイミングに基づくECGゲート法のイメージングスキャンを行ってデータ収集できるようになっている。
次に以上のように構成されたMRI装置の動作について詳細に説明する。
本実施形態のMRI装置は、SSFPシーケンスを用いた撮像を行うことができる。そして本実施形態は、このSSFPシーケンスによる撮像を、一連の励起の中では、連続する位相エンコードパルスの面積差がほぼ同一となるようにスケジューリングして行うことを特徴とする。
図2(a)は2D撮影の場合のSSFPシーケンスのタイミングチャートである。3D撮影の場合には、スライス選択(slice selection)の傾斜磁場に位相エンコードパルスおよびリワインドパルスがさらに付加される。図2(b)は、図2(a)におけるXY面での磁化スピンの挙動を示した図である。
位相エンコードパルスの印加スケジュールが本発明の特徴であり、図2(a)に示したRFパルスや傾斜磁場パルスのTR内のタイミングは公知のSSFPパルスシーケンスと同様である。
図2(a)のI番目(I=1〜n)のRF励起の直後に印加される位相エンコードパルスの面積をGPE[I]とする。3D撮影では位相エンコードの方向は2方向あるので、この面積はベクトル量である。本発明では、連続する位相エンコードパルスの面積差ΔGPE[I](=GPE[I]−GPE[i-1])をk番目の一連のRF励起の中ではIに依存しない、ほぼ一定の値とする。すなわち、ΔGPE[I]は次の式(1)を満たす。
ΔGPE[I]≒ΔG[k] …(1)
ΔG[k]はkに依存して変化することはかまわないが、Iには依存しない。ただし、心電同期撮影のように分割されて励起する場合には、一連のRF励起とは1トリガパルスあたりに連続して励起されることを表す。
TR内の位相エンコードパルスおよびリワインドパルスによって発生する渦電流による位相シフトや、動いているスピンによる位相シフトφ[I]はGPE[I]に比例する。このとき、連続するRF励起間での位相シフトの変化量Δφ[I](=φ[I]−φ[i-1])はΔGPE[I]に比例し、よってほぼ一定の値ΔG[k]となる。ΔG[k]=0のときは定常状態の条件に相当する。しかし、位相エンコード量を変えた場合にはΔG[k]≠0となり、ΔG[k]=0のときよりは定常状態から離れるが、擬似的な定常状態ということができる。この場合でも、収集されるタイミングのスピンは図2(b)のX軸方向に向いており、よって信号の位相シフト量は一連のRF励起の間で変化が少ないことを示している。ΔG[k]がkに依存して変化する場合にも、ほぼX軸方向に向いた信号が収集されることに変わりは無い。ゆえに、収集全体にわたって位相シフト量は小さく抑えられることになり、アーチファクトの発生が抑えられることが期待される。
以上に述べたように、式(1)の条件を満たすことで擬似的な定常状態を実現できることがわかる。次に、式(1)の条件を実際にどのように実現するかを述べる。
位相エンコードの回数をNpe×Nseとする。一連のRF励起で信号を収集する回数をNacqとすると、セグメント分割数Nsegは次の式(2)のようになる。
Nseg=Npe×Nse/Nacq …(2)
エンコードパルスを印加するスケジューリングは以下のようになる。
まず、2次元のk空間をほぼ同心な楕円状または同心円状の境界でNacq個の領域に分割する。境界と境界との間にはNseg個のk空間点(信号収集の対称となる点)が含まれているようにする。なお、k空間点はk空間内に多数が配列されている。k空間点のk空間内での配列は任意であって良いが、ここでは格子状(マトリクス状)に配列されていることとする。そこで以下においては、k空間点を格子点と称することとする。
次に、円周方向をNfan個の領域に均等に分割する。ここで、均等とは同数の格子点が含まれるようにすることを意味する。NfanはNsegの公約数とする。つまり、次の式(3)が成り立つ。
Nseg=Nfan×N0 …(3)
このようにすることで、収集すべき位相エンコード領域は、弧状ないし扇型状に近い形状の小領域R[m,n]に分割されている。ただし、mは1〜Nfan、nは1〜Nacqである。各小領域にはN0個のエンコード点がそれぞれ含まれる。このようにk空間を分割した上で、R[m,I]内の1つの格子点を、k番目の一連のRF励起におけるI番目のエンコード点とするようにエンコードパルスの印加スケジュールを決定する。このようにすることで、一連のRF励起で得られる信号が2次元エンコード空間上の動径方向に規則的に並んで収集されるようになる。これにより式(1)をおおむね満たすことができる。なお、R[m,I]内の1つの格子点を選ぶ際には、動径の変化量をできるかぎり一定にすることが望ましい。
N0ないしNfanの値はある程度の自由度を有しており、動径方向に並んだときの直線性、あるいは式(1)からのずれの大きさに影響する。
図3は3D撮影における式(1)の実現方法の一例を表す図である。この例は、いわゆるセグメント分割された3D撮影で、位相エンコード順をセントリックオーダーとしている場合の信号収集の手順の一例である。
そして図3においては、Nacqは4であり、k空間を3本の楕円状の境界により4つの領域に分けている。さらにNfanは8であり、それぞれがk空間の中心を通る4本の直線状の境界により円周方向が8個の領域に分割されている。これにより、楕円状の境界と直線状の境界とによって、あるいは楕円状の境界、直線状の境界およびk空間の端部とによって囲まれた32個の小領域に分割されている。
さらに図3は、2回分の一連のRF励起で信号を得る様子を示している。そのうちの1回分の一連のRF励起では、四角で示した4つの格子点についての信号が収集される。もう1回分の一連のRF励起では、丸で示した4つの格子点についての信号が収集される。このようなRF励起を繰り返すことにより、必要な全ての格子点についての信号が収集される。
ホスト計算機6は、上記のような方法によって信号収集をスケジューリングする。シーケンサ5は、ホスト計算機6によるスケジューリング結果に従って、信号を収集する。
このように本実施形態によれば、SSFPシーケンスによる信号の位相変化が安定的に小さくでき、渦電流や動いているスピンによる位相シフトに起因して発生するアーチファクトを減らすことができる。
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
(1) 1回分の一連のRF励起におけるΔGPE[I]を予め定められた値に設定しても良い。このとき、各回毎にΔGPE[I]の値を異ならせる。このようにすれば、例えば図4に示すように1回分の一連のRF励起における信号の収集点を動径方向にきれいに整列させることができる。
なお3D撮影の場合、図4中の間隔A,B,Cの大きさは、位相エンコード信号に付加する位相エンコードパルスとスライス選択信号に付加する位相エンコードパルスとにより決まる。そこで、各回毎にΔGPE[I]の値および両位相エンコードパルスの面積比を適宜に変化させる。
ただしこの方法であると、信号の収集点をマトリクス状に配置することが困難である。
(2) 多数の格子点に関するRF信号を収集する必要がある場合には、例えば図5に示すように上記の(1)に示した変形例により定まる収集点に近い格子点を収集点とすれば良い。この場合は、Y方向についての間隔A1,A2,A3,A4およびZ方向についての間隔C1,C2,C3,C4のばらつきに応じて、1回分の一連のRF励起の中でΔGPE[I]および両位相エンコードパルスの面積比を少しずつ変化させる。
(3) 位相エンコード順をシーケンシャルオーダーとしても良い。図6はセグメント分割された3D撮影で、位相エンコード順をシーケンシャルオーダーとしている場合の信号収集の手順を示す図である。
この場合には、1回分の一連のRF励起で収集する信号数を2×Nacqとし、上述のようにエンコード点の収集順を決定すればよい。
(4) 図7はセグメント分割された2D撮影で、かつセントリックオーダーの場合の信号収集の手順を示す図である。この場合は、3D撮影の特殊な場合と考えることができ、Nfan=2とすることに相当する。したがって、この収集順が実現するのはセグメント分割数が偶数の場合に限られる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
本発明の一実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置の構成を示す図。 2D撮影の場合のSSFPシーケンスのタイミングチャートおよびXY面での磁化スピンの挙動を示した図。 3D撮影における実現方法の一例を表す図。 第1の変形例における信号収集の手順を示す図。 第2の変形例における信号収集の手順を示す図。 セグメント分割された3D撮影で、位相エンコード順をシーケンシャルオーダーとしている場合の信号収集の手順を示す図。 セグメント分割された2D撮影で、かつセントリックオーダーの場合の信号収集の手順を示す図。
符号の説明
1…磁石、2…静磁場電源、3…傾斜磁場コイルユニット、4…傾斜磁場電源、5…シーケンサ、6…ホスト計算機、7…RFコイル、8R…受信器、8T…送信器、10…演算ユニット、11…記憶ユニット、12…表示器、13…入力器、14…シムコイル、15…シムコイル電源、16…音声発生器、17…ECGセンサ、18…ECGユニット。

Claims (5)

  1. 複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を繰り返し行いながら、位相エンコードのみで埋めるk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、
    前記k空間点をほぼ同数ずつ含むように前記k空間を前記k空間内の基準点に関する動径方向および前記基準点を中心とした円または楕円の円周方向に分割して複数の小領域を定め、
    前記一連の高周波励起により前記磁気共鳴信号を収集する対象のk空間点を、前記複数の小領域のうちで前記動径方向に並んだ小領域からそれぞれ1つずつ選んだk空間点とするように信号収集をスケジューリングしたことを特徴とする磁気共鳴信号収集シーケンス。
  2. 前記一連の高周波励起により前記磁気共鳴信号を収集する対象のk空間点を、動径の変化量をできるかぎり一定にするように選ぶことを特徴とする請求項1に記載の磁気共鳴信号収集シーケンス。
  3. 複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を複数回繰り返し行いながら、位相エンコードのみで埋めるk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、
    連続して収集される前記磁気共鳴信号にそれぞれ加える位相エンコードパルスの面積差を前記一連の高周波励起の中でほぼ一定とするとともに、前記面積差を前記複数回の一連の高周波励起のそれぞれで変化させるように信号収集をスケジューリングしたことを特徴とする磁気共鳴信号収集シーケンス。
  4. 複数の磁気共鳴信号を発生させる一連の高周波励起を複数回繰り返し行いながら、位相空間のみで埋めるk空間内に配置されたk空間点のそれぞれに関して前記磁気共鳴信号を収集するものであって、前記磁気共鳴信号を読み出すための読み出し傾斜磁場パルスの前後に位相エンコード傾斜磁場パルスおよびリワインド傾斜磁場パルスを印加する磁気共鳴信号収集シーケンスにおいて、
    前記一連の高周波励起の中では前記の対象とした動径方向の周辺に位置するk空間点についての磁気共鳴信号を収集するとともに、前記複数回の一連の高周波励起のそれぞれで対象とする動径方向を変化させるように信号収集をスケジューリングしたことを特徴とする磁気共鳴信号収集シーケンス。
  5. 静磁場中に載置された被検体に対して傾斜磁場および高周波パルスを印加する印加手段と、
    前記傾斜磁場および前記高周波パルスの印加に応じて前記被検体から放射される磁気共鳴信号を検出するための高周波コイルと、
    前記高周波コイルを用いて前記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の磁気共鳴信号収集シーケンスにより磁気共鳴信号の収集を行うように前記印加手段を制御する手段とを具備したことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
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